有空
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#301 [y]
:12/01/04 00:52
:SH04B
:P9F6v3c.
#302 [y]
第十一話
:12/01/04 20:37
:SH04B
:P9F6v3c.
#303 [y]
朝のアラームが部屋に鳴り響く。
『…あー…起きる?…起きれる?
ねむい…でも…起きなきゃ…』
こーちゃんとの約束をしょっぱなからやぶるわけにはいけない。
昨日、髪の毛をきったのでなんだか頭がちくちくした。
起きて水を飲もうとキッチンへいくと、小百合さんがいた。
:12/01/04 20:39
:SH04B
:P9F6v3c.
#304 [y]
『?』
「あ、起きた?おはよう」
卵をかしゃかしゃと掻き混ぜながら振り返る小百合さん。
『おはよー、いつからいたの?』
「夜中。ベットに忍び込んだのにアリック起きないんだもん」
全然気づかなかった。
「もうすぐ朝ごはん出来るよ」
:12/01/04 20:42
:SH04B
:P9F6v3c.
#305 [y]
リビングのテーブルに俺一人分の朝ご飯をおいて、自分はその横に座る。
小百合さんはいつもそう。
俺が食べるのを嬉しそうに見ている。
「モンチッチみたいになったね」
『え?』
「髪の毛。」
前の日に髪の毛を短くきっていたことを思い出す。
:12/01/04 20:43
:SH04B
:P9F6v3c.
#306 [y]
『あぁ…モンチッチって』
喜んでいいのかビミョー…
「髪の毛の色も綺麗な色に戻ったし、アリック短い方がかわいいね!」
そういいながら俺の髪の毛をつまむ。
:12/01/04 20:44
:SH04B
:P9F6v3c.
#307 [y]
『かわいいすぎて、朝から襲っちゃいそう?』
「うん」
『じゃー、襲って』
ちゅーをせがむとおでこをぱちんと叩かれた。
「はやくご飯たべなさい…今日から学校でしょ」
『ちぇ』
:12/01/04 20:45
:SH04B
:P9F6v3c.
#308 [y]
-幸-
夏休み明け、槙原の長めでふんわりしていた髪が短めのツンツンにかわっていた。
「おー、結構切ったな!」
すっかり金髪に戻っている。
金髪と言うかミルクティーみたいな柔らかい色。
:12/01/04 20:46
:SH04B
:P9F6v3c.
#309 [y]
『髪色もどっちゃった!菊地に怒られるかな?』
やっぱり金髪のほうが似合うなこいつ。
「菊地センセイ、な。
…大丈夫だよ、自毛登録だしといたから。」
『うそ!先生ありがとう!』
「お前には貸し2だからな!」
抱き着いてくる槙原を真尾にこすりつけて、始業式が始まる体育館へ向かう。
:12/01/04 20:48
:SH04B
:P9F6v3c.
#310 [y]
-マキ-
「マキ髪の毛、何cmくらい切ったんだ?」
達也さんは俺の頭を撫でる。
『わかんないけど結構切ったよ。』
「俺も切ろうかなー…」
達也さんと仲直りしてからいつも通りのバイトしていた。
:12/01/04 20:56
:SH04B
:P9F6v3c.
#311 [y]
カランカラン−…
『あ、未央さん、いらっしゃっい』
「マキちゃん、久々〜。
髪の毛きってる!かわいい!」
その日の未央さんは、いつもよりきらきらしていた。
幸せが笑顔からにじみ出ている。
:12/01/04 20:57
:SH04B
:P9F6v3c.
#312 [y]
『未央さん、なにかいいことあったの?』
「え?どうして?」
『顔が幸せそう』
俺がそういうと未央さんはほっぺたに手を当てた。
「顔にでてたか。
マキちゃんには報告しよっかな。」
:12/01/04 20:58
:SH04B
:P9F6v3c.
