ダイスキ。
最新 最初 🆕
#401 [乱]
今帰宅しました8時から更新します

⏰:08/02/10 19:42 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#402 [乱]
カチカチッ‥

(よしっこれでOKっと‥)

ピッ

茜は携帯を閉じると枕に顔をうずめた―‥

(今日の和紀はすごい甘かったぁ‥ただの幼なじみの時とはやっぱり違うね)

思い出してはドキドキする。

⏰:08/02/10 20:06 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#403 [乱]
♪♪♪♪♪

(返信はやっ‥)

驚いたけど少しにやけつつを開く。

――――――――――――From 和紀
Sub Re:初だね
____________確かに笑
メアド知らなかったのはびっくりだった!!

てか今日茜のクラス行ったんだけどいなかった‥
――――――――――――

⏰:08/02/10 20:12 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#404 [乱]
(あ‥すっかり忘れてた;
しかも呼び出されてたなんて言えないし‥)

カチカチッ


ピッ

(送信っと‥)

♪♪♪
次は5分後位に返信が来た。

⏰:08/02/10 20:15 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#405 [乱]
――――――――――――From 和紀
Sub Re:Re:Re:初だね
____________メイドがトイレとか行くなよ‥笑

てかメイド服見たかったダチが皆茜可愛かったっていったから殴っといたし
――――――――――――
(和紀‥変態なの??笑

しかもヤキモチ焼いちゃって‥可愛すぎだよ‥///)

⏰:08/02/10 20:21 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#406 [乱]
付き合ってから始めてみる和紀の一面が次々とあって、


私は一つずつ、そんな和紀を宝物のように胸にしまう。


その日は疲れていたけど、夜中の二時までしてしまった。

⏰:08/02/10 20:24 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#407 [乱]
************
―‥時は流れ


   高三の七月―‥

これから私達の淡い恋は‥子供時代を終える。


私はもちろんまだ和紀と付き合っていた。

⏰:08/02/10 20:27 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#408 [乱]
和紀は引退前なので部活で忙しい日々を送っている。

勉強?


もちろん私は受験組。今年の夏は受験勉強に励むつもり。

でも和紀は―‥和紀は―‥

⏰:08/02/10 20:30 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#409 [乱]
それは、三ヶ月前に遡る。

四月に進路希望用紙が担任の先生から渡された。

ちなみに四月からやっと共学になり、美佳とも和紀とも一組で同じクラスになれた。

ただ早百合は前ちゃん(前田君)と同じ三組。

⏰:08/02/10 20:33 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#410 [乱]
刹と拓海と、早百合の彼氏の沖田君は二組になった。


もちろんいきなり共学になったわけだから皆意識しまくりで‥///

カップルの数が爆発的に増えた。

⏰:08/02/10 20:36 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#411 [乱]
「それじゃぁ〜今はなんとなくで良いから書いて金曜提出な〜」

いちいち語尾を延ばすこの先生の話し方もやっと慣れてきた。


「あっかっね!!進路どうすんの??」

休み時間、憂鬱そうな茜とは裏腹に美佳が尋ねる。

⏰:08/02/10 20:40 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#412 [乱]
「‥あたし何にも夢とかないんだよねー;」

「そかぁ;まぁ今はまだ良いって言ってたし♪じっくり考えてけば良いって!!」
「うん‥そういや美佳は??」

「あたしは子供好きだし‥保育士なろうって///」

⏰:08/02/10 20:43 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#413 [乱]
「わ‥美佳似合いそう!!ぴったり!!」

そう言うと美佳は恥ずかしそうにはにかんだ。

(美佳‥本当ぴったりだし‥夢あっていいなぁ‥)

茜が悩んでいるのを見つけた和紀が会話に入る。

「茜‥あせんなって」

⏰:08/02/10 20:46 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#414 [乱]
優しくいう和紀はまた一段と大人っぽくなった。

「‥うん‥

てか和紀ッ‥なんであたしが毎回聞いてんのに教えてくれないの??」

(そんなに言えない大学なの‥??)

和紀は頭も良いので有名大学に進学するとは思うんだけど‥今までいっこうに教えてくれなかった。

⏰:08/02/10 20:50 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#415 [乱]
「うーん‥‥‥‥‥どしよっかなぁ



まぁそろそろ教えても良っか‥


笑うなよ??」


渋々和紀が進路調査用紙を見せてくれた。

⏰:08/02/10 20:53 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#416 [乱]
(えっ嘘??見せてくれるんだ‥)

正直意外で

私と美佳はまじまじと紙を見つめた


「これ本気でいってんの??」

冗談にもならないほど真面目な字で第一希望の所には六文字が書いてある。

⏰:08/02/10 20:56 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#417 [乱]
紙には和紀の汚い筆跡で

ただ



サッカー選手


そう書いてあった。

⏰:08/02/10 20:58 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#418 [乱]
うちの学校のサッカー部の強さも

和紀の実力も


彼女として恥ずかしいけど全然知らない。


けど本気!?

私も美佳もはただただ驚くばかり。

⏰:08/02/10 21:00 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#419 [乱]
訂正です‥

×美佳もは
〇美佳も

⏰:08/02/10 21:02 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#420 [乱]
「カズー」
「かーずきー」

他クラスから刹と前ちゃんが片手に進路用紙らしきものを持って現れる。

そして和紀の紙を見て

刹「ってかどこのチーム入りたいか考えてる??」

サラっと言った。

⏰:08/02/10 21:06 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#421 [乱]
(ぇえ‥!?そうくる!?ここは驚くところでしょ!!!)

