黒蝶・蜜乙女
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#501 [向日葵]
セツナは噛まれた場所に唇を当てながら服の至る所を擦って洗い流してくれた。

そして残るは……。

セツナ「大丈夫か……?」

気遣わし気に私の肩に手を置く。

大丈夫。だってセツナだもの……。

静かに頷くと、セツナは顔を徐々に近付けて露出されたままだった私の胸元に唇を触れた。

昨日とは違う感覚。
そこが浄化される様に心地いい。

⏰:07/07/25 11:14 📱:SO903i 🆔:0Mc92U2I


#502 [向日葵]
ビクッ!

思わず体を震わせてしまった。
肌にセツナの舌の温度を感じたからだ。

でも気持ち悪くはない。

セツナはゆっくりと首筋まで舌を這わせる。

蜜「……っ。」

背中に感じた事がない感覚が駆け上がる。

セツナ「これで終りか……?」

私はまた静かに頷いた。

蜜「ありがとう…ございます……。」

⏰:07/07/25 11:24 📱:SO903i 🆔:0Mc92U2I


#503 [向日葵]
そこでようやく薄く微笑む事が出来た。

セツナも微笑んだけど、まだ顔は堅かった。
セツナは私の乱れて濡れてしまった服を直してくれた。

セツナ「無事で……良かった……。」

セツナは片方の頬に手を添えた。
この大きな手が私は好き……。私は目を閉じて実感していた。

するとセツナの唇が優しく触れてきた。

予想外だったのでピクッと震えてしまった。
それに気付いたセツナは慌てて唇を離す。

⏰:07/07/25 11:31 📱:SO903i 🆔:0Mc92U2I


#504 [向日葵]
セツナは悲しそうな顔で私の顔を覗き込む。

セツナ「まだ……怖い……?」

蜜「違うんです……。いきなりだったから……。」

そう言うとセツナの顔がホッとしたのが見てとれた。でも再びはしてくれない。

私はセツナのセーターを掴んでぎこちなく唇を重ねた。

蜜「大丈夫です……だから…もっと触れて下さい。」

セツナはびっくりしていた。私だって自然と出てきた自分の言葉に驚いた。

⏰:07/07/25 11:36 📱:SO903i 🆔:0Mc92U2I


#505 [向日葵]
――――――――

キリます

⏰:07/07/25 11:36 📱:SO903i 🆔:0Mc92U2I


#506 [我輩は匿名である]
>>1-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500

⏰:07/07/25 11:46 📱:D902iS 🆔:iCOTgwXQ


#507 [我輩は匿名である]
>>1-30
>>31-60
>>61-90
>>91-120
>>121-150
>>151-180
>>181-210
>>211-240
>>241-270
>>271-300
>>301-330
>>331-360
>>361-390
>>391-420
>>420-450
>>451-480
>>481-510

⏰:07/07/25 16:27 📱:W43CA 🆔:MyaKRIKM


#508 [ゆら]
更新されてるッ
次の更新も
楽しみに待ってます(∀)

