*- エロチュウ -*
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#251 [亜夢]
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ツン女の連れで俺に送り指名をくれた子も俺にうまくはまってくれた。

2コ1で週何度もきてくれるいいお客さんになった。

【響皐月】からすれば、そんなお客さんは、悪い言い方をすれば腐るほどいる。

けど育てるの大事だ。

どれだけ短期間にハマらせるか、どれだけ自分の良さに気づいてもらうか、…勝負がつく。

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⏰:10/06/18 17:39 📱:F02B 🆔:feUpZZhU


#252 [亜夢]
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「おはよ☆」

少しほろ酔いの【響皐月】がツン女事《渚》の隣に座ってヘルプに水を頼む。

「よかったあ〜…渚いてくれて……」

自分の頭を彼女の肩にのせる。 ふうと言いながら目をこすって彼女を見上げる。

ここで女はドキッとする―…

「ね、俺ら会ってどれくらいだっけ?」

「今日で1か月〜☆」

そっかあ…と言って天井を見上げる。

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⏰:10/06/18 17:43 📱:F02B 🆔:feUpZZhU


#253 [亜夢]
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「え―…覚えてないの? やっぱりお客さん多いもんね〜」

嫌みと嫉妬ででる言葉。

「忘れてるとおもった?」

ポケットに手を突っ込んでごそごそし始める。

「ほら…」

小さい箱に可愛いリボン。

ラッキーなことに俺のお客さんはトイレに席をたっていたから、俺はその状況を回避できた。

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⏰:10/06/18 17:46 📱:F02B 🆔:feUpZZhU


#254 [亜夢]
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「これからも仲良くしようなってことで。」

ネックレスにTとNが入ったペンダントがついてる。

「え…Sじゃないの?」

「でかい声で言うなよっ…俺の本名龍紀だからさ…」

こそこそっと言う。

「うれしい…」///

その何分後かには彼女は数え切れないくらいシャンパンを《お祝い》という名目でおろした。

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⏰:10/06/18 17:49 📱:F02B 🆔:feUpZZhU


#255 [亜夢]
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馬鹿なのかアホなのか…

純愛なのか恋愛なのか…

よくわからない。

けれど、確かにここで渚は【響皐月】にはまった。

―裏方―

「あ〜疲れたあ〜」

お客さんをボックスに何組か置いた状態で彼は少しの間、裏方で休憩する。

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⏰:10/06/18 17:51 📱:F02B 🆔:feUpZZhU


#256 [亜夢]
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この店では裕也ではなく【桜木暁】な俺。

「あっき〜?」

突然奴に呼ばれる俺。

開店して直ぐからシャンパンの嵐だった土曜日に、さすがの【響皐月】もばてばてだったみたいだ。

「俺の客は当分大丈夫そうだし、2コ1やからがんばって売り上げあげろよ〜」

はい、とにっこり微笑む。

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⏰:10/06/18 17:58 📱:F02B 🆔:feUpZZhU


#257 [亜夢]
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「今日飯いこっか!!!」

携帯をかちかち打ちながら【響皐月】は俺に声をかけてきた。

「あ…いいんですか?彼女さんとかいませんでしたっけ?」

「後輩とご飯行くくらい大丈夫だって。 そんな心狭い女じゃないし。」

にこにこしながら奴は言う。

確かに亜夢は心広いよな。

「時雨とタツトもいくぞっ!!!」

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⏰:10/06/18 20:38 📱:F02B 🆔:feUpZZhU


#258 [亜夢]
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一番下の俺達を誘って近くにある食堂にきた。

他のふたりは、完全に【響皐月】教徒だ。

「まぢ皐月さんかっこいいすわ〜」

「やばいっすよ、まじで。」

皐月さん、は確かに仕事面ですごいけど…俺の目的はそうじゃない。

皐月さん、の裏をとるために…亜夢のためにここで働いて、近づこうとしてるんだ。

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⏰:10/06/18 20:41 📱:F02B 🆔:feUpZZhU


#259 [亜夢]
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「皐月さんの彼女とか可愛いんだろうなあ…」

時雨がふとそんなことを言う。 ナイスだ。

「あ〜あのひとでしょ?店によく来てる…《彩羽》さん?」

え…

違うよコイツの彼女は亜夢だよ?

