春の希望と・・・【BL】
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#901 [コロ]
 
――――
――

カタンッ コト


望「ン・・・」

望が目を覚ました時
まだ太陽の光りが
部屋の中を照らしていた
 

⏰:09/05/20 12:28 📱:SH700i 🆔:603opMAE


#902 [コロ]
 
そんなに長い間 眠っていたわけではない様だ。

何か音が鳴っていた気がしたけど・・・

ふと、目線を泳がせると
部屋の中心にあるテーブルで食事をしてる石田が目に入った。
 

⏰:09/05/20 12:37 📱:SH700i 🆔:603opMAE


#903 [コロ]
 
すぐ近くの時計を見ると、針はまだ14時あたりを指している。

望が石田の部屋に連れて来られたのが12時前ぐらいだったので、本当に少ししか時間がたっていない。

望「ッ・・・ン・・」
 

⏰:09/05/20 12:51 📱:SH700i 🆔:603opMAE


#904 [コロ]
 
喉が痛い。

カラカラに渇いて
水分が欲しい。

望が動く気配に石田が気付いた。

石「起きたのか・・・
 何か食う?」
 

⏰:09/05/20 12:58 📱:SH700i 🆔:603opMAE


#905 [コロ]
 
望は首を横にふり
「みず」と声を振り絞った

石田は何も言わずに
グラスに水を注ぎ
ベッドまで持って行く。

腕は拘束されたままだったので、石田が口元までグラスを近づけてくれたので、そのまま飲んだ。
 

⏰:09/05/20 13:05 📱:SH700i 🆔:603opMAE


#906 [あ]
失礼しますm(_ _)m

>>1-50
>>51-100
>>101-150
>>151-200
>>201-250
>>251-300
>>301-350
>>351-400
>>401-450
>>451-500
>>501-550
>>551-600
>>601-650
>>651-700
>>701-750
>>751-800
>>801-850
>>851-900
>>901-950
>>951-1000

⏰:09/05/21 20:57 📱:W51SA 🆔:yHKCx1OU


#907 [コロ]
あ様

大量のアンカーありがとうございますo(^-^)o

⏰:09/05/22 15:04 📱:SH700i 🆔:fBYFAkoY


#908 [コロ]
 
冷たい水が喉を通ると
痛みが少し和らぎ
気付くと一気に飲み干していた。

もっと欲しいと思っていると石田が「まだいるか?」と聞いてきたので頷く。

望「ンッ・・―――」
 

⏰:09/05/22 15:11 📱:SH700i 🆔:fBYFAkoY


#909 [コロ]
 

ニ杯目は少しゆっくり飲んだ。

飲み終わると体が怠いせいもあり、ベッドに深く体を沈ませ目を閉じた。

すると、額にかかった髪を払い、手を乗せられた感触がしたので再びを目を開けると・・・
 

⏰:09/05/22 15:18 📱:SH700i 🆔:fBYFAkoY


#910 [コロ]
 
石田が自分の額に触れていて、思わず跳び起きた。

しかし拘束された腕の御蔭で、ほんの少し体が浮いただけだったが・・・

そっと手を額から外されてもビクビク怯えている僕を見て、石田は一瞬呆れ顔になった。
 

⏰:09/05/22 15:25 📱:SH700i 🆔:fBYFAkoY


#911 [コロ]
 
石「熱は無い。」

たった一言そう言って
石田はまたテーブルで
食事を再開する。

僕はポカンと呆気にとられたが、とにかく体中つらくて、特に腰が怠かったので、また眠る事にした。
 
 

⏰:09/05/22 15:30 📱:SH700i 🆔:fBYFAkoY


#912 [コロ]
 
―――
――

何かが体に触れる


眠っていたけど・・・


なんとなく石田に触られているんだと解った。
 
 

⏰:09/05/23 23:30 📱:SH700i 🆔:TbI3olvo


#913 [我輩は匿名である]
頑張ってくださいッ!!

⏰:09/05/23 23:37 📱:P905i 🆔:sMTEHyf.


