砂糖が甘い理由
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#651 [ゆん
]
:06/12/16 23:44
:P701iD
:1IbY/xlw
#652 [我輩は匿名である]
あげ

:06/12/17 06:11
:D902i
:gI6XpukA
#653 [花◆AV8KevAYKk]
俺達は四都路で優と別れて,二人並んで歩いた。
街灯何かない俺の家へと続く,細くて長い一本道。
でも月が出ていて前はうっすら明るかった。
まるで俺たちの向かう未来への道が明るいみたいに見えた。
紗弥は何も言わずにいたけど,穏やかな顔も月に照らされて一層輝いて見えた。
俺も黙って紗弥の手を握った。
こんなに幸せだった。
未来は…
明るいはずだった。
:06/12/20 20:29
:SO902i
:RG2WcBjo
#654 [花◆AV8KevAYKk]
[あたしね…]
手を繋いだ瞬間に紗弥が口を開いた。
[ん〜何???]
[こんな幸せな気持ちになったの初めて]
空気が一気に膨張して,俺の全身の血が波打った。
[うん…]
[達也は凄いね]
[何が…???]
[【幸せ】な理由はなんだと思う???]
紗弥の悪い癖。
俺は少し時間をくれと言って,またお互いの口を閉じた。
:06/12/20 20:36
:SO902i
:RG2WcBjo
#655 [花◆AV8KevAYKk]
俺達は暫く静かに歩いて,お互いの呼吸だけを聞いた。相変わらず紗弥の呼吸は一定で規則正しい。
俺は家が見えかけた頃,立ち止まって紗弥を抱き締めた。
[出たよ。答え〜]
[うん…教えて…]
紗弥は俺の胸の中で深呼吸をするみたいに大きく空気を吸い込んで吐いた。
[…理由なんかない]
紗弥は黙って俺の次の言葉を待った。
:06/12/20 20:40
:SO902i
:RG2WcBjo
#656 [花◆AV8KevAYKk]
[理由なんかないんだよ。
つーか,いらね〜よ
俺は紗弥が好きで,紗弥も俺が好き!!それだけ。
それだけでいいんだよ]
力を入れて紗弥を抱き締める。
紗弥は腕を小さくして俺に重なった。
[わかんない]
紗弥が答えたのはただこれだけだった。
だけど,ここは譲らない。
【理由】なんて俺達には必要ない。
気持ちを理解するのに理由はいらない。
:06/12/20 20:45
:SO902i
:RG2WcBjo
#657 [花◆AV8KevAYKk]
[数学の公式についてよく[何でそうなるの???]って質問する馬鹿な奴がいるだろ。
公式は既に決まり事だから何故かは通用しないんだ。
理由はつかないんだよ。
紗弥は頭イイからわかるだろ?]
俺は数学を例えばなしにして紗弥に砕いて説明をした。
[数学とこの話は全く関係ないじゃん]
紗弥は俺の腕を解いて,風船みたいに軽く俺から離れた。
:06/12/20 20:56
:SO902i
:RG2WcBjo
#658 [新]
どぉなるの〜
続きめちゃ楽しみ
:06/12/22 13:00
:W41T
:☆☆☆
#659 [花◆AV8KevAYKk]
:06/12/23 17:51
:SO902i
:HO1flS9M
#660 [花◆AV8KevAYKk]
[紗弥…]
[別にイイよ
達也の言ってる意味が全くわかんないわけじゃない]
俺は紗弥の目を見れなかった。
一瞬見えた紗弥の目の奥は最近見せなかった,あの冷めきった鋭い目をしてた。
[紗弥…
明日,学校一緒に行くよな。帰り…俺ん家来いよ]
紗弥の機嫌を直すためか,意識的に土壇場に対応して発した言葉かわからい。
:06/12/23 17:56
:SO902i
:HO1flS9M
#661 [花◆AV8KevAYKk]
紗弥は顔を歪めた。
[えっ???達也の家?]
[うん]
下を向いていた俺の顔の前にぱっと明るいものが見えた。
携帯…紗弥のだ。
眩しくて最初はっきり画面が見えなかった。
目が慣れて画面を覗くと
【い〜よ。行く行く】
と,メールに書かれていた。
[決まりね〜]
しゃがみこんで携帯を額に当てた紗弥の顔は俺の目の前だった。
:06/12/23 18:03
:SO902i
:HO1flS9M
#662 [花◆AV8KevAYKk]
唇が暖かくなった。
紗弥は背が高くて,いつもはかるく俺が屈んで紗弥もかるく背伸びするくらい。
新鮮なキスだった。
紗弥の甘い香りは年中無休で漂う。
幸せに包まれてると実感できる,そんな気持ちになれた。
:06/12/23 18:07
:SO902i
:HO1flS9M
#663 [花◆AV8KevAYKk]
お互いを離した。
紗弥とバッチリ目があったけど,もうあの目はしてなかった。
綺麗な切長の目に,長い長い睫毛,深くて濃い茶目。
初めて笑顔を見た日はいまでも忘れない。
その時の紗夜も可愛かった。照れたように口を緩ませて,俺の髪をもてあそんだ。
俺は,紗弥に家まで送ると言ったけど,紗弥は軽く拒否した言葉を言った。
まだ紗弥の家は見てない。
:06/12/25 09:14
:SO902i
:fcLPCN.o
#664 [花◆AV8KevAYKk]
俺はもう一回だけ紗弥にただ触れることだけをして,家に入った。
[ただいま。。。]
乾いた油と調味料の臭いが充満した玄関で靴を揃えて,居間を過ぎようとした。
[あら,達也。
今日遅かったわね〜すぐご飯よ!!]