「あはは…」

否定しない―…

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⏰:10/06/18 20:44 📱:F02B 🆔:feUpZZhU


#260 [亜夢]
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「彼女ね…」

かちかち携帯を打ちながら奴は少し遠い目をした。

このひと…

従業員までも嘘で突き通してるのか?

それともほんとに…

食事が終わり頭をさげてタツトと時雨は先に寮にむかって歩き出した。

「皐月さん……」

「ん?」

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⏰:10/06/18 20:46 📱:F02B 🆔:feUpZZhU


#261 [亜夢]
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「たぶん新人で下っ端の俺に…言うのはあれだと思うんですが知りたいんです。 彼女を店に呼ぶんですか?」

「…あっき〜は…なんだか、信用あるんだよなあ。」

あはは、と笑って言った。

「俺は彼女を一度も店に呼んだことないよ。 働いてるところみせて不安にしたくない……」

少し切ない顔をする。

「…でも、店にくる女を《彼女》て言わないとだめなんだ。 じゃないとつぶしがかかる。」

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⏰:10/06/18 20:49 📱:F02B 🆔:feUpZZhU


#262 [亜夢]
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「俺のことをよく思わない人間なんて腐るほどいる。 はいってすぐにナンバー1になって…それから、幹部になって…長年やってる上の人間からしたら、腹立つわけだよ。」

と苦笑い。

「こんなこと新人に言う俺って情けないよなあ―…」

はあ、とため息を吐く。

「ま、俺にはちゃんと大事にしたいとおもってる奴がいて…だから貯金して、やめたときには何でもしてやりたいんだ。」

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⏰:10/06/18 20:54 📱:F02B 🆔:feUpZZhU


#263 [亜夢]
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俺は何も言えずに、ただただ彼の言葉をかみしめるように聞いた。

大事にされてるじゃん…

俺…

あいつらの間に入り込む隙なんてなかったってことだな。

―――

裕也は辞めた。

あっさりきっぱりと。

新たなる思いを秘めて…

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⏰:10/06/18 20:56 📱:F02B 🆔:feUpZZhU


#264 [亜夢]
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感想はこちらまで
>>002

安価
>>003-050
>>051-100
>>101-150
>>151-200
>>201-263

大学生でバーで働く亜夢の初彼はナンバー1ホストの響皐月こと龍紀。 不安になる思いを抱きながら付き合うふたりを心配して龍紀のホスト姿をのぞくため、幼なじみ裕也が入店。 龍紀の思いを再確認した裕也が新たな思いを抱いて…?

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⏰:10/06/18 21:01 📱:F02B 🆔:feUpZZhU


#265 [亜夢]
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裕也は全部話してくれた。

龍紀の店で働いたことも…そのときの彼の接客や彼が裕也に伝えたことばも。

でも未だにあたしには桜の言った言葉がひっかかった。

女の勘ていうのかな?

あたしはどこかで引っかかった。

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⏰:10/06/20 05:27 📱:F02B 🆔:B.Qm7yB6


#266 [亜夢]
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裕也には見えなかった部分。

お客さんと体の関係があるのかもしれない。

本当に桜が言ってたとおり暴力をふるっているのか?

もしかしたら―…

裕也のことを分かり切ってあえて演技してたのかもしれない。

なんとも言えない…

答えは本人か構図をかいた誰かだ。

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⏰:10/06/20 12:59 📱:F02B 🆔:B.Qm7yB6


#267 [亜夢]
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もう付き合って半年が過ぎた。

あっという間といえばそうだけれど、亜夢のほうは桜のことから、龍紀との間に自然に壁をつくってしまっていた。

龍紀はそれに気づいていたが、『一緒にいれるなら』と思ったんだろう…

特になにかすることもなかった。

「亜夢、今日おやすみだし…ご飯食べいこっか☆」

車のキーをくるくるまわしながら龍紀は亜夢に言った。

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⏰:10/06/21 03:06 📱:F02B 🆔:d897jUrM


#268 [亜夢]
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「そだね。 どこ行く?」

あたしは龍紀とお揃いのグラサンをかけて手をつなぐと外に出た。

車に乗り込んでふたりはイタリアンレストランに向かう。

――

「ん〜…」

おいしい!!!

