虹色のオセロ
最新 最初 🆕
#1 [ゆーちん]
久しぶりに書きます★

マイペース更新ですが、よろしくお願いしますm(__)m

>>2 アンカー
>>3 過去作品
>>4 感想板・HP

⏰:09/04/22 10:57 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#2 [ゆーちん]
>>1-50
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⏰:09/04/22 10:58 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#3 [ゆーちん]
本当にあった×××な話
bbs1.ryne.jp/r.php/novel-f/9487/

双子の秘密
bbs1.ryne.jp/r.php/novel-f/9512/

冷たい彼女
bbs1.ryne.jp/r.php/novel-f/9538/

闇の中の光
bbs1.ryne.jp/r.php/novel-f/9650/

冷たい彼女〔続編〕
bbs1.ryne.jp/r.php/novel-f/9851/

居場所
bbs1.ryne.jp/r.php/novel-f/10050/

⏰:09/04/22 10:59 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#4 [ゆーちん]
感想板
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4098/

HP
ip.tosp.co.jp/..

⏰:09/04/22 11:00 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#5 [ゆーちん]
HPにも同じ作品がありますが、こっちにはちょいエロで書きたいと思います(笑)

⏰:09/04/22 11:04 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#6 [ゆーちん]
別に教師になるつもりなどなかった。


高校教師なんて以っての外。


なのに私は今、黒板前に立って、自分より年下のガキに頭を下げてる。


「柴田七海です。よろしくお願いします」

⏰:09/04/22 11:08 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#7 [ゆーちん]
世の中不景気じゃん。


だから雇ってもらえるだけありがたいかなーって。


やる気は無い。


でも、やらないと。

⏰:09/04/22 11:08 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#8 [ゆーちん]
「先生〜、何歳?」


気安く話し掛けるな、バカ猿。


「27歳です」

「へぇ〜、見えないね」


そんなお世辞嬉しくない。

つーか古い。


「アハハ…ありがとう」

⏰:09/04/22 11:08 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#9 [ゆーちん]
ずっとフリーターだった。


どのバイトも接客だったから営業スマイルだけは得意なんだ。


一週間前まで、コーヒーショップで笑顔振り撒いてたのに…今いるのは私立高校の2年C組。


世の中何があるかわかんないね。

⏰:09/04/22 11:09 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#10 [ゆーちん]
生徒に好かれようだなんて思ってない。


嫌われない程度がいい。


嫌われるとさ、授業大変じゃん。


私がこいつらみたく学生の時、嫌いな教師がいた。


全力で嫌った。

⏰:09/04/22 11:10 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#11 [ゆーちん]
クラスみんなで、その教師を嫌った。


結果、その教師はストレスで病気になって学校に来なくなった。


今思えば、くだらない事だったけど、あの歳頃って自分より弱い者を見つけるのが楽しかったりする。

⏰:09/04/22 11:10 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#12 [ゆーちん]
そんな年頃の奴らが今私の目の前にいるのだ。


嫌われるのだけは勘弁してもらわないと。


「先生って白衣着ないの?」

「白衣?」

「理科の先生なんだろ?だったら白い服着ないと!」

⏰:09/04/22 11:11 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#13 [ゆーちん]
あぁ…。


んなもん着る訳ねぇだろ。


「着ないと思う。」

「えぇ〜、着てよぉ。」


冗談言ってんじゃねぇぞ、エロガキが。


「機会があったらね。」

⏰:09/04/22 11:12 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#14 [ゆーちん]
こいつらの副担任らしいんだけど、私、全員の名前とか覚えらんないよ。


みーんな同じ顔に見える。


他のクラスにも授業しに行かないとなんないし、無理無理。


生徒の名前は覚えろ、って理事長みたいなジジィに言われたけど、てめぇは覚えてんのかってんだよ。

⏰:09/04/22 11:12 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#15 [ゆーちん]
「そういう訳で、みんな、柴田先生に学校の事色々教えてやってくれ。」


隣で張り切ってんのが2Cの担任、保泉(ホズミ)。


38歳で妻子持ちなんだってさぁ〜。


聞きたくないのに、この教室来る前に自己紹介されちゃったよ。


興味なし。

⏰:09/04/22 11:13 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#16 [ゆーちん]
「ほずみん、柴田先生のあだ名考えようぜ。」


やめてください。


あだ名とか勘弁して。


保泉だからほずみん?


『ん』付けただけ?


ネーミングセンスないから、君たち。

⏰:09/04/22 11:13 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#17 [ゆーちん]
「七海だから、ななみんでよくね?」


よくない。


お前ら『ん』付けんの好きなワケ?