#313 [y]
『どうしたの?』
「…あのね、プロポーズされたの」
『前言ってた子持ちの彼から?』
「そう!」
えへへって笑う幸せそうな未央さん。
『おめでと!!!やったね。
お祝いしなきゃじゃん!何しよう、』
:12/01/04 20:59
:SH04B
:P9F6v3c.
#314 [y]
「お祝いなんていいよ、マキちゃんがこんなに喜んでくれて嬉しい」
お祝いをしないわけにはいかないでしょ!
『達也さーん!』
達也さんを呼んで説明する。
「そりゃ、めでたい。おめでとう!」
達也さんは未央さんにとっておきのカクテルを作り始めた。
俺もフルーツをきるのを手伝う。
:12/01/04 21:01
:SH04B
:P9F6v3c.
#315 [y]
「ありがとう、達也くん。
長谷川未央になるんだー。」
『ハセガワ?』
「うん、これからもよろしくね」
『結婚しても来てくれるの?』
「来るわよ。
マキちゃんに新婚生活の愚痴きいてもらわなきゃ」
:12/01/04 21:02
:SH04B
:P9F6v3c.
#316 [y]
「愚痴じゃなくてのろけでしょ?
はい、未央ちゃんスペシャルー」
達也さんが未央さんの前にもはやパフェみたいになっているカクテルを置いた。
「わぁ!おいしそう!
…あたしこんなに幸せでいいのかな」
未央さんが幸せそうでよかった。
:12/01/04 21:03
:SH04B
:P9F6v3c.
#317 [y]
その日のバイトが終わって、外で達也さんと一服する。
「未央ちゃんが結婚ってなんか寂しいなぁ…」
未央さんはほんわかと暖かくて優しくて、うちのバーではちょっとしたアイドルだった。
そんな未央さんが結婚ってなって、達也さんは少し寂しいそうだった。
:12/01/04 21:06
:SH04B
:P9F6v3c.
#318 [y]
『達也さんは結婚しないの?』
達也さんは頭こそ悪いけど、元No.1ホストだけあって、顔は整っているし、女の人には優しいし、お金にだって困ってはいない。
モテてもおかしくないのに彼女って存在はなさそうだ。
「結婚、ねぇ…」
タバコをふかしながらつぶやく。
:12/01/04 21:07
:SH04B
:P9F6v3c.
#319 [y]
『そういえば達也さんの恋ばな聞いたことない。聞かせてよ』
「…もうちょっとお前が大人になったら聞かせやるよ」
ちょっとセンチメンタルな達也さん。
こんなのは達也さんじゃない。
『俺が大人になったら達也さんもうおじいちゃんだよ』
元気ださせようと思ってわざと茶化す。
:12/01/04 21:08
:SH04B
:P9F6v3c.
#320 [y]
「うっせー!!」
そういって飛び蹴りされる。
…なんか最近俺蹴られたり、叩かれたりそんなのばっかり…
:12/01/04 21:09
:SH04B
:P9F6v3c.
#321 [y]
第十二話
:12/01/04 21:26
:SH04B
:P9F6v3c.
#322 [y]
『達也さん、もってきましたよっと…』
達也さんから指示された荷物を倉庫から持ってきた。
「おー!重たかっただろ。サンキュー。
そこらへんおいといてな?」
荷物を床においた瞬間、外で物音がした。
『?』
:12/01/04 21:29
:SH04B
:P9F6v3c.
#323 [y]
「…いや!っ…やめて、」
叫び声もきこえてきた。
「ちょっと、マキ見てきて」
『わかった』
また喧嘩かよーって思いながら扉を開ける。
:12/01/04 21:29
:SH04B
:P9F6v3c.
#324 [y]
『どーしましたか…!』
そこには頬っぺたに刺し傷みたいなのがある愛理ちゃんとナイフを持ったホストっぽい男。
「マキちゃん!助けて…」
愛理ちゃんは俺に抱き着いてくる。
『は?どうしたの!?』
全く状況が読めない。
:12/01/04 21:31
:SH04B
:P9F6v3c.
