俺が一番と思った女★3★
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#1 [しゅん]
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⏰:09/04/11 13:32 📱:N905i 🆔:HmMF.ur2


#2 [しゅん]
感想はこっちにお願いします。

bbs1.ryne.jp/r.php/novel-nf/1248/

⏰:09/04/11 13:36 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#3 [しゅん]
いつの間にか俺も寝とって、ふと起きると未来がいなかった。
半目のまま周りを見渡すと、未来はソファーで何かしていた。

『起きた??おはよう』

「おはよ。何しよん?」

『荷物の整理ー。しゅんはまだ寝とっていいよ』

「お前起きるの早くね?まだ6時やろ?」

⏰:09/04/11 13:40 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#4 [しゅん]
『いつも6時起きやもん。嫌でも6時なったら目が覚めるん。
だけまだ寝とっていいよー』

「一緒風呂入る?」

『えーーーー』

「いいやん。時間あるんやし、ゆっくり朝風呂しよーや」

俺はまだ寝たいと言っている体を無理矢理起こし、未来と一緒に風呂に入った。

⏰:09/04/11 13:41 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#5 [しゅん]
体と髪を洗い、ゆっくり湯船につかる。
俺は未来を後ろから抱きしめた。

「お前、相変わらず色真っ白やなー。」

『そーでもないよ。ゆーちんのが白いし。
でも、肌がきれいなのは自慢するーーー』

「やな。お前の肌透き通っとるもんなー。
お前ぐらいの白さがちょーどいい。」

未来は泡で遊びながら子どもみたいにはしゃいでいた。
髪の毛全体を無造作に高い位置でだんごにして結んでいるのも可愛い。
こんな未来もやべぇなと心の中で思っていた。

⏰:09/04/11 13:43 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#6 [しゅん]
「俺、今日も会社行ってほしくねんやけど。
ダメ男やなー」

『あたしも行きたくないーーー』

「行けよ!」

『しゅん言いよる意味がわからんーー』

笑いながら俺の方をチラッと見て、また前を向いた。

⏰:09/04/11 13:44 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#7 [しゅん]
未来は俺の手を触りながら、

『野球最近やってないんやねー。』

と一言。

手を見てわかったんやろう。
野球をやっているときの俺の手はいつもまめが出来、潰れてゴツゴツしている。
引退してから、ちょくちょく後輩に交じって練習に参加したりはしよったけど
前みたいに集中してトレーニングするわけやねぇけ、もちろん手は綺麗なまま。
綺麗っちゅっても、何回も豆が出来れば潰れの繰り返しやけ硬くボコボコはしとんやけど。

⏰:09/04/11 13:45 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#8 [しゅん]
「引退してからそんな練習せんけね。」

『しゅんの手大きいよねー。あたしの指と全然違う』

そう言いながら、俺の右手と未来の右手を並べた。
天を仰ぐ感じでライトに透かされた指。
並べてみると未来の手は余計にちっさく見え、細さも色も全然違う。

⏰:09/04/11 13:46 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#9 [しゅん]
そして俺はまた未来の薬指を見てしまった。

未来の薬指は浅田さんとの指輪をつけていたせいか、指痩せしとって極端に細い。
指と指の隙間からライトの光が漏れていた。

未来はただ単に俺の手と比べただけと思う。
なのに、しょうもねぇことにとらわれている自分が嫌だった。

⏰:09/04/11 13:47 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#10 [しゅん]
俺はこの先ずっとこんなことを思うかもしれないと思った時、自分でも意識せず出た言葉。

「未来。おそろの指輪買おうや」

『?』

驚いたのか、目が点になっている。

「ずっと買ってやれんやったけんさ。
前約束しとったんにな」

『いいん?』

目をキラキラさせている未来。

⏰:09/04/11 13:47 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#11 [しゅん]
「そんな理由つけとーけど、実際は俺が欲しいんやけどな」

『買う!!!』

「よっしゃ!次会う時選び行こっか。遠出しよっかとか言いよったけど。」

『うん!!!』

「グッチはやめような。」

『グッチ嫌ーーー』

浅田さんの名前を口にすることはなかったが、未来もそれはわかっていたと思う。
俺が学校のことで忙しくなる前に、形でもいいけん繋がっときたかった。
それが本音やったんかもしれん。

⏰:09/04/11 13:48 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#12 [しゅん]
別れを惜しみながら未来を会社に送り、一人で福岡まで帰る。

バイバイと笑顔で手を振る未来に見送ってもらった。
そんな未来を見ると引き止めたくなる。

たまらなく寂しい思いを胸にしまい、気持ちを切り替えた。

⏰:09/04/11 13:49 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#13 [しゅん]
いつもならあっという間に時間が過ぎるんに、この一週間はめっちゃ長く感じた。

どこで指輪買うとか考えたり。

次、未来に会うのは金曜日。
そう思うと、勉強もバイトも頑張れた。

⏰:09/04/11 13:50 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#14 [しゅん]
そして金曜の夜。

いつも、家に帰ると
真っ暗な部屋に一人ただいまと言い、誰も返してくれないおかえりを自分で言う。
それが俺の日課や。

なんに、今日はおかえりと自分で言わなくていい。
たったそんなことなんに、考えるだけでめっちゃテンションが上がり、バイトが終わるのが待ちどおしかった。

⏰:09/04/11 13:51 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#15 [しゅん]
バイトが終わり、携帯を見ると未来からメールが入っていた。
もう家にいるとのこと。

電話をかけると、えらい明るい未来。
ゆっくり気をつけて帰ってきてねと言われたが、自然と足早になる。

途中、ケーキ屋に寄って未来が好きなチーズケーキを買った。

急いで帰り、オートロックの自分の部屋番を初めて押す。
一瞬、どーするんやったっけ?とか迷いながら呼び出しボタンを押した。

⏰:09/04/11 13:52 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#16 [しゅん]
『はーーーい』

未来の高い声。

「俺」

そう偉そうに言い、自動ドアを開けてもらった。

部屋のピンポンを押し、ドアを開けてもらうと、まさかのいい匂いが部屋から漏れてくる。
もしかして…
そう淡い期待をしながらも、未来の服装を見て俺のテンションは最高潮に達した。

⏰:09/04/11 13:52 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#17 [しゅん]
俺のトレーニング用の機能Tを着て、下には何も履いてない。
パンツは履いとるけどね!!

