フォーエヴァー。>>BL
最新 最初 🆕
#601 [Mr.RabbIts!]
 

〒歌さん▽
 
ありがとうございます
ちょうどアンカー
ほしかったんです
テレパシー⊂( ^3^ )⊃
 
読み返してこれから
更新しまーすっ
 

⏰:08/08/07 00:07 📱:P704i 🆔:9h.Q1xG2


#602 [Mr.RabbIts!]
 

「そんなに驚かなくても…」
 
三人の叫び声のせいでキンキンする耳を押さえながら俺が言うと遙が興奮気味に言い返してきた。
 
「そりゃ驚くでしょ!!なにっ、ヒロって実は凄い人なの!?」
 
遙の言葉に少し言い淀む。
そんな俺に気付かず、直樹は疑問を口にした。
 

⏰:08/08/07 00:12 📱:P704i 🆔:9h.Q1xG2


#603 [Mr.RabbIts!]
 

「なぁさっきからヒロ、ヒロって…晴樹のこと言ってんのか?」
 
俺は焦った。
これを言うとまた口論になりそうな予感が…
 
「そーだよっ!俺が拾った時に名前つけたんだ〜♪いい名前でしょ?」
 
自慢気にそう話す遙に雄琉が突っ込む。
 
「いや、名前つけたの俺だから」
 

⏰:08/08/07 00:16 📱:P704i 🆔:9h.Q1xG2


#604 [Mr.RabbIts!]
 

しかし直樹はそんな事は聞いていない。
「ふーん…」とか言ってこっちを睨み付けてきた。
うわ、予感的中…
 
「どうゆう事だよ。なんで名前を付けてもらう必要がある?」
 
「だからっ!俺は自分の力を試してみたかったんだよ!!」
 
「ソレとコレと、どうゆう関係があんだよ!!」
 

⏰:08/08/07 00:20 📱:P704i 🆔:9h.Q1xG2


#605 [Mr.RabbIts!]
 

ブチッ
 
「…チッ。頭の回らねぇ奴だな」
 
俺は下から兄貴を睨み上げる。
イライラが積み重なると、口は悪くなり手に負えなくなるのが俺の性格だ。
さすがにマズイと感じたのか、龍さんが止めに入る。 

⏰:08/08/07 00:23 📱:P704i 🆔:9h.Q1xG2


#606 [Mr.RabbIts!]
 

「おいっ。お前ら、そこらへんで止めとけ…」
 
「龍さんは黙っててください!」
 
キッと龍さんを睨み付けると、そのままのキツい目付きで直樹を見た。
 
「嫌なんだよ!兄貴や親父のバックアップで売れるなんて!!」
 
俺は過去を思いだし、怒りや悔しさで興奮した自分が抑えられずそう叫んだ。
 

⏰:08/08/07 11:03 📱:P704i 🆔:9h.Q1xG2


#607 [Mr.RabbIts!]
 

すると、怒り出すと思っていた俺の考えとは裏腹に直樹はとても悲しそうな表情を見せた。
 
「…お前、まだ孝志の事、引きずってんのかよ」
 
タカシ…
 
「そんなんじゃねぇよ!…っそんなんじゃ…!!」
 

⏰:08/08/07 11:09 📱:P704i 🆔:9h.Q1xG2


#608 [Mr.RabbIts!]
 

黙りこくってしまった俺を龍さんは何も言わずに店の奥に引っ張っていった。
 
「…龍さん…俺……っごめん」
 
「言っただろ?もう、慣れた」
 
そう言ってニッと歯を見せて笑う龍さん。
 
乱暴な言葉を浴びせてしまったのに…やっぱり龍さんは俺にとって第二の兄貴だ。
 

⏰:08/08/07 11:13 📱:P704i 🆔:9h.Q1xG2


#609 [Mr.RabbIts!]
 

―――
 
雄琉はヒロが龍に連れて行かれたのに、追う事が出来ずにいた。
…あまりにも、分からない事が多すぎる。
 
今までは何も考えずに、ただヒロを大切に想っていた。
だが自分が大切に想う人の悩んでいる事を知らない。
 

⏰:08/08/07 11:19 📱:P704i 🆔:9h.Q1xG2


#610 [Mr.RabbIts!]
 

先程のヒロと直樹のいさかいも、何一つ掴めない。
 
『嫌なんだよ!兄貴や親父のバックアップで売れるなんて!!』
 
『…お前、まだ孝志の事、引きずってんのかよ』
 
親父、孝志…俺の知らないヒロが見えてくる。
 
俺には『晴樹』が見えない。
 

⏰:08/08/07 11:23 📱:P704i 🆔:9h.Q1xG2


#611 [Mr.RabbIts!]
 

遙や諒も浮かない顔をしているところを見ると、考えは雄琉と同じだろう。
そんな三人を見て直樹は口を開いた。
 
「…お前ら晴樹のダチか?」
 
その言葉に雄琉は頷く。
 
「バンド仲間…です」
 
雄琉の言葉に直樹は目を見開いた後、「そうか」とだけ答えた。
 

⏰:08/08/07 13:44 📱:P704i 🆔:9h.Q1xG2


#612 [Mr.RabbIts!]
 

「直樹さん…」
 
雄琉は真っ直ぐに直樹を見つめたと思ったら、いきなり頭を下げた。
 
「おいっ!?どーした…」
 
直樹は驚いた。
さっきまで年上の龍にも俺にも敬語を使うどころか、正面から突っかかっていた雄琉が、頭を下げたのだ。
 

⏰:08/08/07 15:48 📱:P704i 🆔:9h.Q1xG2


#613 [Mr.RabbIts!]
 

状況が掴めず焦る直樹に、頭を下げたままの雄琉。
 
「お願いします!ヒロの事…晴樹の事、教えてください!!」
 
「……え?」
 
眉を寄せた直樹の答えがノーだと受け取った雄琉は、さらに必死に頼み込む。
 
「アイツを大事にしたいんだ!そのためにはアイツの悩んでる事が分からないと…」
 
雄琉は唇を噛み締めた。
 

⏰:08/08/07 15:58 📱:P704i 🆔:9h.Q1xG2


#614 [Mr.RabbIts!]
 

「俺は何もしてやれねぇ…そんなのは嫌なんだよ!」
 
それでも黙ったままの直樹に雄琉は再び深く頭を下げる。
 
「頼む!頼みますっ!!」
 
「…雄琉…」
 
そんな雄琉の姿を見て、遙と諒も頭を下げた。
 

⏰:08/08/07 16:02 📱:P704i 🆔:9h.Q1xG2


#615 [Mr.RabbIts!]
 

そんな三人を見て、直樹はため息を吐いた。
 
…どうりで、晴樹が意地になってコイツらと居るわけだ。
 
「…顔、上げろ」
 
直樹の言葉に雄琉たちは顔を上げて、直樹を見た。
 
「俺から言うのも何だけどな〜…ま、晴樹は言わないだろうけど」
 
そう言って直樹は苦笑した。
 

⏰:08/08/07 16:12 📱:P704i 🆔:9h.Q1xG2


#616 [Mr.RabbIts!]
 

「コホンッ…んーじゃあ、話すよ?」
 
直樹は咳払いを一つして、話し始めた。
 
「お前らが言ってるヒロの本名は『若松 晴樹』」
 
…わかまつ、はるき。
 
雄琉は頭の中でその名前を何度も繰り返し呼んだ。
 

⏰:08/08/07 20:43 📱:P704i 🆔:9h.Q1xG2


#617 [Mr.RabbIts!]
 

ヒロの本名を聞いた遙がピクリと反応して、呟いた。
 
「…若松?」
 
雄琉と諒が「どうした?」と訊くと、遙は何かをうーんと唸って考えている。
 
「話、続けてもいいか?」
 
「あ、はい。お願いします」
 
そう言って諒は話を先にと進ませた。
 

⏰:08/08/07 20:47 📱:P704i 🆔:9h.Q1xG2


#618 [Mr.RabbIts!]
 

「で、俺が兄の若松 直樹。まぁ知っての通り君たちと同じアーティストってとこだな。あと家族はオフクロと親父が居て、親父が…」
 
「あぁーーっ!!」
 
直樹の話を遮るように、遙は大きな声を上げた。
真剣に聞き入っていた雄琉は必要以上にビクッと反応した。
 

⏰:08/08/07 20:54 📱:P704i 🆔:9h.Q1xG2


#619 [我輩は匿名である]
見てます
がんばって下さい

⏰:08/08/07 20:57 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#620 [Mr.RabbIts!]
 

〒匿名さん▽
 
ありがとうございます
 
なかなか更新できず…
すいません( ;ω; )
 
今から更新しますっ
 

⏰:08/08/08 21:46 📱:P704i 🆔:U30yotDE


#621 [Mr.RabbIts!]
 

「んだよっ!ビックリすんだろっ!?」
 
雄琉の言葉も聞かず遙は続ける。
 
「若松って…あのデッカイ会社じゃないの!?」
 
雄琉も諒「は?」という顔をしていたが、直樹の次の言葉で衝撃を受ける事になる。
 
「うん。若松芸能事務所って言えば、結構知れてる名だと思うんだけど」
 

⏰:08/08/08 21:54 📱:P704i 🆔:U30yotDE


#622 [Mr.RabbIts!]
 

「若松芸能事務所…!!?」
 
雄琉は直樹の言葉を繰り返し、固まる。
雄琉と同様、驚きを隠せないながらも諒は口を開く。
 
「ヒロの父親があの若松芸能事務所の…?」
 
「トップだ」
 
直樹は淡々と答えた。
 

⏰:08/08/08 22:06 📱:P704i 🆔:U30yotDE


#623 [蘭]
 すごく楽しみにしています
 頑張ってください

⏰:08/08/08 23:16 📱:PC 🆔:1iw8gOBQ


#624 [我輩は匿名である]
面白いです!!

⏰:08/08/09 11:39 📱:PC 🆔:5GFX2SUs


#625 [Mr.RabbIts!]
 

〒蘭さん▽
 
ありがとうございます
 
すいません
なかなか更新できなくて…
 
今から更新したいと
おもいます(゚_゚)
 

⏰:08/08/10 03:48 📱:P704i 🆔:cYDrEr9I


#626 [Mr.RabbIts!]
 

〒匿名さん▽
 
うれしいです
ありがとうございます
 
今から更新しますね
 

⏰:08/08/10 03:50 📱:P704i 🆔:cYDrEr9I


#627 [Mr.RabbIts!]
 

兄貴が人気アーティストで、親父が…超がつくほど有名な芸能事務所のトップ…か。
 
雄琉は先程のヒロの言葉を思い出した。
 
『嫌なんだよ!兄貴や親父のバックアップで売れるなんて!!』
 
「…そーゆー、ことか…」 
雄琉がそう呟いたのを聞いて、直樹は新たに話し始めた。
 

⏰:08/08/10 03:58 📱:P704i 🆔:cYDrEr9I


#628 [Mr.RabbIts!]
 

