うまく言えない
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#301 [サな]
疲れた。



うちは制服も脱がずに布団の上に転がって、そのまま寝た。



美優にどんだけふりまわされとんやろ。

自分馬鹿みたいや。
後輩なんかにふりまわされて…。

⏰:09/01/05 05:41 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#302 [サな]
「紗奈ー風邪引くで。起きや」


曜に起こされて時計を見ると6時過ぎだった。


「お前今日早く帰ったらしーやん」

「うん。疲れたんやもん」

「ちゃんと学校行くって約束したやろ?お前卒業できんかったら大学も行かれんのんやぞ」

「確かに今まで休みまくっとるけど3年になったしまだ大丈夫やん」

⏰:09/01/05 20:02 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#303 [サな]
「約束くらい守れや。俺はお前の親からお前を預かっとんやぞ」

「何で高校行ってないもんにそんなやーやー言われないかんの!?」

「紗奈にはちゃんと卒業してほしいからやん。んで、大学行くんやったらちゃんと行ってほしいから言うんやって」

「うちやってしんどいときあるやん。そんな言うならうち地元帰るし。」

「何でや!?帰るとか言うなや。」

「ならちょっとはほっといてや」

⏰:09/01/06 01:50 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#304 [サな]
曜のことは好きだけど、たまにすごく鬱陶しくなる。

曜の優しさだってこともわかってるけど、イライラして仕方なかった。


学校は行けば楽しいんだけど、何かあっても何もなくても凄い疲れる。


曜が言ってることは正しい。

学校は毎日6時間受けるのが普通だし。

だけどその習慣が、七瀬と一緒にいた期間に無くなってしまったから、しんどい。

⏰:09/01/06 01:58 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#305 [サな]
5月3日

1ヶ月記念日。

凄く長く感じた。

あれだけ一緒にいたのに、まだ記念日は1ヶ月。

そして、あれだけ一緒にいても、曜は全く手を出してこなかった。

付き合ってるし、この年齢だし、不思議すぎた。

⏰:09/01/06 02:01 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#306 [サな]
付き合って1ヶ月。

だけどすでにマンネリ化していた。

毎日一緒に家で過ごす。

下手に外で遊んだりもできない。

放課後友達と遊ぶこともできなくて、イライラすることが多くなった。

志乃は親に

「紗奈ちゃん最近来ないんやね」

って言われたらしい。

⏰:09/01/12 01:38 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#307 [サな]
それを聞いて決めた。

志乃と遊びに行く!!!


それを志乃に言うと


「あんたそれ大丈夫か?曜君心配するやろ」

「でも楽しくないんやもん。曜はちょいちょい連れと会うとるけど、うち遊べてないし、やっぱ友達と遊びたいやん」

「紗奈がいいならいいけど」

⏰:09/01/12 01:41 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#308 [我輩は匿名である]
見てます
あげます

⏰:09/01/16 00:53 📱:SH906i 🆔:wHRuNOos


#309 []
読んでます★
頑張って下さい

⏰:09/01/19 00:22 📱:D905i 🆔:ib12fVL.


#310 [サな]
すみません
今からちょっと
書きます

⏰:09/01/19 14:04 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#311 [サな]
それから放課後すぐに学校を出た。

久しぶりに歩いて帰る学校。
新鮮で仕方なかった。

しばらくしてからポケットの中で携帯が震えた。

その携帯を無視したまま、うちは志乃の家に遊びに行った。

⏰:09/01/19 14:06 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#312 [(^・ω・´)]
最新早く見たい

いつも見てます

⏰:09/01/20 17:11 📱:F906i 🆔:☆☆☆


#313 [サな]
更新遅くてすみません
書きます

⏰:09/01/23 02:17 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#314 [サな]
志乃の家に着いてからも鳴り止まない携帯。

「大丈夫なん?やっぱまずいやろ」

志乃が心配するから、うちは電話に出た。


「お前なんしよんや!!!!!!!!」


曜の怒鳴り声が耳に響いた。

⏰:09/01/23 02:22 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#315 [サな]
「お前健待たせとるやろが?俺らがどんだけ心配しとる思っとんや?今どこや!!」

