「好き」と言いたい。
最新 最初 🆕
#601 [かず]
今読んだ


洋平わかなり複雑な気持ちで「好き」って言うたんやろなぁ


応援したりたいケド健二とねこもくっついてほしいしなぁ



これからも楽しみにしてるんでよろしくです

⏰:08/01/01 21:58 📱:D703i 🆔:ktLkzclY


#602 [あんみつ]
かずさん
ありがと
てか、楽しみにしてくれてんのに遅くてごめんね
洋平君編が終わったら奈津美と佐古さんのも書きたいから、ねこ目線に戻るのだいぶ先になりそうだし

今から更新します

⏰:08/01/06 14:14 📱:D904i 🆔:oazS//9U


#603 [あんみつ]
――――――――


ねこちゃんに、「好き」と言った。

俺はねこちゃんの言葉を遮って、返事を聞くのを先延ばしにした。


終わらせたくなかった。

必死だったんだ。

.

⏰:08/01/06 14:18 📱:D904i 🆔:oazS//9U


#604 [あんみつ]
 

「好き」と言ったことに、後悔はない。

けど、一方的すぎる俺の告白のせいで、ねこちゃんが余計に悩んでやしないか不安だった。

だから、ねこちゃんが俺のことを真剣に考えるって、好きになりたいって言ってきてくれた時、本当に嬉しかったんだ。

.

⏰:08/01/06 14:20 📱:D904i 🆔:oazS//9U


#605 [あんみつ]
――――――――


7月31日、夏休み1日目。

俺は部屋で、昨日のことを思い出していた。


『私・・・洋平君のこと、好きになりたいの。だから・・・もっと洋平君のこと、知りたいの』

『それは、前向きに考えてくれる・・・って事??』

俺の言葉に、ねこちゃんはうなずいてくれた。

.

⏰:08/01/06 22:26 📱:D904i 🆔:oazS//9U


#606 [あんみつ]
 

本当に、本当に嬉しかった。

「好き」と言ったら、終わりじゃなかった。

大丈夫。

まだ、頑張れる。

これからだ。


ピーピピーピー♪

携帯が鳴った。

ベットに寝転んでいた俺は、その体勢のまま机の上の携帯に手を伸ばしたが、取れなかったので仕方なく起き上がる。

⏰:08/01/06 22:28 📱:D904i 🆔:oazS//9U


#607 [あんみつ]
 
――――――――
7/31 19:08
From 竹本健二
Sub 無題

明日暇??
話あるんだけど。
――――――――

(・・・やっと来たか)

メールを見て、俺は思った。

.

⏰:08/01/06 22:29 📱:D904i 🆔:oazS//9U


#608 [あんみつ]
 

ここんとこずっと、健二はおかしかった。

話をしてても上の空で、1人で何か考え事をすることが多くなった。

けど、健二が俺に対してそうするように、俺も健二が自分から話すまで、何も言わないことにした。

まぁ原因は、佐古さん。

それか・・・ねこちゃんだろうと思う。

.

⏰:08/01/06 22:31 📱:D904i 🆔:oazS//9U


#609 [あんみつ]
 

昨日、健二と佐古さんが一緒にいるのを見た。

佐古さんは相変わらず嬉しそうで、健二は前ほど迷惑がってなさそうに見えた。

健二も、まんざらではないんじゃないか。

佐古さんの頑張りは、報われてきてるんじゃないか。

そんな気がする。

・・・けどきっと、健二の話したいことは、それだけじゃない。

ねこちゃんのことも、何かあるはずだ。

.

⏰:08/01/06 22:32 📱:D904i 🆔:oazS//9U


#610 [あんみつ]
 
俺がねこちゃんに告白した頃から、ねこちゃんはうちのクラスに来なくなった。

初めのうちは、俺を避けてるのかと思って、だいぶへこんだ。

けど、違った。

ねこちゃんは、俺があいさつをすると普通に返してくれる。

ただ1つ、俺と健二が一緒にいる時を除いては。

健二とすれ違う時、ねこちゃんはうつむくようにして歩く。

・・・ねこちゃんが避けてるのは、健二だ。

.

⏰:08/01/06 22:34 📱:D904i 🆔:oazS//9U


#611 [あんみつ]
 

ねこちゃんが健二と、うまくいってほしいわけじゃない。

けど、お互いに目も合わせない2人を見て、俺は目を覆いたくなった。

矛盾している。

うまくいってほしくない。

けど、仲が悪くなってほしくもない。

俺は、お人好しなのかもしれない。

ねこちゃんと健二の仲が悪くなったら、俺の恋にとっては、その方がいいはずなのに。

⏰:08/01/06 22:36 📱:D904i 🆔:oazS//9U


#612 [あんみつ]
 
俺は喜ぶどころか、悲しくなってくる。

それはきっと、2人にとってお互いが、大切な存在なのが分かってるから。

1年ちょっと見てきて、「好き」とか以前に2人には固い絆みたいなのがあるって。

だから・・・こんな風に終わってほしくない。

なくならないものがあるって、信じたいんだ。

.

⏰:08/01/06 22:37 📱:D904i 🆔:oazS//9U


#613 [あんみつ]
 

カチカチッ

――――――――
7/31 19:15
To 竹本健二
Sub Re:

いいよ、暇。
てか俺も話したいことあるし。
うちにでも来る??
――――――――

メールを返した後、今度は枕元に携帯を置いて、俺は再びベッドに寝転んだ。

(・・・話したいことが、ある)

⏰:08/01/06 22:39 📱:D904i 🆔:oazS//9U


#614 [あんみつ]
 
ピーピピーピー♪

やけに返ってくるの早いな、と思いつつ携帯を開く。

――――――――
7/31 19:16
From 根宮奈子
Sub Re:Re2:Re2:Re2:

うち、ねこ飼ってるよー!!
洋平君の家は??
――――――――

健二からかと思ったメールは、ねこちゃんからだった。

.

⏰:08/01/06 22:41 📱:D904i 🆔:oazS//9U


#615 [あんみつ]
 

ねこちゃんとは、昨日からたわいもないメールのやり取りが続いている。

それだけでも俺は、ねこちゃんのことを知るのが楽しくて、俺のことを知ってもらえるのが嬉しかった。

距離が縮まっていく気がして、嬉しかった。

.

⏰:08/01/06 22:42 📱:D904i 🆔:oazS//9U


#616 [あんみつ]
 

ピーピピーピー♪

返事を打とうとした時、また携帯が鳴った。

――――――――
7/31 19:18
From 竹本健二
Sub Re:Re:

そうする。
何時頃行けばいい??
――――――――

今度こそ、健二からだった。

俺は、ねこちゃんにメールを打つのを途中で止めて、健二とねこちゃんから来たメールを見比べた。

⏰:08/01/06 22:43 📱:D904i 🆔:oazS//9U


#617 [あんみつ]
 
頭に浮かぶのは、楽しそうに話す2人の姿。

俺は、頭を左右に振った。

(・・・何でこうなんだ、俺は)

「・・・はぁー」

俺は、携帯を置いて目を閉じた。


俺も、話したいことがある。

話さなくちゃいけないことがある。

.

⏰:08/01/06 22:44 📱:D904i 🆔:oazS//9U


#618 [あんみつ]
 
今日は以上にします
よかったら読んでみてください
感想板
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2685/

⏰:08/01/06 22:47 📱:D904i 🆔:oazS//9U


#619 [あんみつ]
――――――――


俺が健二に、ねこちゃんのことが好きだと言ったら、健二は勇んで協力しようとしただろう。

ねこちゃんの気も知らずに。

そうなったら、気持ちの言えないねこちゃんは、つらいだろう。

だから俺は、言わなかった。

けど、ねこちゃんに「好き」と言った今。

もう、言ってもいいんじゃないか??

.

⏰:08/01/07 13:39 📱:D904i 🆔:G8vxcjfk


#620 [あんみつ]
 

ピンポーン

チャイムが鳴って、俺は玄関に向かう。

「おっす」

ドアを開けると、健二がいた。

ついて来た俺の家の犬が、健二の足に飛び付く。

⏰:08/01/07 13:41 📱:D904i 🆔:G8vxcjfk


#621 [あんみつ]
 
「お、ユンタ。俺のこと覚えてんのか??」

嬉しそうにしっぽを振るユンタ。

健二はしゃがんで、ふさふさの毛を撫で回す。

「ま、入れよ」

俺の言葉に健二は、ユンタを抱えて立ち上がった。

.