「アイツと…晴樹とバンド組んでるって言ったな?」
 
直樹の問いに無言で頷く。
 
「…オマエらの前にもな、晴樹はバンド組んでた事があったんだよ」
 
直樹は遠くを見て、どこか悲しげに話を続ける。
 
「2ピースバンドでな。孝志ってガキとやってたんだ」
 

⏰:08/08/10 04:08 📱:P704i 🆔:cYDrEr9I


#629 [Mr.RabbIts!]
 

―――
 
それは晴樹が中学生になったばかりの頃、芸能学校に通うのを極端に嫌がった晴樹が、一般の中学に通えるよう必死に親父に頼んで入学した春の事だった。
 
「…ん、おはよー…」
 
入学式の日、直樹より遅く目覚めリビングに寝ぼけながら入ってきた弟に、あいさつを返すより先に出てきた言葉は『バカだよ、お前』
 

⏰:08/08/10 04:17 📱:P704i 🆔:cYDrEr9I


#630 [Mr.RabbIts!]
 

そんな直樹に「あぁ、またか」といったような表情を浮かべて、朝食が並ぶテーブルにつく晴樹を見て、直樹は朝からイライラを募らせた。
 
…俺はホントだったら今日の入学式からずっと、また晴樹と一緒に学校に行けるのだ、とこの日を待ち望んでいた。
基本この若松芸能学校はエスカレーター式で、本人や家族が望まないかぎり小、中、高、そして大学まで問題を起こさなければ、無条件で上がっていく仕組みになっている。
 

⏰:08/08/10 04:24 📱:P704i 🆔:cYDrEr9I


#631 [Mr.RabbIts!]
 

直樹は若松家の長男として、その芸能学校の高等部で生徒会長をやっている。
 
今日の入学式では直樹の指示の下、入学生の中から晴樹を壇上に上がらせ、入学の挨拶をさせる予定だった。
直樹の中では何回もその場面が想像され、実行に移すのも現実の事だと思っていた。
 

⏰:08/08/10 04:31 📱:P704i 🆔:cYDrEr9I


#632 [Mr.RabbIts!]
 

しかし、入学式の3ヶ月前晴樹が突然一般の中学に通いたいと言い出したのだ。
近い将来、兄弟そろって芸能界で活躍してもらいたいと考えている親父はもちろん、直樹も反対した。
 
晴樹は小学生の頃から人を惹き付けるような魅力を持っていて、良くも悪くも晴樹はたくさんの人に愛されていた。
…そう晴樹には変質者などをも寄せ付けるような魅力があったのだ。
 

⏰:08/08/10 04:39 📱:P704i 🆔:cYDrEr9I


#633 [Mr.RabbIts!]
 

今まで何度か危険な目に合い、そのたびに兄である直樹やボディーガードに守られて育った。
 
そんな晴樹を自分の目の届かないところに通わせるなんて、ましてや一般の中学など芸能学校に比べればセキュリティがうんと低い。
 
直樹や父親が反対するのは当然の事だった。
そんな事は幼いながらも、厳しい目に晒されて育て上げられた晴樹には、十分承知の上だった。
 

⏰:08/08/10 04:45 📱:P704i 🆔:cYDrEr9I


#634 [Mr.RabbIts!]
 

親父は晴樹が一般の中学に通いたいと言うと、顔を歪めた。
それは芸能事務所のトップの男として言うことを聞かない息子に怒り顔を歪めた訳でなく、晴樹の父親として息子の言い分をなんとか理解しようと懸命に努力して困惑している顔の歪みだった。
 
親父はそういう人だった。
いくら事務所が大きくなったって偉そぶる事はなく、何より自分の家庭を大切にしている男だ。
 

⏰:08/08/10 12:44 📱:P704i 🆔:cYDrEr9I


#635 [Mr.RabbIts!]
 

晴樹と直樹の父親、若松 光(わかまつ ひかる)は『家族が居るから仕事を頑張る。お前たち家族が居なかったら俺はここまで事務所を大きく出来なかったんだから』といつも二人に言い聞かせていた。
 
そんな親父だからこそ、晴樹は自分のわがままを素直に言えたのかもしれない。
 

⏰:08/08/10 12:52 📱:P704i 🆔:cYDrEr9I


#636 [Mr.RabbIts!]
 

そしてそんな親父が、晴樹本人の意志を押さえつけてまで、晴樹の自由を奪う事をするはずもなく、渋々普通の中学に入れる事を承諾した。
 
親父が許したのだから、兄の俺がどうこう言えるわけもなく、だけど納得のいかない俺はわざわざ親父を困らせる晴樹の事が許せずにいた。
 

⏰:08/08/13 10:26 📱:P704i 🆔:3zP/HwX6


#637 [Mr.RabbIts!]
 

「…行ってきます…」
 
目も合わさない直樹に小さい声でそう呟き、晴樹は家を出て今日から通う中学校へと向かった。
 
真新しい制服に、まだ何も入っていない鞄。
あたたかい日光に、気を引き締められるような少し冷たい風。
 
待ち望んだ『普通の生活』に晴樹は表情を明るくさせていた。
 

⏰:08/08/13 10:32 📱:P704i 🆔:3zP/HwX6


#638 [Mr.RabbIts!]
 

晴樹は正直、芸能界など興味がなかった。
小さい頃から父親の事務所に所属している俳優や女優など、たくさんの人たちに会ってきた。
みんなキラキラ輝いていて、すごくかっこよかったのを今でも覚えている。
 
だけど俺はそうなりたいか、と問われたら頷かないだろう。
 

⏰:08/08/13 10:36 📱:P704i 🆔:3zP/HwX6


#639 [Mr.RabbIts!]
 

俺には不向きだと思ったからだ。
小さな頃から兄貴といろんなレッスンを受けさせられたが、どんなに上手くなっても褒められても、これだ!というものを見つけられなかった。
 
演技も、ダンスも、モデルも…どれも本気になれなかった。
俺はこの世界ではアツくなれるものを見つけられないと考えるようになり、芸能界には自分は向いていないと思い込んでいった。
 

⏰:08/08/13 10:41 📱:P704i 🆔:3zP/HwX6


#640 [Mr.RabbIts!]
 

だけどそんな事、誰にも相談出来なかった。
レッスンを必死にこなして、芸能学校でも群を抜いて輝いている兄貴にも、口では言わないものの、兄貴と同じくらい俺に期待している両親にも。
言えるはずがなかった。
 
そんな時だった。
龍さんが俺に新しい世界へと手招きしてくれたのは。
 

⏰:08/08/13 10:46 📱:P704i 🆔:3zP/HwX6


#641 [Mr.RabbIts!]
 

それは家に龍さんが遊びに来ていた時の事だった。
俺がレッスンから帰ると、入れ違いに直樹がレッスンに行く所だった。
直樹は俺を見るとリビングに顔を突っ込んで、龍さんに声をかけた。
 
「おい。晴樹来たけど」
 
「あー?じゃあ俺まだ居よっと」
 
どうやら龍さんは帰るしたくをしていたようだが、俺が帰ってきたのを見てまだ若松家に居座る気のようだ。
 

⏰:08/08/13 13:58 📱:P704i 🆔:3zP/HwX6


#642 [Mr.RabbIts!]
 

俺は龍さんが遊んでくれるのだと思い、急いで家に上がった。
 
―ドタドタドタ…ッ
 
そんな俺に直樹は「騒がしいヤツだな…」と呟き、家から出ていった。
 
「りゅーさんっ!」
 
リビングに飛び込んだ俺に、笑顔で迎えてくれる龍さん。
 
「おー、お疲れさん。ゲームでもするか」
 

⏰:08/08/13 14:03 📱:P704i 🆔:3zP/HwX6


#643 [Mr.RabbIts!]
 

俺は瞳をキラキラさせて、大きく頷いた。
 
「うんっ!」
 
そんな俺を見てクスリと笑う龍さんの手元を見ると、シャーペンとノートと、さんこーしょ…??
 
嫌な予感がしてちらっと龍さんを見ると、案の定ニヤッとした顔の龍さんが…
 
「ゲームするか、…って言いたい所なんだけど。俺ベンキョーで忙しいんだよね」
 

⏰:08/08/13 14:11 📱:P704i 🆔:3zP/HwX6


#644 [Mr.RabbIts!]
 

「……へえー…。じ、じゃあいいや!俺は一人でテレビでも見て…」
 
そう言ってその場から逃げようとした俺の腕をガシッと掴む龍さんの笑顔はまるで悪魔…。
 
「そーいえば直樹に聞いたんだけど、晴樹ってもうすぐテストじゃなかったか?」
 
龍さんの言葉にビクッと肩を振るわし反応する俺。
 

⏰:08/08/13 16:51 📱:P704i 🆔:3zP/HwX6


#645 [Mr.RabbIts!]
 

俺の反応を見て笑顔を見せる龍さん。
 
「ほら、教えてやるからお前も教科書持ってこい」
 
クソ兄貴…と直樹を罵りながら俺は教科書が入った鞄を持って、龍さんの隣に座った。
 
「晴樹って以外とバカだよなー」
 
何の悪びれも見せず俺を侮辱する龍さんを、睨んで唇を尖らせる。
 

⏰:08/08/13 16:56 📱:P704i 🆔:3zP/HwX6


#646 [Mr.RabbIts!]
 

「どーせっ俺は、兄貴と違って出来損ないですよーだっ!」
 
そう言って拗ねる俺の頭を龍さんはポンポンと撫でる。
 
「冗談だろ?」
 
ちっくしょ…っ
 
俺は悔しくて唇を噛み締めた。
なかなか顔を上げない俺を心配したのか、龍さんが覗き込んでくる。
 

⏰:08/08/13 17:01 📱:P704i 🆔:3zP/HwX6


#647 [Mr.RabbIts!]
 

「…晴樹?」
 
「……………なに」
 
まだ膨れている俺の頬を指でツンツンし出す龍さんの手を振り払う。
 
「っりゅーさん!!」
 
「なにー?」
 
う……はあっ。
この人としゃべってると、なんかどうでもよくなってきた。
 
そんな事を考えていた俺にしつこく「なに?なに?」と訊いてくる龍さんに、「何でもないです」と素っ気なく答えて、大嫌いな勉強に取りかかった。
 

⏰:08/08/13 17:07 📱:P704i 🆔:3zP/HwX6


#648 [Mr.RabbIts!]
 

「なんか晴樹が冷たいぞー」
 
しつこいな…この人。
 
「誰のせいだと思ってんですか!てか、ベンキョーしてくださいよっ」
 
自分が言い出したくせに…とか俺がぶつぶつ言いながら、ノートに漢字を写していると、龍さんが口を開いた。
 
「俺のせいなの?」
 

⏰:08/08/13 17:12 📱:P704i 🆔:3zP/HwX6


#649 [Mr.RabbIts!]
 

そうに決まって…!!
って、アレ?龍さんのせいなのか…??
 
「……ちがう、かも…」
 
言い淀む俺に、龍さんは分厚い参考書をパタンと閉じた。
 
「何をそんなに焦ってるんだ?」
 
焦ってる…?俺が??
 
