〜運命のヒト〜
最新 最初 全
#501 [りく☆]
信じられなくなるけど。
まさか美里がそんな嘘を言う訳がない
煙草を投げ捨て火を消した
相変わらず周りは暗く、オレはよりいっそう孤独に包まれた感じがした。
…やっぱりオレは優希と接する事はできない。
そんな気がした
オレはこのまま独りで過去の苦しみを抱えながら、孤独と共に生きるのだろうか
あまりにもそれは辛い…
暗闇の中オレはただ立っていた
:07/05/06 16:06 :SH903i :9zgMhFLk
#502 [りく☆]
美里『やっと終わったぁ!!』
オレの隣で追試を終えた美里が、幸せそうな微笑みを浮かべ背伸びしていた。
こうしてどうにかオレと美里は追試を終えることができた。
昨日に教えてもらったおかげでかなり解くことができ、あらためて3人に感謝した
:07/05/06 16:13 :SH903i :9zgMhFLk
#503 []
:07/05/06 16:30 :F902iS :☆☆☆
#504 [りく☆]
:07/05/06 16:38 :SH903i :9zgMhFLk
#505 [りく☆]
教室にはオレと美里しかいない……
さっきまではしゃいでいた美里が突然黙り込んだ。
美里『昨日の夜の事覚えてる?』
オレ『……覚えてるよ。』
やっぱりこの話だ
きっとこの話をするとわかっていたが、できればしたくなかった。
美里『きっと優希は待ってるよ……りくを』
オレ『さぁ?』
オレは曖昧な返事をして教室を出ようとした
:07/05/06 16:50 :SH903i :9zgMhFLk
#506 [りく☆]
美里『りく!』
大きな声で美里がオレを呼び止めた
オレ『何だよ…』
美里『一つだけはっきりさせてよ。優希のこと好きなの、嫌いなの?』
オレ『何でお前に言わなきゃいけないんだよ。』
美里『それをはっきりしないと……困る人がいっぱいいるんだよ』
美里は少し顔を赤く染めながらオレを見ていた…
オレ『困る人?』
:07/05/06 17:01 :SH903i :9zgMhFLk
#507 [りく☆]
美里『………とりあえずはっきりさせて。このままあやふやにするなんてダメだよ。優希が……可哀相だよ』
オレ『オレは……』
オレは優希が好きなのか?
もし……好きなら…結衣を好きになる事はなかったかもしれない。
けど実際オレは結衣を心から愛していた
それは……もう二度と優希と会うことはないと思ったからか?
わからない
けど今わかることは
オレが人生で愛したのはその2人だけ
:07/05/06 17:11 :SH903i :9zgMhFLk
#508 [りく☆]
美里『りくは……ずるいよ』
!!!!
そんな台詞……昔に言われたような気がした
美里『自分の気持ちはっきりしないんだもんね』
オレ『……あぁ。オレはダメなヤツだな』
誰だろう
確かに昔言われた……"りくはずるい"…"はっきりしない"と…
そんなオレのせいでいろんな人を傷つけた記憶がある
結局オレは昔と変わらないのか
そしたらオレは
また誰かを傷つけてしまうのだろうか
:07/05/06 17:19 :SH903i :9zgMhFLk
#509 [りく☆]
卓也『りく!!部活行くぞ♪』
緊迫した空気を消し去るような明るい声が響いてきた
オレ『……今行く!』
美里『りく………』
オレ『分かってるよ。』
少し苛立った口調で言ってしまった…
オレは美里を教室に置き去りにして卓也のもとに行った
:07/05/06 17:24 :SH903i :9zgMhFLk
#510 [りく☆]
滝沢『悪い……オレ先帰る。』
部活が終わると、滝沢はオレと卓也にそう言い残して帰っていった。
卓也『あいつどうしたんだ?』
オレ『さぁ…?』
いつもなら一緒に帰るのに……
美里『ねぇりく〜』
…またか
内心美里が話かけてくるのに少しうんざりしていた
また優希の話を始めそうな気がして
:07/05/06 21:08 :SH903i :9zgMhFLk
#511 [りく☆]
美里『祥子見なかったぁ?』
オレ『何で?』
美里『何か祥子慌てて帰っちゃって、カバン私の持って帰ってるの。
どぉしよ〜ケータイカバンの中だよ。』
美里はカバンよりもケータイがないことによっぽどショックを受けているらしい
卓也『祥子らしくないな、間違えるなんて』
"プルルルルルル"
オレ『美里、ケータイ鳴ってるべ。』
:07/05/06 21:15 :SH903i :9zgMhFLk
#512 [りく☆]
美里『……えっ!これ鳴ってるの祥子のケータイだよ』
美里の手に持つカバンから着信音が流れている。
オレ『そっかぁ……もしかしたら祥子がかけてるかもよ』
卓也『何で?自分のケータイに?』
オレ『それは』
!!!!