#325 [y]
「お前がわりぃんだよ!!!」
そういって愛理ちゃんにナイフを振りかぶる男。
…あ
あの時の光景と重なる。
小さい頃の記憶。
−あんたなんか…っ
うるさいくらい耳鳴りがする。
:12/01/04 21:33
:SH04B
:P9F6v3c.
#326 [y]
すべてがスローモーションに見える。
でも身体がうごかない。
やべー、逃げれねぇ…
愛理ちゃんにナイフが当たらないようにぎゅっと抱きしめた。
10秒ほどたったかな?
どこもいたくない。
…どうして?
つむっていた目を開ける。
:12/01/04 21:36
:SH04B
:P9F6v3c.
#327 [y]
達也さんが男と俺らの間にたちはだかり、向けられたナイフを握っていた。
『…え?達也さん』
「マキぃぃ、こんな男くらいちゃんとやっつけろよ」
そのまま男を蹴りあげ、殴り込む。
:12/01/04 21:37
:SH04B
:P9F6v3c.
#328 [y]
「…マキっ…ありがとう…」
ぎゅっとしがみついてくる愛理ちゃん。
ガタガタと身体が震えていた。
…刃物向けられたらこわいよな。
頭をゆっくりと撫でる。
:12/01/04 21:38
:SH04B
:P9F6v3c.
#329 [y]
「愛理ちゃん、大丈夫か?」
「…達也さんもありがとう」
「マキもよく守ったな。」
『すっげーびびった』
遠くでサイレンの音がした。
だれかが警察と救急車を呼んだのだろう。
「やべえな、マキ隠れろ」
未成年が働いていたらまずい。
立ち上がり、通りへ逃げようとする。
:12/01/04 21:40
:SH04B
:P9F6v3c.
#330 [y]
「…ふっざけんなよ!!!」
伸びていたと思っていた男がいきなり立ち上がり達也さんを刺した。
「…っ」
とっさのことでよけきれなかったらしく、刺された脇腹を抑えてよろめいた。
『達也さん!!!』
:12/01/04 21:41
:SH04B
:P9F6v3c.
#331 [y]
俺は男を殴って地面に倒す。
そのまま馬乗りになって抑えこみナイフを取り上げた。
「…っー、有空いいから隠れとけ!」
達也さんは辛そうに叫ぶ。
『でも、』
俺がどいたらこいつは逃げるだろう。
どくにどけないまま警察がきた。
:12/01/04 21:44
:SH04B
:P9F6v3c.
#332 [y]
達也さんと愛理ちゃんは救急車で運ばれて、俺や他の従業員は参考人?として警察に連れていかれた。
「君、いくつ?」
細い警察の人が尋ねてくる。
身体だけじゃなくて、目や鼻も細い。
『18です』
とりあえず14ではまずいと思い、嘘をつく。
:12/01/04 21:57
:SH04B
:P9F6v3c.
#333 [y]
「高校生?」
『はい』
「…ばか」
となりにいた肇ちゃんがつぶやく。
…は?ばか?
:12/01/04 21:58
:SH04B
:P9F6v3c.
#334 [y]
「高校生があの時間働くことは禁止されてるのしってるかい?」
『…』
…そういうことかよー。
そんなの知らねーよ!
「君、どこの高校だい?」
『えー…と』
「高校に報告するんですか?」
肇ちゃんが講義してくれる。
:12/01/04 22:00
:SH04B
:P9F6v3c.
#335 [y]
「一応、報告しないとね。
あと親御さんも呼んでもらって…」
「…マキちゃん、適当に嘘ついてうまくやれよ…」
警察の人には聞こえないように肇ちゃんは言う。
:12/01/04 22:01
:SH04B
:P9F6v3c.
#336 [y]
「で、高校は」
『柴山学園』
たしか隆之介がいくっていってた学校。
「…名前は?」
『真木 隆之介』
我ながらいい名前を考えついたと思う。
:12/01/04 22:03
:SH04B
:P9F6v3c.
