クソガキジジイと少年」
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#301 [ザセツポンジュ]
トミーにひっぱられ、ジョウは服屋のある3階まで連れていかれた。
『いらっしゃいませぇ。』
『かわいいおねぇさん、ちょっといいかい!!?』
服をたたむかわいいお姉さんに声をかけたトミー。
『え!!?若いっちゃないと!!?いくつと─!!?』
トミーはジョウの肩を抱いた。そして耳元で
『かわいすぎるな博多の女子は』
と囁いた。ジョウはブルブルっと身震いをした。
『囁くのはやめてくれ、気色が悪い』

⏰:06/06/19 03:39 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#302 [ザセツポンジュ]
トミーが興奮した博多弁の会話の模様をお伝えしよう。
『おねぇさんは、19くらいかい!!?』
『あたし、22になったっちゃんねぇ。』
『オレと付き合わない!?』『アハハ、ちかっぱかわいいっちゃけどぉ!!』
『…ちかっぱ!!?』
『かなりとか、めっちゃって意味とよ。どっから来たと!!?』
『…サンフランシスコだよ。そんな事より、図書券っておつりでるの知ってた!!?』
『知っとぉよぉ。そんな事ばっかりしよっちゃろぉ!!?』
(うぅ…博多弁、かわいすぎるぜ…)

⏰:06/06/19 03:46 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#303 [ザセツポンジュ]
興奮しているトミーを押し退け、ジョウが質問した。
『ボクね、ストリートとか、古着系とかが好きなんだけどね、この中のどこにあるのか教えてよ。』
『あぁ、あんまりキャナルの中にはないとよ。大名てとこにそういう系いっぱいあるっちゃん。わからんよね!!?地図書いちゃあか!!?バスでもすぐ行けるけん。』 
おねぇさんは、わかりやすく丁寧に、地図を書いてくれた。バスの乗る場所も丁寧に書いてくれた。
『ありがとお!!』
『オレが18になったら迎えに来るからお嫁さんになってね、かわいいお姉さん』『わかったぁ、まっとるけん!!』

⏰:06/06/19 03:53 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#304 [ザセツポンジュ]
──一方ジジイ二人は…
キャナルの中のおみやげ屋で、試食品をほぉばっていた。
『うまい、うまい。通りもん!!?うまいなぁ』
『すーさん、ひよこ食ってみ!!?』
『どれにしようかなシンイチロウのみやげは…』
『あいつ生きてたのか!!どれでもいいじゃないか。』『うーん…………は!!きーさん、もぉ、何にもなくなったぞ!!』
試食品という試食品を全て胃袋に収めてしまった、田舎町のジジイ…みやげよりもヒンシュクを買ってしまい、たまらず外へ出た。

⏰:06/06/19 03:59 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#305 [ザセツポンジュ]
『じぃちゃん、腹減ったよぉ。ラーメン食おうぜ、博多ラーメン。』
トミーは試食品で腹いっぱいのきーさんを昼飯に誘った。
『ゲッフ……アホか!!ジョウジロウちゃんとその辺で食ってこい。』

⏰:06/06/19 04:03 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#306 [ザセツポンジュ]
ジョウは、ひとりでおみやげを見ていた。     『にぃちゃんと…』
頭に浮かんだのは、オハヨウと言った笑顔のエノシタさん……
博多限定の携帯ストラップを見つめた。
(でも、どうやって渡そうかなぁ…トミーなら、なんなく渡すんだろうなぁ…だけど相談なんてできないしなぁ…)
『おい、ジョウ』
『わ!!!!わ!!わ─わ─わ─!!なんだよ!!』 
『…お前、ホンッットに今日おかしいぞ、おむつか!!?マンマか!!?おっぱいか!!?』
『ん…マンマかな。』
『じゃあ飯食おうぜ』
福岡へ来てまでハンバーガーを食べた少年達。

⏰:06/06/19 04:10 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#307 [ザセツポンジュ]
初日と言う事もあり、ホテルへ帰って眠りについた。
──二日目。
トミーとジョウは大名へ洋服を買いに行った。
地元でいうミッシェルがたくさんあって、品揃えが豊富で、ワクワクした。14歳と言う若さゆえにできた事だが、片っ端から店と言う店をまわってのけた。

⏰:06/06/19 04:17 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#308 [ザセツポンジュ]
『ねぇ、トミー。ピーマン佐賀じゃん。福岡の事知ってんじゃないの!!!?』
『お!!そうだな、お前頭いいな。』
トミーは、ピーマンに電話をかけ、大名を案内してもらった。ピーマンは大名を知りつくしていたらしく、ジョウの好きな店も電話のナビだけでたどりつくことができた。
最強のオシャレの味方だ。

⏰:06/06/19 04:21 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#309 [ザセツポンジュ]
そして、最後、大名をしめくくったのは…

─ヴィレッジヴァンガード
『ヴィレヴァンだ!!でけぇなぁ、ジョウ!!』
地元にもある、本と雑貨が置いてある店だったが、規模も品も、断然福岡のほうが豊富だった。
トミーもジョウも、このおもしろい本屋さんが、大ッッッ好きだ。
『満足だね。帰ろうか、トミー。』        二人はホテルへ戻った。