⏰:07/07/25 20:15 📱:D903i 🆔:cYpLn/HI


#509 [向日葵]
我輩さん
ゆらさん

ありがとうございました

――――――――

セツナ「馬鹿言うな…。これでも理性で抑えてるんだ。」

湯船から出てセツナはシャワーを止めた。
そのセツナのセーターを掴んで引き留める。

蜜「先生の感触を完璧に取って欲しいんです!」

大・胆・発・言……してしまった。


蜜「や、あの……そーゆー意味ではなくって、あの……っ!」

⏰:07/07/25 23:19 📱:SO903i 🆔:0Mc92U2I


#510 [向日葵]
ジャバー! ピチャピチャ

セツナはずぶ濡れの私を抱え上げ、湯船の淵に座らせた。

セツナ「言い訳無用。止まらなくなっても知らないからな。」

蜜「え……っ!ん……。」

セツナの深いくちづけが始まった。
くらくらして倒れそうな私の体をしっかり支える。

唇は首筋へ。
私は目を瞑って、また這上がるあの感覚に堪えていた。

⏰:07/07/25 23:23 📱:SO903i 🆔:0Mc92U2I


#511 [向日葵]
セツナの手が直したばかりの制服にきた……。

蜜「…っ!!セツナ…っ!待って…」

セツナ「分かってるっつーの。」

セツナは私の鼻をブニッとつねる。
私は何がなんだかさっぱりになってた。

セツナ「ったく。お前が待ったかけなければ最後までいってたぞ。」

蜜「……え。でも、…どうして……。」

セツナ「最後までして欲しいか。」

⏰:07/07/25 23:30 📱:SO903i 🆔:0Mc92U2I


#512 [向日葵]
顔を赤くしながら首を横にゆっくり振った。
そんな私にセツナは「だろ」と言う。

セツナ「まだキスだけで精一杯の奴が生意気言うな。第一犯されそうになった直後に襲うほど俺は落ちぶれては無いぞ。」

少し怒った顔でセツナは私を見つめる。

自分から言ったくせに、セツナに嫌な思いをさせてしまった。

蜜「スイマ……セン。」

セツナ「まったくだ。」

そう言うとセツナはバスタオルを持ってきて私の体を包む。

⏰:07/07/25 23:34 📱:SO903i 🆔:0Mc92U2I


#513 [☆チーター☆]
上げ
今日も頑張って下さいトI

⏰:07/07/26 00:44 📱:auSA3A 🆔:meJCZDCA


#514 [向日葵]
チーターさん

ありがとうございます

――――――――

私は申し訳なくなってうつ向いた。
髪の毛から水滴がポタポタ落ちる。

セツナ「何しょげてる?」

蜜「怖かったけど……嫌ではありませんでしたからね?」

上目使いで言うと、セツナがニカァッと笑って頭をガシガシ拭いてきた。

蜜「わ、わ、わっ!」

セツナ「ホンットお前は可愛くて困る!!」

⏰:07/07/26 01:09 📱:SO903i 🆔:Khd7S3Xo


#515 [向日葵]
そんな笑顔のセツナを前にして心底ホッとした。

セツナはお姫様抱っこで抱き上げて、部屋まで運んでくれた。

セツナ「風邪引くといけない。早く着替えろ。」

蜜「セツナは……?」

セツナ「すまないが、一旦戻る。」


セツナは頭を撫でながら言った。

蜜「はい…。気を付けて……。」

自然と笑う事が出来るのはセツナがすぐに帰ってきてくれると分かっているからだ。

⏰:07/07/26 01:14 📱:SO903i 🆔:Khd7S3Xo


#516 [向日葵]
そんな私を見てセツナはギュッと抱き締めた。

蜜「?……どうしました?」

セツナ「そんな顔されたら帰りたくなくなる。」

蜜「すぐ戻るなら問題ないですよ。さ、早く行って。セツナも風邪ひいちゃいますから。」

無理矢理セツナを離して窓を開けた。

セツナ「……じゃあな。」

と言いながらセツナはおでこに唇を当てた。

そして大きな羽で飛び立った。

良かった。もう大丈夫。
もう二度と不用意に先生の近くには行かない……。

⏰:07/07/26 01:19 📱:SO903i 🆔:Khd7S3Xo


#517 [向日葵]
ふと胸元に手を当てた。

……あの時、先生の舌が肌を辿った時はあんなに気持ち悪かったのに…
セツナが触れたら、なんだかキスしてる時みたいに何も考えられなくなってた……。

蜜[もっと触れて下さい……。]