#914 [コロ]
 
―――
――

目が覚めると、時計は夕方の17時だった・・・。

腕の拘束は外されていたけど、かわりに左足が鎖で繋がれている。

少し溜め息が出た。
 

⏰:09/05/24 00:31 📱:SH700i 🆔:Vz.rGgZQ


#915 [コロ]
>>913我輩様

ありがとうございます
o(^-^)o

⏰:09/05/24 00:33 📱:SH700i 🆔:Vz.rGgZQ


#916 [コロ]
 
辺りを見回してみるが
石田が居ない。

その事に胸のへんが
ほっとするのがわかる。

枕元に水のペットボトルが置いてあったので、飲んでもいいんだろうと思い、口を付けた。
 

⏰:09/05/24 00:37 📱:SH700i 🆔:Vz.rGgZQ


#917 [コロ]
 
なんだか、すごく疲れている気がする。

繋がれているって事は
自分は監禁でもされてるんだろうか・・・?

もう何がどうなってしまったのか誰か教えて欲しい。

自分は気付かない間に石田に対して何か悪い事でもしてしまっているのかも。

⏰:09/05/24 00:44 📱:SH700i 🆔:Vz.rGgZQ


#918 [コロ]
 
しかし、昔から頭は人並みのレベルしか持ってないし、誰かを傷付けるのは好きじゃないし、学校で特に目立つ行動はとってない。

と言うか、運動神経からも恵まれたわけじゃないから、自分はずば抜けた才能を持たない平凡な人間・・・
 

⏰:09/05/24 00:52 📱:SH700i 🆔:Vz.rGgZQ


#919 [コロ]
 
石田みたいに頭が良くて、運動もそこそこ出来る人からすれば、僕は恨みの対象にもならないはず。

じゃあやっぱり・・・

「勇気」の事?

石田がいつも一緒にいる
古賀が率いるグループと
勇気の率いるグループは、仲が悪いから・・・

⏰:09/05/24 01:03 📱:SH700i 🆔:Vz.rGgZQ


#920 [コロ]
 
僕は最近いつも勇気と一緒に居る事が多いし、石田と初めてまともに顔を合わせたのは、古賀から勇気を庇ったあの時・・・。

それに、最初の呼び出しの頃から石田は勇気の名前を出していた。

勇気と仲が良い僕が
気に入らないんだ・・・。
 

⏰:09/05/24 01:13 📱:SH700i 🆔:Vz.rGgZQ


#921 [コロ]
 
もしかすると僕と勇気が付き合い始めたのを知って、それで嫌がらせの為に監禁まがいの事をしてるのかもしれない。

だとすると・・・

石田はどうすれば許してくれるのかな。
 

⏰:09/05/24 01:19 📱:SH700i 🆔:Vz.rGgZQ


#922 [コロ]
 


頭の中でぐるぐる考えていると、ガチャガチャと鍵を回す音が聞こえ、続いてドアが開いた。

望「ッ・・―――」

石田の姿が目に入ると
思わず体が固まる。
 

⏰:09/05/24 01:24 📱:SH700i 🆔:Vz.rGgZQ


#923 [コロ]
 
少し震える体を何とかしたくて、余計に力が入ってしまった。

石「何それ・・・ビビりすぎ
 だよ。ウザイ」

きっと無言で睨まれるだけだと思っていたから、眉間にシワを寄せて不機嫌な声で喋られた事に驚いた。
 

⏰:09/05/24 01:32 📱:SH700i 🆔:Vz.rGgZQ


#924 [コロ]
 
怒らせてしまった・・・

どうしよう


僕は段々滲んでゆく視界に泣いては駄目だと思うけれど、涙がどんどん溜まるのを止められなかった。

石「・・・チッ・・――」
 

⏰:09/05/24 01:36 📱:SH700i 🆔:Vz.rGgZQ


#925 [コロ]
 
