うまく言えない
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#301 [サな]
疲れた。
うちは制服も脱がずに布団の上に転がって、そのまま寝た。
美優にどんだけふりまわされとんやろ。
自分馬鹿みたいや。
後輩なんかにふりまわされて…。
:09/01/05 05:41 :D905i :☆☆☆
#302 [サな]
「紗奈ー風邪引くで。起きや」
曜に起こされて時計を見ると6時過ぎだった。
「お前今日早く帰ったらしーやん」
「うん。疲れたんやもん」
「ちゃんと学校行くって約束したやろ?お前卒業できんかったら大学も行かれんのんやぞ」
「確かに今まで休みまくっとるけど3年になったしまだ大丈夫やん」
:09/01/05 20:02 :D905i :☆☆☆
#303 [サな]
「約束くらい守れや。俺はお前の親からお前を預かっとんやぞ」
「何で高校行ってないもんにそんなやーやー言われないかんの!?」
「紗奈にはちゃんと卒業してほしいからやん。んで、大学行くんやったらちゃんと行ってほしいから言うんやって」
「うちやってしんどいときあるやん。そんな言うならうち地元帰るし。」
「何でや!?帰るとか言うなや。」
「ならちょっとはほっといてや」
:09/01/06 01:50 :D905i :☆☆☆
#304 [サな]
曜のことは好きだけど、たまにすごく鬱陶しくなる。
曜の優しさだってこともわかってるけど、イライラして仕方なかった。
学校は行けば楽しいんだけど、何かあっても何もなくても凄い疲れる。
曜が言ってることは正しい。
学校は毎日6時間受けるのが普通だし。
だけどその習慣が、七瀬と一緒にいた期間に無くなってしまったから、しんどい。
:09/01/06 01:58 :D905i :☆☆☆
#305 [サな]
5月3日
1ヶ月記念日。
凄く長く感じた。
あれだけ一緒にいたのに、まだ記念日は1ヶ月。
そして、あれだけ一緒にいても、曜は全く手を出してこなかった。
付き合ってるし、この年齢だし、不思議すぎた。
:09/01/06 02:01 :D905i :☆☆☆
#306 [サな]
付き合って1ヶ月。
だけどすでにマンネリ化していた。
毎日一緒に家で過ごす。
下手に外で遊んだりもできない。
放課後友達と遊ぶこともできなくて、イライラすることが多くなった。
志乃は親に
「紗奈ちゃん最近来ないんやね」
って言われたらしい。
:09/01/12 01:38 :D905i :☆☆☆
#307 [サな]
それを聞いて決めた。
志乃と遊びに行く!!!
それを志乃に言うと
「あんたそれ大丈夫か?曜君心配するやろ」
「でも楽しくないんやもん。曜はちょいちょい連れと会うとるけど、うち遊べてないし、やっぱ友達と遊びたいやん」
「紗奈がいいならいいけど」
:09/01/12 01:41 :D905i :☆☆☆
#308 [我輩は匿名である]
見てます
あげます
:09/01/16 00:53 :SH906i :wHRuNOos
#309 []
:09/01/19 00:22 :D905i :ib12fVL.
#310 [サな]
すみません
今からちょっと
書きます
:09/01/19 14:04 :D905i :☆☆☆
#311 [サな]
それから放課後すぐに学校を出た。
久しぶりに歩いて帰る学校。
新鮮で仕方なかった。
しばらくしてからポケットの中で携帯が震えた。
その携帯を無視したまま、うちは志乃の家に遊びに行った。
:09/01/19 14:06 :D905i :☆☆☆
#312 [(^・ω・´)]
:09/01/20 17:11 :F906i :☆☆☆
#313 [サな]
更新遅くてすみません
書きます
:09/01/23 02:17 :D905i :☆☆☆
#314 [サな]
志乃の家に着いてからも鳴り止まない携帯。
「大丈夫なん?やっぱまずいやろ」
志乃が心配するから、うちは電話に出た。
「お前なんしよんや!!!!!!!!」
曜の怒鳴り声が耳に響いた。
:09/01/23 02:22 :D905i :☆☆☆
#315 [サな]
「お前健待たせとるやろが?俺らがどんだけ心配しとる思っとんや?今どこや!!」
「志乃んち」
「行くわ」
「嫌や」
「は?」
「うちだって友達と遊びたいときあるやん。ずっと曜んち籠もって、そんなん嫌や」
「好きにせえ」
曜は電話を切った
:09/01/23 02:26 :D905i :☆☆☆
#316 [サな]
曜の束縛には疲れた。
もちろんうちを思ってのことだってことはわかってる。
うちを守ろうとしてくれてることもわかってる。
だけど耐えられなかった。
この時、曜と別れようと思ったんだ。
:09/01/23 20:27 :D905i :☆☆☆
#317 [サな]
「曜、うちやっぱ耐えれんから‥別れよう」
「紗奈がええならええよ」
長い間一緒にいたのに、たった1ヵ月でうちらは別れた。
曜が大切だと気付くのは、もう少し後のこと。
:09/01/23 20:31 :D905i :☆☆☆
#318 [サな]
曜ってうちにとって何だったんだろ?って
このときはそんなことを考えてた。
別れて1ヵ月くらいたって、七瀬に彼女ができたと聞いた。
結構ベタぼれ状態らしく、うちはこれで七瀬に解放された。
:09/01/23 23:43 :D905i :☆☆☆
#319 [サな]
よし、これでリセットだ。
うちは新しい気持ちで恋をしようと思った。
ほとんどの時間を志乃の家で過ごし、徐々に男の連絡先を増やしていった。
そんな中出会ったのが真人(まさと)。
:09/01/25 01:21 :D905i :☆☆☆
#320 [サな]
真人はY市といってうちの住むところから電車を乗り継いで2時間行ったところにある市に住んでいた。
Y市の噂なんてこの辺じゃ全く聞かないし、同じ県内だけどどんな場所かも知らなかった。
普通にうちは真人と連絡を取っていた。
普通におもろい人やと思ったし、馬鹿な話ばっかりしてた。
:09/01/26 01:01 :D905i :☆☆☆
#321 [サな]
「今度遊ぼうや!迎えに行くし」
「あんた免許持ってないやん」
「余裕余裕。普通に乗りよったらバレんのんやから〜」
「絶対嫌だ。」
「んなら会えんなあ」
「そーやねえ〜歩いておいで」
「あほやん!」
「まあそのうちな〜」
:09/01/26 01:05 :D905i :☆☆☆
#322 [あみ]
ずっと読んでますエZ
更新楽しみにしてるんで
あげさしてもらいますイ
:09/01/26 19:06 :W61SH :dgYfRUI6
#323 [サな]
ありがとうございます!
更新遅いですが
これからもよろしくお願いします
:09/02/02 01:03 :D905i :☆☆☆
#324 [サな]
真人がまともな人間ではないってことはわかってた。
話しを聞く限りそんな人だったから。
そんなある日、美弥子(みやこ)と仲良くなった。
美弥子は元々Y市の人だけど、彼氏の凌斗(りょうと)がこっちの人だから同棲するために来た子で、うちと凌斗が友達で、美弥子と仲良くしてやってほしいって凌斗に頼まれた感じ。
:09/02/02 01:19 :D905i :☆☆☆
#325 [サな]
美弥子はうちの1つ上で、ギャルっぽい感じだけど可愛らしい子。
凌斗はうちの2つ上になる。
美弥子はすごく話しやすくてすぐに打ち解けた。
Y市だということで真人の話を美弥子にした。
:09/02/02 01:22 :D905i :☆☆☆
#326 [サな]
「その真人って奴うち知ってるで。駅によぉおる奴やろ。あいつやめといたほうがええで。てか関わらん方がええ」
「なんでなん?」
「あれらポン中、シン中の集まりやから」
うちは頭の中がハテナでいっぱいだった
:09/02/02 01:25 :D905i :☆☆☆
#327 [サな]
「は?真人ポン中なん?」
「うん。あのメンバーの中に元彼いてるからわかる。」
「…まじ?」
「あ…なんかごめんな。紗奈が真人君のこと好きやったらそんなん言われたら困るよな…ごめん」
「いや…好きとかじゃないけどさぁ」
好きとかじゃない。
だけど良い奴だと思い始めてたから、凄い衝撃的だった。
:09/02/02 11:10 :D905i :☆☆☆
#328 [サな]
うちは真人に電話を掛けた。
「真人〜何してんのー?」
「今駅〜」
「てかさぁ…真人ポン中てほんま?」
「は?」
「別に違うならええんやけどさ」
:09/02/02 16:45 :D905i :☆☆☆
#329 [我輩は匿名である]
もっともっと読みたーい
:09/02/02 16:50 :F904i :0IbKxfrI
#330 [サな]
「それ誰が言いよった?」
「友達やけど」
「ちょお今からそっち行くわ」
「は?どんだけ時間かかる思ってんの」
「まあつきそうになったら連絡するわ」
真人は電話を切った。
…来てどーする気?
:09/02/02 16:53 :D905i :☆☆☆
#331 [サな]
暫くしてからメールが来た。
[駅来て]
うちは急いで駅に向かった。
駅には車が何台か止まっていた。
すぐにどれが真人かわかった。
「真人?」
窓越しに話しかける。
「紗奈。乗って」
「乗ってって馬鹿じゃない?あんた無免やん。しかも誰の車や」
:09/02/02 21:29 :D905i :☆☆☆
#332 [サな]
「先輩のシーマ借りてきた。まあ乗り」
「乗らん」
「ならええわ。俺が降りる」
「最初からそーせえ」
真人は車を降りた。
思ったより背がでかかった。
:09/02/02 21:36 :D905i :☆☆☆
#333 [サな]
「ちょいいろいろ話したいしどっか座ろか」
うちらは海岸沿いを歩いた。
そしてベンチに座った。
「はっきり言う。…俺はポン中や」
「…やっぱそうなんや」
「…嫌いになった?」
「そんなんやないけどさ…」
:09/02/02 21:40 :D905i :☆☆☆
#334 [サな]
「やめたくてもやめれん。ほんまに依存しとる」
「やめたいとか思ってんの?」
「思っとる。正確に言えば思っとった。やけど無理なんやって…。ほんま気持ち良くて、楽しくてやめれん」
「そんな話し聞きたくないよ。辞める努力だってしてないんやん。薬が悪いことだと思ってないやん。そんな奴やと思ってなかったわ」
:09/02/02 21:44 :D905i :☆☆☆
#335 [サな]
「紗奈聞いて…」
「何を?言い訳?」
「違う!!!俺紗奈のことが好きやから言えんやった。紗奈に言って嫌われるのが嫌やったんよ!!!やから言えんやったんやん。やけど紗奈が知ってしまったからわざわざ来たんやん!!」
「言い訳しに?」
「違う!!!」
「違くないやろが!お前が言いよることは言い訳以外のなにものでもないわ!」
:09/02/02 21:48 :D905i :☆☆☆
#336 [サな]
「聞いてや…ごめん紗奈…ごめん聞いて…」
真人は泣きながら喋った。
「俺が薬始めたのは、大失恋して寂しかったからやったんよ…。寂しくて仕方なかった。薬やってる時だけは忘れられた。やけど薬が切れたら今まで以上に寂しくなって、苦しくて仕方なかった。それでまたやるって繰り返しやった。…やけど紗奈と出会ってから薬の量がめっちゃ減ったんよ。薬がキレても紗奈と電話しやったら寂しくなかった。俺、紗奈とおったら薬やめれると思うんよ」
:09/02/02 22:02 :D905i :☆☆☆
#337 [サな]
なんだこのダメ男は…。
ダメすぎて笑える。
真人がうちといてやめれる?