ボホァ!!
顔から湯気噴射。

私っ……どうしちゃったんだろあの時……っっ!!
なんだか……セツナの手で、指で、唇で……。体の隅々を触れて欲しくなったんだ……。

『私も変態の仲間入り……?』

⏰:07/07/26 01:23 📱:SO903i 🆔:Khd7S3Xo


#518 [向日葵]
「随分といい格好ですわね。」

いきなり声がしたから私は窓の方を見た。

蜜「ルキ。……さん。」

窓枠に美脚を組んでルキが座っていた。

ルキ「まったく残念ですわ。貴方の純潔が奪われればセツナは私の元へ帰ってくると思っていたのに。」

蜜「……。やっぱりセツナを盗られた腹いせに……?」

ルキは窓枠から降りて私の元へ歩いてくる。

黒く短いワンピースと網タイツが美脚をさらに際立たせる。

⏰:07/07/26 01:29 📱:SO903i 🆔:Khd7S3Xo


#519 [向日葵]
ルキ「これで勝ったおつもりかしら?」

蜜「こーゆーのって勝敗で決めるんですか…?」

ルキ「知りませんの?恋は戦争並に激しい者ですのよ?潰れるか…………潰されるか。」

そんな……。
間違ってる。この気持ちを、そんなゲームみたいにしてはいけない……!

蜜「私は超が付くほど恋愛初心者ですけど……ルキさんは間違ってますよ。」

ルキは顔を赤くして綺麗な顔を歪めた。

ルキ「黙れっ!たかが人間の小娘の分際でっ!!」

⏰:07/07/26 01:35 📱:SO903i 🆔:Khd7S3Xo


#520 [向日葵]
びっくりした。
いきなり小娘発言。
人(人か?)は怒ると口調が変わる。

……なんで私こんなに冷静なんだろう。

ルキ「貴方に……私の何かを分かってたまるもんですか!!私は……ずっと…。」

蜜「ルキ…さん……。」

ギンとルキが睨んできた。

ルキ「お前ごときが…私の名を呼ばないで。」

よっぽど嫌われている。
それもそのハズ。見るからにルキは、セツナが……。

⏰:07/07/26 01:40 📱:SO903i 🆔:Khd7S3Xo


#521 [向日葵]
ルキ「これで終わったなんて思わないで。次は……もっと酷い事を」

蜜「待って。」

おかしい…。
この人は黒蝶族のハズ。
ならば何故、蜘蛛族なんかに……。

蜜「貴方は……誰?」

ルキは冷たい目で私を見ると、フッと笑った。

ルキ「黒蝶族よ。何?蜘蛛族と手を組んでおかしいとでも思ってるの?」

私は肯定を無言で返した。それもルキは分かったらしい。

⏰:07/07/26 01:45 📱:SO903i 🆔:Khd7S3Xo


#522 [向日葵]
ルキ「私は許されるの。だって、ターヤは正真正銘、兄なんだもの。」

――――っ!!

蜜「え……。」

ルキ「ではごきげんよう……。」

バサァ……。

ルキは私に衝撃だけを置いて帰ってしまった。

兄?そんな事あり得るの?!だって自然界の法則では絶対あり得ないじゃない…っ!

よく考えれば似てなくもない……。じゃあホントに……?