⏰:08/01/07 13:42 📱:D904i 🆔:G8vxcjfk


#622 [あんみつ]
 

ジュースの缶を2本持って、階段を上がる。

部屋のドアを開けると、先に上がらせた健二がユンタとじゃれていた。

「お前も犬だな」

言いながら俺は缶を開けて、1口飲む。

「うるせー」

仰向けになっていた健二は、笑いながら自分の上のユンタをどかして起き上がった。

そして、同じようにジュースを飲む。

⏰:08/01/07 13:44 📱:D904i 🆔:G8vxcjfk


#623 [あんみつ]
 
懲りずにじゃれつくユンタを、健二は片手で相手をする。

「・・・あのさー」

健二が口を開いた。

俺は、缶を机に置く。

「俺、佐古と付き合うわ」


いきなりだった。

好きかもとか、好きになるかもとか、そんな言葉を予想していた俺は、すぐに言葉が出なかった。

.

⏰:08/01/07 13:46 📱:D904i 🆔:G8vxcjfk


#624 [あんみつ]
 

沈黙に耐えられなくなった健二は、ジュースを飲む。

「・・・ゴホッ!!」

飲んだ途端、健二は吹き出した。

ユンタがびっくりして飛び退く。

「うわ、きたねー!!」

俺は、慌ててティッシュを渡す。

健二は、苦しそうに咳き込む。

「ゴホッ・・・ゲホッ・・・てか洋平!!何か言えよ!!」

口と机を拭きながら健二が言う。

⏰:08/01/07 13:47 📱:D904i 🆔:G8vxcjfk


#625 [あんみつ]
 
「・・・わりー。・・・佐古さんのこと、好きなの??」

俺は聞いた。


本当は、聞かなくても分かる。

照れを隠すようにジュースなんか飲んで、咳き込む健二。

緊張していたのだろう。

それに何より健二は、何とも思ってない子と付き合うようなやつじゃない。

.

⏰:08/01/07 13:49 📱:D904i 🆔:G8vxcjfk


#626 [あんみつ]
 

健二は照れたように頭をかいて、下を向いた。

「・・・話してて、けっこうかわいいとこあるなって思って、もっと話したいって思って・・・好きかな、と」

言ってから健二は、再びユンタを撫で回す。

俺はそんな健二を見ながら、こいつかわいいな、なんて思ったりした。

変な意味じゃなくて、素直に。

⏰:08/01/07 13:52 📱:D904i 🆔:G8vxcjfk


#627 [あんみつ]
 

きっと、いっぱい考えたんだろう。

それで出した答えなら、俺は文句言わない。


「・・・佐古さんには??」

「・・・まだ。・・・明日言う」

「・・・そっか」

「・・・おう」

・・・再び沈黙。

⏰:08/01/07 13:53 📱:D904i 🆔:G8vxcjfk


#628 [あんみつ]
 
ドカッ

俺は机の下から、健二の足を蹴った。

「何だよ!!」

「ははっ!!・・・よかったな」

健二の友達として言って、俺は笑った。

健二も照れ臭そうに笑う。

「・・・ありがとな」

.

⏰:08/01/07 13:54 📱:D904i 🆔:G8vxcjfk


#629 [あんみつ]
 

友達として、本当に嬉しかった。

心から祝ってやりたかった。

けど、ねこちゃんの気持ちを考えたら、少しだけ心が陰った。

屈託なく笑う健二に対してか、ねこちゃんに対してかは分からないが、俺は少しの罪悪感を覚えた。


「・・・で??洋平の話は??」

健二が言う。

⏰:08/01/07 13:57 📱:D904i 🆔:G8vxcjfk


#630 [あんみつ]
 
「俺は・・・」

健二がねこちゃんのことを話したら言おうと思っていた俺は、口をつぐんだ。


健二は、ねこちゃんのことは話さないのか??

けど、何もないわけがない。


「・・・健二、ねこちゃんと何かあった??」

思い切って、聞いた。

⏰:08/01/07 13:58 📱:D904i 🆔:G8vxcjfk


#631 [あんみつ]
 
ユンタをじゃれつかしていた健二の手が、ぴたりと止まる。

その手で頭を押さえた。

「・・・やっぱそれか」

健二はそう言って、力なく笑う。

「・・・何か、幼なじみって言ってもさ。お互いの全部を知ってるわけじゃないし、言いたくないこともあるし。・・・分かってんだけど・・・」

健二はそこで、一度息を吐いた。

俺は、黙って聞く。

⏰:08/01/07 14:00 📱:D904i 🆔:G8vxcjfk


#632 [あんみつ]
 
「・・・最近のねこの態度見てたら、それ実感してさ。なんだかんだ言っても俺、一番ねこのこと分かってんのは自分だと思ってたから・・・何か・・・寂しくて」

健二の顔から、笑いは消えている。

「一番は俺じゃない・・・って。そう思ったら、俺もねこに言いたいこと言えなくなって、それで喧嘩して・・・くだらねーよな」

.

⏰:08/01/07 14:04 📱:D904i 🆔:G8vxcjfk


#633 [あんみつ]
 

口ではそう言うけど、それで2人がこんなになるなら、くだらなくないだろ。

・・・きっと、ねこちゃんが言わないのは、健二への気持ちだ。

けど、言えるわけがない。

もちろん、俺も。

だから、俺は聞く。

.

⏰:08/01/07 14:05 📱:D904i 🆔:G8vxcjfk


#634 [あんみつ]
 

「・・・これから、どうすんの??」

「・・・戻りてーよ」

健二は、振り絞るように言った。


・・・こんな健二、見たことない。


「・・・なんてな!!まぁとりあえずは、流れに身を任す」

いきなり顔を上げて、健二は言った。

そして、ニッと笑ってみせる。

.

⏰:08/01/07 14:07 📱:D904i 🆔:G8vxcjfk


#635 [あんみつ]
 

・・・強がってんだろーが。


「てか、洋平の話そんだけ??」

健二が聞く。


言っていいのか??

今の健二に。

けど・・・いつかは分かるんだ。

それなら・・・

.

⏰:08/01/07 14:09 📱:D904i 🆔:G8vxcjfk


#636 [あんみつ]
 

「・・・俺さ」

俺は、ゆっくり口を開く。

「俺、ねこちゃんのことが好きなんだ」

言った。

健二が、驚いた顔で俺を見る。

(・・・やっぱ気付いてなかったか)

「黙ってたけど・・・本当は、1年の時からずっと好きだった」

健二に相手をしてもらえなくなったユンタが、俺の所に来た。

⏰:08/01/07 14:11 📱:D904i 🆔:G8vxcjfk


#637 [あんみつ]
 
「・・・で、この間ねこちゃんに告白した」

「は!?」

ここで初めて、健二が声を出した。

俺は、ユンタを自分の膝に乗せてやる。

「・・・ねこは何て??」

驚きを隠せない健二が聞く。

「前向きに・・・考えてくれるって」

それを聞いた健二は、はーとかへーとか、驚きの声をもらす。

⏰:08/01/07 14:12 📱:D904i 🆔:G8vxcjfk


#638 [あんみつ]
 
ガンッ

俺の話が終わったと分かると、健二は机の下から俺の足を蹴った。

「何だよ!!」

「洋平、見る目あるな!!」

そう言って笑う健二の顔に、嘘はなかった。

.

⏰:08/01/07 14:14 📱:D904i 🆔:G8vxcjfk


#639 [あんみつ]
――――――――


健二が帰った後、俺はねこちゃんにメールを送った。

――――――――
8/1 16:28
To 根宮奈子
Sub 無題

7日の夜って暇??
よかったら祭り行かない??
できれば2人で。
――――――――

メールを待つ間、時間がやけに長く感じた。

⏰:08/01/07 14:15 📱:D904i 🆔:G8vxcjfk


#640 [あんみつ]
 
ピーピピーピー♪

メールが来て、俺はドキドキしながら携帯を開く。

――――――――
8/1 16:36
From 根宮奈子
Sub Re:

行けるよ☆
何時に待ち合わす??
2人でもいいよ。
――――――――

⏰:08/01/07 14:17 📱:D904i 🆔:G8vxcjfk


#641 [あんみつ]
 
(・・・よ)

「っしゃー!!」

思わず叫んだ。


それだけ、嬉しかったんだ。

それだけ、ねこちゃんとの約束が、俺にとって特別だったんだ。

.

⏰:08/01/07 14:19 📱:D904i 🆔:G8vxcjfk


#642 [あんみつ]
――――――――


『私・・・洋平君と付き合う』

祭りの夜。

花火を見ながら、ねこちゃんが言ってくれた言葉。

握った左手の温もり。

今でも忘れない。

.

