あなたの願望叶えます
最新 最初 🆕
#601 [ぱいん]
>>なおさん

ありがとうございます頑張って更新します

⏰:08/01/10 18:47 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#602 [ぱいん]

周りから見れば
幸せな家庭
だったのかもしれない。

二人の子供と
それなりの会社で
働く夫。
妻は毎日
掃除をし料理を作る。

そんな家庭が
壊れ始めたのは
叶羽に再会した日
からだった。

⏰:08/01/10 18:50 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#603 [ぱいん]

駅のホームで
誰かを探すように
きょろきょろを
周りを見ている
叶羽の姿を見つけた。

俺は思わず
柱の陰に隠れた。

そこは叶羽を
痴漢したときに
使った駅だった。

⏰:08/01/10 18:52 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#604 [ぱいん]

話しかけたい
欲求を抑え
叶羽を観察すると
一向に電車に
乗る気配はなく
やはり誰かを
探しているようだった。

その相手が
自分だと気づいたのは
叶羽が俺に気づき
走ってこっちに
やってきた後だった。

⏰:08/01/10 18:55 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#605 [ぱいん]

言葉より先に
頬にビンタされ
俺は面食らった。

「あのビデオ
 売るのやめて」

怒っているようで
今にも泣きだしそうな
叶羽に戸惑いながら
とりあえず
近くの喫茶店に
つれて行った。

⏰:08/01/10 18:58 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#606 [ぱいん]

叶羽の話を聞き
俺は愕然とした。

俺が叶羽を痴漢した
あのビデオを
叶羽の知り合いが買い
叶羽を脅迫していた。

要求するのは
金ではなくからだだと
いうことから
相手が男だとわかる。

⏰:08/01/10 19:00 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#607 [ぱいん]

「写メも撮られたし
 もうあいつに
 逆らえない…」

その時になって
ようやく俺は
自分のとった行動の
軽率さに気づいた。

俺はあのビデオを
買った金で
叶羽を犯したのだ。

⏰:08/01/10 19:03 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#608 [ぱいん]

訂正

買った→売った

⏰:08/01/10 19:03 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#609 [ぱいん]

泣きじゃくる叶羽は
おやじばがりの店内で
目立ちすぎていた。

俺は叶羽が
落ち着くのを待って
駅前のパーキングに
停めていた車に乗せた。

会社には
遅れると連絡をし
あてもなく
車を発進させた。

⏰:08/01/10 19:07 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#610 [ぱいん]

運転しながらでは
話せないので
高速に乗り
一番近くの
パーキングに入った。

店やトイレから
なるべく離れた所に
車を停めると
改めて叶羽を見た。

⏰:08/01/10 19:13 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#611 [ぱいん]

泣きはらした
顔をしながらも
叶羽は俺を睨んだ。

「あなたのせいよ…」

俺は言いようのない
後悔に襲われた。

同時に嫉妬が
こみ上げてくる。

⏰:08/01/10 19:21 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#612 [ぱいん]

叶羽に触れていいのは
俺だけだ。

叶羽を泣かせるのも
感じさせるのも
全部俺だけだ。

俺は思わず
叶羽を抱きしめた。

「俺が何とか
 してやる」

⏰:08/01/10 19:29 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#613 [ぱいん]


アンカー

>>598
>>602-612

⏰:08/01/10 19:35 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#614 [ぱいん]

嫌がられるかと
思ったが
意外にも叶羽は
俺のからだを
抱きしめ返してきた。

震える小さな肩を
抱きながら
俺は叶羽を
愛おしく思った。

⏰:08/01/10 22:34 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#615 [ぱいん]

加奈子と結婚して以来
誰かにこんな
感情を抱いたのは
初めてだった。

「………て」

俺の腕の中で
叶羽が小さく言った。

「えっ?」
「忘れさせて」

⏰:08/01/10 22:36 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#616 [ぱいん]

叶羽の言葉に
俺は何も
考えられなくなった。

夢中で叶羽の
服を脱がし
からだ中を愛撫した。

狭い車内では
うまく動けなかったが
それが逆に
叶羽と俺のからだを
密着させた。

⏰:08/01/10 22:39 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#617 [ぱいん]