⏰:07/07/26 01:49 📱:SO903i 🆔:Khd7S3Xo


#523 [向日葵]
――――――――

今日はここまでです

⏰:07/07/26 01:50 📱:SO903i 🆔:Khd7S3Xo


#524 [☆チーター☆]
あげます

⏰:07/07/26 13:28 📱:auSA3A 🆔:meJCZDCA


#525 [向日葵]
チーターさん
ありがとうございました

――――――――

・・・・・・・・・・・

セツナ「ルキとターヤ?」

私はクッションを抱いてベッドに座り、つい先程帰ってきたセツナにさっきの事を聞いた。

蜜「兄弟って…ホントですか?」

セツナ「あぁ…。らしいな。」

セツナは言葉を濁した。
何か触れてはいけない様な……。

⏰:07/07/27 01:18 📱:SO903i 🆔:JoVeGh86


#526 [向日葵]
蜜「聞いては……いけませんか?」

一応了承を得ることにした。
セツナは机に軽く腰かけて足と腕を組むと短く息を吐いた。

セツナ「確かにアイツらは兄弟だ。しかしこれはあまり触れないことになっている。何故だか分かるか?」

分かるハズもない私は首を横に振った。
セツナの目が険を帯びる。

セツナ「あっては駄目なんだ…。黒蝶族と蜘蛛族が恋に落ちるなんて。禁じられている。なのに2人は子供を生んだ。それがルキとターヤだ。」

⏰:07/07/27 01:25 📱:SO903i 🆔:JoVeGh86


#527 [向日葵]
蜜「禁忌を…犯してしまったんですね……。」

セツナは無言で頷く。

セツナ「だからルキは蜘蛛族と何かあっても咎められないし、ターヤを咎めるのも難しいんだ。」

蜜「だから私を……。」

セツナ「何だって?」

蜜「私を閉じ込めたのはルキなんでー…すーって……言いませんでした、っけ?」

見る見る内にセツナの顔が険しくなった。

セツナ「お前…何故それを早く言わなかった。」

⏰:07/07/27 01:30 📱:SO903i 🆔:JoVeGh86


#528 [向日葵]
私はあらぬ方へ視線を泳がせた。

蜜「主犯であるターヤ先生の事で頭が一杯、でし、た…。」

声が最後になるにつれ小さく、そして私自身も小さくなるのが分かる。

セツナ「こ…んの……大馬鹿者ぉっ!!たわけっ!!ド阿呆っ!!」

蜜「セツナ!シーッ!シーッ!」

もうおばあちゃん達が帰って来てるからセツナがいることがバレたら厄介だ。

セツナは机から降りるとツカツカやって来て私の肩を掴む。

⏰:07/07/27 01:35 📱:SO903i 🆔:JoVeGh86


#529 [向日葵]
セツナ「それならそうと早く言え!そうなれば共犯の罪で二人とも咎められやすくなるのに!」

ガクガク揺らされるがまま私は心の中で何度も謝った。
ってかターヤ先生で目一杯だっつったじゃん!!

セツナ「チッ。今から帰って裁判会議にかけてやる。」

蜜「え……。セツナ!」

窓へ向かうセツナの腕を掴んだ。

蜜「そんなのまた今度でいいですよ!」

セツナ「そんなのだと?!お前がそんな目にあって黙ってろと言うのか!!」

⏰:07/07/27 01:41 📱:SO903i 🆔:JoVeGh86


#530 [向日葵]
私はセツナの腕をギュッと抱き締める。

蜜「こんな目にあったから、今はいつもよりも側にいて欲しいんです……。」

セツナが軽く息を飲んだ。それが聞こえたから顔を上げる。

蜜「また襲われても、セツナは助けに来てくれるんですよね?なら、せめて今だけは一緒にいて下さい……。」

セツナは私の掴んでる手をゆっくりほどくと、私を抱き寄せた。

セツナ「そうだな…。今はそれが先決だな。」

⏰:07/07/27 01:45 📱:SO903i 🆔:JoVeGh86


#531 [向日葵]
良かった……。
ホントに今はこれ以上ないほどくっついてたい。
広いセツナの胸に顔を埋めながらそう思った。

セツナ「じゃあ、どれくらい側に寄ったらいいのかな?蜜よ。」

蜜「どれくらい……って……。どれくらい?」

セツナ「こちらが聞いてるんだが?……例えば。」

と言ってセツナはおでこに唇を当てた。
そしてニヤリと笑う。

セツナ「これくらいとか。」

蜜「あー…えー…おー…。」

⏰:07/07/27 01:49 📱:SO903i 🆔:JoVeGh86


#532 [向日葵]
って発生練習か。

蜜「も、ちょっとだけ…。近くがいいです。」

セツナは満足そうに笑うと瞼、頬に唇を触れていった。

さて、ここで少し意地悪を仕掛ける。

蜜「それくらいでいいです。」

と言うとセツナの満足そうな笑みは消え、不満そうに眉を寄せる。

セツナ「ホントに?」

蜜「ホントに。」

するとセツナは唇を指先でなぞった。思わず反応してしまう。

⏰:07/07/27 01:53 📱:SO903i 🆔:JoVeGh86


#533 [向日葵]
セツナ「こんな時……なんだぞ?」

セツナの顔が色っぽく変化する。
声もいつもの倍、魅惑的になる。
つまりこれは私を誘いだそうとしてるのだ。

思わず意地悪を撤回したくなった……。けど負けない!