そんなわけないやん。
馬鹿言うなよ。
「人に頼らんと自分でできんのか?犯罪犯して楽しいか?お前暴走やってしよんのやろ?人様に迷惑かけて何も思わんのか?もうこれ以上警察に世話になる人見たくない。うち、真人が薬やめてちゃんとした人間になるまで会わんから」
:09/02/02 22:06 :D905i :☆☆☆
#338 [サな]
なんやんやろ。
不良ぶっておもろいんかな?
薬やっておもろいんか?
グラム何万もするもんで…ただの粉で…わざわざ金かけてまで自分を壊す必要ないやん。
何考えとるんか知らんけど、真人みたいな人間、馬鹿としか思えない。
七瀬よりタチが悪い。
:09/02/03 00:20 :D905i :☆☆☆
#339 [サな]
腹が立って仕方なかった。
それと同時に悔しくて悲しかった。
うちは凌斗の家に行った。
すると美弥子が出てきてそっと抱きしめてくれた。
安心感からか涙があふれ出した。
うちなんだかんだ言って真人のこと好きだったんかもしれん。
このとき初めてそう思った。
:09/02/03 00:25 :D905i :☆☆☆
#340 [サな]
それから何日かして、また凌斗の家に行く機会があった。
「美弥子が実家に荷物取りに行く言うからついて行ってやってくれん?俺仕事やから」
凌斗にそう言われて、うちは美弥子の運転で美弥子の実家に行くことになった。
美弥子の実家=Y市
そのことはわかってた。
少しの不安と少しの期待があった。
:09/02/03 00:30 :D905i :☆☆☆
#341 [サな]
車で2時間ちょっとで美弥子の家についた。
美弥子の家は結構駅の近く。
内心ドキドキだったけど、そのとき駅には誰もいなかった。
「荷物取ったし帰ろっか」
美弥子がそう言って車に乗ったときだった。
5人くらいの集団がある家に入って行こうとした。
その中には真人の姿もあった。
:09/02/03 10:49 :D905i :☆☆☆
#342 [紗奈]
真人と目があった。
「紗奈」
真人がうちを呼ぶ。
うちは動けなかった。
「紗奈…俺…」
「ちょっと話せば?うちちょっと買い物してくるし」
美弥子はそう言ってうちを置いて車でどこかへ行った。
:09/02/06 00:45 :D905i :☆☆☆
#343 [紗奈]
「紗奈、話そう」
「…うん」
「中入ろうや。」
「真人んち?」
「違うけど…まあ部屋貸してもらうし中入ろ」
うちは真人に引っ張られて中に入った。
たまり場なんだろう。
雑誌や煙草やゴミで足の踏み場もないような部屋だった。
:09/02/06 00:49 :D905i :☆☆☆
#344 [紗奈]
「健哉くん奥の部屋借りるで」
健哉くんとはこの家の人で真人の先輩らしい。
たまり場の奥にあるドアを開けてはいると、結構きれいな部屋だった。
ベッドとソファーとテーブルと電気のみ。
多分寝室。
真人はベッドに座った。
「横来る?」
:09/02/06 00:54 :D905i :☆☆☆
#345 [紗奈]
「無理」
うちはそう言ってソファーに座った。
すると真人が隣に来て座った。
「真人まだやめてないやろ?」
「えっ…」
「ここ、薬するために溜まる所なんやないん?」
図星だったらしく真人は黙ってうつむいた。
:09/02/06 00:57 :D905i :☆☆☆
#346 [紗奈]
「やめる気ないん?」
「やめようと思った。やめて紗奈んとこにもう一回行こうって思っとったんやけど…ここに来れば誘惑に負けてしまう」
「来んかったらえーやん」
「そーゆー訳にはいかん。ここは俺の家みたいなもんやし。」
「自分ち帰ればええやんか」
「孤独やったらいろいろ考えてしまっておかしくなりそうなんやって…。紗奈と連絡取りよったときは電話するから何も考える暇なかったし」
:09/02/06 01:03 :D905i :☆☆☆
#347 [紗奈]
「うちがおればやめれるわけ?ほんまにそう言い切れる?」
「俺、紗奈がおればそれでええんやって。紗奈がおれば絶対頑張れる。言い切れる」
真剣な目で真人はそう言った。
信用していい?
こんな奴とうちが一緒にいていい?
一瞬のうちに沢山の不安や疑問が頭の中に浮かんできた。
:09/02/06 01:09 :D905i :☆☆☆
#348 [我輩は匿名である]
:09/02/07 14:26 :W52SH :egfVOuho
#349 [紗奈]
「まあとりあえずもう一回連絡取るようにしよっか。」
考えたあげく出た言葉はこれだった。
「俺絶対辞めるからな。」
真人は煙草を取り出して火をつけた。
「煙草は吸うんやな(笑)」
「それはしゃーなし許してや」
「まあそこまでは言わんけどさ」
:09/02/08 01:38 :D905i :☆☆☆
#350 [紗奈]
「そろそろ美弥子来る思うし外出るわ」
うちはそう言って立ち上がった。
「紗奈待って!!!」
「何?何かある?」
「……ちゅーしたい」
「はあー?」
:09/02/08 01:40 :D905i :☆☆☆
#351 [紗奈]
すると真人が近付いてきた。
「ちょい待て待て!!」
そのまま壁に張り付け状態にされてその瞬間後頭部を思いっきりガンッって打った。
「痛ーっ!!」
「あ、ごめん。」
「絶対もうせんからな」
「していい?」
「嫌や!!つか嫌やってゆーてもこの体制になったってことはする気満々やん!!」
:09/02/08 01:48 :D905i :☆☆☆
#352 [紗奈]
「当たり前やん」
真人はそう言って意地悪そうに笑ってキスをしてきた。
「あーあ。うちのファーストキスが…」
「うそぉっ!!!!!?????」
「嘘に決まっとるやん。アホか」
「…つまらん奴」
「どーせつまりませんよっ!ならうち帰りますんで」
:09/02/08 01:53 :D905i :☆☆☆
#353 [紗奈]
「やーだ」
「やーだじゃなーいっ」
「もっかーい」
真人は甘えた声で催促してくる。
「やだ」
「やーだー」
きりがない。
:09/02/13 04:50 :D905i :☆☆☆
#354 [紗奈]
「じゃあ次ちゅーしたら帰る」
「えーっ」
「どっちや!!」
「する」
今度はさっきとは違って舌が入ってきた。
深い深いキス。
どさくさに紛れて胸触ってきたけどそこは許してあげた。
:09/02/13 04:54 :D905i :☆☆☆
#355 [ひとみ]
おもしろいです
続き気になります★
:09/02/14 01:46 :SO705i :KS.1QO/o
#356 [名無し]
更新せぇヘんの
?
:09/02/21 21:40 :SH904i :Bp0Srx8U
#357 [サな]
すみません
事情があってしばらく書けんと思います
追々小説にも出てくると思いますが
しばらく更新できません。
ほんまに申し訳ないです
:09/02/23 17:51 :D905i :☆☆☆
#358 [サな]
ちょい更新します
:09/02/27 00:54 :D905i :☆☆☆
#359 [サな]
「じゃあうち帰るからな?」
「帰ったら連絡して」
「わかった」
「ちゃんと連絡してな!?俺、ほんまに紗奈のこと好きやから!絶対薬やめるから!俺のこと嫌いにならんとってな…?」
真人は泣きそうな顔で必死に訴えてきた。
「大丈夫やから」
うちはそう言って家を出た。
:09/02/27 01:01 :D905i :☆☆☆
#360 [サな]
外にでると美弥子がいた。
うちは全部美弥子に話した。
「あんたこれから大変やと思うで?大丈夫なん?」
「わからん。でも頑張る。うち真人の良いところたくさん知っとる。悪いとこたくさんあるけど良いところもたくさんあるんやって。やから頑張れると思う」
「そか。応援するし何かあったら言いや?」
:09/02/27 01:04 :D905i :☆☆☆
#361 [サな]
家に帰ってからうちは真人にメールを入れた。
それから毎日何時間も電話したり、電話してないときはメールしたりした。
それから何週間か経って、久しぶりに真人と会うことになった。
:09/02/27 01:15 :D905i :☆☆☆
#362 [サな]
もうすでに7月が終わろうとしていた。
うちは夏休みに入ってから、志乃んちか稜斗んちに居座る生活を続けていた。
「俺んち来るか?」
電話で真人が言った。
「いや、いいわ。行かん」
「そか。なら俺が行くし遊ぼ!」
…ということで真人が来ることになった。
:09/02/27 01:20 :D905i :☆☆☆
#363 [サな]
うちは基本夜行性。
11時くらいかな。うちは駅に向かった。
その頃駅に監視カメラが付いた。
駅にたまり、悪さをするのを防ぐためだ。
そのため駅には人の気配がほとんどなかった。
少し前はすごく賑やかだったのに。
少しすると車がうちの前に止まった。
中を見ると真人。
前と車が違う。
:09/02/27 20:13 :D905i :☆☆☆
#364 [サな]
「車違うやん」
「色んな車乗りたいやん?今日はマジェ♪」
「あっそ。無免とか格好悪いけどな」
「そのうち取るて。乗らん?」
「えーわ。うちやっぱその辺真面目に行くし!!」
:09/02/27 20:26 :D905i :☆☆☆
#365 [サな]
タグつけてしまった笑
気にせんでなw
:09/02/27 20:27 :D905i :☆☆☆
#366 [サな]
「家出娘がよう言うわ!」
「黙れや〜関係ないし!つぅか駐車場でもどこでも置いてきーや。いつまで窓越しで話す気なん」
「置いて来ますよ。なら待っといてな」
「あいよ」
真人はどっかに車を置きに行った。
:09/02/27 20:33 :D905i :☆☆☆
#367 [サな]
少ししてから真人が歩いて来た。
「どこ行くんやしー」
「まあとりあえず歩くみたいな」
うちらはとりあえず海岸沿いを歩いた。
「会うの久々やなあ」
「やね〜。」
:09/03/02 02:16 :D905i :☆☆☆
#368 [紗奈]
「なぁ紗奈〜、俺じゃだめ?」
砂浜に座ってしばらくしてから真人が言った。
「…」
うちは何も言えなかった。
自分の気持ちを人に伝えるのは難しい。
自分では考えて言ったようでも、相手に伝わらないことだってある。
うちの気持ちは今、言葉にできない。
:09/03/03 01:30 :D905i :☆☆☆
#369 [紗奈]
「ごめん。まだやっぱ無理やよな…」
真人はうちの髪をクシャッとした。
「真人…うち真人のこと嫌いやないから」
「…ありがと。でも今そんなん言われても辛いだけやわ」
そう言って煙草に火をつけた。
やっぱり言葉って難しいね…。
:09/03/03 02:09 :D905i :☆☆☆
#370 [紗奈]
うちは煙草を吸う真人をずっと見てた。
辺りは真っ暗で、真人の煙草の火と沢山の星だけが見えた。
「もう薬やってないよ」
「ほんま?…よかった」
「心配かけてごめんな」
「うん。もうやったらいかんよ?」
「多分大丈夫」
:09/03/03 02:20 :D905i :☆☆☆
#371 [紗奈]
真人はうちを抱きしめた。
ごめんなって、何回も言ってきた。
うちは涙があふれた。
何でかはわからないけど…。
「愛しとるよ…紗奈」
真人はもっと強く、潰れてしまいそうなくらい抱きしめてきた。
:09/03/03 02:25 :D905i :☆☆☆
#372 [紗奈]
「もお俺ヤバい」
とかなんか言って真人は立ち上がった。
「え、何?」
「ヤバい。お前とおったら調子狂う。自分がキモい。」
「なんやそれッ!」
:09/03/04 01:59 :D905i :☆☆☆
#373 [紗奈]
「いい。帰る」
「は?何で?もお帰るん?」
真人はニヤっとした。
「そんなに帰ってほしくないん?」
…うわ、こいつウザい。笑
:09/03/04 22:19 :D905i :☆☆☆
#374 [ゆリ]
おもしろいです
曜さんと、また
戻らないかな
いつも楽しみに
してますっ★だから
更新頑張って下さい
:09/03/05 01:26 :SH706i :☆☆☆
#375 [紗奈]
ゆりちゃん
ありがとうございます
更新ちょっとずつですが
完結させるんでみてください
:09/03/05 02:09 :D905i :☆☆☆
#376 [紗奈]
「別に帰ればいいやん」
「いやいや、そこはちょっと可愛らしく帰らんといて?とか言おうや!笑」
「うちにそれ求めちゃだめだってw」
「やな、求める人間違えたわ。他の女に求めます」
「そーしなさい」
「…ってそこも引きとめようや」
「面倒くさい奴やなw」
:09/03/05 02:13 :D905i :☆☆☆
#377 [紗奈]
「もおええ!まじで帰る!」
真人は元来た道を歩き始めた。
「真人待ってやッ」
数メートル先を歩く真人。
うちはそれを追った。
「真人!帰らんといてや…」
思わず出た言葉だった。
うちそんなキャラじゃない。
:09/03/05 02:18 :D905i :☆☆☆
#378 [紗奈]
「うわ〜、紗奈でもそんなこと言うんや」
意地悪そうに笑いながら真人はうちのほうに向かって歩いてきた。
「あんたとおったら調子狂う」
「それは俺も一緒。」
真人はうちの手を引いて歩き出した。
人と手を繋いだのっていつぶりだろう?
