○アダムの唄○
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#148 [紫陽花]
「疲れたらすぐに帰っておいで。おまえたちの家は此処なんだから」
「おう!!じゃあ、いってきまーす!!!」
元気よく玄関の扉を開けると、澄み切った青空が広がっている。
空も央里たちを応援するかのように眩しく煌めく。
こうして運命を背負った二人は“イヴ”を探すという運命の歯車を回し始めた。
:08/08/28 23:32
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#149 [紫陽花]
――――――…………
―――――……
「衛さん。親が待ってるだけなんて寂しいわね……」
「なぁに、あいつ等は運命を変えて、すぐに帰ってくるさ!!」
二人は央里たちの出て行った玄関を見つめながら、そっと寄り添った。
「ねぇ父ちゃん……」
「ん?何だ榎久?」
:08/08/28 23:33
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#150 [紫陽花]
「兄ちゃんに“宇峰”の姓のこと話してないよ。
“14番目”のことも“ネイク”のことだって話してないけど、よかったの?」
「……あ゙あ゙ぁぁぁぁ!!言うの忘れてた!!」
衝撃を受けている衛をよそに、真紀と榎久は呆れたようにため息を吐き、冷たい視線を送った。
:08/08/28 23:35
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#151 [紫陽花]
「だ、大丈夫!!
央里たちが向かった場所で誰かが話してくれるよ!!!!」
目を泳がせながら、衛は逃げるように一歩また一歩と後退りする。
「こんな親父で、可哀想な兄ちゃん……」
………央里と傳の前途多難な旅は、始まったばかりである。
:08/08/28 23:36
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#152 [紫陽花]
:08/08/28 23:41
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#153 [紫陽花]
:08/09/01 00:52
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#154 [紫陽花]
「勢いよく家を飛び出したものの……俺らどこ行くの?」
宇峰家を出発してから央里と傳はただひたすら見慣れた大通りを歩いていた。
「もうちょっと付いてきて……」
八月と言ってもまだ夏。
数分間歩けば央里の首筋には、しっかりと汗が滲んでいた。
:08/09/01 00:53
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#155 [紫陽花]
「せめて目的地ぐらい教えろよー!!」
まるで赤ちゃんがだだをこねるように央里は教えろとせがむ。
「分かったから……」
僕たちが今から向かうのは『探す才』を持った人たちが自治する村、つまり單柵村(タンサクムラ)だよ。
そこで、イヴの現在地を調べてもらう。闇雲に探してたら何十年とかかるからね。
:08/09/01 00:54
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#156 [紫陽花]
「なるほど!!で、どうやってその村に行くんだ?」
額から流れる汗を真紀に無理矢理渡されたタオルで拭う。
もうジリジリと焦げ付くような太陽ではないが、行き交う人々も日傘をもち、サングラスをかけている人までもいる。
「移動手段はこれしかないでしょ……」
ニヤっと笑ってエナメルバックから“アダムの唄”を取り出す。
:08/09/01 00:55
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#157 [紫陽花]
「お前!!それ使ったら、また倒れるだろーが!!」
驚きと怒りを露わにして央里は怒鳴る。
まだ人通りの多い道だった為、多くの人が振り返って央里を見たが、気にもとめず央里は傳を睨む。
「大丈夫。あの時はちょっと使いすぎただけだから……」
:08/09/03 23:49
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