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#60 [<春への想い>向日葵(2/2)]
間近で見えるは、あの人。
待ちわびた人。
愛しい人。

「冷たいね。」

そう言いながら、凍りついた私の頬に、太陽のように温かい貴方の手が触れる。

そして愛おしそうに私を見つめながら微笑む。

私の心が、寒い冬から草花溢れる春へと変わる。

温かい日差しの中、私は貴方と手を繋ぎ笑いあう。

薬指に、結ばれた証をつけて……。

⏰:08/03/04 00:59 📱:SO903i 🆔:MhC0f226


#61 [<春への想い>向日葵(2/2)]
すいません(3/3)でした

⏰:08/03/04 01:00 📱:SO903i 🆔:MhC0f226


#62 [ふむ◆s8/1o/v/Vc]
向日葵さん
>>58(1/3)
>>59(2/3)
>>60(3/3)ですね?

そろそろまとめますか…

⏰:08/03/04 01:02 📱:SH905i 🆔:☆☆☆


#63 [今から(1/1)◆vzApYZDoz6]
時刻は0:49。

パジャマに着替えてベッドで携帯をいじっていたら、急に着信がきた。
掛けてきたのは友達だ。

「今から行くわw」

いきなりかい。
とりあえず家はみんな寝てるから駄目だが。

「じゃあコンビニの前おってw」

一方的に電話を切られた。
まったく、車の免許を取ってからずっとこれだ。
春休みに入って回数は減ったが、たまにこうして夜中に電話がかかってくる。

まぁ、いいか。

明後日になれば卒業だ、思い出は多い方がいいだろう。

俺は着替えて、家を出た。

今、コンビニの前にいます(実話)

⏰:08/03/04 01:03 📱:P903i 🆔:KmOF1cpQ


#64 [ふむ◆s8/1o/v/Vc]
《まとめ》

◆vzApYZDoz6さんの作品
往年のライバル(1/1)
>>5
奇怪な電話(2/2)
>>6
>>9
あの頃の思い出(2/2)
>>10-11
ギャグカオスなシュール(1/1)
>>12
賭け(3/3)
>>19-21
ゆびきりげんまん(2/2)
>>23-24
雪(2/2)
>>26-27
親御さん(1/1)
>>37
河上彦斎(3/3)
>>43
>>45-46
雨のち晴れ(2/2)
>>51-52
あだ名で呼んでほしいシュール(2/2)
>>53-54
今から(1/1)
>>63

梓さんの作品
真夜中の着信(2/2)
>>14-15

⏰:08/03/04 01:29 📱:SH905i 🆔:☆☆☆


#65 [ふむ◆s8/1o/v/Vc]
《まとめ続き》

ふむさんの作品
最期の花(1/1)
>>8
世界の真実(3/3)
>>13
>>16-17
天の邪鬼(3/3)
>>25
>>28-29
延長戦(1/1)
>>42
人斬り(1/1)
>>47
空(2/2)
>>55-56

紫陽花さんの作品
werewolf(2/2)
>>30-31
生きる理由(1/1)
>>41
私の宝物(1/1)
>>50

向日葵さんの作品
旅立ち(1/1)
>>57
春への想い(3/3)
>>58-60

⏰:08/03/04 01:30 📱:SH905i 🆔:☆☆☆


#66 [家族ドライブ(1/2)に]
一台の車が走る。
「久しぶりのドライブだね、おかあさん!」

そうね。三人なんて本当に久しぶり。

「あのね、おかあさん。おとうさんがへんなの。はなしかけても、おへんじをしてくれないの。ふりむいてくれないの。ねえおかあさん。おとうさんはびょうきなの?くるしいの?」

いいえ。病気でも、苦しくもないのよ。

暗い夜道を、一台の車が走る。
「おかあさんおかあさん。おとうさんはぼくのことがきらいなの?きらいだから、おこってるから、おとうさんはへんなの?」

いいえ、あなたのことをとても愛しているわ。

何かに追われるように、必死で走る。
「おとうさん…」

運転中だから、集中してるのよ。

「おかあさんおかあさん、きょうはどこへいくの?」

多分。

「たぶん?」

⏰:08/03/04 03:10 📱:PC 🆔:gM1Jl6UY


#67 [家族ドライブ(2/2)に]
橋の上で車が止まった。エンジンを切る音がし、息の荒い男が運転席から出てくる。
後部座席のドアを開け大きな黒い袋を引っ張り出し、その重さによろけながらも力任せに、下流に向けて投げた。
重力に逆らうことなく黒い袋はあっと言う間に暗闇に溶け込んで。
激流に呑まれたのか、落ちた音は確認出来なかった。

