漆黒の夜に君と。V[BL]
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#1 [ちか]
儚いなんて
分かっていた
それでも
繋ぎ止めたいと
願ってしまったのは
あの夜、出逢った君が
忘れられなかったから。…――
>>2-4
:11/10/04 20:48
:P906i
:nsqJl3o.
#2 [ちか]
:11/10/04 21:59
:Android
:r15NC41s
#3 [ちか]
:11/10/04 22:16
:Android
:r15NC41s
#4 [ちか]
:11/10/04 22:16
:Android
:r15NC41s
#5 [ちか]
:11/10/05 21:52
:Android
:/D/eBLqQ
#6 [ちか]
「え、正月も?」
「うん、どうしても相手の都合で」
俺は、
そっか。
と呟いた。
精一杯平然を装って。
:11/10/06 19:55
:Android
:OK0X1niU
#7 [ちか]
冬も真っ盛り、
只今冬休みでございます。
恭弥の部屋のベッドにてまったり中なわけです。
なんか落ち着くんだよなー。
俺の部屋のと同じなのに。
「…そっか!恭弥忙しいもんなー!」
そう言って笑って見せる。
だけどうまく笑えたか不安で、寝返りを打つふりをして枕に顔を伏せた。
そんな俺の髪を恭弥は優しく撫でる。
「……ごめんね?」
:11/10/06 20:08
:Android
:OK0X1niU
#8 [ちか]
心の中で呟く。
謝んなよ。
そんな風に謝られたら、俺、
「気にしなくていいって!ほら、俺昔っからそういうの慣れてるし!」
平気なフリするしかないじゃん。
:11/10/06 20:18
:Android
:OK0X1niU
#9 [ちか]
「………絶対2日には帰るようにする。」
「ん。」
恭弥の程好く筋肉質な腕がスルリと絡まってくる。
このまま明日なんか来なきゃいいのになあ。
なんでも、どうしても外せない仕事があって大晦日から家(ココ)をあけるらしい。
淋しくないとは言え…ない。
言えないけど、言わない。
:11/10/06 21:00
:Android
:OK0X1niU
#10 [ちか]
後ろから抱き締められる感触に甘えながら、その名前を呼んでみる。
「きょーや、」
「ん?」
「……呼んだだけ。」
顔がちょうど見えないせいか、気恥ずかしさ無しにそんなことが言える。
寝返りうっといてよかった。
:11/10/07 16:36
:Android
:d0zhYpdo
#11 [ちか]
ふいにその締め付けが強くなった。
そして囁かれる甘くて低い声。
「………なんでそんな可愛いの。行きたくなくなるんだけど。」
「…な、ちょっと、きょ…や……ぁ///」
首もとに吸い付かれる感覚に背筋が緊張する。
何度かそうして愛された後、振り向かされて唇が重なる。
「…クス、なんか今日の冥、積極的。」
わざと淫らな音を立てて離した唇で恭弥は 意地悪く微笑んだ。
:11/10/07 16:54
:Android
:d0zhYpdo
#12 [ちか]
明日から少し会えないと分かっているせいか、繋ぎ止めたい気持ちが強くなり、ついその感覚に夢中になっていた。
それを改めて言われると、急に恥ずかしくてたまらなくなった。
「べべ、別に、いつもと変わんねーし。」
そう素っ気なく返したのがまたおかしかったらしく、恭弥はまた笑う。
そして企んだキスを寄越した。
「じゃあ、これからはいつもそうしてね。」
それと同時にその膝が俺の下部を強く刺激する。
「んっ…!///」
突然の刺激に、ソレが敏感に反応を見せた。
:11/10/07 17:05
:Android
:d0zhYpdo
#13 [ちか]
「ほら、油断してるから。」
そんな、嘲笑うかのような発言にたまらなくなって、赤面していた顔の色はさらに赤くなった。
油断していただけに、情けない声を出してしまった上、その刺激が火付け役になり俺のソレは一枚布の下で息苦しそうに訴えている。
「まだ、触ってあげないけどね。」
どこまでも意地の悪いヤツだ、こいつは。
:11/10/08 13:07