舌打ちに体がビクリと跳ねたが、石田はそれ以上何もいわずにテーブルの前へ座り、缶コーヒーを飲みながらテレビを点けて適当な番組を見始めた。

ふと、石田もテレビなんか見るんだと思ってしまう。

見ないわけ無いか・・・。
 

⏰:09/05/24 01:42 📱:SH700i 🆔:Vz.rGgZQ


#926 [コロ]
●きります●

感想お待ちしてます☆

[感想板]
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2722/

⏰:09/05/24 01:45 📱:SH700i 🆔:Vz.rGgZQ


#927 [コロ]
 
そんな石田の後ろ姿を
ぼんやりと眺めたり
難しい参考書が乗った
勉強机を発見したりしていると、石田が何か食べるかと聞いてきた。

流石に2回目は断り辛いので、頷く。

それで石田が用意してくれたのは、雑炊だった。
 

⏰:09/05/26 17:41 📱:SH700i 🆔:JKDRNqDM


#928 [コロ]
 
なんだか病人みたいだけど、あまり食欲がなかったので有り難い。

それに寮の食堂で出されるメニューはどれも美味しいから、僕はなんとか残す事無く食べ終えた。

最後にペットボトルの水を飲んで、お皿を石田に渡す。
 

⏰:09/05/26 17:49 📱:SH700i 🆔:JKDRNqDM


#929 [コロ]
 
望「・・・ぁりがと・・」

石田と面と向かうのは
怖くて、消え入りそうな声で言った。

石田は何も言わず受け取ると、食堂に皿を返しに部屋を出た。
 
 

⏰:09/05/26 17:53 📱:SH700i 🆔:JKDRNqDM


#930 [コロ]
 
残された望は、石田が居なくなったことに、ただ胸の辺りがホッとするのを感じた・・・。



――――
―――

――
 

⏰:09/05/27 17:56 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#931 [コロ]
 
―――1週間前。

鈴原にメールで呼び出された石田は、いつもの様に部屋まで出向いた。

中に入ってから鈴原は話しをし始める・・・

内容は望の事。
 

⏰:09/05/27 18:02 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#932 [コロ]
 
鈴「最近どうなんだよ?
 お前のペット」

石「・・・別に。」

鈴「は?逃がしたの?」

石「そんなとこです」

昨日、呼び出したけど望が来なかった事を思い出す。
 

⏰:09/05/27 18:06 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#933 [コロ]
 
鈴「何やってんだよ。
 飽きたのか?」

石「・・・・」

あー、何となく鈴原の言いたい事がわかる。

鈴「用済みなら、俺が
 使っていい?笑」

やっぱり。
言うと思った・・・。

⏰:09/05/27 18:10 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#934 [コロ]
 
石「いや、今はただ
 泳がしてるだけなんで
 また捕まえます・・・」

鈴原に手を出されるぐらいなら、自分で望を汚していたいと石田は思った。

鈴「ふーん・・・残念。笑」

夏休みの間、もし鈴原が望を見つけたら何をするかわからない。

⏰:09/05/27 18:16 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#935 [コロ]
 
今の表情からして鈴原は、かなり北本望に興味を持っている。


その時・・・
石田は望を鈴原の目の届かない場所に隠してしまいたいと思った。

石「大和さん・・・」
 

⏰:09/05/27 18:21 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#936 [コロ]
 
鈴「あ?」

石「北本は俺が目を付け
 ました・・・最後まで俺
 が責任持ちたいんで。」

鈴「・・・手ぇ出すなって?
 ま、お前の頼みなら
 聞いてやらないでも
 ねぇけど・・・俺の気が
 変わらなければな。」
 

⏰:09/05/27 18:28 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#937 [コロ]
 
鈴原は、そう言って愉快そうに笑った。

誰もこの人には逆らえない・・・。

石田は鈴原を一瞬冷めた瞳で見据えたが、頭の中ではどうやって鈴原から望を遠ざけようかと考えていた。
 

⏰:09/05/27 18:32 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#938 [コロ]
 
中村秋を壊しておきながら、望にまでその汚い手を伸ばそうとしている鈴原に、石田はとてつもない嫌悪を感じる。

少しでも早くこの部屋を出たくてたまらなかった。

たまに寝室の方から聞こえる秋の呻く様な泣き声も、もう耳に入れたくない。
 

⏰:09/05/27 18:42 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#939 [コロ]
 