⏰:06/06/19 04:28 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#310 [ザセツポンジュ]
きーさんとすーさんはその頃屋台でラーメンを食べていた。
『きーさん、今日はハッスルか!!?』
『お前ひとりで行けよ、ワシはおっぱいパブは嫌いなんだよ。』
『悪いがきーさん。ワシは行くよ、キャバクラ、ランパブ、ヘルス!!!!ソープ!!』
『……最初からソープでいいんじゃないか!!?』
『モゾモゾしてから、最後グッッと……ウヘヘ…』
あまりの気持ち悪さにラーメンがまずくなった。

⏰:06/06/19 04:32 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#311 [ザセツポンジュ]
じーさん達のいないホテルで、トミーとジョウはファッションショーを開催していた。
『うん、いいね、トミー。』
シャツをはおり、襟を立てていたトミーを、ジョウは誉めた。
『いやいや相変わらずチョイスがいいねジョウジロウちゃん。』
今日も、少し高かったが、気に入ったのを何着か買ってご満悦だった。
『そんな……じーちゃん達キャバクラ行ったのかな!!?』
『だろうな。』
トミーはキャップをかぶり、鏡を見ていた。
『トミー行きたかったんじゃないのか!!?かわいい女がうーんと…』

『行きたくないよ。』

⏰:06/06/19 04:39 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#312 [ザセツポンジュ]
トミーは即座に拒否した。
今、きーさん達が酒を飲んで楽しんでいるこの時間。
トミーのママも、客を相手に頑張っている頃だ。

(……ごめん、トミー。) 
14歳の少年に、出ていったママを受け入れるのは、数学よりも理科よりも難しいことなのだろう。

⏰:06/06/19 04:43 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#313 [ザセツポンジュ]
キャバクラに入るなり酒をかなり飲んでしまった、きーさん達は、早い時間からいい具合に酔っ払っていた。
『お時間の方が参りましたが、ご延長…』
『ペケ、ペケ!!!!』
すーさんはボウイさんの顔の前に手でバッテンをしてみせた。
『すーさん、チェック、じゃよ。』
『イヒヒヒ、ひとしのバカん!!』

⏰:06/06/19 04:51 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#314 [ザセツポンジュ]
酔っ払って、中洲を出た二人は、南新地にある風俗街と全く逆の方向に歩きだしてしまった。
痛恨のミスである。
お互い肩を抱き、いい気分で、国体道路を歩き続けた。
酔っ払った時の昔の思い出話は楽しいもので、ケタケタ笑いながら、二人は知らないところへ、まーっすぐ、まーっすぐ歩いて行った。

⏰:06/06/19 04:56 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#315 [ザセツポンジュ]
そして警固本通りと言う道まで迷いこんでしまった。
スーパー、居酒屋が何件かに、釜戸で焼く本格的なピザ屋さんや、寿司屋、そば屋、とんかつ屋、弁当屋…とにかく食物屋の多い道だった。
しばらく歩くと立派な学校が見えた。
『筑紫女学園!!?きーさん!!女子ばっかりの学校だよ!!』
すーさんのボルテージは一気に上がった。
『すーさん、戻ろう、ワシら道を間違ったんじゃないか!!?すーさん、すーさん、不法侵入だ、セコムが鳴り響いたらアンタ変態ジジイとして逮捕だよ!!落ち着いて、今は夜じゃ。女子はおらんよ。』

⏰:06/06/19 05:05 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#316 [ザセツポンジュ]
引き戻し、歩いていた時、オシャレなショットバーを見つける。
透明なウィンドウにはアメリカンなペイントがほどこされ、ピンクでにぎやかそうな明かり、ごちゃごちゃした雑貨……きーさん達は完全に老人の行くところではないと察しはつくが吸い込まれてしまった。

⏰:06/06/19 05:10 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#317 [ザセツポンジュ]
『カランカラーン!!62歳だが入って飲んでもいいかね!!?』
『いらっしゃいませーぃ!!』
そこで働く女子達は老人達を明るくむかえてくれた。
すーさんは高めの椅子に座った途端、泣きだしてしまった。
『ぅぅぅ…きーさん、ワシは62なのに、こんなに優しい博多のおねぇちゃんがいる…うれしくてたまらんよ…』
『すーさん、…ヒック…多分な、従業員として当たり前の事をしているだけだと思うぞ。』

⏰:06/06/19 05:15 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#318 [ザセツポンジュ]
ショットバーなんて、来たこともないじぃさん二人は、とりあえず、店員のオススメカクテル、“泥ゆうこ”をオーダーした。
『ワ、ワシら殺されはしはいかね!!?ど、泥ゆうこだぞ。きーさん飲めるのか!!?』
『……すーさん、ここはひとつ、信じよう。小夜子ストロベリーみたいなものだよ。ワシも最初は、どっかのババアが苺くっつけて登場するかとドギマギしていたが、今は虜だ。それと一緒だ。』