ポカンとした顔で美佳と顔を合わしていると

「どしたの??」

これまた普通に前ちゃんがいって。

ちらっと見える刹と前ちゃんの紙には和紀のと同じ文字が並んでいた。

美佳・茜「「ぇええええ!!??」」

⏰:08/02/10 21:10 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#422 [乱]
************高三 七月

和紀・刹・前田は毎日部活、それと地元のクラブチームでもサッカーを頑張っている。

三人の実力が何故有名じゃなかったか

部活では強いメンバーに恵まれず、地区大会優勝さえも出来なかったから。

⏰:08/02/10 21:25 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#423 [乱]
茜達は知らなかったが

和紀達は物足りなくてクラブチームに高二から入っていた

クラブチームでの活躍は本当に凄いらしく


少なかったスカウトマンが、七月になった今ではかなりの多さ。

まだ試合を見たことはないけど‥和紀達は着実に夢へと歩き出してることがわかった。

⏰:08/02/10 21:30 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#424 [乱]
(和紀がちっちゃい時からの夢だもんね‥

最近なかなか会えないけど‥しょうがない、か‥)

私が和紀の部屋を見ると今日もまだ明かりがついていない


(和紀も頑張ってるんだし‥!!)
今日も必死に勉強勉強。

⏰:08/02/10 21:35 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#425 [乱]
しばらく勉強をしていると

和紀の部屋に明かりがついた。

(お疲れ様‥)
心の中でいつものように言うとコンコン‥と小石の当たる音がした。

「え‥??」

和紀と久しぶりに逢える‥そう思うだけで胸が高鳴る。

⏰:08/02/10 21:39 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#426 [乱]
ガラッ

パジャマを着替えもせずにベランダに出る

すぐそばの部屋から和紀がひょこっと顔を出した。

「‥久しぶり」

疲れ切った顔で和紀は続ける。
「‥あんね、今度の日曜空いてる??」

⏰:08/02/10 21:43 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#427 [乱]
久しぶりに和紀の低い声を聞いた―‥

独特の低くて甘い声

私は少し緊張しながら応える。

「もちろん‥空いてるけど??何??」

「‥試合、見に来て欲しいんだ」

和紀は小さな声で言った。

⏰:08/02/10 21:46 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#428 [乱]
(え‥?)
私は驚いた。

気が散るとかなんとか言って、私や美佳が試合に来るのをいつも拒んでた人。

その張本人から誘われたから。

「見て良いの‥??」

疑いつついうと
和紀はフッと笑った。

⏰:08/02/10 21:50 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#429 [乱]
「茜に‥応援してほしいんだ。

その試合に来るかもしんない。

実は1番行きたかったプロチームからのスカウトマンが。」

和紀は俯きがちに真剣な顔で言った。

「あたし‥心の底から応援する///ふぇ‥」

⏰:08/02/10 21:53 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#430 [乱]
なんだか嬉しくて涙が出てしまう。

「泣くなって!!

とにかく俺‥頑張るから。茜顔近づけて??」


「ぅん///」
もう何度もキスしてるのに
大好きな和紀とだから慣れたことなんてない。

⏰:08/02/10 21:56 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#431 [乱]
私は恥ずかしいけど顔を近づけた。

すると優しく和紀はキスをする―‥




唇の後そっとおでこにキスをして和紀は
「おやすみ」
といって微笑んだ。
************

⏰:08/02/10 21:58 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#432 [乱]
次からいよいよ物語も後編に突入です
見てくださってる方‥いらっしゃいますか??

⏰:08/02/10 22:01 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#433 [みなみ]
みてます

頑張って

⏰:08/02/10 22:03 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#434 [とゎ]
みてるよッ

⏰:08/02/10 22:10 📱:P700i 🆔:☆☆☆


#435 [LISA]
見てます
頑張って下さい!

⏰:08/02/10 22:16 📱:P703i 🆔:☆☆☆


#436 [乱]
うぅありがとうございます皆様には本当元気付けられます‥
では後編に入ります

⏰:08/02/10 22:20 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#437 []
>>1-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500
>>501-600
>>601-700
>>701-800
>>801-900
>>901-1000

⏰:08/02/10 22:20 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#438 [乱]
―‥ねぇ和紀、

この日全ての運命が動き出したんだよね。

あたしが和紀を止めれば良かったのかな―‥
――――――――――――
「美佳ぁ!!遅いっ!!」

目の前にいるのは息をきらした美佳。

「ごめん茜っ!!メイクに手間取った〜;」

⏰:08/02/10 22:24 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#439 [乱]
さん
アンカーありがとうございます

⏰:08/02/10 22:25 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#440 [めい]
いつも見てますx
はっぴーえんど
ぢゃない系ですカK?

⏰:08/02/10 22:27 📱:W52S 🆔:☆☆☆


#441 [乱]
そういう美佳は確かにばっちりメイク。

(しょうがないか;刹もいるし‥)

刹はまだ彼女と続いているみたいなのに美佳は、“あの”美佳は刹に片思いし続けている。

そんな美佳は最近前にもまして綺麗になっていく。

「そのメイクなら刹も惚れちゃうね♪」

⏰:08/02/10 22:29 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#442 [乱]
めいさん
あわわ///ありがとうございます
ハッピーエンドじゃないかどうかは‥もう決まっていますが言えないですすみません
ですが読んでくださる方に納得してもらえるような終わり方にはするつもりです

⏰:08/02/10 22:33 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#443 [乱]
美佳を冷やかすと
「そっ‥かなぁ///」

美佳ははにかんだ。

(美佳マジ可愛すぎ!!!刹の彼女さんには悪いけど‥刹とくっついてほしい‥!!)


「‥あ;もう試合始まってる」

美佳の遅刻のおかげでもうキックオフしてしまったみたい。

⏰:08/02/10 22:36 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#444 [乱]
「ひゃあー茜マジごめん;」
「いーから!!とにかく急ごっ」

茜達はミュールなのに競技場まで走った。


ハァッ‥ハアッ‥

久しぶりに走ったもんで‥着いたときには二人とも呼吸を乱していた。

⏰:08/02/10 22:39 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#445 [乱]
「きゃあああッ」

二人がどのグランドに行けば良いのか迷っていると、前方から黄色い声が聞こえた。

「あそこのグランドだね笑」

「決まり笑」

こんな競技場でやってるのに女の子達からの声援をあびるなんて、和紀達以外考えられない。

⏰:08/02/10 22:44 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#446 [めぐみるく]
はっぴ-えんどが
いいです

茜と和紀がずっと
幸せでいてほしいです

⏰:08/02/10 22:45 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#447 [乱]
グランドに着くと‥観客席にいたのは