龍さんの言っている意味が分からなくて、困ったような顔で龍さんを見つめたら苦笑された。
 

⏰:08/08/13 17:15 📱:P704i 🆔:3zP/HwX6


#650 [Mr.RabbIts!]
 

「なんてゆーか…晴樹らしくないぞ?元気ないし」
 
俺らしくない…?
 
「俺らしいって、どんなの?」
 
思った事をそのまま口にしたら、龍さんが驚いた顔をした。
 
「…龍さん、俺ね、何やっても楽しくないんだ…」
 
俺の話を龍さんが黙って聞いてくれている事に安心して、俺は思っている事を全て吐き出した。
 

⏰:08/08/13 17:19 📱:P704i 🆔:3zP/HwX6


#651 [歌]
>>600-650
>>651-700

いつも見てます。頑張って下さい

⏰:08/08/13 19:45 📱:D704i 🆔:IbETH8Tc


#652 [Mr.RabbIts!]
 

〒歌さん▽
 
うれしいです
ありがとうございます
 
また更新しまーすね
 

⏰:08/08/14 10:45 📱:P704i 🆔:iW39CxFw


#653 [Mr.RabbIts!]
 

「なんかね、いっぱいレッスンとかしてるけど、どれも楽しくないってゆーか…」
 
そう言って俯く俺を、龍さんは覗き込んでやさしく微笑む。
 
「でも、晴樹はよく頑張ってると思うよ?もっと上達したら、きっと好きになれるモンが出てくるんじゃないか?」
 
龍さんの言葉に静かに首を左右に振る。
 

⏰:08/08/14 10:51 📱:P704i 🆔:iW39CxFw


#654 [Mr.RabbIts!]
 

「全然がんばってないよ…。俺、ホントは芸能界なんて行きたくない」
 
俺の言葉に龍さんは驚いた表情を見せる。
 
「レッスンだって、学校だって、兄貴の背中追って入っただけだし…。だけど親父は俺にも期待してるし…」
 
俺の親父は親バカだ。
ホントにあのドデカイ事務所のトップなのか、と疑うくらいの。
 

⏰:08/08/14 10:57 📱:P704i 🆔:iW39CxFw


#655 [Mr.RabbIts!]
 

レッスンがあった日はその担当してくれた先生に、今日も元気そうだったかとか、なにか変わった所はなかったか…なんて電話をいちいちしているらしい。
 
仕事が忙いからといって、俺や兄貴の普段の事を、微妙な変化を見落としたくはない。と親父が言っていた。
 
それにどんなに仕事が忙しくても家には必ず帰ってくる。
 

⏰:08/08/14 11:03 📱:P704i 🆔:iW39CxFw


#656 [Mr.RabbIts!]
 

俺はそんな親父が大好きだったから、その親父の期待を裏切るような事はしたくないと心に決め、レッスンだって学校だってつまらなくても通い続けた。
 
だけど最近思い始めた。
兄貴は一つ一つのレッスンを、一日一日の学校生活を、全力で奮闘している。
なのに俺は全部、中途半端。
 

⏰:08/08/14 11:11 📱:P704i 🆔:iW39CxFw


#657 [Mr.RabbIts!]
 

「そんなの、楽しいわけないよね」
 
そう言って力無く微笑むと、龍さんは真剣な眼差しを俺に向けていた。
 
「晴樹、無理しなくてもいいんだぞ」
 
「…え…?」
 
不思議そうに龍さんを見つめる俺の頭に、大きい龍さんの手がかぶさる。
 

⏰:08/08/14 11:16 📱:P704i 🆔:iW39CxFw


#658 [Mr.RabbIts!]
 

「なにも芸能界に入るだけがお前の人生じゃない」
 
龍さんの強い眼差しに、俺は口ごもる。
 
「…でも、親父をガッカリさせたくないよ…」
 
そう呟く俺に龍さんは笑う。
 
「なっ!何がおかしいの!?」
 
俺は真剣に…!とまで言うと龍さんは一言、晴樹はやっぱりバカだ。と言った。
 

⏰:08/08/14 11:25 📱:P704i 🆔:iW39CxFw


#659 [Mr.RabbIts!]
 

「お前の親父が、光さんがそんな事で晴樹にガッカリするかよ」
 
俺は龍さんの言葉に目を見開いて、龍さんを見た。
そんな俺を見て龍さんはクスリと笑う。
 
「たぶん晴樹がこのまま、自分を押し殺して生活してく方が、光さんは悲しむと思うんだけど」
 
俺がなにも言えずにいると、もう一度龍さんはやさしく微笑んでくれた。
 
「光さんは、そういう人だ」
 

⏰:08/08/14 11:35 📱:P704i 🆔:iW39CxFw


#660 [Mr.RabbIts!]
 

なんか…龍さんのやさしさがうれしくて、悩みが解決したのに安心して、俺の視界が歪む。
 
「…りゅっ…さん゙ー!」
 
大泣きし出した俺に困ったように笑う龍さんにしがみつくと、やさしく頭を撫でてくれて、さらにうれしくなった俺の目から、涙は暫く止まる事がなかった。
 

⏰:08/08/14 11:41 📱:P704i 🆔:iW39CxFw


#661 [Mr.RabbIts!]
 

泣き続ける俺に龍さんはただただ黙って胸を貸してくれる。
 
「…ん、ありがと。もう大丈夫だから…」
 
そう言って顔を上げたら、龍さんの頬が心なしか少し赤い気がする。
 
「龍さん…?顔赤いよ?」
 
そう言ってピンク色の頬に手を伸ばすと、触れた瞬間龍さんの体がピクリと反応した。
 

⏰:08/08/15 17:09 📱:P704i 🆔:Wnri6ayU


#662 [Mr.RabbIts!]
 

「??」
 
俺が心配そうに龍さんを見上げていると、龍さんも俺を見つめ返してきた。
自分の頬にある俺の手に手を添えて、龍さんは呟いた。
 
「…晴樹の手って、あったかいのな」
 
「そうかなぁ?」
 
俺がそう首を傾げると、うん、安心する。と言って龍さんはすごくキレイに微笑んだ。
 

⏰:08/08/15 17:14 📱:P704i 🆔:Wnri6ayU


#663 [Mr.RabbIts!]
 

なんだか俺までうれしくなって、へへへっと笑っていると、龍さんが急に真剣な表情で俺を呼んだ。
 
「晴樹。」
 
「ん?なに?」
 
龍さんは一呼吸おいてから、言った。
 
「俺が通ってた中学に入らないか?」
 

⏰:08/08/15 17:20 📱:P704i 🆔:Wnri6ayU


#664 [Mr.RabbIts!]
 

「…龍さんが通ってた中学って、あの坂の上の?」
 
「あぁ。芸能界に興味ないんなら普通の中学通って、何か好きなモン見つける方がいいと思って」
 
どう?と付け足す龍さんに俺の心は決まった。
 
「行く!!俺ホントはあそこ通いたかったんだ!すごいキレイな所だし、龍さん学校の事楽しそうに話してたし!」
 
そう言った俺に龍さんはうれしそうに笑いかけてくれた。
 

⏰:08/08/15 17:27 📱:P704i 🆔:Wnri6ayU


#665 [Mr.RabbIts!]
 

「よし!じゃあ決まりだなっ」
 
そう言って龍さんと二人で笑い合っていたら、玄関の扉が開く音がした。
 
「ただーいまー」
 
「あ、親父だ!おかえりー」
 
俺がリビングから叫んで玄関まで迎えに行こうと立ち上がると、ドタドタと玄関から走ってくる足音が聞こえた。
 

⏰:08/08/15 17:35 📱:P704i 🆔:Wnri6ayU


#666 [Mr.RabbIts!]
 

―バタンッ!
 
「晴樹っ!父さん今、帰ったぞー!!」
 
「え、あ、うおっ?!」
 
リビングの扉を勢いよく開けて入ってきた光は、俺の姿を発見したとたんに思い切り抱きついてきた。
 
「はっ…離せー!!糞親父っ!」
 
べりっと引き剥がすと光は30代とは思えない童顔が、悲しみに歪む。
 

⏰:08/08/15 18:17 📱:P704i 🆔:Wnri6ayU


#667 [Mr.RabbIts!]
 

『光は30代とは…』
 

 
『光の30代とは…』
 
訂正です(;_;)
 

⏰:08/08/15 18:19 📱:P704i 🆔:Wnri6ayU


#668 [Mr.RabbIts!]
 

「晴樹が冷たい…」
 
「親父が暑苦しいんだろ!」
 
まったく…と俺がぶつぶつ文句を言っていると、龍さんが突然スクッと立ち上がった。
 
「光さん、おじゃましてます」
 
「おー龍くんか。…晴樹に変な事してないだろうね?」
 
そう言って黒い笑みを浮かべる光に龍さんは後ずさる。
 

⏰:08/08/15 18:23 📱:P704i 🆔:Wnri6ayU


#669 [Mr.RabbIts!]
 

「もうっ親父!!龍さんは俺に勉強教えてくれてたの!」
 
そう叱りつける俺に、そうか。と唇を尖らせる親父に、苦笑いの龍さん。
 
「……!そうだ。晴樹、光さんに話があるんだったよな?」
 
いきなり話を振られた俺は焦って龍さんに不安気な視線を送る。
でも龍さんは大丈夫といった感じにしきりに頷くだけだった。
 

⏰:08/08/15 18:29 📱:P704i 🆔:Wnri6ayU


#670 [Mr.RabbIts!]
 

「ん?なんだ?」
 
そう言ってやさしく問いかけてくる親父を見て、俺は意を決して口を開いた。
 
「あのさ、親父!俺…普通の中学に通いたいんだ!!」
 
親父の顔色を伺うように、上目遣いに光を見る。
 
「…どうして…?」
 
そう言った光の表情からは、怒りも悲しみも読み取れない。
 

⏰:08/08/15 20:29 📱:P704i 🆔:Wnri6ayU


#671 [Mr.RabbIts!]
 

「俺今まで言えなかったけど、芸能界に入る気はないんだ…」
 
光の顔が驚きに変わる。
 
「え…っ?」
 
「ごめん!!親父をガッカリさせたくなくて…」
 
そこまで言って俯き、唇を噛み締める。
 
…やっぱり、親父は芸能界入ってほしいんだよな…。
 

⏰:08/08/15 20:33 📱:P704i 🆔:Wnri6ayU


#672 [Mr.RabbIts!]
 

「…すまない…晴樹。」
 
え…っ?
 
俺は驚いて顔を上げる。
そこには顔を悲しみに歪める光が居た。
 
「すまないな…。今まで気付いてやれなくて……お前はずっと我慢してきたんだな?」
 
「……親父…」
 
俺が状況が把握できずに、ぼうっとしていると、光はニコッと笑った。
 

⏰:08/08/15 20:36 📱:P704i 🆔:Wnri6ayU


#673 [Mr.RabbIts!]
 