叶羽のからだが
十分に濡れたことを
確認してから
俺は叶羽の中に入った。

すぐには動かず
叶羽の顔を見つめ
何度もキスした。

いい歳をして
キスだけで
イきそうだった。

⏰:08/01/10 22:41 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#618 [ぱいん]

腰を動かすと
叶羽が舌を絡めながら
甘い吐息を吐いた。

優しく抱いて
やりたいのに
出来なかった。

あの甘い声を聞き
小さな乳房に触れ
この中に入った奴が
いると思うと
怒りが収まらず
腰の動きは
早くなる一方だった。

⏰:08/01/10 22:47 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#619 [ぱいん]

優しく出来ないかわりに
俺は叶羽のからだを
抱きしめながら果てた。

「何で俺なの?」

俺は頭に浮かんだ
疑問を口にした。

「俺も叶羽に
 酷いことしたのに…」

⏰:08/01/10 22:52 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#620 [ぱいん]

それどころか
今の叶羽の状況は
明らかに俺のせいだ。

「あなたは…
 優しかったから」

叶羽の言葉に
耳を疑った。

「優しい?俺が?」

⏰:08/01/10 22:55 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#621 [ぱいん]

叶羽は小さく微笑み

「この前もハンカチ
 貸してくれた」

と言った。

泣いていた叶羽に
ハンカチを
渡したことなど
叶羽に言われるまで
忘れていた。

⏰:08/01/10 22:57 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#622 [ぱいん]

思い出すのはいつも
どんな風に
叶羽が感じたかと
泣き顔ばかりだった。

「いじめられてるんです
 あたし…」

「えっ?」

「先生も見てるだけだし
 誰も助けてくれない」

⏰:08/01/10 22:59 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#623 [ぱいん]

叶羽は言った。

「あたしに優しくして
 くれたのはあなただけ」

だと。

俺はもう一度
叶羽に誓った。

「俺が守ってやる」

⏰:08/01/10 23:02 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#624 [ぱいん]

叶羽を駅まで送り
家に帰ると
加奈子の姿がなかった。

子供部屋を覗くと
子供たちは二人とも
よく眠っている。

不思議に思いながら
寝室へ行くと
俺の部屋から
明かりが漏れていた。

⏰:08/01/10 23:11 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#625 [ぱいん]

ドアを開けると
加奈子が床に
テレビの前で
座り込んでいた。

画面に映っているのは
俺と叶羽だった。

隠していたはずの
痴漢した時のビデオを
加奈子は見ていた。

⏰:08/01/10 23:14 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#626 [ぱいん]

「これ…
 あなたよね…?」

俺に背を向けたまま
加奈子は言った。

俺は無言で
ビデオを止めた。

虚ろな目で
俺の行動を追っていた
加奈子が突然
喚き始めた。

⏰:08/01/10 23:18 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#627 [ぱいん]

「何かの間違いよね?
 あたなはこんなこと
 痴漢なんて
 しないわよね?」

俺の胸ぐらを掴み
泣きわめく
加奈子を見ても
めんどくさいという
感情しか湧かなかった。

⏰:08/01/10 23:21 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#628 [ぱいん]

加奈子の手を
振り払うと
そのまま家を出た。

行くあてもなく
車を走らせ
目についた満喫に入り
あのサイトを開いた。

記載された番号を
メモすると
車に戻り電話をかけた。

⏰:08/01/10 23:24 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#629 [ぱいん]

「金さえ出せば
 何でもできるのか?」

俺は聞いた。

「こちらに被害が
 及ばない範囲でしたら」

相手は言葉を濁した。

⏰:08/01/10 23:26 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#630 [ぱいん]

遠回しに聞いても
仕方ないので
俺は言った。

「殺人の補助は
 できるのか?」

一瞬相手が
躊躇ったのがわかった。

「一度こちらに来て
 話をしましょう」

⏰:08/01/10 23:28 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#631 [ぱいん]

相手に言われるまま
俺は指定された
マンションに向かった。

部屋のチャイムを
鳴らすと
すぐに男が出てきた。

「どうぞ」

言われるまま
中に入った俺は
室内の異様な雰囲気に
言葉を失った。

⏰:08/01/10 23:31 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#632 [ぱいん]