当然未来には大きく、めっちゃ短いワンピースみたいになっていた。

髪は手ぐしでさっとあげたのか、ラフに高い位置でだんごにしている。

⏰:09/04/11 13:55 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#18 [しゅん]
『おかえりー』

「ただいま」

そう言って靴を脱いだ瞬間、キスをした。
まぁベタな感じやけど…
未来はビックリしたみたいで戸惑っていたが、こんな姿見せられてせんわけねぇし。

「ただいまのチューな!」

そう言うと未来は照れながらも喜んでいた。

⏰:09/04/11 13:56 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#19 [しゅん]
『服借りたけどよかった?』

「おう!勝手に使っていいけん。」

『よかったー』

「てか、さっきから思いよったんやけど…
何かいい匂いするくね?」

『ちょっと頑張ってみたっちゃー
おいしいかわからんけど…』

「まじ??やべぇやろーーー」

一枚ドアを開けるとそこにはハンバーグとマカロニサラダ、スープが並んでいる。
しかも、ハンバーグはハートになっていた。

⏰:09/04/11 13:57 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#20 [しゅん]
「そーとーうまそうやし。
これお前が作ったんやろー?すげー!!!
めっちゃ腹減ったーーーー」

『おいしいかはわからんよー。』

「その気持ちが嬉しいやん!
これどうみてもうまそうやけどな!!
先着替えるわー。
あと、これお土産!!」

そう言って俺は部屋着に着替えた。

⏰:09/04/11 13:58 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#21 [しゅん]
『ケーキ??』

「そそ!お前の好きなチーズケーキ」

『ほんとにーー???
めっちゃ美味しそう!!』

「やろ!食後のデザートな!」

『うん!!冷蔵庫入れとくね!!
しゅんお酒飲むー?』

「おう!冷蔵庫ビール入っとるやろ?
お前も飲む?
俺の特製カクテル作っちゃー」

⏰:09/04/11 13:59 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#22 [しゅん]
『どーしよ〜』

「ここやったら酔っ払っても俺しかおらんけんいーやん!
お前用にうしーーの作るけん」

未来が自分で買ってきていた100%パインジュースとカシスのリキュールを混ぜて
これにバニラエッセンスをほんのちょっとだけ入れる。
このバニラエッセンスがポイントなんやけどー。
うめぇけん、試してみて^^
俺特製のカシパインを作った。
ほぼジュースなんやけどね…笑
未来は気に入った様子で、上機嫌になっていた。

⏰:09/04/11 14:00 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#23 [しゅん]
二人でいただきますをし、乾杯。

不安そうに眺める未来。
一口ハンバーグを食べる。
まっじでうまかった。

「やべーーーーでたんうめぇ」

『ほんと?』

「やべぇわコレ。
めっちゃうめぇし!!!」

『よかったーー
あたしの愛がいっぱい入っとるけん!』

安心した様子。

俺の為に時間をさいて作ってくれた気持ちが、また余計においしくさせる。
飯3杯とハンバーグ2個をたいらげた。

⏰:09/04/11 14:01 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#24 [しゅん]
『残ったのタッパーに冷凍しとるけん。
レンジでチンすれば、好きなときに食べれるよ。』

「まじ???」

『うん。ご飯も冷凍したけ、一緒にチンすれば大丈夫ー』

「すげーーーー
こんなんでたん憧れとったし。」

『夜食も作っていれとるよ』

「まじ??」

『勉強してお腹空いたとき食べてね』

「もう!好き!!!」

ニコニコ笑う未来を抱きしめると離してーと言う未来。
未来の心遣いがめっちゃ嬉しかった。

⏰:09/04/11 14:01 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#25 [しゅん]
『ねぇー明日も泊まってもいい?』

「いいで!俺、日曜バイトやけどいん?」

『いい!!日曜日バイト見送るーー』

「バイト終わるまで待っとけばいーやん。送っちゃーよ」

『ううん。次の日仕事やし、早めに帰る。』

「送っちゃーのに」

『しゅんもたまには一人でゆっくりしときたいやろー』

「ふーん」

⏰:09/04/11 14:02 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#26 [しゅん]
『明日、どこに見に行くー??
色々考えてたけど、思いつかんやったー』

「やなー。俺的にはGARNIとか考えたけど…お前っぽくねぇし。
むしろ福岡にねぇし。」

『GARNIいいやん!!絶対人とかぶらんそう。』

「やけど、福岡ねぇちゃ。取り寄せになるばい。
サイズとかどんなんかわからんし、やっぱ実物見たくね?」

『うんーーー。じゃあ、また明日色々行ってみて決めればいいね!!』

「やな!」

⏰:09/04/11 14:03 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#27 [しゅん]
『あたしがしゅんの買うけん、しゅんはあたしの買ってね!』

「いや、両方俺が買うし。何でお前が金出すん?
俺がお前とおそろの指輪買うんやけ。
お前は好きなん選らんだらいいんちゃ!」

『えええーそれやったら意味ないやん。
あたしがしゅんのを買うと!!!』

「いやいいちゃ!
お前は欲しい服とか買え!」

その後も未来は何か文句を言っていたが覚えてねぇ。

⏰:09/04/11 14:04 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#28 [しゅん]
次の日。
めっちゃ色んなとこを回った。

STAR JEWELRY、NOJES、agate、CHROME HEARTS…
ete、e.m.、Dior…

散々回って、それでも決まらず。

ぜってー高けぇっち思って最初から候補にもあがってねかった
HERMES。
こうなったらもう入ってみよーやっちなって入店。

⏰:09/04/11 14:06 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#29 [しゅん]
破格やろーなーっちビビリながら入った店ん中はめっちゃ高級感溢れとって
俺らみたいな若もんが入るような感じやねかった。
でも、定員さんはめっちゃ腰が深いいい人で、やっぱ客で差別せんのやーっち二人で関心。
高級店は違うなと。

でも、ここで俺ら二人同時に目を合わせ、コレ!!っち思うのに出会う。

ムーブアッシュリングっちゅーのなんやけど。

⏰:09/04/11 14:06 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#30 [しゅん]
『しゅんー。これ可愛いくない?』

ちょっと小声でしゃべる未来。
俺もつられて小声になる。

「やんな!これめっちゃいいやん。
でも、値段やべーやろな」

『ねーー。せっかく見つけたらこんなんやねー』

そう話していると、店員さんが俺らに話しかけてきた。

(ペアリングをお探しですか?)

ちょっとビビリながらも、「はい。」と答える俺。

(そちらの商品お出しいたしましょうか?)