車に戻った男は声を荒げ後部座席に向かって怒鳴る。

「お前も五月蠅いとなあ、こうしてやるからな!!」

「あのね」


「おかあさんが、ずっと一緒に居たいって。」

穏やかに笑う少年の手にはバタフライナイフ。
その刃先は男の眼球目掛けて迷うことなく振り下ろされた。

そうして。

⏰:08/03/04 03:11 📱:PC 🆔:gM1Jl6UY


#68 [「大好きな赤」向日葵(1/2)]
赤が好き。

私の夢は世界中を赤で染める事。

家の中も全て赤。
赤一色。他の色なんていらない。
赤だけでいい。

だからキョロキョロも、赤で飾ってあげるの……。

「アハハハハハ!!」

楽しいなー。
みーんな真っ赤になってゆくんだもの。

この子も真っ赤になってさぞ喜んでいるのでしょうね……。
とーっても綺麗よ。

⏰:08/03/04 03:30 📱:SO903i 🆔:MhC0f226


#69 [向日葵]
間違えました……キョロキョロじゃなく今日です。

予測変換ミスしました……。(泣)

⏰:08/03/04 03:31 📱:SO903i 🆔:MhC0f226


#70 [「大好きな赤」向日葵(2/2)]
ホラ見て?
頭も、胸も、口も……全部赤じゃない。

赤にしたてるための道具のナイフも赤。
この子から出てきた液体も赤。
そして……それに触れた私の手も……赤。

でもね、周りのほとんどが、赤になっちゃったの。
他に赤くするのが無いわ……。

その時、ふと鏡を見た。

やだ……私赤くないじゃない……。

赤く……赤く……真っ赤にしなくちゃ……。

赤く染まったナイフを、胸の中で脈を打つ場所めがけて突き立てる。

これで私も……





……――――アカ

⏰:08/03/04 03:36 📱:SO903i 🆔:MhC0f226


#71 [夢見て、常日頃(1/2)◆vzApYZDoz6]
静かに寝息をたてる男。
その顔が、徐々に歪んでいく。

「……うわああっ!」

叫びに近い唸りと共に、男がベッドから跳ね起きた。
額に滲む汗を拭いながら、今の状況を確認する。
床に乱雑に置かれた雑誌や漫画。テーブルに置かれた、ぬるくなったお茶が淹れられたコップ。主電源を切り忘れているテレビ。
そこは、男の部屋だった。

「…何かアレな夢だったな」

上半身を起こしたまま目をこすり、もそもそとベッドから出る。
よく分からない夢だったが、なぜか頭に焼き付いている。
ボーッと夢の事を考えながら、とりあえずテレビの主電源を切る。
壁に掛けられた時計を見ると同時に、階下から母親の声が聞こえてきた。

「あんた、早く起きなさい!遅刻するよ!」

時刻は8:05。
別に間に合わない訳でもないが、朝飯は食えないだろう。

いつもの朝と同じ風景。

まだ夢が頭から離れず、考えながら割かし急いで制服に着替える。
その途中で、母親とは違う声が外から聞こえてきた。

「ちょっと早くしてよ!私も遅刻するじゃない!」

2階の窓に向かって叫ぶ幼馴染み。
俺はいつも彼女と一緒に学校へ行っている。

いつもの朝と同じ風景。

今日はあの夢の話を幼馴染みにしようかな。
そう考えながら階段を下りていく。

⏰:08/03/04 04:19 📱:P903i 🆔:KmOF1cpQ


#72 [夢見て、常日頃(2/2)◆vzApYZDoz6]
1階の食卓の上には、おそらく俺のために作られたであろう朝飯が並んでいる。
味噌汁にご飯、納豆、サンマの塩焼き。なんとも伝統的な日本食だ。
いつの間にか家に上がっていた幼馴染みが、その朝飯に手を出していた。
途中で俺に気付き、慌てて味噌汁を啜る。

「行ってきます」
「行ってらっしゃい。気を付けてね」

食べかけの朝飯を名残惜しげに見つめる幼馴染みの腕を引っ張り、玄関を出る。

いつもの朝と同じ風景。

通学路で、早速今朝見た夢の話をしてみる事にした。

「あのさ、今日変な夢を見たんだけど」
「あんたの夢なんか知らないわよ」

あっさりと切り捨てられた。
まぁ彼女はこういう性格だ。無駄にツンデレだから仕方がない。

「できれば聞いてほしいなー、なんて」
「………話しなさい」

幼馴染みの顔が少し優しくなる。
じゃあ、と切り出して夢の話をし始めた。
もちろん夢の話なんて最初だけで、5分も経てば話題は変わるんだが。要するに夢の話は、会話を始めるきっかけだ。

いつもの朝と同じ風景。


でも、いつもより幼馴染みの肩が近かった。

⏰:08/03/04 04:20 📱:P903i 🆔:KmOF1cpQ


#73 [始まりは白紙から(1/1)◆vzApYZDoz6]
「食らえ、断罪の左手!」
「漆黒の渦潮よ、飲み込め」

男が斧と化した左手がふりかぶるのを、女は微動だにせず佇んでいる。
だが左手が振るわれる前に、2人の眼前に闇が現れた。
闇は、2人を包み込んで――

「懐かしいな、小学生の自由帳か」

ページを捲る音。
闇となったページの次は、真っ白だった。
部屋を片付けていたら出てきた、あの頃の思い出。
ページの片隅にいる『彼ら』の冒険は、あの頃から時間が止まったまま。