「いいじゃ〜ん、ななみん可愛いしぃ〜!」

「ななみん決定。」

「よろしくね、ななみーん。」


最低、最悪。

⏰:09/04/22 11:14 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#18 [ゆーちん]
初日からテンションの下がるようなあだ名とクラス名簿を持ち帰り、ベットに飛び込んだのは午後11時。


何が歓迎会だよ。


飲みたいだけだろ、あの教師達は。


「はぁ〜、レオ。癒してぇ〜。」

⏰:09/04/22 11:14 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#19 [ゆーちん]
プードル、男の子、1才。


私の癒し。


私の恋人。


私の唯一の家族。


レオとベットの上でじゃれあうと、私のエネルギー回復すんの。


「レオ〜、最低なあだ名もらって来たよぉ。ななみんだって…ウケるっしょ?」

⏰:09/04/22 11:15 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#20 [ゆーちん]
ウケるね、ってレオが言った。


「クラス名簿見て名前覚えろって、ほずみんが言うんだよ。ほずみんって妻子持ちな事を自己宣告したくせに、私に下心ありありだと思うんだぁ。」


気をつけてね、とレオが言った。

⏰:09/04/22 11:15 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#21 [ゆーちん]
今日から始まった、9年ぶりの高校生活。


やだな。


遅刻魔の私が毎日ちゃんと登校…じゃないや、通勤できるのかな。


まぁでも仕方ないか。


仕事あるだけマシか。

⏰:09/04/22 11:16 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#22 [ゆーちん]
結局クラス名簿は見ずに、風呂入って寝た。


レオと一緒に熟睡した。


明日から規則正しい生活になるんだから、頑張んないとな…。

⏰:09/04/22 11:16 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#23 [ゆーちん]
―――


私の作戦は成功だった。


適当に授業して、笑って、生徒と一定の距離取って。


嫌われずに、教師できた。


「ななみん、彼氏いんの?」


派手な女子にも友達みたく扱われた。

⏰:09/04/22 15:58 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#24 [ゆーちん]
腹立つけど、まぁいいや。


我慢すればいい。


「いないよ。」

「ななみんフリー?意外だぁ〜。」

「みんないるんでしょ?」

「まぁね。ラブラブすぎて困るべ?」

「羨ましいなぁ。」

⏰:09/04/22 15:59 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#25 [ゆーちん]
心の奥では、どうせすぐ別れるよって思ってる。


生徒を見てると、昔の私を見てるみたいだった。


ラブラブだって言っときながら、浮気ばっか。


彼氏コロコロ変わるし。


要はSEXできれば何でもよかった。

⏰:09/04/22 16:00 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#26 [ゆーちん]
まぁ、そんな悲しい事は卒業したけどね。


「ななみん先生。」


…殺してあげようか、ほずみん先生。


何であだ名に先生を付けるわけ?


キモいわ。

⏰:09/04/22 16:01 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#27 [ゆーちん]
「はい。」

「明日バレーボール大会なので、今日の放課後、準備の手伝いお願いします。」

「あぁ…はい。わかりました。」


レオ〜、帰るの遅くなる。


そう、テレパシー送信して、私はジャージに着替えに行った。

⏰:09/04/22 16:04 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#28 [ゆーちん]
「ジャージも似合うねぇ」


更衣室から出ると、バカ猿がいた。


2Cのチャラ男。


確か、名前は…


「渡辺栄之助。」

「あぁ、渡辺くん。ごめん、名前ど忘れして…」

「嘘。覚えてないくせに」

⏰:09/04/22 16:05 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#29 [ゆーちん]
「そんなことない。ちゃんと覚えてる。」

「じゃあ俺の斜め右後ろの奴の名前は?」

「…ど忘れ。」

「斜め右後ろ、いないし。俺1番後ろの席だもん。残念でした、嘘付きさん。」


鋭い。

こいつ何者?

⏰:09/04/22 16:06 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#30 [ゆーちん]
「…何か用?」

「俺と仲良くしてくんない?」

「…ん?」


何言ってんだ?


可愛い猿みたいな顔して、脳みそは猿より少ないのかな?


猿はいきなり私の手を引き、更衣室に入った。

⏰:09/04/22 16:07 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#31 [ゆーちん]
あぁー。

めんどくさいかも。


この猿、鍵閉めちゃったし。


壁に押しやられてるし、私。


欲情猿ですか?

⏰:09/04/22 16:07 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#32 [ゆーちん]
「俺思うんだぁ。」

「何?」

「ななみんってあだ名、ダサくね?」


あら、猿のくせに話のわかる奴?


「…じゃあ渡辺くんならどんなあだ名付けてくれんの?」

⏰:09/04/22 16:09 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#33 [ゆーちん]
「ママ。」


…はぁ?


「ママ?」

「先生見てると甘えたくなるのは何で?」

「うぐっ!」


猿は私を抱きしめた。


それも満面の笑みで。


こいつ頭大丈夫?