めっちゃいい人そうな店員さんの笑顔に負け、
絶対買えんと思いながらも、見るぐらいなら…っち思い
また、「あっいんですか?お願いします。」と答える俺。

⏰:09/04/11 14:07 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#31 [しゅん]
(少々お待ちくださいませ。)

俺らには立派過ぎる敬語を使う店員さん。
こっちが申し訳ないような気持ちだった。

(こちらの商品はムーブアッシュリングと言いまして、
HERMESの中でもお求め安い商品になっております。
是非、お手にとってご覧くださいませ。)

そう言いながら出してくれた。

お求め安いっちゅったって…
HERMESやろ?
そのお求め安い値段の基準が違うやろー。
とか思いながらも目の前に出されると。

『めっちゃかわいいー』

「おぉーこれいいな」

『ねぇーーー』

⏰:09/04/11 14:08 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#32 [しゅん]
(カラーはどうされますか?
こちらに出ておりますのは、オレンジ、ピンク、ブラックですが、他にイエロー、ホワイト、ライトブルー、パープルがございます。)

『やっぱり、HERMESといったらオレンジよね?』

そう俺に聞いてきた。

「いろんな色はめさせてもらって、一番気に入った色にしたらいいやん」

『うん!オレンジでお願いします。』

9号のオレンジをはめさせてもらうと、意外に大きく余っていた。
でも、イメージ的にはバッチリ。
未来も可愛いを連発していた。

⏰:09/04/11 14:11 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#33 [しゅん]
『これにする?』

そう聞く未来。

「やなー!俺はコレが一番いいけど。
最後はお前がいいのに決めろ」

『じゃあコレにする。』

「やな!!
すいません。いろんなカラーはめさせてもらってもいいですか?」

(かしこまりました。お客様はサイズどのくらいにいたしましょうか?)

「いや、はめたことないんで…どんぐらいかわからないんですけど」

(では図りますね)

図ると、23だった。

⏰:09/04/11 14:12 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#34 [しゅん]
未来が8で俺は23。
桁が違うし。

未来は太いっちビックリしとったけど。
ちゅーか俺もビックリしたけど。

選んでいるうちに緊張も解け、店員さんとの会話も弾んだ。

めっちゃいっぱいはめさせてもらって、未来はオレンジとピンクで悩んでいた。
俺はブラックかオレンジで迷う。

「どの色が人気ありますか?」

最終的にはこの質問。

(やはり女性にはピンクが人気ですね。
男性は意外にオレンジがよく出てますよ)

この答えで俺らの答えは決まった。

⏰:09/04/11 14:13 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#35 [しゅん]
未来はオレンジ。
俺はブラック。

人と違うのが好きな俺らは、何に対しても絶対人気やない方を買う。

「これでお願いします。」

っち頼むと、奥のソファーに通された。
これ、VIP様が座るとこなんやねん?とか思いながらも
優越感に浸る二人。

カタログを見ていると定員さんが来て、会計。
俺が払った。
未来は何食わぬ顔でそれを見ている。

⏰:09/04/11 14:14 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#36 [しゅん]
そして

『しゅん、ありがとう。』

と定員さんの前で言った。

店員さんも

(可愛い彼女さんですね!幸せそうで羨ましいです。
お似合いですよ)

と言っていた。

⏰:09/04/11 14:15 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#37 [しゅん]
未来はこういうところで絶対に財布を出さない。
会計はひとまず俺にさせる。
どっちが払うだの、小銭がどーだの未来は一切口出しせん。
そして、二人になったときに払おうとする。
俺は一切受け取らんけど。

そんなんが続くと次は自分が払う!!っち聞かんけん、未来に払ってもらうんやけど
そん時も、前もって未来は自分の財布を俺に預ける。
絶対自分で会計をしない。

⏰:09/04/11 14:16 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#38 [しゅん]
それは未来が俺を立ててくれとるから。
それがまたさりげなくやけん、おぉ!っち思う。
そんな気遣いが俺には当たり前やったけど、優歌と付き合って、それが未来やけっちことが痛いほどわかった。

別に未来が会計したところでどーのこーのっち話やねんやけど
やっぱ、男として払いてぇっちかっこつける気持ちもあるし。
それを未来はわかってくれていた。

⏰:09/04/11 14:17 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#39 [しゅん]
定員さんの行為で何も言ってないんにプレゼント包装してくれて、内緒でノベルティもくれた。
メッセージカードまでつけてくれたし。

(よかったら、これにお手紙を書かれてはいかがでしょうか。
記念に交換するのも思い出になると思いますよ)

「『ありがとうございます』」

(こちらこそありがとうございました。
メンテナンスも行っておりますので、何か気になる点がございましたら遠慮なくお申し付けください。)

「はい。
店員さんが接客についてくれてよかったです。
ありがとうございました。」

⏰:09/04/11 14:17 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#40 [しゅん]
(いえいえ、そう言って頂くと大変光栄です。
お客様の接客につかせていただいてとても幸せな気分になりました。
リングもお客様の手元にめぐり合い、幸せに思っていると思います。
また、他の商品も是非見にいらしてくださいませ。)

こんな言葉、たとえお世辞やったとしても、やっぱ嬉しい。
未来も満面の笑顔で

『ありがとうございました』

と言っていた。

⏰:09/04/11 14:17 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#41 [しゅん]
『めっちゃいい定員さんやったね』

「おう!俺らにはもったいないぐらいの人やったな」

『ねー!!でも、ついに買っちゃったね!!しかもHERMES!!』

「それちゃ〜!!まさかのHERMESやろ!!」

『めっちゃかわいかったよねー!!』

「おう!ガッチリはまったもんな!」

ニコニコしている未来を見ると、指輪を買ったこと以上に満足な気持ちだった。

⏰:09/04/11 14:18 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#42 [しゅん]
「せっかくやけん、プリクラ撮るか?
初HERMES記念に」

『うん!!』

プリクラとか何年ぶりやろう。
未来と別れて、一回嵐とゲーセンに行ったときノリで撮ったぐらいや。
しかも、落書きとかめっちゃ進化しとってわけわからんやったし。

けど、実際行くと久しぶりに撮るんに意外にふつーで。
昔を思い出しながらも、未来の手馴れた順序に関心する俺。
ここ一番の二人の爆笑しているプリクラを携帯の待ち受けにした。

⏰:09/04/11 14:19 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#43 [しゅん]
めっちゃ二人とも幸せそうで
そこに写っている俺たちと今ここにおる自分がまた違う奴みたいな一枚。

今は今ですげぇ幸せやけど、その一枚には色んな思いが詰まっているような気がした。
色々あったこと全部がな。

⏰:09/04/11 14:20 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#44 [しゅん]
未来の落書きには

『仲良し記念日』

っち書いてあった。


俺の落書きは


「昨日は未来のdinner!!
まじうめかった!!
ありがとーーーー!!

