宝物。
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#401 [みぉり]
そんなことを思ってみても、後の祭りでなんとも言えない空気が流れてしまった
互いに、沈黙
…………うぅ……私ってバカ?
いや、だってさ?なんか、こー…森くんが淋しそうだったし、励ましたかったから……いやいや、でも撫でるのは子ども扱いみたいだったかな……うー……
真っ赤な顔を見合わせたままだったのを破ったのは森くんだった
:08/11/13 04:22
:N905i
:S4B9qLtA
#402 [みぉり]
「…………バカ、じゃねぇの///」
「はっ!?バカってッ……いや、バカかもだけど……だって…………うーん、なんか………うん、撫でてしまいました………。」
バカ呼ばわりされて言い返したかったけど、
相変わらず真っ赤な顔で
必死に紡いでくれた言葉を
無碍には出来なくて、
ぺこりと下げた頭をあげると、
少し薄くなった赤い顔で、笑う姿に私もつられた
:08/11/13 04:27
:N905i
:S4B9qLtA
#403 [みぉり]
「…………帰るか」
「うん」
一息ついて、静かに教室を後にする
廊下はもちろん真っ暗で
どちらともなく言い出した
しりとりをしながら玄関へと歩いた
「……マンゴー」
「胡麻」
「また”マ”!?……もーないよぅ」
「まだまだあるだろ……どんだけレパートリー少ないんだよ」
:08/11/13 04:34
:N905i
:S4B9qLtA
#404 [みぉり]
呆れる森くんに軽くパンチをいれて
また笑って、靴を履く
「…………無理すんな」
「え」
先に靴を履き終えた森くんが、一歩前に出て言う
:08/11/13 04:37
:N905i
:S4B9qLtA
#405 [みぉり]
「俺がさっき話したことを変に考えんな」
「………う…無理だよ」
素直にうん、と言える程簡単なことではなくて
どうしたって考えてしまう
私も、もしかしたら……と思ってしまう自分がいるのを
森くんだって気付いているからこそ、話しているんだ
:08/11/13 04:41
:N905i
:S4B9qLtA
#406 [みぉり]
「………さっき、後悔してるかって聞いたよな?」
「うん………してないとも言いきれないって」
「………一つだけ、」
「ん?一つだけ?」
玄関を出て、ゆっくりと並んで歩く
「………伝えればよかった、と思う自分がいる」
:08/11/13 04:45
:N905i
:S4B9qLtA
#407 [みぉり]
思わず歩みが止まりそうになった
「混乱、させちまったから……素直に伝えて振られる方がよかったんじゃないか、と思う時がある」
「……………なんで、伝えなかったの?」
「”伝えなかった”んじゃなくて、”伝えられなかった”んだ」
”?”が頭を駆け回る私を横目に、森くんはクスリと笑って空を仰ぐ
:08/11/13 04:50
:N905i
:S4B9qLtA
#408 [みぉり]
「…………怖かった、ただそれだけさ」
「……………そっ、か」
「なのに、昼間はあんな言い方しちまった……やってみなきゃわかんねぇ…なんて、俺が言えた立場じゃないのに」
:08/11/13 04:53
:N905i
:S4B9qLtA
#409 [みぉり]
そう言って立ち止まった森くんに合わせて、私も足を止める
今日一日だけで、森くんの色んな顔を見た気がする
そんな事を思いながら見上げた先の森くんは、
眉間にシワを寄せるわけでなく、
けれども真剣な面持ちで私を見据えていた
「・・・・・やるだけやってみるのもひとつだ、俺みたいに諦めるのが全てじゃねぇよ」
「・・・・・・・うん」
:08/11/13 19:56
:PC
:C/s/P5Ak
#410 [みぉり]
こくんと頷いた私を確認して
歩き出した森くんを追うように私も帰路へとついた
━━━━ーーーー…………
:08/11/15 04:38
:PC
:B3JgZ0dY
#411 [みぉり]
チャプン…………
もわもわと立ち上がる湯気
たっぷりと湯を張ったバスタブに
身を沈めて大きく伸びる
「んーっ………………はぁ」
肩と首を回してため息を吐き出して、目を瞑った
:08/11/15 18:17
:N905i
:xImwR1dU
#412 [みぉり]
蘇るのは
凪のことと、森くんの話
今まで通りの幼馴染みを貫くことは
私が思っていたよりも難しく
……かといって、
凪と離れる覚悟もなければ
想いを伝える覚悟もない