[はいはい]
明日のこと…言わなきゃ。
母さんに言わなきゃ紗弥の分の飯も必要だし。
でもなぁ〜…
部屋に入ってさっさっと着替え,階段を降りた。
:06/12/25 09:20
:SO902i
:fcLPCN.o
#665 [花◆AV8KevAYKk]
食卓には兄貴と菜々子が座ってじゃれてた。
俺の席は兄貴と菜々子の間なのに,いつも入れね〜
母さんはまだせかせかと箸や茶碗を並べてる。
[おい。菜々子
お前母さんの手伝いしろよ邪魔だし]
[うざ〜]
菜々子は嫌々席を退いた。
洋兄は笑って菜々子の頭をなでた。
実はこの二人の関係がうらやましかったり。
昔みたいに今日だいB人で出かけたい。
:06/12/25 09:25
:SO902i
:fcLPCN.o
#666 [花◆AV8KevAYKk]
親父はまだ帰ってきてないな。
[[いただきます]]
口を揃えてから,箸をとる。
これしないと母さんは怒るからな。
紗弥のこといつ言おう…
菜々子の前で言いたくねぇし。
けど今言わなきゃ,母さんに話しかけれねぇ。
洋兄も彼女さん呼ばないかな。
着々と時間が過ぎて,飯の両も半分を過ぎた。
どうしよう…
でも,俺もう紗弥誘っちゃったし…
:06/12/25 09:30
:SO902i
:fcLPCN.o
#667 [花◆AV8KevAYKk]
よし。言うぞ…!!!!
[あのっ…][あ。明日沙耶華来るから]
俺の声を打ち消すように,兄貴が予想外なことを言った。
[ほんとに〜???やったぁ]
[あらあら。母さんお料理頑張らなきゃね]
菜々子と母さんは嬉しそうに兄貴に笑いかけた。
…そうか!!この話に便乗して俺も何気無く言ってみよう!!!!
[あのさ…
お,俺の彼女もつれてきてイイ???]
:06/12/25 09:41
:SO902i
:fcLPCN.o
#668 [スィミー]
あげ
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:06/12/25 18:15
:D902i
:☆☆☆
#669 [たけのこ
]
:06/12/26 12:11
:F902iS
:2L9rdxpE
#670 [みィか
]
あげます
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:06/12/26 13:53
:N902i
:Fyyn.VJY
#671 [けんじ]
アゲェ
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:06/12/28 08:41
:SH903i
:NItAqdUY
#672 [新]
アゲますねト
主サン楽しみにしてまぁす。
ガンバってくださいね@c
:06/12/29 20:43
:W41T
:☆☆☆
#673 [あっ]
あま〜い
:06/12/29 21:10
:D902i
:XCjAyDxI
#674 [我輩は匿名である]
甘いのに理由なんてないんだ
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続き気になる〜
:06/12/29 21:21
:D901i
:☆☆☆
#675 [花◆AV8KevAYKk]
:06/12/29 23:26
:SO902i
:cm3b9Pnk
#676 [花◆AV8KevAYKk]
言った…
俺,今言えたよな…
箸を置いて,みんなの返事を待つ。
でも…
何で。誰もはなさないんだよ。
[だ…だめ???]
初めに口を開いたのはうつ向いたままの俺だった。
:06/12/29 23:29
:SO902i
:cm3b9Pnk
#677 [花◆AV8KevAYKk]
[えっと,夕飯に呼ぶってことよねぇ?]
[てか,お兄ちゃんがそんなこと言うなんて,まじ信じらんない]
[いいんじゃね???
俺まだ達の彼女見たことねーし]
母妹兄の順に返事が返ってきた。
[お…おう夕飯頼む。
あと…菜々子。
美穂子じゃないからな]
[[え!!!!]]
母さんと妹が箸を置いた。
:06/12/29 23:35
:SO902i
:cm3b9Pnk
#678 [花◆AV8KevAYKk]
[何だよ…]
[母さんは,何も気にしないわよ。
さすが我が子ね。モテるわねぇ〜]
母さんは動揺したようすで変なことを言いながらまた飯に戻った。
[ありえない。
美穂子さんマジ好きだったのに。馬鹿じゃないの???
どうせフラレたんでしょ]
菜々子の言ったことはシカト。聞こえなかったふりしてやる。
兄貴は横でにこにこ笑ってた。
:06/12/29 23:39
:SO902i
:cm3b9Pnk
#679 [花◆AV8KevAYKk]
[早く会いてぇな〜
達の彼女〜何て名前???]