:09/03/05 02:23 :D905i :☆☆☆
#379 [紗奈]
曜と手、繋いだことあるっけ?
あるとは思う。
でも、こんな感覚初めてというか、懐かしいというか…。
真人といたらドキドキする。
多分、…好きって感覚。
:09/03/05 02:26 :D905i :☆☆☆
#380 [紗奈]
「車動かさんし乗れば?」
真人は車に乗り込んだ。
うちも続いて助手席に乗る。
「動かすなよ〜」
「大丈夫やって。でもやっぱ車ん中わいちゃつきにくいな」
「いちゃつかんくてええから」
:09/03/05 17:53 :D905i :☆☆☆
#381 [紗奈]
「素直になりなさい」
「ならんよ〜」
「てことは紗奈が言うたことは全部逆ってことやなあ?」
「あー?なんやそりゃ」
「いちゃつきたくない=いちゃつきたい!みたいなね」
「勝手に言うとけよ!笑」
:09/03/05 20:07 :D905i :☆☆☆
#382 [紗奈]
すでに時間は2時くらい。
眠たかったからそのまま座席を倒した。
すると真人も座席を倒してこっちを向いてきた。
「何や恥ずかしいやん。こっち見んなし」
「やだ。見たい」
「キモッ」
うちが反対を向くと後ろから思いっきし服を捲り上げてきた。
:09/03/06 17:46 :D905i :☆☆☆
#383 [紗奈]
「はッ!?調子乗んなボケ!!」
うちは真人の頭をひっぱたいた。
「冗談やん〜ごめん〜」
「あほやん。」
「紗奈の近く行きたい」
「普通に考えて無理やろ」
「じゃあ外出よ〜?」
そう言って真人は外に出た。
うちも仕方なく外へ。
:09/03/06 17:52 :D905i :☆☆☆
#384 [紗奈]
真人が普通に差し出す手。
うちなんでこんなことでこんなにドキドキしとんやろ。
「ここ何もなさすぎ」
「Y市も言えんやろ」
とか話しながら結局海岸へ。
:09/03/06 18:07 :D905i :☆☆☆
#385 [紗奈]
「…なんで俺紗奈なんか好きになったんやろー」
「紗奈"なんか"って何よ」
「ん〜…別に特別可愛いわけでもめっちゃ性格良いわけでもないやん?」
「失礼やなw」
「でもなあ〜、何か好きなんよ。何でなんやろな。」
「知らんけど。笑」
:09/03/06 18:37 :D905i :☆☆☆
#386 [紗奈]
「紗奈の前付き合っとった奴ってどんな人やったん?」
…前付き合っとった奴かぁ。
…曜のことやんね。
:09/03/06 18:56 :D905i :☆☆☆
#387 [紗奈]
「良い奴やった」
…良い奴やったよ。曜は。
うちのこと必死で守ろうとしてくれてた。
やけどうちは馬鹿でガキやったから、そんな曜を手放した。
別れてからわかるよね。その人の大切さって。
:09/03/06 19:01 :D905i :☆☆☆
#388 [紗奈]
「ええ奴やった。ええ奴やったけど、ええ奴すぎた。」
「紗奈まだそいつのこと好きなん?」
「は?好きやないよ!」
「そか。そいつってどこの奴?」
「それって言わんといかんの?」
七瀬みたいなことするんやないかって、一瞬でそのことが頭に浮かんだ。
:09/03/06 19:35 :D905i :☆☆☆
#389 [紗奈]
「聞いたらいけんやった?」
「いや…別に」
「明らか不機嫌やん。どした?」
「何もないって!!大丈夫」
態度に出てたのは自分でもわかった。
:09/03/06 23:33 :D905i :☆☆☆
#390 [紗奈]
うちは人を信じきれてないんだ。
信じれば傷付く。
人を想えば想うほど傷付く。
そんな考えだった。
:09/03/06 23:35 :D905i :☆☆☆
#391 [紗奈]
だから、一途な恋とか多分無理なんだ。
初めて付き合ったのが七瀬だったからかな?
…何でも七瀬のせいにしちゃだめだよね。
結局は自分の意識の問題だ。
七瀬と達也が捕まったって聞いたとき、絵美には"冷めとる"って言われた。
うん。確かにそう。
なんか…冷めとるって言うか、どーでもいい。
:09/03/07 01:07 :D905i :☆☆☆
#392 [紗奈]
本当に言葉って難しい。
だからうちは自分の気持ちを言葉に出さない。
好きとか、嫌だとか、辛いとか、寂しいとか、苦しい、嬉しい、楽しい…。
…ただ素直になれないだけ。
:09/03/07 01:15 :D905i :☆☆☆
#393 [紗奈]
実はちょっと羨ましい。
自分の気持ちを素直に言って甘えたりする人。
うん。うちはやっぱガキだ。
変なプライドが邪魔ばっかする。
:09/03/07 01:18 :D905i :☆☆☆
#394 [紗奈]
でもね、真人とおったらちょっとだけ…素直になれる。
ちょっとだけな。
なんか、言うつもりない感情が口からでる。
何でかな。真人が素直すぎるんかもな。
:09/03/07 01:22 :D905i :☆☆☆
#395 [紗奈]
帰り際、うちは真人に聞いた。
「ほんまにうちのこと好き?」
「は!?唐突やな。何やいきなり」
「何でもない。気ぃつけて帰ってな。事故ったら許さんで?」
「大丈夫やって」
そう言って真人はうちにキスをした。
:09/03/07 01:27 :D905i :☆☆☆
#396 [紗奈]
「本気で好きやから」
真人は真剣な顔で言った。
「なぁ、何かあったんか?さっきから泣きそうな顔やん。」
「そんなことないで!元気やから。あ、今度はうちがY市行くね!」
「おぉ、ほんまに?待っとくで家出少女」
「任せとき〜」
:09/03/07 01:33 :D905i :☆☆☆
#397 [紗奈]
「じゃあ帰るから。…何かあったらいつでも言えな?」
「うん。大丈夫やから」
真人はエンジンをかけて車を走らせた。
うちは1人、明け方の海を眺めた。
うち、また恋してもいいよね?
:09/03/07 01:36 :D905i :☆☆☆
#398 [紗奈]
うちはそのまま凌斗の家に行った。
数日前、凌斗がなぜかくれた合い鍵でドアを開ける。
この鍵…貰って良いものか?
うちがどれだけこの家に居座っているのかがわかる。
せっかくの同棲生活を邪魔しているのは紛れもなくこの私。笑
:09/03/07 01:47 :D905i :☆☆☆
#399 [紗奈]
「紗奈お帰り!」
美弥子が笑顔で迎えてくれるその奥には寝ぼけた凌斗の姿。
「ただいま。凌斗仕事は?」
「ん〜今日休み」
「そーなんや。うちお邪魔やし志乃んとこ行こうか?」
:09/03/07 01:50 :D905i :☆☆☆
#400 [紗奈]
「うち紗奈と話したいこといっぱいやからおってええよ!」
美弥子が言った。
「お〜。おればええやん。今更遠慮されてもキモイわ。俺尚君とこ行ってくるから」
※尚君=うちも仲良い先輩(多分当時21歳)
「尚君に今度ご飯連れてってって言うといてな!」
「どこまでも図々しい奴やなw」
:09/03/07 01:55 :D905i :☆☆☆
#401 [紗奈]
そんなことを話しながら凌斗は準備して尚君とこに行った。
「まあ座りいや」
美弥子が聞きたいことはわかる。
真人のこと。
うちは座ってから全部話した。
「次うちが会いに行ってそんな感じになったら付き合おうと思うんやけどどー思う?」
:09/03/07 02:00 :D905i :☆☆☆
#402 [紗奈]
これはうちの素直な気持ちだった。
真人が好き。
真人と一緒にいたい。
そう思った。
「ええんやない!紗奈は不器用やからうまくいかんこといっぱいやけど、真人くんとおって紗奈が幸せを感じることができるなら、それでいいと思うで!がんばりや♪Y市行くとき送ってってあげるから〜」
:09/03/07 02:03 :D905i :☆☆☆
#403 [沙奈]
よし、頑張ろう。
ちゃんと真人と向き合う。
なあ真人?
