・・万華鏡・・
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#700 [果樹]
緊張で眠れないかもと思っていたが疲れていたせいもあってか私はいつのまにか眠っていた。
――――・・・
「寝坊したー!!!」
時刻9時48分。
昨日寝坊するなと言われていたのに私は睡魔には勝てず結局寝坊してしまった。
:08/11/21 23:02
:P902iS
:☆☆☆
#701 [果樹]
京太が来るまであと15分もない。
「あーもう最悪ー」
バタバタと私は部屋中を走り回り支度を始める。
そんな中、ピーンポーンという魔のチャイムが家中になり響く。
やばっ!京太来ちゃった?!
私が階段をすごい勢いで降りると玄関には楽しそうに談笑するママと京太の姿が。
:08/11/21 23:03
:P902iS
:☆☆☆
#702 [果樹]
「あらユイカやっと起きたの?今起こしに行こうと思っていたところなのよ」
私に気付いたママは
「全くしょうがない子ね」
と言ってリビングへと戻っていった。
「ったく。やっぱり寝坊したのかよー」
と私のパジャマ姿を見ながら呆れる京太。
「面目ない・・・」
:08/11/21 23:04
:P902iS
:☆☆☆
#703 [果樹]
返す言葉が無くてうつ向くことしか出来ない私。
「いいから早く支度してこいよ。俺外で待ってっから」
そう行って京太は玄関のドアを開けて外に出ていってしまった。
私は急いで二階の自分の部屋へ戻り準備を再開した。
:08/11/21 23:04
:P902iS
:☆☆☆
#704 [果樹]
――――・・・
「おせぇ!!」
外へ出ると開口一番にそう言われぶにっと両頬をつねられた。
「ごめんなひゃい」
「ったく。行くぞ」
そういってスタスタと前を歩いていく京太を私は追い掛けた。
:08/11/21 23:05
:P902iS
:☆☆☆
#705 [果樹]
「・・・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・」
「・・・」
家を出てからと言うもの何を喋ったらいいか分からずどっちも話し切り出さないため沈黙が続く。
しかも京太は私が寝坊したことにまだ腹を立てているみたいだ。
:08/11/21 23:05
:P902iS
:☆☆☆
#706 [果樹]
はぁー気まずいよぉ
これじゃあ遊園地どころじゃな・・・
「いたっ!」
物思いに耽っていると頭に痛みが走り、見上げると京太がむすっと怒った顔をしていた。
「なーに黙りこんでんだよ」
「べ、別に黙りこんでなんか・・」
:08/11/23 00:04
:P902iS
:☆☆☆
#707 [果樹]
機嫌が直ったのかと思った矢先、京太は私の両頬をつねる。
「にゃいしゅんのよー」
「ぷっ・・まぬけ面」
私の顔を見た京太はケラケラと笑いだした。
「なっ!」
「ククッ・・悪ぃ。もう怒ってないから心配すんな」
:08/11/23 00:05
:P902iS
:☆☆☆
#708 [.]
:08/11/23 08:45
:SH903i
:XbjWUa8M
#709 [果樹]
.さん
アンカーありがとうございます!
:08/11/24 02:21
:P902iS
:☆☆☆
#710 [果樹]
今だ笑ったままの京太は真っ赤になる私の頭をぽんぽんと叩いてまた歩き出す。
「京太・・・」
今のは京太なりの仲直りだと気付いた私は二、三歩先にいる京太の元まで走った。
――――・・・
遊園地に着いた私たちは早速入場ゲートをくぐり中に入る。
:08/11/24 02:23
:P902iS
:☆☆☆
#711 [果樹]
「うわぁーあ!」
中に入った私は思わず感嘆の声を上げる。
遊園地の中はジェットコースターにメリーゴーランドにお化け屋敷などこれぞ遊園地!というものが各方向にあって、もちろん色とりどりの風船をもった熊のきぐるみが、子どもたちに風船を配っている光景なんかもあるわけで、私はそんな空間にいるせいか体がうずうずしていた。
:08/11/24 02:30
:P902iS
:☆☆☆
#712 [果樹]
「京太!遊園地!遊園地だよっ」
私は京太の袖を早く行こうと催促するように引っ張る。
「ククッ・・ユイカは昔っから何も変わんねーなぁ」
「何が?」
そんな私を見て京太が歯を出して笑うものだから私は首を傾げる。
:08/11/24 02:30
:P902iS
:☆☆☆
#713 [果樹]
「小さい頃から遊園地や水族館に行くと一人ではしゃいですぐ迷子になってた」
京太が意地悪な笑みを浮かべるものだから私はムッとする。
「もうなんないよ!」
「どーだか」
「なんない!」
:08/11/24 02:31
:P902iS
:☆☆☆
#714 [果樹]
入場してすぐにこんな言い合いをする二人も珍しいと思うが何だか悔しかったのだ。
京太の中での私はまだ幼い頃の“ユイカ”な気がして。
「だといーなー。俺が困るし」
「迷子になんてならないから大丈夫ですー」
:08/11/24 02:32
:P902iS
:☆☆☆
#715 [果樹]
相変わらず意地悪な笑みを浮かべる京太にムカついてあっかんべーをする私。
そんな私に京太はククッ・・と声を押し殺したように笑って私の手を引いた。
「わかったって。ほら行くぞ」
ケンカはどこへやら笑う京太につられて私も笑ってしまい引っ張られるままついていった。
「うん!」
:08/11/24 02:35
:P902iS
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#716 [果樹]
――――・・・
「京太ー次あれ!あれ乗ろうっ」
京太の袖を引っ張ってはしゃぐ私をよそに京太は青ざめた顔で口元を覆っていた。
「ちょっ・・ちょっとタンマ・・・」
近くにあったベンチにふらふらと頼りない足どりで向かい、座る京太の前に立って私は京太の顔を覗きこむ。
:08/11/24 15:00
:P902iS
:☆☆☆
#717 [果樹]
「もうダウンー?だらしないなぁ」
「あのなぁ・・・」
ジェットコースターをたて続けに5回も乗ればそりゃあグロッキーにもなるだろ・・・。
なんてことを京太が思っていたなんて知らない私はふぅと小さく溜め息をつく。