⏰:08/01/07 17:41 📱:D904i 🆔:G8vxcjfk


#643 [あんみつ]
 

『大事にする』

ねこちゃんのこと、ずっと守っていきたい。

ずっと笑わせてあげたい。

そう思ったんだ。

なのに・・・

.

⏰:08/01/07 17:42 📱:D904i 🆔:G8vxcjfk


#644 [あんみつ]
 

『・・・ねこちゃんの1番って誰??俺は、健二以上になれないの??』

・・・あんなこと、言うつもりじゃなかった。

ねこちゃんと付き合う前。

『健二の事、・・・まだ想っててもいい。俺はその想いごと、ねこちゃんを大事にしていける』

俺は、そう言った。

⏰:08/01/07 18:13 📱:D904i 🆔:G8vxcjfk


#645 [あんみつ]
 
けど・・・健二とねこちゃんが手をつないで走る姿を見て、俺の心は平静を保ってはいられなかった。

健二に嫉妬して、ねこちゃんを困らせた。

傷つけた。

・・・最低だ。

.

⏰:08/01/07 18:15 📱:D904i 🆔:G8vxcjfk


#646 [あんみつ]
 

「・・・洋平」

借り物が終わって、健二が話しかけてきた。

「・・・何だよ」

俺の声は、自分でも分かるくらいぶっきらぼうだった。

「っ・・・ねこと付き合ってんのは、お前だろ!!」

健二が怒鳴るように言った。

⏰:08/01/07 20:38 📱:D904i 🆔:G8vxcjfk


#647 [あんみつ]
 
この一言で、健二が何を言いたかったのか、だいたい分かる。

けど今の俺は、素直にそれを受け止められない。

「そうだよ!!けどっ・・・」

俺は、言おうとした言葉を何とか呑み込む。

「・・・ごめん」

呑み込んだ言葉に代わって言った。

.

⏰:08/01/07 20:39 📱:D904i 🆔:G8vxcjfk


#648 [あんみつ]
 

『1番は俺じゃない・・・』

なぁ健二。

お前はあの時、俺にそう言ったよな。

けど、俺から見たらねこちゃんにとっての1番は、やっぱり健二なんだよ。

これまでも・・・今も。

.

⏰:08/01/07 20:41 📱:D904i 🆔:G8vxcjfk


#649 [さ−]


>>312-700

⏰:08/01/07 23:11 📱:F703i 🆔:rp8LEM/I


#650 [あんみつ]
さ−さん
ありがとうございます

⏰:08/01/11 14:52 📱:D904i 🆔:9qUYJqO.


#651 [あんみつ]
――――――――


こんな日が来るんじゃないかって、ずっと思ってた。


「・・・私、健二が好きなの」

ねこちゃんが、吐き出すように言った。

体の中を、冷たいものが通り抜けた気がした。


本当は、話があるって言われた時から、なんとなく分かってた。

けど、認めたくなかった。

.

⏰:08/01/11 14:54 📱:D904i 🆔:9qUYJqO.


#652 [あんみつ]
 

「・・・洋平君のこと、好きだよ。けど・・・私にとっての1番は・・・やっぱり健二なの」

ねこちゃんは、続ける。

ゆっくりと、自分の気持ちを言葉にしていく。


・・・健二なんだな。

分かってた。

分かってたけど・・・いいのか??

ねこちゃんは、それで。

.

⏰:08/01/11 14:56 📱:D904i 🆔:9qUYJqO.


#653 [あんみつ]
 
また、つらい恋になるよ??

これからもまた、そんな想いを抱えてくのか??

けど・・・そんなこと言えない。

きっと、いっぱい悩んで考えて。

それで、つらい恋を、健二への想いを選んだんだ。

それだけ、ねこちゃんの中で健二は、大きな存在だったのだろう。

俺は、それを越えられなかった。

・・・きっと今、俺が何を言っても変わらない。

.

⏰:08/01/11 14:58 📱:D904i 🆔:9qUYJqO.


#654 [あんみつ]
 

「・・・ごめんなさい」

ねこちゃんが、頭を下げる。

(・・・何で)

「・・・謝るなよ」

俺は、ねこちゃんの頭に手を置いた。

「俺・・・ねこちゃんが、ちゃんと俺と向き合ってくれて、嬉しかったよ」

ねこちゃんが、俺を見る。

「・・・ねこちゃんといれて、楽しかったし」

.

⏰:08/01/11 15:00 📱:D904i 🆔:9qUYJqO.


#655 [あんみつ]
 

だから、謝るな。

俺は、後悔してない。

ねこちゃんに、「好き」と言ったこと。

ねこちゃんを、好きになったこと。


ねこちゃんの目から涙がこぼれた。

「・・・て、こら泣くなよ」

俺は袖で、それを拭う。

「・・・洋平君、優しすぎだよー・・・」

ねこちゃんが言う。

.

⏰:08/01/11 17:16 📱:D904i 🆔:9qUYJqO.


#656 [あんみつ]
 

優しくなんかないよ。

俺は、ねこちゃんをいっぱい傷付けた。

優しくなんか・・・ない。


「泣くなって・・・また、ほっとけなくなるから」

俺は、そう言って笑って見せた。

「ほら、笑え!!」

俺の言葉に、ねこちゃんは自分の手で涙を拭う。

⏰:08/01/11 17:19 📱:D904i 🆔:9qUYJqO.


#657 [あんみつ]
 
「・・・ありがと」

ねこちゃんは、笑顔で言った。

俺は、ねこちゃんの頭をぽんぽんと叩く。


頑張れなんて言えない。

頑張っても、君はどうせ泣くだろう??

だから、俺は言う。

.

⏰:08/01/11 17:21 📱:D904i 🆔:9qUYJqO.


#658 [あんみつ]
 

「・・・どうしてもつらくなったら、言いなよ。聞くからさ」

俺に言える、精一杯。

ねこちゃんが何か言う前に、俺は立ち上がった。

「・・・じゃ、またな!!」

校舎に向かって、走った。

後ろを振り向かずに。

走りながら、鼻の奥がツンとなった。

.

⏰:08/01/11 17:27 📱:D904i 🆔:9qUYJqO.


#659 [あんみつ]
――――――――


ねこちゃんと別れてから、1週間。

傷は、まだまだ癒えない。


「洋平、俺帰るわ」

健二が立ち上がって言った。

「おう、じゃあな」

俺が言うと健二は、ドアの所にいる佐古さんの方へ向かっていく。

.

⏰:08/01/14 09:21 📱:D904i 🆔:2mvCZBnA


#660 [あんみつ]
 

俺が健二に冷たく当たっても、健二は普通に俺に話しかけてくれた。

あんないい奴は、いない。

そう思う。

けど、俺は健二に、ねこちゃんと別れたことをまだ言っていない。

⏰:08/01/14 09:25 📱:D904i 🆔:2mvCZBnA


#661 [あんみつ]
 
ねこちゃんと健二の様子が、またおかしいことに気付いたから。

それもある。

けど本当は、正直健二に対して悔しい気持ちがあるから。

だから・・・まだ言わない。


(・・・俺も帰るか)

俺は、カバンを持って立ち上がった。

.

⏰:08/01/14 09:26 📱:D904i 🆔:2mvCZBnA


#662 [あんみつ]
 

俺は、ねこちゃんに「好き」と言ったことを、後悔してない。

けど実際の所、ねこちゃんはどうなんだ??

傷つけてばかりだった。

俺と付き合ったこと、後悔してないのか??

.

⏰:08/01/14 09:28 📱:D904i 🆔:2mvCZBnA


#663 [あんみつ]
 

「・・・あ」

下駄箱で、ねこちゃんの友達に会った。

木原さんだ。

俺は、軽く頭を下げた。

向こうも気付いて、頭を下げる。

俺と別れたことは、ねこちゃんから聞いているのだろう。

木原さんは少し気まずそうだった。

⏰:08/01/14 09:30 📱:D904i 🆔:2mvCZBnA


#664 [あんみつ]
 
「・・・じゃ」

俺は靴を履き替えて、木原さんの横を通り過ぎようとする。

「・・・洋平君!!」

呼ばれて俺は立ち止まった。

振り返ると、俺を呼んだ本人木原さんは、少し赤くなった顔で俺を見ていた。

「・・・あのっ・・・ねこは、洋平君に救われたと思う」

一瞬下を向いた後、言った。

⏰:08/01/14 09:31 📱:D904i 🆔:2mvCZBnA


#665 [あんみつ]
 
「ねこは、洋平君と付き合ってよかったと思う。・・・だから・・・」

言葉を詰まらせた木原さんの顔が、赤みを増していく。

「・・・ありがとう」

少しうつむいた木原さんに、俺は言った。

木原さんは、パッと顔を上げて俺を見る。

そして、少し照れたように笑った。

.