勇気の事うんぬんではなく、石田は望の存在が自分の中で大きくなり過ぎている事に、まだ気付いていない。

ただ、ただ望を鈴原の手に落としたくなかった。

――――
―――
――
 

⏰:09/05/27 18:47 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#940 [コロ]
 
食器を食堂へ返し、石田は3日前の事を思い出す。

調度すぐそこのテーブルで中西勇気の仲間である
森ナントカか、山ナントカ・・・名前は忘れたが、誰かが話しをしていた。

「勇気さ、今週の土曜に
三波社長のパーティー行くらしいぜ。」
 

⏰:09/05/27 18:57 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#941 [コロ]
 
「三波社長?え!?
あの大手の社長のパーティーに行くって?」

「ああ、だから5日ほど実家帰るってさ」

「マジかよー。」

偶然聞いてしまった勇気の不在。
調度、自分のルームメイトも実家に帰っていた。

⏰:09/05/27 19:03 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#942 [コロ]
 
北本を監禁しよう・・・

そう思った。

衝動的だが、その考えしか頭に浮かばなかった。


そして思考がその時の事に捕われていて、石田は自分の背後に人の気配が近づいた事に気付いていない・・・
 

⏰:09/05/27 19:13 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#943 [コロ]
 
もし食器を手に持っていたら、確実に落としていただろう・・・。

いきなり古賀が石田の肩をバシっと叩いたのだ。

古「よー!シンちゃん
 何やってんだよ。笑」

石「こッ・・は!?」
 

⏰:09/05/27 19:17 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#944 [コロ]
 
望を監禁している事で
普段より冷静さに欠けているのか、無駄に驚いてしまった。

古「何?ビックリした?」

石「・・・別に;」

皆が恐れる古賀だが、プライベートは今時高校生・・・こんな感じだ。
 

⏰:09/05/27 19:26 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#945 [コロ]
 
古「シンちゃん暇そー。」

石「シンちゃんって
 言うな; 気持ち悪い」

鈴原と違って古賀はあまり気を使わなくて良い。

周りはそうじゃないらしいが、みんな知らないだけで古賀は案外話しやすい奴だ。
 

⏰:09/05/27 19:32 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#946 [コロ]
 
だだ短気でキレやすい上に、人の好き嫌いが激しいので、扱いは難しいが・・・

コツさえ掴めば、人懐っこい気さえする。

石「なんで上半身裸?;」

古「え?笑
 だって暑いじゃん」
 

⏰:09/05/27 19:35 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#947 [コロ]
 
いつもより上機嫌な古賀に石田はこの後、1時間ほどその上機嫌の理由を語られたのだった。


――――
―――

――
 

⏰:09/05/27 19:38 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#948 [コロ]
●きります●

感想板
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2722/

⏰:09/05/27 19:42 📱:SH700i 🆔:z9WTTCfg


#949 [コロ]
 
―――
――

 カチャ キィィ−・・

石田の部屋のベッドで横になっていた望は、扉が開く音で起き上がった。

すぐに、皿を返して手ぶらになった石田と目が合う。
 

⏰:09/05/31 05:27 📱:SH700i 🆔:gmLHLdPU


#950 [コロ]
 
ほんの一瞬、眉間に皺を寄せられた気がした。

そんなに僕の姿が気に入らないなら、監禁なんて事やめてほしい・・・

もう、勇気以外の人に
あんな事されるなんて
耐えられそうにない。
 

⏰:09/05/31 05:33 📱:SH700i 🆔:gmLHLdPU


#951 [コロ]
 
望が俯き、また涙で瞳が潤んだ時、石田は部屋の奥へ進み窓を開けた。

状況に反して、気持ち良いほど優しい風が吹いている。

ガチガチに固まっていた心が、少し解れた気がした。 

⏰:09/06/03 22:45 📱:SH700i 🆔:FrYDQD9.


