ダイスキ。
最新 最初 全
#301 [乱]
でも今前にいる美佳は完全に恋してる目
―‥一目惚れなんてあるわけないって思ってた‥―
こんな美佳を見てしまうと否定なんて出来るはずない。
:08/02/09 11:58 :SH904i :☆☆☆
#302 [乱]
沢山の励ましと
大きな勇気と
大切な友情
こんなに素敵なものをくれた美佳
(今度は私が応援する番だね‥///)
:08/02/09 12:00 :SH904i :☆☆☆
#303 [乱]
何を話していても‥つい美佳と刹君を見てしまう自分がいた
(応援するってこんな気持ちなんだ‥)
「そろそろクラス戻んなきゃな」
:08/02/09 12:03 :SH904i :☆☆☆
#304 [乱]
刹君がそういうと美佳が寂しそうな顔をした
美佳を応援する気持ちでいっぱいの私は、同じように寂しい気持ちになる
和紀と離れなきゃいけないっていう寂しさの方が大きかったけど///
:08/02/09 12:06 :SH904i :☆☆☆
#305 [乱]
それでも
「そうだね!!」
って美佳は笑顔を作って言った。
茜が美佳と戻ろうとすると
また
腕を引っ張られ
「ちょい茜借りる♪」
美佳に和紀が言う。
:08/02/09 12:11 :SH904i :☆☆☆
#306 [乱]
:08/02/09 12:13 :SH904i :☆☆☆
#307 [たら]
:08/02/09 13:09 :N903i :☆☆☆
#308 [乱]
たらさん
アンカーありがとうございます
:08/02/09 13:41 :SH904i :☆☆☆
#309 [乱]
「もち♪いいよ〜イチャコラしとけ〜」
「美佳何いってんの!!」
茜の言葉は全部無視され、美佳はヒラヒラと手を振っていた。
スタスタスタ‥
「ちょっ‥和紀!!」
:08/02/09 13:44 :SH904i :☆☆☆
#310 [乱]
和紀の顔は見れない。
ただ引っ張られ
そこは資料室。
和紀は先に茜を中に入れ自分も中に入ると
ガチャッ
鍵を閉めた。
:08/02/09 13:47 :SH904i :☆☆☆
#311 [乱]
「和紀っどしたの??」
??
「浮気者ー」
和紀はすねたように言った。
「‥‥え??(何かしたっけ!?)」
「今刹にみとれてたでしょ」
:08/02/09 13:52 :SH904i :☆☆☆
#312 [乱]
・
・
・
本当のばか??笑
「んなわけないじゃん!!」
「‥ちょっと言ってみただけ〜笑
だって本当に見てたし‥」
和紀は冗談混じりに言った。
:08/02/09 13:55 :SH904i :☆☆☆
#313 [乱]
「あのねぇ!!!笑
美佳の様子に気付かないの??」
「は??なんで美佳‥??」
(本当ににぶすぎるよ和紀‥
でもあたしに嫉妬してくれたの??///)
:08/02/09 13:58 :SH904i :☆☆☆
#314 [乱]
和紀の事だからちょっと意地悪で言ったのかも知れない‥けど少しすねた和紀が可愛くて。
「美佳は多分〜‥‥やっぱり内緒ー♪」
「言えし!!笑
ま、いーやちょっとこっちきて??」
:08/02/09 14:02 :SH904i :☆☆☆
#315 [乱]
「‥ん///」
和紀がちょっとエロいって事を知った。
思えばすぐ近づきたがる
―‥でもそんな和紀にものめり込んでいる
!!!
「あっっ」
和紀に近づこうとする時資料室の時計が目に入った。
:08/02/09 14:06 :SH904i :☆☆☆
#316 [乱]
「何??」
(やばい!!もうこんな時間!?)
「ごめん‥;もうクラスの方に行かなきゃ;」
時計はそろそろ9時になるところ
茜は9時には教室に行って最後の指示を出さなければならない。
:08/02/09 14:11 :SH904i :☆☆☆
#317 [乱]
ドアの前にいる不服そうな和紀をおしのけて外に出ようとする
和紀は急ぐ茜の肩を掴み
“ちゅっ”
触れ合うだけのキスをした
「和紀‥///」
:08/02/09 14:14 :SH904i :☆☆☆
#318 [乱]
和紀はいたずらっぽく笑って
「いってらっしゃい」
と言った。
私は恥ずかしくて‥答えもせずに廊下を走る
(和紀の‥ばか///)
:08/02/09 14:16 :SH904i :☆☆☆
#319 [乱]
************ガラッ
教室のドアを開けると皆の視線が一斉に茜に降り注いだ。
(やば‥皆もうそろってる;)
「遅かったね」
「ごっごめん;それじゃ始めよっか!!」
:08/02/09 14:19 :SH904i :☆☆☆
#320 [乱]
拓海に慌ててそう言うと
最後の合同ホームルームが始まった。
「‥‥てなわけで、‥今日の文化祭楽しんで最高の思い出にしよーな!!!」
拓海は最後に締め括った。
オーッ!!!!
クラスから歓声があがる。
:08/02/09 14:23 :SH904i :☆☆☆
#321 [乱]
高二の文化祭、二組と合同で良かった‥
心から思える最高のクラス
ちょっと感動しながら男女別の教室で‥
それぞれ衣装に着替えた。
:08/02/09 14:25 :SH904i :☆☆☆
#322 [乱]
「何これ!!!めっちゃはずいんですけど‥///」
「似合う!!??」
「似合う似合う!!」
「本当ですか!?ご主人様〜とかいって笑」
恥ずかしがる子、乗り気な子それぞれ。
‥私はもちろん前者
:08/02/09 14:30 :SH904i :☆☆☆
#323 [乱]
メイド服だなんて恥ずかしくて仕方ない///
「ありえないし‥」
私が呟くと後ろから美佳が現れた。
「茜ッこっち向いて〜!!
わっ茜めっちゃ似合う〜!!」
:08/02/09 14:35 :SH904i :☆☆☆
#324 [乱]
「わ‥本当だ〜!!」
(早百合まで‥;;別に似合っても嬉しくないし‥)
「ってかメイクぐらいせんか!!」
美佳に怒られた‥しかも早百合までもいつもはしないのにメイクしている。
:08/02/09 14:40 :SH904i :☆☆☆
#325 [乱]
「ハイハイ‥;」
茜は面倒臭そうにメイクをした。
メイクをし終わると待ってくれていた皆と一緒にに男子と合流
「‥うわ!!!」
男子はとにかく驚いている
(やっぱ恥ずかしいよぉ‥;)
:08/02/09 20:46 :SH904i :☆☆☆
#326 [乱]
:08/02/09 20:49 :SH904i :☆☆☆
#327 [乱]
男子は全員スーツを着ていて‥執事というよりホストみたい。
拓海はというと、、誰よりもスーツが似合っていて
女子の半数近くがくぎづけ状態‥
私の視線に気付いたのか拓海はニコッて笑って
“ニアッテル”
口パクでそういった。
:08/02/09 20:56 :SH904i :☆☆☆
#328 [乱]
“アリガト
タクミモ”
口パクで返す。
すると
「でしょー??」
拓海は声にだして言った。
:08/02/09 20:58 :SH904i :☆☆☆
#329 [乱]
拓海の笑顔は本当に無邪気で羨ましいほどに可愛い。
茜はフッと笑って
「がんばろッ!!」
少し離れた拓海に言う。
「もち!!!」
拓海は少し大きめの声で答えた。
―準備を全て終えた10時、文化祭は始まった―
:08/02/09 21:04 :SH904i :☆☆☆
#330 [乱]
************
「何様のつもりー??」
「‥‥‥。」
「ねぇねぇどうやって落としたの〜??」
「‥‥‥。」
(うわー漫画みたいな台詞)
今メイド姿の茜を囲むのは3人。
:08/02/09 21:09 :SH904i :☆☆☆
#331 [乱]
何でこんな事になってるかって‥??
―それはつい5分位前の事―
「あのさ〜ちょっと来てくんない??」
受付の茜を訪ねたのは喋ったこともない高校三年生の先輩。
(なんかやな予感がする‥)
:08/02/09 21:13 :SH904i :☆☆☆
#332 [乱]
美佳も早百合も裏方で、
それに巻き込みたくないから私は一人で渋々着いていった。
もう一人の受付の子が心配そうにしていたけど;
連れて来られたのは誰もいない屋上。
:08/02/09 21:32 :SH904i :☆☆☆
#333 [乱]
先輩達は何やらご立腹の様子だった
(そりゃ‥そうだよね;)
なんとなく予想していたことだったからあまり驚きはしなかった。
「‥てかあんた一之瀬クンとも付き合ってるって聞いたけど二股??」
:08/02/09 21:36 :SH904i :☆☆☆
#334 [乱]
それで今に至る。
(はぁー本当面倒くさっ
大体なんで和紀と付き合うことをあーだこーだ言われなきゃなんないわけ!?)
先輩達の偉そうな態度にムカついて返答する気にもならない。
:08/02/09 21:39 :SH904i :☆☆☆
#335 [乱]
私は無言を貫き通す
だって
やり方が気に入らないから。
気に入らなきゃ屈服なんて死んでもしない
「なんか言えよ!!」
リーダー格の子が茜につっかかった。
:08/02/09 21:41 :SH904i :☆☆☆
#336 [乱]
そう言われた瞬間、私の中で何かが
キレた―‥
「‥何でそんな事言われなきゃいけないんですか?!」
「はぁ!?」
「‥私は和紀だけが好きで、拓海と二股なんかしてません!!」
怒りがどんどん膨れ上がる。
:08/02/10 05:59 :SH904i :☆☆☆
#337 [乱]
「‥それにッ!!和紀が好きなら、拓海が好きなら、本人に言わないと伝わらないと思いますけど」
私はブチ切れていた。
言葉がどんどんと出て来て―‥止まらない。
「そーゆーこと。」
!?
先輩が逆切れして茜を殴ろうとしたその時、入口にいた拓海が冷ややかに言った。
:08/02/10 06:04 :SH904i :☆☆☆
#338 [乱]
「桐生クン!!??」「拓海!!??」
茜も先輩達も一気に拓海を見た。
(拓海‥何で!?)
「茜には俺が言い寄ってるだけなんで。」
拓海はキレながらも続ける。
先輩達は唖然としてびっくりしたまま固まっていた。
:08/02/10 06:08 :SH904i :☆☆☆
#339 [乱]
「‥つか何してるんすか‥??」
拓海とは全く思えないほど冷たく‥厳しい目。
「ぇ;えと‥あの」
先輩達があたふたしだす。
「言っときますけど茜に手出したら俺も、和紀もぶっ殺しますから」
拓海は凍ったような目で言った。
:08/02/10 06:14 :SH904i :☆☆☆
#340 [乱]
「‥‥い、行くよ!!」
先輩達は拓海に脅えながら逃げようと拓海の隣のドアを開けた
「‥本気だから。
あと他のセンパイ達にも言っといて下さい。」
逃げようとする先輩達の耳元で囁く拓海は、本当に怖い感じだった
:08/02/10 06:19 :SH904i :☆☆☆
#341 [乱]
バタバタバタッ
先輩達が階段を降りる音がする。
屋上には茜と拓海だけ。
「‥はぁー‥」
私はとりあえず安心してしゃむ。
すると拓海も隣に来て座った。
:08/02/10 06:21 :SH904i :☆☆☆
#342 [乱]
茜はちょっと戸惑いながらも
「‥ありがと。」
と言った。
「どーいたしまして♪」
そう言った拓海はいつも通りの無邪気過ぎる可愛い笑顔だった。
「‥拓海って怒ると恐いんだね 笑
てかどーしてきたの??」
:08/02/10 06:25 :SH904i :☆☆☆
#343 [乱]
「あー受け付けの中本が教えてくれた。」
「かなが??そっかぁー!!本当助かったぁ」
「俺‥かっこよかった??」
「かっこよかったけど恐すぎだから‥笑」
「だってあれくらい言わねーとまた呼び出されるよ??」
:08/02/10 06:30 :SH904i :☆☆☆
#344 [乱]
「そっかぁー、もう大丈夫かなぁ??」
「大丈夫!!」
‥ありがとう。
本当は言い足りない程、拓海が来てくれて嬉しかったんだ。
不安で怖くてむかついて。
:08/02/10 06:33 :SH904i :☆☆☆
#345 [乱]
「ありがと‥」
私はもう一度心を込めて言った。
バッ
拓海は私を抱きしめた
私は和紀の顔がパッと浮かび拓海の胸板を両手で押す。
:08/02/10 06:38 :SH904i :☆☆☆
#346 [乱]
‥ビクともしない。
「離して!!」
「無理。」
拓海の顔が見えない。
―ドクンドクン―
(何でこんなにドキドキしてんの‥;とにかく離れなきゃ!!)
私はさらに力を入れる。
:08/02/10 06:42 :SH904i :☆☆☆
#347 [乱]
すれと拓海ももっと力を入れて
「‥俺にしとけって‥」
耳元でいった。
拓海‥本気‥なんだね。
声震えてるよ‥?
:08/02/10 06:44 :SH904i :☆☆☆
#348 [乱]
「たく‥「ごめん和紀と付き合ってるんだよ‥な‥
今日人から聞いて‥
焦っちゃった
ごめん、、」
拓海は切なそうに微笑んだ。
私は何も言えなくて。
拓海の気持ちが痛いほど分かるから。
:08/02/10 06:48 :SH904i :☆☆☆
#349 [乱]
「‥ごめん‥
私には和紀しかいないの‥」
私はやっとの思いで拓海に伝える
拓海のさらさらな黒髪が風に吹かれて拓海の目を隠した。
その髪を払いのけずに
「‥‥わかった」
拓海は私を話してくれた。
:08/02/10 06:54 :SH904i :☆☆☆
#350 [乱]
―‥拓海の上履きに二滴のしずくが落ちた‥―
拓海の目は隠れて見えなくて
でも私にはどんな顔してるか分かるんだ―‥
何年も何年も片思いしてたから。
ガチャッ
私は拓海を置いて屋上から出た。
:08/02/10 06:58 :SH904i :☆☆☆
#351 [乱]
:08/02/10 07:01 :SH904i :☆☆☆
#352 [乱]
階段を降りてクラスへ向かう途中何とも言えない気持ちになった
ぎゅぅうーって胸が締め付けられる感じ
恋ではないけど
すごく、切なくて。
:08/02/10 13:27 :SH904i :☆☆☆
#353 [乱]
ここ二週間近く拓海と一緒に仕事をしてて拓海の良いとこたくさん見つけた。
仕事に真面目で
誰に対しても壁がなく皆に慕われてて
気付くと陰でサポートしてくれる。
:08/02/10 13:31 :SH904i :☆☆☆
#354 [乱]
拓海の事だから、今日の午後にはきっとけろっとした様子で接してくれる
でも拓海の事だから本心を隠してるってすぐ分かっちゃうんだ―‥
拓海‥こんな私を無条件で好きでいてくれる。
どうして‥??
:08/02/10 13:37 :SH904i :☆☆☆
#355 [乱]
************
仕事をこれ以上サボるわけに行かないので、心は複雑なまま‥クラスに戻った。
「ごめんっかな!!」
「あっ茜!!大丈夫だった!?一応桐生が行ったみたいだけど‥」
:08/02/10 13:40 :SH904i :☆☆☆
#356 [乱]
「うん!!大丈夫だったよ!!かなこそ一人で大丈夫だった??」
「うんっ大丈夫、もうすぐ交代だし♪
てかさっき一之瀬クン来たよ??」
「えっ和紀きたの!?
なんか言ってた??」
:08/02/10 13:44 :SH904i :☆☆☆
#357 [乱]
「茜いる??って。で、『今ちょっと‥』って言っといた!!
てか茜一之瀬クンと付き合ってるって本当!!??」
かなは興奮して一気に言った。
「‥うん///(ひゃぁ;やっぱ照れる;)」
:08/02/10 13:48 :SH904i :☆☆☆
#358 [乱]
「やっぱそうなんだ!!!うっわ〜おめでとぉ!!!」
「えへへ(#^.^#)ありがと//」
茜は照れながら答えた。
「一之瀬クンが彼氏とかいーなぁ♪♪まさか‥それで先輩達に呼び出されたの!?」
:08/02/10 13:52 :SH904i :☆☆☆
#359 [乱]
かなは矢継ぎ早に質問をした。
「ぅん‥ま、ね;」
「うわ‥恐いね先輩達;
でも茜!!気にする事ないよ!!