⏰:08/01/14 09:32 📱:D904i 🆔:2mvCZBnA


#666 [あんみつ]
 

木原さんと別れて、俺は駐輪場に向かう。

自転車をこぎ始めると、少し涼しくなった風が顔に当たった。


ただの同情かもしれない。

けど木原さんの言葉は、俺の中にすんなりと入ってきて、ぽかりとあいた心の穴をほんの少しだが埋めてくれた。

・・・少し、救われた気がした。

.

⏰:08/01/14 09:34 📱:D904i 🆔:2mvCZBnA


#667 [あんみつ]
 

『ねこは、洋平君に救われたと思う』

そうかな??

『ねこは、洋平君と付き合ってよかったと思う』

・・・そうだと、いいな。


木原さんの言葉は、俺の中に暖かく響く。

.

⏰:08/01/14 09:35 📱:D904i 🆔:2mvCZBnA


#668 [あんみつ]
 

『洋平君!!』


ねこちゃんの笑った顔が、頭に浮かんだ。

胸が痛む。

(・・・あー)

「・・・あー!!」

横を流れる川に向かって思い切り叫んだら、自分の中の余計なものを吐き出した気がして、少し気分がすっとした。

.

⏰:08/01/14 09:37 📱:D904i 🆔:2mvCZBnA


#669 [あんみつ]
 

・・・よし、大丈夫。

俺は大丈夫だ。

だから、願う。


大好きな君に、幸あれ。

.

⏰:08/01/14 09:38 📱:D904i 🆔:2mvCZBnA


#670 [あんみつ]
20話目の洋平君目線は以上です
長かった割に微妙な感じ・・・
キリがいいんで感想板貼っときます
読んだ方、感想くれると嬉しいです
感想板
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2685/
次の21話目は奈津美目線になります

⏰:08/01/14 09:46 📱:D904i 🆔:2mvCZBnA


#671 [あんみつ]
21、「好き」と言えない。


できることなら気付きたくなかった。

けど、あなたのこと見てたら気付いちゃった。

あなたの目線の先にいるのが、私の親友だってこと。



…………奈津美's side…

.

⏰:08/01/14 15:53 📱:D904i 🆔:2mvCZBnA


#672 [あんみつ]
 

話した回数なんて、数える程しかない。

私の名前を覚えてくれてるのかさえ危うい。


「奈津美ー、今日うち寄る??」

「うん!!」

ねこの誘いに、私は大きくうなずいた。

.

⏰:08/01/14 15:55 📱:D904i 🆔:2mvCZBnA


#673 [あんみつ]
 

根宮奈子、縮めて「ねこ」。

高校に入ってすぐに仲良くなった、私の友達。

高1の秋。

今では、大好きな私の親友。

.

⏰:08/01/14 15:56 📱:D904i 🆔:2mvCZBnA


#674 [あんみつ]
 

「あ、健二のとこ寄っていい??一緒に帰れないって言わなきゃ」

廊下を歩きながら、ねこが言った。

「うん、いいよー」

私たちは、健二君のクラス、2組に向かう。

.

⏰:08/01/14 15:58 📱:D904i 🆔:2mvCZBnA


#675 [あんみつ]
 

健二君は、ねこの幼なじみ。

そして・・・ねこの好きな人。

幼なじみという立場から、健二君に「好き」と言えないねこ。

ねこは、健二君が好き。

けど、健二君にとって、ねこはただの幼なじみらしい。

1番近くにいるねこが言うんだから、きっとそうなんだろう。

.

⏰:08/01/14 15:59 📱:D904i 🆔:2mvCZBnA


#676 [あんみつ]
 

転勤族だった私には、幼なじみと呼べる人がいない。

けど、ねこの気持ちはよく分かる。

叶わないと分かってて気持ちを伝えるなんて、できない。

ねこみたいに、相手との関係が壊れるんじゃないかと思うとなおさら。

怖くて、「好き」と言えない。

.

⏰:08/01/14 16:31 📱:D904i 🆔:2mvCZBnA


#677 [あんみつ]
 

「あ、健二!!」

2組のドアの所から、ねこが健二君を手招きした。

気付いた健二君が、こっちに来る。

健二君の隣には、友達だろう、背の高い男子が一緒にいた。

「ねこ、ごめん!!今日一緒に帰れんわ。洋平んち寄るから」

来るなり健二君が言った。

⏰:08/01/14 18:06 📱:D904i 🆔:2mvCZBnA


#678 [あんみつ]
 
「あー、ならよかった。私も今日奈津美と帰るから」

ねこが、私を見て言う。

「そうなん??じゃ木原さん、こいつのことよろしくねー」

健二君がねこのお母さんみたいな口調でいうから、おかしくて笑えた。

「あははっ!!まかしといてー!!」

⏰:08/01/14 18:08 📱:D904i 🆔:2mvCZBnA


#679 [あんみつ]
 
「洋平君も、健二のことよろしくね!!」

ねこは、もーっという顔をした後、健二君の隣の男子に言った。

「ははっ!!了解」

洋平君と呼ばれた男子が、笑って答える。


・・・それだけだった。

優しそうに笑う顔が、ちょっといいなって思った。

ただ、それだけだった。

.

⏰:08/01/14 20:22 📱:D904i 🆔:2mvCZBnA


#680 [あんみつ]
――――――――


別に、好きになったわけじゃない。

けど・・・何だか少し、気になる人。


「今日の日直ー、このあとすぐ職員室来てくれ」

帰りのSHRの時、担任が言った。

「うえー、今日私だー」

そう言って、ねこが机にうなだれる。

⏰:08/01/14 20:48 📱:D904i 🆔:2mvCZBnA


#681 [あんみつ]
 
SHRが終わって私が近づくと、ねこはむくりと起き上がった。

「ついてないねー」

私はそう言って、ぽんぽんとねこの頭を叩いた。

「ほんとに!!どうせ雑用だよー」

言いながらねこは、座ったまま地団太を踏む。

⏰:08/01/14 20:51 📱:D904i 🆔:2mvCZBnA


#682 [あんみつ]
 
「・・・あ!!健二に先帰ってって言わなきゃ!!」

ねこが思い出したように言った。

「根宮ー。早く来いよー」

「えー!!」

担任の呼ぶ声に、ねこが焦る。

「・・・私、言っとこうか??」

.

⏰:08/01/14 20:52 📱:D904i 🆔:2mvCZBnA


#683 [まあ]
あげ

⏰:08/01/19 23:37 📱:D904i 🆔:z4VRGs.A


#684 [あんみつ]
まあさん
機種一緒ですね
ありがとうございます

⏰:08/01/20 15:44 📱:D904i 🆔:VCGVswmk


#685 [あんみつ]
――――――――


私は今、2組の前にいる。

ねこの代わりに、健二君に伝言を伝えるため。


(・・・えーと)

後ろのドアから、そっと中を覗く。

すでにあまり人がいない教室に、健二君がいないことはすぐ分かった。

⏰:08/01/20 15:46 📱:D904i 🆔:VCGVswmk


#686 [あんみつ]
 
(えー、どうしよ・・・)

「あれ??」

しつこく教室の中を見ていた私の後ろから、聞き覚えのある声がした。

私は、驚いて後ろを振り向く。

「・・・あ」

(・・・洋平君)

目の前には、洋平君がいた。

⏰:08/01/20 15:48 📱:D904i 🆔:VCGVswmk


#687 [あんみつ]
 
「ねこちゃんの友達だよね??」

不思議そうな顔で、私を見る。

「あ、うん」

私はうなずいた。

(・・・覚えててくれたんだ)

そう思うと、嬉しくなった。

.

⏰:08/01/20 15:49 📱:D904i 🆔:VCGVswmk


#688 [あんみつ]
 

洋平君のこといいなって思ったあの日から、約1ヶ月。

本当は、どこかで見かける度、無意識に目で追ってた。

背の高いその姿を、何度も探した。

今日だって・・・本当は、会いたかった。

もっと、話してみたかったんだ。

.