うちとおった時間は幸せだった?
うちは幸せだったよ。
:09/03/07 23:09 :D905i :☆☆☆
#404 [沙奈]
8月に入って少ししてから、うちはY市に行くことになった。
美弥子が連れて行ってくれる(美弥子はついでに実家に帰省する)わけで、凌斗の家を出たのは朝の10時くらいだった。
それからY市についたのが昼過ぎ。
美弥子に駅でおろしてもらい、真人を待った。
:09/03/07 23:16 :D905i :☆☆☆
#405 [沙奈]
:09/03/07 23:25 :D905i :☆☆☆
#406 []
見てるんで頑張ってくださいー
:09/03/11 10:22 :N02A :☆☆☆
#407 [紗奈]
ありがとうございます
ちょっとドタバタというか…
この小説の終わりが
わからなくなりました
笑
とりあえず書きますね
:09/03/12 21:54 :D905i :☆☆☆
#408 [紗奈]
真人は仕事の休憩の合間を縫って駅に来た。
作業着姿の真人は格好良かった。
2人で真人の家へ向かった。
「仕事終わるまでおってや」
真人はそう言うと仕事場に戻っていった。
:09/03/12 21:57 :D905i :☆☆☆
#409 [紗奈]
真人の部屋に初めて入った。
決して綺麗ではないけど全体的に黒で統一された部屋。
特に何もすることなく真人の帰宅を待った。
:09/03/12 22:20 :D905i :☆☆☆
#410 [紗奈]
しばらくしてから真人が帰ってきた。
真人が風呂から出てすぐに真人は抱きついてきた。
「髪乾かしてからにしいよ」
うちはそう言って真人をどかした。
「紗奈〜?」
「ん?」
:09/03/12 23:41 :D905i :☆☆☆
#411 [紗奈]
「来てくれてありがと」
真人は髪を乾かしながら笑顔で言った。
それから夕飯を食べて、テレビみながらゴロゴロして、うちも風呂に入ってまたゴロゴロした。
:09/03/12 23:46 :D905i :☆☆☆
#412 [みお]
死語と前に来てしまいましたぁ
続きがとても気になりますぅ〜
更新待ってますね!
:09/03/13 07:58 :N906imyu :Wmf5h01g
#413 [みお]
間違えました
死語と ×
仕事 ○
:09/03/13 10:38 :N906imyu :Wmf5h01g
#414 [紗奈]
ありがとうございます☆
更新遅くてすみません
:09/03/13 23:34 :D905i :☆☆☆
#415 [紗奈]
「真人〜」
「ん?」
「うちのこと好き?」
「は!?何お前いきなり」
「この前のこと考えよったんやけどさ、ほんまに真人が好きなら付き合いたいと思った。そんだけ」
「は!?まじで?」
「うん」
:09/03/13 23:37 :D905i :☆☆☆
#416 [紗奈]
「そんなん好きに決まっとるやん!!ほんまに付き合ってくれるん?」
「うん」
そんな感じでうちらは付き合った。
:09/03/13 23:39 :D905i :☆☆☆
#417 [みお]
:09/03/13 23:46 :N906imyu :Wmf5h01g
#418 [紗奈]
真人はずっとぎゅってしてきた。
「付き合ったらすぐHしようとしてくると思った」
だってそうじゃん?
付き合ってもないのにちゅうしてくるような奴なのに。
「こーしとるだけで幸せやからいーの」
うちも凄く幸せだった。
:09/03/16 13:35 :D905i :☆☆☆
#419 [紗奈]
真人との付き合いは順調だった。
別に真人の家に居座るわけでもない。
うちが地元に帰ればなかなか会えないけど、仕事が無い日は会いに来てくれる。
凌斗の家に一緒に行ったこともあった。
「お前俺の妹泣かすなよ」
とか凌斗が言って、そしたら真人
「え!お兄さんなんですか!?」
って(笑)
ちげーよw
:09/03/16 15:19 :D905i :☆☆☆
#420 [紗奈]
志乃にも真人を合わせた。
「中途半端なことしたらうちが許さんからな。紗奈はこう見えてもナイーブなんやから」
「そうでもないやろ」
「あんた自分で気付いてないだけやって。やから真人くんしっかりしてな」
「大丈夫。紗奈のこと大好きやから」
って。
:09/03/16 15:25 :D905i :☆☆☆
#421 [紗奈]
真人からの愛は本当にストレートに伝わってきた。
うちも真人が大好きだった。
今でも真人のこと思い出す。
真人は大切な人やったから。
:09/03/16 15:28 :D905i :☆☆☆
#422 [紗奈]
10月初め、うちは大学に合格した。
自己推薦だから早く決まった。
その頃から、真人の行動がおかしくなった。
:09/03/16 15:35 :D905i :☆☆☆
#423 [紗奈]
毎日してた連絡もなくなり、
3日に1回あれば良いほう。
「最近忙しいから」
真人はそれ以上何も話してくれなかった。
うちは何でも良いから話してほしかった。
何でも良いから力になりたかったよ。
何もできなかったかもしれないけど、何かできたかもしれんやん…
:09/03/16 15:40 :D905i :☆☆☆
#424 [紗奈]
:09/03/16 15:40 :D905i :☆☆☆
#425 [紗奈]
11月に入ってから、全く連絡が取れなくなった。
14日、いきなり掛かってきた電話。
知らない番号。
「もしもし?」
「もしもし、紗奈?」
:09/03/16 15:45 :D905i :☆☆☆
#426 [紗奈]
聞き覚えのある声。
少したってようやく気付く。
「曜?」
:09/03/16 15:47 :D905i :☆☆☆
#427 [紗奈]
「いきなりごめんな。あのさ、お前…真人って奴と付き合っとるよな?」
「曜、真人のこと知っとん?」
「いや、そんな知り合いやないんやけどさ。俺んとこにそいつの連れから連絡来て、紗奈探してほしいって」
「は?意味わからん。何で曜に?てか何?まじで何?」
「詳しくは聞いてない。今から行ったるから一緒にY市行こか」
:09/03/16 15:52 :D905i :☆☆☆
#428 [紗奈]
しばらくしてから曜が車で来た。
「免許取ったん?」
「おう。まあ乗れや」
久しぶりに会った曜。
ほんま久しぶりやった。
久しぶりの再会がこんなんなんてね。
:09/03/16 15:59 :D905i :☆☆☆
#429 [m]
:09/03/16 16:59 :SH903i :☆☆☆
#430 [紗奈]
ありがとうございます
:09/03/16 23:10 :D905i :☆☆☆
#431 [紗奈]
ちょいちょい曜と話しながら、うちらはY市についた。
「俺ここで待っとくから行ってこい」
うちは車を降りて真人の家に向かった。
:09/03/16 23:20 :D905i :☆☆☆
#432 [紗奈]
「紗奈ちゃんやんね?」
真人の家の前に立っていた男が問う。
うちは無言で頷いた。
「真人どこおるか知らん?」
「知らないです。真人と連絡取れないし。」
「やっぱな…。あんな、真人、飛んだみたいやわ」
:09/03/17 00:32 :D905i :☆☆☆
#433 [紗奈]
「…は?何で?」
「あいつちょっとやらかしてさ…。飛んだみたい」
「え、待って?意味わからん。」
「やからな、俺らもどこおるんかわからんくてさ。…どっか行った」
:09/03/17 00:35 :D905i :☆☆☆
#434 [紗奈]
「は?待って、ほんまに意味分からん。真人…何した?」
「いや、まあ…ヤクザ絡んどるから。何にせよもう真人はここには帰って来れん。どっかで生きとったらええなってくらいやわ。何か知らんかと思って紗奈ちゃん呼んだんやけど…なんかごめんな。こんな言い方冷たいかも知らんけど、真人のことは忘れ?」
男はそう言って去っていった。
うちは動くことができずに呆然と立ち尽くした。
:09/03/17 17:24 :D905i :☆☆☆
#435 [紗奈]
意味わからん。
真人…どこ行ったん?
うちに言わんとどこ行ったん?
なあ、何があったん?
うちに言えんようなことだったん?
真人にとってうちはなんだったん?
:09/03/17 21:03 :D905i :☆☆☆
#436 [紗奈]
なあ真人…
今、どこで、何しとるん?
元気しとる?
真人…うちは幸せだった。
真人…今幸せ?
:09/03/17 21:05 :D905i :☆☆☆
#437 [紗奈]
.
真人が姿を消してから、うちは今まで真人と会ってない。
.
:09/03/17 21:06 :D905i :☆☆☆
#438 [紗奈]
もし生きとるなら、何でも良いから連絡がほしい。
元気でやっとるなら、それでいいから。
こんな掲示板見とる可能性なんてかなり低いやろうけど、もし自分のことやって思ったら、連絡ください。
アドレスも番号も、ずっと変わってないから…。
生きとるよって
それだけでいいから。
:09/03/17 21:10 :D905i :☆☆☆
#439 [紗奈]
.
うちはそれから曜の車に戻った。
車に乗った瞬間、涙が溢れ出た。
曜は何も聞かなかった。
ただ、頭をポンと叩いて、車を走らせた。
:09/03/17 21:13 :D905i :☆☆☆
#440 [紗奈]
曜、相変わらず優しいんやね。
うちは酷いことしたのに、曜はそれでもこーやって優しくしてくれる。
曜は優しい。
優しすぎるんだよ。
.
:09/03/18 02:27 :D905i :☆☆☆
#441 [紗奈]
「また何かあったら連絡して」
「うん。ありがとう…」
「…あのさ、また俺からも連絡していい?」
「え?」
「いや、嫌ならええんやけどっ!!紗奈のことやっぱ心配やから…」
「…うん。良いよ」
「ありがとう」
:09/03/18 02:29 :D905i :☆☆☆
#442 [紗奈]
「曜…ごめんね」
「いいって〜」
「違くてっ…!!今日のことだけじゃなくて…今まで…ごめん。うち酷いことして…」
「気にすんなよ。あれで良かった。確かに別れるってなったとき、かなりメンタルくらったけど…でも、俺は俺で悪いとこいっぱいあったことわかったし」
「違うよ。全部うちのわがままだった。ほんまにごめん…」
:09/03/18 02:34 :D905i :☆☆☆
#443 [紗奈]
「大丈夫。な?今こうして話ができる。それだけで良いことだって。」
「ほんまに…ほんまにありがとう」
「もーいいって!あ、また遊びに来いな。気が向いたらまたみんなに会ってやって?」
「そんな気分やないけど…」
「気が向いたらでええよ。気持ちに整理がついたら、またいつでも遊びに来いな」
「うん」
:09/03/18 02:37 :D905i :☆☆☆
#444 [さや]
:09/03/18 05:28 :F905i :Vhpp/6pQ
#445 [ゆうすけ]
頑張って下さい
:09/03/19 12:08 :W61SH :d/ecFSws
#446 [紗奈]
ありがとうございます!