茜の方が性格も良いし一億倍くらい可愛いから!!」
「かな大好き♪かなの可愛さには負ける!!」
そう言うとかなはとにかく興奮しまくりながらその後も応援してくれた。
:08/02/10 14:00 :SH904i :☆☆☆
#360 [乱]
美佳「よっ」
茜・かな「「みかー!!」」
かなと盛り上がっていると先に着替えた制服姿の美佳が呼びに来た。
「茜、かな!!受付代わるよ〜♪」
交代時間になったようで当番の子も。
:08/02/10 14:05 :SH904i :☆☆☆
#361 [乱]
「ありがとっ
あっ美佳ーちょっと私着替えてくる〜」
「ほーい♪ここで待ってる!!」
―‥私はメイド服を脱ぐため家庭科室に向かう。
(よしっ誰も使ってない♪)
私は一人、家庭科室で着替え始めた。
:08/02/10 14:09 :SH904i :☆☆☆
#362 [乱]
(‥‥
‥‥‥気のせいかな
誰もいないはずなのに視線を感じる。
それにたまにカチカチッみたいな音もするし;
‥気のせいだよね♪誰もいないし!!)
:08/02/10 14:12 :SH904i :☆☆☆
#363 [乱]
(でもなんか‥不気味;)
茜は少し恐くなってちゃっちゃと着替えた。
―‥この時感じた視線の意味を知るのはもうちょっと先のお話―‥
:08/02/10 14:15 :SH904i :☆☆☆
#364 [乱]
「みかー!!」
制服に着替え終わり模擬店近くの美佳の元へ向かう
そこはかなり賑わっていて美佳を探すのも一苦労。
(あ!!!美佳!!
あれ‥美佳囲まれてない!?)
一人でベンチに座っていた美佳は確かに他校生の男子5、6人に囲まれていた。
:08/02/10 14:21 :SH904i :☆☆☆
#365 [乱]
茜は美佳を助けるためにずんずんとそのかたまりへむかった。
「美佳!!」
「あ、あかねー!!
じゃあたし友達来たんで;」
美佳もそそくさと立ち上がった。
:08/02/10 14:23 :SH904i :☆☆☆
#366 [乱]
男「えー良いじゃん一緒にまわろぉよー!!」
茜「美佳行くよっ!!」
男「わっ!!こっちの子も超可愛くね!?」
男「本当だ!!じゃ二人とも一緒にで♪」
(しつこ‥こういうチャラチャラした奴大ッッッ嫌い‥!!)
:08/02/10 14:28 :SH904i :☆☆☆
#367 [乱]
茜「いや本当無理なんで」
茜は美佳の腕をとって歩き出した。
しかし
男「そんな事言わないで♪てかメアド教えて??」
男達のうちの一人が茜の肩を掴んで言った。
(軽ッキモッ!!)
:08/02/10 14:32 :SH904i :☆☆☆
#368 [乱]
もともと男というものにあまり免疫がない方で。
チャラ男に肩を触られたあまりの気持ち悪さに
‥‥怒りと吐き気が込み上げる
「人の女に何してんの」
茜の鉄拳が炸裂する5秒前、大好きな低い声がした。
:08/02/10 14:36 :SH904i :☆☆☆
#369 [乱]
美佳「和紀!!‥と‥刹くん///」
和紀の隣に刹が同じくキレた目をしていたが茜の目には映らなかった。
茜「和紀ぃ‥」
和紀「手ー話せよ。」
高身長の和紀と刹が上から睨み下ろすと男はすぐに手をどかした。
:08/02/10 14:43 :SH904i :☆☆☆
#370 [乱]
さらに和紀と刹が一緒にいるため周りの人達が注目しだした。
その空気にいてもたってもいられなくなったのか
男達はあわてて行ってしまった。
「茜大丈夫か!?」
:08/02/10 14:46 :SH904i :☆☆☆
#371 [乱]
皆の前なのに和紀はそっと私を引き寄せた。
「‥だいじょぶ‥」
嬉しくて涙声になってしまう。
和紀は私を離して肩を持ち
「お前なー‥無防備すぎんだよバカ!!」
とふてくされて言った。
:08/02/10 14:51 :SH904i :☆☆☆
#372 [乱]
怒る和紀を見てまた胸が締め付けられる―‥
だって‥
すぐかけつけてくれた和紀は‥
私にはヒーローに見えたんだ‥///
「バカってひど!!笑」
:08/02/10 14:56 :SH904i :☆☆☆
#373 [乱]
そう笑う茜の肩を、和紀は少し屈んでポンポンってはらった。
「‥消毒」
不思議そうに見つめる茜に和紀は答える。
「‥ッッ///」
真っ赤になる私の横で呆れた顔をした刹と美佳が
「おーい‥笑」
と笑った。
:08/02/10 15:00 :SH904i :☆☆☆
#374 [乱]
茜「‥ぁあっ!!刹クンもありがとぉ!!」
美佳「ホントにありがとぉ‥///」
「いえいえ♪どう致しまして♪」
刹君はフッと優しい顔で言った。
美佳の方を見るとまた真っ赤になってる‥!!
:08/02/10 15:10 :SH904i :☆☆☆
#375 [乱]
(これは間違いない‥美佳ぁー頑張れ!!!)
私はまた応援モードに切り替わったけど、、
美佳はいつもの美佳じゃなくて上手く喋れない様子だった。
「そぉいえば、和紀達当番じゃないの??」
:08/02/10 15:15 :SH904i :☆☆☆
#376 [乱]
和紀「‥あー‥茜達がナンパされてんの見てとりま前田に押し付けて来た‥笑」
ちらっと焼きそばの模擬店をみた刹君が吹き出した。
「プッ‥前田がキレてる‥笑
戻ってこいってさ!!」
:08/02/10 15:23 :SH904i :☆☆☆
#377 [乱]
和紀達のクラスの模擬店を見ると
前田君がこっちを見て、和紀達をしきりに呼んでた。
その様子がなんか可愛くて笑っていると
「ちょーどお昼だし食いに来いよ」
と半ば強引に和紀が茜と美佳の腕を連れて向かった。
「ちょーまって」
:08/02/10 15:27 :SH904i :☆☆☆
#378 [乱]
「どした??刹??」
刹は誰かと携帯で電話をしている。
刹「えっどこにいんの??
うん‥うん‥
オッケ今から行く。」
刹は電話を切った。
(なんか嫌な予感がする‥)
:08/02/10 15:30 :SH904i :☆☆☆
#379 [乱]
和紀「来たって??」
刹「うん、やっと来たみたい‥笑 ちょい行って来ていい??」
和紀「いんじゃね??一人くらい平気だろ」
茜は恐る恐る聞いてみた。「だっ‥誰が??」
刹「んー彼女ー!!じゃいってくるわ♪」
:08/02/10 15:36 :SH904i :☆☆☆
#380 [乱]
爽やかに言うと刹は走って校門に向かった。
「‥‥‥‥‥。」
かなり気まずい空気が流れる。
美佳は黙って泣きそうな顔をしていた。
「どした??行こ??」
和紀は何も分かっていない様子でそのまま私達を引っ張った。
(和紀のあほー;;)
:08/02/10 15:39 :SH904i :☆☆☆
#381 [乱]
ちらっと美佳の方をむくと‥一瞬泣いているように見えた。
でも
「うんっ焼きそば楽しみ〜!!」
すぐに笑顔に戻って美佳は言った。
(無理してるのバレバレだよ‥みかぁ!!涙)
:08/02/10 15:42 :SH904i :☆☆☆
#382 [乱]
今すぐにでも美佳の話聞いてあげたいって思った。
でも‥なんか今触れたらいけない気がして‥
美佳は文化祭を楽しもうとしてる気がして‥素直に和紀に従った。
************
「‥おっせーよ和紀!!」
「ごめん前田!!今度なんかおごるから!!笑」
:08/02/10 15:47 :SH904i :☆☆☆
#383 [乱]
「マジで!?」
前田の顔がぱっと明るくなる。
(前田君って本当面白いなぁ)
そんな事を考えていると
「ちょっと待ってて〜」
和紀が手袋を付けながら言った。
しばらくすると和紀が焼きそばをニパック持ってきた。
:08/02/10 15:52 :SH904i :☆☆☆
#384 [乱]
和紀のクラスの模擬店は中庭にあり
一番じゃないかってくらい賑わっていて、大行列が出来ていた。
なのに和紀はこっそり並んでいない茜達に持ってきてくれた。
そして和紀は
「マジうめぇから!!」
そういって大忙しの模擬店の中に入っていく。
:08/02/10 15:56 :SH904i :☆☆☆
#385 [乱]
「ふふっ茜ちゃんの旦那はやっさしーなぁ♪」
いつもの元気を取り戻した美佳が食べる場所を探しながら笑う。
「もー///旦那じゃないって!!あ。ここ空いてる!!」
私たちは和紀達の模擬店近くのベンチにこしかけた。
:08/02/10 15:59 :SH904i :☆☆☆
#386 [乱]
「んっ‥
おいっしー!!!」
「本当だぁっ‥やば!!」
焼きそばはめちゃめちゃ美味しかった。
美佳と二人で食べつつ、次にどこへ行くか相談する。
(美佳‥無理して笑ってる;)
何度もそう思ったけどあえてふれない。
:08/02/10 16:03 :SH904i :☆☆☆
#387 [乱]
喋りながらも和紀の事が気になってちらちら見てしまう‥。
「いらっしゃいっ」
元気に微笑む和紀。
日焼けした腕で汗を拭いながら焼きそばを炒める和紀。
本当にきらきらして見えるんだ///
:08/02/10 16:06 :SH904i :☆☆☆
#388 [乱]
「やっぱ気になってる〜笑」
ぽーっと和紀を見ていると美佳につっこまれた。
「‥ぅ;だって和紀モテるんだもん;あっほら見て!!!」
「え??」
他校の女の子達が焼きそばを炒める和紀に話しかけた。
(ほら来た‥;)
:08/02/10 16:10 :SH904i :☆☆☆
#389 [乱]
「茜!?」
私はパックを置いて
かろうじて声が聞こえる所まで近づいた。
「あのぉー良かったらメアド教えてくださいッッ///」
(むー‥和紀には彼女いるの!!!てかあれ‥??
あたしメアド知らない!!!)
:08/02/10 16:14 :SH904i :☆☆☆
#390 [乱]
なんとなく照れ臭くって中学で携帯買ったのにアド教えてなかった
そしてもちろん聞いてもいない;
(メアド知らないカップルてどんなだし‥;)
茜は一気にへこんだ。
‥そしてまた和紀を見る。
:08/02/10 16:16 :SH904i :☆☆☆
#391 [乱]
(教えませんように‥!!)
私は必死に祈る。
「ごめん俺彼女いっから‥」
和紀はその子達に申し訳なさそうに言った。
断るって信じてはいたけど‥やっぱり嬉しかった。
:08/02/10 16:20 :SH904i :☆☆☆
#392 [乱]
『彼女』
という単語が頭の中でリピートされる。
(あっ!!そーだ!!)
茜「あのぉーメアド教えてくれませんか??」
私は後ろから和紀に呼び掛けた。
:08/02/10 16:23 :SH904i :☆☆☆
#393 [乱]
和紀「‥(またかよ;)あのー俺彼女い‥‥茜!?」
振り向き様に驚いた和紀は可愛かった。
茜「ふふっ騙された〜」
私が笑うと和紀に頬を抓られ言われた。
「あ‥確かに俺もメアド知らね‥笑」
:08/02/10 16:26 :SH904i :☆☆☆
#394 [乱]
「「ははっ」」
二人して思わず笑ってしまった。
私は和紀のメアドをゲットし、超多忙だった文化祭からの帰宅後“初”メールを送った。
***********
:08/02/10 16:29 :SH904i :☆☆☆
#395 [乱]
:08/02/10 16:31 :SH904i :☆☆☆
#396 [みなみ]
ずーっと
見てます
何時頃また書き始めますか?
:08/02/10 16:32 :SH904i :☆☆☆
#397 [乱]
ぇと多分夜8時以降頃になってしまうと思います
:08/02/10 16:37 :SH904i :☆☆☆
#398 [みなみ]
わかりました
またみに
きますね
これからなんか
用事あるんですか?
:08/02/10 16:39 :SH904i :☆☆☆
#399 [乱]
:08/02/10 16:45 :SH904i :☆☆☆
#400 [みなみ]
ぢゃぁまたね
:08/02/10 16:47 :SH904i :☆☆☆
#401 [乱]
:08/02/10 19:42 :SH904i :☆☆☆
#402 [乱]
カチカチッ‥
(よしっこれでOKっと‥)
ピッ
茜は携帯を閉じると枕に顔をうずめた―‥
(今日の和紀はすごい甘かったぁ‥ただの幼なじみの時とはやっぱり違うね)
思い出してはドキドキする。
:08/02/10 20:06 :SH904i :☆☆☆
#403 [乱]
♪♪♪♪♪
(返信はやっ‥)
驚いたけど少しにやけつつ
を開く。
――――――――――――From 和紀
Sub Re:初
だね
____________確かに笑
メアド知らなかったのはびっくりだった!!
てか今日茜のクラス行ったんだけどいなかった‥
――――――――――――
:08/02/10 20:12 :SH904i :☆☆☆
#404 [乱]
(あ‥すっかり忘れてた;
しかも呼び出されてたなんて言えないし‥)
カチカチッ
ピッ
(送信っと‥)
♪♪♪
次は5分後位に返信が来た。
:08/02/10 20:15 :SH904i :☆☆☆
#405 [乱]
――――――――――――From 和紀
Sub Re:Re:Re:初
だね
____________メイドがトイレとか行くなよ‥笑
てかメイド服見たかった
ダチが皆茜可愛かったっていったから殴っといたし
――――――――――――
(和紀‥変態なの??笑
しかもヤキモチ焼いちゃって‥可愛すぎだよ‥///)
:08/02/10 20:21 :SH904i :☆☆☆
#406 [乱]
付き合ってから始めてみる和紀の一面が次々とあって、
私は一つずつ、そんな和紀を宝物のように胸にしまう。
その日は疲れていたけど、夜中の二時まで
してしまった。
:08/02/10 20:24 :SH904i :☆☆☆
#407 [乱]
************
―‥時は流れ
高三の七月―‥
これから私達の淡い恋は‥子供時代を終える。
私はもちろんまだ和紀と付き合っていた。
:08/02/10 20:27 :SH904i :☆☆☆
#408 [乱]
和紀は引退前なので部活で忙しい日々を送っている。
勉強?
もちろん私は受験組。今年の夏は受験勉強に励むつもり。
でも和紀は―‥和紀は―‥
:08/02/10 20:30 :SH904i :☆☆☆
#409 [乱]
それは、三ヶ月前に遡る。
四月に進路希望用紙が担任の先生から渡された。
ちなみに四月からやっと共学になり、美佳とも和紀とも一組で同じクラスになれた。
ただ早百合は前ちゃん(前田君)と同じ三組。
:08/02/10 20:33 :SH904i :☆☆☆
#410 [乱]
刹と拓海と、早百合の彼氏の沖田君は二組になった。
もちろんいきなり共学になったわけだから皆意識しまくりで‥///
カップルの数が爆発的に増えた。
:08/02/10 20:36 :SH904i :☆☆☆
#411 [乱]
「それじゃぁ〜今はなんとなくで良いから書いて金曜提出な〜」
いちいち語尾を延ばすこの先生の話し方もやっと慣れてきた。
「あっかっね!!進路どうすんの??」
休み時間、憂鬱そうな茜とは裏腹に美佳が尋ねる。
:08/02/10 20:40 :SH904i :☆☆☆
#412 [乱]
「‥あたし何にも夢とかないんだよねー;」
「そかぁ;まぁ今はまだ良いって言ってたし♪じっくり考えてけば良いって!!」
「うん‥そういや美佳は??」
「あたしは子供好きだし‥保育士なろうって///」
:08/02/10 20:43 :SH904i :☆☆☆
#413 [乱]
「わ‥美佳似合いそう!!ぴったり!!」
そう言うと美佳は恥ずかしそうにはにかんだ。
(美佳‥本当ぴったりだし‥夢あっていいなぁ‥)
茜が悩んでいるのを見つけた和紀が会話に入る。
「茜‥あせんなって」
:08/02/10 20:46 :SH904i :☆☆☆
#414 [乱]
優しくいう和紀はまた一段と大人っぽくなった。
「‥うん‥
てか和紀ッ‥なんであたしが毎回聞いてんのに教えてくれないの??」
(そんなに言えない大学なの‥??)
