春の希望と・・・【BL】
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#901 [コロ]
 
――――
――

カタンッ コト


望「ン・・・」

望が目を覚ました時
まだ太陽の光りが
部屋の中を照らしていた
 

⏰:09/05/20 12:28 📱:SH700i 🆔:603opMAE


#902 [コロ]
 
そんなに長い間 眠っていたわけではない様だ。

何か音が鳴っていた気がしたけど・・・

ふと、目線を泳がせると
部屋の中心にあるテーブルで食事をしてる石田が目に入った。
 

⏰:09/05/20 12:37 📱:SH700i 🆔:603opMAE


#903 [コロ]
 
すぐ近くの時計を見ると、針はまだ14時あたりを指している。

望が石田の部屋に連れて来られたのが12時前ぐらいだったので、本当に少ししか時間がたっていない。

望「ッ・・・ン・・」
 

⏰:09/05/20 12:51 📱:SH700i 🆔:603opMAE


#904 [コロ]
 
喉が痛い。

カラカラに渇いて
水分が欲しい。

望が動く気配に石田が気付いた。

石「起きたのか・・・
 何か食う?」
 

⏰:09/05/20 12:58 📱:SH700i 🆔:603opMAE


#905 [コロ]
 
望は首を横にふり
「みず」と声を振り絞った

石田は何も言わずに
グラスに水を注ぎ
ベッドまで持って行く。

腕は拘束されたままだったので、石田が口元までグラスを近づけてくれたので、そのまま飲んだ。
 

⏰:09/05/20 13:05 📱:SH700i 🆔:603opMAE


#906 [あ]
失礼しますm(_ _)m

>>1-50
>>51-100
>>101-150
>>151-200
>>201-250
>>251-300
>>301-350
>>351-400
>>401-450
>>451-500
>>501-550
>>551-600
>>601-650
>>651-700
>>701-750
>>751-800
>>801-850
>>851-900
>>901-950
>>951-1000

⏰:09/05/21 20:57 📱:W51SA 🆔:yHKCx1OU


#907 [コロ]
あ様

大量のアンカーありがとうございますo(^-^)o

⏰:09/05/22 15:04 📱:SH700i 🆔:fBYFAkoY


#908 [コロ]
 
冷たい水が喉を通ると
痛みが少し和らぎ
気付くと一気に飲み干していた。

もっと欲しいと思っていると石田が「まだいるか?」と聞いてきたので頷く。

望「ンッ・・―――」
 

⏰:09/05/22 15:11 📱:SH700i 🆔:fBYFAkoY


#909 [コロ]
 

ニ杯目は少しゆっくり飲んだ。

飲み終わると体が怠いせいもあり、ベッドに深く体を沈ませ目を閉じた。

すると、額にかかった髪を払い、手を乗せられた感触がしたので再びを目を開けると・・・
 

⏰:09/05/22 15:18 📱:SH700i 🆔:fBYFAkoY


#910 [コロ]
 
石田が自分の額に触れていて、思わず跳び起きた。

しかし拘束された腕の御蔭で、ほんの少し体が浮いただけだったが・・・

そっと手を額から外されてもビクビク怯えている僕を見て、石田は一瞬呆れ顔になった。
 

⏰:09/05/22 15:25 📱:SH700i 🆔:fBYFAkoY


#911 [コロ]
 
石「熱は無い。」

たった一言そう言って
石田はまたテーブルで
食事を再開する。

僕はポカンと呆気にとられたが、とにかく体中つらくて、特に腰が怠かったので、また眠る事にした。
 
 

⏰:09/05/22 15:30 📱:SH700i 🆔:fBYFAkoY


#912 [コロ]
 
―――
――

何かが体に触れる


眠っていたけど・・・


なんとなく石田に触られているんだと解った。
 
 

⏰:09/05/23 23:30 📱:SH700i 🆔:TbI3olvo


#913 [我輩は匿名である]
頑張ってくださいッ!!