ビデオ録ってるスカウトマンらしき人達と

十数人くらいの関係者らしき人達、


そして三十人近い女の子達。

‥あまりに予想を超えていたので、美佳と吹き出してしまった。

⏰:08/02/10 22:47 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#448 [乱]
めぐみるくさん
初めましてコメありがとうございます
うぅ何ともお答え出来ませんが‥どうぞ茜と和紀を温かい目で見守ってやってください

⏰:08/02/10 22:51 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#449 [乱]
「ふぅ。」

女の子達の集団から少し離れた席に座る。

―そして超本気の観戦モード―

「あっあれ和紀だ」

「ぇ!!どこどこ??」

サッカーのルールが全く分からない茜はあちこち必死に探す。

⏰:08/02/10 22:54 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#450 [乱]
「あっ!!いた!!」

‥和紀は青いユニフォームに十番の背番号をつけて

フィールドを駆け抜けていた


―‥ユニフォームは他の誰よりも似合っていて

指示を次々と出す和紀はいつもと別人のようで

君にまたキュンとさせられるんだ///

⏰:08/02/10 22:59 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#451 [乱]
和紀にボールが回るたび、
和紀がボールをカットするたびに

女の子達はキャーキャー言う。

でも好きの気持ちはまけない。

言葉を発することが出来ないほど‥私は和紀から目が離せないから。

⏰:08/02/10 23:04 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#452 [乱]
素人目で見てもわかる。

ドリブルの速さ

周りを見る力

和紀は全て飛び抜けていて

そんな和紀につられるようにチームのプレーが輝き出す。

⏰:08/02/10 23:07 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#453 [乱]
そこにいる誰もが和紀の1プレー1プレーにくぎづけになった。


刹も、前ちゃんもキラキラとしていて


三人ともなんて楽しそうなんだろう‥

―憧れるしかなかった。
―見つめるしかなかった。

⏰:08/02/10 23:10 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#454 [乱]
‥ピィーッピーッピィーー‥

長いホイッスルの音が響き渡り試合終了を告げる。


私達はまるで長い夢を見ていたかのようにぽーっとグランドの選手を見続けた。

⏰:08/02/10 23:13 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#455 [乱]
試合は3―0で和紀達の圧勝だった。



「‥すごいね」
「‥うん‥」

まだ現実に戻れない。
和紀、刹、前ちゃん

こんなにすごかったんだ。

⏰:08/02/10 23:16 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#456 [乱]
しばらく感動にひたっていると私達に気付いた三人が、手をふってくれた。

和紀も笑顔で手をふっている

―ドクンッ―

何だろうこの気持ち。

言葉に表せないほど‥涙が出るほどに溢れ出るこの気持ち。

⏰:08/02/10 23:20 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#457 [乱]
‥あぁ。



これが愛してるっていう事か。


頭の片隅で思った。

⏰:08/02/10 23:21 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#458 [美希]
めっちゃ面白くて毎日みちきてますやっぱ主さん天才ですこれからも頑張って下さい応援してます

⏰:08/02/10 23:23 📱:SA700iS 🆔:☆☆☆


#459 [乱]
しばらく息も出来なくて。

やっと息が吸えるようになると


和紀達は打ち上げがあるので

先に帰ることにした。

空はもう暗くなり始めた帰り道、和紀から一通のが届いた。

⏰:08/02/10 23:24 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#460 [美希]
みちきてじゃなくてみにきてですね何度もごめんなさい頑張って下さい

⏰:08/02/10 23:26 📱:SA700iS 🆔:☆☆☆


#461 [乱]
美希さん
毎日だなんてありがとうございますてっ天才じゃないですけど‥そういってもらえると嬉しいです///照

これからもよろしくです

⏰:08/02/10 23:28 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#462 [乱]
――――――――――――From 和紀
Sub やった
____________スカウトされて、来年からチーム入り決まった
つか今日来てくれてありがと
家帰ったら打ち上げしよ窓空いてるから先部屋で待ってて
  -END-
――――――――――――

⏰:08/02/10 23:34 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#463 [乱]
(いつもより絵文字が多い‥よっぽど嬉しいんだろうなぁー‥///)

美佳と別れて

部屋に戻ってから返信をうつ。

カチカチカチッ
‥‥ピッ

を送信して私は和紀の部屋に入った。

⏰:08/02/10 23:37 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#464 [乱]
一人で和紀の部屋に入るのはもちろん初めて。


(エロ本とかやっぱあるのかな‥///笑)

私は何故か一人テンションを上げて和紀を待つ。

そして和紀の今日の活躍を思い出していた。

⏰:08/02/10 23:40 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#465 [乱]
瞼に焼き付いた和紀はあまりに格好よくて


“これが私の彼氏ですっ”

って全世界の人に自慢したかった。

和紀になんておめでとって言おうか

幸せに浸り考える。

⏰:08/02/10 23:42 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#466 [乱]
ふと気付くともう夜の8時。

(どんだけ長い打ち上げだよ!!!)


そう、一人で突っ込んでる時―‥

♪♪♪♪♪♪♪

私の携帯がけたたましく鳴った。

⏰:08/02/10 23:45 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#467 [乱]
(あっ和紀からだ!!)

そう思って着信ボタンを押すと出たのは

「もしもし!?」

刹だった。

「もしもしっ茜!?刹だけど」

「どしたのー??刹、和紀は??」

⏰:08/02/10 23:48 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#468 [乱]
「茜、今和紀ん家だろ??和紀の親いるか??」

(どうしたの‥刹

ねぇなんで慌ててるの??)

「和紀ん家は共働きだから10時ぐらいにならないと帰ってこないよ‥??

ねぇ、和紀は‥??」

すごく、嫌な予感がした。

⏰:08/02/10 23:52 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#469 [乱]
「茜だけでも来て。

〇〇病院だから‥」

刹は電話を切ろうとした。
「ねぇ!!!刹!!!和紀は!!??」

つい怒鳴ると

「酔っ払いの車に跳ねられた‥ガチャッ‥ツーツーツー」

刹は震えた泣きそうな声で言うと電話を切った。

⏰:08/02/10 23:57 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#470 [乱]
和紀??