何だか息苦しい
感じがするのは
窓がないからだろう。

「話の続きですが…」

男は立ったまま
話始めた。

部屋にはベッドが
一つだけ置いてあるが
座りたいと思えず
俺も立っていた。

⏰:08/01/10 23:33 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#633 [ぱいん]

「この部屋は
 監禁用に私どもが
 借りている部屋です」

男は落ち着いた声で
説明を続ける。

「相手を拉致し
 この部屋に
 つれてくることは
 可能です」

⏰:08/01/10 23:37 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#634 [ぱいん]

「わかっている。
 直接手を下すのは俺だ」

「問題はその後です」

「そうだな…」

「そこでこれを
 使って頂ければ
 後の処理も
 こちらでやります」

⏰:08/01/10 23:40 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#635 [ぱいん]

そう言って
そばにあった紙袋から
男が取り出したのは
コンクリートでできた
煉瓦だった。

どこにでもある
灰色の煉瓦。

「殴るのは一度。
 後頭部にして下さい」

⏰:08/01/10 23:42 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#636 [ぱいん]

「転けて頭を打った
 事故死にでも
 見せかけるつもりか?」

「その通りです。
 あなたは頭がいい」

誉められても
嬉しくはなかった。

「このタイプの煉瓦が
 置いてある場所は
 すでに調べが
 ついてあります」

⏰:08/01/10 23:45 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#637 [ぱいん]

まるで前にも
同じやり方で
殺人の補助をしたような
口振りだった。

「もちろん
 生死の確認は
 きちんとやります」

俺は息を飲んだ。

⏰:08/01/10 23:47 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#638 [ぱいん]

後は俺が
決断を下すだけだ。

万が一
捕まるようなことに
なっても
どうせ俺には
帰る家もない。

俺はその場で
依頼を決めた。

⏰:08/01/10 23:51 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#639 [我輩は匿名である]
>>550-600
>>600-650

⏰:08/01/11 00:16 📱:W43H 🆔:PLPdVlUU


#640 [ぱいん]
>>匿名さん

アンカー
どうもです

⏰:08/01/11 04:25 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#641 [ぱいん]

俺はやる気でいた。

だがその金額は
想像以上に高額だった。

すぐには払えない
かもしれない。

相手の提示した
金額は五百万だった。

⏰:08/01/11 04:28 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#642 [ぱいん]

人の命の値段としては
安いのかもしれない。

俺は動揺を
顔に出さないように
注意しながら
今後の日取りを決めた。

決行の前日
俺は叶羽を呼び出した。

⏰:08/01/11 04:31 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#643 [ぱいん]

もちろん叶羽には
俺の計画など
話すつもりはない。

だが、もし
警察に捕まるような
ことになったら
もう叶羽に
会うことはできない
かもしれない。

最後に叶羽に
会っておきたかった。

⏰:08/01/11 04:33 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#644 [ぱいん]

駅で待ち合わせて
車でドライブに
出かけた。

加奈子にバレて以来
家にも帰らず
会社にも
行っていなかったが
俺はスーツを着て
仕事帰りを装った。

⏰:08/01/11 04:35 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#645 [ぱいん]

夕食を食べ
ホテルに行った。

叶羽の服を
脱がせた俺は
言葉を失った。

叶羽のからだは
痣だらけになっていた。

叶羽は慌てて
タオルでからだを隠し
下を向いた。

⏰:08/01/11 04:49 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#646 [ぱいん]

俺はそのタオルを取り
叶羽に聞いた。

「どうしたの、これ?」

「あいつに…」

聞き取れないほど
小さな声だった。

殴られたことを
思い出したのか
叶羽のからだが
震え始めた。

⏰:08/01/11 04:51 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#647 [ぱいん]

「抵抗したら
 殴られて…何度も…」

震えながらも
必死に説明しようと
声を振り絞る叶羽を
俺は抱きしめた。

「もういい。
 わかったから」

⏰:08/01/11 04:53 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#648 [ぱいん]

「嫌だったの…
 あいつに触られるの。
 だから…」

「わかったから。
 落ち着いて」

「…嫌だった」

「うん」

「あなた以外の人に
 触れられるのが」

⏰:08/01/11 04:56 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#649 [ぱいん]