和紀は頭も良いので有名大学に進学するとは思うんだけど‥今までいっこうに教えてくれなかった。
:08/02/10 20:50 :SH904i :☆☆☆
#415 [乱]
「うーん‥‥‥‥‥どしよっかなぁ
まぁそろそろ教えても良っか‥
笑うなよ??」
渋々和紀が進路調査用紙を見せてくれた。
:08/02/10 20:53 :SH904i :☆☆☆
#416 [乱]
(えっ嘘??見せてくれるんだ‥)
正直意外で
私と美佳はまじまじと紙を見つめた
「これ本気でいってんの??」
冗談にもならないほど真面目な字で第一希望の所には六文字が書いてある。
:08/02/10 20:56 :SH904i :☆☆☆
#417 [乱]
紙には和紀の汚い筆跡で
ただ
サッカー選手
そう書いてあった。
:08/02/10 20:58 :SH904i :☆☆☆
#418 [乱]
うちの学校のサッカー部の強さも
和紀の実力も
彼女として恥ずかしいけど全然知らない。
けど本気!?
私も美佳もはただただ驚くばかり。
:08/02/10 21:00 :SH904i :☆☆☆
#419 [乱]
訂正です‥
×美佳もは
〇美佳も
:08/02/10 21:02 :SH904i :☆☆☆
#420 [乱]
「カズー」
「かーずきー」
他クラスから刹と前ちゃんが片手に進路用紙らしきものを持って現れる。
そして和紀の紙を見て
刹「ってかどこのチーム入りたいか考えてる??」
サラっと言った。
:08/02/10 21:06 :SH904i :☆☆☆
#421 [乱]
(ぇえ‥!?そうくる!?ここは驚くところでしょ!!!)
ポカンとした顔で美佳と顔を合わしていると
「どしたの??」
これまた普通に前ちゃんがいって。
ちらっと見える刹と前ちゃんの紙には和紀のと同じ文字が並んでいた。
美佳・茜「「ぇええええ!!??」」
:08/02/10 21:10 :SH904i :☆☆☆
#422 [乱]
************高三 七月
和紀・刹・前田は毎日部活、それと地元のクラブチームでもサッカーを頑張っている。
三人の実力が何故有名じゃなかったか
部活では強いメンバーに恵まれず、地区大会優勝さえも出来なかったから。
:08/02/10 21:25 :SH904i :☆☆☆
#423 [乱]
茜達は知らなかったが
和紀達は物足りなくてクラブチームに高二から入っていた
クラブチームでの活躍は本当に凄いらしく
少なかったスカウトマンが、七月になった今ではかなりの多さ。
まだ試合を見たことはないけど‥和紀達は着実に夢へと歩き出してることがわかった。
:08/02/10 21:30 :SH904i :☆☆☆
#424 [乱]
(和紀がちっちゃい時からの夢だもんね‥
最近なかなか会えないけど‥しょうがない、か‥)
私が和紀の部屋を見ると今日もまだ明かりがついていない
(和紀も頑張ってるんだし‥!!)
今日も必死に勉強勉強。
:08/02/10 21:35 :SH904i :☆☆☆
#425 [乱]
しばらく勉強をしていると
和紀の部屋に明かりがついた。
(お疲れ様‥)
心の中でいつものように言うとコンコン‥と小石の当たる音がした。
「え‥??」
和紀と久しぶりに逢える‥そう思うだけで胸が高鳴る。
:08/02/10 21:39 :SH904i :☆☆☆
#426 [乱]
ガラッ
パジャマを着替えもせずにベランダに出る
すぐそばの部屋から和紀がひょこっと顔を出した。
「‥久しぶり」
疲れ切った顔で和紀は続ける。
「‥あんね、今度の日曜空いてる??」
:08/02/10 21:43 :SH904i :☆☆☆
#427 [乱]
久しぶりに和紀の低い声を聞いた―‥
独特の低くて甘い声
私は少し緊張しながら応える。
「もちろん‥空いてるけど??何??」
「‥試合、見に来て欲しいんだ」
和紀は小さな声で言った。
:08/02/10 21:46 :SH904i :☆☆☆
#428 [乱]
(え‥?)
私は驚いた。
気が散るとかなんとか言って、私や美佳が試合に来るのをいつも拒んでた人。
その張本人から誘われたから。
「見て良いの‥??」
疑いつついうと
和紀はフッと笑った。
:08/02/10 21:50 :SH904i :☆☆☆
#429 [乱]
「茜に‥応援してほしいんだ。
その試合に来るかもしんない。
実は1番行きたかったプロチームからのスカウトマンが。」
和紀は俯きがちに真剣な顔で言った。
「あたし‥心の底から応援する///ふぇ‥」
:08/02/10 21:53 :SH904i :☆☆☆
#430 [乱]
なんだか嬉しくて涙が出てしまう。
「泣くなって!!
とにかく俺‥頑張るから。茜顔近づけて??」
「ぅん///」
もう何度もキスしてるのに
大好きな和紀とだから慣れたことなんてない。
:08/02/10 21:56 :SH904i :☆☆☆
#431 [乱]
私は恥ずかしいけど顔を近づけた。
すると優しく和紀はキスをする―‥
唇の後そっとおでこにキスをして和紀は
「おやすみ」
といって微笑んだ。
************
:08/02/10 21:58 :SH904i :☆☆☆
#432 [乱]
:08/02/10 22:01 :SH904i :☆☆☆
#433 [みなみ]
みてます
頑張って
:08/02/10 22:03 :SH904i :☆☆☆
#434 [とゎ]
みてるよッ
:08/02/10 22:10 :P700i :☆☆☆
#435 [LISA]
見てます
頑張って下さい!
:08/02/10 22:16 :P703i :☆☆☆
#436 [乱]
うぅ
ありがとうございます
皆様には本当元気付けられます‥
では後編に入ります
:08/02/10 22:20 :SH904i :☆☆☆
#437 []
:08/02/10 22:20 :SH903i :☆☆☆
#438 [乱]
―‥ねぇ和紀、
この日全ての運命が動き出したんだよね。
あたしが和紀を止めれば良かったのかな―‥
――――――――――――
「美佳ぁ!!遅いっ!!」
目の前にいるのは息をきらした美佳。
「ごめん茜っ!!メイクに手間取った〜;」
:08/02/10 22:24 :SH904i :☆☆☆
#439 [乱]
:08/02/10 22:25 :SH904i :☆☆☆
#440 [めい]
いつも見てますx
はっぴーえんど
ぢゃない系ですカK?
:08/02/10 22:27 :W52S :☆☆☆
#441 [乱]
そういう美佳は確かにばっちりメイク。
(しょうがないか;刹もいるし‥)
刹はまだ彼女と続いているみたいなのに美佳は、“あの”美佳は刹に片思いし続けている。
そんな美佳は最近前にもまして綺麗になっていく。
「そのメイクなら刹も惚れちゃうね♪」
:08/02/10 22:29 :SH904i :☆☆☆
#442 [乱]
めいさん
あわわ///ありがとうございます
ハッピーエンドじゃないかどうかは‥もう決まっていますが言えないです
すみません
ですが読んでくださる方に納得してもらえるような終わり方にはするつもりです
:08/02/10 22:33 :SH904i :☆☆☆
#443 [乱]
美佳を冷やかすと
「そっ‥かなぁ///」
美佳ははにかんだ。
(美佳マジ可愛すぎ!!!刹の彼女さんには悪いけど‥刹とくっついてほしい‥!!)
「‥あ;もう試合始まってる」
美佳の遅刻のおかげでもうキックオフしてしまったみたい。
:08/02/10 22:36 :SH904i :☆☆☆
#444 [乱]
「ひゃあー茜マジごめん;」
「いーから!!とにかく急ごっ」
茜達はミュールなのに競技場まで走った。
ハァッ‥ハアッ‥
久しぶりに走ったもんで‥着いたときには二人とも呼吸を乱していた。
:08/02/10 22:39 :SH904i :☆☆☆
#445 [乱]
「きゃあああッ」
二人がどのグランドに行けば良いのか迷っていると、前方から黄色い声が聞こえた。
「あそこのグランドだね笑」
「決まり笑」
こんな競技場でやってるのに女の子達からの声援をあびるなんて、和紀達以外考えられない。
:08/02/10 22:44 :SH904i :☆☆☆
#446 [めぐみるく]
はっぴ-えんどが
いいです
茜と和紀がずっと
幸せでいてほしいです
:08/02/10 22:45 :SH903i :☆☆☆
#447 [乱]
グランドに着くと‥観客席にいたのは
ビデオ録ってるスカウトマンらしき人達と
十数人くらいの関係者らしき人達、
そして三十人近い女の子達。
‥あまりに予想を超えていたので、美佳と吹き出してしまった。
:08/02/10 22:47 :SH904i :☆☆☆
#448 [乱]
めぐみるくさん
初めまして
コメありがとうございます
うぅ
何ともお答え出来ませんが‥どうぞ茜と和紀を温かい目で見守ってやってください
:08/02/10 22:51 :SH904i :☆☆☆
#449 [乱]
「ふぅ。」
女の子達の集団から少し離れた席に座る。
―そして超本気の観戦モード―
「あっあれ和紀だ」
「ぇ!!どこどこ??」
サッカーのルールが全く分からない茜はあちこち必死に探す。
:08/02/10 22:54 :SH904i :☆☆☆
#450 [乱]
「あっ!!いた!!」
‥和紀は青いユニフォームに十番の背番号をつけて
フィールドを駆け抜けていた
―‥ユニフォームは他の誰よりも似合っていて
指示を次々と出す和紀はいつもと別人のようで
君にまたキュンとさせられるんだ///
:08/02/10 22:59 :SH904i :☆☆☆
#451 [乱]
和紀にボールが回るたび、
和紀がボールをカットするたびに
女の子達はキャーキャー言う。
でも好きの気持ちはまけない。
言葉を発することが出来ないほど‥私は和紀から目が離せないから。
:08/02/10 23:04 :SH904i :☆☆☆
#452 [乱]
素人目で見てもわかる。
ドリブルの速さ
周りを見る力
和紀は全て飛び抜けていて
そんな和紀につられるようにチームのプレーが輝き出す。
:08/02/10 23:07 :SH904i :☆☆☆
#453 [乱]
そこにいる誰もが和紀の1プレー1プレーにくぎづけになった。
刹も、前ちゃんもキラキラとしていて
三人ともなんて楽しそうなんだろう‥
―憧れるしかなかった。
―見つめるしかなかった。
:08/02/10 23:10 :SH904i :☆☆☆
#454 [乱]
‥ピィーッピーッピィーー‥
長いホイッスルの音が響き渡り試合終了を告げる。
私達はまるで長い夢を見ていたかのようにぽーっとグランドの選手を見続けた。
:08/02/10 23:13 :SH904i :☆☆☆
#455 [乱]
試合は3―0で和紀達の圧勝だった。
「‥すごいね」
「‥うん‥」
まだ現実に戻れない。
和紀、刹、前ちゃん
こんなにすごかったんだ。
:08/02/10 23:16 :SH904i :☆☆☆
#456 [乱]
しばらく感動にひたっていると私達に気付いた三人が、手をふってくれた。
和紀も笑顔で手をふっている
―ドクンッ―
何だろうこの気持ち。
言葉に表せないほど‥涙が出るほどに溢れ出るこの気持ち。
:08/02/10 23:20 :SH904i :☆☆☆
#457 [乱]
‥あぁ。
これが愛してるっていう事か。
頭の片隅で思った。
:08/02/10 23:21 :SH904i :☆☆☆
#458 [美希]
:08/02/10 23:23 :SA700iS :☆☆☆
#459 [乱]
しばらく息も出来なくて。
やっと息が吸えるようになると
和紀達は打ち上げがあるので
先に帰ることにした。
空はもう暗くなり始めた帰り道、和紀から一通の
が届いた。
:08/02/10 23:24 :SH904i :☆☆☆
#460 [美希]
みちきてじゃなくてみにきてですね
何度もごめんなさい
頑張って下さい
:08/02/10 23:26 :SA700iS :☆☆☆
#461 [乱]
美希さん
毎日だなんてありがとうございます
てっ天才じゃないですけど‥そういってもらえると嬉しいです///照
これからもよろしくです
:08/02/10 23:28 :SH904i :☆☆☆
#462 [乱]
――――――――――――From 和紀
Sub やった
____________スカウトされて、来年からチーム入り決まった
つか今日来てくれてありがと
家帰ったら打ち上げしよ
窓空いてるから先部屋で待ってて
-END-
――――――――――――
:08/02/10 23:34 :SH904i :☆☆☆
#463 [乱]
(いつもより絵文字が多い‥よっぽど嬉しいんだろうなぁー‥///)
美佳と別れて
部屋に戻ってから返信をうつ。
カチカチカチッ
‥‥ピッ
を送信して私は和紀の部屋に入った。
:08/02/10 23:37 :SH904i :☆☆☆
#464 [乱]
一人で和紀の部屋に入るのはもちろん初めて。
(エロ本とかやっぱあるのかな‥///笑)
私は何故か一人テンションを上げて和紀を待つ。
そして和紀の今日の活躍を思い出していた。
:08/02/10 23:40 :SH904i :☆☆☆
#465 [乱]
瞼に焼き付いた和紀はあまりに格好よくて
“これが私の彼氏ですっ”
って全世界の人に自慢したかった。
和紀になんておめでとって言おうか
幸せに浸り考える。
:08/02/10 23:42 :SH904i :☆☆☆
#466 [乱]
ふと気付くともう夜の8時。
(どんだけ長い打ち上げだよ!!!)
そう、一人で突っ込んでる時―‥
♪♪♪♪♪♪♪
私の携帯がけたたましく鳴った。
:08/02/10 23:45 :SH904i :☆☆☆
#467 [乱]
(あっ和紀からだ!!)
そう思って着信ボタンを押すと出たのは
「もしもし!?」
刹だった。
「もしもしっ茜!?刹だけど」
「どしたのー??刹、和紀は??」
:08/02/10 23:48 :SH904i :☆☆☆
#468 [乱]
「茜、今和紀ん家だろ??和紀の親いるか??」
(どうしたの‥刹
ねぇなんで慌ててるの??)
「和紀ん家は共働きだから10時ぐらいにならないと帰ってこないよ‥??
ねぇ、和紀は‥??」
すごく、嫌な予感がした。
:08/02/10 23:52 :SH904i :☆☆☆
#469 [乱]
「茜だけでも来て。
〇〇病院だから‥」
刹は電話を切ろうとした。
「ねぇ!!!刹!!!和紀は!!??」
つい怒鳴ると
「酔っ払いの車に跳ねられた‥ガチャッ‥ツーツーツー」
刹は震えた泣きそうな声で言うと電話を切った。
:08/02/10 23:57 :SH904i :☆☆☆
#470 [乱]
和紀??
―‥お願い嘘だといって。
―‥お願い夢なら覚めて。
:08/02/10 23:58 :SH904i :☆☆☆
#471 [乱]
私は裸足で外に出て急いでタクシーを捕まえた。
「〇〇病院までお願いします‥早く行ってください!!」
タクシーの運転手はびっくりしていた。
でも、とにかく早く和紀の元へ。和紀、和紀‥
:08/02/11 00:02 :SH904i :☆☆☆
#472 [乱]
ポケットに入っていた財布から千円札を取り出し運転手に押し渡す。
お釣りも受け取る前に病院に入り、受付で和紀の名前を叫んだ。
「‥和紀は、和紀はどこですか!!」
:08/02/11 00:04 :SH904i :☆☆☆
#473 [乱]
「え;あっ先ほど運ばれた一之瀬和紀さんのお友達‥??」
「和紀!!和紀はどこ!?」
私は半ば狂乱しながら聞いた。
「突き当たって右の‥あっまって‥!!」
私は最後まで聞かずに走り出す。
:08/02/11 00:08 :SH904i :☆☆☆
#474 [乱]
角を曲がると
刹と前ちゃんとクラブチームの顧問らしき人
私はそこで不安に堪えられなくなって泣き崩れた。
「和紀‥和紀はどこ‥??」
刹と前ちゃんが抱きしめてくれながら言った。
:08/02/11 00:14 :SH904i :☆☆☆
#475 [乱]
「和紀は今手術中。茜‥大丈夫だから落ち着こう」って。
でも二人もがたがたと震えていて‥どうしようもないほど恐かった。
:08/02/11 00:16 :SH904i :☆☆☆
#476 [乱]
しばらくして和紀の両親が駆け込んで来た。
さっきの私と同じように和紀の名前を叫びながら―‥
私は泣き崩れたままだった。
恐い‥恐いよ和紀。
今日一緒に打ち上げしようって言ったじゃん‥
今日スカウトされたって言ったじゃん‥
:08/02/11 00:18 :SH904i :☆☆☆
#477 [乱]
‥
ビーッ‥
手術中のランプが、消えた。
中から大柄の医者が出て来た―‥
:08/02/11 00:20 :SH904i :☆☆☆
#478 [乱]
「和紀っ和紀は!?」
和紀の両親がつめよる
すると医者は
「手術は成功し、息子さんは一命を取り留めました‥」
疲れ切った笑顔で答えた。
:08/02/11 00:22 :SH904i :☆☆☆
#479 [みなみ]
よかった
:08/02/11 00:23 :SH904i :☆☆☆
#480 [乱]
「ほー‥‥‥‥‥」
その場にいた全員が安堵のため息をついた。
良かった‥和紀‥良かった‥
泣きながら私はそう思った。
―君がいない世界なんて考えられない。
おいてかないでおいてかないで‥おいてかないで―
ねぇ和紀‥助かったと聞いたはずなのにこの不安は何で拭い去れないの‥??