蜜「今日はいっぱいしました。っと言うよりいつもいっぱいしすぎなんです。今日はこれくらいで充分ですよ。」

セツナは降参しない私に最終手段を使ってきた。

唇を耳元に当てる。

⏰:07/07/27 01:57 📱:SO903i 🆔:JoVeGh86


#534 [向日葵]
吐息が耳の中へ入っていく。
身震いしてしまう。

セツナ「…蜜…。」

ビクンッ!!

そんな魅惑の声をそこで出されては!!
しかも……耳を甘噛みされた。

セツナ「いいのか…?近くに寄らなくて。」

笑みを含む声は魅力を増すばかり。
私は逆らうなんて事が無理だった。

蜜「寄って…下さい…。」

耳元でセツナがクスッと笑って唇を離した。

⏰:07/07/27 02:02 📱:SO903i 🆔:JoVeGh86


#535 [向日葵]
――――――――

今日はここまでにします

⏰:07/07/27 02:02 📱:SO903i 🆔:JoVeGh86


#536 [あいこ]
>>252-300

⏰:07/07/27 02:21 📱:W51S 🆔:sMbp9.CY


#537 [めぃ]
この小説の
虜になりました!!!!
面白スギですっ♪

がんばってください

⏰:07/07/27 02:26 📱:PC 🆔:IhugH03w


#538 [向日葵]
あいこさん
安価ありがとうございました

めぃさん
虜になって頂いてとってもうれしいです

⏰:07/07/27 10:37 📱:SO903i 🆔:JoVeGh86


#539 [☆チーター☆]
あげます~~
書いて下さいト

⏰:07/07/27 12:57 📱:auSA3A 🆔:7ao3XxNI


#540 [向日葵]
チーターさん

ありがとうございます
今から書かせて頂きますね亀でスイマセン

⏰:07/07/27 13:04 📱:SO903i 🆔:JoVeGh86


#541 [向日葵]
セツナ「ククク。どうやら作戦は駄目だったらしいな。お前が俺に勝てるとでも思ったのか?」

蜜「希望は持ってましたよ。悪かったですね。」

セツナはまだおかしそうに笑ってる。
何が可笑しいんだか……。
一頻り笑った所で口に笑みを浮かべたまま、私の顎をクイッと上に上げた。

そしてとろけてしまう様なくちづけをする。

触れた所から私の体が溶けるんではないかとちょっと心配になる。

体が砕けない様に必死にセツナの服を掴む。

⏰:07/07/27 13:10 📱:SO903i 🆔:JoVeGh86


#542 [向日葵]
すると唇が少し動くのが分かった。
どうやら私の様子にまた笑いが込み上げてきたらしい。

意識をはっきり持って無理矢理セツナを離した。

蜜「笑うならもうしなくていいです…。」

セツナ「お前俺が笑ってる訳分かってないだろ。理由はお前が可愛いすぎるからだ。」

聞いてないし……。
ってか可愛いって言い過ぎだし……。

蜜「セツナは少々贔屓(ひいき)目が強いみたいですね。」

⏰:07/07/27 13:13 📱:SO903i 🆔:JoVeGh86


#543 [向日葵]
セツナは呆れて窓によりかかる。

セツナ「気に入ってる奴を贔屓して何が悪い。」

蜜「世間ではそれをよく思わないんですよ。だからルキが怒るんですよ。」

セツナ「知るか。贔屓して欲しいんなら気に入られる努力をするんだな。」

……。
この人の俺様節には無理があるのにどうして勝てないんだろうか……。

どっちか言えば私が正論のハズなんだけどなぁ……。

おばあちゃん「ただいまー。みっちゃぁーん。」

⏰:07/07/27 13:19 📱:SO903i 🆔:JoVeGh86


#544 [向日葵]
おばあちゃんとおじいちゃん帰宅。
私は部屋を出ようとドアへ近づく。

蜜「お帰りなさ…キャッ!!」

ボフッ!