俺は思わず
からだを離し
叶羽の顔を見た。

「抵抗したけど
 ダメだった。
 ごめんなさい…」

「謝まらなくていい。
 叶羽が悪いんじゃない」

俺はさっきよりも強く
叶羽を抱きしめた。

⏰:08/01/11 04:59 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#650 [ぱいん]

悪いのはあいつだ。

俺は自分の
したことも忘れ
怒りに震えた。

「あたしのこと
 嫌いになった?」

「なってないよ」

「怒った?」

⏰:08/01/11 05:02 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#651 [ぱいん]

「怒ってないよ」

俺が答えると
叶羽はからだを離し
俺の顔を見つめて

「でもすごく
 恐い顔してる」

と笑った。

⏰:08/01/11 05:04 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#652 [ぱいん]

その日は
何もしなかった。

痣だらけの
叶羽を抱く気に
なれなかった。

嫌いになったから
じゃない。

むしろ俺は
叶羽を愛していた。

⏰:08/01/11 05:06 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#653 [ぱいん]

帰りぎわに
叶羽が俺に言った。

「名前…
 聞いてもいい?」

その時になって
叶羽が俺の名前を
知らないことに
気づいた。

「圭太」

俺は答えた。

⏰:08/01/11 05:09 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#654 [ぱいん]

それを聞き叶羽は

「やっと携帯に
 あなたの名前を
 登録できる」

と、笑った。

「今まで何て
 登録してたの?」

俺が聞くと
叶羽はもう一度笑い

⏰:08/01/11 05:11 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#655 [ぱいん]

「内緒」

と、子供みたいな
顔をした。

和やかな時間は
すぐに過ぎ
俺はまた一人になった。

指定された時間まで
24時間を切っていた。

⏰:08/01/11 05:13 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#656 [ぱいん]

次の日の夜
再びあのマンションに
足を踏み入れた俺は
ベッドに横たわる
男の姿を見た。

「薬を使ったので
 あと一時間は
 目を覚ましません」

この間の男が言った。

⏰:08/01/11 05:20 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#657 [ぱいん]

「終わったら
 連絡して下さい」

「あぁ」

「それからこれ
 頼まれていた物です」

そう言うと男は
ビニールに入った
携帯を取り出した。

⏰:08/01/11 05:21 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#658 [ぱいん]

俺は手袋と一緒に
携帯を受け取った。

「でわ…」

男が部屋を出ると
俺は手袋をし
ビニールから
携帯を取り出した。

携帯の画像には
叶羽の姿が
何枚も保存されていた。

⏰:08/01/11 05:25 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#659 [ぱいん]

泣きながら
股を開いている叶羽。

男のモノが
叶羽の中に入っている
アップの画像。

俺は必死で
怒りを抑えながら
すべての画像を
消去した。

⏰:08/01/11 05:28 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#660 [ぱいん]

次は動画の削除だ。

覚悟はしていたが
動画の方が
よりリアルだった。

嫌がり泣き叫ぶ
叶羽の声。

俺はすべての動画を
見ることが
できなかった。

⏰:08/01/11 05:33 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#661 [ぱいん]

動画を消し
電話帳から叶羽の
メモリーを消し
俺は深い息をついた。

携帯をビニールに
戻すと
ゆっくりと
ベッドに近づいた。

もう迷いはなかった。

⏰:08/01/11 05:35 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#662 [ぱいん]

男を後ろ向きに
寝かせると
用意されていた
煉瓦を思い切り
振り下ろした。

ゴンという
鈍い音と一緒に
男が小さな
呻き声をあげた。

⏰:08/01/11 05:43 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#663 [ぱいん]

その瞬間
男が目を覚ます
錯覚に襲われた。

殴るのは
一度だけという
約束を忘れ
俺は何度も
男の頭に
煉瓦を振り下ろした。

⏰:08/01/11 05:45 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#664 [ぱいん]

連絡を受け
部屋に来た男は
すでに死体と化した
男の姿を見て
顔をしかめた。

「これじゃあ
 事故死は無理ですね」

ため息をついて
俺に言った。

⏰:08/01/11 11:18 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#665 [ぱいん]

「川か山にでも
 捨てましょう」

俺は血だらけになった
両手を眺めながら
もうどうにでも
してくれと思った。

男は電話を始め
色々と相談している。

⏰:08/01/11 11:22 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#666 [ぱいん]

