・・万華鏡・・
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#780 [果樹]
家に着きました!
今日は楽しかったです☆
明日バイト頑張ってください!
じゃあおやすみなさい
メールを送った後、パチンと携帯を閉じて、服を着替える。
ふと鏡を見て、首筋にある赤い痣に目が止まる。
何これ?
:08/12/04 20:15
:P902iS
:☆☆☆
#781 [果樹]
不思議に思いながら指先で赤い痣に触れる。
ここは先輩がキスした場所・・・。
まさか・・これってキスマーク?!
赤い痣の正体がわかった途端、私の顔は、ボボッと沸騰したかのように赤くなる。
「先輩のばか・・」
:08/12/04 20:15
:P902iS
:☆☆☆
#782 [果樹]
悪態をつきながらも顔の緩みは隠せない。
恥ずかしく思いながらも、私はそんな小さなことに幸せを感じていた。
だからこそ、こんな幸せな日々に終りが来るなんて、この時の私には想像も出来なかった。
ねぇ、先輩?
先輩はこの時、私のことどう思っていたの?
:08/12/04 20:16
:P902iS
:☆☆☆
#783 [果樹]
――――・・・
「今日も先輩のところ?」
放課後、ルンルン気分で帰り支度をしていると、結女がピトッと私に寄り添うようにくっつく。
「うん!ご飯作って待ってようかと思って」
笑顔で言う私とは正反対に、結女はしゅんと悲しそうな顔をした。
:08/12/05 08:19
:P902iS
:☆☆☆
#784 [果樹]
「たまには私とも遊んでね?」
そんな可愛いことを上目使いで言う結女に、キュンと胸を射ぬかれる。
結女の頭をいいこいいこするように撫でて、「当たり前でしょ」と言うと、結女は可愛い笑顔を見せた。
先輩と仲良くね、と、手を振る結女にバイバイをして、私は教室を出る。
:08/12/05 08:20
:P902iS
:☆☆☆
#785 [果樹]
――――・・・
「牛肉、玉葱、人参、じゃが芋。ルーも入れたし生クリームもバッチリ!」
スーパーに来た私は、今日の夕食のビーフシチューに使う食材が、入ったカゴの中を確認する。
「後はー・・あ!飲み物」
足りない飲み物を買い足すために私はドリンクコーナーに足を向ける。
:08/12/05 08:20
:P902iS
:☆☆☆
#786 [果樹]
「よしっ!オッケー」
ビーフシチューを作るための食材がそろったところでレジに向かいお会計を済ませる。
――――・・・
スーパーの袋を右手にアパートの階段を上る。
鞄から鍵を出し、先輩の部屋のドアを開けると玄関には、靴が何足も並んでいた。
:08/12/05 08:21
:P902iS
:☆☆☆
#787 [果樹]
あれ?今日バイトって言ってたのに・・・。
不思議に思いながらも、家の中に入ると台所と部屋を仕切るドアの向側からたくさんの声が聞こえた。
ドアの向こうは、ガヤガヤと賑わっているようだ。
私は、何の疑いもなく、バイトを休んで友達といるのだろうと思った。
邪魔しちゃ悪いかな。
:08/12/05 08:21
:P902iS
:☆☆☆
#788 [果樹]
一先ず食材を冷蔵庫に入れるため冷蔵庫を開ける。
今日は帰った方が良さそう。
冷蔵庫に食材を入れながら、ドアの向こうの音に、聞耳をたてていると先輩の声が聞こえた。
「友美飲んでるかー?」
私以外の知らない女の名前を呼ぶ先輩。
:08/12/05 08:23
:P902iS
:☆☆☆
#789 [果樹]
続いて知らない女の声が聞こえた。
「飲んでるー。ていうか滉太って彼女いるのー?」
甘ったるい猫撫で声で喋る女に少し苛立ちを覚える。
でも次の瞬間、私は幸せな気持ちに包まれる。
「いるよー」
「どんな子ー?」
:08/12/05 08:24
:P902iS
:☆☆☆
#790 [果樹]
「どんなってー2個下の高校生」
先輩が、ちゃんと私のことを話してくれたことが、すごく嬉しかった。
先輩の彼女として、ちゃんと自分ができてるかすごく不安だったから、嬉しかった。
でもそれは、ほんの一時だけで、次の瞬間、私の気分は深い谷底へと落ちていった。
:08/12/05 08:26
:P902iS
:☆☆☆
#791 [果樹]
「えー2個下とかガキじゃん!あたしと付き合おうよぉ」
「んー・・まぁお前ならー・・」
先輩の言葉を聞いた瞬間、大きな音を立てて食材が手から落ちた。
今、何テ言ッタノ・・・?
私ハモウイラナイ?
:08/12/19 07:14
:P902iS
:☆☆☆
#792 [果樹]
必要ナクナッタ?