#337 [y]
「じゃあ、後日連絡するから、親御さん呼んでもらえるかな?」
『あ、はい。』
外に出て電話をかける。
こんなときに限って小百合さんは電話にでない。
代わりにかけた鈴嘉さんも電話にでない。
未央さんは新婚なのに邪魔しちゃ悪いし、愛理ちゃん達はちょっと若いしなぁ…
残るは…
:12/01/04 22:05
:SH04B
:P9F6v3c.
#338 [y]
-幸-
0時すぎ、滅多にならない俺の携帯が鳴った。
しかも、槙原からの着信。
…悪い予感しかしない。
「…?もしもし」
恐る恐る出る。
:12/01/04 22:09
:SH04B
:P9F6v3c.
#339 [y]
『こーちゃんっ!一生のお願い!
俺のお父さんになって!』
「…。は!?なんで!?」
…お、お父さん!?
『警察につかまっちゃった』
いやいや、つかまっちゃったじゃねーよ!
:12/01/04 23:10
:SH04B
:P9F6v3c.
#340 [y]
「タバコか!?見つかったのか?」
『ううん、タバコじゃなくて…』
「じゃーなんだよ!」
深夜徘徊か?女遊びか?
酒か?喧嘩か?
心あたりがありすぎる。
『バイト先でトラブルが起きちゃって…』
「自分でなんとかしろよ−…」
:12/01/04 23:12
:SH04B
:P9F6v3c.
#341 [y]
『だって俺のママ、電話つながんないんだもん…。
こんなことで迷惑かけたくないし−…』
だんだん声が小さくなる槙原。
「自分のせいだろ…。」
『…ごめんなさい。』
「ったく、どこの警察にいるんだよ」
とりあえず、迎えに行くことにした。
どーせ、俺が行かなくても他の人に頼むのだろうから俺が行って怒ってやろう。
:12/01/04 23:14
:SH04B
:P9F6v3c.
#342 [y]
『ごめんなさい。ありがとう』
いつもみたいに『ありがとう!先生愛してる』とか言うと思っていたから少し驚いた。
珍しく反省しているようだ。
:12/01/04 23:15
:SH04B
:P9F6v3c.
#343 [y]
「すいませーん、うちの息子が迷惑をかけて…」
高槻幸、29歳。
まさかこの歳でこの台詞を言うことになるとは思わなかった。
「いや、息子さんは男らしい行動しましたよ。」
「…は?」
何もわからない俺に細い警察官は今回の事件の内容を説明してくれた。
:12/01/04 23:16
:SH04B
:P9F6v3c.
#344 [y]
どうやら、ナイフをもった男から女の子を守ったらしい…。
やるじゃん。
「まぁ…あの時間帯にバイトしていたことは悪いことですし、また後日連絡します。
今日の所はもう遅いですし帰っていただいて結構ですよ。」
警察官に一礼をしてから槙原を連れて警察所をでる。
:12/01/04 23:19
:SH04B
:P9F6v3c.
#345 [y]
すっかり季節は秋にかわっていて、この時間になると肌寒かった。
車に乗り込み、エンジンをつける。
「…ったく、なにしてんだよお前は」
『…えへ』
「えへっじゃねーよ…。
怪我は?してないか?」
:12/01/04 23:21
:SH04B
:P9F6v3c.
#346 [y]
『うん。それは大丈夫』
「もー、びっくりさせんなよ」
『ごめん。』
槙原に元気がなかったので怒るに怒れない。
「…女の子守ったんだって?…えらいじゃん」
『…。』
:12/01/04 23:22
:SH04B
:P9F6v3c.
#347 [y]
『…達也さん、大丈夫かな?』
「あぁ…オーナーさんか?」
『うん。…刺されたら痛いよね』
「そりゃ、痛いだろうけど…大丈夫だろ。」
根拠はないけれど、へこんでいる槙原をみたらそういうしかなかった。
:12/01/04 23:37
:SH04B
:P9F6v3c.