⏰:06/06/19 05:25 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#319 [ザセツポンジュ]
そんな心配もよそに、泥ゆうこの味は、きーさん達からすれば甘いジュースでしかなかった。
だがカクテルをなめてかかってはいけない。
あとになってくるのだ。 きーさん達はそんな事はおかまいなしに、泥ゆうこを飲みまくった。
『おねぇしゃん、腹減った、何かないのかね!!?』
すーさんの気持ち悪さで、満足にラーメンを食べられなかったきーさんは腹をすかし、この店のオススメのフードをオーダーした。

⏰:06/06/19 05:30 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#320 [ザセツポンジュ]
『はぁい、モカジャバーガーで─す。』
『ポカスカジャン!!?』
きーさんは最近耳掃除をしてない。
『…モ、カ、ジャ、バー、ガー。この店モカジャバって言うっちゃんね。だけん、ココのハンバーガーやけん、モカジャバーガーって言うとよ!!おにぃさん達どっから来たと!!?』
《おにぃさん達どっから来たと!!?》
この質問をきっかけに、泥酔しているジジイ二人に火がついてしまった。

⏰:06/06/19 05:36 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#321 [ザセツポンジュ]
しばし、雑音なみのクソガキジジイの会話を聞いて頂こう。
はじめに発破をかけたのはきーさんだった。

『どこ!!?ってサンフランシスコからじゃよ。』      『サーンフランシスコ!!!!あの、奇遇ですねぇ、ワシもなんですよ。』
『え!!…失礼ですが、お名前…』
『あ、あたい、鈴木ひとしー言いますねん。』
『あぁ、鈴木さん、初めまして、木田と言います。』『やぁやぁ、顔をあげてください木田さん。』
『ぃやいや、さげてもないですが、鈴木さん、サンフランシスコのどの辺!!?ワシは、3丁目なんですよ。』

⏰:06/06/19 05:42 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#322 [ザセツポンジュ]
『ぇえ──!!!!あたいも3丁目なんですよ、木田さん。あの…3丁目の集会所の近くなんですよ、あたいんちは。』
『えっ、えっ、えっ、ワシんちは、その集会所のねぇ、ボスの自販機の裏なんですよ。』
『えぇえ─────!!!!あたいんちは、そのボスの自販機の横に、ブルーシートしいた、そのブルーシートの上で…』 

⏰:06/06/19 05:49 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#323 [ザセツポンジュ]
『あぁ!!!!!!いっつも回覧板、とばしてしまって、えらぃすんませんなぁ。この人は運動会と間違ってはるんやといつも思てましたわ。』
『いや、あれが、あたいの家なんですわ。あのブルーシート、ドンキホーテで980円やったんです。』
『………ぅぅ。』
きーさんが吐き気をもよおし、くだらない会話は終わった。

⏰:06/06/19 05:55 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#324 [ザセツポンジュ]
──三日目
大きな大きな観覧車のあるマリノアシティに行く前に、ジョウは一人でおみやげ屋に来ていた。
どこに行っても博多限定ストラップくらいあるだろう。
だけど、みんなの前ではとても買えない。
酔っ払って爆睡しているジジイ二人と、疲れきってスヤスヤ眠るトミーを置いて、こっそりとストラップを買いにでかけた。

(にいちゃんのみやげもついでに買っておこう…トオリモン……お、試食品だ………うまいな!!!!こりゃ金賞だ)
─通りもん─を購入した。

⏰:06/06/19 06:04 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#325 [ザセツポンジュ]
ストラップを見つめながら、ジョウは、いろんなエノシタさんを思い浮べていた。

メガネをはずした
エノシタさん

恥ずかしそうな
エノシタさん

髪を切った
エノシタさん

⏰:06/06/19 06:14 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#326 [ザセツポンジュ]
おはようをくれた
エノシタさん

にっこり笑った
エノシタさん

窓から見えた
エノシタさん

気取らない
エノシタさん

みんなに優しい
エノシタさん…

⏰:06/06/19 06:16 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#327 [ザセツポンジュ]
ストラップを手に取り、レジへ向かった

(……渡せないかもしれない…でもボクはエノシタさんのタメにこれを買うんだ)

⏰:06/06/19 06:18 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#328 [我輩は匿名である]
失礼します
>>150-350