「ガッカリなんか、するもんか!お前も直樹も、俺の自慢の息子なんだから」
 
「それじゃあ…」
 
俺が瞳を輝かせて親父を見つめると、親父は少し表情を曇らせた。
 
「んー…普通の中学に通わせるのは問題無いんだが…普通の中学となると、セキュリティ面がどうしても不安でな〜…」
 

⏰:08/08/15 20:40 📱:P704i 🆔:Wnri6ayU


#674 [Mr.RabbIts!]
 

うっ…きたよ。親バカ
 
こうなると光は頑固になる。
俺本人が大丈夫って言ったところで、絶対に引かないくらいに。
俺が頭を抱えていると、龍さんが助け船を出してくれた。
 
「光さん、俺の去年卒業した坂の上の中学校はどうですか?俺はもう卒業しましたけど、先生も後輩もいい奴らばっかだし、家からも近いですし。あそこなら安心じゃないですか?」
 

⏰:08/08/15 20:49 📱:P704i 🆔:Wnri6ayU


#675 [Mr.RabbIts!]
 

おー!さすが龍さん!!
頼りになるっ!とか思っていたら光も龍さんの言葉に頷いた。
 
「そうか。…まぁ、晴樹が望むなら、そうしようか。安全らしいし」
 
やったー!と叫びたい所だが、今後のことを考えて龍さんにも親父にも、今のうちに訂正しておく事がある。
 
「安心、安全って…俺もう中学生になるんだぜ!?何かあっても、自分でなんとか出来るし!!」
 

⏰:08/08/15 20:53 📱:P704i 🆔:Wnri6ayU


#676 [Mr.RabbIts!]
 

そう言って膨れる俺に龍さんも光も疲れた顔をする。
 
「お前は自覚が足りないんだよ」
 
「そうそう。晴樹今まで俺と直樹がどれだけ裏から潰してきた事か…」
 
自覚?潰す??
光と龍さんの言っている事が掴めず、困った顔で二人を見ると、なぜか二人は頬をピンク色に染めた。
 

⏰:08/08/19 13:56 📱:P704i 🆔:Q9hudZ/Q


#677 [Mr.RabbIts!]
 

しばらくすると光がハッとしたように咳払いをする。それにつられるように、龍さんが口を開いた。
 
「///っとにかく!よかったな晴樹。光さんが承諾してくれて」
 
俺は龍さんの言葉に大きく頷く。
 
「うんっ!親父も龍さんも、ありがとー!!」
 
そう言ってニコニコと笑う晴樹を見て、二人がまた頬を赤くしたのは言うまでもない。
 

⏰:08/08/19 23:33 📱:P704i 🆔:Q9hudZ/Q


#678 [Mr.RabbIts!]
 

「俺は絶対に反対だね」
 
快く承諾してくれた親父とは違い眉間に皺を寄せたまま、断固として折れてくれない兄貴に俺は戸惑った。
 
「………なんで?」
 
俺が恐る恐る訊いてみると、キッとこちらを睨む兄貴にビクリと肩を震わせた。
そんな俺たちのやりとりを見て、親父は宥めるように間に入ってきた。
 

⏰:08/08/22 11:40 📱:P704i 🆔:iGtotXCk


#679 [Mr.RabbIts!]
 

「晴樹、直樹は心配してくれてるんだよ。直樹、な?そうだろう?」
 
親父の言葉にゆっくり、でも深く頷く兄貴。
 
「…一般の学校なんか、危ないに決まってる」
 
「…でも、行きたいもん」
 
唇を尖らせる俺に親父はクスクスと笑う。
 
「晴樹本人の意思だ。俺は聞いてあげたいんだけど」
 

⏰:08/08/22 11:48 📱:P704i 🆔:iGtotXCk


#680 [Mr.RabbIts!]
 

「……それでも、俺は嫌だ!」
 
あの日のその言葉を最後に、直樹はまともに口をきいてくれなくなった。
何度話しかけても「あぁ」とか「ふーん」とかばかりで、目も合わせてくれない。
 
そうこうしているうちに入学式を迎え、やっと口を開いてくれたと思ったら『バカだよ、お前』。
 
―――
 
「…ハァー…何をあんなに怒ってるんだろ」
 
俺は肩を下げたまま、中学校への道を歩いて行った。
 

⏰:08/08/22 12:20 📱:P704i 🆔:iGtotXCk


#681 [我輩は匿名である]
遥達に会う前の話ですか

⏰:08/08/22 23:54 📱:F703i 🆔:.G.Z.jh.


#682 [我輩は匿名である]
頑張ってください

⏰:08/08/24 09:19 📱:F703i 🆔:CZcE4jAw


#683 [Mr.RabbIts!]
 

〒匿名さん▽
 
はいっ そうです
中学生の頃の話です。
 
分かりにくかったですかね
すいません
 

⏰:08/08/24 13:05 📱:P704i 🆔:OSfMMA/g


#684 [Mr.RabbIts!]
 

〒匿名さん▽
 
はいっ
がんばりますね
 
更新遅くなります
 

⏰:08/08/24 13:08 📱:P704i 🆔:OSfMMA/g


#685 [Mr.RabbIts!]
 

グレーのコンクリートでできた地面ばかりを見つめていた俺の視界に、ふわりとピンク色のものが綺麗に映った。
思わず俯かせていた顔を上げると道の横に咲いていた桜が満開に花を咲かせていた。
 
「っうわ…綺麗……」
 
晴樹は立ち止まって満開の桜に見惚れていた。
 
「ぶぇっくしゅんっ!!」
 
ビクー!!
 
ひとり黄昏ていた晴樹は後ろからのクシャミのせいで一気に現実へと引き戻された。
 

⏰:08/08/24 13:40 📱:P704i 🆔:OSfMMA/g


#686 [Mr.RabbIts!]
 

ったく…誰だよ。
俺の感動を返せ!!
 
そんな事を考えながら後ろを振り向くと、さっきクシャミをしたと思われる同じ制服を着た少年が鼻をしきりにこすっていた。
 
「っうー…目ぇカユイし鼻もムズムズするし……最悪だーー!!」
 
その少年がいきなり叫びだしたので、晴樹はまたビクッと反応してしまった。
そんな晴樹に気付いたのか、赤く充血した目を丸くして少年は晴樹に近付いてきた。
 

⏰:08/08/24 13:46 📱:P704i 🆔:OSfMMA/g


#687 [Mr.RabbIts!]
 

「あーごめんごめん。花粉飛びまくりでさー、イライラしちゃった。」
 
そう言ってニコリと微笑む少年には、まだあどけなさが残っているように見えた。
晴樹が何も言えずにボーッとその少年を見ていると、少年は首を傾げた。
 
「なに?…あ、もしかして鼻水飛ばしちゃったとか?いやーだって、しょーがなくない?春だから花粉が…」
 
すごい勢いでしゃべる目の前の少年に、最初晴樹は圧倒されていたが、だんだんおかしくなってきて感情のままに大声をあげて笑った。
 

⏰:08/08/24 13:52 📱:P704i 🆔:OSfMMA/g


#688 [Mr.RabbIts!]
 

そんな晴樹を初めはポカンと見ていた少年だったが、やがて晴樹につられて笑いだした。
 
「お前、おもしろいヤツだな」
 
目を細めてうれしそうに言う少年に晴樹も笑顔のまま答えた。
 
「それはお前だろ?」
 
そう言ってフフッと笑うと名前を訊かれた。
なんとなく名字を言うのをためらった晴樹が名前だけ教えると、相手も『孝志』と名乗ってくれた。
 

⏰:08/08/24 13:57 📱:P704i 🆔:OSfMMA/g


#689 [Mr.RabbIts!]
 

聞くと孝志も同じ中学の入学生ということで、晴樹と孝志は一緒に学校までの道を歩いた。
 
「孝志、花粉症なんだ?」
 
「おう、俺の家族はみんな。春になるとティッシュがすぐに足りなくなって大変なんだぜ?」
 
そう言っておどけてみせる孝志に晴樹は腹を抱えて笑った。
 
晴樹は早くもこの中学校に変更してよかった、と心から感じていた。
 

⏰:08/08/24 14:02 📱:P704i 🆔:OSfMMA/g


#690 [Mr.RabbIts!]
 

中学校に着くと校門に立っていた教員たちに誘導されて体育館に入った。
体育館に入ると多くの生徒たちがすでに座っていた。
 
「式って何時からだっけ?」
 
「…9時?だと思うけど」
 
まだ式が始まるには30分ほどの余裕がある。
晴樹と孝志は体育館の後ろの壁にもたれて座り込んだ。
 
「入学式って長いんだよなー…俺あの静かな雰囲気とか無理だし」
 
そう言ってうなだれる孝志に晴樹はクスクス笑う。
 
「孝志、途中でクシャミしないでよ」
 

⏰:08/08/24 14:08 📱:P704i 🆔:OSfMMA/g


#691 [Mr.RabbIts!]
 

そう言ってニヤリと意地悪く笑ってやると、孝志は俺を横目で見てため息を吐いた。
 
「それはー…花粉が俺の鼻ん中に入らんだら、の話。そんなの奇跡に近くね?」
 
孝志の言葉にまた笑っていると、教員たちに席へ誘導された。
孝志は結構前の方で、“若松”である晴樹は一番後ろの列の一番端っこに座らされた。
 

⏰:08/08/25 00:58 📱:P704i 🆔:Mq9qFtg6


#692 [Mr.RabbIts!]
 

気付くと十分前になっていて、さっきまでザワザワしていた会場が静まり始めた。
なんだかソワソワしてきた。
俺にとっては見渡すかぎり知らない顔ばかりだ。
ふと孝志の方を見ると、地毛が茶色っぽいため一際目立っている。
 
俺と違って、じっと前を見つめて動かない孝志に暫く目を奪われていると、式が始まるらしく教頭と思われる中年の男がマイクを持った。
 

⏰:08/08/25 15:04 📱:P704i 🆔:Mq9qFtg6


#693 [Mr.RabbIts!]
 

「コホンッ…えーそれでは、ただ今から式を始めたいと思います。皆様、ご起立ください」
 
周りのみんなが立ち始めたのを見て晴樹もその場に立つ。
一礼だけすると、また着席するよう指示された。
 
…なんのために立ったんだよ。
 
軽く不満に思いながら、また始まった教頭の話に耳を傾ける。
 

⏰:08/08/27 00:17 📱:P704i 🆔:CGYe3kz6


#694 [我輩は匿名である]
頑張ってください

⏰:08/08/27 20:49 📱:F703i 🆔:KFJhbFdw


#695 [我輩は匿名である]
>>1-50
>>51-100
>>101-150
>>151-200
>>201-250
>>251-300
>>301-350
>>351-400
>>401-450
>>451-500
>>501-550

⏰:08/08/28 09:48 📱:F703i 🆔:XpGVpuro


#696 [Mr.RabbIts!]
 

〒匿名さん▽
 
ありがとうございます!
 
今から更新します
遅くなりました〜
 

⏰:08/08/29 00:05 📱:P704i 🆔:.I2aIV46


#697 [Mr.RabbIts!]
 