美人嫁とイケメン旦那」

っち書いた。


未来は嬉しそうにそのプリクラを眺めていた。

⏰:09/04/11 14:20 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#45 [しゅん]
夏、教職を取っていた俺は予備校が主催する勉強合宿に参加する。
そしてそのまま教員免許一次試験。

その前に未来としておきたいことがあった。

それは旅行。

未来に有休を取らせ、休日を挟んでの4日間の計画。
これから、ほんま忙しくなるしゆっくりしている暇はない。
未来に寂しい思いさせるのは目に見えとったけん、せめてその前に二人の時間を作りたかった

⏰:09/04/11 14:21 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#46 [しゅん]
夏、教職を取っていた俺は予備校が主催する勉強合宿に参加する。
そしてそのまま教員免許一次試験。

その前に未来としておきたいことがあった。

それは旅行。

未来に有休を取らせ、休日を挟んでの4日間の計画。
これから、ほんま忙しくなるしゆっくりしている暇はない。
未来に寂しい思いさせるのは目に見えとったけん、せめてその前に二人の時間を作りたかった。

⏰:09/04/11 14:21 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#47 [しゅん]
全部のプランを俺が決め、旅館の手配も俺一人でやった。
未来は俺特別プランにご招待。

そんな俺の行動に未来もかなり喜んでいた。

よく考えてみたら、旅行に行くのは初めて。

未来の仕事終わって、少し仮眠を取って夜中の12時出発。
場所は鹿児島。
ぶっ飛ばして約4時間。
未来に寝とっていいっち言ったんに、あいつは寝ずにずっと話ていた。

⏰:09/04/11 14:22 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#48 [しゅん]
何で鹿児島かっちゅーと。

教育実習が始まる前に、二つ行っておきたい場所があった。

「広島の原爆資料館」

それから

「鹿児島の知覧」

広島はゼミで行くことになっとったけん、未来とは鹿児島。

⏰:09/04/11 14:22 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#49 [しゅん]
もともとは体育の先生になるために勉強しよったんやけど
歴史にも興味があって、社会科の先生の希望もあった。

俺の親父が歴史が好きやったらしく、教職免許も持っていたらしい。
実際しよった仕事は刑事やけどね。

家には大量の資料や本があって、親父の部屋は今もその本達で埋め尽くされている。
ちっせー時からよくその部屋に入って写真を眺めていた。

小学校にも入るとただ眺めるだけの行為が、だんだんと興味に変わっていく。
そこでお袋やじーちゃん、ばーちゃんに戦争の話を聞いた。

それ以来、俺はその歴史の世界へ吸い込まれていった。

⏰:09/04/11 14:23 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#50 [しゅん]
戦争っちぜってーしたらいけんこと。

核兵器が実際に落とされたんは世界でたった一つ。
日本だけや。
しかも二つも。
それ以来、核兵器は使われていない。

そんなん誰だって知っとること。

でも日本に落とされてなかったら、今こんな幸せな生活は出来てないかもしれん。
あの戦争があったけん、今の日本がある。

⏰:09/04/11 14:24 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#51 [しゅん]
原爆が長崎に落ちた日、小倉が曇りやなかったら俺は生まれてない。
あの日福岡が曇りやったから標的が定まらず、場所が変更され長崎になった。
小倉に落とされていればじーちゃん、ばーちゃんだって親父もお袋もおらん。
長崎の人たちが犠牲になったことで、こうやって俺が生まれて、幸せな毎日を送っている。

当たり前のようで当たり前やないこと。
当たり前にしたらいけんことや。

⏰:09/04/11 14:26 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#52 [しゅん]
今こうやって平和に暮らせるその裏には、犠牲になった人たちが何万人っちおったんや。
戦争したいっち思っとったやつなんか一人もおらんやったはず。

そんな悲しい過去を受け止めて、絶対同じことを繰り返さん。
後世に伝えていく。
それが俺たちに残された課題と思う。

それを教師になる前に、実際に現地に足を運んで肌で感じたかった。

⏰:09/04/11 14:27 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#53 [しゅん]
未来のおばちゃんも高校の歴史の先生の免許を持っとるらしく、未来もかなりの歴史好き。
俺が知らんこともめっちゃ知っとったし、歴史に関してはあいつのが詳しかったかもしれん。

原爆ドームのことはみんな知っとると思う。
でも、知覧っちあんまり知られてねんやねぇやっか。
特攻隊の基地があったとこなんやけど、そこに記念館があって
戦士した特攻隊の人の写真や日記、遺品が展示されている。
そして、特攻隊として旅立つ前に終戦となり、戦死を免れた人たちや遺族の人たちがその時のことを直接話してくれる。
俺はそれが聞きたかった。


みんなも機会があったら是非行ってみて。
知っとかないけん過去と思うけん。

⏰:09/04/11 14:27 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#54 [しゅん]
ちゅーか余談やったな。
すんまへん^^;


鹿児島市内に入って少し仮眠とり、一気に知覧まで突っ走る。
知覧の特攻記念館で俺と未来はありえないぐらい泣いた。
俺は忘れられない経験をしたと思う。

たくさん勉強することがありすぎて1日では足りんぐらい。
今までの考えも方も変わったし、本当、行ってよかったと思う。

知覧に行った後は、黒豚食べて桜島行って酒飲んで。
未来に四駆運転させたりもした。
意外に未来運転うめーし。

⏰:09/04/11 14:28 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#55 [しゅん]
4日間っち結構長い気がしたけど、あっという間に過ぎた。
最後の夜。

「未来ー」

『何?』

「旅行楽しかった?」

『うん!!めっちゃ楽しかったよ!!
色んなこと全部してくれてありがと』

「そっか!それならよかった」

『また行きたいねー旅行』

「そやな!スノボ行きてぇな!」

『行きたい!!』

「じゃあ次はスノボな!」

『うん!!』

⏰:09/04/11 14:28 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#56 [しゅん]
「あんさー…」

俺は、この旅行で話をしようと思っていたことがあった。
それを切り出す。

『なんー?』

「お前もわかっとると思うけど、これから俺強化合宿入るやん?」

『うん。それから一次試験やろ?毎日大変やろうね』

「うん。俺、それでいっぱいいっぱいになると思うんちゃね。
こんなん言うのっちおかしんかもしれんけど…
今まで通りに毎日連絡取ったり、こうやって遊んだりは出来ん。
一ヶ月間だけ、耐えてくれん?」