⏰:08/01/20 15:52 📱:D904i 🆔:VCGVswmk


#689 [あんみつ]
 

「で、どしたの??」

洋平君が聞く。

(わ、えっと・・・)

「あ、ねこが健二君に先帰ってて・・・って言ってたの伝えに来たんだけど」

私は、どぎまぎしながら答えた。

洋平君が私の上から、教室の中を覗く。

⏰:08/01/20 15:54 📱:D904i 🆔:VCGVswmk


#690 [あんみつ]
 
「あれ、健二いねーな。荷物あるから戻ってくるとは思うけど・・・伝えとこうか??」

「あ・・・じゃあ、お願い」

「ん、分かった」

洋平君は、笑顔で言った。

(・・・やっぱいいな)

「あ、てかあれねこちゃんじゃない??」

洋平君が、廊下の窓から外を指さす。

見ると、2階の渡り廊下を、ねこがプリントを抱えて歩いていた。

⏰:08/01/20 15:56 📱:D904i 🆔:VCGVswmk


#691 [あんみつ]
 
「あーほんとだ・・・」

ねこを見てそう言った後、私は隣にいる洋平君を見た。

(・・・あ)

ドクンッ

自分の、心臓の音が聞こえた気がした。

ねこを見つめる・・・洋平君の優しそうな顔。

⏰:08/01/20 15:58 📱:D904i 🆔:VCGVswmk


#692 [あんみつ]
 
「あ、じゃあバイバイ!!伝えとくから」

洋平君は突然言って、教室に戻るのかと思ったら、廊下を早足で行ってしまった。


・・・ここで、止めておけばよかった。

大人しく、帰っていればよかった。

けど私は、じっとねこの姿を見ていたんだ。

.

⏰:08/01/20 16:00 📱:D904i 🆔:VCGVswmk


#693 [あんみつ]
(・・・あ)

ねこに、走って近づく後ろ姿。

・・・洋平君だ。

洋平君はねこを引き止めて、何やら話している。

そして、ねこの持っているプリントを半分持った。

2人は、並んで校舎に消えた。

.

⏰:08/01/20 16:01 📱:D904i 🆔:VCGVswmk


#694 [あんみつ]
 

「木原さん??どしたの??」

呼ばれて、私はハッとした。

隣には、いつの間にか健二君がいた。

「あ・・・ねこが、用事できたから先に帰っててって」

「そうなん??わざわざありがとね」

「ううん。じゃ、バイバイ!!」

私はそう言って、健二君の横をすり抜けた。

.

⏰:08/01/20 16:04 📱:D904i 🆔:VCGVswmk


#695 [あんみつ]
 

大丈夫。

別に、好きなわけじゃないし。

ちょっといいなって、思っただけだし。


階段を下りながら、私は深呼吸した。


・・・大丈夫。

洋平君がねこを好きでも、関係ない。

・・・まだ、恋じゃない。

.

⏰:08/01/20 16:06 📱:D904i 🆔:VCGVswmk


#696 [我輩は匿名である]
>>600-750

⏰:08/01/20 17:29 📱:D902iS 🆔:MKauKImE


#697 [あんみつ]
匿名さん
ありがとうございます

⏰:08/01/27 16:59 📱:D904i 🆔:NhPeZHpY


#698 [あんみつ]
――――――――


洋平君はねこを見てる。

ねこは健二君を見てる。

私は・・・恋なんかしてない。


高2、夏の始まり。

「奈津美はさ・・・好きな人いないの??」

放課後、突然ねこが聞いてきた。

(・・・好きな人、か)

.

⏰:08/01/27 17:02 📱:D904i 🆔:NhPeZHpY


#699 [あんみつ]
 

ねこには、私が洋平君をいいなって思っていたことは、言っていない。

別に、もう関係ないし。


「私??・・・んー私は・・・」

ドンッ!!

「きゃ!!」

いないよ、と言おうとしたら、廊下の曲がり角から突然現れた人にぶつかって、ねこがよろけた。

⏰:08/01/27 17:03 📱:D904i 🆔:NhPeZHpY


#700 [あんみつ]
 
(・・・あ)

「ごめん!!大丈夫??」

洋平君だ。

ねことぶつかったのは、洋平君だった。

久しぶりに見るその姿に、私は思わず固まった。

.

⏰:08/01/27 17:06 📱:D904i 🆔:NhPeZHpY


#701 [あんみつ]
 

何度か見かけたこともあった。

けど、向こうは私になんか気付かなかった。

気付いたとしても、話すほど仲良くないし、私から話しかける理由もない。

きっと、名前も知られてない。

.

⏰:08/01/27 17:08 📱:D904i 🆔:NhPeZHpY


#702 [あんみつ]
 

(・・・夏服だ)

ねこと何やら話す洋平君。

うっすら聞こえた話だと、健二君が用ができたのでねこに先に帰ってて、と伝えに来たらしい。

・・・洋平君の姿が、いつかの自分と重なった。

(洋平君も・・・ねこに会いたくて来たのかな)

.

⏰:08/01/27 17:09 📱:D904i 🆔:NhPeZHpY


#703 [あんみつ]
 

ねこと私が一緒にいる時は、洋平君はねこに話しかけた。

・・・当たり前なんだけど。

やっぱりねこか、って実感した。

.

⏰:08/01/27 17:11 📱:D904i 🆔:NhPeZHpY


#704 [あんみつ]
 

話が終わって、洋平君は走っていってしまった。

「ごめんね、奈津美」

ねこが私の方に向き直り、手を合わせる。

「いいよいいよ。健二君いないなら、途中まで一緒に帰ろ」

.

⏰:08/01/27 17:12 📱:D904i 🆔:NhPeZHpY


#705 [あんみつ]
 

ねこと話す時の洋平君の嬉しそうな顔が、頭に浮かぶ。

やっぱねこなんだ・・・って。

洋平君は、ねこが健二君を好きなことに気付いてるのかな?


「・・・奈津美??」

「へ!?ごめん、何??」

ねこの呼ぶ声で、私はハッとした。

⏰:08/01/27 17:16 📱:D904i 🆔:NhPeZHpY


#706 [あんみつ]
 
「いや・・・どしたの??奈津美がぼーっとしてるの珍しい」

ねこが、心配そうに言う。

「そう??どうも英語の時から眠くて」

私は目をこすりながら言って、笑ってごまかした。

「あの先生の授業眠いもんねー。・・・あっ!!」

ねこが、何か思い出したように急に立ち止まった。

⏰:08/01/27 17:18 📱:D904i 🆔:NhPeZHpY


#707 [あんみつ]
 
「えっどしたの??」

「教室に英語の教科書忘れた!!取ってくる!!奈津美電車でしょ??先帰ってていいよ!!」

言いながらねこは、回れ右をする。

⏰:08/01/27 17:20 📱:D904i 🆔:NhPeZHpY


#708 [あんみつ]
 
私は時計を見た。

確かに、次の電車には少し急がなきゃ間に合いそうにない。

「分かったー。じゃ、ばいばーい」

私が言うと、ねこは階段を上がって行った。

その背中を見送って、私は残りの階段を下り始める。

.

⏰:08/01/27 17:21 📱:D904i 🆔:NhPeZHpY


#709 [あんみつ]
 

・・・洋平君は、気付いてる気のかな?

ねこが、健二君を好きだって。

もしそうだとしたら、叶わないって分かってるから。

だから今も、「好き」と言わない・・・「好き」と言えないんじゃないだろうか。

けど・・・それでも想っていられるんだ。

それだけ、ねこのことが好きなんだ。

.

⏰:08/01/27 17:22 📱:D904i 🆔:NhPeZHpY


#710 [あんみつ]
 

「・・・ねぇ!!」

下駄箱で靴を履き替えようとすると、後ろから声がした。

(え・・・この声)

私は振り向く。

そこには、洋平君がいた。

洋平君が、私を見ている。

ねこじゃない、私を。

⏰:08/01/27 17:24 📱:D904i 🆔:NhPeZHpY


#711 [あんみつ]
 
「あれ??えっと、洋平君??」

本当は、すごく動揺してた。

けど私は、平静を装って言う。

「1人??ねこちゃんは??」

洋平君のその言葉を聞いて、私は自分の中がすーっと静かになっていくのが分かった。

⏰:08/01/27 17:26 📱:D904i 🆔:NhPeZHpY


#712 [あんみつ]
 
(・・・ねこ、か)

「あー、何か忘れ物したから先に帰っててって」

普通に言えたと思う。

「ありがと!!」

洋平君は、急いで言った。

.