#348 [y]
『…ごめん』
「?槙原?どうし…」
信号で止まり、助手席の方を見ると槙原は膝を抱えてちっちゃくなっていた。
『…ごめんなさい…』
表情はわからないけどきっと泣いている。
:12/01/04 23:39
:SH04B
:P9F6v3c.
#349 [y]
「槙原?もう大丈夫だからな?な?
俺も怒ってないから…」
車を道路脇に止める。
槙原の背中は震えていた。
いつもへらへらしている槙原からは想像もつかない姿をみて、焦っていた。
:12/01/04 23:40
:SH04B
:P9F6v3c.
#350 [y]
「…大丈夫だから。な?」
しばらく背中を撫で続けるがなかなか泣き止まない。
この時は、たださっきの事件を思い出して、怖くなって泣いているのだと思っていた。
槙原が泣きながら謝っていた意味がわかるのはずっとずっと後だった。
一時間ほどたって、槙原はゆっくりと眠りについた。
:12/01/04 23:42
:SH04B
:P9F6v3c.
#351 [y]
訂正
>>208
担任の先生が持ってやつではなく
担任の先生が持ってたやつです
>>337
愛理ちゃん達はちょっと若いしなぁ…ではなく
他の女の子達はちょっと若いしなぁ…です
愛理ちゃんは病院ですよね(^_^;)
すみません(>_<)
他にもあったらいってください
:12/01/05 00:00
:SH04B
:9Lsw75R6
#352 [y]
:12/01/05 00:02
:SH04B
:9Lsw75R6
#353 [y]
:12/01/05 00:09
:SH04B
:9Lsw75R6
#354 [y]
大晦日辺りからの鬼更新すいません。
とりあえず前半部分が書き終える事ができました。
急いで書いたのでちょっと荒い仕上がりになってしまいましたが…(^_^;)
私情で申し訳ないのですが、受験勉強に集中したいので1ヶ月と少し更新できません。
しばらく更新できない分、たくさんの更新しました。
でも、ゆっくり読んでいただけたら嬉しです(*^o^*)
感想板
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4976/
感想いただけると嬉しです!(*^o^*)
:12/01/05 00:16
:SH04B
:9Lsw75R6
#355 [y]
第十三話
:12/02/26 22:36
:SH04B
:SsXmY266
#356 [y]
-マキ-
『もーふ、気持ちいい…』
小百合さんの家の毛布はふわふわふかふかで気持ちいい。
俺がベッドに寝転がっていると、小百合さんも隣に寝転がった。
顔と顔が向かい合う形になる。
:12/02/26 22:39
:SH04B
:SsXmY266
#357 [y]
『小百合さん、今日、お仕事は?』
いつもなら仕事に行く時間。
俺の問いかけには答えず心配そうな顔をする小百合さん。
「…元気ないね、どうしたの?」
『んー…わかんない』
:12/02/26 22:45
:SH04B
:SsXmY266
#358 [y]
わかんないわけじゃない。
昨日の事件が原因だってわかってる。
でも、話すと思い出しちゃうから、話したくなかったんだ。
小百合さんの胸に顔を押し付けるような形で抱き着く。
小百合さんの香りがして毛布以上に心地いい。
「…。」
小百合さんは何も言わないで俺の頭を撫でてくれる。
寂しいとき、悲しいとき、小百合さんは俺を癒してくれる。
:12/02/26 22:48
:SH04B
:SsXmY266
#359 [y]
「…そうだ!アリック、旅行いこっか!」
『…え?』
突然の発言に驚いて顔を上げる。
「旅行、最近いってないでしょ?」
小百合さんはクローゼットを開いて旅行鞄を取り出す。
:12/03/14 11:02
:SH04B
:pURzIuf6
#360 [y]
『ちょっ、待って、今から?』
「うん。」
『小百合さん仕事は?』
「有休まだ残ってるから大丈夫。」
小百合さんの荷物と一緒に部屋に置いてあった俺の私服が次々と詰め込まれていく。
:12/03/14 11:04
:SH04B
:pURzIuf6
#361 [y]
「私と旅行いきたくないの?」
『そういうわけじゃないけど…』
くすっとわらって俺の顔を覗き込む。