:Android
:2LlVDvio
#14 [ちか]
恭弥は俺に余裕がないことを分かってて、そんな風に焦らす。
恭弥の大きくて白い手が服の上から胸の飾りに触れた。
思わずまた甘い声が漏れる。
しかし、あくまで直接は触れてこない。
そのもどかしさでさらに身体は欲情した。
:11/10/08 18:43
:Android
:2LlVDvio
#15 [ちか]
もう理性は遠のく一方で、それを繋ぎ止めようと恭弥の服をシワになるほど強く握りしめる。
「ん、ふ…あ///」
奪われた唇は、切れ切れに息をするので精一杯だ。
舌で歯列をなぞられ、下唇を舐められると、頭の奥がジンと痺れるような快感に襲われた。
絡まる銀色の糸が妙に厭らしくちらつく。
もう限界は近かった。
:11/10/08 21:31
:Android
:2LlVDvio
#16 [ちか]
しびれを切らしてついに俺は訴えかけるような眼差しを恭弥に寄越した。
「…きょう…や、俺もう……」
「もう、なに?」
それを敢えて聞き返してくるなんとも悪趣味な人間。
そんなヤツに惚れてる俺はさらに上をいく悪趣味、ってワケか…
ため息のような吐息を漏らして、俺はキッと恭弥を睨み付けた。
そしてその襟元を掴み引き寄せる。
「…もう限界…だっつってんのっ…///」
:11/10/09 00:27
:Android
:K8y/rTaY
#17 [ちか]
本能が理性を越えた瞬間だった。
だって俺、十代の健全な男の子だもん。
立場は逆転、
俺は恭弥に覆い被さる体勢をとった。
「やっぱり今日の冥、積極的。」
驚く様子もなく、むしろ楽しんでいるかのような声。妖艶な目付き。
全部奪ってしまいたくなる。
:11/10/09 20:05
:Android
:K8y/rTaY
#18 [ちか]
ぎこちなくも、本能が求めるままに舌を絡める。
もっと、
もっと、もっと、
微睡む瞳に映る恭弥も、心なしか火照って見えた。
やがて恭弥の手がTシャツをくぐり、直に侵入してきた。
:11/10/09 20:14
:Android
:K8y/rTaY
#19 [ちか]
めくられる布がもどかしくなり、
剥ぎ取るように自らそれを脱いだ。
そして、その白い手を掴み自信の胸に押し付ける。
「ちゃんと触って」
俺、こんなにドキドキしてんだよ?
わかってんの?
そう問い掛けるように。
:11/10/09 20:40
:Android
:K8y/rTaY
#20 [ちか]
大切な人と明日から会えない。
それだけで、こうも離したくなくなるのか。
こうも求めてしまうのか。
それは恥ずかしいほどに純粋で
正直な感情。
否定なんてする術を端から俺は知らない。
:11/10/09 20:44
:Android
:K8y/rTaY
#21 [ちか]
恭弥は妖艶に笑ったあと、目の色を変えた。
「あ、あ…んン、…はあっ////」
器用に舌を使って胸の飾りを舐めあげられると、快感が背筋を走り、声が漏れ出す。
「クスッ、やらしい顔。」
「…るさ…い…ン///」
恭弥は弄ぶように甘噛みしたり、転がしたりしながら突起をいたぶり続ける。
そしてついに下部にも手が伸ばされた。
:11/10/09 21:03
:Android
:K8y/rTaY
#22 [ちか]
「や……んあ、ッハァ…」
「なにがヤなの?もうこんなになってるのに。」
恭弥はズボンの上から強弱をつけてソレは擦る。
恭弥の言う通り、俺のソレはたしかにもう欲情を求める媒体として完成していた。
暖房のきいた部屋。
俺たちが動く度に揺れるベッド。
外にまで聞こえてしまいそうに淫らな自身のあえぎ声。
その全てが欲望をさらに掻き立てていく。
「直接触ってほしい?」
その問い掛けに力なく頷くと、恭弥は俺の履き物を下着ごと剥いだ。
:11/10/10 00:07
:Android
:IGLzOiMU
#23 [みか]
この小説やばいですx
早く続きみたいけど主さんのペースで書いて下さいねx頑張って下さいx
:11/10/10 04:31
:K009
:Z5LO4GcI
#24 [ちか]
>>23 みかさま.
ありがとうございます(*^^*)
そう言ってもらえると、更新がんばれます!