⏰:08/01/27 17:27 📱:D904i 🆔:NhPeZHpY


#713 [あんみつ]
 

・・・馬鹿だ、私。

分かってるのに。

洋平君にとって私は、ねこの友達。

好きな人の友達。

分かってるのに。

何か、期待してる自分がいた。

・・・好きじゃ、ないのに。

⏰:08/01/27 17:29 📱:D904i 🆔:NhPeZHpY


#714 [あんみつ]
 

その時、戻ろうとしていた洋平君が、またこっちに振り向いた。

(・・・何)

そう思っても、もう期待なんかしない。

どうせ、ねこだし。

「えっと、木原さんばいばい!!」

それだけ言うと、洋平君は走って戻って行った。

⏰:08/01/27 17:31 📱:D904i 🆔:NhPeZHpY


#715 [あんみつ]
 
私はびっくりして何も言えずに、ただその後ろ姿を消えるまで見ていた。

(・・・今)


木原さんって。

私の名前・・・知っててくれたんだ。


私は、その場に立ったまま口を押さえた。

.

⏰:08/01/27 17:32 📱:D904i 🆔:NhPeZHpY


#716 [あんみつ]
 

・・・やばい、すごい嬉しい。

一瞬で、胸が熱くなった。

ドキドキする。


『木原さんばいばい!!』

洋平君の声が、耳の中でこだまする。

.

⏰:08/01/27 17:33 📱:D904i 🆔:NhPeZHpY


#717 [あんみつ]
 

(・・・どうしよう)


認めるしかない。

やっぱり私・・・


・・・洋平君のこと、好き。

.

⏰:08/01/27 17:35 📱:D904i 🆔:NhPeZHpY


#718 [(^_^)v]
おもしろい刳謦」ってください(Pq'3)ねこと健二付き合って欲しい♪

⏰:08/01/28 09:23 📱:W43SA 🆔:NkfZXrow


#719 [あんみつ]
(^_^)vさん

ありがとうございます
私自身、最後どうなるかよく分かりませんが、頑張りますね

⏰:08/02/04 14:59 📱:D904i 🆔:3rx2w3Sc


#720 [あんみつ]
――――――――


好きになったからって、どうにかなるもんでもない。

それは分かってるから。

言うつもりなんて、ない。

ただ、想っているだけ。

ずっと、そうだと思ってた。

.

⏰:08/02/04 15:01 📱:D904i 🆔:3rx2w3Sc


#721 [あんみつ]
 

「・・・私・・・洋平君に告白されたの」

ねこの言葉を聞いた時、驚いた。


洋平君も同じだと思ってたから。

叶わないって分かってるから、「好き」と言わない私と。

けど・・・洋平君は、ねこに「好き」と言った。

想ってるだけの私とは、違ったんだ。

.

⏰:08/02/04 15:07 📱:D904i 🆔:3rx2w3Sc


#722 [あんみつ]
 

「・・・前に進みたいの。だから・・・洋平君のこと、もっと知りたいって、好きになりたいって。洋平君にもそう言った」

ねこは自分の気持ちを、少しずつ言葉にしていく。

聞きながら私は、自分の体がまるで自分のじゃないように、重くなっていくのを感じた。

.

⏰:08/02/04 15:09 📱:D904i 🆔:3rx2w3Sc


#723 [あんみつ]
 

信じられなかった。

信じたくなかった。

洋平君の恋は叶うわけないって、本気で思ってた。

ねこが好きなのは健二君で、その気持ちがとても大きなものなのも分かってたから。

けど、ねこは・・・洋平君のことを前向きに考えようとしてる。

.

⏰:08/02/04 15:21 📱:D904i 🆔:3rx2w3Sc


#724 [あんみつ]
 

「・・・洋平君と付き合うの??」

やっとの思いで聞いた。

「・・・前向きに考えるって、言ったから」

「・・・そっか」

ねこの言葉にそれだけ言って、私は少し目を閉じた。

⏰:08/02/04 15:35 📱:D904i 🆔:3rx2w3Sc


#725 [あんみつ]
 
静かに息を吸って、目を開く。

そして、言った。

「ねこが決めたなら・・・応援するよ!!」


私、ちゃんと笑って言えたかな??

.

⏰:08/02/04 15:37 📱:D904i 🆔:3rx2w3Sc


#726 [あんみつ]
――――――――


ねこを送り出して、私は部屋に戻った。

力なく床に座りこむ。


・・・なんで??

ねぇ、なんで??

ねこが好きなのは健二君でしょ??

・・・なんで洋平君なの??


本当は、そう言いたかった。

.

⏰:08/02/04 15:41 📱:D904i 🆔:3rx2w3Sc


#727 [あんみつ]
 

「・・・ひっ」

涙がこぼれた。


好きなのに。

私が、洋平君のこと好きなのに。


本当は、そう言って泣きたかった。

けど・・・できなかった。

.

⏰:08/02/04 15:43 📱:D904i 🆔:3rx2w3Sc


#728 [あんみつ]
 

私の気持ちを知ったらねこは、洋平君と付き合うのをやめただろう。

けど、洋平君にとって私の気持ちは、邪魔なだけだろう。

それで私は??

・・・結局、「好き」なんて言えないんだ。


「・・・ひっ・・・」

涙が止まらない。

.

⏰:08/02/04 15:44 📱:D904i 🆔:3rx2w3Sc


#729 [あんみつ]
 

本当は、「好き」と言いたかった。

ずっと・・・言わないんじゃなくて、言えなかったんだ。


これまでも、今も、これからも。

誰にも言えない、私の恋。

・・・「好き」と言えない、私の恋。

.

⏰:08/02/04 15:46 📱:D904i 🆔:3rx2w3Sc


#730 [ちぃ]
失礼しますッ

>>300-600
>>601-800

⏰:08/02/04 16:41 📱:SH903i 🆔:/zgMCyzw


#731 []
>>1-200
>>201-400
>>401-600
>>601-800
>>801-1000
失礼します

⏰:08/02/08 20:43 📱:N903i 🆔:☆☆☆


#732 [あんみつ]
ちぃさんさん
ありがとうございます
前に書いたことを見直したりしたいので、私も助かります

⏰:08/02/10 21:51 📱:D904i 🆔:Uox4g7JM


#733 [あんみつ]
――――――――


誰にも言えない恋は、思っていたよりもずっと辛くて・・・切なかった。

何でねこなの?

何で洋平君なの?

答えなんか出ないのに、心の中で何度も繰り返した。

分かってる。

ただの嫉妬だ。

.

⏰:08/02/10 21:53 📱:D904i 🆔:Uox4g7JM


#734 [あんみつ]
 

・・・ごめん、ねこ。

本当のことを言えなくて。

心の底から応援できなくて。

けど、ねこの幸せは本気で祈ってるんだよ?

.

⏰:08/02/10 21:54 📱:D904i 🆔:Uox4g7JM


#735 [あんみつ]
――――――――


「私・・・洋平君と別れた」

「・・・え」

まだ夏の暑さが残る9月後半。

ねこの口から出た言葉に、私は驚きを隠せなかった。


ねこは、何があったか、自分の気持ち、たどたどしくも私に話した。

ねこはやっぱり、健二君が好きなんだ。

.

⏰:08/02/10 21:57 📱:D904i 🆔:Uox4g7JM


#736 [あんみつ]
 

「ねこ・・・これからどうするの??」

「・・・どうしようもない、かな」


私の問いにねこは、まるで何でもないように、笑って答えたけど、何でもないわけがない。

ずっと、ずっと思っているだけ。

ねこ・・・それは、つらい恋だよ?
.

⏰:08/02/10 22:01 📱:D904i 🆔:Uox4g7JM


#737 [あんみつ]
 
今までだって、充分つらい思いしてきたでしょ?

なのにまた・・・。


・・・「好き」と言えない恋。

私と・・・同じ。

.

⏰:08/02/10 22:04 📱:D904i 🆔:Uox4g7JM


#738 [あんみつ]
 

「・・・ねこ、バカだよ」

「・・・うん、バカかも」


洋平君が、ねこのこと好きって言ってるんだよ?

それでも・・・健二君なんだ。

それだけ、好きなんだ。

.

⏰:08/02/10 22:06 📱:D904i 🆔:Uox4g7JM


#739 [あや]
ひさしぶり
一気に読んだよ
みんなが幸せになってくれたらいいのにな

⏰:08/02/10 22:07 📱:SH903i 🆔:2CTJcEBw


#740 [あんみつ]
 

何で?

心の中で、何度も繰り返した。

けど私も・・・何で洋平君なの?