⏰:09/04/11 14:29 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#57 [しゅん]
未来の反応が怖い。

それに反し、未来はふうーに言い返した。

『うん。大丈夫!
しゅんが頑張りよるんならあたしはそれでいい。』

「ほんとか?」

『うん!大丈夫!』

「ごめんな。
俺は、ぜってーお前のこと手放したりせんし、気持ちはかわらんけ。
連絡取りたくねぇっちわけやねぇし。
ただ、試験っちゅう目の前のことを一生懸命頑張りたいん。
悔いが残らんように。」

⏰:09/04/11 14:31 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#58 [しゅん]
『うん。あたしのことは気にせんでいいよ!
たった一ヶ月やもん。
しゅんが頑張りよる間、あたしは応援しよくけん。』

「ありがと。
まじそう言ってくれるとほんと頑張れる。」

『あたしできる女やもん』

「それは俺のセリフやろ!!」

未来自身、本当は相当寂しかったと思う。
たった一ヶ月っち言いよったけど、楽しく過ごす一ヶ月とこういう状況で過ごす一ヶ月は全然違う。
未来のことを信じとるけど、やっぱ他の男の元に行ったらどうしよとか考えたりもするし。

⏰:09/04/11 14:32 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#59 [しゅん]
「お前、他の男の目に入るようなことすんなよ。」

『んー?』

「俺だって、お前と連絡取りたくねぇで取らんわけやねんやけ
やっぱ心配は心配なんちゃ。
その間、別に気になる奴が出来たらどーしよとかも考えるし。」

『しゅんー。
あたしそんな簡単に人を好きになったりせんのわかっとるやろ?
もう、しゅんの傍から離れたりせんし。
そんないたらん心配せんでよー。』

「いや、わからんやん。
ハプニング、タイミング、フィーリングばい?
信じとるけど、やっぱそーなったらっち考えるんちゃ」

『しゅんはあたしのこと好きやし、あたしはしゅんのことが好きなん。
あたしはしゅんしか見れてないけ、他に目が行かん。
わかってよ。
この旅行もそのために来たみたいなもんやん。
こうやっていっぱい充電するためやろー?』

そう言いながら、未来からキスをしてきた。
そんな未来にいちころの俺。

本当にこの旅行に来てよかったと心から思ったのと同時に
未来は俺しか見えてねぇと少しだけ自信に繋がった。

⏰:09/04/11 14:33 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#60 [しゅん]
一ヶ月間の合宿もあっという間に過ぎた。

そして一次試験も終わった。

することが多すぎて、ほんとに一ヶ月間じゃ足りんぐらい突っ走った。
それでも、俺がやるべきことはやったし。

マークシート、論文の他に、水泳、マット運動、100m、トッパー、バスケ、柔道の6種目の実技。

悔いは残らなかった。
というか、むしろ自信があった。

⏰:09/04/11 14:35 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#61 [しゅん]
ほっと一息つき、未来に電話すると何か冷たい。
そりゃそーよな。
この一ヶ月ろくに連絡を取らず、俺は勉強に打ち込んだ。
その間、未来のことは放ったらかし。

それでも久しぶりに声を聞くと、やっぱ落ち着けた。

「未来ーーー。やっと終わった」

『お疲れ様。』

未来にしては言葉が足りんなっち思って

「それだけ?」

『だってーそれしか言う言葉ないもん。試験どうやった?』

こんなこと滅多にねぇんに、今日は偉いご機嫌ななめやなと思っていた。

⏰:09/04/11 14:35 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#62 [しゅん]
「めっちゃ出来たんちゃ!!
ごめんな!これからまたいっぱいラブラブしよなー。
寂しかった?」

そう聞くと
電話機の向こうからは鼻水をすする音が聞こえる。
そして

『しゅん。寂しかった。』

未来はそう泣きながら答えた。
思いも寄らん未来の反応にビックリしながらも、それで変な態度やったんやと気付いた。

「ごめんちゃーー!!
お前今家やろ?窓開けてん?」

そう言うと、未来が窓を開ける。
未来の家の前に立っているのは俺。

⏰:09/04/11 14:36 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#63 [しゅん]
「お前に会いてぇの我慢できんやったけ会いに来た。
そんな泣くなよ。」

『何でおるん…』

目の前におるんにまだ電話で話す未来。

「だけ、会いてかったんちゃ。お前に。
降りてきて」

未来は目に涙をいっぱいためて、俺の前に現れた。

「嬉しいで泣きよんやろ?
久しぶり会ったんやけ、笑顔見せてや。
車乗れ!」

そう言って、車を走らせた。

⏰:09/04/11 14:36 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#64 [しゅん]
俺のサプライズ。
っちゅーか、俺が会いたかったけん来ただけなんやけどね。
あんだけ、大丈夫っち言いよったんにやっぱ寂しかったんやなっち思って、何か俺も切なくなった。

一ヶ月間溜まりに溜まった話を一気にする。
お互いがマシンガントークだった。

こうやって未来と会っていると、
一ヶ月間ろくに連絡を取っていなかったのが、嘘みたいに思えて不思議だった。

⏰:09/04/11 14:37 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#65 [しゅん]
その日、夜中までブラブラして未来を家まで送った。
ちょっとしか会えんやったけど、会ったことで気持ち的にも楽になったし
また頑張ろうと気合も入った。

未来が隣におるだけで、俺はパワーが出る。

会わん日が続いても、それはそれでやっていける。
寂しいけど。
でも、会えばやっぱ未来と一緒がいい。そう思える。

⏰:09/04/11 14:37 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#66 [しゅん]
愛はパワーだよ!