「志乃んち」

「行くわ」

「嫌や」

「は?」

「うちだって友達と遊びたいときあるやん。ずっと曜んち籠もって、そんなん嫌や」

「好きにせえ」

曜は電話を切った

⏰:09/01/23 02:26 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#316 [サな]
曜の束縛には疲れた。

もちろんうちを思ってのことだってことはわかってる。

うちを守ろうとしてくれてることもわかってる。

だけど耐えられなかった。


この時、曜と別れようと思ったんだ。

⏰:09/01/23 20:27 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#317 [サな]
「曜、うちやっぱ耐えれんから‥別れよう」

「紗奈がええならええよ」


長い間一緒にいたのに、たった1ヵ月でうちらは別れた。


曜が大切だと気付くのは、もう少し後のこと。

⏰:09/01/23 20:31 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#318 [サな]
曜ってうちにとって何だったんだろ?って

このときはそんなことを考えてた。


別れて1ヵ月くらいたって、七瀬に彼女ができたと聞いた。

結構ベタぼれ状態らしく、うちはこれで七瀬に解放された。

⏰:09/01/23 23:43 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#319 [サな]
よし、これでリセットだ。

うちは新しい気持ちで恋をしようと思った。

ほとんどの時間を志乃の家で過ごし、徐々に男の連絡先を増やしていった。








そんな中出会ったのが真人(まさと)。

⏰:09/01/25 01:21 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#320 [サな]
真人はY市といってうちの住むところから電車を乗り継いで2時間行ったところにある市に住んでいた。

Y市の噂なんてこの辺じゃ全く聞かないし、同じ県内だけどどんな場所かも知らなかった。

普通にうちは真人と連絡を取っていた。

普通におもろい人やと思ったし、馬鹿な話ばっかりしてた。

⏰:09/01/26 01:01 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#321 [サな]
「今度遊ぼうや!迎えに行くし」

「あんた免許持ってないやん」

「余裕余裕。普通に乗りよったらバレんのんやから〜」

「絶対嫌だ。」

「んなら会えんなあ」

「そーやねえ〜歩いておいで」

「あほやん!」

「まあそのうちな〜」

⏰:09/01/26 01:05 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#322 [あみ]
ずっと読んでますエZ
更新楽しみにしてるんで
あげさしてもらいますイ

⏰:09/01/26 19:06 📱:W61SH 🆔:dgYfRUI6


#323 [サな]
ありがとうございます!
更新遅いですが
これからもよろしくお願いします

⏰:09/02/02 01:03 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#324 [サな]
真人がまともな人間ではないってことはわかってた。

話しを聞く限りそんな人だったから。



そんなある日、美弥子(みやこ)と仲良くなった。

美弥子は元々Y市の人だけど、彼氏の凌斗(りょうと)がこっちの人だから同棲するために来た子で、うちと凌斗が友達で、美弥子と仲良くしてやってほしいって凌斗に頼まれた感じ。

⏰:09/02/02 01:19 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#325 [サな]
美弥子はうちの1つ上で、ギャルっぽい感じだけど可愛らしい子。

凌斗はうちの2つ上になる。


美弥子はすごく話しやすくてすぐに打ち解けた。

Y市だということで真人の話を美弥子にした。

⏰:09/02/02 01:22 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#326 [サな]
「その真人って奴うち知ってるで。駅によぉおる奴やろ。あいつやめといたほうがええで。てか関わらん方がええ」

「なんでなん?」



「あれらポン中、シン中の集まりやから」



うちは頭の中がハテナでいっぱいだった

⏰:09/02/02 01:25 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#327 [サな]
「は?真人ポン中なん?」

「うん。あのメンバーの中に元彼いてるからわかる。」

「…まじ?」

「あ…なんかごめんな。紗奈が真人君のこと好きやったらそんなん言われたら困るよな…ごめん」

「いや…好きとかじゃないけどさぁ」


好きとかじゃない。

だけど良い奴だと思い始めてたから、凄い衝撃的だった。

⏰:09/02/02 11:10 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#328 [サな]
うちは真人に電話を掛けた。


「真人〜何してんのー?」

「今駅〜」

「てかさぁ…真人ポン中てほんま?」

「は?」

「別に違うならええんやけどさ」

⏰:09/02/02 16:45 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#329 [我輩は匿名である]
もっともっと読みたーい

⏰:09/02/02 16:50 📱:F904i 🆔:0IbKxfrI


#330 [サな]
「それ誰が言いよった?」

「友達やけど」

「ちょお今からそっち行くわ」

「は?どんだけ時間かかる思ってんの」

「まあつきそうになったら連絡するわ」


真人は電話を切った。




…来てどーする気?