:09/03/20 00:44 :D905i :☆☆☆
#447 [紗奈]
地元に帰ってから、誰にも会う気になれずに自分の家に籠もった。
学校も行かなかった。
携帯の電源も切って、ただひたすらぼーっとしてた。
何も考えられなかった。
本当に"無"だった。
:09/03/20 00:49 :D905i :☆☆☆
#448 [紗奈]
志乃は何回も家に足を運んでくれたけど会う気になれなかった。
志乃に会ったところで何を話せばいいのかもわからなかった。
学校からも家に電話がかかってくる。
学校にも行かないと卒業できない。
大学にも行けなくなる。
なのにずっとぼーっとしたままだった。
:09/03/20 00:52 :D905i :☆☆☆
#449 [紗奈]
12月に入ってから、携帯の電源を付けた。
問い合わせをするとたくさんのメール。
一気に全て受信しきれなくて、結構時間がかかった。
志乃、凌斗、美弥子、曜…
その他にもいろんな人から何通もメールが来ていた。
:09/03/20 00:56 :D905i :☆☆☆
#450 [紗奈]
そして画面が変わり、表示される"志乃"の文字。
しばらく鳴ってから切れ、またすぐかかってきた。
うちは受話ボタンを押した。
:09/03/20 00:58 :D905i :☆☆☆
#451 [紗奈]
「紗奈!!!???もしもし!?」
「…志乃」
「あんた何してんや!!…今から家行くから」
志乃は電話を切ってしばらくして家に上がり込んできた。
「お前みんなどんだけ心配しとったと思いよんや!!何があったんか知らんけどいい加減にしいや!!!」
:09/03/20 01:05 :D905i :☆☆☆
#452 [紗奈]
「ごめん…」
「何があった?」
「真人がおらんくなった…どこにおるかわからんなったって…」
「…ほんまに?」
「うん。うちどーしたらいいん」
志乃は多分必死にかける言葉を考えたんだと思う。
でも、何を言ったらいいかなんてわかるわけない。
志乃は黙ったままうちを抱き締めてくれた。
:09/03/20 01:13 :D905i :☆☆☆
#453 []
最後まで頑張ってください
:09/03/22 01:00 :N906imyu :LsECoCVM
#454 [紗奈]
ありがとうございます
更新遅くてすみません
:09/03/25 14:23 :D905i :☆☆☆
#455 [紗奈]
しばらくして少し落ち着いた。
「真人がおらんくなったよ‥」
「うん」
「嫌だよ…忘れるとか無理やよ‥」
「今すぐは無理かも知らん、でもな、ずっと真人君のことばっかり考えやっても仕方ないやん。冷たい言い方かもしらんけどさ‥真人君は帰って来んのやよ。あんた大学だって行くんやろ?もしかしたら、真人君○○県行ったかもしらんよ。卒業せないかんやろ?学校おいで」
:09/03/25 14:36 :D905i :☆☆☆
#456 [紗奈]
変な期待させんなやって思った。
でも、このままこうしてても意味ないんだよなって思った。
結局は前に進まないといけないんだから、ずっとうじうじしてても仕方ない。
うち自身もこんな性格で良かった。
忘れられたわけじゃない。まだ好きだった。でも、真人とは会えないんだから仕方ないんだ…。
:09/03/27 05:03 :D905i :☆☆☆
#457 [紗奈]
それからうちはしっかり学校に行き、できるだけちゃんと6時間授業を受けた。
そしてきちんと家に帰るようにもなった。
そんなある日、曜からの着信。
あれから曜とはちょいちょい連絡を取っていた。
良い友達としてだけど。
:09/03/31 00:31 :D905i :☆☆☆
#458 [紗奈]
「おい!何しよるか?」
「普通に学校やしな〜」
「真面目に行きよるか?」
「あたまえやーん」
「なら学校終わったら迎え行くから飯食い行こや!」
「ほんまに!?なら焼き肉なッ」
「少しは女の子らしくイタリアンレストラン♪とか言ってみろや!笑」
「焼き肉の気分なんやし!」
:09/03/31 00:46 :D905i :☆☆☆
#459 [紗奈]
「わかったわかった。じゃあまた後でな」
そんな感じであれ以来久しぶりの対面。
授業が終わって校門前に行くと曜の車。
うちは助手席に乗り込んだ。
「元気そーやん」
「空回りやよ(笑)」
:09/03/31 00:54 :D905i :☆☆☆
#460 [紗奈]
それから焼き肉食べてドライブ。
久しぶりの曜。
やっぱり曜といるのは楽しかった。
それから冬休みになり、3学期が始まり、あっと言う間に自由登校、そして卒業式が終わり、引っ越しの日が来た。
:09/03/31 01:11 :D905i :☆☆☆
#461 [紗奈]
引っ越しの日、曜から電話がかかってきた。
「お前そっちで良い恋しろよ?な。まあ何かあったらいつでも連絡して来いな!」
「ありがとう」
そんな会話をして電話を切った。
そして大学の入学式。
この時あんたに会ってなかったら、うちはあいつに出会ってなかった。
:09/03/31 01:19 :D905i :☆☆☆
#462 [紗奈]
入学式、受付をすませて中に入る。
同じ学部の人が沢山並んで座る中に、うちも混ざった。
「なあ!名前は!?」
茶髪の男が話しかけてきた。
「紗奈やけど」
「俺、あきまさってゆーんやけどアキって呼んで!あとアド教えてや」
うちはアキとアドを交換した。
:09/03/31 01:35 :D905i :☆☆☆
#463 [紗奈]
入学式が終わり、次の日からすぐに色々あった。
夏香(なつか)って言う、目が大きくてショートヘアの女の子と友達になり、好調なスタートだった。
入学式から何日か経ち、アキからメールが来た。
「今から連れんち行くんやけど来ん!?」
「は?なんでうちが?」
「えーやん!紗奈って○×県の人やろ?○×県の知り合いおるんやって!」
:09/03/31 01:48 :D905i :☆☆☆
#464 [紗奈]
「男?女?」
「男。ちなみに男4人と女2人おる」
「そーなん。まあ暇やし行ってもえーよ」
少し、真人かな?って期待した。
少しだけね。
:09/03/31 01:50 :D905i :☆☆☆
#465 [紗奈]
大学までアキに迎えに来てもらってから、みんながいるって言う家まで行った。
「お邪魔しまーす」
「お、紗奈ちゃんやんな!アキから聞いてるで〜!○×出身やって?俺もやし仲良くしてな!」
これが佑太との出会いだった。
:09/03/31 01:54 :D905i :☆☆☆
#466 [紗奈]
:09/03/31 01:55 :D905i :☆☆☆
#467 [紗奈]
「じゃ、俺帰りますわー」
アキは帰ろうとした。
「は?あんた何しに来たん」
「ん?紹介」
「あっそ。じゃーね」
:09/03/31 23:54 :D905i :☆☆☆
#468 [紗奈]
「紗奈って呼ぶわ!俺は佑太って呼んでや。」
他には
ミチ君(当時32歳)
まじで32には見えないし、20代前半って言われても納得できる顔。
ミチ君の彼女の千尋(当時17歳)
かなりの歳の差カップル。しかもこの千尋、めっちゃ生意気。笑
:09/04/01 00:01 :D905i :☆☆☆
#469 [紗奈]
つぅくん(当時18歳でタメ)ヤンキーって言うよりギャル男に近い感じ。
つぅくんの彼女の結衣(当時16歳)こいつもまた生意気。
圭君(当時23歳)なんかパシリ気質な人。
:09/04/01 00:08 :D905i :☆☆☆
#470 [紗奈]
佑太はタメ。見た目はヤンキー。格好いいのと可愛いのが混ざった感じ。
話を聞いていれば元暴走族らしい。
しかもさらによく聞けば、真人と同じY市。
うちは、真人と比べるわけではなくて、佑太に惹かれた。
比べるつもりはなかった。
でもやっぱり、真人と比べてたから、好きになったんかもな…。
:09/04/01 00:13 :D905i :☆☆☆
#471 [紗奈]
うちは惚れやすいんかな。
でも、本当に惹かれたんだ、
今思えば、真人の影をどこかで探していたのかもしれない。
でもこれだけは言える。
うちは佑太が好きだった。
うちは、周りの人を傷付ける素質があるのかもしれない。
:09/04/01 11:26 :D905i :☆☆☆
#472 [紗奈]
「なあ、真人…知っとる?」
「あぁ?真人…真人……あぁ。わかるで。そいつがどーした?」
「いや、何でもないけど」
「俺、言っとくけどあいつより地位上やから〜」
「なんやその自慢(笑)」
「馬鹿馬鹿、大切なことやし!あいつより弱いとか思われたくないからな〜」
「わかったわかった。うちそーゆーの興味ないんやて」
:09/04/01 11:33 :D905i :☆☆☆
#473 [紗奈]
「珍しっ」
「はぁ?なんでや」
「俺の周りの奴今までそーゆーこと言ったらよってくるような奴ばっかやったからね〜」
「そらぁその女が馬鹿だわ」
「言うね〜」
「言うよ。うちは。そーゆー男いっぱい見てきたかんね。みんなさ、薬しとんやろ?」
:09/04/01 11:43 :D905i :☆☆☆
#474 [紗奈]
図星だった。
千尋と結衣はやってなかったけど。
「紗奈なんか頭良さそうやね」
「気のせいやろ」
「つか結構生意気やね、お前」
そう言ったのはミチ君。
「そうですかね?」
:09/04/01 11:49 :D905i :☆☆☆
#475 [紗奈]
「おい、紗奈やめとけ」
佑太とつぅくんが止めてくる。
「お前誰に口きいとんかわかっとんのか」
「ミチ君やろ。ミチ君が言ってきたんやないんすか?」
ミチ君は立ち上がってうちに向かって灰皿を投げつけた。
「…最悪」
うちは灰をはらって立ち上がった。
:09/04/01 11:55 :D905i :☆☆☆
#476 [紗奈]
「うちはミチ君と今日初めて会ったんやしどんな人かなんか知らんっすよ。どんだけ偉くてどんだけ強いかとかも知らん。やからうちには関係無いです。ただわかるのはミチ君が先輩やってことだけです」
「…」
しばらく沈黙が続いた。
「紗奈、服洗濯したるからこっち来い」
佑太はうちの腕を引っ張って脱衣場に連れて行った。
:09/04/01 12:06 :D905i :☆☆☆
#477 [紗奈]
「なんなん?別にこんくらいええわ」
「ごめんなぁ。ミチ君…」
「別にええよ。つか佑太に謝られる意味わからんしな」
「…あのさ、ミチ君この辺じゃ有名な人なんやて。平気で人だって殺す。何もしてない人でも気が向いたら殴るような人でな…」
「…そか。でもうち関係ないでな」
「怪我してからや遅いやろ!?やから忠告しとんやないかい」
:09/04/01 15:42 :D905i :☆☆☆
#478 [紗奈]
「わかったわ。でもうちもう関わりたくないでな」
「…ほんまごめんな。とりあえずこれ俺の服。着とき」
「ありがとう。」
うちは服を着て元の部屋に戻った。
:09/04/01 15:44 :D905i :☆☆☆
#479 [麗]
:09/04/01 20:14 :SO905i :y29iz1MY
#480 [紗奈]
「ミチ君」
「…あ?」
「確かにミチ君は先輩で、それなのに気に障るようなこと言ってすんませんでした。さっき、佑太からミチ君がどんな人なんかってこと聞きました。でも、だから謝ってるんじゃないです。先輩に対して失礼なことをしたと思ったから謝ります。すみませんでした。…だけど、ミチ君がどんな人だからっつって、うちには関係ないし、他の先輩と態度は変わらないですよ」
:09/04/01 20:27 :D905i :☆☆☆
#481 [紗奈]
「…お前さぁ、なんかすげーな」
ミチ君はフッと笑った。
「は?」
「俺のこと聞いたんやんな?やのにそこまで言える女初めてみたわ。千尋でさえそこまで言うて来んでな。その度胸は気に入った。」
「はぁ…」
「なんかあったら連絡して来いや」
ミチ君はうちに名刺を渡してきた。
「いや、別にいいっすよ。」
:09/04/01 20:37 :D905i :☆☆☆
#482 [紗奈]
「なんやその言い方。素直に受け取れや」
「あー、はい。まあありがとうございます」
つうかうち普通のことしただけじゃないか?笑
…まあ気に入られて悪い気はしない。
:09/04/01 20:42 :D905i :☆☆☆
#483 [紗奈]
それからなぜかみんな仲良くなった。
さっきまでの気まずい空気が嘘みたいに話をした。
「つーか俺明日仕事やし」
「いや、うちだって大学あるし」
「いいよな〜ニートは」
(ニート=千尋・結衣)
「とりあえずうち帰らんといかん」
:09/04/01 20:58 :D905i :☆☆☆
#484 [紗奈]
「じゃあ大学終わったらまたここ集合な?」
ミチ君が言った。
「てかここ俺んちっすよ!?笑」
「関係ねーやろが」
「まあ…」
「つかうちこの場所覚えてないですし」
「俺明日仕事無いし行ったるわ」
ってことでつぅくんが迎えに来てくれることになった。
:09/04/01 21:11 :D905i :☆☆☆
#485 [紗奈]
大学が終わっていったん家に帰り、準備をしてつぅくんの携帯にメールを入れる。
10分ほどしてつぅくんの単車の音がして外を見ると、つぅくんが手招きをした。
「結衣に悪いね。ごめんね!」
そう言ってつぅくんの後ろに乗った。
「結衣に怒られるよりミチ君に怒られるほうが怖いかんね」
そうしてつぅくんは佑太の家に向かった
:09/04/02 00:55 :D905i :☆☆☆
#486 [紗奈]
家にはいると千尋と結衣。
うちはあんまり2人と話したくなかった。
「うち眠いから寝たいんやけどベッド使ってええ思う?」
「ええやろ。寝ときや」
うちは佑太のベッドに転がり、すぐに眠りについた。
:09/04/02 01:02 :D905i :☆☆☆
#487 [紗奈]
にぎやかな声で目が覚めた。
佑太とミチ君が帰ってきたらしい。
うちは寝ぼけたままボーっと転がっていた。
「翼〜、紗奈は?」
「そこで寝とる」
え、うちまだ寝とることになっとる?