あたしは大好きなカルボナーラを食べている。 隣でラム肉を食べながら赤ワインを飲む龍紀はやっぱりあたしより少し大人だ。

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⏰:10/06/21 03:08 📱:F02B 🆔:d897jUrM


#269 [亜夢]
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「龍紀―っ」

誰かが彼の名前を呼ぶ。

龍紀が振り向いた瞬間に女の人が平手打ちをした。

…一瞬何が起こったかわからなかった…

「今日実家に帰るって―…」

雰囲気が華さんに似てる。

「用事がなくなってお客さんとご飯してるの。 お前空気読めよ。」

え…

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⏰:10/06/21 03:11 📱:F02B 🆔:d897jUrM


#270 [亜夢]
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女の人は怒りながらどこかに向かった。

あたしはフォークとスプーンを置いてトイレに立った。

…さっき確かに龍紀はあたしのことをお客さんとよんだ。 それがいいわけで逃れやすいとしても、なんで彼女が龍紀ってよぶの?

「あの…」

トイレに行くと泣きじゃくっているさっきの女の人がいた。

「なによっ…」

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⏰:10/06/21 03:13 📱:F02B 🆔:d897jUrM


#271 [亜夢]
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「龍紀の…あなた何なんですか…?」

「あなたが何なの?」

「あたしは…」

あたしならはっきりと言える。

「彼女です。」

「…へえ…あたしは龍紀の嫁ですが。」

頭が真っ白になる。

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⏰:10/06/21 03:15 📱:F02B 🆔:d897jUrM


#272 [亜夢]
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そのあと、あたしが何を彼女と話したかはわからないけれど、なぜだか連絡先交換して、またと言って別れた。

あたしは彼女、あのひとは嫁…

あたしって不倫じゃん。

さっきの女の人のことについて謝る龍紀を無視してあたしは黙々と食事をした。

悲しいというより悔しかった。

あたしは不幸になるために誰がと付き合ってるわけじゃない。

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⏰:10/06/21 03:17 📱:F02B 🆔:d897jUrM


#273 [亜夢]
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あたしは荷物だけ持つと龍紀が寝てるあいだにこっそりと実家にかえることにした。

「亜夢…どこいくの…?」

「あ、ありさんとこ!!!!」

わかったよ、と弱々しい声で言うと龍紀は深い眠りについた。

すぐに電話した相手は裕也だった。

「……」

「…どした?」

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⏰:10/06/21 03:19 📱:F02B 🆔:d897jUrM


#274 [亜夢]
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気づいたらあたしは裕也の家にいて、彼の胸にしがみつくようにして大泣きした。

あたしからすれば、恋愛がすべてになってた。

龍紀の仕事や人柄をすべて理解しようとした。

でも耳をひらけば彼の悪い噂なのか真実なのかもわからないことが次々とはいってくる。

あたしの精神力はそんなところまで持つほど強くない…

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⏰:10/06/21 03:22 📱:F02B 🆔:d897jUrM


#275 [亜夢]
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「亜夢……」

優しく裕也があたしの頭をなでる。 安心できる。 ここにいれば何も怖くないって思える。

「亜夢、俺にしとけよ…」

裕也はぎゅっと抱きしめてきた。

あたしは流されそうになる…

「だめだよ……」

「ダメじゃないよ。 お前は男に甘えたいんだろ?…俺が不安を取り除いてやるから…」

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⏰:10/06/21 03:24 📱:F02B 🆔:d897jUrM


