WHITE★CANDY
最新 最初 全 
#610 [ぎぶそん]
私はマシューの元へと足を踏んだ。
「いいえマシューさん。
それでもあなたは生き続けなきゃいけない。
私みたいな小娘に言われるのは腹立たしいと思いますが…。
二人は最期にあなたの生きてる姿を見たかったから、ここまで歩いて来た。
そしてあなたは生きたかったから二人を殺した。そうじゃありませんか?」
「…君、名前は?」
長い沈黙の後、マシューが口を開いた。
「真希って言います。」
「マキか…。その名前、死ぬまで覚えておくよ。
マキ…君はこの街で見た中で、一番綺麗な瞳をしている。」
:09/09/08 01:27
:SH705i
:0WCPcnl.
#611 [ぎぶそん]
「さあ、マシューさん、あなたも早くここから出ましょう!
奴らがここを責めてくる前に…!」
元基と優平が、両脇を支えるようにしてマシューの身体を担ぐ。
そして私が先導するように、ドアの前に立つ。
しかし扉を開けると、目の前にさっきまでいなかったアンデッドが立っていた…。
驚きと恐怖で、その場から動けない。
「マキ、危ないっ!」
:09/09/08 13:19
:SH705i
:0WCPcnl.
#612 [ぎぶそん]
「あああああっ!」
私を庇うようにして間に入ったマシューが、アンデッドに右肩を噛まれる。
「…クソッ!」
元基が怒り狂うように、その怪物に弾丸を三発撃ち込む。
最後に当てた弾で、奴の頭部が腐ったトマトのように潰れた。
「ああっ…。マシューさん…。ごめんなさい、私のせいで…。」
私は彼の身体を抱く。
「いや、いいんだ。
最期に君を助けることが出来たんだから。
もう私は動けない…。
さあ君たち、私を追いて早く行くんだ。」
:09/09/08 13:38
:SH705i
:0WCPcnl.
#613 [ぎぶそん]
マシューを残し外に少し出てみると、大量のアンデッドがわらわらと銃器店の方に迫って来ていた。
「クソッ!もうこんなにいやがる…。撃っても撃ってもキリがない数だぜこりゃ。」
「私たちの臭いを嗅ぎ付けて来たんだわ…!」
「いくら何でも早過ぎだろ!」
「どうする?このままじゃ皆ゲームオーバーよ。」
「…俺が囮になる。」
そう口にしたのは、元基だった。
:09/09/08 13:45
:SH705i
:0WCPcnl.
#614 [ぎぶそん]
「このゲームのルールは、たった一人でもクリアすればいいんだろ?
だったらここで俺一人が犠牲になっても構わんってことだ。
それに、いつまでもエリを一人にしてられねーしな。
お前ら、二人っきりになったからって、イチャついたりするんじゃねーぞ!」
元基らしく、危機感もなくへらへらと笑う。
「何か策はあるの?」
「ああ。といっても、映画の受け売りだけどな。」
それだけ言うと、元基はもう一度銃器店に入った。
:09/09/08 13:51
:SH705i
:0WCPcnl.
#615 [ぎぶそん]
数秒して、再び元基が重たそうに段ボールを抱えてやって来た。
「…さっきこれを見つけたんだ。」
見ると、箱一杯に手榴弾が中に入っていた。
「すまん。ちょいとこのトラックは借りるぜ。
新しい車は、きっとあの車庫の中にあるだろ。」
手榴弾入りの段ボール箱と共に、元基が一人でトラックに乗り込む。
「元基、あなたまさか…!?」
「おっ、真希。気づいたか。お察しの通りだぜ。
これから死のドライブの始まりだ。」
:09/09/08 14:00
:SH705i
:0WCPcnl.
#616 [幸]
:09/09/10 21:00
:W53T
:6DYa4H6I
#617 [ぎぶそん]
そして、元基はそのままアンデッドの束に向かって進み出した。
元基の作戦はこうだ。
トラックごと突っ込んで奴らを十分引き付けた後、手榴弾を使ってそのままトラックごと爆発を起こす。
大量の手榴弾とガソリンという組み合わせなら、彼の思惑通り上手くいくかも知れない。
数分後、遠くの林の方で大規模の炎上が起こった。
『2時間6分39秒。
ミスター・モトキ・ハネダ。
爆死によりゲームオーバーです。』
そしてそれから間もなく、元基の成功を知らせるアナウンスが聞こえる。
:09/09/10 22:55
:SH705i
:5CU6JsAA
#618 [ぎぶそん]
私と優平は元基の死(ゲームオーバー)を嘆くことなく、すぐさま車庫の中から見つけた大型バイクに乗り込んだ。
優平が運転し、私が後ろ向きになって座り、奴らが近寄ればショットガンで狙撃する。
元基が道連れしてくれたお陰で、二・三人しかいなかった。
林の中は、まだ火の粉がそこらじゅうにぽつぽつと残っていた。
20分後、目的地のストロベリーマンションに到着した。
20階立てで縦に長く、薄桃色の外壁をしている。
:09/09/10 23:12
:SH705i
:5CU6JsAA
#619 [ぎぶそん]
私たちは上から下にかけて虱潰しに一つ一つの部屋を調べていく。
途方に暮れそうな作業の中、14階の1405号室のクローゼットの中にいたクリスを見つけた。
少し伸びた金髪のサラサラヘアに、綺麗な青い瞳をしている。
3人でエレベーターで下まで降りていく。
初対面の私に抱き抱えられても、彼は顔色一つ変えない。
記憶と感情を失った少年か…。
こんな幼い子供がこのゲームとどう関係していくんだろう。
:09/09/25 19:09
:SH705i
:t8prEB2s
★コメント★
←次 | 前→
トピック
C-BoX E194.194