⏰:06/06/19 15:45 📱:P900iV 🆔:dk5/VGUE


#329 [我輩は匿名である]
>>1-200

⏰:06/06/22 02:19 📱:N901iC 🆔:TVkd/g7g


#330 [我輩は匿名である]
>>250-400

⏰:06/06/22 21:00 📱:N701i 🆔:LU4I8xHQ


#331 [我輩は匿名である]
>>213-500

⏰:06/06/22 22:02 📱:N901iC 🆔:TVkd/g7g


#332 [我輩は匿名である]
>>1-100

⏰:06/06/23 06:51 📱:W21CA 🆔:Nmz78Rvc


#333 [我輩は匿名である]
>>101-200
>>201-300
>>301-400

⏰:06/06/23 07:08 📱:W21CA 🆔:Nmz78Rvc


#334 [我輩は匿名である]
>>50-100

⏰:06/06/25 12:31 📱:W21K 🆔:JPrS1ywo


#335 [Й]
(`・・)ノ

⏰:06/06/25 13:37 📱:SH900i 🆔:89JMqKfs


#336 [我輩は匿名である]
>>40 I

⏰:06/06/26 00:46 📱:W21K 🆔:ajZ/sfNI


#337 [くぅ]
もぅ書かないのアタシこの小説の大ファンなのにぃ

⏰:06/06/28 20:51 📱:P901i 🆔:7.Y0JjFU


#338 [ザセツポンジュ]
携帯変えました!!!!ってゆうかドコモ止まってます!!!また書きます(●ε●;)くぅさんありがとぉございました☆
チョリーンす!!!!!!

⏰:06/07/02 14:15 📱:W22H 🆔:SB0fDldQ


#339 [ザセツポンジュ]
『にぃちゃんただいま!!!通りもん買ってきたよ!!!!………行ってきまぁす!!!!!』

中学生にとっちゃ地獄のようなスケジュールである。


突然、拉致され、3日間もの長い長い時間を福岡で過ごした挙げ句、朝到着するフェリーで地元へ戻り、即学校である。
きーさんは死んだように眠り

すーさんなんてすでに玄関先で死亡しており


トミーは眉間にシワをよせたまま国語の教科書をカバンに詰め込んで

ジョウに関しては半分泣きかけている

始末だ。

⏰:06/07/02 14:24 📱:W22H 🆔:SB0fDldQ


#340 [ザセツポンジュ]
ポケットの奥の方でジョウの恋のかけらが温められていた


(エノシタさん今日は何するんだろ。)


授業を受けに来て給食を食べるに決まっているが、ジョウはポッケの中のストラップを握りしめながらエノシタさんの事を考えていた。

⏰:06/07/02 14:31 📱:W22H 🆔:SB0fDldQ


#341 [ザセツポンジュ]
トミーは疲れのあまりランキング1位の香水をふりまくのを、忘れてきてしまい。眉間のシワがなかなか取れずにいた。
『おはようございます。今日はお知らせがあります。君達は来年3年生ですね。そこで、今月中に2年生の中から次期生徒会役員を決めなければいけません。それでですね…』


『ッッッッはい!!!!!!!!!!!!!!!オレ生徒会長やってのけます!!!』


トミーは一瞬の間で興奮のあまり机の上に立ち上がりピシッと手を上げ立候補した。
『……木田。今からそんなに興奮するな。ペース配分を考えろ。いいか、立候補したいやつは手をあてください。』

⏰:06/07/02 14:57 📱:W22H 🆔:SB0fDldQ


#342 [ザセツポンジュ]
机に飛び乗り一直線のトミーを1人浮かせ教室はシーン静まり返った。

『いないのかー。今の3年生が卒業するまでは、少しの間3年生と一緒にやってもらいます』


『はい!』

2年2組。学級委員長さんが手をあげた。

『鈴木。そうかそうか。よしよし。木田と鈴木の他いないか!?』

⏰:06/07/02 15:07 📱:W22H 🆔:SB0fDldQ


#343 []
あげ書かないのッ

⏰:06/07/27 07:51 📱:SH902iS 🆔:2jPxTNXE


#344 [りな]
気長に待ってますよ

⏰:06/07/27 13:59 📱:D902iS 🆔:uOXzjo6.


#345 [我輩は匿名である]
あげ↑↑↑↑

⏰:06/08/17 19:44 📱:PC 🆔:x/Mbq/82


#346 [我輩は匿名である]
>>1-350

⏰:06/08/17 22:06 📱:SH902i 🆔:wyTsD/GA


#347 [あみ]
超楽しいです(≧∇≦)
もぅ笑いまくってます☆☆すーさんきーさんのヤリトリとか最高"(ノ><)ノ
頑張って下さいね☆

⏰:06/08/18 01:13 📱:W41SA 🆔:HXlfdF0Y


#348 [我輩は匿名である]
すげぇ才能ありすぎ
プロが書いてるかとおもうほど
笑えるし文章力あるんなー

⏰:06/08/19 14:13 📱:PC 🆔:ITRrKzD6


#349 [我輩は匿名である]
>>241-350

⏰:06/08/23 06:13 📱:D901iS 🆔:WBGhptN2


#350 [我輩は匿名である]
>>1-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500
>>501-600
>>601-700
>>701-800
>>801-900
>>901-1000

⏰:06/08/26 10:59 📱:F902iS 🆔:bBRAGXpA


#351 [我輩は匿名である]
>>350失礼します

⏰:06/08/26 10:59 📱:F902iS 🆔:bBRAGXpA


#352 [我輩は匿名である]
>>237-350

⏰:06/08/26 13:05 📱:N900iS 🆔:ZVLmCAC.


#353 [ちイ]
めえぇッちゃ 大好きでスおじーさン達が 激ウケるU

トミー かッけえーU実際L1たら惚れウ

コレからもー応援Uちャウンで ガンバでち

⏰:06/08/27 01:26 📱:SH700iS 🆔:g5WykDCs


#354 [ザセツポンジュ]
はーい
復活!!!!!