#952 [コロ]
 
その日は、もう石田が手を出して来る事はなく、ベッドも別々で眠った。

きっと自分が繋がれているのが石田のベッドで、石田はルームメイトのベッドを使ったんだろう。

枕元の目覚まし時計が、なんだか石田に似合ってなかった。
 

⏰:09/06/03 22:52 📱:SH700i 🆔:FrYDQD9.


#953 [コロ]
 
――――
―――

――

翌日、蝉の鳴き声で目が覚めた。

寮のまわりは木が
たくさん生えているから
毎年、夏になるとものすごい大合唱で起こされる。
 

⏰:09/06/08 04:44 📱:SH700i 🆔:yCWG4aCE


#954 [コロ]
 
石田に監禁されたのは
夢でした・・・なんて落ちは無く、目覚めから気分が悪く感じた。

反対側の壁を見ると、石田はまだベッドの上で規則正しい寝息をたてている。

今日は自分の部屋に返してもらえるだろうか・・・
 

⏰:09/06/08 04:50 📱:SH700i 🆔:yCWG4aCE


#955 [コロ]
 
勇気がこの部屋の扉を開けて、助けに来てはくれないだろうか。

どうしてこんな時に
みんな実家に帰ってしまってるんだろ・・・

そんな事ばかり、頭の中でグルグル考えてしまう。
 

⏰:09/06/08 04:57 📱:SH700i 🆔:yCWG4aCE


#956 [コロ]
 
そもそも、自分の注意力が足りなかったから、こんな事になってしまったんだ

人に助けて貰う考えは間違ってるのかもしれない。

だけど・・・

この足の拘束は、自分じゃどうする事も出来ない。
 

⏰:09/06/09 03:17 📱:SH700i 🆔:bexQq21U


#957 [コロ]
 
ジッと足元を眺めながら、時々引っ張ったりしていると、石田が目を覚ました。

体に緊張が走る。

身構えていたけど、石田はこっちを一瞬だけ見て、風呂場の方へ行ってしまった。
 

⏰:09/06/09 03:23 📱:SH700i 🆔:bexQq21U


#958 [コロ]
 
―――・・・

髪を濡らした石田が戻って来たのは、10分後。

ズボンだけ履いて、上半身は首から引っ掛けたタオルだけだ。

水のペットボトルを持っている姿は、さながらミネラルウォーターのCMを見ている様・・・。

⏰:09/06/10 02:36 📱:SH700i 🆔:evKReffs


#959 [コロ]
 
誰も石田が監禁なんて
するような人物だと
思わないだろう。

テーブルの上にペットボトルを置いて、石田は望が居るベッドに腰掛けた。

髪から、少しだけ水滴が落ちている。
 

⏰:09/06/10 02:40 📱:SH700i 🆔:evKReffs


#960 [コロ]
 
一瞬、間があいたので
何もされないと思った。

望がホッと息を付いたのと、石田が望の足を引っ張ったのは同時。

いきなりの事で、望はバランスを崩し、ベッドに背中を付ける。
 

⏰:09/06/10 02:45 📱:SH700i 🆔:evKReffs


#961 [コロ]
 
望「ッ――いし・・だ・・・」

石「気ぃ緩んでるぞ
 何もしないと思った?」

望「ッ!?」

石田の目が、あの冷たい
色に変わる・・・。
 

⏰:09/06/10 02:49 📱:SH700i 🆔:evKReffs


#962 [コロ]
 
何も映して無い様な
なんの輝きも無い目。

望「嫌だッ ぅああッ!」

石「嫌なんだ? へぇ・・」

石田の手が体を這いまわり、ぞくりと悪寒が走る。

望「ぁ 嫌だッ やめてぇ」
 

⏰:09/06/10 02:54 📱:SH700i 🆔:evKReffs


#963 [コロ]
 
望は石田の手から逃れようと、必死に暴れ回った。

どんなに抵抗しようと
拘束が外れる事は無い。

だけど、少しでも石田に
「嫌なんだ」って事が
伝わってほしくて、暴れ続けた。
 

⏰:09/06/13 03:17 📱:SH700i 🆔:A44UUkVk


#964 [コロ]
 