「しょうがないなぁ。あたし何か暖かいもの買ってくるよ」
:08/11/24 15:17
:P902iS
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#718 [果樹]
私はベンチから少し離れた売店に走った。
――――・・・
売店で温かいココアを買って京太のいるベンチに戻る道すがら風が一層強く吹いた。
頬に直接触れる風がひんやりと冷たく、目の前を枯れ落ちた葉が風と一緒に踊っている。
:08/11/24 15:18
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#719 [果樹]
今日も星は綺麗に見えるかな。
なんて考えながら歩いていたら声をかけられた。
「かーのじょ。一人なの?俺らと遊ばない?」
私の歩調に合わせながら二人の男は私を挟むように両隣を歩く。
「結構です」
にやにやと笑いながら話す態度が気に入らなくて私は更に歩調を速める。
:08/11/24 15:42
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#720 [果樹]
「そんなこと言わないでさー。ほら」
二人の間から抜け出ようとしたところでぐっと手首を掴まれた。
その弾みでココアが手から滑り落ちてパシャッという音を立てて地面に落ちた。
「ちょっとやめてよ!」
:08/11/24 15:43
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#721 [果樹]
「お前ら何してんの?」
私が必死に手を振り解こうとしていたら後ろから聞き慣れた声がする。
「京太!!」
振り向くと京太がムスッとした顔で立っていた。
「チッ・・男連れかよ」
京太を見るなり二人組の男は舌打ちをしてどこかに行ってしまった。
:08/11/24 15:44
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#722 [果樹]
ようやく手を離された私は京太の側に駆け寄る。
「気分直ったの?」
「ん・・・」
私の問いかけに京太が無表情で答えるから不思議になる。
でもまだ気持ち悪いのかなと思って私はそれ以上追求はしなかった。
「じゃあ観覧車乗りに行こっか」
:08/11/26 04:49
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#723 [果樹]
――――・・・
観覧車に乗り込んだ私はさっきから観覧車の窓にかじりついて見える景色に圧倒されていた。
「うわーあ見てみて!夕日がすっごいきれーい!」
頂上までいくと夕日がビルの隙間に落ちていくのが見えた。
:08/11/26 04:50
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#724 [果樹]
「んー」
そんな私に京太は正面を向いたまま腕組み+足組みの格好で生返事を返す。
「人もアリんこみたい」
「んー」
また生返事・・・。
私は景色から視線を京太に移す。
:08/11/26 04:51
:P902iS
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#725 [果樹]
「さっきから何怒ってるの?」
少し眉根を下げて言うと京太は視線を横にずらした。
「別に怒ってねぇ」
いやいやいや・・・。
「明らか怒ってるじゃん!」
強めに言う私に京太は少しイラッとした顔をした。
:08/11/26 04:52
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#726 [果樹]
「うるせぇ・・」
ぼそっと言った京太の声は観覧車の中では響いて私の耳に届く。
「ムッカァー」
京太の態度も頭にはきていたが最後のぼそっと言った言葉で私の中の何かがプチンと切れた。
「わかった。もういい!」
:08/11/26 04:53
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#727 [果樹]
それだけ言い残して
「お疲れ様でしたー」
といって係員がドアを開けた瞬間私は荷物を持って外に飛び出した。
「え・・ユイカ!?」
私を呼ぶ京太の声が聞こえたがそれを無視して私は遊園地の出口に走った。
:08/11/26 04:53
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#728 [果樹]
――――・・・
遊園地から一人で家に帰ってきた私はただいまも言わずに階段を上がり自分の部屋に直行する。
「ムカつくー!!!」
バタンとドアを開け、勢いよくベッドにダイブして手足をジタバタと動かしながら叫ぶ。
それでも怒りが治まらない私は、むくっと起き上がり怒りにまかせて枕をベッドに叩き付ける。
:08/11/26 04:54
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#729 [果樹]
「京太なんかこのっ・・このっ・・」
ボフボフと鳴る枕から綿が出そうなほど叩き付けると今度は枕を殴りにかかる。
「なんでアイツは昔っからああなのよ!こっちの気もしらないで。あたしがどんだけ考えたと思ってんのよ!こんちくしょう!」
枕を叩きに叩いた私は殴るのを止めて最後に枕に叩き付けた手を見つめる。
:08/11/26 04:56
:P902iS
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#730 [果樹]
「・・・・遊園地デートの・・はずだったのに・・・」
気分がすっかり落ち込んでしまった私は、その夜なんだか寝つけなくて、うんうん唸っているうちにいつのまにか朝を迎えてしまった。
――――・・・
学校行きたくない・・・。
私は何度目かになる溜め息をついて重たい足を引きずるように学校へと続く道を歩く。
:08/11/26 04:58
:P902iS
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