うちは急いで目をつむった。
:09/04/02 01:07 :D905i :☆☆☆
#488 [紗奈]
ベッドに誰かがあがってくる音がした。
そしてほっぺたをつつかれた。
「紗奈〜起きて〜」
そう言ってうちを椅子がわりにして座る佑太。
「…重っ」
「起きた?」
「起きました」
:09/04/02 01:10 :D905i :☆☆☆
#489 [紗奈]
:09/04/02 01:11 :D905i :☆☆☆
#490 [紗奈]
「飲む?」
佑太は飲みかけの水(ボル○ック)を差し出してきた。
うちはそれを取って全部飲みきった。
「お前ちょっとは残せよ!可愛くねーなあ(笑)」
「ぶりっこしてちょびちょびっと飲んだ方がよかった?w」
「それもキモいけど」
「やろ?ならえーやん」
:09/04/02 23:21 :D905i :☆☆☆
#491 [我輩は匿名である]
更新しないの
:09/04/05 21:24 :830CA :G44y2ydI
#492 [紗奈]
すみません
今忙しいのでまた落ち着いたら更新します。
更新遅いですが最後までお付き合いください
:09/04/07 01:00 :D905i :☆☆☆
#493 [紗奈]
それからしばらく佑太と話してた。
するとミチくんが立ち上がってこっちに来た。
「ちょい出てくるけど佑太行くか?」
「どこっすか?」
「I市に決まっとるやん」
「…ですよね〜。今日は行きませんわ。」
:09/04/09 07:25 :D905i :☆☆☆
#494 [紗奈]
「じゃあ翼行くぞ」
「俺は強制っすか?」
「お前は俺の暇つぶしや」
そう言ってミチくんはつぅくんを連れて出て行った。
:09/04/09 07:30 :D905i :☆☆☆
#495 [紗奈]
「じゃあうちらも帰る!」
「じゃあ俺送ってくわあ」
佑太が立ち上がった。
「え、じゃあうちも帰るよ」
「紗奈は待っといて!」
「は?」
「すぐ戻ってくる」
そう言ってみんなで家の外へ出て行った。
:09/04/09 23:19 :D905i :☆☆☆
#496 [我輩は匿名である]
早く見たい
この小説大好きデス
:09/04/11 17:27 :P903i :BEYTJOOU
#497 [紗奈]
ありがとうございます
最近忙しいのでなかなか更新できませんがよろしくお願いします
:09/04/12 01:50 :D905i :☆☆☆
#498 [紗奈]
しばらくして佑太が戻ってきた。
「どたばたでごめんなぁ」
「えーけど。ミチくんらどこ行ったん?」
「○○組の○×会(※ヤーサンの事務所)」
「あ〜、やっぱそっち系なんや」
「まあ気にすんなって」
「別に気にしてないけど」
:09/04/12 02:04 :D905i :☆☆☆
#499 [紗奈]
「てかうち眠いんやけど」
「寝たらえーやん」
「帰りたいんやけど」
「嫌やし」
「は〜?意味分からん」
こんなことを繰り返して
結局うちは泊まることになった。
:09/04/12 02:09 :D905i :☆☆☆
#500 [紗奈]
うちが布団で転がっていて、佑太が仕事の事をしてて、うちはそれをベッドからみていた。
「面倒くさそうやね〜」
「かなりね〜」
うちはそのままうとうとして寝かけてた。
:09/04/12 02:15 :D905i :☆☆☆
#501 [葵]
:09/04/12 08:38 :SH906i :p5ExK/es
#502 [紗奈]
「眠いんやったら寝て良いよ?」
「ん〜…」
すると佑太が近付いてきて寝るように促した。
「俺も寝る」
そう言って布団に入ってきた佑太。
「仕事は〜?」
「終わり」
:09/04/12 12:19 :D905i :☆☆☆
#503 [我輩は匿名である]
もしかして福岡の人?
:09/04/12 19:22 :W61T :cL0TqErw
#504 [ぁき]
読ませてもらってます
気持ちを言葉で表すのは難しぃょね
サナさんは強がったりする分気持ちが優しんですね
過去の事がぁったからこそ人を信用したり大事にする気持ちを忘れなぃでほしぃです
完結は焦らずに私は最後まで読ましてもらぅので更新待ってます
:09/04/12 20:31 :P704i :mG26F8Qo
#505 [紗奈]
>>503住みは一応伏せます
すみません
>>504読んでくださってありがとうございます
人に気持ちを伝えるって難しいですよね
未だに自分の気持ちをうまく伝えるのは苦手です
本当に今忙しい時期でなかなか更新できませんが暇があれば少しずつでも更新していくので引き続きよろしくお願いします
:09/04/16 01:56 :D905i :☆☆☆
#506 [紗奈]
佑太は電気を消して腕を出してきた。
うちはその腕を枕にして転がった。
「紗奈はさぁ、過去に戻りたいって思わん?」
いきなりの佑太の質問に戸惑った。
「俺は凄い過去に戻りたい。めちゃくちゃしやった時期に戻りたい。みんなで暴走して警察おちょくって飲んで騒いで喧嘩して…そんなことしやった過去に戻りたい」
:09/04/16 02:03 :D905i :☆☆☆
#507 [紗奈]
「でも、佑太もえー歳やん?えー加減落ち着けばえーんやない?」
「まあ今は今で楽しんでんやけどな!紗奈は?戻りたいとか思わん?」
「…う〜ん。後悔はいっぱいしたけど、戻っても結果は今と変わらん気がするから。やから…うん。うちは今でいい。」
「忘れられん人とかおらん?」
忘れられん人…。
:09/04/16 02:08 :D905i :☆☆☆
#508 [紗奈]
「どうかな。わからんな」
忘れてなんか無いし
忘れられるわけ無い。
真人のこと…。
元気にしてればそれでいい。
だけどやっぱり会いたかった。
:09/04/17 13:20 :D905i :☆☆☆
#509 [紗奈]
「俺さ〜、後悔しとることあってさ…」
佑太は話しを続けた。
「中学のときすっげー仲良かった女がおった。ほんまに信頼しとったし、一番の女連れやった。やけど、俺そいつとヤってしまってさ…。めっちゃ後悔した。ヤらんかったらえかった。ヤった後連絡取らんくなって、俺そこで初めてあいつのこと好きやったんやな…って思った。」
うちは女も佑太のこと好きやったんやないか?って思った。
:09/04/18 16:50 :D905i :☆☆☆
#510 [紗奈]
うちもなんだかんだで後悔ばっか。
人生やり直したいと思った。
みんなに迷惑かけてきた。
いい加減大人にならないと…
だよね?
:09/04/18 20:17 :D905i :☆☆☆
#511 [紗奈]
佑太は続けた。
「俺、紗奈と会ってすげーびっくりした。
…そいつと紗奈、まじで似とるんよね」
:09/04/18 20:19 :D905i :☆☆☆
#512 [紗奈]
「そーなんやー。でもうちその子やないからね!勘違いして襲ってくんなよ?」
「当たり前やん。何年前の話しやと思っとん?笑」
そんな話しをしながら、うちはいつの間にか寝ていた。
:09/04/18 20:23 :D905i :☆☆☆
#513 [紗奈]
そんな生活が続いた。
学校が終われば佑太の家へ行く。
たまに大学の友達と遊ぶ程度で、ほとんどを佑太の家で過ごした。
ゴールデンウイークに入り、学校は休み。
佑太の家で毎日ゴロゴロしていた。
:09/04/19 00:08 :D905i :☆☆☆
#514 [紗奈]
「どっか行こか?」
佑太がいきなり言い出した。
「へ?」
「毎日毎日俺んちやったらつまらんやろ」
「どこ行くん?」
「‥買い物?とか」
うちは思わず笑ってしまった。
:09/04/26 11:00 :D905i :☆☆☆
#515 [紗奈]
「笑うなや!!で?どーする?」
「行こか♪」
うちは佑太の単車の後ろに乗った。
うるさいし速いし運転荒いし怖かった。
:09/04/27 13:31 :D905i :☆☆☆
#516 [紗奈]
目的地について単車を降りるとふらふらした。
「お前馬鹿やなぁ。」
「単車とか乗り慣れんもん」
「ダサっ」
「普通やし!ボケ」
そんなやりとりをしながらうちらは店に入っていった。
:09/04/27 13:40 :D905i :☆☆☆
#517 [紗奈]
特になにも買う予定なんかなかったけど、服見たりピアス見たり‥
めっちゃぐるぐる回った。
こういうデートってうちにとってはすごい新鮮だった。
本当に楽しかった。
:09/04/27 23:46 :D905i :☆☆☆
#518 [ぁかね]
今日最初から全部読みました
面白いです
完結まで頑張って下さい…応援してます
:09/04/29 01:03 :D905i :J0J5aYjo
#519 [紗奈]
ありがとうございます!!