すると・・・

突然、視界が揺らいだ。

一瞬遅れて左目の横が
ズキズキと痛み始める。

望「―――ッ・・ヒック」

 殴られた。
 
 

⏰:09/06/13 03:20 📱:SH700i 🆔:A44UUkVk


#965 [コロ]
 
続けて右の頬を平手で
叩かれ、望は抵抗していた体をピタリと止めた。

石「スク・・賢いね、北本。
 殴られたらちゃんと
 大人しくなるんだ?笑」

痛みが恐怖で、望は体が固まって言う事を聞かなくなってしまったのだ。
 

⏰:09/06/13 03:26 📱:SH700i 🆔:A44UUkVk


#966 [コロ]
 
石「このまま大人しく
 出来る?笑」

望「ヒック・・・ふぇッ・・」

石「約束、守れたら
 痛くしないでやるよ」

石田の最後の言葉が
まるで呪文のように
望の頭の中を支配した。
 

⏰:09/06/13 03:30 📱:SH700i 🆔:A44UUkVk


#967 [コロ]
 
大人しくしてたら、もう
痛くされない・・・


だから望は涙こそ、ずっと流していたが、暴れ回るような真似はしなかった。

だんだん石田に支配されていく・・・

そう思った。
 

⏰:09/06/13 03:33 📱:SH700i 🆔:A44UUkVk


#968 [コロ]
 
――――
――

・・・ズッ ズプッ

望「ぁ あぁッ・・ン」

石「ふッ・・・ッ」

僕の体は、一体・・・

望「ゃあッ うッ 」
 

⏰:09/06/16 00:20 📱:SH700i 🆔:aXumGAdE


#969 [コロ]
 


誰の物・・・――?


――――
―――

――
 

⏰:09/06/16 00:21 📱:SH700i 🆔:aXumGAdE


#970 [コロ]
 
―――・・・

古賀と食堂で話した時
石田は古賀から勇気に間する話しを聞いた。

「中西の奴、あのアイドルちゃんとデキてるらしいぜ・・・1週間ぐらい前から」

それが・・・何だよ。
 

⏰:09/06/17 03:50 📱:SH700i 🆔:YDyOxiFc


#971 [コロ]
 
北本と中西がデキていようが、いまいが 関係無い。

それに、北本は今
自分の手の中に居る。

中西がどんなに頑張っても助け出せないほど深い所までコイツは落ちた。

ほら、もう抵抗すらしない。
 

⏰:09/06/17 03:55 📱:SH700i 🆔:YDyOxiFc


#972 [コロ]
 
動かないからペットですらない。

涙を流す人形だ。

中西に向けられる笑顔も、言葉も、もう何もかも無い。

綺麗な体も、全て自分が奪ってやったから。
 

⏰:09/06/17 04:02 📱:SH700i 🆔:YDyOxiFc


#973 [コロ]
 
―――・・・

望「はッ ンあ ぁ・・ふぇッ」

ズプッ ズッ ズプッ

石「ッ――・・・」

石田の連動が速まり
体がガクガクと揺れた。
 

⏰:09/06/17 04:07 📱:SH700i 🆔:YDyOxiFc


#974 [コロ]
 
中が擦れる感覚に、吐き気が込み上げる。

内臓が引きずり出される様な感覚が襲った後、杭を打ち付ける様に下から突き上げられた。

瞬間、腹の中に熱い物が広がる・・・。
 

⏰:09/06/17 04:14 📱:SH700i 🆔:YDyOxiFc


#975 [コロ]
 
それは石田が腰を動かすたびに奥へ流れるものと、外へ溢れ出すものがあった。

望「ぁ ぁ ・・・ふッ ヒック」

石「・・・はぁ・・ッ――」

お腹の中に入ってく・・・

嫌だ。出てけッ出てけッ・・
 

⏰:09/06/17 04:21 📱:SH700i 🆔:YDyOxiFc


#976 [コロ]
 