:08/02/11 00:26 :SH904i :☆☆☆
#481 [乱]
私は‥二日間寝られなかった。
三日目に和紀が目を覚ますまで。
************
:08/02/11 00:28 :SH904i :☆☆☆
#482 [乱]
「‥ぁ‥」
「和紀ッッッ!!!起きたの―‥??」
和紀は手術後の三日目にやっと目を覚ました。
嬉しくて、嬉しくて‥‥嬉しくて。
「‥あ‥かね‥??」
「うっ‥ふぇ‥和紀ぃ〜〜!!!」
「何泣いてんだよ‥‥そっか‥俺‥事故ったんだっけ。」
:08/02/11 00:32 :SH904i :☆☆☆
#483 [乱]
和紀は苦笑いを浮かべて言った。
「もー‥本っ当に心配したんだからね??グスッ」
「ごめんな‥ってか俺よく生きてたな‥笑」
「頭打撲に、両足骨折、肋は二本も折れて生きてるんだから奇跡だよ‥///」
:08/02/11 00:36 :SH904i :☆☆☆
#484 [乱]
そう言うと何故か和紀の顔色が‥変わった。
見間違いかと思うほど一瞬で、、すぐ笑顔に戻る。
「‥どしたの??」
勇気を出して聞いてみた。
:08/02/11 00:38 :SH904i :☆☆☆
#485 [乱]
「‥なぁ普通って‥怪我したとこ‥痛いよな‥??」
「う‥うん」
「頭ずきずきするし、あばらもいてーんだけど
足が‥全く痛くねーし
太股から下ぴくりとも動かせない。」
:08/02/11 00:41 :SH904i :☆☆☆
#486 [乱]
―‥‥‥‥‥
‥‥拭い去ることの出来ない不安はこれだった。
神様がいるのなら、答えてください‥
どうして和紀なの‥
どうして和紀の夢を奪うの‥
あたしが変わらせてください。
:08/02/11 00:45 :SH904i :☆☆☆
#487 [乱]
その後すぐに再検査。
手術した医師から和紀の両親だけに
「残念ながら‥神経が傷ついてしまって‥足から下はもう‥一生動かないでしょう‥」
こう伝えられたと知った時、、ただひたすらに
運命を呪った。
:08/02/11 00:49 :SH904i :☆☆☆
#488 [乱]
今日の更新はここまでです
感想等もし宜しければこちらに頂けると嬉しいです
http://bbs1.ryne.jp/r.php/novel/3315/
:08/02/11 00:51 :SH904i :☆☆☆
#489 [乱]
:08/02/11 00:59 :SH904i :☆☆☆
#490 [さくら]
:08/02/11 02:50 :F904i :☆☆☆
#491 [乱]
:08/02/11 06:47 :SH904i :☆☆☆
#492 [乱]
―‥和紀は
自分の足がもう“一生”動かないことを
まだしらない―‥
************
私は和紀の両親に言われてちゃんと学校に通い始めた。
でも学校にいても考えるのは和紀の事ばかり。
:08/02/11 06:50 :SH904i :☆☆☆
#493 [乱]
和紀が怪我したという噂は物凄い勢いで広まり
ものすごい数の面会者が和紀を訪れた。
でもそれは最初だけ。
面会に飽きた人達が一人、また一人来なくなる。
:08/02/11 06:53 :SH904i :☆☆☆
#494 [乱]
今でも来るのは
先生、刹、前ちゃん、美佳、、、そして私。
こんな時友情って何なんだろうって思わずにはいられないんだ―‥
私は毎日和紀の所へ通う。
:08/02/11 06:55 :SH904i :☆☆☆
#495 [乱]
連絡手段は電話と、会うことだけだった。
マナーモードの携帯は、和紀が事故ったあの日どこかで無くしてしまったから
も出来ない。
二ヶ月、三ヶ月‥和紀が入院してかなりの日がたった。
:08/02/11 06:58 :SH904i :☆☆☆
#496 [乱]
そして―‥最近和紀はどんどんマイナス思考になって‥
あの大好きないたづらっぽい笑顔は
もう‥滅多に見られない。
:08/02/11 07:00 :SH904i :☆☆☆
#497 [乱]
「失礼します」
病院のドアを開ける。
「‥‥‥。」
最近和紀は見舞に来る茜を見なくなった。
今日も背を向けたまま。
:08/02/11 07:03 :SH904i :☆☆☆
#498 [乱]
「今日は遅れてごめんね??ちょっと委員会があって‥」
持ってきた林檎の皮をむきながら言った。
「‥うそつき。」
背を向けている和紀がぼそって言う。
:08/02/11 07:05 :SH904i :☆☆☆
#499 [乱]
「男とあってたんでしょ‥??」
(‥またか;)
「委員会だってば;」
「じゃー後で美佳にも聞いとく」
「‥‥うん」
和紀は日に日に‥厭味っぽく、嫉妬深く‥そして私を信じなくなっていく。
:08/02/11 07:08 :SH904i :☆☆☆
#500 [乱]
そんな和紀を見るのが哀しくて、辛くて、代わってあげたくて‥
今日も一人、家で涙を流す。
和紀‥不安でしょうがないんだよね‥??
‥私はどこにもいかないよ??
:08/02/11 07:11 :SH904i :☆☆☆
#501 [乱]
それでも毎日毎日和紀の部屋へ通う。
和紀のたまにする笑顔が見たいから。
和紀を今支えてるもの
それは“治る”
と聞かされている事だった。
:08/02/11 07:13 :SH904i :☆☆☆
#502 [乱]
「来月になったらやっと手術だって」
和紀はたまに笑顔で言う。
片手でダンベル持って筋トレしながら必死に遅れを取り戻そうとしていた。
この和紀に誰が言えますか
キミハモウナオラナイ
‥。
:08/02/11 07:16 :SH904i :☆☆☆
#503 [乱]
和紀を見るのが本当に辛かった。
家に帰るなり声をあげて子供のように泣くことしか‥
そしてただ祈ること事しか出来なくて。
:08/02/11 07:18 :SH904i :☆☆☆
#504 [乱]
ご飯も喉を通らず‥
私も‥衰弱していった―‥
そんな、ある冬の日。
「‥もぉうざいからこないで‥」
君はそう言った。
:08/02/11 07:21 :SH904i :☆☆☆
#505 [乱]
黙って病室を出て、大泣きをした。
―‥和紀
―‥和紀しかいないんだ
私には和紀だけで。
きっと和紀にも私だけで。
(‥何で‥何で)
また今日も一人家で泣く。
:08/02/11 07:24 :SH904i :☆☆☆
#506 [乱]
その日神様なんていない
って―‥思った。
雪がちらほらと舞う夜で
皆が家で温まっている時。
和紀が病院の部屋の窓から‥飛び降りた。
:08/02/11 07:27 :SH904i :☆☆☆
#507 [乱]
,
,
,
:08/02/11 07:28 :SH904i :☆☆☆
#508 [乱]
,
―なぜ命まで奪うんですか
―なぜ彼なんですか
―なぜ私は生きているんですか
:08/02/11 07:30 :SH904i :☆☆☆
#509 [乱]
私達はもう十八歳で
まだたったの十八歳で。
何事に対しても“無力”
だった―‥。
:08/02/11 07:32 :SH904i :☆☆☆
#510 [乱]
―‥彼は‥
十八歳の短すぎる命に‥
幕を閉じた―‥
:08/02/11 07:33 :SH904i :☆☆☆
#511 [乱]
報せを受けた時
泣くことも出来ずに
―‥ただ立ち尽くした。
―‥ただ生きていた。
:08/02/11 07:36 :SH904i :☆☆☆
#512 [乱]
************
ピンポーン‥
玄関のチャイムが今日も鳴り響く
「茜‥美佳ちゃんが呼んでるわよ‥」
「‥‥‥。」
「‥そう。じゃぁ美佳ちゃんに言っておくから‥」
「‥‥。」
:08/02/11 07:40 :SH904i :☆☆☆
#513 [乱]
廃人のように生きている
何も考えたくない‥
また待っていれば窓に小石の当たる音がきっとする
また優しくキスをしてくれる
ねぇ‥和紀。
:08/02/11 07:43 :SH904i :☆☆☆
#514 [乱]
報せを聞いて病院で和紀の顔を見た時
顔は少しも傷ついていなくて‥眠っているみたいで
安堵の表情を浮かべていた。
:08/02/11 07:45 :SH904i :☆☆☆
#515 [乱]
まるで痛みや苦しみから解放されたようだった
和紀‥
私も和紀を傷つけたうちの一人なの‥??
和紀の事だからひょこって現れて
「茜だまされたー♪」
って言って頬を摘むよね??
:08/02/11 07:48 :SH904i :☆☆☆
#516 [乱]
学校来い
茜は和紀の死を認めていないんだよって
ちゃんと前を見ろって
何度も皆から
が届く。
もう私も生きるのに‥疲れたみたい。
:08/02/11 07:50 :SH904i :☆☆☆
#517 [乱]
向こうでなら和紀と一緒に暮らせるかな
今日も和紀の部屋に行き、和紀の香に包まれて、
やっと眠ることが出来る。
泣けるものなら泣きたいな
:08/02/11 07:53 :SH904i :☆☆☆
#518 [乱]
和紀の部屋に行き冷たい床にゴロンと寝転がる。
寒いなぁ‥
あの日食べたフォンダンショコラとホットミルクが飲みたい‥
:08/02/11 07:56 :SH904i :☆☆☆
#519 [乱]
思い出しながら天井を仰ぐ。
そして手を延ばし広げると
“ゴトッ”
和紀のベッドの下の何かが手に当たった。
:08/02/11 07:58 :SH904i :☆☆☆
#520 [乱]
‥??何だろう‥。
見ると、和紀とお揃いのストラップを付けた
ピンク色の私の携帯。
「こんなとこにあったんだ‥」
このストラップ和紀は恥ずいと言いながら付けてくれてたっけ。
:08/02/11 08:01 :SH904i :☆☆☆
#521 [乱]
私は今の携帯の充電器を持ってきて、
とりあえず電源を入れてみた。
着信 0
4
は三通は和紀が事故った日の物で刹と前ちゃんからだった。
:08/02/11 08:04 :SH904i :☆☆☆
#522 [乱]
内容は全部
[おちつけよ‥]
とか
[今手術してるみたい。]
とかだった。
:08/02/11 08:06 :SH904i :☆☆☆
#523 [乱]
四通目は、
和紀からだった。
止まりそうな位静かだった心臓が‥動き出す
その
は和紀が飛び降りた日に来ていた。
胸がぎゅぅーってなる。
(何でこっちの携帯に‥??)
そう思ったけど‥とりあえず開いてみる。
:08/02/11 08:09 :SH904i :☆☆☆
#524 [乱]
――――――――――――From 和紀
Sub 無題
____________
茜はこの携帯を見てないかもしれない。
てか無くすとかありえないから‥笑
今日、来ないでとか言ってごめん‥
本当は毎日来てほしいんだ‥
:08/02/11 08:14 :SH904i :☆☆☆
#525 [乱]
でも俺は今茜を傷つけることしか出来なくて
いつも疑うことしか出来なくて。
茜が最近弱ってるのが辛くて‥ああ言えば茜は元気になるのかなって思った。
:08/02/11 08:16 :SH904i :☆☆☆
#526 [乱]
茜が思ってる以上に‥俺茜の事が好きすぎるみたい
自分だけのものにしたいってよく思うし
茜は知ってたんだよね??
今日先生達が話してるの聞いちゃった
俺治らないんだってね。
:08/02/11 08:19 :SH904i :☆☆☆
#527 [乱]
夢を奪われても生きれる程俺は大人でも子供でも無くて‥
もう無理みたい‥
でも茜に言っておきたいんだ。
俺は人生の中で茜と会えたことが最高だよ
:08/02/11 08:21 :SH904i :☆☆☆
#528 [乱]
十八年‥泣きたいほど茜が好きだった。
俺は茜の笑った顔が1番好きだから‥俺の分まで生きて‥それから笑って
俺はお前だから。
あと生まれ変わったら今度こそサッカー選手なるから
:08/02/11 08:25 :SH904i :☆☆☆
#529 [乱]
ただ‥一言だけ聞きたかった。
気付いてた??茜、一回も俺に好きって言ったことないんだよ
笑
聞きたかった‥マジで。
最後にいろいろ傷つけてごめん‥マジありがとう‥。
―END―
――――――――――――
:08/02/11 08:28 :SH904i :☆☆☆
#530 [乱]
―‥か‥ず‥‥き―
涙が‥溢れ出す。
和紀‥本当に死んじゃっ‥たんだ‥
‥和紀ッ―‥
声をあげて泣いた。
:08/02/11 08:31 :SH904i :☆☆☆
#531 [乱]
何で恥ずかしがって言わなかったんだろう‥
和紀‥救われたのは私だよ‥生まれて来てくれて、好きになってくれて、守ってくれて‥
「‥‥‥ダイスキ。
ありがとぉ‥‥」
泣き崩れながら携帯に向かって叫んだ。
:08/02/11 08:35 :SH904i :☆☆☆
#532 [美希]
:08/02/11 08:36 :SA700iS :☆☆☆
#533 [乱]
――言いたくて、でも言えなかった好きの気持ちが
今やっと‥和紀に届いた気がした――
************
:08/02/11 08:37 :SH904i :☆☆☆
#534 [美希]
:08/02/11 08:38 :SA700iS :☆☆☆
#535 []
:08/02/11 08:39 :SO903i :☆☆☆
#536 [乱]
まだまだ続きますがキリが良いので一回切ります
美希さん
ありがとうございます
私も半泣き状態でなんとか書きました
まだ続くので是非また見て下さい
:08/02/11 08:42 :SH904i :☆☆☆
#537 [みなみ]
今度いつですか
?
:08/02/11 08:43 :SH904i :☆☆☆
#538 [乱]
:08/02/11 08:43 :SH904i :☆☆☆
#539 [乱]
:08/02/11 08:45 :SH904i :☆☆☆
#540 [(。∀゚)アヒャ]
めッちゃ面白い~泣けてきた(ラg。∀゜)丿頑張ってください!!!!!!!!
:08/02/11 09:42 :W43SA :☆☆☆
#541 [な]
自然に涙がつたりました。
本当にいい小説です。
最後まで頑張ってください。
:08/02/11 09:42 :SH903i :☆☆☆
#542 [†Reiraβ]
すごく泣けました。この話大好きです!この先どうなるのか楽しみにしてますねっ頑張ってください!!