―‥お願い嘘だといって。
―‥お願い夢なら覚めて。

⏰:08/02/10 23:58 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#471 [乱]
私は裸足で外に出て急いでタクシーを捕まえた。


「〇〇病院までお願いします‥早く行ってください!!」

タクシーの運転手はびっくりしていた。

でも、とにかく早く和紀の元へ。和紀、和紀‥

⏰:08/02/11 00:02 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#472 [乱]
ポケットに入っていた財布から千円札を取り出し運転手に押し渡す。

お釣りも受け取る前に病院に入り、受付で和紀の名前を叫んだ。


「‥和紀は、和紀はどこですか!!」

⏰:08/02/11 00:04 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#473 [乱]
「え;あっ先ほど運ばれた一之瀬和紀さんのお友達‥??」

「和紀!!和紀はどこ!?」

私は半ば狂乱しながら聞いた。

「突き当たって右の‥あっまって‥!!」

私は最後まで聞かずに走り出す。

⏰:08/02/11 00:08 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#474 [乱]
角を曲がると

刹と前ちゃんとクラブチームの顧問らしき人

私はそこで不安に堪えられなくなって泣き崩れた。


「和紀‥和紀はどこ‥??」
刹と前ちゃんが抱きしめてくれながら言った。

⏰:08/02/11 00:14 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#475 [乱]
「和紀は今手術中。茜‥大丈夫だから落ち着こう」って。


でも二人もがたがたと震えていて‥どうしようもないほど恐かった。

⏰:08/02/11 00:16 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#476 [乱]
しばらくして和紀の両親が駆け込んで来た。

さっきの私と同じように和紀の名前を叫びながら―‥

私は泣き崩れたままだった。
恐い‥恐いよ和紀。

今日一緒に打ち上げしようって言ったじゃん‥

今日スカウトされたって言ったじゃん‥

⏰:08/02/11 00:18 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#477 [乱]




ビーッ‥


手術中のランプが、消えた。


中から大柄の医者が出て来た―‥

⏰:08/02/11 00:20 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#478 [乱]
「和紀っ和紀は!?」
和紀の両親がつめよる


すると医者は



「手術は成功し、息子さんは一命を取り留めました‥」
疲れ切った笑顔で答えた。

⏰:08/02/11 00:22 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#479 [みなみ]
よかった

⏰:08/02/11 00:23 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#480 [乱]
「ほー‥‥‥‥‥」

その場にいた全員が安堵のため息をついた。

良かった‥和紀‥良かった‥

泣きながら私はそう思った。
―君がいない世界なんて考えられない。
おいてかないでおいてかないで‥おいてかないで―

ねぇ和紀‥助かったと聞いたはずなのにこの不安は何で拭い去れないの‥??

⏰:08/02/11 00:26 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#481 [乱]
私は‥二日間寝られなかった。


三日目に和紀が目を覚ますまで。

************

⏰:08/02/11 00:28 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#482 [乱]
「‥ぁ‥」

「和紀ッッッ!!!起きたの―‥??」

和紀は手術後の三日目にやっと目を覚ました。

嬉しくて、嬉しくて‥‥嬉しくて。

「‥あ‥かね‥??」
「うっ‥ふぇ‥和紀ぃ〜〜!!!」

「何泣いてんだよ‥‥そっか‥俺‥事故ったんだっけ。」

⏰:08/02/11 00:32 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#483 [乱]
和紀は苦笑いを浮かべて言った。

「もー‥本っ当に心配したんだからね??グスッ」

「ごめんな‥ってか俺よく生きてたな‥笑」

「頭打撲に、両足骨折、肋は二本も折れて生きてるんだから奇跡だよ‥///」

⏰:08/02/11 00:36 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#484 [乱]
そう言うと何故か和紀の顔色が‥変わった。


見間違いかと思うほど一瞬で、、すぐ笑顔に戻る。


「‥どしたの??」

勇気を出して聞いてみた。

⏰:08/02/11 00:38 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#485 [乱]
「‥なぁ普通って‥怪我したとこ‥痛いよな‥??」
「う‥うん」


「頭ずきずきするし、あばらもいてーんだけど




足が‥全く痛くねーし

太股から下ぴくりとも動かせない。」

⏰:08/02/11 00:41 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#486 [乱]
―‥‥‥‥‥


‥‥拭い去ることの出来ない不安はこれだった。


神様がいるのなら、答えてください‥

どうして和紀なの‥

どうして和紀の夢を奪うの‥
あたしが変わらせてください。

⏰:08/02/11 00:45 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#487 [乱]
その後すぐに再検査。

手術した医師から和紀の両親だけに

「残念ながら‥神経が傷ついてしまって‥足から下はもう‥一生動かないでしょう‥」

こう伝えられたと知った時、、ただひたすらに


運命を呪った。

⏰:08/02/11 00:49 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#488 [乱]
今日の更新はここまでです

感想等もし宜しければこちらに頂けると嬉しいですhttp://bbs1.ryne.jp/r.php/novel/3315/

⏰:08/02/11 00:51 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#489 [乱]
貼れてない
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/3315/
です

⏰:08/02/11 00:59 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#490 [さくら]
失礼します

>>1-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500
>>501-600
>>601-700
>>701-800
>>801-900
>>901-1000

⏰:08/02/11 02:50 📱:F904i 🆔:☆☆☆


#491 [乱]
さくらさん
アンカーありがとうございます

⏰:08/02/11 06:47 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#492 [乱]
―‥和紀は

自分の足がもう“一生”動かないことを

まだしらない―‥

************
私は和紀の両親に言われてちゃんと学校に通い始めた。

でも学校にいても考えるのは和紀の事ばかり。

⏰:08/02/11 06:50 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#493 [乱]
和紀が怪我したという噂は物凄い勢いで広まり

ものすごい数の面会者が和紀を訪れた。


でもそれは最初だけ。

面会に飽きた人達が一人、また一人来なくなる。

⏰:08/02/11 06:53 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#494 [乱]
今でも来るのは