その通りやな。
一時、未来の中ではやっていた言葉。
何かのドラマのセリフらしい。

冗談交じりで連呼する未来を見て、俺は「しゃーしぃ!」っち突っ込みながらも
その通りやと心の中でそっと納得していた。

⏰:09/04/11 14:38 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#67 [しゅん]
そして、嵐も就活本番を向かえ、かなり気合が入っていた。
結構、内定もらっとったし嵐が頑張った結果やな。

そん中でも大手企業に目をつけてもらい、そこに就職することが決まった。
そりゃーでけぇ会社。
まじ知らん人おるん?っちぐらいの大手。
さすが嵐やなー。
俺だって普通に就活しよったら受かったはずやけど!笑

まぁ、地元から動くことはないっちゅー約束でそこに決定したんやけどね。
あと、野球のリーグに入るっち条件付。
俺ら地元・野球ラブやから。笑
そこまで運ぶ嵐君。
やっぱ口がうまいわー。

内定したのはいんやけど、一気に学校に来る日が減っていった。

⏰:09/04/11 14:41 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#68 [しゅん]
そんな中、一次試験の結果発表。

部屋に一人、俺はパソコンの画面の前に座っている。
試験終わった当時は自信満々やったんに、時間が経った今はかなりの自信喪失。
このままダラダラしても、時間の無駄と決意し、思い切って画面をクリックした。

⏰:09/04/11 14:42 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#69 [しゅん]
自分の受験番号を探す。


・・


・・・・


・・・・・・


・・・・・・・・


・・・・・・・・・・





「あった!!!!!」


部屋には誰もおらんのに、一人叫んでしまった。

⏰:09/04/11 14:43 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#70 [しゅん]
そして、速攻未来に電話する。
俺がもしもしを言う前に、未来は受話器から

『どうやった?』

そう聞いてきた。

「落ちた。」

『…うそやん』

「うっそー!受かったちゃ!!」

『はぁー???バカ!何で嘘つくん!!』

「俺が落ちるわけねぇやん」

『よかったー!!!』

「まぁ、こんなもんやな」

『ほんとよかったね。そんな強がり言いよるけど、実際見るときはドキドキしたくせに』

見透かされている自分が恥ずかしくなり、未来の言葉に

「うるせーちゃ!」

しか返せなかった。

⏰:09/04/11 14:44 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#71 [しゅん]
『お祝いしよーね』

「まだ、一次受かったっち言って先生なれるわけやねぇんやけ!
二次受かったら、祝ってや」

『とりあえず、一次お祝いせな!』

「何かそれー」

『嵐に連絡した?』

「いや、お前に即効電話したけん。
今からする。」

『あたしが一番?』

「あたりめぇやん!一番に伝えたかったのはお前しかおらんやろ!」

未来の笑い声が受話器から聞こえ、未来が嬉しそうにしているのが目に浮かんだ。

『じゃあ、今週末デートしてね!』

「おう!また連絡するな!」

『わかった』

⏰:09/04/11 14:45 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#72 [しゅん]
その週末は未来が俺ん家に来て飯を作ってくれて祝ってもらった。

夏休みで授業自体はねぇんに、今度は、二次試験に向けての勉強もせんないけんやったし大忙し。
家はテレビとか誘惑が多いけん学校で勉強するのが俺の日課になっていた。
夜は居酒屋のバイト。
嵐と顔を合わせるのは、ここだけやった。
それでも、試験があるけ回数を減らしてもらっていた。

何か、野球しよった時のがゆっくりしていた気がする。
最後の学生生活を思う存分楽しむ。
そんな生活とはかけ離れた生活。
あの時の俺は二次試験の為に気が狂ったように勉強していた。

⏰:09/04/11 14:47 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#73 [しゅん]
未来と連絡を取る回数は減っていたが、程よく取れていたと思う。

そして追い込みの時期がやってくる。

週末、未来が俺の家に来ていた。
久しぶりに会う。
飯を食って、二人でまったりしていたとき。

未来が真剣な顔をして俺に話しかけてきた。

⏰:09/04/11 14:47 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#74 [しゅん]
『しゅん』

「んー?」

『もうすぐ試験やね。』

「そーちゃー。まじ実感湧かんし」

『しゅんー。しゅんの試験が終わるまで連絡取るのやめよ?』

「は?」

『試験が終わるまでの間、連絡取らんどこ?』

「はぁ?お前何言いよん?」

⏰:09/04/11 14:49 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#75 [しゅん]
『やっぱさ、今しゅんにとっては一番大事なときで
受かるか受からんかでこの先が180度変わると思うん。
やっぱ悔いのないようにやりきって欲しいし、それをあたしは応援したい。
その中にあたしが入る余裕なんかなくていいん。
今、目の前にあることをしゅんは一個一個クリアしていかないけんと思うんね。
やるからには一発で受かって欲しい。
就職浪人してほしくないし。
気持ちが無くなったとかやないで、しゅんに勉強に集中してほしいと。』

「いや…」

『もちろん、しゅんと連絡取りたくないわけやない。
でも、教育実習の時一ヶ月頑張れたんやけ大丈夫。
しゅんはあたしの心配せんで、しっかり勉強して?』

⏰:09/04/11 14:50 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#76 [しゅん]
まさか、未来からこんなことを言われるとは思ってもねかって、かなり驚いた。
正直言うと、嬉しかったのもある。

これからの時期、連絡取を頻繁に取るのは難しいことを自分でもわかっていた。
でも、またそんなわがままを言うことは抵抗があった。
『寂しかった』と泣いていたあの未来が本当の姿やし。
今、連絡を取らんでいいと言うのは強がっている。
でも、頑張ってほしい気持ちが強いからこそ、未来の口からこんな言葉が出たんや。
そういう寂しい気持ちよりも、頑張って欲しいと言う気持ちを優先してくれたことが何よりも嬉しかった。

⏰:09/04/11 14:51 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#77 [しゅん]
「いや、そこまでせんでいいよ」

『来るか来んかわからんメールを待つのも辛いもん』

「…そんなん言われたら何も言えんやん」

『大丈夫っちゃー!!寂しくなったら嵐だっておるし!!』

「嵐に言われるほうがもっと嫌やし。」

『あーまたやきもち妬いとるー』

「はぁ〜?」

『あたしは大丈夫やけん。
その代わり試験落ちたら、先生の夢諦めてもらうけー。
もう一年学生とか絶対許さん!!』

未来が俺に拍車をかけるために言っているのはわかっていた。

⏰:09/04/11 14:51 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#78 [しゅん]
「落ちんし。
ぜってー先生なるし。」

『なら、精一杯頑張ってよ。
しゅんが先生になったとこ早く見たいなー』

その言葉だけで、一気に気合が入った。

「寂しくねぇ?」

『寂しいよ。でも、頑張ると!
しゅんが頑張りよるから!』

「ほんといん?」

『うん!しゅんがしんどくなってあたしの声聞きたくなったら、そん時は電話してね!
いつでも、元気わけちゃるけん!』

未来は俺のことを最優先に考えてくれた。
自分だってしんどいときがあるかもしれんのに。
もしそうなったとしても、未来は俺に連絡はしない。
それはわかりきっていた。

⏰:09/04/11 14:52 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#79 [しゅん]
それから試験がある日まで未来から一切の連絡が途絶えた。
俺も、未来のことを忘れるかのように勉強に明け暮れる。