美里『もしも〜し♪』
オレが説明する間もなく美里がケータイにでた
:07/05/06 21:22 :SH903i :9zgMhFLk
#513 [りく☆]
オレ『勝手にでてるし…』
美里の行動力に少しあきれていた。
美里の顔から笑顔が少しずつ消えていった
美里『……えっ?』
彼女の顔から完全に笑顔が消えていった
オレ『どうした?』
美里『祥子じゃなかった……』
オレ『まぁ…他の人から電話くらいあるさ』
美里『勇貴君だった……
何か凄い…慌てて…』
:07/05/06 21:55 :SH903i :9zgMhFLk
#514 [りく☆]
オレ『滝沢?』
…まさか
美里『悪い少し遅れるけど待ってて……呼び出したのにゴメン。あと5分ぐらいで公園つくから』
オレ『は?』
美里『電話でそう言ってた……んでそのまま電話切れて』
しばらく沈黙が続いた
この電話の意味を美里はわからない……がオレと卓也は解りすぎていた。
:07/05/06 22:13 :SH903i :9zgMhFLk
#515 [我輩は匿名である]
好きです がんば
:07/05/06 22:27 :W51K :OqhMp2fI
#516 [りく☆]
卓也『……飯食べに行かないか?オレ腹減ってさ』
美里『えっ?』
意外だった
昔の卓也ならなりふりかまわず公園に行っただろう。
…アメリカで少しは成長したか
そんな事を思ったりした
しかし本当に滝沢が行動を起こすとは想像出来なかった。
オレには真似できない
:07/05/06 22:35 :SH903i :9zgMhFLk
#517 [りく☆]
美里『ちょっと……ケータイ届けないの?』
卓也『明日でいいだろ?早く飯食べようぜ♪オレがおごってやるよ。』
美里『えっまじで♪やったぁ!』
幼い子供のように美里は喜び、卓也についていった。どうやら美里の頭の中にはもうケータイの事はないらしい…
美里『りく〜早く♪』
オレは美里に急かされながら後をついていった。
…滝沢は大丈夫かな
ふと心に不安が残る。いつもオレを影で支えてくれた親友にオレは、何もしてあげられない。むしろオレは邪魔ばかりしてきた…
:07/05/07 00:12 :SH903i :vuhgSq/k
#518 [りく☆]
:07/05/07 00:13 :SH903i :vuhgSq/k
#519 [りく☆]
滝沢の恋も
卓也の恋も
オレは邪魔してしまったのだ……
"りくはズルいよ"
ふとその言葉が頭をよぎる。
確かにオレはズルいのかもしれない……いろんな人を傷つけ自分だけ助かろうとしている
…現実から1番逃げているのはオレだ
何でもない道でオレはそう思った。
:07/05/07 00:19 :SH903i :vuhgSq/k
#520 [りく☆]
美里『りく………どうしたの?』
考え込んだオレの顔を覗き込むように美里が見てきた。決して作り笑いではない、自然体のえくぼのある笑顔にオレは少し照れ臭さを覚えた。
オレ『何でもないよ。』
オレは美里から目をそらして卓也の方に目をやる。卓也は何故かオレを見るなり固まっていた
卓也『りく………お前…カバンは?』
!!!!!!!!!!!!
オレ『あぁっ!!!!!!!!!』
カバンを忘れるとは…美里はあきれて言葉が出ないような顔をしていた。
:07/05/07 00:35 :SH903i :vuhgSq/k
#521 [りく☆]
オレ『あっ………悪い先に行ってて……後から行くよ』
そういってオレは走って学校に向かった。
…バカだなぁ
自分にかける言葉すらなかった。カバンを忘れるとは前代未聞だ。
:07/05/07 00:38 :SH903i :vuhgSq/k
#522 [りく☆]
オレはなるべく急ぐため、来た道とは違う道を走っていった。
その道はいわば地元の人だけ知るような細い抜け道だ。
…この通路でいけば早くつく
そんな一心で走っていた。
!!!!!!
…やっべ!