⏰:09/04/22 16:09 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#34 [ゆーちん]
「ママって呼んでいい?」

「はっ…離して。」

「呼んでいいなら、離してあげる。」

「わかったから…」


すっと離れたバカ猿は言った。

⏰:09/04/22 16:09 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#35 [ゆーちん]
「母親いないんだ、俺。」

「…え?」

「俺を産んですぐに死んじゃったんだって。」

「そう…なの。」

「俺の母ちゃん、ナナミっつうの。一緒の名前。」

「…うん。」

「だから先生のことママって呼ばせて。」

⏰:09/04/22 16:11 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#36 [ゆーちん]
動機がいまいちよくわからない。


が、とりあえずこの猿は私をママって呼びたいんだね。


それはわかる。


てか…ななみんって呼ばれるより、ママのが恥ずかしくない?

⏰:09/04/22 16:11 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#37 [ゆーちん]
「みんなの前では呼ばないから。」

「あぁ、それなら別に。」

「ママも俺の事は渡辺くんじゃなくて栄之助って呼んでね?」

「ん…はい。わかった。」

⏰:09/04/22 16:13 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#38 [ゆーちん]
「呼んでみて?」

「…栄之助。」

「いいねぇ!俺も呼んでいい?」

「…うん」

「ママ。」

「…はい。」

「ひひっ!」


猿みたいな笑い方で、また私を抱きしめた栄之助。

⏰:09/04/22 16:15 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#39 [ゆーちん]
うっとうしいって思ったけど、別にいいかって思う自分もいる。


その時、自分の中で栄之助は特別だっていうイメージが私に焼き付いた。


可哀相な子とかって同情じゃない。


可愛い笑顔の猿ってイメージなのかな。

⏰:09/04/22 16:17 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#40 [ゆーちん]
自分でもよくわからないけど、栄之助に抱きしめられてるのも苦痛じゃなかった。


レオへの愛情に似てるかも。


そんな事を思っていると、猿は私の頬にキスをした。


笑顔全開のバカ面で。

⏰:09/04/22 16:18 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#41 [ゆーちん]
―――


栄之助のママになったのはいいけど、これと言って何も得する事はなかった。


損する事もないんだけどね。


「来週の授業は実験室でするので覚えておいて下さい。」

⏰:09/04/22 16:19 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#42 [ゆーちん]
私は勉強好きでもなければ嫌いでもない。


1番マシだって思えたのが実験のある理科だったってだけで、別に理科命って訳じゃない。


だから白衣も着ないし、必要な時以外は実験室なんかに来ない。

⏰:09/04/22 16:20 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#43 [ゆーちん]
授業が終わり、職員室に戻る。


「柴田先生、ちょっと。」


学年主任に呼び出された。


「はい。」

「明日バレーボール大会じゃないですか。なので準備頼みますよ。」

⏰:09/04/22 16:23 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#44 [ゆーちん]
…はぁ?


デジャヴ?


この前、保泉も言ってたぞ。


だからジャージに着替えて、栄之助のママになったあと、体育館と運動場に準備しに行ったじゃん。


その翌日、バレーしたじゃん。


学年主任、ボケた?

⏰:09/04/22 16:23 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#45 [ゆーちん]
「この前のは…」

「柴田先生、寝ぼけた事言わないでください。この前は予行練習です!」


何だそれ。


大会の予行練習とかあんの?


運動会じゃあるまいし。


とにかく…私はまた準備しないといけないみたい。

⏰:09/04/22 16:25 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#46 [ゆーちん]
かったるいとは思うが、決して口にも顔にも出さない。


出していないつもりだった。


普通の奴ならわかるはずないのに、なのに…


「先生、大変なんですね」

⏰:09/04/22 16:25 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#47 [ゆーちん]
2Cのホームルームに参加し、生徒の帰る時間となった。


ジャージに着替えて、準備しないとなぁって思っていると、一人の男子が隣に立って、そう言ったんだ。


名前、何だっけ、こいつ。

⏰:09/04/22 16:27 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#48 [ゆーちん]
「何?」


確かクラス委員で、頭よくて、スポーツできて、モテ男で…。


詳細わかってるくせに名前が出てこないなんて、つくづくこの仕事向いてないんだと自覚した。

⏰:09/04/22 16:27 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#49 [ゆーちん]
「本当は教師なんかなりたくない。生徒とは仲良くしたくない。でも嫌われたくない。あだ名が気に入らない。」


生徒が帰って行く教室はザワつき、誰も私たちの会話なんか聞いていなかった。

⏰:09/04/22 16:27 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#50 [ゆーちん]
助かったよ。


こんな図星だらけの話、聞かれちゃ面倒だ。


てゆーか、こいつも何者?


超能力?


「アハハ…何言ってんの?」

「生徒の名前も覚えてないし、保泉のセクハラうざいし、もっとお洒落な格好したいけど出来ないから悔しい…って感じでしょ?先生。」

⏰:09/04/22 16:28 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


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