⏰:09/02/02 16:53 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#331 [サな]
暫くしてからメールが来た。

[駅来て]

うちは急いで駅に向かった。

駅には車が何台か止まっていた。

すぐにどれが真人かわかった。

「真人?」

窓越しに話しかける。

「紗奈。乗って」

「乗ってって馬鹿じゃない?あんた無免やん。しかも誰の車や」

⏰:09/02/02 21:29 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#332 [サな]
「先輩のシーマ借りてきた。まあ乗り」

「乗らん」

「ならええわ。俺が降りる」

「最初からそーせえ」


真人は車を降りた。

思ったより背がでかかった。

⏰:09/02/02 21:36 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#333 [サな]
「ちょいいろいろ話したいしどっか座ろか」

うちらは海岸沿いを歩いた。

そしてベンチに座った。


「はっきり言う。…俺はポン中や」

「…やっぱそうなんや」

「…嫌いになった?」

「そんなんやないけどさ…」

⏰:09/02/02 21:40 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#334 [サな]
「やめたくてもやめれん。ほんまに依存しとる」

「やめたいとか思ってんの?」

「思っとる。正確に言えば思っとった。やけど無理なんやって…。ほんま気持ち良くて、楽しくてやめれん」

「そんな話し聞きたくないよ。辞める努力だってしてないんやん。薬が悪いことだと思ってないやん。そんな奴やと思ってなかったわ」

⏰:09/02/02 21:44 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#335 [サな]
「紗奈聞いて…」

「何を?言い訳?」

「違う!!!俺紗奈のことが好きやから言えんやった。紗奈に言って嫌われるのが嫌やったんよ!!!やから言えんやったんやん。やけど紗奈が知ってしまったからわざわざ来たんやん!!」

「言い訳しに?」

「違う!!!」

「違くないやろが!お前が言いよることは言い訳以外のなにものでもないわ!」

⏰:09/02/02 21:48 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#336 [サな]
「聞いてや…ごめん紗奈…ごめん聞いて…」

真人は泣きながら喋った。

「俺が薬始めたのは、大失恋して寂しかったからやったんよ…。寂しくて仕方なかった。薬やってる時だけは忘れられた。やけど薬が切れたら今まで以上に寂しくなって、苦しくて仕方なかった。それでまたやるって繰り返しやった。…やけど紗奈と出会ってから薬の量がめっちゃ減ったんよ。薬がキレても紗奈と電話しやったら寂しくなかった。俺、紗奈とおったら薬やめれると思うんよ」

⏰:09/02/02 22:02 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#337 [サな]
なんだこのダメ男は…。

ダメすぎて笑える。

真人がうちといてやめれる?

そんなわけないやん。

馬鹿言うなよ。


「人に頼らんと自分でできんのか?犯罪犯して楽しいか?お前暴走やってしよんのやろ?人様に迷惑かけて何も思わんのか?もうこれ以上警察に世話になる人見たくない。うち、真人が薬やめてちゃんとした人間になるまで会わんから」

⏰:09/02/02 22:06 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#338 [サな]
なんやんやろ。

不良ぶっておもろいんかな?

薬やっておもろいんか?