先生、刹、前ちゃん、美佳、、、そして私。


こんな時友情って何なんだろうって思わずにはいられないんだ―‥

私は毎日和紀の所へ通う。

⏰:08/02/11 06:55 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#495 [乱]
連絡手段は電話と、会うことだけだった。


マナーモードの携帯は、和紀が事故ったあの日どこかで無くしてしまったからも出来ない。


二ヶ月、三ヶ月‥和紀が入院してかなりの日がたった。

⏰:08/02/11 06:58 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#496 [乱]
そして―‥最近和紀はどんどんマイナス思考になって‥


あの大好きないたづらっぽい笑顔は


もう‥滅多に見られない。

⏰:08/02/11 07:00 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#497 [乱]
「失礼します」

病院のドアを開ける。

「‥‥‥。」

最近和紀は見舞に来る茜を見なくなった。

今日も背を向けたまま。

⏰:08/02/11 07:03 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#498 [乱]
「今日は遅れてごめんね??ちょっと委員会があって‥」

持ってきた林檎の皮をむきながら言った。

「‥うそつき。」

背を向けている和紀がぼそって言う。

⏰:08/02/11 07:05 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#499 [乱]
「男とあってたんでしょ‥??」

(‥またか;)

「委員会だってば;」

「じゃー後で美佳にも聞いとく」

「‥‥うん」

和紀は日に日に‥厭味っぽく、嫉妬深く‥そして私を信じなくなっていく。

⏰:08/02/11 07:08 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#500 [乱]
そんな和紀を見るのが哀しくて、辛くて、代わってあげたくて‥

今日も一人、家で涙を流す。

和紀‥不安でしょうがないんだよね‥??

‥私はどこにもいかないよ??

⏰:08/02/11 07:11 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#501 [乱]
それでも毎日毎日和紀の部屋へ通う。


和紀のたまにする笑顔が見たいから。


和紀を今支えてるもの

それは“治る”

と聞かされている事だった。

⏰:08/02/11 07:13 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#502 [乱]
「来月になったらやっと手術だって」


和紀はたまに笑顔で言う。
片手でダンベル持って筋トレしながら必死に遅れを取り戻そうとしていた。


この和紀に誰が言えますか
キミハモウナオラナイ

‥。

⏰:08/02/11 07:16 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#503 [乱]
和紀を見るのが本当に辛かった。


家に帰るなり声をあげて子供のように泣くことしか‥

そしてただ祈ること事しか出来なくて。

⏰:08/02/11 07:18 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#504 [乱]
ご飯も喉を通らず‥

私も‥衰弱していった―‥




そんな、ある冬の日。

「‥もぉうざいからこないで‥」

君はそう言った。

⏰:08/02/11 07:21 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#505 [乱]
黙って病室を出て、大泣きをした。


―‥和紀

―‥和紀しかいないんだ

私には和紀だけで。

きっと和紀にも私だけで。

(‥何で‥何で)
また今日も一人家で泣く。

⏰:08/02/11 07:24 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#506 [乱]
その日神様なんていない

って―‥思った。

雪がちらほらと舞う夜で

皆が家で温まっている時。




和紀が病院の部屋の窓から‥飛び降りた。

⏰:08/02/11 07:27 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#507 [乱]
,







,




,

⏰:08/02/11 07:28 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#508 [乱]
,


―なぜ命まで奪うんですか



―なぜ彼なんですか




―なぜ私は生きているんですか

⏰:08/02/11 07:30 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#509 [乱]
私達はもう十八歳で



まだたったの十八歳で。





何事に対しても“無力”
だった―‥。

⏰:08/02/11 07:32 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#510 [乱]
―‥彼は‥



十八歳の短すぎる命に‥




幕を閉じた―‥

⏰:08/02/11 07:33 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#511 [乱]
報せを受けた時



泣くことも出来ずに


―‥ただ立ち尽くした。

―‥ただ生きていた。

⏰:08/02/11 07:36 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#512 [乱]
************

ピンポーン‥

玄関のチャイムが今日も鳴り響く


「茜‥美佳ちゃんが呼んでるわよ‥」

「‥‥‥。」

「‥そう。じゃぁ美佳ちゃんに言っておくから‥」

「‥‥。」

⏰:08/02/11 07:40 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#513 [乱]
廃人のように生きている


何も考えたくない‥


また待っていれば窓に小石の当たる音がきっとする


また優しくキスをしてくれる

ねぇ‥和紀。

⏰:08/02/11 07:43 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#514 [乱]
報せを聞いて病院で和紀の顔を見た時


顔は少しも傷ついていなくて‥眠っているみたいで



安堵の表情を浮かべていた。

⏰:08/02/11 07:45 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#515 [乱]
まるで痛みや苦しみから解放されたようだった

和紀‥

私も和紀を傷つけたうちの一人なの‥??

和紀の事だからひょこって現れて

「茜だまされたー♪」

って言って頬を摘むよね??

⏰:08/02/11 07:48 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#516 [乱]
学校来い

茜は和紀の死を認めていないんだよって

ちゃんと前を見ろって


何度も皆からが届く。


もう私も生きるのに‥疲れたみたい。

⏰:08/02/11 07:50 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#517 [乱]
向こうでなら和紀と一緒に暮らせるかな



今日も和紀の部屋に行き、和紀の香に包まれて、


やっと眠ることが出来る。
泣けるものなら泣きたいな

⏰:08/02/11 07:53 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#518 [乱]
和紀の部屋に行き冷たい床にゴロンと寝転がる。


寒いなぁ‥


あの日食べたフォンダンショコラとホットミルクが飲みたい‥

⏰:08/02/11 07:56 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#519 [乱]
思い出しながら天井を仰ぐ。



そして手を延ばし広げると


“ゴトッ”

和紀のベッドの下の何かが手に当たった。

⏰:08/02/11 07:58 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#520 [乱]
‥??何だろう‥。

見ると、和紀とお揃いのストラップを付けた

ピンク色の私の携帯。

「こんなとこにあったんだ‥」

このストラップ和紀は恥ずいと言いながら付けてくれてたっけ。

⏰:08/02/11 08:01 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#521 [乱]
私は今の携帯の充電器を持ってきて、

