【SSS】超短レス短編祭り!【飛び入り参加OK!】
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#2 [◆vzApYZDoz6]
書き手さんが息抜きに使うもよし、書き手になりたい読み手さんが練習に使うもよし!
1人何作品投下しても構いません!
『書きたいけど、どんなん書けばいいのかわかりまへーん』
そんな小説初心者のために、お題をいくつか用意しましたよー^^
お題
@雨
Aあの頃の思い出
B電話
C卒業
お題をそのままタイトルにしてもよし、お題をテーマにしてもよし。
もちろん、お題を使わなくてもOK!
:08/03/03 01:49 :P903i :zBYy/l0.
#3 [◆vzApYZDoz6]
小説のスタイルも問いません!
会話だけでも、地の文(会話以外の文)だけでも、両方混ざっててもよし。
一人称だろうが二人称だろうが三人称だろうが構いません!
書き手さんなら、現行小説を小説で宣伝するのもありww
その場合は名前欄のタイトルに〜の宣伝小説とでも書きましょう!
とにかく『3レス以内』であれば何でもありです!
才能溢れる作家達の参加を待ってますよ^^
:08/03/03 01:50 :P903i :zBYy/l0.
#4 [◆vzApYZDoz6]
:08/03/03 01:51 :P903i :zBYy/l0.
#5 [往年のライバル(1/1)◆vzApYZDoz6]
では手始めに俺が(コピペですが)
腰に構えた左手という鞘から、竹刀という刀を引き抜く。
鞘から手を離し両手で柄を握りしめ、一度頭上へ鋒を持っていき、ゆっくりと降ろしていく。
幾度となく繰り返した正眼の構え。構えたまま流れるように膝を折って腰を降ろし、蹲踞の姿勢に移行する。
正中線の延長線上に伸びる竹刀の先には、同じように構えて蹲踞する対戦相手。
面の影になって顔はまったく見えないが、俺の記憶が視神経を経て勝手に顔を形作る。
去年の同じ日、決勝で負けた相手。一昨年の同じ日、準決勝で負けた相手。
順当に行けば今年の今日の決勝戦は勝てる、なんて俺の都合のいい考えだろうか。
どちらにしろ、奴も俺も今日が高校最後の公式試合。お互いに悔いの残らない試合にしたいものだ。
向き合う俺と奴の間に、主審の右手がゆっくり下がってくる。
合図と共に上がったその瞬間に、いつも俺の思考は断ち切られる。
反復練習で体に染み着いた『自分の剣道』が、必ず勝つという確固たる意思の下で俺を勝手に制御するんだ。
いつであろうとそれは同じだったが、それでも奴にだけは負けてきた。
だが見ていろよ。今日は、今日こそは――
「始め!!」
主審の声に思念が強制的に打ち切られる。体が勝手に面を放つ。
出鼻はお互い決まらない。決まっていても多分次の動作に入ってただろうけど。
さっきの思念は結果に変えて思い出す事にしよう。
最後に勝つのは俺だ、ってな。
:08/03/03 01:54 :P903i :zBYy/l0.
#6 [奇怪な電話(1/2)◆vzApYZDoz6]
「まいったなー…」
男は頻りにそう呟きながら、自分の家をあちこち見回していた。
2階建1軒家の1階を、2階で眠る妻や息子を起こさないように、そっと。だがしかし焦ったように探しまわる。
ふと壁に掛けられた時計を見ると、時刻は朝6時。
家に帰ってきたのは5時頃だ。
友達の家で呑み明かした後タクシーで帰り、家に着いてから風呂に入り、朝飯を食べて、さぁ今から寝よう、という時に気が付いた。
携帯電話が見当たらない。
男はかれこれ10分程ずっと探し回っている。
家に帰ってから2階には1度も行ってないのだから、2階にあるはずはない。
たがいくら探そうとも1階にも見当たらない。
「しまったな…あいつんちに忘れてきたかな?」
男はまいったというように後頭部を掻きながら、家の電話の子機を手に取る。
その時に最初からこうしていれば良かった事に気が付いた。
恥ずかしかったのだろうか。男が振り返って、誰に見られてる訳でもないのに後ろを見回した。
自嘲ぎみに鼻で笑い、登録された自分の携帯電話に電話する。起きていれば友達が取るはずだろう。
受話器を当てた右耳から流れるコール音は、なかなか途切れない。
:08/03/03 02:14 :P903i :zBYy/l0.
#7 [◆vzApYZDoz6]
「もう寝ちまったか…」
また掛けなおすか、と耳から受話器を離す。
だが終話ボタンを押そうとする前に、僅かな大きさだがバイブ音が聞こえてきた。
どうやら自分の家にあったらしい。男はバイブの音を辿って歩き回った。
しかし、どうやら部屋の中には無いようだ。
いったん廊下に出ると、バイブ音が少し大きくなった。電話は近い。
しかし、不審な事にそれは2階から響いているようだ。
2階には1度も行ってない筈なんだが。そんなに酔ってたかな…
とりあえず2階に上がり、そろりそろりと廊下を歩く。
廊下の端に%8
:08/03/03 02:15 :P903i :zBYy/l0.