先輩ニトッテ私ハ、ナニ?
「幸香・・」
名前を呼ばれて、現実に戻ってきた私の目に写ったのは、先輩の姿と先輩の腕に手を絡ませている見知らぬ女。
音に驚いて、台所の様子を伺おうとドアを開けたのだろう。
:08/12/19 07:15
:P902iS
:☆☆☆
#793 [果樹]
先輩は気まずそうな目で私と見知らぬ女を交互に見る。
「ごっごめんなさい!すぐ帰ります」
そんな状況に耐えられなくなった私は、転がった食材をそのままに、鞄を持ち部屋を飛び出した。
「幸香!」
後ろからは、私を呼ぶ先輩の声が聞こえたが、私は聞こえない振りをして走った。
:08/12/19 07:16
:P902iS
:☆☆☆
#794 [果樹]
――――・・・
「幸香っ・・・待てって!」
パシッと手を掴まれて、体力の限界にきていた私の足はゆっくりと止まる。
どのくらい走ったのか、息は絶え絶えで、視界は涙で霞んでいた。
「俺の話・・聞いて?」
手を掴まれたまま、くるりと先輩の方を向かされた。
:08/12/19 07:17
:P902iS
:☆☆☆
#795 [果樹]
私は下を向いたまま、嫌々をするように横に首を振る。
そんな私に構わず、先輩は話し出す。
「あれは別に、幸香と別れたいっていってるんじゃなくて・・・」
何も聞きたくない。
先輩の声が届かない。
私は出来る限りの声を振り絞るように出す。
:08/12/19 07:18
:P902iS
:☆☆☆
#796 [果樹]
「先輩は本当に私のこと好きですか・・・?」
涙で霞んだ視界でも、先輩が一瞬戸惑った表情をしたのがわかった。
私は、視線を右手の薬指で光っているものに移す。
それは、付き合った当初、先輩に道端で買ってもらった指輪。
ダイヤが埋め込んであるわけでも、ブランド品なわけでもなかったけど、私には何より大切なものだった。
私はそれをそっと外す。
:08/12/19 07:18
:P902iS
:☆☆☆
#797 [果樹]
「これ返します・・。さようなら・・」
押し付けるように、先輩の手に指輪を握らせて私は、また背を向けて走り出した。
終わったんだ・・・。
先輩とはもう終わったんだ。
私は、溢れ出る涙をゴシゴシと手の甲で拭きながら走った。
:08/12/19 07:19
:P902iS
:☆☆☆
#798 [果樹]
――――・・・
先輩に別れを告げてから3日が経った。
私は、何もする気が起きず、朝から晩まで学校にも行かずにぼーっとしている。
携帯を開くと先輩から電話やメールが来るから電源はずっと切ってある。
先輩からのメールを見たらきっと返してしまうから。
:08/12/19 10:43
:P902iS
:☆☆☆
#799 [果樹]
白いテーブルに片腕を伸ばして、頭をその片腕に乗せて、定まらない視線を部屋の中に巡らせる。
ふと箪笥の上に飾ってある写真立てに目が行く。
それは先輩と二人で写っている写真。
付き合う前、先輩の卒業式の日に、一緒に撮ってもらったものだった。
目から溢れた暖かいものが、頬を濡らす。
:08/12/19 10:44
:P902iS
:☆☆☆
#800 [果樹]
私は声を出すわけでもなく、涙はゆっくりと頬を流れた。
コンコン
一人、部屋で思い出に浸っていると部屋のドアを叩く音が聞こえた。
私は流れた涙をゴシゴシと手の甲で拭き取る。
カチャッとドアノブが回り、ドアの隙間から結女が顔を覗かせた。
:08/12/19 10:45
:P902iS
:☆☆☆
#801 [果樹]
「幸香?」
「結女・・・」
結女の顔を見たら涙が出そうになった。
結女は、そんな私を何を聞くわけでもなく、優しく抱き締めてくれた。
私はそのぬくもりに身を委ねるように、結女の胸で声を出して泣いた。
「ゆめぇ・・・ぐすっ・・ひっ」
:08/12/19 10:46
:P902iS
:☆☆☆
#802 [果樹]
――――・・・
どのくらい泣いたのか覚えてないけど、結女は、私が泣き病むまで何も言わずにただ抱き締めてくれた。
涙も収まり落ち着いた頃を見計らって、結女が静かに話だした。
「学校に来ないから心配したよ?メール送っても返事ないし」
「ごめん」と小さな声で言うことしか出来なかった。
:08/12/22 03:15
:P902iS
:☆☆☆
#803 [果樹]
「幸香が学校に来ない間に、冴木先輩来たよ」
先輩の名前に心臓がドキッと反応する。
「事情聞いた・・・」
「そっか・・・。もう・・ね、終わっちゃったんだ」
無理矢理笑顔を作って、結女に笑いかけると結女は辛そうな顔をする。
あたしのことなのに結女はまるで自分のことのように悲しんでいた。
:08/12/22 03:15
:P902iS
:☆☆☆
#804 [ピノ]
頑張ってください!