グラム何万もするもんで…ただの粉で…わざわざ金かけてまで自分を壊す必要ないやん。

何考えとるんか知らんけど、真人みたいな人間、馬鹿としか思えない。

七瀬よりタチが悪い。

⏰:09/02/03 00:20 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#339 [サな]
腹が立って仕方なかった。

それと同時に悔しくて悲しかった。

うちは凌斗の家に行った。

すると美弥子が出てきてそっと抱きしめてくれた。

安心感からか涙があふれ出した。

うちなんだかんだ言って真人のこと好きだったんかもしれん。

このとき初めてそう思った。

⏰:09/02/03 00:25 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#340 [サな]
それから何日かして、また凌斗の家に行く機会があった。

「美弥子が実家に荷物取りに行く言うからついて行ってやってくれん?俺仕事やから」

凌斗にそう言われて、うちは美弥子の運転で美弥子の実家に行くことになった。

美弥子の実家=Y市

そのことはわかってた。

少しの不安と少しの期待があった。

⏰:09/02/03 00:30 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#341 [サな]
車で2時間ちょっとで美弥子の家についた。

美弥子の家は結構駅の近く。

内心ドキドキだったけど、そのとき駅には誰もいなかった。

「荷物取ったし帰ろっか」

美弥子がそう言って車に乗ったときだった。

5人くらいの集団がある家に入って行こうとした。

その中には真人の姿もあった。

⏰:09/02/03 10:49 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#342 [紗奈]
真人と目があった。

「紗奈」

真人がうちを呼ぶ。

うちは動けなかった。

「紗奈…俺…」

「ちょっと話せば?うちちょっと買い物してくるし」

美弥子はそう言ってうちを置いて車でどこかへ行った。

⏰:09/02/06 00:45 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#343 [紗奈]
「紗奈、話そう」

「…うん」

「中入ろうや。」

「真人んち?」

「違うけど…まあ部屋貸してもらうし中入ろ」

うちは真人に引っ張られて中に入った。


たまり場なんだろう。

雑誌や煙草やゴミで足の踏み場もないような部屋だった。

⏰:09/02/06 00:49 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#344 [紗奈]
「健哉くん奥の部屋借りるで」

健哉くんとはこの家の人で真人の先輩らしい。

たまり場の奥にあるドアを開けてはいると、結構きれいな部屋だった。

ベッドとソファーとテーブルと電気のみ。

多分寝室。


真人はベッドに座った。


「横来る?」

⏰:09/02/06 00:54 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#345 [紗奈]
「無理」

うちはそう言ってソファーに座った。

すると真人が隣に来て座った。


「真人まだやめてないやろ?」

「えっ…」

「ここ、薬するために溜まる所なんやないん?」


図星だったらしく真人は黙ってうつむいた。

⏰:09/02/06 00:57 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#346 [紗奈]
「やめる気ないん?」

「やめようと思った。やめて紗奈んとこにもう一回行こうって思っとったんやけど…ここに来れば誘惑に負けてしまう」

「来んかったらえーやん」

「そーゆー訳にはいかん。ここは俺の家みたいなもんやし。」

「自分ち帰ればええやんか」

「孤独やったらいろいろ考えてしまっておかしくなりそうなんやって…。紗奈と連絡取りよったときは電話するから何も考える暇なかったし」

⏰:09/02/06 01:03 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#347 [紗奈]
「うちがおればやめれるわけ?ほんまにそう言い切れる?」

「俺、紗奈がおればそれでええんやって。紗奈がおれば絶対頑張れる。言い切れる」


真剣な目で真人はそう言った。

信用していい?

こんな奴とうちが一緒にいていい?

一瞬のうちに沢山の不安や疑問が頭の中に浮かんできた。

⏰:09/02/06 01:09 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#348 [我輩は匿名である]
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⏰:09/02/07 14:26 📱:W52SH 🆔:egfVOuho


#349 [紗奈]
「まあとりあえずもう一回連絡取るようにしよっか。」

考えたあげく出た言葉はこれだった。

「俺絶対辞めるからな。」

真人は煙草を取り出して火をつけた。

「煙草は吸うんやな(笑)」

「それはしゃーなし許してや」

「まあそこまでは言わんけどさ」

⏰:09/02/08 01:38 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#350 [紗奈]
「そろそろ美弥子来る思うし外出るわ」

うちはそう言って立ち上がった。

「紗奈待って!!!」

「何?何かある?」



「……ちゅーしたい」

「はあー?」

⏰:09/02/08 01:40 📱:D905i 🆔:☆☆☆


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