感想板もあるので、よければ遊びに来てくださいね♪
:11/10/10 13:58
:Android
:IGLzOiMU
#25 [ちか]
>>22続き
外気にさらされたソレはさらに硬さを増していた。
「きょ…や、あっ、…」
裏筋をしごかれると、あられもない吐息が漏れる。
もう限界はすぐそこまで来ていた。
しかし、
恭弥がそう簡単に欲望を吐かせてくれるわけがない。
「まだだめ。」
そう言って先端をつままれ、なんとも言えない感情が沸き上がり、俺は懇願するような瞳で恭弥を見つめる。
すると、ふいに細く長い指が蕾の中にスルリと入ってきた。
:11/10/10 14:34
:Android
:IGLzOiMU
#26 [ちか]
「…くっ、ふぅ…あッ」
蕾はその指を思いの外あっさり受け入れたが、それでも内壁を擦り、掻き回すような感覚は決して慣れるようなモノではない。
快感と異物感、
不慣れな感覚が混ざりあい、
苦しさの混ざった声が溢れた。
「あっ、んん…、ひぁ…っ」
しかしそんな蕾の感覚に夢中になっていると、不意をつくように胸の飾りを弄られたり、下に伸びた手が絶妙な加減で局部を玩ぶ。
まるで俺の反応を見て楽しんでいるかのように。
:11/10/10 15:07
:Android
:IGLzOiMU
#27 [ちか]
それは酷く恥辱的で俺のプライドをいたぶった。
ここで表れる負けず嫌いの意地。
漏らしそうになる声を必死に噛み殺し、耐えて見せた。
俺だっていつも恭弥の思うツボにはならねーよ…っ
そう挑発的な目で睨み付けると、恭弥の表情(カオ)も不服そうになる。
「……〜〜っ…?!?!////」
そしてその瞬間、
今までの行為がかなり手加減されていたものだと知った。
:11/10/10 15:28
:Android
:IGLzOiMU
#28 [ちか]
「どう?これでもまだ我慢する?」
「…っ、だま…れっ!!///ん、こっの…、ヘンタ…イっ!!!///」
「お互い様。」
「あぁっ////」
増やされた指、容赦なくモノを扱きあげる手、飾りを口に含む感覚、
それらが混ざりあい、
一体になった瞬間、
頭が真っ白になった。
:11/10/10 15:35
:Android
:IGLzOiMU
#29 [ちか]
白濁が恭弥の服に滲む。
「…はぁッ、ハァ……っハァ///」
自身から吐き出された欲望を目の前に、息も切れ切れになった。
「我慢は良くないんじゃない?ね?」
恭弥はそんな俺を嘲笑うようにして、自分の服についたソレを絡めとり、舐めた。
そして意地悪く笑う。
「べ!べつに、我慢なんか…っ///」
「嘘ついたらお仕置きだよ?」
「……〜っ」
自身から出た白濁の量こそがその嘘を物語っているのだから、それ以上反抗なんて出来なかった。
思わず、その悔しさから下唇を噛む。
そんなとき、ふいにベルトの金属部分が外れる音がした。
「でも、僕もそろそろ限界なんだよね。」
:11/10/10 22:30
:Android
:IGLzOiMU
#30 [ちか]
「っッ!!!////」
その声が耳に届くと同時に、
蕾にあてがわれたモノの正体を悟った。
見えこそしないものの、
ソレはすでに硬く反り返っている。
先程まで俺の中を掻き乱していた指がスルリと抜かれ、代わりと言うにはあまりにも大きいソレが一泊の間も置かず一気に中へ入ってきた。
十分に慣らされた蕾はそれを苦しまずに受け入れる。
全身走りのは快感だけ。
「すごい、もう根本まで入っちゃった。冥の淫乱。クスッ」
「だ…からっ////うるさ…っ、あぁッん…いッ////」
容赦なく突き上げられ、
まともに喋ることも出来ない。
それすら恭弥は楽しむように、その動きを加速させた。
:11/10/10 22:57
:Android
:IGLzOiMU
#31 [ちか]
>>30訂正
一泊→×
一拍→○
全身走りのは→×
全身に走るのは→○
すいません(>_<)
