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#570 [別れ/渚坂]
「こんな終わり方しか出来ない俺って最低だよな」

自嘲ぎみにしか笑えない俺には言い訳をする資格も無いのかもしれない。俺のせいでボロボロになった彼女を前にしても、気の利いたセリフなんて一ミリも思いつかないのだから。

「でもお前とはわりと続いた方なんだぜ。前の奴なんか一週間しかもたなかったから」


今更昔話に花を咲かせようって腹じゃあない。でもこう言うことで、彼女を捨てる自分の精神を庇護しているしているのかもしれない。ああ、きっとそうだ。そうに違いない。


こんな俺を前にしても彼女は一言もしゃべらない。きっと彼女はその小さな身体だけでなく心までも乾きだしたのだ。

以前は潤っていた部分が一秒ごとに乾いていく。身体も心も。確実に。俺のせいで。



……これ以上は両者とも限界だ。無理、なのだ。


「じゃあな、コンタクト。俺は今日からお洒落眼鏡をかけるんだ。今まで世話になったよ」


右手に乗っていた使い捨てコンタクトを素早くゴミ箱に入れ、その手で黒縁眼鏡のフレームを掴み、難なく装着。


「よっし、いってきます!」


外は本日も晴天なり。

今日から俺は今流行の眼鏡男子だ。

⏰:09/10/25 13:15 📱:F905i 🆔:RazuJFaA


#571 [我輩は匿名である]
あっがーれ!

⏰:09/11/18 04:36 📱:P08A3 🆔:EPpIYhCk


#572 [渚坂]
定期あげー

⏰:10/01/01 23:53 📱:F905i 🆔:dPq9enoQ


#573 [渚坂]
あげとく

⏰:10/03/28 01:23 📱:F905i 🆔:tOiw0VQo


#574 [避難訓練(1/3)◆vzApYZDoz6]
黒板にチョークを撫で付ける耳障りな音を、さらにでかくて耳障りな非常ベルの音が掻き消す。
しかもこれがまた長い。やかましい事この上ない。

かの有名なアインシュタインは、小さな子供に相対性理論とはどういうものか、と聞かれた時、『好きな子の事を考える時の時間の進みは早く、熱いストーブの前で堪える時の時間の進みは遅くなる』事を証明する理論、と説いたそうだが、実にいい喩えだ。
それが相対性理論とどう関わりがあるかなんて俺には理解のしようもないが、少なくとも言ってる事は的確である。

要は楽しい時は時間が早く、かったるい時は遅く感じるという事だが、果たして今の俺はストーブどころかオーブントースターでも足りないぐらいに時間の経過を緩やかに感じていた。
只でさえ長い非常ベルに続いて教頭のダミ声まで黙って聞かなきゃならない上に、非常ベルが知らせる警報とダミ声が告げる情報その両方が嘘っぱちと確定しており、なおかつその嘘っぱちに素直に従ってこのクソみたいに寒い中上履きのままグラウンドまで走り、最後に冷たい地面に座ってこれまでの無意味な行為の重要性を語る校長の無駄に長い話を聞くという一連の行為を、事もあろうかもうすぐ卒業する俺達3年の連中に強いてるんだから、そりゃ時間経過も遅くなるというものである。

『地震により、家庭科室から火災が発生しました。生徒のみなさんは―――』

前置きが長くなったが、つまり今は避難訓練の真っ最中で、上の鍵括弧が示すように、ちょうど今第一ステップである非常ベルが止まり、第二ステップである教頭のダミ声が響き始めたところだ。

⏰:10/03/28 16:08 📱:P08A3 🆔:swSqV4NM


#575 [避難訓練(1/3)◆vzApYZDoz6]
それにしても避難訓練というものは、学校におけるいらない行事ベスト3に入る、と言ったら、恐らく首を横に振る奴はほとんどいないだろう。

いるとすれば運悪く席替えのくじ引きで前から2列目の真ん中の席あたりに引っ越しが決まり、授業中に居眠りしようものなら教卓に立つ教師に即座に見つかってしまい白墨を投げられるせいで日中に睡眠時間を確保できないがために、せめて授業だけでもサボれまいかと自習やら身体測定といったイレギュラーなイベントを心待ちにしているネガティブかつ不真面目な奴ぐ

⏰:10/03/28 16:12 📱:P08A3 🆔:swSqV4NM


#576 [避難訓練(2/3)◆vzApYZDoz6]
>>575ミス

それにしても避難訓練というものは、学校におけるいらない行事ベスト3に入る、と言ったら、恐らく首を横に振る奴はほとんどいないだろう。
いるとすれば運悪く席替えのくじ引きで前から2列目の真ん中の席あたりに引っ越しが決まり、授業中に居眠りしようものなら教卓に立つ教師に即座に見つかってしまい白墨を投げられるせいで日中に睡眠時間を確保できないがために、せめて授業だけでもサボれまいかと自習やら身体測定といったイレギュラーなイベントを心待ちにしているネガティブかつ不真面目な奴ぐらいなもんだ。

同じく席替えのくじ引きで窓際の後ろから2番目という最高のポジショニングに成功した俺からすれば、避難訓練なんてミディアムレアの豚ロースに真珠を添えるぐらい没意義で意味のないイベントであり、従って第三ステップ、つまりグラウンドへの避難から如何にしてエスケープするかという思考に俺が没頭しているのは至って当然の事である。

するとどうだろうか。もう教頭の避難指示が終わりそうな雰囲気になってやがる。
エスケープの方法を考えるというのは、俺の中で楽しい事に分類されているんだろう。人間の脳みそというのは実に都合のいい構造になっているらしい。

『―――繰り返します。生徒のみなさんは先生の指示に従って速やかに避難してください』

ブチッ、というスピーカーのスイッチがオフになる音を皮切りに、周りの生徒が次々と廊下に出ていく。
俺もその例に漏れず廊下に移動し、他のクラスの連中も混じっての学級大移動の波に乗りながら、先生の視界に入らない立ち位置を確保する。

⏰:10/03/28 16:13 📱:P08A3 🆔:swSqV4NM


#577 [避難訓練(3/3)◆vzApYZDoz6]
俺が考えたエスケープ方法とは、階段を降りる時にこっそりトイレに入ってやり過ごす、というもの。

こういう時はシンプルな方が成功率が高く、実際に俺はあっさりとエスケープに成功し、トイレの個室で足音が去るのを待ってから教室へ向かって踵を返し、我がクラスの扉を開け放して教室内を見渡す頃には、グラウンドで体育座りをしているであろう全校生徒に当たり障りのない話題からトークを展開する校長の声が、拡声器を通じて教室内まで響いていた。

ああ、当然だが教室の扉に鍵はかかっていない。こういう時は避難が最優先であり、これから火が上がるという想定の校舎にわざわざ施錠するような律儀で用心深い奴はうちのクラスにはいやしない。
誰もいない教室を眺めて小さく溜め息をつき、さてこれからどうやって時間を過ごそうかと考えていた時、不意に後ろから声をかけられた。

「ダメじゃない、戻ってきちゃ。これが本番ならあなた今頃死んでるわよ」

声の方へ視線を取って返すと、俺の後ろに女が立っていた。
学校指定のプリーツとカッターシャツの上に、焦茶色のカーディガン。化粧っ気はないが大きめの瞳と小さく整った小鼻と唇に、胸元の赤いリボンがよく映えている。
見たことがある。というか俺のクラスの女で、さらに付け加えると保険委員であり、故にこいつがサボるのは俺としては感心しないところだが。

⏰:10/03/28 16:16 📱:P08A3 🆔:swSqV4NM


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