つらい恋って分かってても、何でやめられないの?

・・・それだけ、好きなんだ。

.

⏰:08/02/10 22:11 📱:D904i 🆔:Uox4g7JM


#741 [あんみつ]
あやさん
久しぶりー
読んでくれたか
あんまり進んでなくて申し訳ない
なるべく幸せ目指してがんばるよ

⏰:08/02/10 22:16 📱:D904i 🆔:Uox4g7JM


#742 [あんみつ]
 

「バカでも好きだよー、ねこ!!」


私も、ねこと一緒。

私たちって似たもの同士。

そう気付いたら、なんだか笑えた。


「私もバカな奈津美が好きー!!」


ねこの笑顔が、やけにまぶしく感じた。

.

⏰:08/02/10 22:18 📱:D904i 🆔:Uox4g7JM


#743 [あんみつ]
ほんとに少しですが今日は以上にします

感想板
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2685/

⏰:08/02/10 22:36 📱:D904i 🆔:Uox4g7JM


#744 [我輩は匿名である]
失礼します

>>1-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500
>>501-600
>>601-700
>>701-800

頑張ってください

⏰:08/02/13 23:54 📱:D904i 🆔:MP6F5wP6


#745 [ぴょん]
おもしろーい
から
あげ

⏰:08/02/17 03:33 📱:SH703i 🆔:☆☆☆


#746 []
さいこ-
だから
あげ

⏰:08/02/17 19:06 📱:SH903iTV 🆔:RG4tanRE


#747 [あんみつ]
匿名さんぴょんさん
さん
ありがとうございます(;ω;)
あげてくれてめっちゃ嬉しいです

今から更新します

⏰:08/02/17 21:37 📱:D904i 🆔:qB07UDiI


#748 [あんみつ]
――――――――


ねこが洋平君と別れて1週間。

誰にも言えない私の恋は、継続中。


「失礼しましたー」

課題を提出して、私は職員室から出た。

階段を下りて、下駄箱に向かう。

.

⏰:08/02/17 21:40 📱:D904i 🆔:qB07UDiI


#749 [あんみつ]
 

ねこは私に、自分の気持ちを正直に話してくれる。

私も、本当は話したい。

ねこに、私の気持ち全部。

自分の中だけに押し込めているのは、やっぱりつらい。

けど・・・言えない。

.

⏰:08/02/17 21:42 📱:D904i 🆔:qB07UDiI


#750 [あんみつ]
 
私の気持ちを知ったらねこは、私に悪いことをしたと思うかもしれない。

そしたら、私も嫌だ。

それに、つらい恋をしているねこに、これ以上気をもますようなことを言いたくなかった。

だから、言えない。

少なくとも、今は。

.

⏰:08/02/17 21:43 📱:D904i 🆔:qB07UDiI


#751 [あんみつ]
 

靴に履き替えようと、下駄箱に手をかける。

「・・・あ」

その時、声がした。

すぐに分かる。

私の大好きな人の声。

横を向くと洋平君がいた。

私を見て、軽く頭を下げる。

私も同じように返した。

.

⏰:08/02/17 21:45 📱:D904i 🆔:qB07UDiI


#752 [あんみつ]
 

久しぶりだ。

体育祭ぶり?

ねこからいろいろ聞いていても、実際に姿を見るのは、ほんと久しぶり。

教室の階が違うと、会うことなんてめったにないし。

私から会いに行く理由もないし。

.

⏰:08/02/17 21:48 📱:D904i 🆔:qB07UDiI


#753 [あんみつ]
 
それに・・・洋平君は、ねこと別れた。

ねこの友達の私なんか、ただ古傷をえぐるだけの存在かもしれない。

そう思うと、何も言えなくなった。

.

⏰:08/02/17 21:49 📱:D904i 🆔:qB07UDiI


#754 [あんみつ]
 

動きを止めた私の横で、洋平君は靴を履き替える。

「・・・じゃ」

そう言って、私の横を通り過ぎようとする。

(・・・あ)


傷ついてないわけがない。

好きな人が、自分じゃない別の人を選んだんだ。

けど、ねこは・・・

.

⏰:08/02/17 21:52 📱:D904i 🆔:qB07UDiI


#755 [あんみつ]
 

「・・・洋平君!!」

呼び止めてしまった。

洋平君が振り向く。

「・・・あのっ・・・ねこは、洋平君に救われたと思う」

自分でも、何言ってんだろうって思った。

けど、後には引けない。

洋平君は、黙って私を見る。

.

⏰:08/02/17 21:55 📱:D904i 🆔:qB07UDiI


#756 [あんみつ]
 
「ねこは、洋平君と付き合ってよかったと思う。・・・だから・・・」


お願い。

自分を責めないで。


私は言葉を詰まらせて、うつむいた。

伝えたいのに、いざ言葉にしようとすると恥ずかしくて、顔から火が出そうだった。

(あーもう・・・何で私・・・)

.

⏰:08/02/17 21:56 📱:D904i 🆔:qB07UDiI


#757 [あんみつ]
 
「・・・ありがとう」

(・・・え)

洋平君の言葉に、私はパッと顔を上げた。

優しい目で私を見る洋平君。


引かれたかも、言わなきゃよかったかも。

そう思ったけど、洋平君の顔を見て安心した。

うまく伝わったか分からない。

けど・・・言って、よかったのかな。

.

⏰:08/02/17 21:58 📱:D904i 🆔:qB07UDiI


#758 [あんみつ]
――――――――


洋平君と別れて、私は駅までの道を歩く。


『・・・ありがとう』

そう言ってくれた。

優しい目だった。


自分の言動を思い出して恥ずかしくなる。

けどそれと共に、洋平君の言葉を頭の中で繰り返して顔が火照る。

ドキドキする。

.

⏰:08/02/17 22:05 📱:D904i 🆔:qB07UDiI


#759 [あんみつ]
 
(・・・あーやっぱり・・・)

「・・・大好き」

小さく声に出してつぶやいた。

周りには誰もいない。

空を見上げて、大きく息を吸ってみた。


今は、誰にも言えない私の恋。

けど、いつかちゃんと伝えたい。

ちゃんと自分の言葉で、「好き」って・・・。

.

⏰:08/02/17 22:07 📱:D904i 🆔:qB07UDiI


#760 [あんみつ]
時間かかりましたが、21話目の奈津美目線は終了です
22話目は佐古目線の予定です
よかったら感想ください
感想板
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2685/

⏰:08/02/17 22:16 📱:D904i 🆔:qB07UDiI


#761 [我輩は匿名である]
あげ

⏰:08/02/23 16:37 📱:SH903iTV 🆔:vYd.1jI.


#762 [あんみつ]
匿名さん
ありがとうございます

今から更新します

⏰:08/02/25 14:21 📱:D904i 🆔:F9cuxD4k


#763 [あんみつ]
22、「好き」と言ってよ。


はっきり言って一目惚れ。

けど、好きになっちゃったんだもん。

先輩の隣には、いつもあの人がいる。

けど、諦めたくないの。



……………佐古's side…

.

⏰:08/02/25 14:25 📱:D904i 🆔:F9cuxD4k


#764 [あんみつ]
 

(あ、いた)

廊下の窓から、今日も見つけた。

グラウンドを歩いて帰る後ろ姿。

その隣には、今日もあの人がいる。

「・・・はぁー」

私はため息をついて、自分の腕に顔をうずめた。

(・・・彼女、なのかな)

⏰:08/02/25 14:32 📱:D904i 🆔:F9cuxD4k


#765 [あんみつ]
 
「あの人、先輩の彼女なのかなー??」

私の声を真似したつもりだろう。

後ろからふざけた声が聞こえた。

(・・・この声は)

「コウ!!」

後ろを振り向くと、思った通りの顔があった。

⏰:08/02/25 14:39 📱:D904i 🆔:F9cuxD4k


#766 [あんみつ]
 
「お前の心の中を読んでみました」

コウがにやにやしながら言う。

見事当たっているだけに、何も言えない。

「お前、またあの先輩見てんのかー??」

言いながらコウは、私の隣にきて外を見る。

⏰:08/02/25 15:13 📱:D904i 🆔:F9cuxD4k


#767 [あんみつ]
 
先輩の姿を見つけたコウが、やっぱりなと言わんばかりに私の肩を叩いた。

「ちょっと、やめてよ」

私は乱暴にコウの手を払いのけた。

「おいおい、そんなことしていいのかー??」

コウが手をさすりながら言う。

⏰:08/02/25 15:15 📱:D904i 🆔:F9cuxD4k


#768 [あんみつ]
 
「・・・なによ」

ぶっきらぼうに答える私の目に映るのは、コウのいたずらっぽい笑み。

「俺の部活の先輩に、あの先輩のこといろいろ聞いてやってもいいよ??」

.