待たせたな
ニューヨーク!!!!

機種変しましたので
気にしないでくださいね(^◇^)


ヨッシャこら
えんやこら

⏰:06/09/03 22:22 📱:W41S 🆔:FtQlwKtc


#355 [ザセツポンジュ]
「えぇ!ジョウジロウちゃんよ。お前正気か。」

「…僕ゎいつも正気だよ。」


「そうか。先生!以上です。俺、早退さしてください!」


トミーゎ急激に
テンションを上げたため
鉛筆を持つ気力を失ってしまった。

⏰:06/09/03 22:26 📱:W41S 🆔:FtQlwKtc


#356 [ザセツポンジュ]
そりゃそうだ。

あまりに過酷過ぎる。

さっきまで福岡から帰る船に
ゆらりゆれて
香水ふるのも
うっかり忘れてしまうくらいなのだから。

トミーゎ家路を急いだ。


ジョウゎ必死に
疲労と戦いながら
半分目をつぶり歴史の授業を受けた。

⏰:06/09/03 22:33 📱:W41S 🆔:FtQlwKtc


#357 [ザセツポンジュ]
(いつ渡そうかなぁ。)

ポッケの奥のストラップ。

ポケットに手を突っ込んで廊下をウロウロしながらジョウゎ
エノシタさんの事を
考えていた。


「鈴木。お前どうしたんだ。小便なら早く行けよ。さっきから股間おさえてみっともないぞ。大丈夫か。」

同じところを
行ったり来たりする
学級委員長を見かねて担任の先生ゎお声をかけてくれた

(ハッ!)


「そんなつもりゎありません。」

ポケットから手を出して
ジョウゎ恥ずかしさのあまり
階段をかけのぼった。


「……鈴木。給食いらないのか…」

⏰:06/09/03 22:48 📱:W41S 🆔:FtQlwKtc


#358 [ザセツポンジュ]
ジョウゎ
階段をかけのぼり屋上のドアを開けた。

ひとまず
深呼吸━━。


そして青空の下に
恋をした少年は
一人あぐらをかいて
座った。

⏰:06/09/03 22:54 📱:W41S 🆔:FtQlwKtc


#359 [ザセツポンジュ]
「なんて言うのかな。トミーは知ってるんだろうな。できるんだろうな。」

「いーなぁ。」

「……ぁ、エノシタさん、ストラップ落としたよ……落とさないよなぁ。」


「…テイクツー。ぁ、エノシタさん。福岡行った時のお土産!………って、そんな旅行した事すら知らないよな。」

⏰:06/09/03 22:57 📱:W41S 🆔:FtQlwKtc


#360 [ザセツポンジュ]
「…テイクスリー。エノシタさん、僕の気持ち受けとってください。……うわ!恥ずかしい!しかもただのストラップだよ!ふざけてると思われるよ!何やってんだ!!」

『…鈴木。』


「ギャフ!!!!!」
給食を心配した担任が屋上まで様子を見に来てくれた。
「なんですか!非常識に!」
ジョウの恥ずかしさは今世紀最大の域に達した。

⏰:06/09/03 23:05 📱:W41S 🆔:FtQlwKtc


#361 [ザセツポンジュ]
『鈴木。お前ブツブツ一人でどうしたんだ。先生心配だよ。小便我慢し過ぎない方がいいぞ。給食食べなさい。今日はいちごもあるぞ。お前甘いモノ好きってプロフィールに書いてただろ。』

そのいちごよりも
真っ赤な顔の
ジョウジロウちゃんは
黙りこくってフルダッシュで階段をかけおりた。

⏰:06/09/03 23:10 📱:W41S 🆔:FtQlwKtc


#362 [ザセツポンジュ]
(なんて最悪な日なんだ。トミー今頃寝てるんだろうな。僕も帰れば良かった。クソ)

⏰:06/09/03 23:13 📱:W41S 🆔:FtQlwKtc


#363 [ザセツポンジュ]
━━ジョウが顔を真っ赤に染めている頃トミーは地獄を味わっていた。
「眠い眠い眠い眠い。ただいま…ぅゎ…回覧版…」
しばし回覧版を見つめるトミー。