各都道府県の教員採用試験に合格して、尚且つ採用を待つという形。
県によっても違うが、特に高校の教師は採用が少なくとりあえず100倍は越える。
特に俺がいる福岡県は激戦区。
まぁ、体育の教師とかもっと狭き道やし。

自分で言うのもなんやけど、ほんまこんときは死ぬんやねぇかっちぐらい勉強した。
人生でこんなに勉強したのは始めて。
そしてコレっきり。

そうはっきりと言える。

⏰:09/04/11 14:54 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#80 [しゅん]
そんな毎日はあっという間に過ぎ、気が付けば試験の三日前。

試験の前の日はしっかり寝ようと思っていたのもあって
三日間の内、二日間は寝ずに最後の追い込みをした。

やりきった俺は、緊張よりも試験を受けることが楽しみで仕方なかった。

⏰:09/04/11 14:56 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#81 [しゅん]
試験の前の日の夜。
嵐が飯を作ってくれるっちゅーけん、風呂に入り、あとは寝るだけの状態で嵐の部屋に行った。
俺も嵐も料理はふつーに出来るし、苦でもない。
でも何となく一人で食うのは寂しいで、自炊はしていなかった。
嵐も一緒。
まぁ、勉強の合間をぬって飯を一緒に食いに行ったりしよったけど
ほんと飯を食ったらバイバイっち感じで。

久しぶりに嵐の顔をまともに見るような気がしながら、料理が出来るのを待っていた。

⏰:09/04/11 14:56 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#82 [しゅん]
《とりあえず、気合入れて、カツやろ!しかもヒレカツな!!》

そう言いながら出てきたヒレカツ。

「カツはわかるけど、何でヒレカツなん?」

《いや、お前さ勉強してないくせにしれーっといい成績やったりするしさ。
それで、ひれーっとカツ!みたいな。
しれーっとをかけてひれーっとカツ!
どう?》

俺、爆笑!!!!

⏰:09/04/11 14:57 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#83 [しゅん]
「お前、無理やりすぎやろー!!
でたんウケるし!!!
やべぇーぜってー受かるわ、俺」

《そやろ?受かる気してきたやろ?
ちゅーか、お前ウケすぎやから!》

「いや〜お前最高やね!
ちゅーかまじうめそうやし!!」

《嵐くん特製ソース付やから〜
食っていいで!》

「でたんうめぇ!!!
このソースやべぇね!!」

和風ドレッシングのようなソースのようなたれがかかっていて、ほんまうめかった。

⏰:09/04/11 14:58 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#84 [しゅん]
「未来のが上手やけど、お前の料理もめっちゃうめぇわー」

《そう言ってもらえると、作り甲斐があるわ!!
明日頑張ってこいよ〜!!》

飯を食い終わり、二人でゆっくりしてテレビを見ていた時。
ふと、未来に頑張ってくるっち電話しようと携帯を開いたと同時に嵐のドアフォンが鳴った。

⏰:09/04/11 14:59 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#85 [しゅん]
嵐は電話を取り、《あいー》っと言ってすぐ切った。
誰か知っとるやつやったんやろう。
オートロックを開けたみたいやった。

「誰?客なら俺戻るばい!」

《いや、いいよ。》

「そーなん?でも、もう戻ろかなー
どーせ、明日はぇーし。腹いっぱいなったら寝むてぇし。戻って未来に電話しよー」

⏰:09/04/11 14:59 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#86 [しゅん]
《いや、もうちょっといいやん。
久しぶりこんなんしよんやけさー》

「お前気持ちわりぃーちゃ!
俺ら付き合いよーみたいやんけ。」

《いーやん。ここ両思いやろ?》

「うざ!!!」

笑ってそんなん言いながら、来客者を待っているとチャイムが鳴った。

嵐が玄関まで行き、客を連れて部屋に入ってきた。

⏰:09/04/11 15:00 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#87 [しゅん]
『お邪魔します!』

そう言って入ってきたのは未来。

俺はビックリしすぎて声が出なかった。

《何とか言えよ!!》

「はぁ〜???」

《大成功やな!》

『うん!!』

「何??これ。」

『しゅんー。明日頑張ってね!!
これお守り。
絶対受かりますようにっちめっちゃお願いしてきたけん!!』

そう言って渡してきたのは大宰府天満宮のお守り。

⏰:09/04/11 15:01 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#88 [しゅん]
ここは学問の神様で有名で結構県外からも来る有名なとこ。

「お前、一人で行ったん?」

『うん。嵐が付いてきてくれるっちゅったんやけど、自分で全部したかったけん。
しゅんも一人で頑張りよるから』

「はぁ?」

『凄いやろー??』

「うん。すげぇ。お前一人で大宰府まで行ったんやろ?」

『うん』

「ありがと。」

『嵐ーーーー!!トイレしたい。
もうずっと待ってたんやけー』

《はぁ???はよ行ってこいちゃ!!
しゅんの部屋と一緒!》

バタバタ走って便所に向かう未来を見て、二人とも大爆笑だった。

⏰:09/04/11 15:01 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#89 [しゅん]
「あいつ、ほんま一人で行ったん?」

《そーちゃ!あの方向音痴で大宰府までとかぜってぇ危ねぇっち思ったけんさ、連れて行くっちゅったん。
でも、一人で行くっち聞かんけんさ。
全部自分の力でしたいとか言って、全然聞かんやったけね。
まぁ結局、迷ったとか言って電話かかってきたんやけどな。
でも誰かに聞くのが嫌で、一時一人で頑張ったらしいばい
そこがまたあいつらしーやろ。》

「ぜってー明日受からんないけん。
めっちゃ気合入ったわー」

《そろそろ俺もゆっくりしたいし、自分の部屋戻ってくれん?》

空気を読んで言ったのか、俺らの仲の良さに嫉妬して言ったんかはわからんけど。
まぁ、気を利かせたっちことにしとこうか。

⏰:09/04/11 15:05 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#90 [しゅん]
「未来!戻るぞ!」

そう言うと、犬のように付いてきた。

未来は嵐にこそこそと話をして、俺の袖を引っ張る。
何を話たんか考えたけど、多分サプライズありがとうとかやろうと思い気にしなかった。
それよりも、袖を引っ張って『待って』と言う未来が可愛すぎてやべぇ俺。