#276 [亜夢]
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唇が―…

意地悪に奪われる…

「裕也、だっ……」

駄目とも言えないくらいの余裕の無さ。

「亜夢、俺ずっと好きだった。 小さい頃からずうっと…」

抱き抱えられて地面に体を倒される。 裕也は無我夢中だった。 唇をうばい、手であたしを愛撫した。

「ゆう…っ」

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⏰:10/06/21 03:27 📱:F02B 🆔:d897jUrM


#277 [亜夢]
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あたしも不安や心配、嫉妬を取り除きたかったんだ…

気づけば隣には裸の裕也が寝てた。

すぐに腕を引っ張ってきてあたしに絡まった。

裕也は安心できる…

裏切るわけがない…

どんどん龍紀のせいであいた穴に、裕也が広がってゆく―…

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⏰:10/06/21 03:29 📱:F02B 🆔:d897jUrM


#278 [亜夢]
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次目を覚ましたときは裕也が頬にキスしてきたときのことだった。

「おはよ…」

裕也はどこか、いつもより柔らかい笑顔をつくった。

「ん…」

あたしはでている肩を布団でかくして、恥ずかしさを堪える。

幼なじみと…こんな関係になるなんて…

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⏰:10/06/21 03:31 📱:F02B 🆔:d897jUrM


#279 [亜夢]
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あたしはとりあえず裕也にすべてを話してから昨日会った女の人に電話をかけた。

「どうも……」

昨日の気性が激しい感じと違って、なにか弱々しい声がする。

「今大丈夫ですか?」

「いま…龍紀が帰ってきてて…電話切らないと…また殴られちゃう……」

折り返します、といって彼女は切った。

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⏰:10/06/21 03:33 📱:F02B 🆔:d897jUrM


#280 [亜夢]
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その30分後に龍紀から電話があった。

「亜夢、どこ?」

「いま…裕也んちいるよ。」

龍紀のなかでは裕也とアリサは大丈夫、安全だとおもっている。

「龍紀さっきまでなにしてたの?」

「風呂はいってTV見てた。」

…うそつき。

あたしはそう、とだけ答えるとすぐに電話を切った。

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⏰:10/06/21 03:36 📱:F02B 🆔:d897jUrM


#281 [亜夢]
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嫁の家にいってたはず…

お風呂にこの時間はいるわけがない…

あたしは携帯を閉じてから、数時間後してやっと『龍紀の嫁』から連絡がはいった。

「……もともとお客さんで、つきあうことになって、店にこなくていいって言われて…で、同棲して数ヶ月で妊娠したの。」

けど、と彼女は言う。

「ほかにもたくさん彼女はいたみたいだからね…あたしは見て見ぬ振りしてたのよ……」

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⏰:10/06/21 03:39 📱:F02B 🆔:d897jUrM


#282 [亜夢]
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「でも…あたしの思い出の場所にほかの女と来る神経がわからないのよ……」

涙声になった。

あたしは直ぐにでも別れるので安心してくださいと言いたかった。

「別れてとは言わないけど…あたしにも時間が欲しいのよ……子供もかわいそうでしょう…?」

不倫なんかする気もない…

人を傷つけてまで恋愛なんてしたくない。

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⏰:10/06/21 04:15 📱:F02B 🆔:d897jUrM


#283 [亜夢]
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それから数日後に、あたしは置き手紙と鍵をテーブルに置いて実家に戻った。

1年も経たないうちに終わってしまった恋。

それと同時に好きだったCIELのアルバイトも辞めた。

あたしは気がつけば毎日裕也と一緒にいるようになった。

形ではなく…あたしたちは自然に一緒にいることを選んだ。

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⏰:10/06/21 04:17 📱:F02B 🆔:d897jUrM


#284 [亜夢]
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龍紀へ。

あたしは龍紀と付き合ってゆく自信がありません。

あたしの前では素敵で優しくて紳士的で文句なしの彼氏…でもあたしは龍紀がどんな人間なのか未だによくわかっていません。

最近聞くのは龍紀の悪い噂ばかり…

あたしは本当に精神的に疲れました。

もうあなたと一緒にいれません…お願いです、あたしを大事におもうなら連絡しないでください…

今までありがとう。

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⏰:10/06/21 04:20 📱:F02B 🆔:d897jUrM