⏰:08/02/25 15:16 📱:D904i 🆔:F9cuxD4k


#769 []
あげー

⏰:08/02/27 20:48 📱:SH903iTV 🆔:CXIjIUms


#770 [愛]
>>001-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500
>>501-600
>>601-700
>>701-800

⏰:08/02/27 20:51 📱:F703i 🆔:o.Tg/Bpg


#771 [我輩は匿名である]
あげ(●^o^●)

⏰:08/03/02 12:20 📱:PC 🆔:8HtHj956


#772 []
あげ

⏰:08/03/06 23:13 📱:SH903iTV 🆔:ysluJBVY


#773 [あんみつ]
さん愛さん匿名さん
本当にありがとうございます
更新できてないにもかかわらず、こうしてあげてくれる人がいるのはすごい幸せなことだと思います
最近多忙であまり更新できませんが、絶対に完結はさせるので長い目で見てくれると嬉しいです

⏰:08/03/07 21:14 📱:D904i 🆔:CbPvKoy.


#774 [あんみつ]
――――――――


2年2組、竹本健二。

それがあの先輩の名前。

一緒にいるのは、根宮奈子。

竹本先輩の幼なじみ。

付き合ってはいない、らしい。

・・・以上、コウによる先輩情報。

.

⏰:08/03/07 21:15 📱:D904i 🆔:CbPvKoy.


#775 [あんみつ]
 

「・・・え??それだけ??」

「それだけってなんだよ。付き合ってないって分かっただけでも、よかったじゃん」

私の発言に、コウが口をとがらせて言った。

「そうなんだけど・・・」

.

⏰:08/03/07 21:18 📱:D904i 🆔:CbPvKoy.


#776 [あんみつ]
 

なんかいまいちピンとこない。

だって私から見たら、やっぱり付き合ってるようにしか見えないんだもん。

あんなにいつも一緒にいるんだよ?

幼なじみってあんなもんなの?

.

⏰:08/03/07 21:19 📱:D904i 🆔:CbPvKoy.


#777 [あんみつ]
 

「・・・先輩に直接聞いてみれば?お前って、そうゆうやつじゃん」

黙り込んだ私にコウが、まるで私の心を見透かしたかのように言う。

「・・・コウ、ほんとにエスパー?」

「だから言ってんじゃん!!俺、心が読めるんだって」

真顔で聞く私を見て、コウが笑いながら言った。

.

⏰:08/03/07 21:21 📱:D904i 🆔:CbPvKoy.


#778 [あんみつ]
 

けど、確かに。

何をためらってるんだろう。

私まだ何もしてない。

まだ、何も始まってない。

.

⏰:08/03/07 21:23 📱:D904i 🆔:CbPvKoy.


#779 [あんみつ]
 

「・・・だよね」

私は呟いて顔を上げた。

「ありがとね、コウ!!」

私が言うと、コウはニッと笑った。

「それでこそ佐古。また何か分かったら教えてやるよ」

そう言って、コウは教室に戻っていく。

.

⏰:08/03/07 21:24 📱:D904i 🆔:CbPvKoy.


#780 [あんみつ]
 

そうだ。

動かなきゃ何も始まんない。

もっと、先輩のことを知りたい。

先輩に、私のことを知ってもらいたい。

近付きたいんだ。

.

⏰:08/03/07 21:25 📱:D904i 🆔:CbPvKoy.


#781 [あんみつ]
貼っておきます
感想板
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2685/

⏰:08/03/07 21:28 📱:D904i 🆔:CbPvKoy.


#782 []
あげ

⏰:08/03/09 15:01 📱:SH903iTV 🆔:2htxgVhY


#783 [さくら]
あげます

>>1-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500
>>501-600
>>601-700
>>701-800

⏰:08/03/09 15:55 📱:SH903i 🆔:kp6Wq5e2


#784 [あんみつ]
さん
いつもありがとうございます

さくらさん
あげ&アンカーありがとうございます

⏰:08/03/09 21:50 📱:D904i 🆔:63tcrXd.


#785 [あんみつ]
――――――――


それから私、自分でもびっくりするぐらい頑張った。

付き合えないって言われたけど、諦めないって言った。

正直先輩にとって、私はうざい存在だと思う。

けど、私から何か起こさなきゃ何も始まらないでしょ?

.

⏰:08/03/09 21:54 📱:D904i 🆔:63tcrXd.


#786 [あんみつ]
 
せっかく好きになったんだもん。

やっぱり両思いになりたい。

「好き」と言ってほしい。


先輩はあの人のこと、ただの幼なじみだって言ったよね。

なら私にも、チャンスはあるはず。

先輩の言葉、信じるよ。

.

⏰:08/03/09 21:55 📱:D904i 🆔:63tcrXd.


#787 [あんみつ]
――――――――


「・・・好きなんです」

押してもびくともしない先輩に、2度目の告白。


2度目とか関係なく、極度の緊張。

心臓バクバクだし、顔は暑いし。

とにかく、必死だった。

.

⏰:08/03/09 22:30 📱:D904i 🆔:63tcrXd.


#788 [あんみつ]
 

「・・・ごめ」

「にっ日曜!!デートしてください!!」

私は、先輩の言葉を遮って言った。

.

⏰:08/03/09 22:32 📱:D904i 🆔:63tcrXd.


#789 [あんみつ]
 

今、2度目の告白をしたところで、結果は初めと同じだって分かってた。

分かってたけど、先輩の「ごめん」はもう聞きたくなかった。

それなのに、言わずにはいられなかった。

止められなかった。

.

⏰:08/03/09 22:33 📱:D904i 🆔:63tcrXd.


#790 [あんみつ]
 

「・・・え?」

突然の私の発言に、驚く先輩。

そんな先輩を見て、私は言う。

「先輩・・・まだ私のこと、何も知らないでしょ?」

私は、右手で自分の左手首を掴んだ。

「私のこと・・・ちゃんと知ってほしいんです」

顔だけじゃなく、全身が熱い。

⏰:08/03/09 22:35 📱:D904i 🆔:63tcrXd.


#791 [あんみつ]
 
先輩は、困ったように少しうつむく。

(・・・あー、また)

「・・・日曜、1時に駅前の広場で待ってます」

私はそれだけ言って、教室を飛び出した。

「ちょっ、待てよ!!」

先輩の声が聞こえたけど、止まらなかった。

止まれなかった。

・・・涙で視界が滲んでたから。

.

⏰:08/03/09 22:37 📱:D904i 🆔:63tcrXd.


#792 [あんみつ]
 

また、困らせた。

無茶苦茶だって分かってる。

けど、先輩を困らせたいわけじゃないんだよ?

「ごめん」なんていらない。

ただ、「好き」と言ってほしいだけなんだよ。

.

⏰:08/03/09 22:38 📱:D904i 🆔:63tcrXd.


#793 [我輩は匿名である]
あげ(●^o^●)

⏰:08/03/11 14:19 📱:PC 🆔:78opQP6s


#794 []
あげ

⏰:08/03/12 20:51 📱:SH903iTV 🆔:IFPE./lE


#795 [我輩は匿名である]
あげ

⏰:08/03/14 22:32 📱:SH902iS 🆔:ws.QYiF.


#796 []
あげ

⏰:08/03/16 20:13 📱:SH903iTV 🆔:4O74C/xY


#797 []
あげ

⏰:08/03/18 06:13 📱:SH903iTV 🆔:NvmcDxGo


#798 []
あんみつさーん
頑張って下さい

⏰:08/03/19 21:55 📱:SH903iTV 🆔:yJZojpr6


#799 [あんみつ]
2人の匿名さん
ありがとうございます

さん
何度もありがとうございます
放置気味ですみません
今から更新します

⏰:08/03/20 14:00 📱:D904i 🆔:TaVwQi/2


#800 [あんみつ]
――――――――


強引極まりない私の一方的な約束に、先輩は来てくれた。

すごく、すごく嬉しかった。

「お前、無茶苦茶すぎ」

これが、私の姿を見た先輩の第一声だったわけだけど。

それでもこうして来てくれた。

.

⏰:08/03/20 14:02 📱:D904i 🆔:TaVwQi/2


★コメント★

←次 | 前→
↩ トピック
msgβ
💬
🔍 ↔ 📝
C-BoX E194.194