※10歩先の鈴木家に回なければならない。

眠い。

でも回さなければならない。

眠い。

こんだけ疲れているといつ起きるか分からない。

遅れる。

すーさんに怒られる。↓
話が長いと予想される。

またさらに疲れる。

もしかしたらすーさんの首を絞めてしまうかもしれない。

確実に少年院行きだ

セックスがしばらくできない。
……
「しょうがないな…」
回覧版片手に鈴木家を訪ねる事を決意した。

⏰:06/09/03 23:25 📱:W41S 🆔:FtQlwKtc


#364 [ザセツポンジュ]
「わ!!!!!」

すーさんが玄関で
死んでいる。
「ご愁傷様でした。」
トミーは回覧版を
すーさんの顔にかぶせ
回れ右をした。

⏰:06/09/03 23:29 📱:W41S 🆔:FtQlwKtc


#365 [ザセツポンジュ]
「へんた〜い。止まれいっち、に!」

すーさんが口を開いた。
変な性癖はないが
トミーは
一応立ち止まり後ろを振り返る。
「…寝言だな。」

そしてまた前へ歩き出そうとした瞬間
「あぁ〜!!!トミオちゃん!!!」

トミーはすーさんが死んでいないことを
残念に思った。
「なんだよすーさん。」

⏰:06/09/03 23:35 📱:W41S 🆔:FtQlwKtc


#366 [ザセツポンジュ]
「体中が痛い!!!誰ぢゃワシをこんな…ぅぅ…こんな…かたい…こんなかたいところに…放置したんじゃ…ワシゃ肩身が狭いよ…。トミオ。」

すーさんは玄関先で子供のように泣き出してしまった。

⏰:06/09/03 23:39 📱:W41S 🆔:FtQlwKtc


#367 [ザセツポンジュ]
「俺が泣きたいよ。すーさん。涙をふいて階段を上がってごらん」
すーさんゎ立ち上がった。
「おい!!!トミオ!!!お前ゎ不良か!!!ワシはもう62だぞ!!この急な階段を見てみろ!!!死んでくれと言わんばかりなのが分かるか!!!!」

⏰:06/09/03 23:43 📱:W41S 🆔:FtQlwKtc


#368 [ザセツポンジュ]
トミーはため息をついた。
「設計したのおばちゃんじゃん。要はすーさんの娘でしょうよ。」
「はぁ!?小生意気なクソガキめ!!!性病!!!!包茎!!!!お前はワシに死んで欲しいと言うんだな!!!こんなに疲れていると言うのに階段を登らしてツルってコケて死ねと言うんだな!!!!ぉーそうかそうか。じゃあな!!!」

⏰:06/09/03 23:47 📱:W41S 🆔:FtQlwKtc


#369 [ザセツポンジュ]
「あーもぉ!!!!わかったよ!!!!おぶるよ!!!!すーさん!!!!」

トミーは最後の力を振り絞り
すーさんを引きとめた。
「えらいすんませんなぁ。お邪魔します。」
すーさんはトミーの背中へのしかかった。

(このジジイ。いつか殺してやる。)

トミーは階段を半分くらい登ったところで
立ち止まった。

⏰:06/09/03 23:51 📱:W41S 🆔:FtQlwKtc


#370 [ザセツポンジュ]
「すーさん、俺。性病でもないし包茎じゃあないんだな。悪いな。」

「…お前立派だな。ワガママ言ってごめんな。」

そのまま後ろへ落としてやろうかといういきおいだったトミーも

素直なすーさんを見ると
許そうと言う気になれた。

⏰:06/09/03 23:55 📱:W41S 🆔:FtQlwKtc


#371 [ザセツポンジュ]
すーさんは部屋につくやいなや
いびきをかいて寝始めた。

すーさんの部屋から
自分ちを覗くと
きーさんの部屋が見える。
ちゃんと布団で寝ている
我が祖父を見て
トミーは安心した。

⏰:06/09/04 02:59 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#372 [ザセツポンジュ]
「おい、シンイチロウ。いるのか。」

久しぶりにトミーが
俺の部屋を訪ねてきた。
「久しぶりだなトミー。」

「お前家族からいじめられてるのか?何かあるんだったら俺に言えよ。すーさんもあんな急な階段じゃかわいそうに。」

布や絵の具や作業道具が散らばる俺の部屋だがトミーは堂々と踏み付けて
気にせず座った。

⏰:06/09/04 03:03 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#373 [ザセツポンジュ]
俺は作業の手を止めた。
トミーには話したい事がたくさんあった。

ホントは強がっていてホントは今にもパンクしそうなんじゃないかとか

無理して笑っているんじゃないかとか。

⏰:06/09/04 03:05 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#374 [ザセツポンジュ]
「なぁトミー。」
「俺は元気だ、何も心配する事はないぞ。それより今月のBUBKAはどこにあるんだ。」

俺はBUBKAをトミーに手渡した。

「トミー。俺はお前と話したいんだよ。」

「…シンちゃん。お前40歳の出会い系にハマった男のセリフみたいで気持ちが悪いぞ。」
トミーは真剣に忠告をして
愛読書BUBKAを読み始めた。

⏰:06/09/04 03:10 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#375 [ザセツポンジュ]
「トミー今彼女何人いるんだ?」

「いないよ。俺の事好きな女ゎわんさかいるだろうけどな。」

俺は小さな冷蔵庫からジュースを取り出した。
「珍しいな。いないんだな。」
「おい、お前。ゲストをなんだと思っている。自分だけジュース取り出して飲むなんざ100万年早いぞ。俺だから良かったものの女が来た時ゎ女の分のジュースもちゃんと出せよ。甲斐性ナシと思われるぞ。」