とりあえず電源を入れてみた。

着信 0
4


は三通は和紀が事故った日の物で刹と前ちゃんからだった。

⏰:08/02/11 08:04 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#522 [乱]
内容は全部

[おちつけよ‥]

とか

[今手術してるみたい。]

とかだった。

⏰:08/02/11 08:06 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#523 [乱]
四通目は、

和紀からだった。

止まりそうな位静かだった心臓が‥動き出す


そのは和紀が飛び降りた日に来ていた。

胸がぎゅぅーってなる。

(何でこっちの携帯に‥??)
そう思ったけど‥とりあえず開いてみる。

⏰:08/02/11 08:09 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#524 [乱]
――――――――――――From 和紀
Sub 無題
____________
茜はこの携帯を見てないかもしれない。

てか無くすとかありえないから‥笑


今日、来ないでとか言ってごめん‥

本当は毎日来てほしいんだ‥

⏰:08/02/11 08:14 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#525 [乱]
でも俺は今茜を傷つけることしか出来なくて

いつも疑うことしか出来なくて。

茜が最近弱ってるのが辛くて‥ああ言えば茜は元気になるのかなって思った。

⏰:08/02/11 08:16 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#526 [乱]
茜が思ってる以上に‥俺茜の事が好きすぎるみたい

自分だけのものにしたいってよく思うし


茜は知ってたんだよね??

今日先生達が話してるの聞いちゃった

俺治らないんだってね。

⏰:08/02/11 08:19 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#527 [乱]
夢を奪われても生きれる程俺は大人でも子供でも無くて‥

もう無理みたい‥


でも茜に言っておきたいんだ。

俺は人生の中で茜と会えたことが最高だよ

⏰:08/02/11 08:21 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#528 [乱]
十八年‥泣きたいほど茜が好きだった。


俺は茜の笑った顔が1番好きだから‥俺の分まで生きて‥それから笑って

俺はお前だから。


あと生まれ変わったら今度こそサッカー選手なるから

⏰:08/02/11 08:25 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#529 [乱]
ただ‥一言だけ聞きたかった。

気付いてた??茜、一回も俺に好きって言ったことないんだよ

聞きたかった‥マジで。

最後にいろいろ傷つけてごめん‥マジありがとう‥。
―END―
――――――――――――

⏰:08/02/11 08:28 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#530 [乱]
―‥か‥ず‥‥き―

涙が‥溢れ出す。

和紀‥本当に死んじゃっ‥たんだ‥

‥和紀ッ―‥

声をあげて泣いた。

⏰:08/02/11 08:31 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#531 [乱]
何で恥ずかしがって言わなかったんだろう‥


和紀‥救われたのは私だよ‥生まれて来てくれて、好きになってくれて、守ってくれて‥


「‥‥‥ダイスキ。

ありがとぉ‥‥」

泣き崩れながら携帯に向かって叫んだ。

⏰:08/02/11 08:35 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#532 [美希]
めっちゃ泣けます
主さんすごすぎです
頑張って下さい

⏰:08/02/11 08:36 📱:SA700iS 🆔:☆☆☆


#533 [乱]
――言いたくて、でも言えなかった好きの気持ちが



今やっと‥和紀に届いた気がした――


************

⏰:08/02/11 08:37 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#534 [美希]
めっちゃ泣けます
主さんすごすぎです
頑張って下さい

⏰:08/02/11 08:38 📱:SA700iS 🆔:☆☆☆


#535 []
<font color="black" size="2">>>1-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500
>>501-600
>>601-700
>>701-800
>>801-900
>>901-1000</font>
頑張れ

⏰:08/02/11 08:39 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#536 [乱]
まだまだ続きますがキリが良いので一回切ります

美希さん
ありがとうございます
私も半泣き状態でなんとか書きました
まだ続くので是非また見て下さい

⏰:08/02/11 08:42 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#537 [みなみ]
今度いつですか

⏰:08/02/11 08:43 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#538 [乱]
さん
あんかーありがとうございます

⏰:08/02/11 08:43 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#539 [乱]
みなみさん
なるべく早く書くつもりですが何時になるかわからなそうです本当にすみません

⏰:08/02/11 08:45 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#540 [(。∀゚)アヒャ]
めッちゃ面白い~泣けてきた(ラg。∀゜)丿頑張ってください!!!!!!!!

⏰:08/02/11 09:42 📱:W43SA 🆔:☆☆☆


#541 [な]
自然に涙がつたりました。
本当にいい小説です。
最後まで頑張ってください。

⏰:08/02/11 09:42 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#542 [†Reiraβ]
すごく泣けました。この話大好きです!この先どうなるのか楽しみにしてますねっ頑張ってください!!

⏰:08/02/11 11:32 📱:P903i 🆔:☆☆☆


#543 [まなみ]
>>1-300
>>301-800

⏰:08/02/11 12:33 📱:SH704i 🆔:☆☆☆


#544 [まなみ]
>>472-600

⏰:08/02/11 14:03 📱:SH704i 🆔:☆☆☆


#545 [乱]
(。∀゚)アヒャさん
コメ有難うございます
はいこれから完結まで精一杯頑張ります

⏰:08/02/11 16:18 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#546 [乱]
なさん
勿体ない程の御褒めの言葉‥有難うございます
何だかとても嬉しいです、頑張りますっ

⏰:08/02/11 16:19 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#547 [乱]
†Reiraβさん
好きと言っていただけて涙が出るほど嬉しいです完結まで‥頑張ります

⏰:08/02/11 16:21 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#548 [乱]
まなみさん
アンカー有難うございます



皆さん本当に有難うございました
それでは少しだけ更新します

⏰:08/02/11 16:22 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#549 [乱]
“笑って

‥和紀がそう言ったから、
―‥頑張れる気がした
―‥生きられる気がした



和紀とお揃いのストラップを新しい携帯に付け替えて‥
その日は吐いても吐いてもご飯を食べた。

⏰:08/02/11 16:26 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#550 [乱]
-次の日-