「………伝える……か、諦める」
:08/11/15 18:29
:N905i
:xImwR1dU
#413 [みぉり]
「…………どぅしたもんかなぁ」
呟いたって現実が変わるわけじゃなくて
結局、どっち付かずの宙ぶらりん
『彼氏彼女になりたいって思わねぇの?』
:08/11/15 20:27
:N905i
:xImwR1dU
#414 [みぉり]
森くんのその問いに答えたのは
『一緒にいたい、ただそれだけだよ。』
紛れもない私自身なのに、
たった一日の内で、
こうも目まぐるしく自分の想いと葛藤するなんて
想像もしていなかった
:08/11/15 20:30
:N905i
:xImwR1dU
#415 [みぉり]
彼女になるなんて考えたことない
凪と私に、恋人の甘い雰囲気なんてあるわけもない
ただ傍にいたいだけ
今までと同じように、一緒に笑いたいだけ
それが、『好き』という感情ひとつで
こうも上手くいかなくなってしまうなんて・・・・
近くにいるなら微笑みを
離れるのならば忍耐を身に付けなくてはならない
:08/11/16 02:01
:PC
:/t1FCHRM
#416 [みぉり]
・・・・・・・私が大切にしたいものは
『凪』と『幼馴染の私』
覚悟を決めるしか、ない
森くんの話を聞いて
それでも尚、自分の中にある答えはひとつ
「・・・・・・・・・幼馴染、やろう。」
:08/11/16 02:04
:PC
:/t1FCHRM
#417 [みぉり]
甘ったれるな、私
いつだって、自分の信じるものをトコトンやってきたでしょう
凪と幼馴染をやる
完璧にやるんだ
いつか、この恋心が消えてしまうくらい
素敵な人に出会えるはずだから
いつか、凪に「実は好きだったんだ」と
笑って言える時がくるから
覚悟は、決まったー・・・・・・・・
:08/11/16 02:07
:PC
:/t1FCHRM
#418 [みぉり]
━━━━―――――…………
凪side
ピピピピピピ・・・・・・
「ん〜・・・・うるせ・・・・・」
4月とはいえ
朝方はまだ少しだけ寒い
昔から布団から出るのが苦手で
朝寝坊なんて日常茶飯事
:08/11/16 02:12
:PC
:/t1FCHRM
#419 [みぉり]
煩く鳴り響く目覚まし時計を止めて
再び布団に潜り込み、
うつらうつらと眠ろうとしていたその時
トントントン・・・・・
誰かが階段を上る足音が聞こえる
・・・・さすがに寝すぎてしまったのか
きっと母親か姉貴が俺を起こすために
上がってきているのだろう
・・・・・まぁ、いつも部屋を覗き込んで俺の名を叫ぶだけ
適当に返事をしてまた眠るのも
これまた日常茶飯事のこと
:08/11/16 02:16
:PC
:/t1FCHRM
#420 [みぉり]
ガチャ・・・・・
扉の開く音に、自分から声をかけた
「・・・・起きてっから」
その言葉にひとつ、ため息が聞こえた
そしてー・・・・
バタンー・・・・
扉の閉まる音に、ほっと胸を撫で下ろす
どうやら言葉を返すこともせずに出て行ったようだ
もう、母親も姉貴も仕事に行くはずだ
これでゆっくり眠れる
:08/11/16 02:21
:PC
:/t1FCHRM
#421 [みぉり]
・・・・・・と思っていたのに
ガバッ
「ッ?!?!?!?!?!?」
突然、布団を剥ぎ取られ思わず身体が縮みこんだ
何だよ・・・・出て行ったんじゃねぇのかよ
くそ〜・・・・・起きたくねぇ
:08/11/16 02:24
:PC
:/t1FCHRM
#422 [みぉり]
なんてことを思いつつ
きっと、直後に母親か姉の大声が響き渡ると予想して
俺はぎゅっと目を瞑った
・・・・・・が、聞こえたのは予想もしていなかった声
「ちょっと!いい加減、起きなって!!あんた、新学期始まったばかりなのにもう遅刻するつもり?!」
自分の耳を疑った
だって今、聞こえたのはー・・・・・
ガバッ
:08/11/16 02:27
:PC
:/t1FCHRM
#423 [みぉり]
「・・・ゆ・・・・・うき」
勢いよく起き上がった俺の目の前にいるのは
布団を右手に掴みつつ、両手を腰に当てて
仁王立ちしている有希の姿
「おま・・・・なんで・・・・」
突然の事にぽかんとしたままの俺
それを見下ろす有希は、
毎朝俺を起こしていた中学の頃のようなやや呆れた顔
:08/11/16 02:32
:PC
:/t1FCHRM
#424 [みぉり]
「なんでって・・・・・こっちが聞きたいっつの、
もう七時半すぎてるんですけど?