:08/02/11 11:32 :P903i :☆☆☆
#543 [まなみ]
:08/02/11 12:33 :SH704i :☆☆☆
#544 [まなみ]
:08/02/11 14:03 :SH704i :☆☆☆
#545 [乱]
(。∀゚)アヒャさん
コメ有難うございます
はい
これから完結まで精一杯頑張ります
:08/02/11 16:18 :SH904i :☆☆☆
#546 [乱]
なさん
勿体ない程の御褒めの言葉‥有難うございます
涙
何だかとても嬉しいです、頑張りますっ
:08/02/11 16:19 :SH904i :☆☆☆
#547 [乱]
†Reiraβさん
好きと言っていただけて涙が出るほど嬉しいです
完結まで‥頑張ります
:08/02/11 16:21 :SH904i :☆☆☆
#548 [乱]
まなみさん
アンカー有難うございます
皆さん本当に有難うございました
それでは少しだけ更新します
:08/02/11 16:22 :SH904i :☆☆☆
#549 [乱]
“笑って
”
‥和紀がそう言ったから、
―‥頑張れる気がした
―‥生きられる気がした
和紀とお揃いのストラップを新しい携帯に付け替えて‥
その日は吐いても吐いてもご飯を食べた。
:08/02/11 16:26 :SH904i :☆☆☆
#550 [乱]
-次の日-
―ピンポーン―
「はーい‥あら、美佳ちゃん‥‥毎日毎日本当にありがとう
ちょっと待っててね」
「いえ‥(茜、今日も来ないのかなぁ‥)」
:08/02/11 16:29 :SH904i :☆☆☆
#551 [乱]
いつものようにおばさんが茜を呼びに行くのを玄関の前で待つ。
美佳も‥もちろん和紀の死に傷ついていた。
でも涙を堪え、絶望を堪え、美佳は美佳なりに“生きよう”としている。
:08/02/11 16:32 :SH904i :☆☆☆
#552 [乱]
だからこそ、もう目に光が宿っていない茜の事が心配だった。
報せを聞いた時、茜は美佳の隣にいて
皆が涙を流す中
茜はただ呆然とつったっていて
そしてその後‥二週間も学校に来ていない。
:08/02/11 16:35 :SH904i :☆☆☆
#553 [乱]
一回茜と会ったけど
すごいやつれていて
かつての表情も失われていた。
美佳は心配で不安で、それから毎朝出てこない茜を迎えに行く。
:08/02/11 16:38 :SH904i :☆☆☆
#554 [乱]
今日も‥もう来ないと思ってた。
だから
茜のトタトタと階段を下りる音が聞こえた時は
本当に驚いて、、泣きたい位嬉しかった。
:08/02/11 16:40 :SH904i :☆☆☆
#555 [乱]
「あか‥ね??」
靴を履きながら外を見ると心配そうな美佳が見つめていた。
久しぶりに美佳を見たから‥すごいホッとする。
「美佳‥おはよ!!」
出来る限りの笑顔で言った。
:08/02/11 17:01 :SH904i :☆☆☆
#556 [乱]
「あっ‥あかねぇ‥ヒックッ」
美佳は家の前で泣き出してまった。
―‥皆同じように不安で仕方なくて
皆弱いんだ―‥
私は美佳に駆け寄ってもらい泣きしてしまった。
:08/02/11 17:04 :SH904i :☆☆☆
#557 [乱]
久しぶりに朝、美佳と一緒に登校したけど‥
‥登校どころじゃなかった。
今日は雪は降っていないけどどんよりとした曇り。
“和紀”という単語を一度も出さないまま私達は歩く。
:08/02/11 17:07 :SH904i :☆☆☆
#558 [乱]
でも‥いつも和紀が私たちを抜き去る横断歩道の前で
お互い黙って涙を流した。
―‥和紀の手がいきなり私の頭をクシャッとしたのはいつだっただろう
:08/02/11 17:11 :SH904i :☆☆☆
#559 [乱]
―‥物凄い勢いで抜かしていったのはいつだっただろう
遠い昔のように、そして時には昨日の事のように感じた。
―‥もう‥髪をクシャッってやられる事も抜かされる事も
‥笑いかけられる事もないんだね‥―
:08/02/11 17:14 :SH904i :☆☆☆
#560 [乱]
和紀の死を、真正面からやっと向き合った私は途方もなく悲しみに襲われた。
風の冷たさがしみる―‥。
そうか調度、、
去年の今頃和紀と付き合い始めたんだっけ
この哀しみが薄れる日もいつか来るかなぁ
空に問いた。
:08/02/11 17:19 :SH904i :☆☆☆
#561 [乱]
************学校が始まって一週間が過ぎた。
最初の一週間は分かっていたけど地獄のようだった。
無神経な人達からの質問・同情・哀れみ。
あまりに辛くていつも刹や美佳、前ちゃんと一緒にいる。
:08/02/11 17:23 :SH904i :☆☆☆
#562 [乱]
「茜大丈夫??」
「一之瀬君‥自殺っていう噂流れてるけど本当!?」
「本当無理しないでね」
そんな言葉いらないから‥お願いだからほっといて。
:08/02/11 17:26 :SH904i :☆☆☆
#563 [乱]
私がストレスに耐え切れず本当に辛い時美佳が助けに来てくれた。
そして拓海も必死になって私を連れ出して、気分転換させてくれた。
(ありがとう‥)
感謝しきれないほど皆は守ってくれる。
:08/02/11 17:29 :SH904i :☆☆☆
#564 [乱]
一週間たって
なんとか
なんとか笑えるようになった
食べられるようになった。
哀しくない訳がないけどいつも
“笑って
”
って和紀の声が聞こえたから。
:08/02/11 17:32 :SH904i :☆☆☆
#565 [乱]
しかし一週間が過ぎて
次に待ち受けていたのは告白の嵐‥
絶望した。
(どうして和紀が死んだすぐ後なのに平然と告れるの‥??
どうして何にも知らない癖に“俺が支えるから”なんて言えるの‥??)
:08/02/11 17:35 :SH904i :☆☆☆
#566 [乱]
刹達以外、誰も何も信じられなくなった。
:08/02/11 17:37 :SH904i :☆☆☆
#567 [乱]
そして拓海は
他の人と違って
私に告白したり私にふれたりは一切せずに
ただ、何もしてあげられない私を毎日、毎日支えてくれた。
:08/02/11 17:40 :SH904i :☆☆☆
#568 [乱]
うう
このまま今日‥完結まで書いちゃうかもしれないです
見てくださっている方いらっしゃいましたら、どうぞ最後まで見守ってあげてください
:08/02/11 17:43 :SH904i :☆☆☆
#569 [LISA]
まじ泣けます
完結今日ですか!!最後まで見ます
応援してます
:08/02/11 17:52 :P703i :☆☆☆
#570 [(。∀゚)アヒャ]
アタシも最後までみてます!!!!!!!
:08/02/11 17:55 :W43SA :☆☆☆
#571 [美希]
:08/02/11 17:58 :SA700iS :☆☆☆
#572 [乱]
わわ‥(:_;)本当に有難うございます
最後の集大成頑張ります
:08/02/11 18:03 :SH904i :☆☆☆
#573 [乱]
-高三 二月-
私はかつての表情を少しずつ少しずつ取り戻して来ている。
勿論まだ和紀の事を愛していて‥思い出すと胸が締め付けられる
でもいつも君の言葉を思い出すんだ
:08/02/11 18:08 :SH904i :☆☆☆
#574 [まなみ]
:08/02/11 18:09 :SH704i :☆☆☆
#575 [みなみ]
:08/02/11 18:09 :SH904i :☆☆☆
#576 [乱]
――俺は茜の笑った顔が好きだから‥俺の分まで生きて‥それから笑って
俺はお前だから――
私は和紀で
和紀は私。
私は‥キミの分も精一杯生きようって思った。
:08/02/11 18:15 :SH904i :☆☆☆
#577 [乱]
―そしてこんな風に思えるようになったのも‥他でもないあなた達のおかげ―
「あかね〜」
「あっみか〜!!それに前ちゃんっ!!刹!!どぉしたの??」
ここ最近自由登校だったから、なかなか皆に会えなかった。
:08/02/11 18:20 :SH904i :☆☆☆
#578 [乱]
廊下で手を振りながら三人はこっちへ来た。
後ろには拓海もいる。
刹が茜の肩を掴んで嬉しそうに言った。
「拓海‥合格したってよ」
「へ‥??」
:08/02/11 18:52 :SH904i :☆☆☆
#579 [乱]
「拓海本当?!」
「‥まぁね」
そう言って拓海は刹の後ろで嬉しそうに微笑んだ。
「す‥すごーい!!」
茜は拓海に抱き着いた。
:08/02/11 18:55 :SH904i :☆☆☆
#580 [乱]
拓海は嬉しそうに照れる。
昔から頭の良かった拓海は有名大学を目指して‥
私を支えてくれながらも必死に勉強してた。
だから拓海の合格が本当に嬉しくて‥思わず泣いてしまう。
:08/02/11 18:59 :SH904i :☆☆☆
#581 [乱]
私も第二希望には無事受かった。
前ちゃん・刹はプロチームに入ることになり
美佳は家政系の専門学校へ。
皆一歩ずつ将来への道を踏み出していた。
:08/02/11 19:03 :SH904i :☆☆☆
#582 [乱]
この数カ月私を救ってくれた拓海と、刹達が仲良くなって‥
皆本当に自慢できる程の最高の友達だった。
美佳と刹は‥まだ付き合ってないみたい。
私が
“刹は彼女とどぉなの??”
って聞いても意味深に微笑んで何も答えてくれない。
:08/02/11 19:08 :SH904i :☆☆☆
#583 [乱]
私は
皆といるのが楽しかった。
でも‥私には罪がある。
:08/02/11 19:10 :SH904i :☆☆☆
#584 [乱]
「じゃー拓海を祝って打ち上げしよー!!」
前ちゃんが明るく言った。
「いーねいーね!!」
美佳もそれに応える。
そして皆でその日はサボって屋上で騒ぐことになった。
************
:08/02/11 19:13 :SH904i :☆☆☆
#585 [乱]
今はこんなに楽しそうに見えるかもしれないけれど
皆はそれぞれ多き過ぎる傷を負っていて
どことなく私達は哀しい香りがしている―‥
:08/02/11 19:15 :SH904i :☆☆☆
#586 [乱]
それは多分皆気付いている事
でも敢えて何も言わない
深い‥冷たい雪が溶け、
梅が蕾をつける頃
―私達は着実に大人になっていった―
************
:08/02/11 19:18 :SH904i :☆☆☆
#587 [乱]
『カンパーイッ!!』
まだ少しだけ肌寒い青空の下
屋上にコップのあたる音が響いた。
「拓海本当おめでとぉ♪」
言い足りないかのように次々と皆が祝う。
:08/02/11 19:21 :SH904i :☆☆☆
#588 [乱]
「ありがとっ」
さらさらな黒髪が風になびいて無邪気に笑う。
「でね―‥」
「マジで!?〜‥」
皆でお菓子を食べながらワイワイと騒ぐ。
:08/02/11 19:24 :SH904i :☆☆☆
#589 [乱]
そしてぱっと目を上げると
向かい側に座る拓海と目があった―‥
―‥ドクン‥ドクン‥―
これが私の罪‥。
:08/02/11 19:27 :SH904i :☆☆☆
#590 [乱]
和紀が今でも好きなのに
他の人に恋してる訳無いのに
拓海にドキドキしてしまう自分がいる。
:08/02/11 19:28 :SH904i :☆☆☆
#591 [乱]
私はそんな自分が無償に許せなくて
必死にこれは恋でも何でもないと言い聞かせ
すぐに目を反らす。
:08/02/11 19:30 :SH904i :☆☆☆
#592 [乱]
こんな態度ばかりとっているのに
拓海は優しくて、優し過ぎて
私の罪は重さを増していく―‥
:08/02/11 19:32 :SH904i :☆☆☆
#593 [乱]
それに拓海の整った顔の中で
瞳がとても澄んでいて‥汚れ等全くない様子だから
(私‥最低だ‥;)
いつもこうやって自分の汚さに嫌気がさす。
:08/02/11 19:35 :SH904i :☆☆☆
#594 [乱]
「どした??」
フッと笑って和紀は言った。
綺麗な声。
和紀とは違う―‥声。
「ううん!!てかこのお菓子美味しいねっ♪」
気持ちをごまかすように言った。
:08/02/11 19:38 :SH904i :☆☆☆
#595 [乱]
私自身拓海に対するこの気持ちを何て名付けたらいいかわからなかった。
愛するのはこれからも、この先も和紀だけ。
私は和紀の墓に誓っていた。
:08/02/11 19:42 :SH904i :☆☆☆
#596 [乱]
************
-数日後-
登校日も残りあとわずか。
(あっ‥!!やばっ‥!!)
放課後帰ろうとした時に忘れ物を思い出した。
「あっあたし忘れ物しちゃったから先帰って〜♪」
階段で美佳に言う。
:08/02/11 19:52 :SH904i :☆☆☆
#597 [乱]
「分かった〜茜ばいばいっ!!」
「ばいばーい!!」
そう言って茜は急いで階段を駆け上がった。
タンタンタンッ
ガラッ
:08/02/11 19:53 :SH904i :☆☆☆
#598 [乱]
(誰もいないかー‥)
静まり返る教室で茜は携帯を捜す。
自分の椅子‥机
美佳の椅子‥机
(あっれー‥??
あたしどこやったっけ‥)
:08/02/11 19:56 :SH904i :☆☆☆
#599 [乱]
ガラッ
とりあえず早百合と前ちゃんのクラスに入る。
そこも誰もいなかった。
そして早百合の机を見ると
あのストラップのついた携帯が置いてあった。
(良かったぁ‥焦ったぁ‥;;)
:08/02/11 20:03 :SH904i :☆☆☆
#600 [乱]
(帰ろー)
「ぼそぼそ‥」
携帯をとって、急いで帰ろうと廊下を歩いている時
刹と拓海のクラスから誰かの話し声が聞こえた。
???
(珍しいな〜人いるんだー)
特に気にせずにその教室のしまったドアを通りすぎようとする。
:08/02/11 20:09 :SH904i :☆☆☆
#601 [乱]
「ぉっ高梨茜じゃーん!!」
中にいる男子らしき人が言った。
ドアはしまっているから私は中からは見えないはず‥
???
不思議に思いそぉーっとドアを2センチ位開けて中の様子を見た。
:08/02/11 20:12 :SH904i :☆☆☆
#602 [乱]
―‥私は目を疑った―
クラスには十人位の、顔だけは見たことある男子がいて
黒板には下着姿の私の写真が
引き延ばされて貼られていた。
:08/02/11 20:15 :SH904i :☆☆☆
#603 [乱]
!?!?!?
私は意味が分からなくて立ち尽くす。
‥
‥その写真は去年の文化祭のもので‥私はやっとあの時感じた視線の意味を理解した。
:08/02/11 20:17 :SH904i :☆☆☆
#604 [乱]
―ミラレテイタ
シャシンマデモ‥―
その男子達は口々に叫ぶ。
「500円!!」
「700円!!」
「1000円!!」
:08/02/11 20:20 :SH904i :☆☆☆
#605 [乱]
(やっ‥‥‥‥ッ!!!)
恐くて‥ひたすらに恐くて‥
気付いたら走り出していた。
‥一回の体育館倉庫に閉じこもり‥鍵をかけた。
:08/02/11 20:23 :SH904i :☆☆☆
#606 [乱]
がたがた震えが止まらない
(和紀‥助けてよ和紀ぃ‥!!!)
泣きながら携帯のリダイヤルボタンを押した。
:08/02/11 20:25 :SH904i :☆☆☆
#607 [乱]
「‥もしもし茜??」
出たのは拓海だった。でも茜はかなり錯乱していた。
『‥ふぇ‥和紀‥ッ!!助けて‥ッ‥』
『は‥和紀!?
茜落ち着け‥今どこ??』
『たっ‥体育館‥のッヒックッ‥倉庫‥』
:08/02/11 20:29 :SH904i :☆☆☆
#608 [乱]
『‥体育館倉庫!?分かったッー今行くから動かないで‥ピッ ツーッツーッツー』
(恐い‥恐いよ‥)
茜は震えながら、ドアにもたれしゃがみこんだ。
:08/02/11 20:31 :SH904i :☆☆☆
#609 [乱]
一人ぼっちでいるからどんどん恐くなる。
私は顔を埋めてぼろぼろと涙を零していた。
************
:08/02/11 20:34 :SH904i :☆☆☆
#610 [乱]
ドンドンドンッ
しばらく震えていると体育館倉庫のドアを叩く音がした。
「か‥かず「茜ッいるか!?鍵開けて‥!!」
「無理ッ!!恐くて無理‥」
今はもう男の人が怖かった。
ドアの向こうで拓海が心配そうに聞く。
:08/02/11 20:39 :SH904i :☆☆☆
#611 [乱]
「どした‥何があった??」
「‥拓海達のクラスでッー写真が‥写ってて‥」
泣いて気が壊れそうだけど必死に話す。
「は?!写真‥??よ、よくわかんねーけど‥俺のクラスになんかあんの??」
:08/02/11 20:42 :SH904i :☆☆☆
#612 [乱]
「‥‥。」
「‥茜??とにかくちょっといってくる‥。
茜落ち着いて‥大丈夫だから」
‥拓海の走り去る音が聞こえた。
:08/02/11 20:45 :SH904i :☆☆☆
#613 [乱]
二十分位たった。
‥ドサッ‥
誰かがドアに倒れかかる音がする。
私は振り向き、ドアを見つめた。
:08/02/11 20:48 :SH904i :☆☆☆
#614 [乱]
「茜‥ハァ‥ハァ‥聞いてる??