⏰:09/05/23 23:37 📱:P905i 🆔:sMTEHyf.


#914 [コロ]
 
―――
――

目が覚めると、時計は夕方の17時だった・・・。

腕の拘束は外されていたけど、かわりに左足が鎖で繋がれている。

少し溜め息が出た。
 

⏰:09/05/24 00:31 📱:SH700i 🆔:Vz.rGgZQ


#915 [コロ]
>>913我輩様

ありがとうございます
o(^-^)o

⏰:09/05/24 00:33 📱:SH700i 🆔:Vz.rGgZQ


#916 [コロ]
 
辺りを見回してみるが
石田が居ない。

その事に胸のへんが
ほっとするのがわかる。

枕元に水のペットボトルが置いてあったので、飲んでもいいんだろうと思い、口を付けた。
 

⏰:09/05/24 00:37 📱:SH700i 🆔:Vz.rGgZQ


#917 [コロ]
 
なんだか、すごく疲れている気がする。

繋がれているって事は
自分は監禁でもされてるんだろうか・・・?

もう何がどうなってしまったのか誰か教えて欲しい。

自分は気付かない間に石田に対して何か悪い事でもしてしまっているのかも。

⏰:09/05/24 00:44 📱:SH700i 🆔:Vz.rGgZQ


#918 [コロ]
 
しかし、昔から頭は人並みのレベルしか持ってないし、誰かを傷付けるのは好きじゃないし、学校で特に目立つ行動はとってない。

と言うか、運動神経からも恵まれたわけじゃないから、自分はずば抜けた才能を持たない平凡な人間・・・
 

⏰:09/05/24 00:52 📱:SH700i 🆔:Vz.rGgZQ


#919 [コロ]
 
石田みたいに頭が良くて、運動もそこそこ出来る人からすれば、僕は恨みの対象にもならないはず。

じゃあやっぱり・・・

「勇気」の事?

石田がいつも一緒にいる
古賀が率いるグループと
勇気の率いるグループは、仲が悪いから・・・

⏰:09/05/24 01:03 📱:SH700i 🆔:Vz.rGgZQ


#920 [コロ]
 
僕は最近いつも勇気と一緒に居る事が多いし、石田と初めてまともに顔を合わせたのは、古賀から勇気を庇ったあの時・・・。

それに、最初の呼び出しの頃から石田は勇気の名前を出していた。

勇気と仲が良い僕が
気に入らないんだ・・・。
 

⏰:09/05/24 01:13 📱:SH700i 🆔:Vz.rGgZQ


#921 [コロ]
 
もしかすると僕と勇気が付き合い始めたのを知って、それで嫌がらせの為に監禁まがいの事をしてるのかもしれない。

だとすると・・・

石田はどうすれば許してくれるのかな。
 

⏰:09/05/24 01:19 📱:SH700i 🆔:Vz.rGgZQ


#922 [コロ]
 


頭の中でぐるぐる考えていると、ガチャガチャと鍵を回す音が聞こえ、続いてドアが開いた。

望「ッ・・―――」

石田の姿が目に入ると
思わず体が固まる。
 

⏰:09/05/24 01:24 📱:SH700i 🆔:Vz.rGgZQ


#923 [コロ]
 
少し震える体を何とかしたくて、余計に力が入ってしまった。

石「何それ・・・ビビりすぎ
 だよ。ウザイ」

きっと無言で睨まれるだけだと思っていたから、眉間にシワを寄せて不機嫌な声で喋られた事に驚いた。
 

⏰:09/05/24 01:32 📱:SH700i 🆔:Vz.rGgZQ


#924 [コロ]
 
怒らせてしまった・・・

どうしよう


僕は段々滲んでゆく視界に泣いては駄目だと思うけれど、涙がどんどん溜まるのを止められなかった。

石「・・・チッ・・――」
 

⏰:09/05/24 01:36 📱:SH700i 🆔:Vz.rGgZQ


#925 [コロ]
 
