こいごころ
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#601 [向日葵]
きっと宗助のことだから「気にするな」と返ってくると思いながら、メールを待つ。
すると個人設定をしている着信音が鳴った。
この音は宗助だ。
がばりと起きて、まるでビーチフラッグかのように携帯を掴みとる。
目を動かしているうちに、茉里の口が変な形に曲がり、やがて顔も赤くなると、言葉にならない叫びをあげながら、布団に突っ伏して悶えだした。
携帯は力の抜けた手から落ち、布団の上にぽすりと落ちる。
:11/01/22 23:18
:SH05A3
:☆☆☆
#602 [向日葵]
―from 宗助―
―本文―
いいよ。一緒に帰るならついでだし。
今日、帰りの時、乱暴なことしてごめん。でも抑えられなかったというか、自分でもわからない気持ちになってた。
正直、茉里が嫌がってなくて良かったってホッとした。
これからもしかしたら、あんなことがあるかもしれない。
嫌だったらちゃんと言ってくれ。
いつも表現がちゃんと出来ない奴で悪い。
あと、いつも最後の茉里の言葉は嬉しい。
だから俺も
:11/01/22 23:19
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:☆☆☆
#603 [向日葵]
俺も、大好きだよ
―END―
:11/01/22 23:19
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#604 [向日葵]
:11/01/22 23:31
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#605 [向日葵]
[16] 宗助と父
修学旅行も無事に終え、1日の休みの後に部活へやってきた茉里たちは、お土産を配っていた。
「ストラップの人〜!」
「あ、先輩あたしです!」
「クッキー、ちゃんとわけろよ」
「ありがとうございます!」
先輩たちのお土産に群がる後輩たちは、はしゃぎまわる。
そんな中、後輩が「あ」と小さく声をあげ、キャプテンの綾香のもとへいく。
:11/01/30 00:50
:SH05A3
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#606 [向日葵]
「そういえば先輩。先輩方が修学旅行に行っている間、3年生の先輩方が何人か来られましたよ」
その言葉に、茉里のお土産を配る手が止まる。
そういえば、先輩ももう卒業だっけ……。
ちらりと宗助を見ると、宗助も耳に入っていたのか、なんだかぼんやりしてるように見える。
茉里たちの中で、千早先輩は色んな意味で心に残る人だ。
その先輩が、今までのように会えなくなるというのは、引退した日の寂しさよりも遥かに大きい。
:11/01/30 00:50
:SH05A3
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#607 [向日葵]
宗助は茉里と付き合っているし、先輩に対して特に嫉妬するわけではないが、先輩のことを考えている宗助に、茉里は少し悲しいような気分になった。
「おーいお前らー」
先生が道場の入口で呼び掛ける。
「旅話するのもいいけど、もうすぐ下校時間だぞ。帰れよー」
皆で元気よく返事をし、あとは明日の土曜日にまた、ということになった。
:11/01/30 00:51
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#608 [向日葵]
「目の前のことばっかりで、なんだか忘れてたね」
校門に向かいながら、茉里は宗助に話しかける。
宗助も何のことを言われているのかがわかったのか、こくりと頷く。
「どんな気持ち?」
訊いてみたかった。
「……わからない。形容しがたい。寂しいというか、切ないというか……、……って、別に好きどうこうってわけじゃないからな。一応言っておくけど」
:11/01/30 00:51
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#609 [向日葵]
「わかってるよ」
茉里が不安がってるかもしれないと思ってくれてるののが嬉しいと同時に、結構心配されてるんだという自分自身がもうちょっとしっかりしないと、という叱咤がまざり、少し困ったように笑った。
「たださ、私たちにとって、なんというか……、心に残る先輩だったでしょ?宗助も、私と同じ気持ちなのかもな……って思ってさ」
どちらからでもなく、手を繋ぐ。冷えた手が、暖かくなっていくのがわかった。
しかし、その手がまた冷たくなった。
そして、握る手に力が入るので、宗助は茉里を見る。
:11/01/30 00:51
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#610 [向日葵]
「茉里?」
街灯に照らされた茉里の顔は、驚きと怒りに変わっていった。
まるで、この世で最も見たくないものを見たかのように。
「……んでっ、アンタがここにいるのよ!」
茉里が叫んだ先に、黒いベンツの車が停まっていた。
運転席を出たところに立っていたのは、すらりとした長身の男性。大人のファッション雑誌のモデルでもやってそうな人だった。
柔和な笑顔を見せると、ゆっくり茉里たちのところへ歩み寄ってくる。
:11/01/30 00:52
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