〒匿名さん▽
 
アンカー
どうもですっ
 
更新遅くなって
すいません
 

⏰:08/08/29 00:06 📱:P704i 🆔:.I2aIV46


#698 [Mr.RabbIts!]
 

最初はその教頭の司会を聞いていた晴樹だったが、あまりにも出てくる人出てくる人が同じような低く、ゆっくり喋るので、眠気をかき立てられていた。
 
…早く終わんないかな。
 
ハァと小さくため息を漏らすと、まだ教頭は話を続けるらしく、しきりにマイクの前で額の脂汗を拭っている。
 

⏰:08/08/29 00:11 📱:P704i 🆔:.I2aIV46


#699 [Mr.RabbIts!]
 

*訂正*
 
出てくる人が同じような
 

 
出てくる人が同じように
 

⏰:08/08/29 00:14 📱:P704i 🆔:.I2aIV46


#700 [Mr.RabbIts!]
 

アクビを噛み殺しながら、必死に耐えていても容赦なく襲ってくる強烈な眠気。
瞼が重くてだんだん視界が閉じていく。それに抵抗しなくなった俺は、そのまま夢の中へ―…
 
「ぶぇっくしゅんっ!!」
 
今の馬鹿デカいクシャミで完全に瞼が開けた。
周りの連中がクスクス笑い出す。
クシャミをした本人はしきりに鼻をこすって、何を勘違いしたのか照れ笑いを浮かべている。
 

⏰:08/08/29 13:04 📱:P704i 🆔:.I2aIV46


#701 [Mr.RabbIts!]
 

孝志のクシャミによって、緊張の糸がほぐれた生徒たちがザワザワし出したのを、教頭が慌てて制す。
 
「静かにしなさい!式中ですよ」
 
その声で少し落ち着きを取り戻す生徒たち。
それから式は予定通りに終わり、生徒たちは各自の教室に入るように指示された。
 

⏰:08/08/29 13:11 📱:P704i 🆔:.I2aIV46


#702 [Mr.RabbIts!]
 

ワラワラと体育館から引き上げて行く生徒たちを眺めながら、長時間座っていたパイプ椅子から立ち上がる。
 
…俺は確か、3組だっけか。
 
「晴樹ー!」
 
パッと声のした方を見ると、孝志が満面の笑みでこちらに小走りでやって来た。
 
「なーに、寝ぼけた顔してんだよっ」
 
あんな長時間話聞かされたら、こうなるのがフツーだろ。
 

⏰:08/08/29 13:21 📱:P704i 🆔:.I2aIV46


#703 [Mr.RabbIts!]
 

「…誰かさんのクシャミのおかげで、居眠りし損ねたからなんじゃない?」
 
そう嫌味を込めて言ってみたが、孝志はまた照れ笑いを浮かべる。
 
「ハハハー。入学式から目立っちゃったぜ!」
 
孝志はそう言って俺の前にブイサインをつくる。
 
「…お前、実はバカだろ」
 
「バレた?…って、バカじゃねーし!!」
 
孝志のノリ突っ込みで一通り笑った後、周りを見渡すともうほとんど体育館には残っていないことに気付いた。
 

⏰:08/08/29 13:26 📱:P704i 🆔:.I2aIV46


#704 [Mr.RabbIts!]
 

「そーいえば、晴樹って何組?」
 
「俺は3組ー」
 
「まじで?俺も3組ー!!じゃあ早く教室行こーぜ」
 
孝志の言葉に頷きながら、同じクラスだった事が嬉しくて教室に着くまで、孝志としょうもない事で笑い合った。
 

⏰:08/08/29 13:31 📱:P704i 🆔:.I2aIV46


#705 [Mr.RabbIts!]
 

晴樹たち3組の教室は三階建て校舎の最上階の東階段を上がって3つ目の教室。と、案内図には書いてある。
 
「……教室、どこだぁーー!!」
 
孝志が横で叫ぶのも無理はない。
体育館を出てから真っ直ぐ東階段に向かい、3階まで上がってきたのだが辿り着いた場所はどう見ても教室ではない。
 

⏰:08/08/29 13:45 📱:P704i 🆔:.I2aIV46


#706 [Mr.RabbIts!]
 

「ヤバイって!もう教室に担任とか、入ってる時間じゃんか!!」
 
二人して慌てていると、晴樹の後ろにあった部屋の扉が勢いよく開いた。
 
―バァン!!
 
…ガツンッ!!!
 
その扉のすぐそばに居た晴樹は開いた扉にはね除けられ、頭と背中を強打した。
 

⏰:08/08/31 21:42 📱:P704i 🆔:jR198klg


#707 [Mr.RabbIts!]
 

「うるさいなぁ!ギャーギャーギャアギャア…って、ん?」
 
扉を開けた本人は白衣を纏い、度の高そうな眼鏡をかけたボサボサ頭の男だった。
扉を開けて孝志を見るなり説教を始めたが、孝志の視線が自分に向けられていないことを不思議に思い、その視線を辿ると扉のすぐそばで、うずくまって頭を押さえている晴樹が居た。
 

⏰:08/08/31 21:47 📱:P704i 🆔:jR198klg


#708 [Mr.RabbIts!]
 

白衣を纏った男は、固まったままの孝志とうずくまったままの晴樹を交互に見て呟いた。
 
「………なんだ?お前たち、ダルマさんが転んだでもやってたのか?」
 
「っんなワケねーだろ!!」
 
白衣の男の寝ぼけた発言に、晴樹は背中の痛みも忘れて勢いよく立ち上がる。
しかしまた背中の痛みが押し寄せてきて、その場に跪く。
 

⏰:08/08/31 21:54 📱:P704i 🆔:jR198klg


#709 [Mr.RabbIts!]
 

「……い…いってぇ…!」
 
「おい、大丈夫か?」
 
男は纏った白衣をなびかせ晴樹に近寄り、晴樹の前にしゃがみ込んだ。
 
「だいじょーぶか、って…そもそもはテメーのせいで…っっ!!」
 
声を張り上げると背中に響き、思わず顔をしかめる。
 

⏰:08/08/31 21:57 📱:P704i 🆔:jR198klg


#710 [Mr.RabbIts!]
 

「…大丈夫じゃなさそうだな…」
 
そう呟くと白衣を纏った男は晴樹の肩と足に手を回した。
 
「なにすん…っ」
「黙ってろ」
 
男は晴樹の抵抗をもろともせず、軽々と晴樹の体を持ち上げると呆然とする孝志を置いて、どこかへスタスタ歩き始めた。
 
「ちょ、俺も行くし!!」
 
孝志は焦って二人を走って追いかけた。
 

⏰:08/08/31 22:05 📱:P704i 🆔:jR198klg


#711 [舞]
気になります頑張ってください

⏰:08/09/02 18:43 📱:F703i 🆔:FK3tZWfE


#712 [我輩は匿名である]
応援していますから頑張ってくださいね

⏰:08/09/04 21:47 📱:F703i 🆔:ld826ZgI


#713 [Mr.RabbIts!]
 

〒舞さん▽
 
ありがとうございます
 
なかなか更新できなくて
すいません(´;ω;`)
 

⏰:08/09/04 22:47 📱:P704i 🆔:VUTax/1c


#714 [Mr.RabbIts!]
 

〒匿名さん▽
 
わあっ( ^ω^ )
心強いです
ありがとうございますっ
 
がんばりますね
 

⏰:08/09/04 22:50 📱:P704i 🆔:VUTax/1c


#715 [我輩は匿名である]
主さんのペースでいいですよ

⏰:08/09/07 19:12 📱:F703i 🆔:wPcp7NNs


#716 [Mr.RabbIts!]
 

〒匿名さん▽
 
ありがとうございます
 
亀更新すいません
今日は更新できると
おもいます(´`)
 

⏰:08/09/11 13:53 📱:P704i 🆔:tpiss7F2


#717 [Mr.RabbIts!]
 

―――
 
「…よし」
 
理科室に籠っていた白衣を纏った男は、一人満足気な声をもらした。
 
男の名前は藤堂 朱鳥(とうどう あすか)。
この中学の理科担当教師である。
 
藤堂は不思議な色の液体が入った試験管を見つめて、整った顔を怪しく微笑ませた。
 

⏰:08/09/11 21:26 📱:P704i 🆔:tpiss7F2


#718 [Mr.RabbIts!]
 

藤堂は今日は入学式が体育館で行われているというのに、朝からずっとこの理科室に一人籠っている。
そしてやっと授業で使いたかった実験の下準備が整ったという所だった。
 
「よし、これは明日の三年生の授業に使えるな」
 
一人そう呟くように言うと、各教室に備え付けてある時計を見上げた。
 

⏰:08/09/11 21:30 📱:P704i 🆔:tpiss7F2


#719 [Mr.RabbIts!]
 

「…あ、式終わっちまったな…。ま、いいか。どうせ出ても出なくても一緒だし」
 
藤堂は授業を受け持つこと以外は入学生とは関わりを持たない。
担任に選ばれたわけでもないし
 
一人そう考えて、今までの下準備で固くなっていた体をおもいきり伸ばし、解放した。
 

⏰:08/09/11 21:34 📱:P704i 🆔:tpiss7F2


#720 [Mr.RabbIts!]
 

「んー…」
 
長身を伸ばしていると、ふと窓に目がとまった。
実験中だったので窓を閉め切っていたことを思い出し、窓までゆっくりと歩を進める。
 
窓を開けると春特有のあたたかい日差しの中の涼しい風が教室を吹き抜けた。
 
…気持ちい。
しばらくの間外を眺め、黄昏ることにした。
 

⏰:08/09/13 13:54 📱:P704i 🆔:31kBC2nw


#721 [Mr.RabbIts!]
 

窓際の椅子に座ってうとうとと眠りに落ちようとしていた藤堂の耳に、廊下から騒がしい声が飛び込んできた。
 
「っんだよ。うっせー…」
 
パッと再び時計を見ると、もうホームルームが始まっている時間になっていた。
 
「なにやってんだよ…。」
 
そう呟きながら、生徒だったら面倒くさいが引っ掴んで教室に届けなくては。
 

⏰:08/09/13 15:50 📱:P704i 🆔:31kBC2nw


#722 [Mr.RabbIts!]
 

藤堂はそんなことを考えながら、不機嫌に扉を威嚇の意も込めて思い切り開けた。
 
―バァン!!
 
…ガツンッ!!!
 
ん…?何か変な音が聞こえたような…。ま、気のせいか。
 
そんなことを考えながら、俺は騒がしかった原因であろう少年を怒鳴りつけた。 

⏰:08/09/13 15:56 📱:P704i 🆔:31kBC2nw


#723 [Mr.RabbIts!]
 

「うるさいなぁ!ギャーギャーギャアギャア…って、ん?」
 
俺はそこで言葉を切った。
俺が結構な剣幕で怒鳴っているにも関わらず、なぜか怒鳴られている少年はジッと開けられた扉のあたりを見ている。
 
不思議に思い、彼の視線を辿っていくと…頭を押さえて蹲っている少年がいた。
 

⏰:08/09/13 16:01 📱:P704i 🆔:31kBC2nw


#724 [Mr.RabbIts!]
 