俺はこんなクソガキに説教される自分が情けない。
できるものなら今日の洗濯物と一緒に俺をまわしてもらいたい気分だ。

⏰:06/09/04 03:15 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#376 [ザセツポンジュ]
何を話そう。
何て言おう。
ママの事を口に出すのは気が引けるな。

何から話そう…

そう思っている間に時間はたち、トミーはBUBKAを読み終わっていた。

⏰:06/09/04 03:18 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#377 [ザセツポンジュ]
「シンちゃん。俺疲れたよ。」
トミーはゴロンと横になって天井を見つめた。
「……まぁな、トミーもやっぱ辛いよな。うん。大切な事だよな」
「…なんの話だ。俺ゎ福岡生活で疲れているだけなんだけど」

「ぉ!?あ、そうか。福岡か。福岡な。楽しかったのか?」

⏰:06/09/04 04:05 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#378 [ゆきな]
失礼します
>>1-100

⏰:06/09/04 04:09 📱:P901i 🆔:QPSfCtV6


#379 [ザセツポンジュ]
トミーは天井を見つめたまんま
ボーっとしている。

俺は何か逆にトミーを傷つけた気がして
一人でアタフタしていた。

⏰:06/09/04 04:13 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#380 [ザセツポンジュ]
「シンちゃん。ママの事気にしてるのか?」

俺は心臓をコンパスでぶっさされるかのように痛くなった。

「…俺な、今でも思い出すよ。ママの事。大きくなったらクラブに顔出しに行こうかなぁとか考えたりする。けど、ママがどんな顔をするか検討もつかない。」

「………。」
俺は言葉が出てこなかった。

⏰:06/09/04 04:17 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#381 [ザセツポンジュ]
ちょっと周りを片付けたりしてみた。

自分の情けなさを隠すために

一人せわしく
あたりにある物を触ってみたのだ。

⏰:06/09/04 04:19 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#382 [ザセツポンジュ]
俺は手を止めた。

と言うか触る物が段々なくなってしまった。
「トミー。ママに会いたいのか。」


しばらく沈黙になり
俺は緊張していたが
平然なフリをした。

トミーは口を開いた。

⏰:06/09/04 04:21 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#383 [ザセツポンジュ]
「むかつくけど会いたいな。」

⏰:06/09/04 04:22 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#384 [ザセツポンジュ]
それ以上俺は
なんにも聞けなかった。

「そうか。そうだな。お前、今日学校早引けか。」

「……こんな過密なスケジュールを耐えれるのはお前の弟くらいだ。ちょっとシンちゃん。俺は寝るよ。」

「…あぁ、おやすみ。」


ちょっと気持ちが悪いが俺はしばらくトミーを見ていた。

⏰:06/09/04 04:26 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#385 [ザセツポンジュ]
ママが具合が悪いと
学校へ行かなかった
トミー。

ママが大好きだったトミー。

ママがいなくなったトミー。

寂しさをこらえ続けているトミー。

いつか爆発してしまったらどうしようか。

俺は何をしてやれるだろう。

女をとっかえひっかえしているのも
チャラチャラしているのも

大好きな人がいなくなる寂しさを
トミーはよく知っているからだ。

それはもう二度と味わいたくないに決まっている。

目をつぶったトミーは今何を思い出しているのだろうか。

⏰:06/09/04 04:32 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#386 [ザセツポンジュ]
「…シンちゃん。」

「お。おう。」

「もうちょっと大きくなったら話すよ。」

トミーは俺に背中を向け
丸くなって
眠り出した。

ちょっと悲しかった。

⏰:06/09/04 04:38 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#387 [ザセツポンジュ]
まぁ
俺が悲しいと思う
その100万倍くらい
トミーは悲しいだろう。

俺は今日
トミーの感情をひっかきまわさしたにも関わらず
トミーは冷静で

最低な事をしてしまったような気になった。

⏰:06/09/04 04:40 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#388 [ザセツポンジュ]
「ちーちゃん。小夜子ストロベリー」

「ジョウくん。今日一人なの。珍しい。」

「はぁ…。ちーちゃん。今ボクは明日が来るのが待ち遠しい気持ちと、切ない気持ちが戦争しているところだよ。」

ちーちゃんは目が点になった。

「大丈夫?何かあったの?おねえさんになんでも言ってよ。」

⏰:06/09/04 04:45 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#389 [ザセツポンジュ]
━━━━

「それは恋よ。ジョウくん。」

「やっぱそうだよね。ボクはどうしたらいいか分からないよ。」
と肩を落として小夜子ストロベリーをほうばった。
「女の子ゎね、恋なんかした日にはこんな甘くて美味しいものですら食べられないのよ。」

ジョウはスプーンを置いて、ちーちゃんを冷たい目で見た。

「……いや、食べていいよ。あたしは疑ってないよ。恋だよ。いくら世界史好きのジョウくんだって恋くらいするわよ。そうよ。」
ジョウはため息をついた。

⏰:06/09/04 04:51 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#390 [ザセツポンジュ]
「ちーちゃん。ボクはね、こんなに人を思って悩むのは久しぶり過ぎて困っているんだよ。そんな時になんだ。世界史好きのどうしようもないジョウくんはって…」
そうして再びスプーンを持った。