めっちゃ駄文ですが
頑張るんでよろしくです
:09/04/29 23:44 :D905i :☆☆☆
#520 [紗奈]
夜の帰り道
単車には乗らずに歩いて帰った。
単車は佑太が押して歩いた。
うちんちに着いて
「上がってく?」
うちがそう声をかけると、佑太は家に上がってきた。
:09/04/29 23:48 :D905i :☆☆☆
#521 [紗奈]
うちはいつものように佑太の話を聞いた。
「‥てかさ、紗奈も自分のこと話してや」
驚いた。
佑太は人の話聞くような人じゃなかったから。
うちは自分の話だって大してしたこと無かった。
:09/04/30 00:06 :D905i :☆☆☆
#522 [紗奈]
「俺、紗奈のこともっと知りたいんやんか。やけど紗奈は何も話してくれんから‥」
過去を話すのは好きじゃない。
自分の過去は大嫌いだから。
思い出したくない思い出が沢山あるから。
:09/04/30 00:14 :D905i :☆☆☆
#523 [紗奈]
でも、結局話すことになった。
うまく話せなかったけど‥ゆっくり、全部‥。
七瀬のこと
龍のこと
曜のこと
そして‥真人のこと。
:09/04/30 00:19 :D905i :☆☆☆
#524 [紗奈]
話しながらうちは泣いた。
話し終わると、佑太は「しんどかったね」って、抱きしめてきた。
うちはめっちゃ泣いた。
佑太に惹かれつつあるのと同時に、やっぱりまだ真人を探している自分がいた。
:09/05/01 22:41 :D905i :☆☆☆
#525 [紗奈]
それから月日は流れ、あっという間に夏休みに入った。
サークルにも入ってないし、バイトもしてなかったため、暇で暇で仕方ない毎日。
でも、相変わらず佑太たちと遊んでた。
:09/05/04 02:50 :D905i :☆☆☆
#526 [紗奈]
8月入ってすぐ、
「付き合お?」
って佑太が言った。
「付き合おっか」
そんな流れでうちらは付き合うことになった。
すごい呆気ないというかなんというか‥。
:09/05/04 02:53 :D905i :☆☆☆
#527 [紗奈]
とりあえず8月いっぱいは佑太の家にずっといた。
友達の期間一切手を出してこなかった佑太。
付き合った日から、毎日イチャイチャして、付き合って一週間してからHした。
佑太は慣れてるからか、まじでえっちがうまかった。
しかもなかなかイかないから終わらない。笑
:09/05/04 02:59 :D905i :☆☆☆
#528 [紗奈]
ほぼ毎日えっちしたけど、だけど色んなところに連れて行ってもらった。
本当に、本当に大好きだった。
だけど本当にうちは最低な女。
すぐに気持ちが揺らぐ、最低な女だ。
うちは‥最低。
:09/05/06 01:29 :D905i :☆☆☆
#529 [紗奈]
佑太とは順調だった。
順調だけど、全てが当たり前になっていた。
いわゆるマンネリ化。
そんな中、冬休みになって、地元に帰ることになった。
:09/05/06 01:35 :D905i :☆☆☆
#530 [紗奈]
そして‥うちはまた
曜に恋をする。
:09/05/06 12:59 :D905i :☆☆☆
#531 [紗奈]
地元に帰ってすぐのことだった。
志乃なんかは帰ってきてなくて、うちは元々友達って言える友達も少なかったし、とりあえず実家でゴロゴロしていた。
うちは、ふと思い出したように凌斗の家に行った。
相変わらずの凌斗と美弥子。
「おかえり!」
って笑顔で出迎えてくれた。
:09/05/06 13:04 :D905i :☆☆☆
#532 [紗奈]
しばらく話ししてたらうちの携帯が鳴った。
着信 曜
:09/05/07 12:15 :D905i :☆☆☆
#533 [紗奈]
「もしもーし」
「おう、紗奈。こっち帰っとる?」
「うん。帰っとるよ!どした?」
「久しぶりにたまり場行かんかな〜と思って。みんなおるしどう?」
「ん〜行こうかな〜」
「じゃあまた連絡する」
:09/05/07 12:18 :D905i :☆☆☆
#534 [紗奈]
その日の夜に曜から電話が来た。
「今どこ?」
「凌斗んち」
「んなら○○まで来てや」
「了解〜」
:09/05/07 12:34 :D905i :☆☆☆
#535 [紗奈]
外は寒かった。
まあ冬だししかたない。
外で曜がくるのを待った。
しばらくして曜が来た。
うちは助手席に乗り込んだ。
:09/05/07 12:39 :D905i :☆☆☆
#536 [紗奈]
「元気だったか?」
「めっちゃ元気やし♪曜は?」
「俺も俺も」
なんて話しながら、前と全く変わらないあのたまり場に着いた。
:09/05/07 14:46 :D905i :☆☆☆
#537 [..girl]
:09/05/08 00:13 :F905i :☆☆☆
#538 [紗奈]
「紗奈ちゃん!?」
佳基さんだった。
それに続いて声をかけてくる、あの頃と変わらないメンバー。
すごく懐かしくて、すごく居心地がよかった。
:09/05/10 02:59 :D905i :☆☆☆
#539 [紗奈]
それからみんなで酒を飲みながらいろんな話しをした。
「で?今紗奈ちゃん彼氏いてるん?」
「いてないよ〜っ」
とっさに付いた嘘だった。
:09/05/10 03:01 :D905i :☆☆☆
#540 [紗奈]
罪悪感なんて無かった。
佑太に悪いなんて、そんなこと思わなかった。
しばらくするとみんな酔いつぶれてきた。
うちはみんなほど飲んでなかったから潰れてなくて、部屋が暑くなったから外に出た。
:09/05/10 14:08 :D905i :☆☆☆
#541 [紗奈]
「さむっ!!!」
当たり前だけどまじで寒かった。
だけどしばらく夜風に当たりたくてボーっとしてた。
「風邪引くで」
:09/05/10 14:14 :D905i :☆☆☆
#542 [紗奈]
振り向くとそこには佳基さんがいた。
「寒いっすね。笑」
「ちょっと話そか」
佳基さんはそう言って隣に座った。
:09/05/10 14:15 :D905i :☆☆☆
#543 [紗奈]
「最近どーよ?」
「えー‥まあまあっすね」
「曜とは?俺、曜とここ来たからてっきりより戻したんやと思いよったが」
「いやいや、」
「お前もおちょい曜の気持ち考えてやれよ」
「‥は?」
:09/05/10 14:18 :D905i :☆☆☆
#544 [紗奈]
「お前わからん?まだ曜が紗奈ちゃんのこと好きって」
「は?意味わからん。そんなわけないやん」
「俺はわかるんやて。あの時どんだけ曜が紗奈ちゃんに惚れとったか。別れてから曜がどんだけ落ち込んどったか。今もまだ曜が紗奈ちゃんに声をかけ続けとるのは、紗奈ちゃんが心配ってだけじゃなくて、曜自身が紗奈ちゃんを守ってやりたいって思っとるからで?ほんま余計なお世話ってわかっとるけど‥でも、曜はほんまにお前に惚れとんやって」
:09/05/10 14:25 :D905i :☆☆☆
#545 [紗奈]
佳基さんはそれだけ言って戻っていった。
ありえんやんそんなの‥。
ただの佳基さんの憶測やろ?
絶対にありえん。
うちはその場でずっと考えてた。
:09/05/10 14:28 :D905i :☆☆☆
#546 [紗奈]
「紗奈〜?」
曜だった。
「何しとん?寒いやろ。中入りや」
「‥いい。てか帰る」
「は?何で?何かあったか?」
うちは首を横に振った。
曜にどう接したらいいのかわからなくて‥。
:09/05/10 14:37 :D905i :☆☆☆
#547 [紗奈]
「どした?」
曜はうちの横に座って、頭をポンとした。
「触らんとって‥!!」
「あ‥ごめん」
しばらく沈黙が続いた。
:09/05/10 14:40 :D905i :☆☆☆
#548 [紗奈]
「‥送って行こうか?」
「いい。帰れる」
「‥なあ、なんかあった?」
「なんもないって」
「何もないのにそんな態度になるわけないやろ?」
「何もないって言っとるやん!!鬱陶しいんやって」
:09/05/10 14:44 :D905i :☆☆☆
#549 [紗奈]
曜は複雑そうな顔をして中に入っていった。
うちほんまに最低やな‥。
曜のこと傷付けてばっかりや。
でもな、うちはこのとき、これ以上曜とおったらダメやって思ったんよ。
曜のこともっと傷付けてしまうからって‥。
:09/05/10 14:51 :D905i :☆☆☆
#550 [紗奈]
少ししてから曜が出てきた。
「送る」
曜はうちに荷物を渡して車を取ってきてくれた。
車の中では無言。
そのまま無言で家まで行った。
:09/05/10 14:56 :D905i :☆☆☆
#551 [紗奈]
「紗奈、ごめんな」
家につく頃、曜が言った。
「俺、紗奈にとって迷惑な存在やんな。俺もいつまでも紗奈紗奈って言っとる場合やないんかもな‥。ごめんな‥」
違うよ‥。違う。
ごめんって言うのはうちのほうやん‥。
:09/05/10 15:01 :D905i :☆☆☆
#552 [美咲]
頑張ってください
:09/05/10 18:48 :SH706i :☆☆☆
#553 [紗奈]
ありがとです☆
:09/05/10 20:44 :D905i :☆☆☆
#554 [紗奈]
そして家についた。
「‥曜、ごめん」
「何であやまるん?」
「‥うち、曜とおっても曜を傷つけるだけやんな。」
:09/05/10 20:56 :D905i :☆☆☆
#555 [紗奈]
「俺がおりたいから一緒におるんやし誘うんや。あんな、俺まだ紗奈のこと‥‥‥」
「曜っ‥言わんで‥あんな、うち聞いたんよ。佳基さんから‥。やから今日曜にどう接して良いかわからんかった。」
これ以上一緒にいれば曜にまた惹かれていく。
だけど、そうしたら曜を傷つけることはわかってる。
曜を傷つけたくない。曜には幸せになってほしいって思ったから‥。
ただのうちの自分勝手な考えだった。
:09/05/11 00:17 :D905i :☆☆☆
#556 [紗奈]
「‥俺は紗奈が好きや」
曜はそう言ってうちを抱き締めた。
そんなこと言わんで。
また、その曜の優しさに
甘えてしまうから‥。
:09/05/11 00:27 :D905i :☆☆☆
#557 [紗奈]
真人のことだって忘れてない。
佑太だってまだ付き合っとる。
だけど‥‥‥
曜の優しさに惹かれていく
曜の優しさに甘えてしまう
最低な自分。
:09/05/11 00:32 :D905i :☆☆☆
#558 [紗奈]
このときうちがちゃんとしてれば
誰も傷つかなくてすんだのかもしれない。
平凡な毎日が過ごせていたのかもしれない。
曜をもっと突き放してればよかった?