電話を終えた男は
俺に言った。

「死体の処理は
 こちらでやります。
 ただし追加料金です」

「あぁ。悪いな」

払う気など
最初からなかった。

⏰:08/01/11 11:27 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#667 [ぱいん]

どうせ違法な
サイトだし
訴えたりできない
だろうと思った。

俺は適当に
返事をしながら
部屋を出た。

安堵感からか
車のシートに保たれると
大きなため息が出た。

⏰:08/01/11 11:31 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#668 [ぱいん]

どれくらい
その場にいただろうか。

叶羽からの電話で
俺は我に返った。

もし金が
払えなかったら
俺はどうなるのだろう。

通報されて
捕まるのだろうか。

⏰:08/01/11 11:37 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#669 [ぱいん]

いや、通報は
しないだろう。
向こうにも
リスクはある。

でももし死体を
見つかりやすい
場所に移されたら…。

俺は背筋が
寒くなるのを感じた。

⏰:08/01/11 11:39 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#670 [ぱいん]

手が震え
電話が取れない。

捕まりたくない。

その時俺の頭には
それしか浮かばなかった。

悪い想像ばかり膨らむ。

⏰:08/01/11 11:41 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#671 [ぱいん]

俺は死体を捨てる
場所を知らない。

自分で移動させる
こともできない。

俺の運命は
完璧にあのサイトの
手の中にあった。

⏰:08/01/11 11:43 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#672 [ぱいん]

捕まりたくない。

叶羽のそばにいたい。

捕まりたくない。

叶羽のそばにいたい。

そのことばかりが
何度も頭の中を
駆けめぐった。

⏰:08/01/11 11:45 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#673 [ぱいん]

そして今
俺はあのサイトで
働いている。

法外な利子をつけられ
膨らんだ借金で
俺の毎月の給料は
ほとんど残らない。

それどころか
俺の担当の客が
ヘマをすれば
代わりに逮捕される。

⏰:08/01/11 11:49 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#674 [ぱいん]

逃げ出せば
すぐにでも
逮捕されるだろう。

我慢を重ね
安月給で働いてきた
苦労が水の泡になる。

まして「あいつ」の為に
捕まるなんて
バカバカしい。

⏰:08/01/11 11:53 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#675 [ぱいん]

だから俺は今日も
ここにいる。

毎日飽きもせず
痴漢や監禁をしたがる
性欲を持て余した客が
連絡をよこす。

今日の客のリストに
目を通すと
俺はため息をついた。

⏰:08/01/11 11:55 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#676 [ぱいん]

新規の客だった。

本名かはわからないが
名前は多田に
なっていた。

また一人
悲惨な運命を
辿る男が増えるだろう。

俺は書類を机に置き
重いからだを引きずり
会社を出た。

⏰:08/01/11 12:00 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#677 [ぱいん]





――完――





⏰:08/01/11 12:01 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#678 [ぱいん]


アンカー

>>613
>>614-638
>>641-677

⏰:08/01/11 12:05 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#679 [ぱいん]

>>1-50
>>51-100
>>101-150
>>151-200
>>201-250
>>251-300
>>301-350
>>351-400
>>401-450
>>451-500
>>501-550
>>551-600
>>601-650
>>651-700

⏰:08/01/11 12:08 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#680 [ぱいん]

圭太の話は完結です。
何かエロからはなれて
短編みたいになって
しまいましたが

次の叶羽の話でこの
シリーズは完結に
しようと思ってます

圭太が何て言ったのかは
叶羽の話に書きます

また読んでもらえると
嬉しいです

⏰:08/01/11 12:17 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#681 [くサン]
面白かったデス

叶羽の話も楽しみにしてます

⏰:08/01/11 12:22 📱:SH903i 🆔:U.87LaYE


#682 [あ-た]
こんにちは最初から読みましたとても読みやすく.見ていてどうなるのかドキドキします叶羽の話.楽しみにしてます頑張って下さい!!