そして、優しく頬を撫でられる。
「…部屋に篭って考えこんでるより、どこかへ出かけた方が気が楽になるよ。」
:12/03/14 11:07
:SH04B
:pURzIuf6
#362 [y]
飛行機にのって3時間。
「んーー!やっぱこっちはまだ暖かいね」
伸びをしながら両手を広げる小百合さん。
いい天気でぽかぽかしてて気持ち良い。
ついたのは沖縄だった。
:12/03/16 09:11
:SH04B
:WY/jjpOk
#363 [y]
「お昼ごはん食べたら、美ら海水族館いこうか。
アリック水族館すきでしょ?」
沖縄は東京とは違う香りがする。
うまくは言えないけど柔らかい香り。
『うん!』
「さ、いこっ」
差し出された小百合さんの手を握りしめる。
:12/03/16 09:12
:SH04B
:WY/jjpOk
#364 [y]
水族館を楽しんでそのへんをぶらぶらしていると、すっかり日も落ちてしまった。
スニーカーを脱いで夜の海に足をつける。
「冷たくなあい?」
砂浜から小百合さんが問い掛けてくる。
:12/03/18 09:19
:SH04B
:ghRhjfsA
#365 [y]
『思ったより冷たくないよ。』
手を差し延べると小百合さんはサンダルを脱いでワンピースの裾を持ち上げながら海へ足をつける。
「あ、ほんとだ」
二人で手を繋いで海を歩く。
波の音。塩の香り。
生温い水が足に絡まりつく。
「気持ちいいねー」
『うん』
「東京に帰りたくなくなっちゃうな…」
:12/03/18 09:20
:SH04B
:ghRhjfsA
#366 [y]
『帰るのやめて沖縄に住んじゃうわっ』
何かを踏ん付けて海に尻餅を着いてしまった。
「やだ、何してんの」
『…滑った』
肩まで水に浸かって、全身びっしょびしょ。
「もーー、ばかでしょ」
笑ってる小百合さんを見上げると背景に綺麗な星空が見えた。
:12/03/18 09:22
:SH04B
:ghRhjfsA
#367 [y]
『星、綺麗…』
「…本当、すごいね」
星空に見とれてる小百合さんの腰に抱き着いて引っ張る。
「きゃ…!」
バランスを崩して海に落ちる。
『小百合さんもびしょびしょだね』
へらへらと笑っていると水を思いっきりかけられた。
:12/06/03 01:20
:SH04B
:xt5qqqAg
#368 [y]
『うわ!しょっぱい!!』
「仕返しだよ」
『小百合さんおとなげなーい』
仕返しって笑う小百合さんが可愛くてたまらない。
「アリックが海に落とすからでしょー!もー」
『あはは』
「もー…」
二人で向かい合って座る形になる。
:12/06/03 01:21
:SH04B
:xt5qqqAg
#369 [y]
「…元気なった?」
『うん。』
今日1日楽しくて、この間の事なんかすっかり忘れていた。
小百合さんと長い時間一緒にいられるのも久々で嬉しかった。
「よかった…」
安心して笑う小百合さんにキスをする。
『…しょっぱい』
にっこりわらってからもう1回。さっきより深く、長く。
あー…、このまま時間がとまってほしい。
:12/06/03 01:22
:SH04B
:xt5qqqAg
#370 [y]
:12/06/03 01:26
:SH04B
:xt5qqqAg
#371 [y]
-幸-
朝のホームルーム、教室に入る。
目立つ金髪頭は見当たらない。
「今日も槙原きてない?」
そう、今日で3日目。
近くにいた真尾と月城に問う。
「あー、うん。来てない」
「最近ちゃんと来てたのにねー」
:12/07/24 16:43
:SH04B
:znGfcp.M
#372 [y]
「そっか」
グラスの件で約束をして以来、槙原が休むのは初めてだった。
大丈夫かな…。
最後にみた槙原が泣いていたこともあり心配になる。
今日、家にいってみるか…
:12/07/24 16:44
:SH04B
:znGfcp.M
#373 [y]
仕事が終わり家に帰る前に槙原の家に向かう。確か13階。
槙原の部屋の前には男の人がしゃがんでいた。
「…あの、槙原の知り合いですか?」
フードを被ってサングラスをかけていて、顔はよくわからない。
:12/07/24 17:46
:SH04B
:znGfcp.M
#374 [y]
「…?まぁ。…あ、もしかして、タカツキ?さん?」
…誰だ?