#8 [[最期の花]ふむ(1/1)◆PppyzxIHxs]
玉砕覚悟…
なんと良い響きだろうか。
数多の咆哮と足音が混沌とする世界で、我の前にある蝋燭の灯が静かに揺らめいて壁を怪しく照らした。
壁の向こうには既に火が放たれているのだろうか。
ゆらゆらと茜色に染まっている障子が目に映れば、そんなことが頭を過ぎった。
傍らにある白紙に包まれた小刀に手を掛ける。
鋭い刃は灯の僅かな揺らめきを吸い込んで、時折鈍い輝きを放っていた。
外にはどれくらいの従者が生き残って闘っておるのかのう…。
小さく息を吐くように漏らせば白装束を整える。
堂々たる構えで座せば、自然と装束が足に巻き込まれる形になった。
玉砕覚悟…
なんと良い響きだろうか。
生命尽きるまで、この身が果てるまで奮闘する姿は…鬼人が如くの気迫を漂わすであろうな。
最期まで敵にひれ伏さぬ生き様は、さぞかし天晴れであろうな。
さて、そろそろ…
我も逝くかね。
小刀を腹部に当てれば、躊躇うことなく深々と自らの腹に突き立てた。
鋭い痛みが全身に広がるように襲う。
じわりと脂汗が額に滲んだ。
仰向けに倒れそうになるも、巻き込まれた白装束がそれを許さない。
紅い鮮血が白装束を染めた。
玉砕覚悟で最期まで闘うなぞ、なんと浅ましいことよ…
荒い呼吸のまま、力を振り絞り小刀を横へ薙ぐ。
尖った刃が肉を引き裂き鮮血を流れ出させる。
我は敵の手に掛かって無惨に死ぬるくらいなら…自らの手でこの生命を絶とうぞ…
口元に笑みを含みながら、燃え往く寺の中で男はゆっくりと絶命した。
:08/03/03 02:15 :SH905i :☆☆☆
#9 [奇怪な電話(2/2)◆vzApYZDoz6]
>>7?
「もう寝ちまったか…」
また掛けなおすか、と耳から受話器を離す。
だが終話ボタンを押そうとする前に、僅かな大きさだがバイブ音が聞こえてきた。
どうやら自分の家にあったらしい。男はバイブの音を辿って歩き回った。
しかし、どうやら部屋の中には無いようだ。
いったん廊下に出ると、バイブ音が少し大きくなった。電話は近い。
しかし、不審な事にそれは2階から響いているようだ。
2階には1度も行ってない筈なんだが。そんなに酔ってたかな…
とりあえず2階に上がり、そろりそろりと廊下を歩く。
廊下の端に近付くにつれ、バイブ音がよく聞こえる。
だが、廊下の端に辿り着いても携帯電話が見当たらない。否、廊下の端からバイブ音が聞こえる訳ではない。
だがバイブ音が聞こえる一番近い場所は廊下の端。
「………?………」
男が、ゆっくりと視線をあげる。
ちょうど天井まで向かった時に、終話ボタンを押した訳でもないのにバイブ音が止まった。
垂れ下げた手に握る受話器から、微かに聞こえる友達の声。
「…これお前の携帯だろ?とりあえず今は眠いから後で持っていってやるよ…」
電話が切れた。
耳をすますと、荒く小さな呼吸音が聞こえてくる。
――そこに居るのは、誰だ?
:08/03/03 02:16 :P903i :zBYy/l0.
#10 [あの頃の思い出(1/2)]
なあ、憶えているか?心地よく吹くこの風の匂いを。
なあ、憶えているか?秋茜が飛ぶこのススキの原を。
なあ、憶えているか?あの日俺とお前2人で見た、赤く染まった夕焼けの空を。
『ここの風景は、きっと何よりも綺麗よね』
俺は、憶えている。お前が夕焼け空を仰ぎながらそう言ったのを。
俺は、憶えている。そう言ったお前の横顔が、一番綺麗だと思ったのを。
俺は、憶えている。あの日、お前と交わした小さな約束。
:08/03/03 02:33 :P903i :zBYy/l0.
#11 [あの頃の思い出(2/2)]
『次もまた見たいな。もちろん、私とあなた2人で、ね』
お前と交わした指切りげんまん。
俺はその指切りの約束を果たすために、ずっとここで待っている。
お前がどこへ行こうとも。
お前が帰ってくるのを、ずっと、ずっと。
「…………だから、帰ってこいよ。いつでも…待ってるからさ」
お前と2人で夕焼けを見た、このススキの原で。
:08/03/03 02:34 :P903i :zBYy/l0.
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