佑太をもっと愛せばよかった?
正しい答えなんて、何年たっても出てこない。
:09/05/11 00:37 :D905i :☆☆☆
#559 [紗奈]
曜は車を出した。
「どこ行く気?」
「どっか。まだ帰したくない」
そう言う曜を見てうちは笑ってしまった。
:09/05/11 00:42 :D905i :☆☆☆
#560 [紗奈]
うちらはしばらくドライブした。
ふと見た携帯。
沢山の着信と沢山のメール。
全てが佑太からのものだった。
:09/05/11 01:01 :D905i :☆☆☆
#561 [紗奈]
再び光る携帯。
もうすでに朝の5時くらいだったのに、携帯は光り続けた。
うちは携帯をかばんの奥にしまった。
そしてまた曜とのドライブを楽しんだ。
:09/05/11 01:08 :D905i :☆☆☆
#562 [紗奈]
「また遊ぼう」
そう約束してうちは家に帰った。
携帯を開くとまだ光り続けていた携帯。
迷ったあげくうちは電話に出た。
:09/05/11 01:19 :D905i :☆☆☆
#563 [紗奈]
「もしもし?」
「紗奈!?お前っ!!!!!何で連絡せんのや」
「ごめん。友達んとこ行っとってさ」
「男やろ」
「‥は?」
「絶対男やろ?」
「信用ないんやね。まあええけど」
自分のこと棚に上げてよく言えたよ、自分(笑)
:09/05/11 01:24 :D905i :☆☆☆
#564 [紗奈]
図星つかれて逆ギレした自分。
電話を切って寝た。
それからうちは佑太からの連絡に一切対応せずに、曜と遊んだ。
:09/05/11 01:56 :D905i :☆☆☆
#565 [紗奈]
曜‥
あのときこうしていれば‥とか、曜が聞いたら怒るよね?
あのときどうしていたとしても、今の結果になったのかな?
ねえ、曜‥。
:09/05/13 02:08 :D905i :☆☆☆
#566 [紗奈]
うちがあのとき曜を突き放していれば、今も曜は笑っていられたのかな?
曜‥
うちは曜以上に愛せる人を見つけるのは難しそうだよ。
:09/05/13 02:11 :D905i :☆☆☆
#567 [紗奈]
.
うちは大学に戻ってから、佑太と別れた。
そして‥曜とよりを戻した。
.
:09/05/13 02:13 :D905i :☆☆☆
#568 [紗奈]
この選択が間違ってた?
うちはどうしたらよかった‥?
ねえ神様‥
:09/05/13 02:14 :D905i :☆☆☆
#569 [紗奈]
別れてから一週間後
ミチくんからの着信‥
嫌な予感がした。
:09/05/13 02:15 :D905i :☆☆☆
#570 [紗奈]
.
「佑太、捕まったから」
.
:09/05/13 02:17 :D905i :☆☆☆
#571 [紗奈]
「‥は?」
「覚せい剤で捕まった。‥まあそんだけやから」
「‥うち別れたし関係ないっす」
「よーもそんなこと言えたもんよ。お前と別れやったから薬に逃げたんやろが。‥まあ薬に逃げる佑太も佑太やけどな。ま、そんだけやから。男できたんやろ?よろしくやれや。何かあったら連絡くれてええから」
「はい」
:09/05/13 02:25 :D905i :☆☆☆
#572 [紗奈]
佑太が捕まった。
うちと付き合ってる間はやめていた覚せい剤。
別れて、悩んで、考えて、嫌になって‥
覚せい剤に逃げた。
:09/05/13 02:31 :D905i :☆☆☆
#573 [紗奈]
‥ごめん佑太。
もう少し良い別れ方ができたはずなのに
うちは一方的すぎた。
でも、うちは確かに佑太が好きだった。
だけど‥
:09/05/13 02:34 :D905i :☆☆☆
#574 [紗奈]
だけど‥
曜と会って、曜が今までどれだけうちを大切にしてきてくれたかわかった。
それと同時に、うちには曜が必要なんだとも思った。
‥だから曜を選んだんだ‥。
うちは佑太を、取り返しのつかないところまで追い込んでしまった。
:09/05/13 02:37 :D905i :☆☆☆
#575 [紗奈]
‥だけど、揺るがない。
うちは曜を愛してる。
今でも‥曜が一番なんだ。
これから先も‥ずっと。
:09/05/13 02:42 :D905i :☆☆☆
#576 [紗奈]
.
幸せって、長くは続かないね。
神様は意地悪だ‥。
曜に会いたい‥。
.
:09/05/13 02:44 :D905i :☆☆☆
#577 [紗奈]
.
2月24日‥
.
:09/05/13 16:25 :D905i :☆☆☆
#578 [紗奈]
うちは地元に帰る予定だった。
と言うか、帰った。
「じゃあ夜迎えに行く」
曜はそう言って電話を切った。
:09/05/13 16:28 :D905i :☆☆☆
#579 [ぁかね]
曜さんとのその後がすげぇ
気になります
曜さん格好いい
:09/05/15 01:28 :D905i :ObLjcqwI
#580 [紗奈]
コメントありがとです
今からちょっと書きますね
:09/05/19 23:31 :D905i :☆☆☆
#581 [紗奈]
夜になっても連絡がくることはなくて
何回着信入れても出なくて
‥すごい嫌な予感がして
‥その予感は当たった。
:09/05/19 23:32 :D905i :☆☆☆
#582 [紗奈]
夜中に曜からの着信。
びっくりして急いで電話に出た。
「もしもし、紗奈ちゃん!!」
「‥佳基さん?なんで?」
「‥曜が‥‥事故で‥‥」
:09/05/19 23:37 :D905i :☆☆☆
#583 [紗奈]
佳基さんは、とりあえず朝になったら迎えに行くからと言って電話を切った。
うちは寝れないまま朝を迎えて‥
佳基さんが来て、病院に向かった。
:09/05/19 23:40 :D905i :☆☆☆
#584 [紗奈]
病院につくと、そこには機械に囲まれた曜の姿。
こんなの曜じゃないよ‥ってくらい傷だらけの身体。
「曜っ‥起きて?もお朝やて」
:09/05/19 23:43 :D905i :☆☆☆
#585 [紗奈]
うちは声をかけ続けた。
そんな状態が約1週間‥
そして3月2日
‥水野 曜 永眠
:09/05/19 23:47 :D905i :☆☆☆
#586 [紗奈]
.
曜は、うちを迎えに来る途中
誤ってハンドルをきって
そのまま右にあった川に
車ごと落ちたらしい。
道路から川までは結構な高さで
車はボコボコ。
フロントも粉々だった。
:09/05/19 23:52 :D905i :☆☆☆
#587 [紗奈]
.
お通夜も葬式も
気付いたら終わっていた。
うちはまだ現実を受け止められずに
小さい箱に入った曜を
ぼーっと見つめ続けた。
:09/05/20 08:32 :D905i :☆☆☆
#588 [紗奈]
.
「紗奈ちゃん‥曜はほんまに紗奈ちゃんのこと好きやったんよ。‥紗奈ちゃんを‥愛しとった」
あのたまり場にいたメンバーは、決まってみんなうちにそう声をかけた。
:09/05/20 08:53 :D905i :☆☆☆
#589 [紗奈]
.
うちは‥
たくさん曜を裏切って
傷つけて
迷惑かけて
他の男に行った。
それでも曜は
ずっと待ち続けてくれた。
:09/05/20 08:56 :D905i :☆☆☆
#590 [紗奈]
.
"愛"の意味がわからなかった。
まだガキだった。
曜がいなくなってから
今の気持ちを
伝えたいと思った。
:09/05/20 08:59 :D905i :☆☆☆
#591 [紗奈]
.
愛してる
.
:09/05/20 12:42 :D905i :☆☆☆
#592 [紗奈]
曜にそう伝えたかった。
うちは曜を愛してる。
曜を失って初めてわかった言葉。
うちらは
"愛"をもらい"愛"をあげて
"愛し合った"
だけど‥うちのせいで、曜を失った。
:09/05/20 12:45 :D905i :☆☆☆
#593 [紗奈]
もう伝えられない言葉。
もっと伝えていけばよかった
後悔しても‥伝えられない。
曜は戻ってこない‥。
:09/05/20 12:47 :D905i :☆☆☆
#594 [紗奈]
うちはずっと泣かなかった。
泣けなかった。
まだ曜は死んでない。
そう言い聞かせてた。
:09/05/20 15:01 :D905i :☆☆☆
#595 [紗奈]
「大丈夫か?」
‥大丈夫。
だって曜は死んでない。
ただ隠れてるだけやろ?
:09/05/20 15:02 :D905i :☆☆☆
#596 [紗奈]
でも、やっぱり現実を受け止めなければならなくて‥
葬式が終わって一週間後、佳基さんに連れられて曜の家に行った。
そこで初めて声をあげて泣いた。
:09/05/20 15:05 :D905i :☆☆☆
#597 [紗奈]
曜の匂いの残る部屋‥
ずっと変わらない部屋‥
だけどもう曜は帰って来ない。
「紗奈」って呼ぶ声も無い。
曜はもういない。
:09/05/20 18:49 :D905i :☆☆☆
#598 [紗奈]
4月に入っても何もする気になれずに、実家にずっといた。
大学も行く気になれなかった。
だけど、自分で決めた道なのに、曜の死で終わらせてしまえば、曜は怒ると思った。
履修も出さないといけなかったし、うちは家に戻った。
:09/05/20 19:27 :D905i :☆☆☆
#599 [紗奈]
学校に行っても特に仲良い友達がいるわけでもなくて、1人でぼーっとしてた。
誰かに話しかけられても上の空。
授業も聞いているようで聞いてない。
とにかく何もする気になれなかった。
:09/05/20 19:30 :D905i :☆☆☆
#600 [紗奈]
曜を思い出して泣くことも少なくはなかった。
学内にある広場みたいなところでよく泣いた。
弱くなったなあ‥って。
だけど、曜はそれだけ大切な存在だった。
曜のことを少しでも考えれば涙が出てきた。
:09/05/20 19:39 :D905i :☆☆☆
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