視界が何故か天井。

おばあちゃん「みっちゃん?」

おばあちゃんが階段を上がって私の元へやって来る。起き上がらなきゃ。あとセツナをどこかに……

パチン。

蜜「へ?」

部屋が真っ暗…。

⏰:07/07/27 13:22 📱:SO903i 🆔:JoVeGh86


#545 [向日葵]
トタトタ

おばあちゃんの足音が段々近づく。

バサァッ!

蜜「え?!セツナ?!」

あくまでこれは小声。

いきなり布団の中に私とセツナがいた。
そう。ベッドに引っ張ったのはセツナ本人だ。

セツナ「シッ。バレたらヤバイんだろ?」

セツナは長い人差し指を口元に当てる。

そうじゃなくて!今この状態がヤバイんだって!!

⏰:07/07/27 13:26 📱:SO903i 🆔:JoVeGh86


#546 [向日葵]
トタトタ

私はなんとかしようとジタバタした。
しかし……

蜜「んっ……。」

セツナの唇が重なる。
それで私の体は力が抜けてしまった。

カチャ

『来た―――!』

おばあちゃん「みっちゃん?あれ、寝てるのかしらね。」

布団の中では荒い息が交差してるって言うのにおばあちゃんは全く気づくことなく部屋を後にした。

……パタン。

⏰:07/07/27 13:29 📱:SO903i 🆔:JoVeGh86


#547 [向日葵]
蜜「ん……んん……っ。プハァッ!!セ、セツナァァー!!」

あくまで小声。

セツナ「お前がじっとしてないから悪いんだろ。」

蜜「布団捲られてたら一発ですよ!!」

セツナ「その時は姿を消せるだろ。鱗片で。」

あー負けた……。
ハイハイそうですね。貴方にそーゆー手があったのをコロッと忘れてましたよ。

蜜「いくらなんでも今日はくちづけしすぎです!!」
セツナ「何回かはお前の為だろ。」

⏰:07/07/27 13:34 📱:SO903i 🆔:JoVeGh86


#548 [向日葵]
まったく……。油断したらこうなんだから……。

でも……少しの間は気を張らなきゃいけない。
また今日みたいなことがあっては絶対いけない。

セツナをまた悲しませたりしたくない。

考え事をしている私をどうしたのかとセツナが不安そうな顔で見つめてる。

その顔がなんだか愛しくて、セツナに身を寄せた。

それにセツナも微笑み、ギュッと抱き締めてくれる。

そしてその日、私達はいつも以上に唇を重ねた……。

⏰:07/07/27 13:40 📱:SO903i 🆔:JoVeGh86


#549 [向日葵]
チャプター11:仕掛け





時は飛んでセツナとの同棲(?)生活が始まった。

ここ数日、何かあったのかと聞かれても特に何も無かった。

もちろんターヤ先生やルキが私を見る目は変わらなかった。

って言うか……、今日は……。

蜜「セツナ!いい加減起きて用意して下さいよ!」

セツナ「やだね。」

⏰:07/07/27 13:44 📱:SO903i 🆔:JoVeGh86


#550 [向日葵]
セツナはベッドの上で寝転がり、頭の後ろで手を組んで、足も組み、組んだ足をプラプラさしてる。

子供かコラァァ!!!

蜜「もう!今日は卒業式でしょ?!貴方(一応)卒業するんですよ?!」

セツナ「昨日の予行とやらも我慢したんだぞ。もういい。」

蜜「馬鹿ですか?!今日が本番なんですよ?!」

セツナはいきなり起き上がると私を壁に押し付けて片腕を壁に付いた。

セツナ「言っておくぞ。俺はお前と離れて前みたいになれのはゴメンなんだ。」

⏰:07/07/27 13:49 📱:SO903i 🆔:JoVeGh86


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