・・・ゆめみる魚・・・
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#651 [向日葵]
:08/04/20 00:22
:SO903i
:☆☆☆
#652 [向日葵]
:08/04/21 00:27
:SO903i
:☆☆☆
#653 [向日葵]
必然的に、私の顔は真の肩辺りに埋まる。
すぐ近くに真の綺麗な首があって、胸は高鳴り、息を詰めた。
「ほら……こうするだけでお前緊張してる。家ならまだしマシだけど、旅行先でもしこんな事が起こったら、お前パニックに起こすだろ」
空いている手で、真は優しく髪を撫でる。
その感触が心地良くて、緊張が少しずつ引いていく。
ホラ……真はちゃんと私の事考えてくれてる。
だから大丈夫……。
「それはそれ、これはこれでしょ。私はただ単純に真と旅行したいだけ。……怖くなんか、ないから……」
:08/04/21 00:31
:SO903i
:☆☆☆
#654 [向日葵]
真は体を動かすと、反転させて私の体をソファーに寝かせた。
さっきとは逆の体勢。
真の片手が、私の頬に触れる。
「本当に?行っても大丈夫?」
「うん。大丈夫」
真は頬をゆるめる。
そして顔を近づけ、オデコをコツリと当てた。
「今度は突き飛ばすなよ」
そう言って、唇を優しく押し付けてきた。
:08/04/21 00:38
:SO903i
:☆☆☆
#655 [向日葵]
――――――……
「旅行と言えば…………やっぱ下着っしょぉぉ!」
金曜日の放課後。
明日に旅行を控えた私を引っ張り、デパートにやって来た多香子と私は、下着売り場にいた。
相変わらずそっち方面の意識しかないドスケベな多香子はハイテンションだ。
「さぁ何色にする!?やっぱ情熱な赤!?」
惜しみなくレースを付けた真っ赤なブラを見せながら多香子は言った。
「テメェで着てろバカ」
私は他の色を探す。
:08/04/21 00:42
:SO903i
:☆☆☆
#656 [向日葵]
「じゃあ大人の黒はっ!?」
「あーのーね多香子」
遂に私は痺を切らして多香子に向き直った。
多香子は今度は白のレースがついた黒い下着のセットを持ちながら私をキョトンと見る。
「前、真と話したけど、真はそんなつもりないの。私の事を一番に考えてくれてるから、楽しく旅行しましょってだけ!」
「男は狼なのーよー。気をつけなさーいー」
聞く耳を持たない多香子は歌いだす。
:08/04/21 00:46
:SO903i
:☆☆☆
#657 [向日葵]
イラッとしたので多香子が持ってた下着のセットをぶん取って元の位置に戻した。
とりあえず紺色とかでいい。
「じゃあさみかげ、そんなに言うならさ、万が一と考えて1着は可愛いらしいの買っておこうよ」
他人事のように言ってくれる……。
いや他人事なんだけど……。
「下着なんてあればいいんだから、買っておいて損はないでしょ?」
ま、そりゃそうだ……。
:08/04/21 00:49
:SO903i
:☆☆☆
#658 [向日葵]
私が納得したのが分かった多香子はにまぁーっと笑った。
「赤もダメ、黒もダメ……。残るはピンクってとこ?」
「もうちょっとマシなのにしてくれ……」
結局ミントグリーンの上下1着、紺色を1着買った。
下着買うのがこんなにも体力奪われるものだったかと疑問に思いながら私は家へ帰った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
時刻は6時半を過ぎた。
真は今日早いと言ってたから帰ってるだろう。
「ん?」
マンション近くの自販機で、オロオロしている50過ぎくらいの女性がいた。
:08/04/21 00:54
:SO903i
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#659 [向日葵]
「どうかしました?」
暗いけれど、自販機の灯りと外灯の灯りで見えた女性の顔は、意外にも綺麗だった。
「いえねー、寒いからあったかいココアでも買って帰ろうかしらーと思ってお金入れても全然反応しないからー……」
「あー。これコツがいるんですよ」
私は女性に離れるよう指示してから自販機に向き直る。
精神統一するよう深呼吸してから足にグッと力を入れる。
「だぁ!」
:08/04/21 00:58
:SO903i
:☆☆☆
#660 [向日葵]
派手な音を立てながら思いきり自販機の側面を蹴る。
そうすればちゃんと自販機は反応して、ボタンが押せるようランプがついた。
「ハイ、いいですよー」
女性を見れば口を開けてポカンとしていた。
そして息を吹き出すと、声を上げて笑った。
「アハハハハ!本当、あの子が言った通りおもしろい子っ!」
「あの子?」
おばさんは笑いながらココアのボタンを押すと、私に押しつける。
「お礼。良いもの見させてもらったから体暖まった!」
:08/04/21 01:02
:SO903i
:☆☆☆
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