藤堂は二人の少年を交互に見て考えた。
 
…なにやってんだ?コイツら。
まあ、少なくとも蹲ってるヤツはこの開けた扉に跳ね飛ばされでもしたんだろうけど…。
 
そこで今度は固まったままの少年に目を向ける。
 
…コイツなんで固まったままなんだよ。微動だにしねえ。
あっ!待てよ…。
一人が扉に近づいてて、もう一人が固まったままって、ことは…
 

⏰:08/09/14 09:31 📱:P704i 🆔:9uWkPZMM


#725 [Mr.RabbIts!]
 

 
「………なんだ?お前たち、ダルマさんが転んだでもやってたのか?」
 
ったく、ホームルームも始まってるってのに。最近の中坊は…
 
「っんなワケねーだろ!!」
 
そう叫んで蹲っていた少年が勢いよく立ち上がった。
が、今度は背中を押さえて跪いてしまった。
 

⏰:08/09/14 09:34 📱:P704i 🆔:9uWkPZMM


#726 [Mr.RabbIts!]
 

「……い…いってぇ…!」
 
跪いたまま少年は苦痛に顔を歪めていた。
 
「おい、大丈夫か?」
 
藤堂は急いでその少年の前にしゃがみ込み、様子を窺った。
 
「だいじょーぶか、って…そもそもはテメーのせいで…っっ!!」
 
あーあ…怪我してんなら、大人しくしてりゃいいのに。
ほら、言わんこっちゃない。
少年は再び背中を押さえ、痛みに耐え始めた。
 

⏰:08/09/21 14:51 📱:P704i 🆔:rwmDRVv2


#727 [Mr.RabbIts!]
 

俺は一つため息を吐いた。
面倒くさい事に巻き込まれちまったなぁ、オイ。
そんなことを考えながら、少年を横目で見ながら呟いた。
 
「…大丈夫じゃなさそうだな…」
 
まぁ面倒くさいとはいえ、このまま放っておくわけにもいかず、藤堂は少年を抱え上げた。
 
「なにすん…っ」
「黙ってろ」
 
抵抗をみせる少年を黙らせて、ホームルーム中の静まりかえった廊下を藤堂は歩いていった。
 

⏰:08/09/21 15:00 📱:P704i 🆔:rwmDRVv2


#728 [我輩は匿名である]
わぁっ書かれてるうれしい頑張って、完結してくださいね

⏰:08/09/21 16:01 📱:F703i 🆔:FDXXR/C6


#729 [我輩は匿名である]
失礼します

>>1-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500
>>501-600
>>601-700
>>701-800
>>801-900
>>901-1000

⏰:08/09/21 19:52 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#730 [Mr.RabbIts!]
 

〒匿名さん▽
 
やっと更新できました
ありがとうございます 
また更新できると
おもいまーすっ(´3`)
 

⏰:08/09/23 12:27 📱:P704i 🆔:XsPlb1Ps


#731 [Mr.RabbIts!]
 

〒匿名さん▽
 
アンカー
ありがとうございます
 
また更新しますね
 

⏰:08/09/23 12:30 📱:P704i 🆔:XsPlb1Ps


#732 [Mr.RabbIts!]
 

一階まで下りた三人が着いたのは保健室だった。
 
―ガララ…ッ
 
「田辺くーん」
 
藤堂が呼ぶタベくんとやらはどうやら不在らしく、保健室には誰も居なかった。 
「ちっ。まーたどっかフラフラしてんなアイツ」
 
教師とは思えない言葉遣いで文句を言った後、抱えていた晴樹を近くの椅子に座らせた。
 

⏰:08/09/23 20:25 📱:P704i 🆔:XsPlb1Ps


#733 [Mr.RabbIts!]
 

すぐそばの椅子に自分も座ると、晴樹の顔を覗き込む。
 
「どこが痛む?」
 
「…は…?」
 
初めの印象とはうってかわって優しい藤堂の態度に、晴樹は戸惑った声を上げた。
 
「保険医が居ねーんだ。めんどくせーけど俺が手当てしてやるから、さっさと痛む所があるか答えろ」
 

⏰:08/09/23 20:35 📱:P704i 🆔:XsPlb1Ps


#734 [Mr.RabbIts!]
 

前言撤回。
藤堂のやる気がない上に、なぜかかなりの上から目線の物言いに晴樹はムッとした。
 
「…おい、訊いてんだけど」
 
「…痛むトコなんてねーよ。オマエが勝手に連れてきた…」
 
バシッ
 
「いってぇ!?」
 
憎まれ口をきく晴樹の背中を藤堂は容赦なく叩いた。
 

⏰:08/09/23 20:41 📱:P704i 🆔:XsPlb1Ps


#735 [Mr.RabbIts!]
 

「しょーもねぇ事言ってねーで、さっさと背中みせろ」
 
「〜〜〜っ!」
 
痛みで目にうっすら涙をためて睨み付てくる晴樹の表情に、目を見開く藤堂。
 
なんだ、コイツ…
ほんとうに男かよ。
 
藤堂は少し高鳴った鼓動に戸惑いながら、晴樹に背中をみせるように促す。
 

⏰:08/09/23 20:49 📱:P704i 🆔:XsPlb1Ps


#736 [Mr.RabbIts!]
 

そんな藤堂に渋々といった感じだが、晴樹は背中を向けて服をめくった。
 
晴樹が服をめくった瞬間、藤堂の鼻をあまい匂いがかすめた。
晴樹の体臭だろうか、藤堂は思わず頭を抱える。
 
…おいおい、コイツどこまで…
 
「……おい?」
 
一向にさらした背中みてくれない藤堂に、晴樹から不満そうな声が届く。
藤堂はハッとして「あぁ」とかテキトウに返すと、晴樹の背中に直に触れた。
 

⏰:08/09/25 23:50 📱:P704i 🆔:aG7.vU.c


#737 [Mr.RabbIts!]
 

「……っ!」
 
晴樹は藤堂のヒヤリとした手のひらの感覚に、ぶるりと震えた。
 
「痛むか?」
 
その様子を見て心配そうに藤堂が晴樹を覗き込む。
 
「だ、いじょーぶだし。」
 
なんだか急に恥ずかしくなって、ぷいっと藤堂から目を反らして言うと藤堂に椅子を反転させられた。
 

⏰:08/09/25 23:54 📱:P704i 🆔:aG7.vU.c


#738 [Mr.RabbIts!]
 

「っうあ?!」
 
クルクル回るようにできている丸椅子は、ギシッと大袈裟に音を立てて藤堂と晴樹が向き合うカタチにさせた。
 
「なっ、なんだ…っ」
 
「大丈夫じゃねーよ。ずっと…」
 
藤堂はそこで言葉を切ると、晴樹に向かって手をのばした。
顔に向かってのびてくる藤堂の手に戸惑い、晴樹はギュッと目を瞑った。
 

⏰:08/09/25 23:59 📱:P704i 🆔:aG7.vU.c


#739 [Mr.RabbIts!]
 

「ずっと、ココに皺寄ってんぞ」
 
その藤堂の言葉に瞑っていた目を開くと、藤堂の指が晴樹の眉間をツンツンとつついていた。
 
晴樹がなにか言おうと口を開いた時、保健室の扉が勢いよく開いた。
 
―ガラララッ
 
「はぁー。入学式ってなんであんなに疲れるんだろ……って、ん?」
 
今入ってきた男は、晴樹と藤堂を交互に見比べて固まっている。
 

⏰:08/09/26 00:05 📱:P704i 🆔:HUfH7UfI


#740 [Mr.RabbIts!]
 

「げっ…た、田辺くん……」
 
晴樹に触れていた手をすばやく引っ込めながら、藤堂は何やら怯えた表情を見せた。
藤堂に呼ばれた田辺らしき彼は、俯いていて上手く表情が見れない。
 
「…僕の保健室で、なにやってんのかな?」
 
そう言って顔を上げた田辺はすこぶる笑顔だったが、後ろのオーラになにかどす黒いものを感じた。
 

⏰:08/09/26 00:09 📱:P704i 🆔:HUfH7UfI


#741 [我輩は匿名である]
1-50
51-100
101-151
152-200
201-250

⏰:08/09/26 06:04 📱:F703i 🆔:lG3gWd0c


#742 [我輩は匿名である]
1-50

51-100

101-151

152-200

201-250

⏰:08/09/26 06:05 📱:F703i 🆔:lG3gWd0c


#743 [Mr.RabbIts!]
 

〒匿名さん▽
 
更新のほう.
遅くなりました
すいません
 
また読んでくださいね
 

⏰:08/09/28 22:08 📱:P704i 🆔:GgHh.ThI


#744 [Mr.RabbIts!]
 

「いや、待て。あのな?これは…」
 
さっきまでとは違いオロオロしている藤堂に、孝志はなにやら企んだ顔つきで晴樹の手を掴んだ。
 
「え、なに…?」
 
状況が掴めない晴樹に孝志は「いいから」と言い聞かせて、保健室の扉まで引っ張って行った。
 

⏰:08/09/28 22:15 📱:P704i 🆔:GgHh.ThI


#745 [Mr.RabbIts!]
 

そこで改めて保健室内を振り返り藤堂と田辺を見て、ニヤリと笑った。
 
「じゃあ俺たちオジャマみたいなんで。失礼しまーす」
 
そう言って孝志は晴樹と共に廊下へ出た。
すると、背後から藤堂の焦ったような声が聞こえた。 
「えっ…ちょ、待て……!!」
 
そんな藤堂に孝志はもう一度、意味深に微笑んだ。
 
「あとは二人で、ごゆっくり♪」
 

⏰:08/09/28 22:20 📱:P704i 🆔:GgHh.ThI


#746 [Mr.RabbIts!]
 

―パタン…
 
「「………………」」
 
扉が閉められた途端、しーんと静まり返る保健室内。
しかし藤堂は隣からの刺さるような視線に身を強張らせていた。
その無言のままのチクチクする視線に耐えられず、藤堂はぎこちなく立ち上がっると自分も保健室から出ようと扉に向かった。
 

⏰:08/10/13 09:51 📱:P704i 🆔:EWlPSpi2


#747 [Mr.RabbIts!]
 

「じ、じゃあ俺も戻るわ。実験の準備の途中だったか…っぅあ?!!」
 
言葉の途中で藤堂は腕を引っ張られ、情けない声を上げながら田部の方に引き寄せられた。
 
「…なに、僕から逃げようとしてるの?」
 
「そ、そそそんなわけじゃ…」
 
耳元で囁かれて一気に顔を赤くさせてテンパる藤堂。
田辺はそんな藤堂を楽しげに見た後、急に声を低くした。
 

⏰:08/10/13 09:57 📱:P704i 🆔:EWlPSpi2


#748 [Mr.RabbIts!]
 