:08/12/27 15:59
:P703i
:☆☆☆
#805 [我輩は匿名である]
:08/12/27 19:47
:F906i
:DX2CQXoM
#806 [果樹]
ピノさん、我輩さん
ありがとうございます

久々の更新です!
:09/01/15 14:04
:P902iS
:☆☆☆
#807 [果樹]
「先輩、幸香と話したいって言ってたよ」
「うん・・・」
「元気になったら学校おいでね?待ってるから」
「うん・・・」
私の返事を聞いた結女は優しい笑顔を見せて、部屋を出ていった。
ぽつんと一人になった部屋で私は再び写真を見る
:09/01/15 14:05
:P902iS
:☆☆☆
#808 [果樹]
その中では私が幸せそうに笑っていた
先輩は私のことすきだったのかな
それも、もうわからない
付き合えたから好かれてると思ってたけど
本当はいつも不安だった
先輩は人気があって格好いいから
いつか私から離れていくんじゃないかって
:09/01/15 14:05
:P902iS
:☆☆☆
#809 [果樹]
いつも不安で押し潰されそうだった
先輩・・・先輩・・・
本当は今でも大好きです・・・
――――・・・
重たい足を引きずるように私は学校に向かう
周りでは朝の挨拶が飛び交うけどそんな晴れやかな気分になれない私は、うつ向いたまま教室に入る
:09/01/15 14:06
:P902iS
:☆☆☆
#810 [果樹]
「幸香・・・!」
教室に入るといきなり名前を呼ばれた
振り替えると心配そうに私を見る結女が立っていた
「結女・・・おはよう」
「おはよう・・・」
私が力なく笑うと結女も悲しそうな顔をした
心配させちゃ駄目ってわかってるのに
情けないね
:09/01/15 14:07
:P902iS
:☆☆☆
#811 [果樹]
ぼーっとしていると先輩のことばかり考えてしまう私は、出来るだけ授業に集中して何も考えないようにただただぺンを走らせた
――――・・・
「また月曜ねー」
「ばいばーい」
放課後になると教室内には帰りの挨拶が飛び交う
そして次々に生徒は教室を去っていく
:09/02/14 02:22
:P902iS
:☆☆☆
#812 [果樹]
なんとなくまだ帰りたくない私は、机に頬杖をついてぼんやりと茜色の空を眺めていた
「幸香・・・」
弱々しく呼ばれて振り向くと結女がいた
「先輩に連絡とった?」
結女の質問に私はただ静かに首を横に振る
:09/02/14 02:23
:P902iS
:☆☆☆
#813 [果樹]
「これ・・・読んで」
結女から手渡された1枚の紙切れ
結女は私にそれを手渡すと教室から出ていった
一人になった教室で私は綺麗に折り畳まれた紙切れを開く
そこには見慣れた綺麗な文字が刻まれていた
:09/02/20 06:39
:P902iS
:☆☆☆
#814 [果樹]
幸香へ
傷付けて悪かった
幸香は俺の前ではいつも笑っていたから、初めて涙を見たとき、俺は取り返しのつかないことをしたんだと思ったよ
まだ怒ってる・・・よな
あたりまえだよな
:09/02/20 06:40
:P902iS
:☆☆☆
#815 [果樹]
でもあれは浮気なんかじゃなかったんだ
酔った勢いって言ったらそれまでかもしんねぇけど、俺は今でも幸香を大切に思ってる
高校の時は、なんだこのしつこい女って思ってすげぇうざかったたけど、大学になってからもお前は、俺のことを好きでいてくれて・・・
俺はお前に会えてよかったと思ってる
:09/02/20 06:40
:P902iS
:☆☆☆
#816 [果樹]
また幸香とやり直したい
今度は俺がお前を追い掛けるから
手紙の最後の行には、書いてから恥ずかしくて消したのであろう文字が薄く残っていた。
「ばか・・・」
憎たらしい事を言う口とは裏腹に、私の目からは暖かいものが流れて、紙に染みを作った。
:09/02/20 06:43
:P902iS
:☆☆☆
#817 [
]
あげ

:09/08/24 09:36
:SH904i
:xGNd0/7M
#818 [
]
:09/08/24 18:53
:SH904i
:xGNd0/7M
#819 [
]
:09/08/24 18:56
:SH904i
:xGNd0/7M
#820 [○○&◆.x/9qDRof2]
(´∀`∩)↑age↑
:22/10/08 20:24
:Android
:xK0uSzd2
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