舌打ちに体がビクリと跳ねたが、石田はそれ以上何もいわずにテーブルの前へ座り、缶コーヒーを飲みながらテレビを点けて適当な番組を見始めた。

ふと、石田もテレビなんか見るんだと思ってしまう。

見ないわけ無いか・・・。
 

⏰:09/05/24 01:42 📱:SH700i 🆔:Vz.rGgZQ


#926 [コロ]
●きります●

感想お待ちしてます☆

[感想板]
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2722/

⏰:09/05/24 01:45 📱:SH700i 🆔:Vz.rGgZQ


#927 [コロ]
 
そんな石田の後ろ姿を
ぼんやりと眺めたり
難しい参考書が乗った
勉強机を発見したりしていると、石田が何か食べるかと聞いてきた。

流石に2回目は断り辛いので、頷く。

それで石田が用意してくれたのは、雑炊だった。
 

⏰:09/05/26 17:41 📱:SH700i 🆔:JKDRNqDM


#928 [コロ]
 
なんだか病人みたいだけど、あまり食欲がなかったので有り難い。

それに寮の食堂で出されるメニューはどれも美味しいから、僕はなんとか残す事無く食べ終えた。

最後にペットボトルの水を飲んで、お皿を石田に渡す。
 

⏰:09/05/26 17:49 📱:SH700i 🆔:JKDRNqDM


#929 [コロ]
 
望「・・・ぁりがと・・」

石田と面と向かうのは
怖くて、消え入りそうな声で言った。

石田は何も言わず受け取ると、食堂に皿を返しに部屋を出た。
 
 

⏰:09/05/26 17:53 📱:SH700i 🆔:JKDRNqDM


#930 [コロ]
 
残された望は、石田が居なくなったことに、ただ胸の辺りがホッとするのを感じた・・・。



――――
―――

――
 

⏰:09/05/27 17:56 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#931 [コロ]
 
―――1週間前。

鈴原にメールで呼び出された石田は、いつもの様に部屋まで出向いた。

中に入ってから鈴原は話しをし始める・・・

内容は望の事。
 

⏰:09/05/27 18:02 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#932 [コロ]
 
鈴「最近どうなんだよ?
 お前のペット」

石「・・・別に。」

鈴「は?逃がしたの?」

石「そんなとこです」

昨日、呼び出したけど望が来なかった事を思い出す。
 

⏰:09/05/27 18:06 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#933 [コロ]
 
鈴「何やってんだよ。
 飽きたのか?」

石「・・・・」

あー、何となく鈴原の言いたい事がわかる。

鈴「用済みなら、俺が
 使っていい?笑」

やっぱり。
言うと思った・・・。

⏰:09/05/27 18:10 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#934 [コロ]
 
石「いや、今はただ
 泳がしてるだけなんで
 また捕まえます・・・」

鈴原に手を出されるぐらいなら、自分で望を汚していたいと石田は思った。

鈴「ふーん・・・残念。笑」

夏休みの間、もし鈴原が望を見つけたら何をするかわからない。

⏰:09/05/27 18:16 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#935 [コロ]
 
今の表情からして鈴原は、かなり北本望に興味を持っている。


その時・・・
石田は望を鈴原の目の届かない場所に隠してしまいたいと思った。

石「大和さん・・・」
 

⏰:09/05/27 18:21 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#936 [コロ]
 
鈴「あ?」

石「北本は俺が目を付け
 ました・・・最後まで俺
 が責任持ちたいんで。」

鈴「・・・手ぇ出すなって?
 ま、お前の頼みなら
 聞いてやらないでも
 ねぇけど・・・俺の気が
 変わらなければな。」
 

⏰:09/05/27 18:28 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#937 [コロ]
 
鈴原は、そう言って愉快そうに笑った。

誰もこの人には逆らえない・・・。

石田は鈴原を一瞬冷めた瞳で見据えたが、頭の中ではどうやって鈴原から望を遠ざけようかと考えていた。
 

⏰:09/05/27 18:32 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#938 [コロ]
 