「いやぁー待たん!」

とか強気な言葉を言いながらも、心ん中は未来のことでいっぱいだった。
久しぶりに見る未来に対してドキドキが止まらなかった。

⏰:09/04/11 15:06 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#91 [しゅん]
部屋に入ってすぐ、未来にキスをすると

『しゅん。無理矢理すぎー』
っと笑いながら言っていた。

「会いてかった…」

正直に俺の気持ちを言うと未来はニコっと笑いながら、抱きしめ返した。
そしてもう一度キスをする。

『しゅんがそんなんなるの珍しいね』

「だって会いてかったもん。
お前風呂入って来た?いー匂いがする。」

『うん、入ってきたよ。
今日偉い素直ー。あたしも会いたかったよ』

⏰:09/04/11 15:07 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#92 [しゅん]
「お前かわいー!!」

照れて笑いながらも

『ねね、お家あがろうよ』

と未来。

その言葉でふと我に返り、まだ靴も脱いでねぇことに気が付いた。

「俺、焦りすぎやな。いー匂いに興奮しすぎた!」

『はぁ〜??もうーどんだけなんー!!』

笑いながら、お互いに靴を脱ぎ部屋に上がった。

⏰:09/04/11 15:08 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#93 [しゅん]
「お前、今日会社は?」

『行ったよー。明日は創立記念で休み。三連休!!』

「じゃー泊まれるな!」

『今日は友達の家に泊まるー。
しゅんは最後の追い込みをしなさい』

「はぁ?もうやりきったし。
あとは試験受けるのみちゃ!!」

『だめー。』

そんな未来に少しムカつく俺。
せっかく久しぶりに会ったんに、それはねぇやろ。
でもふつーに考えたら、未来は俺に会いたいでたまらんかったに違いねぇし。

⏰:09/04/11 15:08 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#94 [しゅん]
「お前、俺とおりたくねんやろー?」

冗談っぽく突っ込むと意外な答えが返ってきた。

『違うよ。ずっとしゅんと一緒におりたいっち思う。
今までは会えるだけでいいっち思ってたんに、こうやって一緒におると、いっぱい欲が出てきて
手繋ぎたいとかもっと近くにおりたいとか、抱きしめてもらいたいとかチューして欲しいとかわがままになるんやもん。
明日の試験が終わるまで、わがままは禁止なん!』

「何かそれ。
そんなん全部かなえちゃーわ」

⏰:09/04/11 15:09 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#95 [しゅん]
『ダメなん!!試験が終わるまではダメ!』

「あんさ、それはわがままっち言わんけん。」

『あたしの中ではわがままなん。』

「じゃあー俺のわがまま聞いてもらおうか」

そう言って、手を握る。
そしてキスをしながら抱きしめた。

未来の目からは涙が流れ、この二ヶ月間、ほんとに頑張ってくれたと感謝でいっぱいだった。

⏰:09/04/11 15:10 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#96 [しゅん]
「この先は、明日の楽しみでとっとこうか?
全部してしまったら、試験頑張った後、何の楽しみもねぇもんな。
それじゃ、試験頑張れんし。」

『何言いよん!ばか!』

「未来、ありがと。
ぜってー受かると思うわ。
お前のお守りのお陰で。」

『頑張ってね。』

「今日、泊まるやろ?」

『どーしょう…』

「いいやん。俺にパワーくれよ。
愛はパワーなんやろ?」

『めっちゃ古いの出してきたね。
そそ。愛はパワーなん。』

⏰:09/04/11 15:11 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#97 [しゅん]
「じゃー、今日はお前を抱きしめながら寝て、明日のパワーためよ!」

そう言って二人でベットに入る。

『明日何時起き?』

「一応、5時。」

『5時ね!』

「起こしてくれるん?」

『うん!任せて!お弁当作ろ!!』

「まじ?」

『うん♪』

↑このうん♪がでたん可愛いで俺は瞬殺。

覚め止まぬ興奮を必死に沈め、未来を抱きしめながら眠りに付いた。

⏰:09/04/11 15:12 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#98 [しゅん]
次の日の朝。

目覚ましを自分で消す。
まだ寝たりず、そのまま寝る。

そんな俺に『起きて』と起こす未来。

「んー?」

『しゅんー。5時過ぎとるよ。起きてー。』

「んーーー」

うっすら目を開けると、未来が俺を揺すっていた。

「おはよ」

『おはよー』

「何時?」

『7時過ぎとる』

「まじ???????」

『嘘。』

そんな未来の嘘で一気に眠気が飛んだ俺。
そして、いい匂いが部屋にもれていた。

⏰:09/04/11 15:13 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#99 [しゅん]
『しゅん。朝ごはん食べるよね?』

「食う!!」

『じゃあ用意するね』

そう言って、未来は台所に行った。
その間俺は顔を洗い、髪を濡らし、スーツの用意をする。
自分の用意が終わり、テーブルを見ると豪勢な朝飯が用意されていた。

味噌汁、玉子焼き、ウインナー、ベーコンとピーマンを炒めたの、サラダ、飯。
十分過ぎる朝飯やろーーー。

朝から飯が進み、2杯食った。

⏰:09/04/11 15:13 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#100 [しゅん]
身だしなみをきちっとして、持ち物の再確認。
俺は保健体育教師の試験やから、実技もある。
ジャージや運動靴も忘れずに持った。

髪型もバッチリ決め、後は出るだけ。

ネットでニュースをチェックして、テレビも確認。

「よっしゃ!そろそろ行こっかね!」

『うん!早めに出たがいいよ!!』

「やな!!ちょっと見直しもしてぇし!」

そう言って、早めに家を出た。

『しゅんー。頑張ってね!!』

「おう!ちゃんとお前から貰ったお守りも持ったし!!
やれるだけ俺の力発揮してくるけん、応援しとってなー」

『うん!!』

「いってきます!!」

『いってらっしゃい!!』

玄関まで出てきた未来にキスをした。

⏰:09/04/11 15:14 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#101 [しゅん]
マンションを降りてチャリに乗り、信号待ちの時。
ふと、振り返ると未来が俺の部屋のベランダがら手を振っていた。

『いってらっしゃい!頑張ってね!』

そう言っている。
声は聞こえないが、口の動きでわかった。

俺は笑ってしまった。
ふと周りを見ると人が結構おって、やべーと焦る。
人を気にしながらも未来に手をあげると、未来は満面の笑顔で手を振っていた。

⏰:09/04/11 15:14 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


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