「あの子、だれ?」
 
田辺の声色が変わったのに気付いた藤堂はビクリと体を震わせる。
 
「…ケガしたみたいだったから、ここまで連れて来たんだけど……」
 
「僕が居なかった」
 
田辺の付け足しの言葉に藤堂は頷く。
 
「…僕が居ない内に、あーんなことしてたの?」
 
やばい…
 

⏰:08/10/13 10:01 📱:P704i 🆔:EWlPSpi2


#749 [Mr.RabbIts!]
 

知らず知らずの内に俯かせていた顔を上げると、笑顔の田辺と目が合った。
その笑顔のまま田辺は藤堂を問い詰め出した。
 
「あの子、可愛いかったもんね。藤堂先生はあーゆうのがタイプだったんですか?」
 
敬語なんか使ってるけど、完全に怒ってるよ…この人。
 
「ち…ちがっ…」

 
否定の言葉を慌てて口にするも、言い淀んでしまう。
 

⏰:08/10/13 10:07 📱:P704i 🆔:EWlPSpi2


#750 [Mr.RabbIts!]
 

それは一瞬でも晴樹にときめいてしまったからではなくて、目の前の田辺がグッと近づいてきたからだ。
 
「はっ///離れろよ…っ!」
 
「嫌です」
 
そう言った田辺の表情は真剣なもので、その真剣な田辺の顔は藤堂から数センチ離れているほどの距離にあった。
その真剣な表情を少し悲しげに崩すと、田辺は吐き捨てるように呟いた。
 
「…ちょっと、妬きました」
 

⏰:08/10/13 10:13 📱:P704i 🆔:EWlPSpi2


#751 [我輩は匿名である]
頑張ってください

⏰:08/10/17 14:23 📱:F703i 🆔:D/YGsgnI


#752 [ひば☆]
とってもぉもしろいです
次が楽しみです

頑張ってください

⏰:08/10/17 19:38 📱:SH905i 🆔:gr7HI2kg


#753 [Mr.RabbIts!]
 

〒匿名さん▽
 
ありがとうございます
 
がんばりますね
 

⏰:08/10/19 21:44 📱:P704i 🆔:JG6yObSk


#754 [Mr.RabbIts!]
 

〒ひば☆さん▽
 
そう言っていただけると
うれしいです
 
また更新しますねっ
 

⏰:08/10/19 21:46 📱:P704i 🆔:JG6yObSk


#755 [Mr.RabbIts!]
 

「……は…?」
 
藤堂は目を丸くして田辺を見た。
田辺は綺麗な色白の頬を少し赤く染め、藤堂から目を反らした。
 
「…貴方って人は、もう少し自覚をもってください。でないと、僕が困る」
 
一人でぶつぶつ言い出した田辺をじっと見つめる藤堂。
その視線は答えがわからない子供のようで、田辺は口もとをやさしく弛めた。
 

⏰:08/10/19 23:45 📱:P704i 🆔:JG6yObSk


#756 [Mr.RabbIts!]
 

「クスッ。ですから―…」
 
田辺は途中で言葉を切り、藤堂の頬に手を滑らせた。
 
「なに…っ///」
 
「そうやって誘うのは、僕だけにして下さいね」
 
にこり、と微笑む田辺にただ顔を真っ赤に染める藤堂。
このやりとりの直後、小さな藤堂の悲鳴が聞こえたのは、田辺によってベッドに押し倒されたからだった。
 

⏰:08/10/20 08:05 📱:P704i 🆔:bOSwJ.lk


#757 [英人也]
>>001-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500
>>501-600
>>601-700
>>701-800
>>801-900
>>901-1000

⏰:08/10/20 11:20 📱:L705iX 🆔:yNlKyDQI


#758 [Mr.RabbIts!]
 

〒英人也さん▽
 
アンカー
ありがとうございます
 
更新おそくなりました
 

⏰:08/10/22 23:47 📱:P704i 🆔:5Pax.Ue6


#759 [まり]

一気に読みました

めーちゃ楽しいです!

これからも頑張ってください(^ω^)

⏰:08/10/23 00:33 📱:D705i 🆔:☆☆☆


#760 [Mr.RabbIts!]
 

〒まりさん▽
 
ありがとう
ございます
 
いまから
更新しますね
 

⏰:08/10/23 21:33 📱:P704i 🆔:rmMfYrw.


#761 [Mr.RabbIts!]
 

「ふあ〜あっ、気持ちいー!」
 
そう言ってめいいっぱい背伸びをする孝志の背中を、晴樹は不満そうに睨み低い声で呼び掛ける。
 
「…おい」
 
「やっぱ屋上っていいなー。」
 
「おい」
 
「俺一回は来てみたかったんだよな、屋上。いやー、やっぱ開放的で…」
 
「おい!!」
 

⏰:08/10/23 21:37 📱:P704i 🆔:rmMfYrw.


#762 [Mr.RabbIts!]
 

怒鳴りつけるような声を出すと、やっと孝志は気付いたようで晴樹を振り返った。
 
「なんだよー?そんな眉間にシワ寄せちゃって〜」
 
半笑いの孝志の表情からわかるのは、先程のセンセイのマネでもして、晴樹をばかにしているのだろう。
 
「っせぇよ!つか、なんで屋上に連れて来たんだよ!?もう完全にホームルーム出れないじゃんか…」
 
そう言って唇を尖らせる晴樹に対して、孝志は不思議そうに首を傾げた。
 

⏰:08/10/23 21:42 📱:P704i 🆔:rmMfYrw.


#763 [Mr.RabbIts!]
 

「晴樹お前、この中途半端な時間からホームルーム出る気あったのかよ?」
 
「そっ…それは〜……」
 
言い淀む晴樹の様子を見て、孝志は満足気に頷いた。
 
「ほらなっ!皆がせまい教室に閉じ込められてる間に、俺たちだけこんな開放的なトコに居るんだぜ?なんか得したキブン〜♪」
 
能天気なことを言って、晴樹が座っている隣に寝転がる孝志。
 

⏰:08/10/23 21:48 📱:P704i 🆔:rmMfYrw.


#764 [Mr.RabbIts!]
 

「…まぁな。確かに、そーかも」
 
そんな孝志に同意して、晴樹も同じようにその場に寝転がる。
 
「やべー。気持ちいー…」
 
「だろー?今日はあったかいからな。もう俺、寝ちゃい…そ………」
 
隣が静かになったと感じ、晴樹が孝志を見てみると…
 
「……爆睡かよ。」
 
孝志は鼻をふがふがいわせながら、気持ち良さそうに眠ってしまった。
 

⏰:08/11/09 00:58 📱:P704i 🆔:HbgQGy5w


#765 [Mr.RabbIts!]
 

「つか、眠りにおちるの早すぎだろ…」
 
そんなことを言っていた晴樹も、だんだんウトウトしてきた。
瞼が重い。隣で気持ち良さそうに眠っている孝志を見て、さらに瞼が下がっていく。
 
晴樹は特に抵抗する理由もなかったため、そのままズルズルと眠りにおちた。
 

⏰:08/11/09 01:02 📱:P704i 🆔:HbgQGy5w


#766 [我輩は匿名である]
頑張れ

⏰:08/11/09 01:06 📱:SH905i 🆔:mEyXbUuI


#767 [Mr.RabbIts!]
 

〒匿名さん▽
 
ありがとうございます
 
がんばりますね
 

⏰:08/11/09 22:31 📱:P704i 🆔:HbgQGy5w


#768 [美咲]
支援あげ

⏰:08/11/17 20:19 📱:SH903i 🆔:/VCwmNNk


#769 [Mr.RabbIts!]
 

〒美咲さん▽
 
すいません
かなり更新おそくなりました
 
携帯こわれちゃって.・
前の携帯から更新します
(´・ω・`)
 

⏰:08/11/24 14:26 📱:N702iD 🆔:enV6AKIA


#770 [Mr.RabbIts!]
 

――――
 
「……ん…っ」
 
あれから眠りにおちてしまった晴樹は、ふと目を覚ました。
むくりとカラダを起こしてとなりを見ると、孝志はまだ鼻をふがふがいわせながら眠っていた。
そんな孝志を見て、ふふっと笑っていると冷たい風が晴樹のカラダに吹きつけた。
 

⏰:08/11/24 14:36 📱:N702iD 🆔:enV6AKIA


#771 [Mr.RabbIts!]
 

「寒ぃー…って、ぎゃあ?!!」
 
晴樹が空を見て叫ぶと、孝志がノソノソと起きだした。
 
「…んだよーっ。うるせんだよ、寝かせろよ……」
 
そう言ってまた寝ようとする孝志を晴樹は叩き起こした。
 

⏰:08/11/24 14:42 📱:N702iD 🆔:enV6AKIA


#772 [Mr.RabbIts!]
 

「ぅおい!起きろよ!!ばか孝志っ」
 
「だれが馬鹿だ!この天才にむかって、なんちゅーことを…っ」
 
まだ寝呆けている孝志に、晴樹はため息を吐くと空を指さした。
 
「おい、テンサイくん。日暮れてるんだけど」
 
「………わぉ」
 

⏰:08/11/24 14:46 📱:N702iD 🆔:enV6AKIA


#773 [Mr.RabbIts!]
 

「『わぉ』じゃねーよ!!学校閉められんぞ!」
 
「なんだよ!じゃあなんて反応して欲しかったんだよ!?『ギャオ』か?『ギャオ』なら満足なんか!!?」
 
わけの分からない言い合いをしながら、二人は急いで屋上から階段を一気に掛け下りる。
 

⏰:08/11/24 14:52 📱:N702iD 🆔:enV6AKIA


#774 [舞]
最新待ってました

⏰:08/11/24 15:00 📱:F703i 🆔:rmweZ.IQ


#775 [Mr.RabbIts!]
 

〒舞さん▽
 
そう言っていただけると
うれしいです
 
携帯あたらしいのに
かえましたので
また更新してきますね
 

⏰:08/11/30 23:47 📱:P906i 🆔:5zo/Yo2M


#776 [Mr.RabbIts!]
 

生徒用玄関へ続く廊下を走りながら、孝志はキョロキョロと静まり返った学校内を見渡していた。
 
「いま何時だよ!?」
 
孝志の問い掛けに、晴樹は靴を履きながらポケットから取り出した携帯に視線を走らせた。すると画面に映し出された数字に、視線を外せなくなった。
 

⏰:08/11/30 23:54 📱:P906i 🆔:5zo/Yo2M


#777 [Mr.RabbIts!]
 

固まってしまったままの晴樹に痺れをきらしたのか、孝志は乱暴に携帯を晴樹から奪い取った。
 
「…なんだよ。まだ5時半じゃんか。てっきり6時とか7時かと……」
 
時刻を確認して安堵した孝志が携帯を返そうと、晴樹の方を振り向くと。
 
「え、なんでそんな顔してんの」
 
晴樹の顔は真っ青だった。
 

⏰:08/12/06 16:53 📱:P906i 🆔:xBN3wsB6


#778 [Mr.RabbIts!]
 