―ピンポーン―

「はーい‥あら、美佳ちゃん‥‥毎日毎日本当にありがとう


ちょっと待っててね」

「いえ‥(茜、今日も来ないのかなぁ‥)」

⏰:08/02/11 16:29 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#551 [乱]
いつものようにおばさんが茜を呼びに行くのを玄関の前で待つ。


美佳も‥もちろん和紀の死に傷ついていた。

でも涙を堪え、絶望を堪え、美佳は美佳なりに“生きよう”としている。

⏰:08/02/11 16:32 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#552 [乱]
だからこそ、もう目に光が宿っていない茜の事が心配だった。


報せを聞いた時、茜は美佳の隣にいて

皆が涙を流す中

茜はただ呆然とつったっていて

そしてその後‥二週間も学校に来ていない。

⏰:08/02/11 16:35 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#553 [乱]
一回茜と会ったけど


すごいやつれていて


かつての表情も失われていた。


美佳は心配で不安で、それから毎朝出てこない茜を迎えに行く。

⏰:08/02/11 16:38 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#554 [乱]
今日も‥もう来ないと思ってた。


だから
茜のトタトタと階段を下りる音が聞こえた時は


本当に驚いて、、泣きたい位嬉しかった。

⏰:08/02/11 16:40 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#555 [乱]
「あか‥ね??」

靴を履きながら外を見ると心配そうな美佳が見つめていた。

久しぶりに美佳を見たから‥すごいホッとする。

「美佳‥おはよ!!」

出来る限りの笑顔で言った。

⏰:08/02/11 17:01 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#556 [乱]
「あっ‥あかねぇ‥ヒックッ」
美佳は家の前で泣き出してまった。

―‥皆同じように不安で仕方なくて


皆弱いんだ―‥

私は美佳に駆け寄ってもらい泣きしてしまった。

⏰:08/02/11 17:04 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#557 [乱]
久しぶりに朝、美佳と一緒に登校したけど‥

‥登校どころじゃなかった。

今日は雪は降っていないけどどんよりとした曇り。

“和紀”という単語を一度も出さないまま私達は歩く。

⏰:08/02/11 17:07 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#558 [乱]
でも‥いつも和紀が私たちを抜き去る横断歩道の前で



お互い黙って涙を流した。

―‥和紀の手がいきなり私の頭をクシャッとしたのはいつだっただろう

⏰:08/02/11 17:11 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#559 [乱]
―‥物凄い勢いで抜かしていったのはいつだっただろう

遠い昔のように、そして時には昨日の事のように感じた。


―‥もう‥髪をクシャッってやられる事も抜かされる事も
‥笑いかけられる事もないんだね‥―

⏰:08/02/11 17:14 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#560 [乱]
和紀の死を、真正面からやっと向き合った私は途方もなく悲しみに襲われた。

風の冷たさがしみる―‥。
そうか調度、、
去年の今頃和紀と付き合い始めたんだっけ

この哀しみが薄れる日もいつか来るかなぁ

空に問いた。

⏰:08/02/11 17:19 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#561 [乱]
************学校が始まって一週間が過ぎた。


最初の一週間は分かっていたけど地獄のようだった。

無神経な人達からの質問・同情・哀れみ。

あまりに辛くていつも刹や美佳、前ちゃんと一緒にいる。

⏰:08/02/11 17:23 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#562 [乱]
「茜大丈夫??」

「一之瀬君‥自殺っていう噂流れてるけど本当!?」

「本当無理しないでね」



そんな言葉いらないから‥お願いだからほっといて。

⏰:08/02/11 17:26 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#563 [乱]
私がストレスに耐え切れず本当に辛い時美佳が助けに来てくれた。

そして拓海も必死になって私を連れ出して、気分転換させてくれた。


(ありがとう‥)
感謝しきれないほど皆は守ってくれる。

⏰:08/02/11 17:29 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#564 [乱]
一週間たって
なんとか

なんとか笑えるようになった

食べられるようになった。
哀しくない訳がないけどいつも

“笑って
って和紀の声が聞こえたから。

⏰:08/02/11 17:32 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#565 [乱]
しかし一週間が過ぎて

次に待ち受けていたのは告白の嵐‥

絶望した。

(どうして和紀が死んだすぐ後なのに平然と告れるの‥??


どうして何にも知らない癖に“俺が支えるから”なんて言えるの‥??)

⏰:08/02/11 17:35 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#566 [乱]
刹達以外、誰も何も信じられなくなった。

⏰:08/02/11 17:37 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#567 [乱]
そして拓海は

他の人と違って



私に告白したり私にふれたりは一切せずに


ただ、何もしてあげられない私を毎日、毎日支えてくれた。

⏰:08/02/11 17:40 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#568 [乱]
ううこのまま今日‥完結まで書いちゃうかもしれないです

見てくださっている方いらっしゃいましたら、どうぞ最後まで見守ってあげてください

⏰:08/02/11 17:43 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#569 [LISA]
まじ泣けます
完結今日ですか!!最後まで見ます応援してます

⏰:08/02/11 17:52 📱:P703i 🆔:☆☆☆


#570 [(。∀゚)アヒャ]
アタシも最後までみてます!!!!!!!

⏰:08/02/11 17:55 📱:W43SA 🆔:☆☆☆


#571 [美希]
あたしもです
頑張って下さい

⏰:08/02/11 17:58 📱:SA700iS 🆔:☆☆☆


#572 [乱]
わわ‥(:_;)本当に有難うございます

最後の集大成頑張ります

⏰:08/02/11 18:03 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#573 [乱]
-高三 二月-

私はかつての表情を少しずつ少しずつ取り戻して来ている。



勿論まだ和紀の事を愛していて‥思い出すと胸が締め付けられる

でもいつも君の言葉を思い出すんだ

⏰:08/02/11 18:08 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#574 [まなみ]
>>472-700

⏰:08/02/11 18:09 📱:SH704i 🆔:☆☆☆


#575 [みなみ]
最後まで
みます

⏰:08/02/11 18:09 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#576 [乱]
――俺は茜の笑った顔が好きだから‥俺の分まで生きて‥それから笑って