「…そこまで言ってないよ。ストラップ渡せるといいね」

「……トミーならできるんだろうな。トミーならかっこよくできるんだろうな。……トミーなら……こんなに悩まなくていいんだろうな」

⏰:06/09/04 04:57 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#391 [ザセツポンジュ]
ちーちゃんは
ジョウの肩に手を置いた。
「かっこ悪くても一生懸命の人の方があたしは好き。なんでも器用にできる人よりも、何か自分の好きなものをひとつだけ一生懸命やれる人があたしは好きよ。トミーとジョウくんは同じ人間だけど全く違う生き物でしょう?だからジョウくんなりのやり方で不器用でもかっこ悪くても一生懸命やればそれでいいと思うよ。」

⏰:06/09/04 05:05 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#392 [ザセツポンジュ]
「………それもそうだ。ありがとうちーちゃん。」

「……ストラップ渡せるといいね。」

ジョウは少し笑った。
窓の外を見ながら
いつも自分が考えている事を少しずつ
思い出した。

━流されない自分らしい自分でいる事。

いつだってそうしてきたじゃないか。

⏰:06/09/04 05:11 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#393 [ザセツポンジュ]
空も地もすっかり秋色になり
老人達も少年達も
肌寒さを感じていた。
(自動販売機のお釣りのところににゴキブリのおもちゃを詰め込むと、手を突っ込んだバカな一般人はどうなるんだろうな…)
悪巧みのスペシャリスト━。
木田シゲル62歳の考え事。

⏰:06/09/05 21:57 📱:W41S 🆔:cnUr1D/E


#394 [ザセツポンジュ]
(特殊メイクをしてもらうにはいくらかかるんだろう…ワシがあと30歳若く見せれたらジローラモばりのちょい悪お兄に変身して……イヒヒ…お姉ちゃんの大事な部分が…フフ)

その前にちゃんと勃つのだろうか。

頭の事は女子と言う女子でいっぱいおっぱい━。
鈴木ひとし62歳の考え事━。

⏰:06/09/05 22:01 📱:W41S 🆔:cnUr1D/E


#395 [ザセツポンジュ]
(俺、電話止まっちゃうからメールができなくなるね。寂しいよ、俺寂しいよ…とか言っとけば、《抱いてオーラ》プラス《金》持ってくる女ゎいないのか。)

そんな下手なホストごっこするのにはまだ少し早い、中学校限定スーパースター

木田トミオ14歳の考え事。

⏰:06/09/05 22:06 📱:W41S 🆔:cnUr1D/E


#396 [ザセツポンジュ]
(これはもう強引に渡すしかない。…ぃゃぃゃぃゃ嫌われたらどうするんだバカヤロウ。クツバコにでも手紙付きで置いておこうかな…。ボク、自分の名前書き忘れるとか言う無駄なオチがついてそうで嫌だよ。)

福岡旅行から何十日とたっているのにも関わらず全く前には進めていない。
ズボンとストラップをいい加減一緒に洗濯機で回してしまってくれた方がむしろスッキリする。


恋と言う名の覚醒剤を打たれてしまった
鈴木ジョウジロウ
14歳の考え事

⏰:06/09/05 22:11 📱:W41S 🆔:cnUr1D/E


#397 [ザセツポンジュ]
いたずらを考える
きーさん。

おっぱいを考える
すーさん。

金を考える
トミー。

恋を考える
ジョウ。


クソガキジジイと少年達は、今後何をしでかしてしまうのだろうか━。

⏰:06/09/05 22:15 📱:W41S 🆔:cnUr1D/E


#398 [ザセツポンジュ]
「それでは、次期生徒会長を立候補するこの4人の演説を聞いてもらいたいと思います。」

体育館に全校生徒は集められ
選挙の時がやってきたのだ。
司会は、恋の覚醒剤をジョウジロウちゃんに売りつけて打ってしまった生徒副会長エノシタさん。

「えぇ、それではトップバッターの…」

⏰:06/09/05 22:20 📱:W41S 🆔:cnUr1D/E


#399 [ザセツポンジュ]
エノシタさんからマイクを奪い
体育館と言うステージに立ってしまったトミー。


「待たせたな!!ニューヨークシティ!!」

『キャ━━━━━!!!!!!』
『トミ━━━!!!!』
『かっこいい━━━━!!!』

こんな黄色い声援を飛ばす物の良し悪しも分からない女子がいるから
この男、調子に乗ってしまうのである。

⏰:06/09/05 22:39 📱:W41S 🆔:cnUr1D/E


#400 [ザセツポンジュ]
「俺が今日言いたいのは、とりあえず梅昆布茶を毎朝飲めと言う事だ!」

『飲む飲む━━!』

「それと、俺は今さっき待たせたなニューヨークシティと言ったが、日本のくそ田舎で演説を行おうとしているこの俺に誰か突っ込みを入れて欲しかったと言う事を事前にわきまえて今日の演説を聞いて欲しい。」

⏰:06/09/05 22:49 📱:W41S 🆔:cnUr1D/E


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