:11/10/10 23:00
:Android
:IGLzOiMU
#32 [ちか]
「ちょっ、…あっ///待っ…て…っ、ッはぁ///だ…っめ…あぁッ///」
「もう、…っ、待てない…ッ」
待ってと言ったのはその快感に心が浚われそうになったから。
しかし、それを身体は望んでいないようだ。
言葉とは裏腹に、自らも身体を上下し、深い衝撃を求め続ける。
恭弥も本当に限界なのだろう。
打ち付ける腰やその表情からそれが見て取れる。
:11/10/10 23:12
:Android
:IGLzOiMU
#33 [ちか]
「あぁっ、ダメ…ッ、も…イク…っ!!!///」
「いいよ、僕も…だから…っ、…くッ、」
宣言通り、
そう喘いだ直後二度目の波が俺を襲い、
昇天に達した。
目の前が一瞬白に染まり、
下腹部にじんわりと温もりが広がる。
部屋に響く互いの吐息。
俺は倒れ込むように恭弥に重なった。
:11/10/10 23:17
:Android
:IGLzOiMU
#34 [ちか]
鼓動の音が重なって聞こえる。
脈打つ早さがやけに安心した。
それが心地よくて、
つい瞼が重くなってくる。
でもそうすると明日が来てしまう。
そしたら恭弥と会えない日が始まる。
…それは、まだ少し寂しかった。
しかし身体は思っている以上に体力を消耗したようで、言うことを聞いてくれない。
まだ寝たくないのに。
:11/10/11 00:43
:Android
:.Nm/Yoks
#35 [ちか]
繋ぎ止めるように名前を呼ぶ。
しかしもう意識は薄い。
そのまま、瞼は重力に逆らえず徐々に閉じていく。
「きょーや…。」
「ん?」
「………」
「寝言か。可愛いな、まったく。」
まだ寝たくないのに。…―――
:11/10/11 07:00
:Android
:.Nm/Yoks
#36 [ちか]
眠ってしまったと気づいたのは、太陽が天辺に昇った頃だった。
「ん、…ー朝?」
時計に目をやり、すでに時計の針が昼に指していることを知った。
寝返りを打っても、隣に恭弥は居ない。
ベッドが広く感じるのは気のせいだろうか。
虚しさを打ち消すように起き上がり、欠伸をした。
今年最後の日の始まりだ。
今年最後の一人の日。
:11/10/11 16:02
:Android
:.Nm/Yoks
#37 [ちか]
とは言え、
とくにすることもなく、
食事を済ませるとまた部屋に戻ってきてしまった。
ベッドに倒れこみ、天井が目の前に広がる。
そう言えば、
始めてこの家で目が覚めたときも、こんな景色だったな。
:11/10/11 17:06
:Android
:.Nm/Yoks
#38 [ちか]
バイト先で強面の人達に絡まれてたら、
恭弥が現れて
助けてもらって…。
そのあとは
ワケも分からないまま、
車に載せられてキスされて、
そっから記憶が無くて。
起きたらふっかふかのベッドに寝てて、目の前は高くて広い天井が一面に広がってて。
そんなことを思い出しつつ、
我ながら変な経緯でここに来たな、と少し笑った。
:11/10/11 17:14
:Android
:.Nm/Yoks
#39 [ちか]
あの時会ってなかったら
俺は恭弥とこんな風になることも無かったのだろうか。
そう思うと、
やっぱり寂しく感じる。
悔しいけど…
もうすっかり惹かれてしまっているんだと思い知った。
:11/10/11 17:17
:Android
:.Nm/Yoks
#40 [ちか]
この数ヶ月の間に
いろんな人との出会いがあった。
優里が来たときは
本気で追い出されると思った。
神楽さんと会ったのは梅雨ごろだっけ。
あの時は振り回されたなー。
めぐさんと凌さんに会ったのは夏休みに旅行行ったときで…
この前もお世話になったばっかりだ。
そう言えば最近やたら一緒に居るような。
喧嘩はいつもと同じだけど、なんか雰囲気柔らかいし。
なんかあったのかな?