鍵開けなくて良いから‥」
息遣いの荒い、男の人の声。
「きっ聞いてるよ‥??(和紀‥??)」
私は気が動転していて、和紀に助けを求めたと思っていた。
:08/02/11 20:52 :SH904i :☆☆☆
#615 [乱]
(でも和紀は‥‥
じゃあこの人は‥‥誰??)
「ネガごと‥破り捨ててやったから‥ハァッ‥
もう‥安心‥だなっ」
その男の人は言った。
:08/02/11 20:55 :SH904i :☆☆☆
#616 [乱]
「あいつら‥本当糞野郎だな‥殺しちゃうかと思った‥」
息を整えながらその人は言う。
「‥‥か‥和紀‥なの??」
私はまだ動転していた。
:08/02/11 20:58 :SH904i :☆☆☆
#617 [乱]
私はドアにもたれ、泣きながら言った。
「‥‥。」
沈黙が流れる。
“ダンッッッ!!!!”
―‥いきなり、思いっきりドアを叩く音がした―‥
ドアにもたれかかる背中にも、ビリビリと衝撃が走る。
:08/02/11 21:02 :SH904i :☆☆☆
#618 [乱]
「‥‥‥‥俺だよ‥‥
拓海だよ‥‥‥ッ!!
いい加減‥俺にも気付いてくれよ‥!!!」
“ダンッ”てまた叩いて、ドアの向こうに入るらしい拓海が言った。
:08/02/11 21:07 :SH904i :☆☆☆
#619 [乱]
「たっ‥たく‥『もう和紀はいねーんだ!!
皆前見てんだよ‥お前も前見て歩き出せよ!!』
拓海の怒鳴り声が響いた。
:08/02/11 21:09 :SH904i :☆☆☆
#620 [乱]
(‥‥拓海‥‥ッッ!!)
私は泣いていた。
とめどなく流れる涙は、もう私の偽りも、見せ掛けの努力も隠してはくれない。
和紀‥貴方は許してくれますか‥??
私‥
この人の事が好きです‥
:08/02/11 21:14 :SH904i :☆☆☆
#621 [乱]
和紀‥
もちろん‥一生大好き‥
でも私はやっと、この‥拓海に対する感情に
名付けることが出来たんだ
和紀‥‥私はまた幸せを望んでも良いですか‥‥‥
:08/02/11 21:18 :SH904i :☆☆☆
#622 [乱]
“幸せになれ。
俺はお前だから。”
―‥和紀の声が‥聞こえた気がした―‥
:08/02/11 21:20 :SH904i :☆☆☆
#623 [乱]
―ドアの向こうから、私と同じように‥拓海が泣く声がする―
‥‥カチャッ‥‥
私は鍵を
開けた。
:08/02/11 21:22 :SH904i :☆☆☆
#624 [乱]
「え‥??」
ドアを開けると、うずくまる拓海が顔をあげる。
そんな拓海の隣に座り、彼に囁く。
「‥拓海‥
あたし拓海の事が‥ダイスキ。」
:08/02/11 21:25 :SH904i :☆☆☆
#625 [乱]
―‥拓海はすごい驚いた顔をしたけど
フッと
いつもの無邪気な笑顔を浮かべてから‥
私を、壊れ物を扱うみたいに優しく‥抱きしめた‥―
:08/02/11 21:28 :SH904i :☆☆☆
#626 [乱]
‥この人の不器用な位の真っすぐさも
優しさも
私に受け止めさせてください
************
:08/02/11 21:31 :SH904i :☆☆☆
#627 [めい]
めっちゃいい系ですねイ
ダイスキですI(笑)
:08/02/11 21:34 :W52S :☆☆☆
#628 [乱]
-卒業式-
「あーぁもう卒業かぁ‥」
美佳が寂しそうに言った。
「‥寂しいよ美佳ぁあ〜」
「あたしも茜〜〜」
女同士でじゃれ合っていると
「まーぜてっ♪」
前ちゃんがいった。
:08/02/11 21:35 :SH904i :☆☆☆
#629 [乱]
刹「俺っ前田と離れるなんてさびしぃっ!!」
前田「キモッッそれに‥お前は一緒のチームじゃん笑」
「はははっ!!!」
普段あまりぼけない刹のボケに私達は爆笑してしまう。
:08/02/11 21:39 :SH904i :☆☆☆
#630 [乱]
「‥盛り上がってるとこ悪いけど‥もう始まるから席戻って」
卒業式の役員を任されている拓海がつかつかとやってきて言う。
「へいへい;」
渋々席に戻ると‥5分後ぐらいに卒業式が始まった。
:08/02/11 21:42 :SH904i :☆☆☆
#631 [乱]
「ぇー‥‥‥‥‥‥であるので‥‥」
(つっまんないなー校長センセの話しは‥)
ちらっと美佳を見ると
‥まさかの爆睡。
「プッ」
思わず吹き出すと美佳も起きた。
:08/02/11 21:45 :SH904i :☆☆☆
#632 [乱]
「寝るのはさすがにないでしょ‥;」
「だって‥超ーつまんないんだもん!!笑
あっ卒業証書授与始まる‥!!」
私達はコソコソ話をやめた。
:08/02/11 21:47 :SH904i :☆☆☆
#633 [乱]
私と美佳のクラスは一組なので一番始め。
担任が台に上がり全員の名前を出席番号順に呼び、
名前を呼ばれたら返事をしてたつ―‥
何度も予行で練習済み。
:08/02/11 21:56 :SH904i :☆☆☆
#634 [我輩は匿名である]
:08/02/11 21:59 :D903i :☆☆☆
#635 [乱]
しかし予行と違うことがいきなり起きる。
「えー‥一組。
一之瀬和紀。」
担任はさらっと言った。
‥耳を疑う。
和紀は‥この学校を卒業できなかったはずだから。
:08/02/11 21:59 :SH904i :☆☆☆
#636 [乱]
皆もザワザワし始める。
「はい。」
―‥保護者の席から声がした。
生徒も、周りの保護者も‥皆が一斉に声のする方を見る。
:08/02/11 22:02 :SH904i :☆☆☆
#637 [乱]
それは―‥
和紀のお父さんだった。
そして隣にはお母さんも。
黒で縁取られた
笑っている和紀の写真を両手に持って
ピンと背筋を伸ばしている。
:08/02/11 22:05 :SH904i :☆☆☆
#638 [乱]
‥生徒達の泣く声がそこらじゅうからした。
和紀のお母さんが頼んだんだね‥
和紀もきっと皆と卒業したかったよね‥
私も美佳も、そしてクラスの皆までも‥号泣した。
:08/02/11 22:08 :SH904i :☆☆☆
#639 [乱]
「‥高島博也」
「ハイ!!」
「高梨茜」
「‥ハイッ!!」
泣きすぎてもう前が見えなかったけど‥出来る限りの大きな声で返事して
背筋を伸ばして立ち上がる。
:08/02/11 22:10 :SH904i :☆☆☆
#640 [乱]
そしてこの学校での三年間を思い出した。
緊張・愛しさ・喜び・悲しみ・絶望・憧れ‥‥
あらゆる感情をここで感じた。
:08/02/11 22:14 :SH904i :☆☆☆
#641 [乱]
キミと一緒に‥ここで精一杯生きた。
キミを失い絶望にくれた。
でも大切な人が絶望から救い上げてくれた。
和紀‥貴方は今笑ってますか。
:08/02/11 22:17 :SH904i :☆☆☆
#642 [乱]
俺はお前だから。
そう言った和紀は‥まだ私の中に生き続けてるんだよね??
:08/02/11 22:19 :SH904i :☆☆☆
#643 [乱]
私達は‥僕達は‥
卒業します。
桜がやっと蕾をつけた頃の事だった‥。
:08/02/11 22:21 :SH904i :☆☆☆
#644 [乱]
*‥*“?年後”*‥*
「おかぁさんここ誰のおはかー??」
「ふふっおかぁさんの大切な人かな‥」
「ふーん!!」
「あっ‥和紀‥この御墓に向かって将来の夢言って??」
:08/02/11 22:25 :SH904i :☆☆☆
#645 [乱]
「なんでー??」
「良いから♪」
「‥まぁいーや♪
僕ね、刹おじちゃん達みたいな‥かっこいいサッカー選手になる!!」
「刹おじちゃんなんて言ったら怒られるわよ??笑」
:08/02/11 22:28 :SH904i :☆☆☆
#646 [乱]
「じゃあお母さんと僕だけの内緒ねっ
あっおとーさんっっ!!!」
「和紀、茜、今日は美味しいもの食べにいこっか」
「わー楽しみだね♪和紀。」
「うんっ!!!!」
:08/02/11 22:31 :SH904i :☆☆☆
#647 [乱]
三人が去った後
「一之瀬家之墓」
と彫られた墓に‥桜の花びらが
風に吹かれて舞落ちた。
‥end‥
:08/02/11 22:35 :SH904i :☆☆☆
#648 [みなみ]
終わったね
茜の旦那さんゎ
拓海??
:08/02/11 22:36 :SH904i :☆☆☆
#649 [匿名さん]
:08/02/11 22:38 :D902iS :☆☆☆
#650 []
完結おめでとございます
一気に読みました
すごく感動しましたあ
最後って
拓海と結婚したんですか?
:08/02/11 22:38 :SH704i :☆☆☆
#651 [乱]
なんとか完結です
途中
まなみさん
我輩は匿名であるさん
アンカーありがとうございました
みなみさん
めいさん
コメありがとうございました
すごい励まされました
:08/02/11 22:41 :SH904i :☆☆☆
#652 [乱]
:08/02/11 22:42 :SH904i :☆☆☆
#653 [みなみ]
:08/02/11 22:44 :SH904i :☆☆☆
#654 [乱]
みなみさん
さん
コメ&最後まで読んで下さって本当に本当にありがとうございました‥
涙が出るほど嬉しいです
はい
拓海です
書き忘れてしまいすみません‥
:08/02/11 22:45 :SH904i :☆☆☆
#655 [乱]
匿名さん
アンカーありがとうございます
:08/02/11 22:46 :SH904i :☆☆☆
#656 [みなみ]
また次かくの
??
そのときゎ
応援しますよ
:08/02/11 22:46 :SH904i :☆☆☆
#657 [†Reiraβ]
お疲れ様でした!
今もろ泣いてます
感動しました。最後まで書いてくれてありがとうございます
:08/02/11 22:47 :P903i :☆☆☆
#658 [みぃイ]
乱さんイ
めっちゃ良かったです!!
ダイスキって気持ちを
伝える大切さ
愛する囚を失った悲しみ
愛しいと想う心
そして周りの友情
全てに感動しました
また次回作楽しみに
しています(~シu艸O)
絶対書いて下さいねイ
拓海*美香*和希お幸せにx
:08/02/11 22:48 :W44K :☆☆☆
#659 [みぃイ]
すみません
↑拓海*茜*和紀でしたヘ
この話本当に
大好きです(イ∀`))
:08/02/11 22:51 :W44K :☆☆☆
#660 [(。∀゚)アヒャ]
めちゃくちゃ感動しました(ρ_;)
:08/02/11 22:54 :W43SA :☆☆☆
#661 [乱]
みなみさん
まだ予定はありませんが‥機会があればよろしくです
:08/02/11 23:13 :SH904i :☆☆☆
#662 [みなみ]
書くときゎ
言ってください
お疲れ様でした
:08/02/11 23:15 :SH904i :☆☆☆
#663 [乱]
†Reiraβさん
コメありがとうございます
完結出来たのは応援してくださった皆様のおかげです
†Reiraβさんにもたくさんの書く力を貰いました
こちらこそ感謝の気持ちでいっぱいです
:08/02/11 23:18 :SH904i :☆☆☆
#664 [な]
完結おめでとうございます。すごくすごく泣けました
あと番外で拓海の小説かけたら書いてもらえたら嬉しいです!!
:08/02/11 23:20 :SH903i :☆☆☆
#665 [乱]
みぃさん
コメありがとうございます
書きたかったテーマがみぃさんに伝わって本当に嬉しいです///
もし次回作書くときはまたよろしくです
:08/02/11 23:21 :SH904i :☆☆☆
#666 [乱]
(。∀゚)アヒャさん
感動してくださいましたか
うぅ‥ありがとうございました
:08/02/11 23:23 :SH904i :☆☆☆
#667 [(。∀゚)アヒャ]
もうこの小説大好き!!!(ス`x')+゜
:08/02/11 23:23 :W43SA :☆☆☆
#668 [乱]
なさん
私も書いていてほろりきてました
笑
今まで応援して下さって本っ当にありがとうございました
確かに拓海は出番少なかったかもしれませんね
時間があれば、是非書かせてください
:08/02/11 23:27 :SH904i :☆☆☆
#669 [ちぃ]
:08/02/11 23:30 :SH903i :☆☆☆
#670 [ちいみ]
この小説大好きですx
主さん本当に最高です
才能むっちゃありますねP
:08/02/11 23:32 :W53T :☆☆☆
#671 [我輩は匿名である]
まぢ泣いたあー
あげー
:08/02/11 23:44 :SH704i :☆☆☆
#672 [ひめ]
:08/02/12 00:38 :P904i :☆☆☆
#673 [ひめ]
:08/02/12 00:39 :P904i :☆☆☆
#674 [めぐみるく]
完結おめでとう
ございます
本当にこの小説
大スキでした
涙止まりません(;Д;)
また新しい小説を
書く日を楽しみに
まってます
本当にお疲れ様でした
:08/02/12 00:45 :SH903i :☆☆☆
#675 [乱]
(。∀゚)アヒャさん
大好きですか
わわ‥嬉しいです
茜も拓海も和紀も喜んでいると思います
:08/02/12 09:12 :SH904i :☆☆☆
#676 [乱]
:08/02/12 09:13 :SH904i :☆☆☆
#677 [乱]
ちいみさん
最高と言っていただけて感激です
ここまで読んでくださって本当に有難うございました
またいつか書いた時は是非読んでくださいね
:08/02/12 09:18 :SH904i :☆☆☆
#678 [乱]
我輩は匿名であるさん
アゲ有難うございます
:08/02/12 09:19 :SH904i :☆☆☆
#679 [乱]
めぐみるくさん
最後まで応援&読んで下さって‥本当に有難うございました
めぐみるくさんからの大好きの言葉、大切にします
はい
また書く機会がありましたらよろしくです
:08/02/12 09:22 :SH904i :☆☆☆
#680 [乱]
:08/02/12 09:28 :SH904i :☆☆☆
#681 [美希]
:08/02/12 09:40 :SA700iS :☆☆☆
#682 [志乃]
:08/02/12 13:28 :N703imyu :☆☆☆
#683 [たま]
今一気に読みました
めっちゃ感動しました!!!
まぢ、才能あります!
次回も絶対読みます
おつかれさまでしたッッ
:08/02/12 16:08 :SH903iTV :☆☆☆
#684 [乱]
美希さん
本当に応援有難うございましたッ
何度も何度も応援して下さって‥泣きたい程嬉しかったです
しばらくは書かない予定だったのですが先程ビビッと来たので更新し始める予定です
もしよろしければ見てください
:08/02/12 18:30 :SH904i :☆☆☆
#685 [乱]
志乃さん
アンカー&コメ有難うございます
はまるだなんて嬉しすぎです
:08/02/12 18:31 :SH904i :☆☆☆
#686 [乱]
たまさん
わわ///感動してくださいましたか
(:_;)
ありがとうございます
拓海の短編を書こうと思うのでよろしければ見てください
:08/02/12 18:33 :SH904i :☆☆☆
#687 [乱]
:08/02/12 18:38 :SH904i :☆☆☆
#688 [乱]
:08/02/12 18:39 :SH904i :☆☆☆
#689 [乱]
************木漏れ日が手に持つ花を照らす。
そして‥ふわりと‥春の香り。
―‥そこは限りなく静寂な空間。
:08/02/12 18:43 :SH904i :☆☆☆
#690 [乱]
俺は...今ある墓の前に立っている。
スゥーッ
深く、深く息を吸って。
思い出すのは高校一年の時の事―‥。
:08/02/12 18:45 :SH904i :☆☆☆
#691 [乱]
俺の学校は男女共学‥なはずなのに
授業は別々に受けるし普段いる棟も別。
男女一緒にやるのは
委員会・文化祭・全校朝会
‥悲しいことにほとんど出会いなし。
:08/02/12 18:49 :SH904i :☆☆☆
#692 [乱]
そんな中、部活に入っていない俺は
暇で暇で仕方なくて放送委員になった。
そこに
同じく一年の高梨茜がいた。
この時俺と一緒の委員会だった事を、今茜は全く覚えていないらしい。
:08/02/12 18:54 :SH904i :☆☆☆
#693 [乱]
高梨茜と出会って
初めから
.