#285 [亜夢]
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龍紀と亜夢破局…でもこの裏に気づかれた方もいらっしゃるのではないでしょうか?続きお楽しみに

>>002
感想お待ちしてます

>>003-050
>>051-100
>>101-150
>>151-200
>>201-250
>>251-300

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⏰:10/06/21 04:23 📱:F02B 🆔:d897jUrM


#286 [亜夢]
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***

時間は…了解、向かう先はmoet la roseに予約を取ったと。

あとは楓さんに連絡するのみだな。

「あ、朝日さん、ご無沙汰してます〜〜こないだの件で…」

電話した理由は【響皐月】のことについて。

桜のネタを使う、それから楓さん。

もう準備は完璧だった。

***

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⏰:10/06/21 05:18 📱:F02B 🆔:d897jUrM


#287 [亜夢]
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あたしと裕也が一緒にいるようになって、4か月が過ぎた。

あたしはCIELの仕事をやめて、大学に通いつつ、ヘアメイクのアシスタントのバイトを見つけて研修中だ。

貯金して近々旅行にいく予定。

あたしが龍紀と別れたことにアリサは突然すぎてびっくりしていたけれど、裕也とのことは、アリサ的に嬉しかったみたい。

「亜夢ちゃん、A4さんにお茶お出しして〜〜」

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⏰:10/06/21 05:21 📱:F02B 🆔:d897jUrM


#288 [亜夢]
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「はあい。」

バイトはすごく楽しかった。 夜の仕事をするお姉さんやホストさん達を接客ですごく勉強になることがある。

それに、ここはヘアとメイクのスタイリストもいれば…デザイナー・ムービーを制作するひと・カメラマン等と様々なことをやっているため、様々な面で勉強になった。

「亜夢ちゃん、休憩いいよ〜」

あたしは携帯をもって外にでると、裕也がシュークリームを片手に手を振った。

「お疲れ。 ほら…」

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⏰:10/06/21 05:25 📱:F02B 🆔:d897jUrM


#289 [亜夢]
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「パピヨンのシュークリームだあ☆ ありがと裕也。 今から自転車でかえるの?」

裕也はこの近くの本屋でバイトをしている。 丁度あたしの休憩時間より少し前に退勤するからほぼいつでも会えてる。

「えと…ここsparkさんですか?」

バイト先の名前だ。
はい、と答えると大荷物を持ったひとたちが店内へとはいっていった。

「なんか今日撮影があるとか…なんか言ってた気がする…」

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⏰:10/06/21 05:28 📱:F02B 🆔:d897jUrM


#290 [亜夢]
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モデルさんがスタジオにきて撮影するとかなんとか。 一度だけ現場をみたけれど凄く楽しそうだった。

コーディネーターのひとがたくさんの服をあわせたり、スタジオのスタッフさんがものを並べたりと、わくわくした。

「有名モデルなのかな?」

あたしと裕也はこそこそしゃべりながらガラス越しにスタジオを覗いたりした。

「あれ………」

見覚えのある顔…

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⏰:10/06/21 05:30 📱:F02B 🆔:d897jUrM


#291 [亜夢]
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神様、なんで引き合わすのでしょうか?あたしを彼は放っておいてくれないのでしょうか?

「亜夢……」

その声に裕也は反射的に振り向く。

「?! 暁がなんでここに……」

一段と疲れた顔をしている龍紀がびしっとスーツを着てsparkに足を運んでいる。

「暁と…亜夢がなんで…一緒に?」

切なそうな顔をする龍紀。

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⏰:10/06/21 05:33 📱:F02B 🆔:d897jUrM


#292 [亜夢]
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あたしの胸がぎゅうって締め付けられる。 龍紀のそんな顔みたくない―…

「最初からあんたの内部事情をしらべるために…俺が勝手に働き始めたんだよ。 …んで今は亜夢と俺は付き合ってる……」

付き合ってる、て言葉は裕也からはじめて聞いた。

「!…お前、もしかして…」

龍紀は裕也の胸ぐらをつかむ。

「やめて…龍紀…」

「亜夢!!! こいつはっ…こいつは……」

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⏰:10/06/21 05:36 📱:F02B 🆔:d897jUrM


#293 [亜夢]
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「あんなに簡単にことが運ばれるなんて俺も思いませんでしたよ。」

裕也?

