微妙な10センチ。〜最終〜
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#390 [あき]
さえちゃんには、終わったよ。とただ、それだけを告げた。
彼女は、それで良かったんだよと電話口で微笑んでくれた。
そんな日々が数週間経った。
もう、全てを忘れよう。
そう自分に言い聞かせ、日々の生活を取り戻したその日。
一本の連絡が、また私を荒波へと引きずり込んでいく−…
:09/08/27 01:32
:W65T
:4Iumt6lI
#391 [る]
:09/08/27 09:31
:911SH
:GUni/6H2
#392 [あき]
色々とあって、
またまたまたまた?
機種変更をしました。
(※もう何台目だろ…(^へ^;)ゞ)
最終章完結に向けて、こつこつやります。
〜あき〜
:09/09/03 18:32
:W64S
:3fznAjFs
#393 [あき]
今朝の目覚めは最も悪いと書いて、最悪だった。気分の乗らないまま、荷物をまとめて駅に向かう。
今朝の早朝五時。
耳元で、つん裂く携帯電話の着信音で目覚めた。
《…はい》
《悪いっ!緊急っ!すぐ起きて飛ぶ準備して!》
あのインテリ眼鏡をかけた女上司のがなり声で目覚めるなんて。
《……はぁ……なんですか…》
寝ぼけた頭は、やっとの思いで言葉を発した。起きてしまったのが間違い。
:09/09/03 23:45
:W64S
:3fznAjFs
#394 [あき]
《田中が、今日からの三日間○×地方が飛べなくなった!変わり探してんのっ!あんた行けるよねっ!?》
飛ぶとは、私達の業界では出張の通称。
田中とは、私の直属、数年下の後輩。
○×地方とは、ここから新幹線で数時間の先で、過去に受け持った地方。
《……はぁ……そりゃ…なんとか……》
寝ぼけた頭は、事態を未だ把握せず、生半可な返事を繰り返す。
《起きろっ!!資料は今からファックス流すっ!いいねっ!!》
インテリ上司は切迫感溢れる声で、私を叩き起こした。そして、返事を待たずして、電話は切れた。
:09/09/03 23:54
:W64S
:3fznAjFs
#395 [あき]
そして、直ぐ様、今やファックス専用とも言うべき電話が部屋中に鳴り響き、ジージーと何枚にも及ぶ用紙が送られて来た。
無言で、起き上がり、フラフラと電話の前に立つ。
送られてきた資料を一枚一枚眺めながら、私の脳みそは動き出す。
『…はぁっ!?まじかっ…』
一通り目を通して、私は確実にそう言った。
:09/09/03 23:59
:W64S
:3fznAjFs
#396 [あき]
髪を縛り、顔面に特殊メイクを施しながら、エンドレスに流れてくる何枚にも及ぶ資料に目を通して、突然割り振られた仕事を確認する。
自惚れではないが、資料内容は容易に把握できた。
私には慣れた案件。
インテリ上司が、突然に私に割り振った意図がわかる。
ただひとつ。
引っ掛かる項目。
地方名。
(…西条さん……)
彼の会社名がその資料には記載されていた。
:09/09/04 00:10
:W64S
:tYpkgbEE
#397 [あき]
ホームに立ち、その時を待つ。
到着したそれに乗り込み、今からの数時間、私に与えられたその窓側の席に座った。
直ぐ様走り出した景色を、ぼんやりと眺めていると。
胸がざわついた。
思わず、胸を掴んで息を整える。
流れる景色を見つめ、今日もまた雨が降り出しそうな1日だなと、そう思った。
:09/09/06 19:17
:W64S
:WpaU5fD.
#398 [あき]
数ヶ月ぶりに舞い降りた駅は、何も変わっていなくて。相変わらずの景色。あれから数ヶ月。それよりも前、この出で立ちでこの場所に立つのは半年振りの事。スーツの衿を正し、あの時と同じように重すぎる荷物を引きずりながら、私はあの場所へ向かう。
改札を抜けると、すぐに声をかけられた。
『〜〜社の方ですか?』
額の汗をふきながら、小太りの小さなおじさんが、ペコリと頭を下げる。
:09/09/06 20:39
:W64S
:WpaU5fD.
#399 [あき]
『はい〃宜しくお願いします。この度は、急遽担当者が変わりまして、ご迷惑をおかけしました。』
私は、そのおじさんに頭を下げる。
『いえっ〃こちらこそ、宜しくお願いします。では、車まで案内しましょう。』
『ありがとうございます。』
今回のパートナーは西条さんじゃなかった。
ホッした反面……
少し寂しかった。
:09/09/06 20:44
:W64S
:WpaU5fD.
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