.
―‥惚れない‥わけがなかった‥―
:08/02/12 19:01 :SH904i :☆☆☆
#694 [乱]
「下校の時間です。まだ校舎に残っている人は帰りましょう。繰り返します‥」
(可愛い声だなぁ‥)
少し離れた席に座る高梨さんを見て、つくづく思う。
:08/02/12 19:05 :SH904i :☆☆☆
#695 [乱]
染めてはいなそうだけど色素の薄い長い髪
大きな瞳にほんのりとピンク色の唇
なんとなく気になっていて、当番の日が重なるとちょっとだけ嬉しかった。
(好きな人とかいんのかな。)
:08/02/12 20:57 :SH904i :☆☆☆
#696 [乱]
(今何考えてるんだろう...)
初めの内は高梨さんの事を何も知らなくて、知りたいという欲求ばかり高まる。
その時は好き‥ていうより、話してみたいって感じだった。
そして
いつも見てたからこそ‥気付いてしまったんだ。
:08/02/12 23:21 :SH904i :☆☆☆
#697 [乱]
下校放送中、、
彼女は必ず
放送室の窓から見える校庭を見る。
そして‥
いつも
部活帰りの一人の男子を見つけては―‥ずっと眺めていた。
:08/02/12 23:29 :SH904i :☆☆☆
#698 [乱]
特に表情を変えることもなく、ひたすらに見つめるだけで。
俺は―‥いつしか
そんな高梨さんに...
別の人を見続ける彼女に..
“恋”してた
:08/02/13 06:56 :SH904i :☆☆☆
#699 [乱]
茜「お疲れ様でしたー♪」
「茜お疲れーばいばーいっ
「おーおつかれー」
高梨さんが放送室から出ていこうとする。
(あっ‥!!‥言え!!お疲れって言えよ俺!!)
「‥‥ッ
‥‥‥‥‥。」
:08/02/13 17:34 :SH904i :☆☆☆
#700 [乱]
ガチャッ
「失礼しました〜♪」
(あ...行っちゃっ..た)
たった一言だけなのに‥馬鹿みたいに緊張して
まるで初恋みたいに、何も...言えなくなる
:08/02/13 17:37 :SH904i :☆☆☆
#701 [乱]
高梨さんと一緒の当番の日は数少ないのに
結局..この一年間も、一度も喋ることはなかった。
―‥別に付き合いたいだなんて思わない
‥一途な君が好きだから。
でも..俺の存在に気付いて..友達でも、何でも。―‥
:08/02/13 17:44 :SH904i :☆☆☆
#702 [乱]
訂正です
×この一年間も
〇この一年間
本当間違い多くて申し訳ないです
:08/02/13 17:46 :SH904i :☆☆☆
#703 [乱]
-高二の初め-
俺は“一之瀬和紀”に出会った。
それはの二組と三組が合同で体育をしたときの事。
種目は、サッカー。
「...はいじゃあ今言った通り別れろ〜」
(めんどくせー...二組対三組で良いじゃん..)
俺らは三組の奴らとチームを組まされた。
:08/02/13 17:57 :SH904i :☆☆☆
#704 [乱]
「拓海〜よろしくな♪」
「トシ一緒!?うわめっちゃ良いチームじゃん!!」
同じチームになるらしい三組の奴らの中には、ダチのトシがいた。
トシはサッカー部に入ってるからかなり上手い。
(しかも俺もサッカー得意だし!!‥これ、全勝出来るんじゃね??)
:08/02/13 18:39 :SH904i :☆☆☆
#705 [乱]
―‥俺はこの後
俺がいかに“井の中の蛙”状態だったか
知ることになった―‥
「誰がキーパーやる??」
「体育だし誰でもいいべ!!」
「じゃ中島な!!」
:08/02/13 18:43 :SH904i :☆☆☆
#706 [我輩は匿名である]
:08/02/13 20:06 :SH902iS :☆☆☆
#707 [乱]
:08/02/14 05:51 :SH904i :☆☆☆
#708 [乱]
「はぁーっ!?何でだし!!
‥っつか試合目和紀のとことかよ‥‥」
中島はピッチに入ってくる対戦チームを見て、がっかりしたように言った。
俺は中島の視線を追ったが、誰が“カズキ”か分からない。
:08/02/15 20:32 :SH904i :☆☆☆
#709 [乱]
中島にどいつが“カズキ”か聞こうと思って近付いたのに‥ 、、
中島は意気揚々と
「‥俺キーパーでいいから、とりあえず試合始めるベ!!」
と言って先にピッチに入ってしまった。
(‥‥ま、良いか。)
俺は特に何も思わずに中島の後に続いた。
:08/02/15 20:42 :SH904i :☆☆☆
#710 [乱]
全員揃うと軽く作戦会議をした。
「とにかく和紀マークな!!」
トシがこそっと俺に言う。
「あのさ‥カズキってだ」
俺が今度こそ聞こうと思い言いかけた瞬間..
―ピィー‥!!―
試合開始の笛が鳴ってしまった。
(誰だよ本当に;)
:08/02/16 19:39 :SH904i :☆☆☆
#711 [乱]
俺はとりあえずカズキとやらが分からなくて、ちょろっと走りながら様子を見る。
トシが今ドリブルをしながら敵チームの二人を抜かし‥ノールックパスを鮮やかにする。
(トシ‥やっぱうま!!)
さすが経験者といわんばかりのプレーに、体育レベルで大人げないと思いつつも感動してしまった。
:08/02/16 19:45 :SH904i :☆☆☆
#712 [乱]
負けじと俺も走り出す。
トシがパスをして味方がトシにまた集める。
あっという間に敵ゴール前まで攻め切るたのもしい味方。
次々と切り抜け‥
そしてとうとうトシが弾丸のようなシュートを放った。
:08/02/16 19:49 :SH904i :☆☆☆
#713 [乱]
「おー!!入っ‥‥
え!!??」
ゴール右下に突き刺さるように見えたボールが何かによって阻まれた。
味方も敵もびっくりとして口を開ける。
‥ポールじゃなくて‥足!?
:08/02/16 19:52 :SH904i :☆☆☆
#714 [乱]
あまりにその飛び出した足が唐突過ぎて、何が何だか分からなかった。
(あそこ誰もいなかったのに‥!!)
驚きながら飛び出した足の持ち主を見る。
そいつはついさっき飛び込んだはずなのに、平気でひょこっと立ち上がり‥
零れてころころと転がるボールへ駆け出した。
味方も慌てて駆け出す。
:08/02/16 19:58 :SH904i :☆☆☆
#715 [乱]
そいつが先にボールへたどり着き―‥
まずスライディングしようとする俺のチームの奴らをひょいっとジャンプでかわす。
そして着地した瞬間、そいつは‥風のように駆け出した。
“こいつがカズキか”
一瞬でわかった。
あまりにも速く、上手く、強くドリブルを始めたから。
:08/02/16 20:03 :SH904i :☆☆☆
#716 [乱]
そいつは次々と猛スピードで走り寄ってくる。
上がっていた奴らは皆、トシも含めて抜かされ、残る砦は‥自陣にいた俺とキーパーの前島のみ。
(うわっきたっー!!)
焦る俺。
―‥しかし、信じられないほどに速くて、上手いドリブルをするそいつに
気付いたらあっさりと抜かれていた―‥
:08/02/16 20:09 :SH904i :☆☆☆
#717 [乱]
‥そして前島も。
抜かれた後慌てて振り向くと
回転がかったボールがシューシューと音をたて、ゴールネットに突き刺さっていた。
立ち尽くす前島と俺。
サッカーが上手いなんてもんじゃない‥天才だよ‥
ゴールを決め、早くもガッツポーズをするそいつを見て震えずにはいられなかった。
:08/02/16 20:14 :SH904i :☆☆☆
#718 [乱]
皆同じ事を思っていたに違いない。
呆然としていたから。
(プロ並みじゃん‥)
素人目に見ても明らかに違うオーラがそいつには漂っている。
敵チームは歓声をあげながらそいつの元へかけよった。
:08/02/16 20:18 :SH904i :☆☆☆
#719 [乱]
トシまでも。
トシはそいつの元に駆け寄ると笑いながら何かを言った。
味方チームの皆もその塊へじりじりと近づく。
俺らは華麗過ぎるプレーに魅せられたファンのように‥顔を綻ばせながらそいつを囲んだ。
:08/02/16 20:22 :SH904i :☆☆☆
#720 [乱]
「カズッこれ体育なのに本気出し過ぎ〜!!」
「トシが先に本気だしたからだろ!!それにッいくら体育でも‥サッカーなら全力出す!!」
“カズキ”は笑いながら言った。
体育なのに‥ってさっきまでは思ってたけど、、
この発言が凄く格好良く聞こえた。
:08/02/16 20:28 :SH904i :☆☆☆
#721 [乱]
「‥うますぎ‥」
つい声に出てしまう。
「あぁやべーね」
この時は―‥味方も敵も関係無く‥ただ皆“凄い”を連発した。
「そーでもないけど‥笑てかもっとやんね??」
大絶賛の嵐の中カズキは照れた笑顔で言った。
:08/02/16 20:34 :SH904i :☆☆☆
#722 [乱]
(こいつ‥本当にサッカー好きなんだなぁ―‥)
その後また試合を再開して
何度も思った。
楽しそうにパスを出し、笑い、走り‥‥。
一種の“憧れ”のような感情を始めて同学年に感じた気がした。
:08/02/16 20:39 :SH904i :☆☆☆
#723 [乱]
でも
下校放送中‥高梨さんがいつも見つめていた男子は
“カズキ”だった
と、しばらくしてから‥ふと気付いた。
放送室から見えた背中は今日嫌と言うほど見た背中だったから―‥
:08/02/16 20:51 :SH904i :☆☆☆
#724 [乱]
それはまだ確信ではなかったけれど‥
朝会などで高梨さんの方を見ていたら
完璧な確信へと変わっていった。
何で今まで気付かなかったんだろうか‥
自分の鈍感さに呆れるほど彼女は‥‥彼女は‥‥
:08/02/16 21:00 :SH904i :☆☆☆
#725 [乱]
和紀を見付けては嬉しそうに頬を赤らめ
和紀が女に囲まれると悲しそうに俯き
どこまでも一途に、純粋に和紀を見つめていた。
そんな彼女を見る度に身体のどこかがちくりと傷んだ。
:08/02/16 21:03 :SH904i :☆☆☆
#726 [乱]
‥この瞳が少しでも俺を見てくれたら―‥
************
和紀とまぁまぁ喋るようになった俺は
ある日、覚悟を決めて‥質問をぶつけた。
それは夏の暑い日。
廊下にいる俺達には蝉の鳴く音が聞こえていた。
:08/02/16 21:08 :SH904i :☆☆☆
#727 [乱]
「何??どーしたん??」
和紀は廊下の窓を開けながら言った。
「んー‥あっ!!!何話すか忘れた‥笑」
見え透いた嘘かもしれないと少し後悔した。
それでも和紀は
「は??桐生頭は良いのに変なとこばかだなー笑」
と笑った。
:08/02/16 21:15 :SH904i :☆☆☆
#728 [乱]
「てかさッ高梨さんと和紀って仲良いよね〜」
ちょっと強引すぎたかもしれない。
「何!?そこで茜!?」
「やっ和紀が仲良い女子って珍しいなーって笑」
俺ごまかしながらも
(茜って呼んでんだ...)
なんてちょっとしたことに傷付いている自分がいた。
:08/02/16 21:21 :SH904i :☆☆☆
#729 [乱]
「‥‥あいつとは幼なじみなだけ‥」
少し黙った後和紀は寂しそうに言った。
顔は少し赤くなりながら。
ジー‥ジー‥
蝉の声が、聞こえる
意味不明な冷や汗を流して俺はわざと明るく振る舞って言った。
「幼なじみとかいーなー♪」
:08/02/16 21:25 :SH904i :☆☆☆
#730 [乱]
すると和紀は
「‥そうでもないよ」
って苦笑いをして
「あー‥てかもう部活だわ!!!ごめん、桐生;話したい事思い出したら言えよ!!」
いきなりそう言うと、廊下を走っていってしまった。
一人廊下に残った俺は夏の空を見ていた。
:08/02/16 21:30 :SH904i :☆☆☆
#731 [乱]
幼なじみ‥‥か。
幼なじみって本当にくっつく運命にあるんだなー
俺は自分でも驚くほど客観的に、なんとなく、思った。
暑いはずなのに何故かさっきかいた冷や汗で身体が冷えている気がした―‥。
:08/02/16 21:35 :SH904i :☆☆☆
#732 [乱]
************
高二・冬
文化祭で高梨さんと合同クラスになれた。
しかもまた同じ委員で。
嬉しくて‥嬉しくて‥
今度は話しかけようって決心してた。
:08/02/16 21:41 :SH904i :☆☆☆
#733 [乱]
和紀とはまだ付き合っていないみたいだし‥まだチャンスはあるかも
そんな風に思える程
この時の俺はただ浮かれててた。
そして和紀に負けたくなくて‥“茜”って呼ぶようにした。
でも茜って言う度に、どうしようもなくドキドキして‥なかなか慣れなかった;
:08/02/16 21:46 :SH904i :☆☆☆
#734 [乱]
茜が俺の近くにいて
俺の名前を呼び
笑いかけてくれる
―‥好きで好きで‥頭が壊れそうなんだ
茜の事抱きしめたいんだ―‥
言う事のできない欲求は高まり‥
ある日爆発してしまう。
―俺は茜を傷付けた―
:08/02/16 21:50 :SH904i :☆☆☆
#735 [乱]
その日茜が倒れたので保健室へ連れていった。
茜が腕の中でぐったりと目をつむり
さらさらの髪が腕にかかる。
俺は茜を寝かしてさっさと戻ろうとした‥つもりだった。
:08/02/16 21:55 :SH904i :☆☆☆
#736 [乱]
―俺は今何している??
何も‥分からない―
「んっ‥!!」
そんな茜の声も聞こえない。
俺はその日寝ていた茜にキスをしてしまい
大好きな茜を傷付けた。
:08/02/16 21:59 :SH904i :☆☆☆
#737 [乱]
ごめん‥本当にごめん
拭う事のできない後悔ばかりその日は襲った。
でも‥それがきっかけで次の日
俺は茜にやっと気持ちを伝えることが出来たんだ。
:08/02/16 22:02 :SH904i :☆☆☆
#738 [乱]
前にいる茜を見るだけで
好きの気持ちが溢れ出す。
付き合わなくても良いから‥お願いだから俺も見て。
精一杯の告白だった。
そして何日も絶たないうちに
和紀と茜が付き合い出した。
:08/02/16 22:06 :SH904i :☆☆☆
#739 [乱]
茜も和紀もとても幸せそうだった。
‥良かった‥
心の底からは祝えないけれど‥一種の嬉しさは‥込み上げた。
:08/02/16 22:08 :SH904i :☆☆☆
#740 [乱]
―‥だって俺は
一途に和紀の背中を見る君に惚れたから。
少しも振り向いてはくれない君も好きだったから―‥
文化祭が終わって次の日、勝手に入った放送室で俺は泣いた。
:08/02/16 22:12 :SH904i :☆☆☆
#741 [乱]
茜の好きな和紀は
俺にとっても尊敬できるやつで
悔しいけれど‥‥唯一、こいつにならっ‥‥て思えたんだ。
なのに‥なのに‥。
:08/02/16 22:15 :SH904i :☆☆☆
#742 [乱]
和紀は
茜を置いて‥逝ってしまった。
:08/02/16 22:16 :SH904i :☆☆☆
#743 [乱]
その報せを聞いて
とてつもない絶望と、悲しみと、、そして怒りが込み上げた。
:08/02/16 22:18 :SH904i :☆☆☆
#744 [乱]
「カズキッ‥!!
なにっ‥‥なに死んでんだよッ‥!!
茜‥茜はどーすんだよ‥
茜守るんじゃなかったのかよ!!!!!!
っざけんなよ‥‥
カズキぃ‥‥!!」
俺は‥くやしくて‥泣き叫んだ。
:08/02/16 22:23 :SH904i :☆☆☆
#745 [乱]
和紀‥
茜を笑わすのも
茜を元気付けるのも
茜を生きさせるのも
全てお前しかいないんだ。
‥‥
:08/02/16 22:26 :SH904i :☆☆☆
#746 [乱]
‥そして
茜は‥
学校にもこずに、
見ているのも辛い程に弱っていった。
:08/02/16 22:27 :SH904i :☆☆☆
#747 [乱]
‥えと‥どなたか読んでくださってますか
:08/02/16 22:30 :SH904i :☆☆☆
#748 [みらい]
読んでます〜
いつも読ませてもらってます
頑張って下さい(
∀`
)))
+゜
:08/02/16 22:31 :SH903i :☆☆☆
#749 [乱]
みらい
さん
わわ!