⏰:08/01/11 12:24 📱:SO903i 🆔:uzUQEywE


#683 [我輩は匿名である]
かなこはどーなったん

⏰:08/01/11 15:07 📱:SH903i 🆔:ncogP6UQ


#684 [ぱいん]
>>くサンさん

ありがとうございます叶羽の話
なるべく早めに
書き始めますね

⏰:08/01/11 15:11 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#685 [ぱいん]
>>あ-たさん

全部読んで
くれたんですね
ありがとうです

叶羽の話
よかったらまた
読んでやって下さい

⏰:08/01/11 15:12 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#686 [ぱいん]
>>匿名さん

最初に考えてた設定では加奈子とは離婚ってことにしてたのですが、その部分を抜いてしまいました

あのサイトで働き始めて離婚届を郵送したって設定にしてました。その届けを出したかどうかは、読んでくれた方の加奈子のイメージで決めてもらえればと…。

長くなってしまってすいません

⏰:08/01/11 15:17 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#687 [ぱいん]





あなたの願望叶えます

〜真実〜




⏰:08/01/11 15:26 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#688 [ぱいん]

あたしは世の中を
憎んでいた。

通学の為に
利用する電車は
飽きもせず
痴漢をしてくる
男たちでいっぱいだ。

かといって
学校に着けば
心が安まる
わけでもない。

⏰:08/01/11 15:29 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#689 [ぱいん]

友達の輪から
外れないように
必死に取り繕ってきた
日常はあっけなく崩れ
あたしはイジメの
標的にされた。

きっかけが
何だったのかさえ
よくわからない。

⏰:08/01/11 15:31 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#690 [ぱいん]

痴漢ならまだ
我慢できた。

でもあいつは違った。

あたしを
トイレに連れ込み
処女を奪った。

だからあたしは誓った。

あいつに必ず
復讐すると。

⏰:08/01/11 15:33 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#691 [ぱいん]

あいつの後に
トイレに入ってきた男。

あの男を
丸め込むのは
簡単だった。

あの男の話を聞き
あたしはあのサイトの
存在を知った。

⏰:08/01/11 15:35 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#692 [ぱいん]

願望を叶える
などと言いながらも
犯罪の手助けを
しているだけの
あのサイトの存在を。

あいつに復讐する
だけではダメだと思った。

あのサイトを
潰さなければ意味がない。

⏰:08/01/11 15:37 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#693 []
>>1-300
>>301-600

⏰:08/01/11 15:38 📱:SH905i 🆔:sntUU9lI


#694 []
>>601-800

⏰:08/01/11 15:38 📱:SH905i 🆔:sntUU9lI


#695 [ぱいん]

あたしは毎日
あいつに復讐する
方法を考えた。

そして思いついた計画は
あいつを刑務所に
送るというものだった。

あたしは
あのサイトを利用し
あいつのことを
調べてもらった。

⏰:08/01/11 15:40 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#696 [ぱいん]
>>さん

アンカー
どうもです

⏰:08/01/11 15:41 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#697 [ぱいん]

あいつの家族構成や
あいつの利用する駅
あたしはすべて
知っていた。

後は簡単だった。

あいつに好意が
あるふりをし
作り話をすると
あいつは簡単に
引っかかった。

⏰:08/01/11 15:44 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#698 [ぱいん]

痣を作るのは
少し痛かったが
金さえ払えば
何でもやる
あのサイトの社員が
うまい具合に
つけてくれた。

その時に写メや
画像も撮った。

実際には合成で
挿入などしていない
あの画像を
あいつは本物だと
信じたようだった。

⏰:08/01/11 15:47 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#699 [ぱいん]

あいつが殺したと
思っている男に
至っては
初めから死体だった。

手頃なホームレスの
死体を運び
ベッドに寝かせて
いただけだ。

あいつは今も
自分が殺したと
思ったまま
あのサイトで
働いている。

⏰:08/01/11 15:51 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#700 [ぱいん]

そしてあたしは
あいつに復讐する為の
お金が払えないと
理由をつけて
あのサイトに潜り込んだ。

働きながら
あのサイトの裏事情を
集めている。

中退したとはいえ
未成年のあたしを
働かせている時点で
かなりヤバいとは思うがまだ証拠が足りない。

⏰:08/01/11 15:55 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


★コメント★

←次 | 前→
↩ トピック
msgβ
💬
🔍 ↔ 📝
C-BoX E194.194