[さ…紗弥
城谷紗弥だよ]
兄貴に聞こえるか分からないような小さな声で紗弥の名前を口にした。
飯に戻った口の中がなんだか緩んだ。
[紗弥か〜【沙耶華】と似てんな!!!!
明日は早く帰ってくるよ,母さん]
[あたしも〜]
菜々子と兄貴が少しだけ俺の椅子に寄った気がした。
:06/12/29 23:43
:SO902i
:cm3b9Pnk
#680 [我輩は匿名である]
更新希望
:06/12/30 00:02
:W42K
:vcvM5YMY
#681 [花◆AV8KevAYKk]
匿名サン
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ぁりがとうございます
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バイトの休み時間に更新
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:06/12/30 12:15
:SO902i
:Eqw7Ri0k
#682 [花◆AV8KevAYKk]
俺は早々夕飯を終えて,部屋に戻った。
心臓が上下してキツい。
うつ伏せにベッドに倒れ込んでから深く溜め息をついた。
紗弥とも約束したし,家族にも言えた。
あとは明日になるだけ。
紗弥は沙耶華さんに負けないくらい可愛いし,美穂子よりも礼儀ありそうだし。
母さんも菜々子も気に入るだろう。
:06/12/30 12:19
:SO902i
:Eqw7Ri0k
#683 [明]
>>285-700
:06/12/30 15:02
:N903i
:okiDDUeA
#684 [明]
〉〉285-700
:06/12/30 15:03
:N903i
:okiDDUeA
#685 [明]
:06/12/30 15:05
:N903i
:okiDDUeA
#686 [我輩は匿名である]
:06/12/30 16:49
:D901iS
:wDE6sMpY
#687 [けんじ]
:06/12/30 19:02
:SH903i
:jVWzXLK2
#688 [あゆ
]
:06/12/30 19:52
:SH902i
:☆☆☆
#689 [スィミー]
あげ
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:06/12/30 21:06
:D902i
:☆☆☆
#690 [あゆ
]
ぁげます
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早く続きよみたい
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:07/01/02 19:03
:SH902i
:☆☆☆
#691 [ゅ-ひ
]
今一気に読みました
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初めてこういう掲示板にコメント入れました
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とてもとても素敵な作品です
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すごいです
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高校生がこんなにすごいお話がかけるなんて
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頑張ってください
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:07/01/03 02:19
:SH901iS
:j4SUMEjI
#692 [花◆AV8KevAYKk]
みなさま
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遅くながら
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明けましておめでとうございます
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けんじサン
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あゆサン
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スイミーサン
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ゅ-ひサン
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ぁりがとぅござぃます
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今日夜更新します
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:07/01/03 18:43
:SO902i
:kWE/ecZU
#693 [マキリー]
ファンです('A`)
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楽しみにしてます
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頑張って下さいね
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:07/01/03 19:02
:SH900i
:sEAmhAOc
#694 [ゆぃ]
:07/01/03 20:50
:SH902i
:☆☆☆
#695 [花◆AV8KevAYKk]
:07/01/03 21:54
:SO902i
:kWE/ecZU
#696 [花◆AV8KevAYKk]
次の日,俺はぼんやりとした朝に起きた。
外は曇り…
今にも雨が降りそうだ。
顔を洗い,のろのろと支度を始めた。
[達也〜朝御飯よ]
母さんが階段からよぶ声に促され,下に降りる。
その時,携帯を踏みつけてしまった。
ストラップの鍵が足に刺さり,いって〜
[あ!!!!今日紗弥が迎えに来るんだった]
:07/01/03 21:58
:SO902i
:kWE/ecZU
#697 [花◆AV8KevAYKk]
急いで飯を済ませ,携帯を開くと同時にメールがきた。
紗弥からの受信だろう…
【おはよ〜
外にいるから。
あと,雨降りそうだから傘持ってきなよ】
な〜んて冷たいようで優しいメール。
俺はニヤつきながら返信はしずにカバンを取りにいき,香水を軽くつけて玄関に走った。
:07/01/03 22:03
:SO902i
:kWE/ecZU
#698 [我輩は匿名である]
玄関を開けると,真っ直ぐ前に紗弥が塀にもたれて俺を見た。
[う…うす]
[おはよ]
紗弥に引き寄せられるように,紗弥の顔の前に自分の顔を下ろした。
紗弥はそれを軽く交し,さっさと歩き出した。
[おい〜
おはようの…]
[気持わる〜]
紗弥は舌を出して振り替えって笑った。
:07/01/03 22:10
:SO902i
:kWE/ecZU
#699 [花◆AV8KevAYKk]
なんだよ〜バカ紗弥…
可愛い顔しやがって畜生。
[早く〜行こ???]
紗弥が手を差し出した。
俺は躊躇いを隠し,紗弥の手を掴んだ。
甘くて柔かい…
マシュマロを思い出した。
空は,暗くて重いけど俺らの周りだけは晴れ。
勝手な自分がおかしくて,紗弥の頬に軽く唇をつくた。
[好きだ]
:07/01/03 22:15
:SO902i
:kWE/ecZU
#700 [まぉ]
:07/01/04 06:40
:N702iD
:☆☆☆
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