「…こっ、殺される……」
 
尋常じゃない程に怯えている晴樹に、孝志が困惑しながらも声を掛けようとした時―…
 
「晴樹っ!!」
 
廊下の方から晴樹の名前を呼ぶ声がした。
その声に晴樹は目を見開き声のした方を見た。
 

⏰:08/12/06 17:01 📱:P906i 🆔:xBN3wsB6


#779 [Mr.RabbIts!]
 

孝志もそちらを見てみると、長身で美形な高校生くらいの男が2人と…
 
「うわっ、昼間のボサボサ頭のエラソーな教師とアブナイ保険医…」
 
孝志がそう言って指さすと、説明された2人は順番に顔を歪めた。
 
「…エラソーで悪かったな。ってか、ほんとにまだ居るとはな…」
 
ボサボサ頭の(以外省略)の言葉に孝志が首を傾げていると、2人の美形が晴樹の元に駆け寄った。
 

⏰:08/12/06 17:11 📱:P906i 🆔:xBN3wsB6


#780 [Mr.RabbIts!]
 

晴樹の知り合いかな…などと孝志がノンキに考えていると、2人のうち髪をツンツンに立たせている方が拳を振り上げた。
 
ゴチンッ!
 
「い゙っ…てぇ゙〜〜!!」
 
晴樹はその男にいきなりどつかれた。
どつかれた頭のてっぺんを押さえながら、晴樹は涙目になっていた。
 

⏰:08/12/06 17:17 📱:P906i 🆔:xBN3wsB6


#781 [Mr.RabbIts!]
 

「お前こんな時間まで、何してたんだよ!!?」
 
すごい剣幕でまくし立てるツンツンの男を、横にいた優しそうな男がたしなめる。
 
「直樹っ!やりすぎだバカ」
 
「…だってコイツが心配かけるから」
 
2人のやりとりを上目遣いに見ながら、晴樹は「ごめんなさい」と小さく謝った。
 

⏰:08/12/06 18:39 📱:P906i 🆔:xBN3wsB6


#782 [Mr.RabbIts!]
 

「…で、こんな時間まで何してたんだよ」
 
不機嫌そうに直樹と呼ばれた男が口を開いた。
晴樹はちらっと孝志を見た。
その視線に気づいたのか、2人の美形も孝志を見る。
 
「…アイツと屋上で寝てた」
 
晴樹の言葉に晴樹と孝志以外の全員が固まった。
 

⏰:08/12/06 18:43 📱:P906i 🆔:xBN3wsB6


#783 [Mr.RabbIts!]
 

一気に集まる孝志への視線。
また何を勘違いしたのか、嬉しそうにへらっと笑い頭をかく孝志。
 
「え?なに、なんで俺こんなに注目されてんの?」
 
そう言って晴樹を見るが、晴樹も不思議そうにみんなを見ている。
再び視線を他の4人に移すと、バカな孝志でも気づいたことが一つ。
 
「…あれー?俺ってば、そこの美形のお二人さんに何か睨まれてね?」
 

⏰:08/12/06 18:48 📱:P906i 🆔:xBN3wsB6


#784 [Mr.RabbIts!]
 

孝志のその言葉でハッとする2人。
 
「…あ、眠ってたって意味だよな?晴樹」
 
優しそうな男が晴樹に問いかけると、当然のように「そうだよ」と返ってきたことにその場にいた4人は胸を撫で下ろした。
 
「どこまで心臓に悪いやつなんだよ…お前は」
 
そう言う直樹に意味がわからないといった顔を向ける晴樹。
 

⏰:08/12/06 18:52 📱:P906i 🆔:xBN3wsB6


#785 [Mr.RabbIts!]
 

「っていうか、なんで龍さんと兄貴がここに居るの?」
 
あぁ…兄貴だったんだ。と孝志が思っていると、晴樹の兄貴はまた怒鳴り出した。
 
「なんで居るのってな…お前が入学式終わっても帰って来ねぇし!携帯にかけても出ねぇから心配して来たに決まってんだろーが!!」
 
キレ気味の兄貴を龍さんとやらが「まぁまぁ」とか言って抑えてる。
 
「………ごめんなさい」
 
晴樹は唇を尖らせて拗ねたように謝った。
 

⏰:08/12/06 18:58 📱:P906i 🆔:xBN3wsB6


#786 [Mr.RabbIts!]
 

「…おーい、森下くん。まう僕たちの役目は終わったことだし、早く帰りなさい」
 
アブナイ保険医がそう言うと、龍さんが苦笑いした。
 
「すいません。ご迷惑をおかけして」
 
「まったくだよ。せっかくノってきたって時に邪魔するんだもん。」
 
龍さんが謝ると、保険医はプクーっと膨れて、まるでオモチャを取られた子供の様な仕草を見せた。
そんな保険医を見て、孝志が龍さんと直樹を見た。
 
「ダメじゃん。邪魔しちゃ〜!せっかく俺が気ィ効かしたのに」
 

⏰:08/12/07 04:32 📱:P906i 🆔:AdEwAsHg


#787 [Mr.RabbIts!]
 

訂正
 
『森下くん、まう…』

『森下くん、もう…』
ですっ!!!
 
あと森下ってのは
龍さんの名字です
 
森下 龍(もりした りゅう)
初公開ですねっ
 

⏰:08/12/07 04:36 📱:P906i 🆔:AdEwAsHg


#788 [Mr.RabbIts!]
 

孝志のその言葉を聞いた直樹は顔をしかめ、龍さんはクスクス笑っている。
 
「なんちゅーガキだよ。マセすぎだろ…」
 
「ガキゆーな!!あんたがニブイだけじゃねーのっ!?」
 
直樹の言葉にムキになって返す孝志は、最後にフンっと鼻を鳴らしてそっぽを向いて見せた。
 

⏰:08/12/07 04:43 📱:P906i 🆔:AdEwAsHg


#789 [Mr.RabbIts!]
 

その孝志の言動にカチンときたのか、直樹もムキになって言い返す。
 
「は…?俺がニブイだと?俺はソッチの世界に対しての興味と理解が無いだけで…!!」
 
「じゃあウトイんだ」
 
そう言ってのける孝志に直樹の反論はまだまだ続きそうだ。
そんな2人を置いて、龍さんは微笑まし気に母校の教師と話していた。
 

⏰:08/12/07 04:44 📱:P906i 🆔:AdEwAsHg


#790 [Mr.RabbIts!]
 

「よかったじゃないですか田辺先生。理解のある生徒が出来て」
 
「そうですね。彼はなかなか空気の読める少年ですよ。森下くん以来かな」
 
「俺にはそんな趣味は無いですけどね。」
 
そう言って微笑み合っている2人に晴樹は駆け寄る。
 
「りゅっ龍さん!兄貴たちが…」
 
どうにかしてよ…とせがみ腕に抱きつく晴樹に龍が苦笑いしていると、田辺がふふっと笑った。
 

⏰:08/12/07 04:50 📱:P906i 🆔:AdEwAsHg


#791 [我輩は匿名である]
面白いので頑張ってください

⏰:08/12/07 08:30 📱:F703i 🆔:vtVTqWVM


#792 [Mr.RabbIts!]
 

〒匿名さん▽
 
ありがとうございます
すごくうれしいです
 
また合間ぬって
更新してきますねっ
 

⏰:08/12/07 21:14 📱:P906i 🆔:AdEwAsHg


#793 [ルナ]
>>1-100
>>100-200
>>200-300
>>300-400
>>400-500
>>500-600
>>600-700
>>700-800
>>800-900
>>900-1000


頑張ってください

⏰:08/12/08 21:06 📱:P903i 🆔:EpQDo842


#794 [Mr.RabbIts!]
 

〒ルナさん▽
 
アンカーどうもです
 
すごくうれしいです
ありがとうございます
 

⏰:08/12/11 01:50 📱:P906i 🆔:M4Bd3pUc


#795 [Mr.RabbIts!]
 

「マセガキ!!」
 
「ガキゆーなっつーの!この、鈍感ヤロー!!!」
 
二人の口喧嘩がヒートアップしている所に、龍さんはなだめに入った。
 
「まぁまぁ。そんなにアツくなる事じゃないだろう?二人共」
 
龍さんの言葉に直樹は少し冷静になったようだった。しかし孝志はまだ納得いかないような表情を浮かべている。
 

⏰:08/12/25 22:25 📱:P906i 🆔:xxWKLt0k


#796 [Mr.RabbIts!]

 
「俺はガキじゃねーのに、ソイツが何回言ってもわかんねーから…」
 
孝志が頬を膨らませてそう言うとまた直樹にも火がついたようだ。
 
「…そいつ?目上の人に対しての言葉遣いがなってないんじゃないのか?」
 
「目上の人?弟に暴力振るうような人、目上のヒトとは認めないね。このボーリョク、オトコ」
 
二人の言い合いに晴樹は龍さんの後ろで怯えていた。
そんな晴樹を見て、龍さんは苦笑いを溢した。
 

⏰:08/12/25 22:30 📱:P906i 🆔:xxWKLt0k


#797 [Mr.RabbIts!]
 

「んだとっ!?もういっぺん言ってみろ!」
 
「ボーリョクオトコの鈍感ヤロー」
 
「このガキ…っ!悪口増やしてんじゃねーよ!!」
 
「だから俺はガキじゃねーっつってんだろ?!」
 
玄関でギャーギャー言い合っている二人に呆れて、すでに藤堂と田辺は学校内に引き上げていってしまった。
 

⏰:08/12/25 22:36 📱:P906i 🆔:xxWKLt0k


#798 [Mr.RabbIts!]
 

龍もさすがに呆れていると、晴樹がキュッと龍の服の裾を掴んだ。
あわてて晴樹を振り向くと潤んだ瞳と目が合い、思わず体が硬直する。
 
「…りゅーさん、二人共怖いよ……」
 
ズキューン。
 
龍はすぐさま言い合いを止めない二人の元に歩み寄った。
 

⏰:08/12/25 22:40 📱:P906i 🆔:xxWKLt0k


#799 [Mr.RabbIts!]
 

「んなこと言ってる時点でガキなんだよっ」
 
「うるせー!テメェなんかハゲろ!!」
 
そんなくだらない言い合いをしている二人に龍は声をかける。
 
「おい」
 
二人は龍に目を向けると固まってしまった。
さらに二人に近づくと龍は二人に低い声で呟いた。
 
「それぐらいにしとけや」
 

⏰:08/12/25 22:44 📱:P906i 🆔:xxWKLt0k


#800 [Mr.RabbIts!]

 
それからおもしろいくらいに二人の口喧嘩はピタッと止み、晴樹は龍さんに「ありがとっ」と言って抱きついた。
龍さんはあいかわらず優しく晴樹を撫でてくれた。…少し頬が上気していたが。
 
それから晴樹の中では龍さんはヒーローとなったのであった。
 

⏰:08/12/25 22:47 📱:P906i 🆔:xxWKLt0k


★コメント★

←次 | 前→
↩ トピック
msgβ
💬
🔍 ↔ 📝
C-BoX E194.194