中村秋を壊しておきながら、望にまでその汚い手を伸ばそうとしている鈴原に、石田はとてつもない嫌悪を感じる。

少しでも早くこの部屋を出たくてたまらなかった。

たまに寝室の方から聞こえる秋の呻く様な泣き声も、もう耳に入れたくない。
 

⏰:09/05/27 18:42 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#939 [コロ]
 
勇気の事うんぬんではなく、石田は望の存在が自分の中で大きくなり過ぎている事に、まだ気付いていない。

ただ、ただ望を鈴原の手に落としたくなかった。

――――
―――
――
 

⏰:09/05/27 18:47 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#940 [コロ]
 
食器を食堂へ返し、石田は3日前の事を思い出す。

調度すぐそこのテーブルで中西勇気の仲間である
森ナントカか、山ナントカ・・・名前は忘れたが、誰かが話しをしていた。

「勇気さ、今週の土曜に
三波社長のパーティー行くらしいぜ。」
 

⏰:09/05/27 18:57 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#941 [コロ]
 
「三波社長?え!?
あの大手の社長のパーティーに行くって?」

「ああ、だから5日ほど実家帰るってさ」

「マジかよー。」

偶然聞いてしまった勇気の不在。
調度、自分のルームメイトも実家に帰っていた。

⏰:09/05/27 19:03 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#942 [コロ]
 
北本を監禁しよう・・・

そう思った。

衝動的だが、その考えしか頭に浮かばなかった。


そして思考がその時の事に捕われていて、石田は自分の背後に人の気配が近づいた事に気付いていない・・・
 

⏰:09/05/27 19:13 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#943 [コロ]
 
もし食器を手に持っていたら、確実に落としていただろう・・・。

いきなり古賀が石田の肩をバシっと叩いたのだ。

古「よー!シンちゃん
 何やってんだよ。笑」

石「こッ・・は!?」
 

⏰:09/05/27 19:17 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#944 [コロ]
 
望を監禁している事で
普段より冷静さに欠けているのか、無駄に驚いてしまった。

古「何?ビックリした?」

石「・・・別に;」

皆が恐れる古賀だが、プライベートは今時高校生・・・こんな感じだ。
 

⏰:09/05/27 19:26 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#945 [コロ]
 
古「シンちゃん暇そー。」

石「シンちゃんって
 言うな; 気持ち悪い」

鈴原と違って古賀はあまり気を使わなくて良い。

周りはそうじゃないらしいが、みんな知らないだけで古賀は案外話しやすい奴だ。
 

⏰:09/05/27 19:32 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#946 [コロ]
 
だだ短気でキレやすい上に、人の好き嫌いが激しいので、扱いは難しいが・・・

コツさえ掴めば、人懐っこい気さえする。

石「なんで上半身裸?;」

古「え?笑
 だって暑いじゃん」
 

⏰:09/05/27 19:35 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#947 [コロ]
 
いつもより上機嫌な古賀に石田はこの後、1時間ほどその上機嫌の理由を語られたのだった。


――――
―――

――
 

⏰:09/05/27 19:38 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#948 [コロ]
●きります●

感想板
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2722/

⏰:09/05/27 19:42 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#949 [コロ]
 
―――
――

 カチャ キィィ−・・

石田の部屋のベッドで横になっていた望は、扉が開く音で起き上がった。

すぐに、皿を返して手ぶらになった石田と目が合う。
 

⏰:09/05/31 05:27 📱:SH700i 🆔:gmLHLdPU


#950 [コロ]
 
ほんの一瞬、眉間に皺を寄せられた気がした。

そんなに僕の姿が気に入らないなら、監禁なんて事やめてほしい・・・

もう、勇気以外の人に
あんな事されるなんて
耐えられそうにない。
 

⏰:09/05/31 05:33 📱:SH700i 🆔:gmLHLdPU


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