望「嫌だぁぁッ!ぅああッ」

石「ッ・・・」

望「出てけッ!やめろッ
 ぅわぁぁぁんッ」

急に大声で暴れ出した
望に、石田は一瞬呆気に
取られてしまった。
 

⏰:09/06/17 04:28 📱:SH700i 🆔:YDyOxiFc


#977 [コロ]
 
しかし、すぐに頭を切り替え、望を押さえ付ける。

望「嫌ぁあッ ふぇぇッ」

なおも暴れようとする望に手を上げそうになった時、望の様子が変わった。

石「北本ッ・・・」
 

⏰:09/06/17 04:34 📱:SH700i 🆔:YDyOxiFc


#978 [コロ]
 
望「はッ・・ヒック・・・――ッ」

過呼吸の症状だ。

石「チッ・・・んだよッ!」

石田は声を荒げて怒鳴った後、何かを取りにテーブルの方へ向う。

望は意識が朦朧とする中
石田の怒鳴り声が、やけに耳に残っていた。

⏰:09/06/17 04:45 📱:SH700i 🆔:YDyOxiFc


#979 [コロ]
 
自分が知る限り石田と言う人間は、感情的になってる時も、どこか冷めてると言うか・・・

まるでつまらないテレビ番組を見てるかの様な節があるのに・・・

今の声は「素」の彼だったんじゃないかと思った。
 

⏰:09/06/17 04:52 📱:SH700i 🆔:YDyOxiFc


#980 [コロ]
 

テーブルの上から袋を持って、石田はベッドに戻って来た。

そして、それを投げつけるように渡される。

望はソロソロと手を動かし、袋を掴むと、口元を覆った。
 

⏰:09/06/17 04:59 📱:SH700i 🆔:YDyOxiFc


#981 [コロ]
 
何度か浅い呼吸を繰り返し、少し落ち着いて来た頃

気付くと石田はシャワー室の方へ行っていた。

いったい、こんな事が
いつまで続くのか・・・

先の見えない不安に
望は自分の呼吸がまた少し速まるのを感じた。
 

⏰:09/06/17 05:04 📱:SH700i 🆔:YDyOxiFc


#982 [コロ]
●きります●

石田との絡みばかりですいませんm(__)m
早く勇気を出したいのですが、焦って書いては良い作品にならないと思いますので、もうしばらく石田の変態さんにお付き合い下さいませ f^_^;

感想板
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2722/

⏰:09/06/17 05:16 📱:SH700i 🆔:YDyOxiFc


#983 [コロ]
 
―――
――

 ザァァ――

石「・・・はぁ・・」

シャワー室に入った石田は、何かを振り払う様に冷水を頭から被った。
 
 

⏰:09/06/22 21:58 📱:SH700i 🆔:J8mnxT.E


#984 [コロ]
 
北本の苦しげな表情を見ると、昔の自分と重なる。

そんなに辛いのなら
死ぬ気で抵抗すればいい

元々は中西のお気に入りだから手を出したんだ。

もう充分遊ばせてもらったから開放しても構わない。
 

⏰:09/06/22 22:08 📱:SH700i 🆔:J8mnxT.E


#985 [コロ]
 
そうしないのは、
鈴原大和が目を付け始めたからだ。

自分じゃない誰かが北本に手を出すのは腹が立つ。

何故だろう・・・恋人の中西にすら触らせたくない。

自分が北本を苦しめている状況もイラつく。
 

⏰:09/06/22 22:13 📱:SH700i 🆔:J8mnxT.E


#986 [コロ]
 
頭の中がパンクしそうだ


 ザァァ――・・

石「何だよッ・・・クソッ」

今 思い出せるのは
望の悲しみに染まった
表情、声、涙・・・。
 

⏰:09/06/22 22:18 📱:SH700i 🆔:J8mnxT.E


#987 [コロ]
 

『お母さん・・・お父さん』

あの時期の自分と同じ瞳をしていた。

全てが嫌になって・・・

何もかも信じる事が出来なくなった自分。
 

⏰:09/06/22 22:22 📱:SH700i 🆔:J8mnxT.E


#988 [コロ]
 