ありがとうございます
いつもだなんてめちゃくちゃ嬉しいですっ
:08/02/16 22:50 :SH904i :☆☆☆
#750 [乱]
返信のこない
を毎日茜に送る。
茜‥今どんな様子??
心配で心配で苦しい日々。
でも茜は、俺とは比べものにならないくらい辛いんだね‥。
:08/02/16 22:53 :SH904i :☆☆☆
#751 [乱]
今日も来ないのか‥
もう学校止めちゃうんじゃないかって思った。
でも二週間後―‥
泣き腫らした顔で痩せた茜は必死な様子で登校した。
:08/02/16 22:55 :SH904i :☆☆☆
#752 [乱]
―茜
―茜
―茜‥。
いつも―‥どんな時も君は和紀の背中を見て歩いている
:08/02/16 22:57 :SH904i :☆☆☆
#753 [乱]
こんな俺じゃ支えにならないかもしれないけれど
必死に支えになろう
そして―‥好きの気持ちを封印することにした。
この気持ちは茜を傷つけるものでしかないのだから。
:08/02/16 22:59 :SH904i :☆☆☆
#754 [乱]
‥茜‥必死で笑おうとしてる
俺にははっきりと見て取れた。
なのに‥どうして、なんでこいつらは茜を傷つけようとしかしないんだろう‥
茜は今日も告白で呼び出されていた。
:08/02/16 23:02 :SH904i :☆☆☆
#755 [乱]
必死に立ち上が‥り告白されに、傷つけられに屋上へ行く茜をみて
苦しくて‥ただ苦しくて。
「あかね‥だいじょぶか」
「うん‥」
茜は悲しそうに微笑んだ。
茜を屋上へ送り出し、椅子に座ってぼーっとしていた。
:08/02/16 23:06 :SH904i :☆☆☆
#756 [乱]
「桐生君‥ちょっときて。」
「‥えーと??」
「美佳。いいからきて。」
いつも茜と一緒にいる子が横に立っていた。
しかも怒ってる様子で。
:08/02/16 23:09 :SH904i :☆☆☆
#757 [ちぃ]
:08/02/17 00:11 :SH903i :☆☆☆
#758 [乱]
ちぃさん
アンカーありがとです
:08/02/17 09:43 :SH904i :☆☆☆
#759 [乱]
??
不思議に思いつつ前を歩く美佳、という子についていった。
着いたのは階段の踊り場で、そこには仲倉と前田もいた。
「‥‥何??」
三人に向かって恐る恐る尋ねる。
:08/02/17 09:47 :SH904i :☆☆☆
#760 [乱]
「‥‥」
三人は揃って不機嫌な顔をして押し黙った。
この三人が俺に話があるということは
(茜のことか...??)
悩んでいると仲倉が重い口を開く。
「‥ぁのさぁ‥
半端な気持ちで茜に近付いてるなら...ゆるさねぇから。」
:08/02/17 09:52 :SH904i :☆☆☆
#761 [乱]
「‥は??」
「‥桐生は他の奴らとは違うのはわかってる。
お前‥本気の目してるし」
仲倉の隣にいる前田も続けて言った。
「‥桐生クンは茜に告ったりしてないんだよね??
桐生クンが辛いのもわかるけど...茜を友達として支えてあげて??」
美佳が泣きそうな声で言った。
:08/02/17 09:59 :SH904i :☆☆☆
#762 [さ−]
:08/02/17 10:00 :F703i :☆☆☆
#763 [乱]
:08/02/17 19:32 :SH904i :☆☆☆
#764 [乱]
「友達として‥??」
「‥うん。
茜には和紀だけなの‥
桐生クンが想いを伝えたら茜はまた悩んだりしちゃうと思うから‥」
「‥‥」
―そんな事分かってる‥
俺の想いは茜にとって悩みの種にしかならない。
でも人に改めて言われるとまた、苦しくなった。
:08/02/17 19:36 :SH904i :☆☆☆
#765 [乱]
「‥ああ‥友達として支えるつもりだよ」
息をごくんと飲み込んで呟いた。
「‥俺らも茜支えていくつもりだから」
そういった仲倉の瞳は、どことなく悲しみに満ち溢れている。
本当はお前らも辛くてしかたないんだな‥
:08/02/17 19:40 :SH904i :☆☆☆
#766 [乱]
「あぁ。」
俺はぽつりと言うと歩き出した。
その肩に手を置いた仲倉は頷いていて..
和紀という男がどれだけ周りに想われていたか‥
‥そんな高すぎる壁を越える日なんて来るのか、、
この時は前が見えない日々がしきりに続いた。
:08/02/18 18:49 :SH904i :☆☆☆
#767 [乱]
「茜っ昨日のテレビ見た??」
『‥ううん、見てない』
「あーかーねっ今ぼーっとしてたでしょ笑」
『そぉ‥??‥そんなぼーっとしてたんだ‥あたし』
―‥毎日くだらないことばかり話しかけることしか出来ないなんて。
茜‥本当の笑顔で笑って??そんな..作り笑顔みせんなよ
:08/02/18 18:57 :SH904i :☆☆☆
#768 [乱]
心ではそう思っているのに何も言えない。
そして茜は‥毎日、誰もいないサッカーグランドを見続ける
「あかねっ」
「拓海何ー??」
・・
今日もその笑顔..か。
:08/02/18 19:03 :SH904i :☆☆☆
#769 [乱]
―‥茜気付いてる??
茜は笑ってるつもりかもしんないけど
全然笑えてないって事。
俺の後ろにいる“ダレカ”を見て‥俺の事を少しも見てないって事。
「ねぇどしたのーたーくみっ!!」
そんな目で..もう..見ないで。
:08/02/18 19:07 :SH904i :☆☆☆
#770 [乱]
「‥‥。」
「‥たくみ‥??」
―駄目だ、苦しい―
ガラッ
「あかねー!!桐生ー!!」
俺が茜の机の隣で黙り込んでいると、教室のドアが開き、仲倉が入って来た。
「あっ刹!!なにー??」
茜が尋ねると仲倉が
「これ、お土産」
といって嬉しそうに手を出した。
:08/02/18 19:13 :SH904i :☆☆☆
#771 [乱]
手の中では赤と青のひよこのストラップがキラキラと光っていた。
「‥わぁ‥かわいい‥」
茜は嬉しそうにストラップを受け取る。
仲倉はそんな茜を優しい目で見守っていた。
「‥はいっ桐生も」
そう言ってもう一つのストラップを差し出す。
「‥え??‥俺にも??」
「もち♪」
:08/02/18 19:19 :SH904i :☆☆☆
#772 [乱]
「‥さ、さんきゅ。」
戸惑いながらも俺は受け取った。
まさか仲倉が俺にまでお土産をくれるとは思ってなかったから、正直驚いた。
そんな俺達を眺めていた茜は仲倉の腕を引っ張って
「‥ねね、お昼拓海も一緒に食べても良い??」
と言った。
:08/02/18 19:22 :SH904i :☆☆☆
#773 [乱]
俺の意見も聞いて良くない??
そうつっこみたかったけど、最近一人で食べてたし..
ま、どっちでもいーや
と思いつつ仲倉を見た。
「いーね♪拓海‥昼は寒いけど屋上こいよー」
仲倉は笑って手を振りながら教室を出ていった。
:08/02/18 19:27 :SH904i :☆☆☆
#774 [乱]
教室にいた女子達がぽーっと仲倉を見つめていた。
「‥ねぇ。勝手に「ッやだった??‥ごめん」
茜は申し訳なさそうに俺を見る。
「いや、やじゃない‥
つか仲倉良いやつだな♪」
「でしょ??刹お兄ちゃんみたいなの!!前ちゃんも美佳も超いい人だから♪」
茜は自慢げにいった。
:08/02/18 19:33 :SH904i :☆☆☆
#775 [乱]
「知ってる♪」
「‥‥え??何か言った??」
茜は聞こえていない様子だった。
仲倉も前田も美佳って子も良い奴だなんてもちろん知ってる。
だってあいつら茜の事本気で大事にしてたから...。
そしてその日から俺は仲倉達と仲良くなった。
:08/02/18 19:37 :SH904i :☆☆☆
#776 [乱]
刹
こいつはとにかく男前で
クール‥なふりして本当にダチ思い。茜を陰でいつも守ってる。
前田
裏表がなくいつも空気を明るくしてくれる。
誰に対しても優しいムードメーカー。
美佳
茜の無類の親友で、茜の一番の支え。刹の事好きなのかなってよく思う。
:08/02/18 19:42 :SH904i :☆☆☆
#777 [乱]
皆本当に良い奴ばっかで‥
ダチになれた事を誇りに思う。
一緒に飯を食い、遊びに行き、勉強し
あいつらと、茜を支える日々が続いた。
でも、カズキという名前は一切出てこなくて
―‥傷の深さを思い知る。
************
:08/02/18 19:46 :SH904i :☆☆☆
#778 [乱]
-数ヶ月後-
「たーくみーっ合格おめでとぉ」
「おー茜ー久しぶり♪」
俺は受験に合格したので久しぶりに学校に行った。
茜は
何日も‥何日もたって
やっと普通の感情を取り戻してきた所で、笑って祝ってくれた。
‥まだ本当の笑顔ではないけれど。
:08/02/18 20:37 :SH904i :☆☆☆
#779 [乱]
この日も刹達と一緒に飯を食った。
馬鹿みたいに笑って、祝ってくれて、からかい合って‥
「拓海本当おめでとなー」
そういって前田が俺の頭をくしゃっとし
「今日遊びに行くかッ」
笑いながら刹が言う。
:08/02/18 20:43 :SH904i :☆☆☆
#780 [乱]
俺は微笑みながらちらっと茜をみた。
そしたら
茜と‥目が合った。
―ドクン‥ドクン‥―
:08/02/18 20:46 :SH904i :☆☆☆
#781 [乱]
「どした??」
ドキドキしながら尋ねると
予想意外な事に
茜は真っ赤になって俯いた。
―‥あか‥ね??‥―
俺はわけがわからずにしばらくポカンと口を開けていた。
‥でもこんな可愛い茜を見てしまったら‥封印仕切れない程の気持ちが溢れ出してしまうんだ‥
:08/02/18 20:50 :SH904i :☆☆☆
#782 [乱]
好きだ、なんて―‥言えない
そんなやり場のない気持ち。
いつか俺自身を見てくれたら伝えられるだろうか‥
また
胸が締め付けられる思いがした。
俺は、茜のトモダチ。
言い聞かせるように頭の中で繰り返した。
:08/02/18 20:55 :SH904i :☆☆☆
#783 [乱]
茜はきっとまだあいつの事が好きで。
もし俺が今好きだなんていったら
―‥俺を嫌う??拒絶する??
なぁ茜
俺はどうすれば良いの??
出口のない迷宮の中で、ひたすら悩んでいた。
:08/02/18 20:59 :SH904i :☆☆☆
#784 [乱]
************-数日後-
家で、刹と電話をしていた。
「茜‥最近笑うようになったなー」
「なー‥
ってか拓海、お前なんでコクんねぇの??」
「‥は!!??ってか刹最初に俺になんて言ったか覚えてる??」
「全然♪」
:08/02/18 21:05 :SH904i :☆☆☆
#785 [乱]
「‥あのねぇ;
っつか茜俺の事別に好きでもなんでもねーし‥
困らせるだけだろ‥」
「‥お前さぁ‥本気でいってんの??
茜は和紀の事しか本当に見えてなかったんだ。
それを変えたのは、、お前。
好きなら‥茜を動き出させろよ‥」
最後は涙声だった。
:08/02/18 21:10 :SH904i :☆☆☆
#786 [乱]
刹がそんな風に言ってくれて正直嬉しかった。
―‥こんな俺でも好きでいて良いのかな
って思えたから。
留まることの知らないこの気持ちは、日ごと大きくなり‥
もう抑えられる自信もねぇよ‥
:08/02/18 21:14 :SH904i :☆☆☆
#787 [乱]
茜は俺を必要としてくれてる
それだけが確かで
それだけで涙が出るほど嬉しいんだ。
「‥俺告っても良いのかな‥」
「‥‥当たり前だろ」
電話口から優しい声が聞こえた。
:08/02/18 21:17 :SH904i :☆☆☆
#788 [乱]
―その時
一本のキャッチが入った―
「あっ刹‥キャッチ入ったからかけなおすわ」
「‥了解っ‥とにかく‥頑張れよ
ガチャッ ツーツー」
刹は電話をきった。
(刹ありがとな‥)
俺はそう思いつつキャッチに出る。
ピッ
「もしもし??」
:08/02/18 21:22 :SH904i :☆☆☆
#789 [乱]
「もしもし‥ズキ??」
最後の方は聞き取れなかったけど‥
電話口からは予想もしない
君の声。
「‥あっ茜!?」
慌てていうと
君は泣きながら助けを求めた。
:08/02/18 21:25 :SH904i :☆☆☆
#790 [乱]
何があったのかも分からなかったし‥何も考えられなかなった。
‥ガチャッ
茜、茜、
不安に押し潰されそうになりながら
電話をきってすぐに学校へと向かう。
嫌な予感がして
怖くて
走りながら不安で吐きそうだった。
何があったの‥??
:08/02/18 21:29 :SH904i :☆☆☆
#791 [乱]
学校に着いた頃には酸素不足で
「ハァ‥ハア‥」
息を切らして体育館倉庫に向かう。
走って走って‥
すると
鍵の閉まった体育館倉庫が見えた。
:08/02/18 21:31 :SH904i :☆☆☆
#792 [乱]
ドンドンッ
「茜‥??」
扉を叩きながら尋ねると、茜が泣きながら何かを言う声が聞こえる。
茜は相当怯えた様子で‥
俺はすぐに聞こえた単語を頼りに
俺のクラスにむかった。
:08/02/18 21:34 :SH904i :☆☆☆
#793 [乱]
教室に行き、
見たのは
茜の下着姿の写真と男達。
‥意味がわかんねえよ‥
血管がブチ切れそうなほど怒りが沸々と込み上げる。
そして
―考えるより先に
腕が動いていた。―
「」
:08/02/18 21:37 :SH904i :☆☆☆
#794 [乱]
「は!!??桐生「うっせーよ」
俺に気付いて近づいた奴の顔面を思いきり殴る。
周りの連中はぽかんとしていた。
そしで俺は茜の写真を引きはがし、ずたずたに切り裂く。
「何お前ふざ「こっちの台詞だよ‥つかネガだせや」
写真をちぎる俺にくってかかって来た奴の顎を持ち、黒板にたたき付けながら俺は言った。
:08/02/18 21:43 :SH904i :☆☆☆
#795 [乱]
ポカンとしていた奴らもやっと状況をのみこめたようで
俺に殴り掛かって来た。
俺はネガを取り返すことに必死で
一人殴り返す。
:08/02/18 21:45 :SH904i :☆☆☆
#796 [乱]
ムカつきすぎて我を忘れた俺は、ただ殴ることに必死で
気付いた時には
左手はネガをにぎりしめ
右手は血だらけだった。
そして皆逃げてしまった教室には一人もいなかった。
とりあえずネガを切りながらまだ有り余る怒りに震える。
:08/02/18 21:50 :SH904i :☆☆☆
#797 [乱]
そしてよろよろと倒れそうになりながら茜の待つ体育館倉庫に向かった。
ダンッ
扉によりかかって茜に話し掛ける。
―‥この扉の向こうに茜はいるのか。
:08/02/18 21:53 :SH904i :☆☆☆
#798 [乱]
俺が好きっていったら茜はどうする??
好きなんだって
好きでしかたないんだって
伝えるのはわがままな事??
俺もう我慢すんの無理みたい‥
―‥
:08/02/18 21:55 :SH904i :☆☆☆
#799 [乱]
「‥茜??」
「‥か、和紀っ‥??」
泣きながら壁の向こうの君は信じられない言葉を口に出した。
“カズキ”
:08/02/18 21:59 :SH904i :☆☆☆
#800 [乱]
―‥カズキ‥??
カズキって何だよ‥!!!
カズキはもう‥いないんだ‥
いい加減‥見てくれよ‥!!
俺を見て‥俺を見て‥俺を見て‥―
泣きながらドアを思いきり叩く事しか出来なかった。
我慢の限界はとうに越えていたんだ。
:08/02/18 22:05 :SH904i :☆☆☆
★コメント★
←次 | 前→
トピック
C-BoX E194.194