そして今、真っ白なページに十数年振りに冒険が書き込まれる。

『彼ら』の旅が、再び始まろうとしていた。

⏰:08/03/04 20:48 📱:P903i 🆔:KmOF1cpQ


#74 [◆vzApYZDoz6]
ところで皆さんお題の存在は知ってるんですかね?
>>2にお題があります
まぁお題を使う必要は別にないんですが…

しかし参加者が少ない…

⏰:08/03/04 20:52 📱:P903i 🆔:KmOF1cpQ


#75 [リナ「死にたがりスティング」1/2]
 
スティングスティング
彼はスティング
 
スティングスティング
死にたがり
 
僕が知ってるだけでも10回は馬に蹴られ、それ以上に滝にのまれてる。
 
何でそんなに死にたいの?聞いたんだ。
なんて言ったと思う?
 
死ぬのが生きがいなんだって。
ふふっ笑っちゃうよね。
 
今はこの町で一番高い灯台の天辺にいるよ。
 
今日はあそこから海に飛び落ちるんだって。
 
でもスティングは死なない。
なにをしても死なないよ?
 
スティング以外みんな知ってる。
スティングの秘密。
 
でもスティングには絶対教えてあげないんだっ。
 

⏰:08/03/04 21:37 📱:N905i 🆔:☆☆☆


#76 [リナ「死にたがりスティング」2/2]
 
スティングスティング
彼はスティング
 
スティングスティング
僕の友達
 
僕のひいお爺ちゃんより長くこの村にいるスティング。
 
こっそり教えてあげよーかな?
 
人は二度死ねないんだよって。
 
END

⏰:08/03/04 21:38 📱:N905i 🆔:☆☆☆


#77 [◆vzApYZDoz6]
>>75-76
ホラーいいですねぇw

ついでにあげ

⏰:08/03/04 22:04 📱:P903i 🆔:KmOF1cpQ


#78 [ふむ◆s8/1o/v/Vc]
>>75-76
追加しましたw
ホラー良いですねぇ!

⏰:08/03/04 22:13 📱:SH905i 🆔:☆☆☆


#79 [[双子の正体]蜜月◆oycAM.aIfI]
あたしとアイはいつも一緒。
ご飯のときも、寝るときも、お風呂も歯磨きもぜーんぶ一緒。
 
あたしとアイはすごく高いところにあるお部屋に住んでる。
お父さんはビルって言ってた。
ベランダっていう窓からお外が見えるけど、危ないから出ちゃダメなんだって。
 
一緒に住んでるお父さんは、二人目のお父さん。
一人目のお父さんは優しくていつも一緒に遊んでくれて大好きだったけど、いなくなっちゃった。
それから今のお父さんのお家にお引っ越ししたの。
でも今のお父さんは一緒に遊んでくれないしお仕事であまりお家にいないから、あたしは前のお父さんの方が好きなんだ。
お父さんには秘密だよ。
 
あたしは公園が大好き。
ブランコとかお砂場とかジャングルジムとか、楽しいのがいっぱいあるから。
でも、公園には行っちゃいけないの。
今はぶっそうなよのなかだからってお父さんが言ってたけど、あたしもアイもよくわからない。
一度お父さんがお仕事に行ってるときに、アイと二人でこっそり公園に行こうとした。
でもお部屋のドアが開かなくて、出られなかった。

⏰:08/03/05 00:39 📱:SH903i 🆔:sHcifOgU


#80 [[双子の正体]蜜月◆oycAM.aIfI]
今のお父さんのお家に来てから、あたしはお外で遊んでないの。
アイと二人で、お父さんがつくったごはんを食べたり、テレビを見たりしてる。
でも、アイはお外に出てるの。
あたしが寝てる時にお父さんに連れて行ってもらってるんだって。
アイがお外に行った次の日は、あたしにお外の話をしてくれて楽しい。
でも、どうして?
アイとあたしはいつも一緒なのに。
どうしてアイだけお外に出られるの?
アイに聞いてみたけど、テレビを見ててお返事してくれなかった。
 
 
今日のお天気は雨で、いつも窓から見てるお外がよく見えない。
アイがあたしを呼んでる。
なあに?
 
――お外に出たい?
 
出たいよ。公園でブランコにのりたいな。
 
――じゃあ次にお父さんとお出かけするときは代わってあげる。
 
ほんと?
 
――うん。
 
夜、お父さんがアイを呼んだ。
あたしはアイのふりして、お父さんと一緒にお部屋を出た。
ひさしぶりにお外に出てうれしかった。

⏰:08/03/05 00:45 📱:SH903i 🆔:sHcifOgU


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