幼い頃の自分と、今の北本の瞳は同じだった。

何も映さない瞳の奥に
どれほどの悲しみがあるのか、自分は知っている。

だから、望をあのように変えてしまった事実が、余計に石田の心を掻き乱しているのだった・・・。
 
 

⏰:09/06/22 22:29 📱:SH700i 🆔:J8mnxT.E


#989 [ゆ]
失礼します

>>1-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500
>>501-600
>>601-700
>>701-800
>>801-900
>>901-1000

⏰:09/06/24 00:11 📱:SH02A 🆔:O1sHrbkw


#990 [コロ]
ゆ様

アンカーありがとうございますo(^-^)o

⏰:09/06/25 03:51 📱:SH700i 🆔:ogpaQz2Q


#991 [我輩は匿名である]
書かないんですか?

⏰:09/06/26 10:10 📱:SH02A 🆔:NgUPNsaw


#992 [コロ]
我輩様

バイトが忙しくなかなか
更新出来なくて申し訳ございませんm(__)m

今から少し更新致します
(^^)

⏰:09/06/28 01:24 📱:SH700i 🆔:oDZlgotk


#993 [コロ]
>>988から

――――
――

石田がシャワーを浴びる音が聞こえてきて間もなく

望は泥のように重くなった体を休める様に眠りについた。
 
 

⏰:09/06/28 01:27 📱:SH700i 🆔:oDZlgotk


#994 [コロ]
 
そんな中。シャワーの音と、望の静かな寝息しか存在しない室内に、軽く響いた扉のノック。

その音に気付く者も
扉が開く音に気付く者も
また、この部屋には存在しない。
 

⏰:09/06/28 01:37 📱:SH700i 🆔:oDZlgotk


#995 [コロ]
 
「・・・・・・。」

侵入者は石田の同室者でも、同級生でもなかった。

石田が居るであろう
シャワールームに見向きもせず、目的のモノを目指す。

部屋の最奥。ベッドが置かれたその場所へ。
 

⏰:09/06/28 01:44 📱:SH700i 🆔:oDZlgotk


#996 [コロ]
 
綺麗に整頓された部屋の
オフホワイトにグレーのラインが1本入った一番シンプルなベッド。

その上で無防備に横たわり、小さい寝息をたてている目的の人物。

『鈴原大和』は、ゆっくりと、ベッドで眠る望に近づいた。
 

⏰:09/06/28 01:58 📱:SH700i 🆔:oDZlgotk


#997 [コロ]
 
望の顔を覗き込むと
鈴原は満足気に口角を吊り上げた。

鈴「へぇ、石田が自ら
 手を出したくなる訳か
 ・・・。笑」

これは上玉だな。笑
 
 

⏰:09/06/28 02:07 📱:SH700i 🆔:oDZlgotk


#998 [コロ]
 
鈴原が望の額にかかる前髪を少し払うと、長い睫毛が少し涙で濡れているのがわかる。

頬は叩かれたのか、赤く熟れた林檎の様な色になっていた。

鈴「石田は俺より少しは
 優しいみたいだな。笑」
 

⏰:09/06/28 02:49 📱:SH700i 🆔:oDZlgotk


#999 [コロ]
 
自分が手を上げれば、赤く腫れる程度じゃ済まない。

鈴原は望の頬を軽く
撫でてみた。

ほんの少し、望が眉を寄せて、呻く。

その姿は、鈴原をひどく
興奮させた・・・。
 

⏰:09/06/28 02:59 📱:SH700i 🆔:oDZlgotk


#1000 [コロ]
●お知らせ●

スレッドが1000になりましたので、新しくトピックを立てましたo(^-^)o
続きはそちらに書いて行きますので、どうぞお越しください☆☆

★春の希望と・・・Part2
bbs1.ryne.jp/r.php/novel-f/10597/
 

⏰:09/06/28 03:00 📱:SH700i 🆔:oDZlgotk


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