「お前のせいで俺と亜夢は別れたんだろうっ!!!」

龍紀?

わけわかんないよ―…

***

俺の新たな決意。
強制的に別れさせる方法…それを考えた。

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⏰:10/06/21 05:38 📱:F02B 🆔:d897jUrM


#294 [亜夢]
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俺はすべてを紙に書き出した。

〇龍紀から亜夢に別れを告げることはまずない。
〇亜夢は不安で精神的に疲れている。
〇ちょうど倦怠期の時期。

〇桜が亜夢に吹き込む。(龍紀が暴力をふるう・家がほかにもある。)
〇結婚ネタ(楓さん)が掲示板で炎上している。

…とまあこんな感じかな。

〔まず亜夢の心を引き離さなくてはならない…〕

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⏰:10/06/21 05:41 📱:F02B 🆔:d897jUrM


#295 [亜夢]
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俺は店で一番【響皐月】を嫌いな人間に電話した。 朝日だ。 ほぼ同期ではいって…朝日から皐月に乗り換えた客がたくさんいた。

朝日は【響皐月】のつぶしで一度かなりの上客を消したって言ってたもんな。

「もしもし朝日さん、ご無沙汰してます。」

話は簡単だった。

朝日は…精神的に龍紀を追いつめたい。

俺は単にそれを利用して亜夢を自分のものにさたかった。

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⏰:10/06/21 05:45 📱:F02B 🆔:d897jUrM


#296 [亜夢]
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そこで朝日が提案したのが、結婚ネタがあがっている楓さんを利用することだった。

もちろん楓さんには亜夢のことを最近つきまとってるうざい客らしいから、追い払ってよ…と言う。

もちろん朝日が皐月さんはいい、て言うんですけどかわいそうだな、とおもって…

皐月に一途な楓はすぐにオッケーをだす。

オフの日。
俺はいつも以上に何してるかを亜夢に何時間おきに確認した。

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⏰:10/06/21 05:49 📱:F02B 🆔:d897jUrM


#297 [亜夢]
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〔7時にイタリアン食べにいくみたい☆〕

名前と場所を聞き出すとすぐに俺は楓さんに電話して至急むかうように指示。

脚本もキャストも準備が万端だった。

龍紀と亜夢がきて…悠長にご飯をたべているときに一番上客の楓さんに"それ"を言わせる。

龍紀のいちばん付き合いがながく、お金を持ってるひとだから、言い返すこともできない。

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⏰:10/06/21 05:52 📱:F02B 🆔:d897jUrM


#298 [亜夢]
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亜夢はうまいこと楓さんを追ってくれてすべて受け入れることにした。

精神的にへこんでるところを優しく、少し強引に誘うと流されるのが女だ。

「ゆっ…やあ―…」

俺の腕の中で狂う亜夢を龍紀に見せてやりたいぐらいだった。

俺は10年も前からこいつが好きなのに…

なんでホストに負けなきゃ駄目なんだよっ…

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⏰:10/06/21 05:54 📱:F02B 🆔:d897jUrM


#299 [亜夢]
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俺の計画通りにいくはずだった。

***

「お前か…朝日と楓が漏らしたよ。 まさか暁が亜夢の幼なじみだとは……」

あたしは理解できない。

裕也はあたしと龍紀を別れさせるために、そこまでしてたんだ…と思うと

なんだか切なくてどうしようもなくなった。

「亜夢……」

彼が呼ぶあたしの名前…

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⏰:10/06/21 05:57 📱:F02B 🆔:d897jUrM


#300 [亜夢]
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安価

>>003-050
>>051-100
>>101-150
>>151-200
>>201-250
>>251-300

感想はこちら
>>002

-

⏰:10/06/21 05:59 📱:F02B 🆔:d897jUrM


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