「はい、そうですけど」
男の人はフードとサングラスをとって立ち上がった。
整った顔が現れる。
「有空が働いていたバーの責任者の山本達也と申します」
「あぁ!」
「今回は迷惑をおかけして、すみませんでした。」
突然頭を下げられた。
:12/07/24 17:48
:SH04B
:znGfcp.M
#375 [y]
槙原の働いていたバーの責任者…。
聞きたいことはたくさんあった。
「…こんなところでは難ですし、よかったらうち来ませんか?」
「どうぞ、適当に座ってください」
部屋にあげたのは良いものの、プリントや教科書が散乱しており慌てて片付ける。
:12/07/24 17:57
:SH04B
:znGfcp.M
#376 [y]
「あ、お構いなく。」
それからお茶を出して、テーブルを挟むように座る。
「傷の方はもう大丈夫なんですか?」
「まだ痛みますね。でもなんとか歩けるまで回復しました。」
「槙原が心配してましたよ。」
「…そっか、悪いことしちゃったな」
:12/07/24 18:00
:SH04B
:znGfcp.M
#377 [y]
「槙原になにか用事があったんですか?」
「用事というか…連絡がつかなかったんで会いにきたんですが出掛けているみたいで…。学校には来てますか?」
「ここ3日間くらい来てないですね。」
「ったく、あいつは」
「あ、でも、2学期入ってからはこの前まで1日も休まずに来てたんですよ」
「へぇ、珍しい」
山本さんはすこし嬉しそうに笑った。
その一瞬の表情で、山本さんが槙原に愛をもって接している人なんだということが読み取れた。
:12/07/24 18:01
:SH04B
:znGfcp.M
#378 [y]
「…山本さんは、槙原が学生だった事をご存知だったんですか?」
「…知ってました。」
「知っていてどうして、働かせようと思ったんですか?」
「…。有空を守るつもりでした。」
「守る?」
「あいつをひとりで放っておいたら、落ちていくしかないでしょう。だから、俺の側において、あの子が生活に困らない程度のお金を渡していました。」
:12/07/24 18:03
:SH04B
:znGfcp.M
#379 [y]
確かに槙原は放っておいたら、どうしようもない人間になってしまうだろう。
でも、槙原には母親がいる。
ひとりじゃない。
「…槙原の母親は槙原に生活費を渡してないんですか?」
「…渡しているでしょうね。
でも、はやくあの女から自立してほしいかったんです。」
:12/07/24 18:11
:SH04B
:znGfcp.M
#380 [y]
あの女という怒りの篭ったような呼び方が妙にひっかかる。
そのまま山本さんは続ける。
「先生、きっとあいつは悪い事してます。あいつのこと見ててやって下さい。」
山本さんの必死な様子と、今までの槙原の様子からして、酒やタバコレベルの悪いことではないと分かる。
窃盗?売春?ドラッグ?
悪い予感が頭を過ぎる。
:12/07/24 18:12
:SH04B
:znGfcp.M
#381 [y]
「お願いします…。」
床に頭がくっつくんじゃないかっていうくらい頭を下げられる。
「頭をあげてください!
…僕としても槙原は大切な生徒です。
槙原のことは絶対守ります。」
そういうしかなかった。
槙原のためにも山本さんのためにも絶対守らなきゃだめだと感じた。
:12/07/24 18:13
:SH04B
:znGfcp.M
#382 [○○&◆.x/9qDRof2]
(´∀`∩)↑age
:22/10/04 04:03
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