ぼくらのみかた
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#322 [輪廻◆j6ceQ96kak]
■epilog■



親父から衝撃的な事実を聞かされて数日が過ぎ―


なんとか精神が落ち着いてきた俺は高校に転入した。


一応転校生という事になる。


自己紹介が緊張するではないか。


それに転校生が来ると聞くと、その教室内は皆が期待して騒ぐだろう。


そう…無駄にハードルをあげてくるのだ。

⏰:11/08/24 04:20 📱:T005 🆔:EjU97vFg


#323 [輪廻◆j6ceQ96kak]
『じゃあ行きましょうか』

俺の新しい学校のクラスの担任になる教師の後ろについていく。


…心臓がバクバクしている。


今は自己紹介よりも、変に期待されて俺の顔を見た途端にクラスの皆のテンションが下がるのが嫌だ。


男は『なんだ男かよ〜』


女は『イケメンじゃないじゃん〜』

そう言ってざわめき始めた日には、正直ヘコむぞ。

⏰:11/08/24 04:29 📱:T005 🆔:EjU97vFg


#324 [輪廻◆j6ceQ96kak]
ここは『人は顔じゃない』って事を自己紹介でわからせてやるしかない。


「2―C」

と書かれた教室の前で足を止めた。


ますます心臓が高鳴る。


担任がまず教室に入って、俺は呼ばれるまで廊下で待機していた。


『今日は親の仕事の都合で地方の学校から転入してきた生徒を紹介します。では入ってきてください』

…ついにきた。

もう後戻りはできない。

⏰:11/08/24 04:37 📱:T005 🆔:EjU97vFg


#325 [輪廻◆j6ceQ96kak]
俺はゆっくりと歩いて、教室に入り担任の隣に立った。


『では高見くん、まずは軽くでいいので自己紹介をお願いします』


『は、はい…』

…もうやけだ。


こういう場合は皆の顔を大根だと思え、俺!


『えと…高見順一です。母親が一応北海道の出身らしいです。でも俺はそんな事を最近まで知らなくて、それ聞いてびっくりして…』

何言ってるのか自分でもわからないが、とにかくなんでもいいから言いまくるんだ、俺。

⏰:11/08/24 04:44 📱:T005 🆔:EjU97vFg


#326 [輪廻◆j6ceQ96kak]
『えと…俺はいわゆる草食系男子です。でもそんな俺でも前の学校では好きな人が出来たけど、その人には彼氏がいて…』


『た、高見くん…そのくらいで結構ですよ』

…しまった。


担任がものすごい引いた目で俺を見ている。


いや、担任だけではない。


教室内の皆が、唖然とした表情で俺を凝視しているではないか。

⏰:11/08/24 04:50 📱:T005 🆔:EjU97vFg


#327 [輪廻◆j6ceQ96kak]
『ず、随所と個性的な生徒で賑やかになりそうですね。皆、仲良くしてあげてください…』

おーい担任よ。

声に全く感情がこもっていないのは何故?


『じゃあ高見くんは…あそこの空いてる席に』

運がいい事に、一番後ろの席だ。


これで授業中に目立つ事なく寝る事ができる。


…いや、その前に一人でも多く友達を作らなければ。


休み時間にでも、気が合いそうな奴に積極的に声をかけてみる事にしよう。

⏰:11/08/24 05:00 📱:T005 🆔:EjU97vFg


#328 [輪廻◆j6ceQ96kak]
できれば久保のような友達が欲しい。


朝の号令を終え、担任が教室を出ていった後、それを見計らっていたかのように教室がざわめき始めた。


当然といえば当然の光景なのだが、この騒ぎ様は尋常ではないぞ。


前の学校の倍はあるだろうバカでかい声が響き渡る。


こっちの学校では、前の学校とは逆で男子の方がうるさそうだ。


女子は、ほとんどが最初の授業の準備などをしていて真面目でおとなしいものだ。

⏰:11/08/24 05:09 📱:T005 🆔:EjU97vFg


#329 [輪廻◆j6ceQ96kak]
同じ男で気が合いそうな奴はこの教室にはいない気がする。


まるで、吉田さんが沢山いるみたいだ。


いつでも連絡してこいって言ってたから、暇がある時にでも相談するとしよう。


『ねえ転校生くん、転校生くん』

大騒ぎの中、突然俺の前の席に座る男子が失礼な呼び方をしながらこっちを向いてきた。


『…なに?』

人は第一印象でどんな性格か決まる…もしくは決められてしまう事が多い。


ここは強気にいかなければ、ナメられる。

⏰:11/08/24 05:18 📱:T005 🆔:EjU97vFg


#330 [輪廻◆j6ceQ96kak]
『俺もどちらかって言えば草食系なんだよね。まあ仲良くしようぜ』

その男はそう言ってわざわざ手を伸ばして俺の肩をポンポンと叩いた。


この男…ぱっと見、肉食系にしか見えないが、人を見た目で判断してはダメだろう。


『転校生くん』と呼ばれるのは腹立たしいが。


こいつも俺にとって『味方』になるのか『敵』になるのか…まだわからない。



こうして北の大地、北海道での新しい高校生活がスタートした―




ぼくらのみかた【完】

⏰:11/08/24 05:39 📱:T005 🆔:EjU97vFg


#331 [輪廻◆j6ceQ96kak]
本編完結しましたが、密かに構想を練っていた主人公のサイドストーリー(過去篇)を書いていきたいと思います。

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⏰:11/08/24 20:53 📱:T005 🆔:EjU97vFg


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