オレは慌てて身を草むらに隠した。
この抜け道は……滝沢と祥子のいる公園を通らなければいけないのだ。
すでに公園には2人の姿があった。
:07/05/07 00:46 :SH903i :vuhgSq/k
#523 [りく☆]
急に周りが静かになった…
もし少しでも音をたててしまったらオレの存在がばれてしまうほどの静けさだった。
そして
二人の会話も盗み聞きしたくはないが聞こえてくる
オレはじっと草むらに隠れたまま2人を見ていた
:07/05/07 00:59 :SH903i :vuhgSq/k
#524 [りく☆]
滝沢『悪いな遅れて……』
どうやら今会ったらしい
祥子『ぃぃよ♪もとは私が呼び出したんだし』
滝沢『でも前の呼び出し断って今日にしたのオレだし…』
!!!!!
どうやら用があるのは祥子の方らしい…
:07/05/09 00:19 :SH903i :R9cnKTkM
#525 [りく☆]
…何で祥子が滝沢を?
オレはカバンの事など頭から無くなって、気がつけば2人の会話に集中していた
滝沢『んで………何で呼び出したんだ?』
祥子『相談したいことがあってね…』
滝沢『相談?』
祥子『うん……』
沈黙が続いている
:07/05/09 00:26 :SH903i :R9cnKTkM
#526 [りく☆]
祥子はしばらく黙ったまま下を向いていた。
ただ散った桜が風に舞う音だけが公園に響く
滝沢『またあの話か?』
相談の内容をさとったかのように滝沢が言った。
……あの話?
祥子はさらに黙りこんでしまった………どうやら図星らしい
:07/05/13 01:16 :SH903i :pxxTA/Zo
#527 [りく☆]
滝沢『やっぱりそうか………』
ため息混じりに滝沢がつぶやいた。その表情には、どこか寂しげな感じがする。
祥子『あの話だけど………少し違うの』
ようやく祥子が口を開いた
滝沢『違う?……何が違うんだ?』
祥子『……何か……私もわからない』
:07/05/13 01:20 :SH903i :pxxTA/Zo
#528 [りく☆]
滝沢『えっ?』
祥子の意味不明な発言に、滝沢は戸惑いを隠せていなかった。
…あの話とは何だ?
その疑問が頭に残る
滝沢『わからないって………どうしたらぃぃかわからないってことか?』
祥子『ぃゃ………ぅん』
珍しく祥子がはっきりしない
:07/05/13 01:24 :SH903i :pxxTA/Zo
#529 [りく☆]
滝沢『………どうしたらいいかなんて……オレにはわからないって言っただろ?』
少し呆れたように滝沢が言った。
祥子『そんな冷たく言わなくても……』
祥子はただ下を向いて、地面に散っていった桜の花びらをけっていた。
:07/05/20 00:18 :SH903i :LNr3MEuA
#530 [りく☆]
気まずい空気が滝沢と祥子を包む……
今までこの二人にこんな事があっただろうか。
オレはただ見守ることしかできなかった。
滝沢『あきらめられないんだろ?』
祥子『……』
滝沢『だったら……仕方ないんじゃないか?』
祥子『仕方ないって………そんな軽くいわないでよ』
滝沢『悪い悪い………軽く言った訳じゃないんだけどな。』
怒りそうな祥子をなだめるかのように滝沢は言った………
:07/05/20 00:28 :SH903i :LNr3MEuA
#531 [トムトム]
:07/05/21 15:31 :SH901iS :PssyB/c2
#532 [りく☆]
:07/05/22 10:58 :SH903i :X7e9tA1Q
#533 [りく☆]
昔から、滝沢と祥子は仲がよかった。喧嘩なんてしたことがない2人。
喧嘩になりそうな時はいつも滝沢がなだめていた。
祥子が悩んでいるとき、いつも手を貸してあげていたのは滝沢だった。
そんな2人…
だからオレは2人がこうして話し合っているのにあまり違和感は感じていなかった。
ただ
今はいつもと違う空気だと直感的に感じた……
滝沢が笑っていない
:07/05/22 11:03 :SH903i :X7e9tA1Q
#534 [りく☆]
滝沢『オレにどうしろって言うんだよ!』
!!!!!!!!!!!
滝沢が突然怒鳴った。今まで何かためていた感情をはきだすかのように…
祥子は驚きを隠せず黙りこんでいる
:07/05/22 11:07 :SH903i :X7e9tA1Q
#535 [りく☆]
滝沢『結衣に悪いかなんてオレにはわからねぇよ…』
??????