:11/10/11 17:22
:Android
:.Nm/Yoks
#41 [ちか]
思い出す度に懐かしさが込み上げてくる。
そしてその思い出のどれもに恭弥が居る。
俺の生活の中に恭弥がすっかり溶け込んでいた。
…恭弥の中に居る俺もそうだったらいいな。
:11/10/11 17:25
:Android
:.Nm/Yoks
#42 [ちか]
「なんてなっ///」
照れ隠しに、独り言を呟いてみる。
虚しく響く部屋にため息が零れた。
恭弥、はやく帰ってこないかな。
なんて、叶うはずもないことを思っているうちに視界は再び暗くなり、俺は眠りに落ちていった。
:11/10/11 17:29
:Android
:.Nm/Yoks
#43 [ちか]
― 恭弥side. ―
眠っている冥を起こさないように朝方家を出た。
今日は大事な取引先が主宰のパーティーがメインになる。
昼はいくつかの取引先と挨拶がてら食事会と今後の見通しについて話し合って、夜からパーティーというわけだ。
大物が多く集まることも会って、毎年欠かさず出ていたが、今年ばかりは気が引けた。
昼の食事会まではなんとかやってのけたものの…、
「公私混同、ですか?」
「松山…」
パーティーが始まってから、この通り時計ばかりに気が行ってしまう。
:11/10/12 00:25
:Android
:5fifT23Y
#44 [ちか]
松山が差し出してきた飲み物を奪うようにして受け取り、一口煽った。
そして、松山を睨む。
「馬鹿にするな。」
そんなことがあるわけない。
そう言いたいが、残念ながら図星だ。
分けて考えなくてはと頭で解っていても、冥のことが気になって仕方ない。
気にしなくて良い、こういうのは慣れてるから―……
その言葉と表情が何度も頭の中で流れる。
消し去るようにもう一度グラスを煽った。
僕がそうしている間に松山は、
「失礼しました。」と一礼したあと、
「ですが、」
と話を繋げた。
:11/10/12 00:46
:Android
:5fifT23Y
#45 [ちか]
「冥様は昔の恭弥様に似ておられますね。」
「…?どういう意味だ?」
怪訝な顔でそう聞き返すと、松山は困ったように笑った。
「いえ、なんだか我慢強いところが似てらっしゃる気がしまして。」
「………。」
「こちらの主催者様より、よっぽど我慢強いかと。」
松山は皮肉のようにチラリと目線の先で豪快に酒を煽っている当事者を見ながら言った。
たしかに。
大晦日にわざわざパーティーを開くなんて、よっぽど独り身が寂しくて、尚且つ他人を巻き込む意地の悪い人間のすることだ。
それに比べて冥は…
「…坊っちゃんも昔はよく、お父上がいらっしゃらない年末は、冥様のような顔をしてらっしゃいました。」
:11/10/12 00:59
:Android
:5fifT23Y
#46 [ちか]
昔…
昔から、家が家だから仕方ないとこんな日の独りは割りきっていたつもりだった。
幼いながらに平気なフリをしてみせたつもりだった。
しかし、それは今考えてみると松山の言う通り、『我慢』という仮面でしかなかった。
この主催者のように、
歳をとってもそれは耐え難い孤独だと言うのに、
ましてや『慣れてる』なんて。
そんなこと…――
:11/10/12 01:06
:Android
:5fifT23Y
#47 [ちか]
「松山、戻るぞ。」
YES以外の返事、まして咎める言葉など受け付けないような声色でそう言うと、乱雑にグラスを置いて会場を出た。
外は雪が降っていた。
「坊っちゃん、風邪を引かれますよ。」
そう言って松山はクロークから受け取ったコートを僕の肩にかける。
「……昔の呼び名で呼ぶのはやめろ。」
「すいません、…恭弥様。」
:11/10/12 01:16
:Android
:5fifT23Y
#48 [ちか]
まわされた車に飛び乗るようにして乗り、そのドアを松山が閉める。
その前に、
「…ありがとう。」
礼ぐらいは
言っておいてやろう。
「いえ。」
雪の中に松山の控えめな笑みは良く似合った。
……………―――――
………――――
……―――
:11/10/12 01:21
:Android
:5fifT23Y
#49 [ちか]
― 冥side. ―
再び目を覚ましたのは、今年が残すところ一時間となった頃。
「もうこんな時間か〜…」
なんかもったいないことしちゃったな。
せっかく今年最後だって言うのに…
:11/10/12 15:55
:Android
:5fifT23Y
#50 [ちか]
せっかく?
自分で思っておきながら、思わず笑ってしまった。
「いっつも一人じゃん、俺…」
そりゃ昔は透ん家で年越してたけどさ、
自分が家族の一員になった気分で越した年なんかなかった。
なんて言ったら、透は怒るかな。
:11/10/12 16:00
:Android
:5fifT23Y
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