俺はお前だから――


私は和紀で

和紀は私。

私は‥キミの分も精一杯生きようって思った。

⏰:08/02/11 18:15 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#577 [乱]
―そしてこんな風に思えるようになったのも‥他でもないあなた達のおかげ―


「あかね〜」

「あっみか〜!!それに前ちゃんっ!!刹!!どぉしたの??」

ここ最近自由登校だったから、なかなか皆に会えなかった。

⏰:08/02/11 18:20 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#578 [乱]
廊下で手を振りながら三人はこっちへ来た。

後ろには拓海もいる。


刹が茜の肩を掴んで嬉しそうに言った。

「拓海‥合格したってよ」
「へ‥??」

⏰:08/02/11 18:52 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#579 [乱]
「拓海本当?!」

「‥まぁね」

そう言って拓海は刹の後ろで嬉しそうに微笑んだ。

「す‥すごーい!!」

茜は拓海に抱き着いた。

⏰:08/02/11 18:55 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#580 [乱]
拓海は嬉しそうに照れる。

昔から頭の良かった拓海は有名大学を目指して‥

私を支えてくれながらも必死に勉強してた。


だから拓海の合格が本当に嬉しくて‥思わず泣いてしまう。

⏰:08/02/11 18:59 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#581 [乱]
私も第二希望には無事受かった。


前ちゃん・刹はプロチームに入ることになり

美佳は家政系の専門学校へ。


皆一歩ずつ将来への道を踏み出していた。

⏰:08/02/11 19:03 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#582 [乱]
この数カ月私を救ってくれた拓海と、刹達が仲良くなって‥

皆本当に自慢できる程の最高の友達だった。

美佳と刹は‥まだ付き合ってないみたい。

私が
“刹は彼女とどぉなの??”
って聞いても意味深に微笑んで何も答えてくれない。

⏰:08/02/11 19:08 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#583 [乱]
私は

皆といるのが楽しかった。





でも‥私には罪がある。

⏰:08/02/11 19:10 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#584 [乱]
「じゃー拓海を祝って打ち上げしよー!!」

前ちゃんが明るく言った。
「いーねいーね!!」
美佳もそれに応える。


そして皆でその日はサボって屋上で騒ぐことになった。

************

⏰:08/02/11 19:13 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#585 [乱]
今はこんなに楽しそうに見えるかもしれないけれど


皆はそれぞれ多き過ぎる傷を負っていて


どことなく私達は哀しい香りがしている―‥

⏰:08/02/11 19:15 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#586 [乱]
それは多分皆気付いている事


でも敢えて何も言わない

深い‥冷たい雪が溶け、
梅が蕾をつける頃

―私達は着実に大人になっていった―

************

⏰:08/02/11 19:18 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#587 [乱]
『カンパーイッ!!』

まだ少しだけ肌寒い青空の下


屋上にコップのあたる音が響いた。


「拓海本当おめでとぉ♪」
言い足りないかのように次々と皆が祝う。

⏰:08/02/11 19:21 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#588 [乱]
「ありがとっ」

さらさらな黒髪が風になびいて無邪気に笑う。

「でね―‥」

「マジで!?〜‥」

皆でお菓子を食べながらワイワイと騒ぐ。

⏰:08/02/11 19:24 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#589 [乱]
そしてぱっと目を上げると

向かい側に座る拓海と目があった―‥



―‥ドクン‥ドクン‥―


これが私の罪‥。

⏰:08/02/11 19:27 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#590 [乱]
和紀が今でも好きなのに


他の人に恋してる訳無いのに



拓海にドキドキしてしまう自分がいる。

⏰:08/02/11 19:28 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#591 [乱]
私はそんな自分が無償に許せなくて


必死にこれは恋でも何でもないと言い聞かせ


すぐに目を反らす。

⏰:08/02/11 19:30 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#592 [乱]
こんな態度ばかりとっているのに


拓海は優しくて、優し過ぎて



私の罪は重さを増していく―‥

⏰:08/02/11 19:32 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#593 [乱]
それに拓海の整った顔の中で


瞳がとても澄んでいて‥汚れ等全くない様子だから

(私‥最低だ‥;)


いつもこうやって自分の汚さに嫌気がさす。

⏰:08/02/11 19:35 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#594 [乱]
「どした??」

フッと笑って和紀は言った。


綺麗な声。

和紀とは違う―‥声。


「ううん!!てかこのお菓子美味しいねっ♪」

気持ちをごまかすように言った。

⏰:08/02/11 19:38 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#595 [乱]
私自身拓海に対するこの気持ちを何て名付けたらいいかわからなかった。


愛するのはこれからも、この先も和紀だけ。

私は和紀の墓に誓っていた。

⏰:08/02/11 19:42 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#596 [乱]
************
-数日後-

登校日も残りあとわずか。

(あっ‥!!やばっ‥!!)

放課後帰ろうとした時に忘れ物を思い出した。

「あっあたし忘れ物しちゃったから先帰って〜♪」

階段で美佳に言う。

⏰:08/02/11 19:52 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#597 [乱]
「分かった〜茜ばいばいっ!!」

「ばいばーい!!」

そう言って茜は急いで階段を駆け上がった。

タンタンタンッ

ガラッ

⏰:08/02/11 19:53 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#598 [乱]
(誰もいないかー‥)

静まり返る教室で茜は携帯を捜す。

自分の椅子‥机

美佳の椅子‥机


(あっれー‥??

あたしどこやったっけ‥)

⏰:08/02/11 19:56 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#599 [乱]
ガラッ

とりあえず早百合と前ちゃんのクラスに入る。

そこも誰もいなかった。

そして早百合の机を見ると

あのストラップのついた携帯が置いてあった。

(良かったぁ‥焦ったぁ‥;;)

⏰:08/02/11 20:03 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#600 [乱]
(帰ろー)

「ぼそぼそ‥」

携帯をとって、急いで帰ろうと廊下を歩いている時

刹と拓海のクラスから誰かの話し声が聞こえた。

???
(珍しいな〜人いるんだー)
特に気にせずにその教室のしまったドアを通りすぎようとする。

⏰:08/02/11 20:09 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


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