…結衣に悪い?
…何が?
祥子『……わかってるけど………相談しないて私……』
祥子は今にも泣き出しそうな顔をしていた
:07/05/22 11:10 :SH903i :X7e9tA1Q
#536 [りく☆]
滝沢『りくが好きってのは変わらないんだろ?
祥子の気持ちが変わらないんなら仕方ないとしか言えんやん?
そんな……無理な相談だよ』
…えっ?
祥子はまだあきらめてないのか?
そんな相談を滝沢は何回もうけていたのか?
オレは反射的に姿をより草村に隠した。
オレがここにいることがバレたらいけない気がしたからだ
:07/05/22 11:15 :SH903i :X7e9tA1Q
#537 [りく☆]
祥子『結衣は親友だよ…
親友の彼氏を好きになるなんて………最悪だよ』
滝沢『じゃぁあきらめるのか?』
祥子『………どうしたらいいかわからない』
滝沢『結衣なら………祥子を許してくれるんじゃないのかな…』
祥子『………うん。けど……』
祥子の言葉が止まった。
:07/05/22 11:21 :SH903i :X7e9tA1Q
#538 [りく☆]
滝沢『けど?』
祥子『違うの……』
祥子はずっと下を向いたままだ…
滝沢『何が?』
祥子『………何かわからないけど………何て言ったらいいか』
滝沢は困り果てていた。
…滝沢はこんな相談嫌じゃないのか?
オレはふと思った
好きな女の恋愛相談なんて……
こんな相談を滝沢は長年うけていたのだろう。
なのにあいつはまだ祥子が好きと言う
滝沢のやり遂げたことをオレにはできないだろう………そぉ思った
:07/05/22 11:33 :SH903i :X7e9tA1Q
#539 [りく☆]
:07/05/29 01:21 :SH903i :2mqjC0p2
#540 [やゆ]
頑張って下さレ1
:07/05/30 09:20 :SH902i :PAUNLUqs
#541 [コンキチ]
:07/06/01 04:09 :SH902iS :OBcM3vvM
#542 [ュぃちごュ]
がんばってoG
:07/06/03 11:08 :W51P :7gyronzM
#543 [りく☆]
:07/06/09 01:14 :SH903i :lmHa5tOM
#544 [りく☆]
しばらく沈黙が続いた…
人気の全くない公園…
静けさがよりいっそう増していた。
祥子『……あのね』
!!!!プルルルルルルル!!!!
祥子が口を開くと同時に、滝沢のケータイがなった。
滝沢『もしもし……』
何事もなかったのかのように電話にでた…
祥子はただ黙っている
:07/06/09 01:21 :SH903i :lmHa5tOM
#545 [りく☆]
オレは驚きを隠せずにいた。
昔の滝沢なら、祥子と話している時に電話をするようなやつではなかった……
何事よりも祥子を優先していたのに
滝沢『悪いな』
電話を終えた滝沢が言った……
この電話が
たった一回の電話が
2人の糸を絡ませるとは
オレは思ってもいなかった
:07/06/09 01:25 :SH903i :lmHa5tOM
#546 [りく☆]
滝沢『もぉ……いいだろ?』
祥子が何かを言いかけた瞬間だった……
滝沢『これ以上オレに相談されても……何もかわらない』
そう言って滝沢は、歩きはじめた
:07/06/09 10:47 :SH903i :lmHa5tOM
#547 [みぃ]
:07/06/09 12:29 :SH902i :DIE2f2hA
#548 [みぃ]
:07/06/09 12:37 :SH902i :DIE2f2hA
#549 [りく☆]
祥子『待って!!…………まだ話終わってないよ』
滝沢『終わったようなもんだろ?』
寂しいげに言う祥子に、滝沢は冷たく言い放った。
そこには昔のような優しい滝沢はいない
そんな感じがした
:07/06/13 00:06 :SH903i :UFSfll72
#550 [りく☆]
祥子『そんな……ひどいよ』
滝沢『オレに話したって変わらないだろうが!!
どぉせオレに話しても気持ちは変わらない……りくを想う気持ちは変わらない。
オレに相談する意味なんてないんだよ!』
きつく…
冷たく…
滝沢は祥子に言った。
祥子『ち……ちがう』
祥子の言葉に耳を傾けることなく、滝沢は去って行く。
:07/06/13 00:14 :SH903i :UFSfll72
★コメント★
←次 | 前→
トピック
C-BoX E194.194