どうやったらこんな時間まで寝続けようと思うかな」
言いながら布団をベットの端に寄せて
雑誌が散乱している俺の部屋をちょこちょこ片付け始めた
ぽかんとその様子を見つめていると
くるりとこちらに向き直る
「・・・・・何してんの?
早くしないと遅刻だってば!!
さっさと顔洗って準備してきなさーい!!」
:08/11/16 02:36
:PC
:/t1FCHRM
#425 [みぉり]
「へっ・・・・あっ、おぅ!!」
有希の言葉に押され、
慌てて洗面所へ駆け込み顔を洗う
冷たい水が寝ぼけた頭をシャキンとさせる中
徐々に、意識が覚醒する
ちょっと待て・・・・
どういうことだよ?
なんで有希が俺を起こしに来てんだ?
っつぅか、
思いっきり前と同じになってんじゃないか?
:08/11/16 02:41
:PC
:/t1FCHRM
#426 [みぉり]
混乱する頭を抱えながら
着替えるために再び部屋へ戻る
その途中、覗いた居間には誰もおらず
既に両親、姉は出勤したあとだった
トントントン・・・・・・ガチャ
階段を上りながら
なんて声を掛けるか
ぐるぐると悩みながらも
辿り着いた自室の扉をあけて
俺の視界に入ったのは
昨日、俺が壁から外した大量の写真の一枚を
手にとって見ている有希の姿
:08/11/16 02:49
:PC
:/t1FCHRM
#427 [みぉり]
「ーーっ!!!!」
その場に思わず硬直してしまった
そんな俺に気付いた有希がこちらに振り向く
俺はその振り向くまでの瞬間
有希がまた昨日のような
涙顔になっているのではないかと不安になり
咄嗟に、うつむいてしまった
やばいっ・・・・くそ、
昨日ちゃんと片付けりゃ良かった
まさに後悔、先に立たず
:08/11/16 02:52
:PC
:/t1FCHRM
#428 [みぉり]
さっきまで、、、
有希があまりに普通に接してきたとき
ほっとした
昨日は、俺から離れると覚悟したはずなのに
有希が本当に以前のように接してきたから
嬉しかった
けれど
この写真の山を見てしまった有希のことだ
きっと、さっきまでのようには居られなくなっている
:08/11/16 02:54
:PC
:/t1FCHRM
#429 [みぉり]
どうしよう
俺はきちんと有希に言えるのだろうか
有希の気持ちを知っている事
その気持ちには応えられない事
・・・・・・・距離を取ろうと思っていること
まさか、こんな急なタイミングで
言う羽目になるとは予想もしていなかったのだ
だけど
写真の山を有希が見てしまった今、
きちんと話す絶好のチャンスなのかもしれない
:08/11/16 02:58
:PC
:/t1FCHRM
#430 [みぉり]
でもなんて切り出したらいい?
一瞬で、そんな事が
頭を一気に駆け巡り
固まってしまった俺に聞こえたのは
またまた予想だにしていなかった有希の言葉
「写真、外したんだねぇ・・・・
って、そら彼女にとって気持ちのいいものじゃないもんね!
あ、これ、もし捨てるんならもらっていい?
」
:08/11/16 03:01
:PC
:/t1FCHRM
#431 [みぉり]
「はっ?!」
あまりに明るいその声に
慌てて顔を上げると
その先の有希は、驚いた顔で
「何?そんな変なこと言った??」
写真を片手に
不思議そうに首を傾げていた
「・・・・いやっ・・・別に・・・んなことはねぇ・・・」
「?何よ、変な凪」
:08/11/16 03:08
:PC
:/t1FCHRM
#432 [みぉり]
くすりと笑って
手にしていた写真を戻す
「あっ!!凪、急がないとマジで遅刻するから!!
早く着替えて!!
私、下で待ってるから」
時計を確認し
慌てて俺の部屋を出て行く有希を
目で追いながら
とりあえず、制服に着替える
:08/11/16 03:13
:PC
:/t1FCHRM
#433 [みぉり]
どうなってんだ?
すっかり元通りになってねぇか?
”?”が飛び交う頭を抱えつつ
着替えを済ませ
鞄を持って部屋を出る
トントントン・・・・
「凪、チャリ?」
階下の玄関には
既に、靴を履き終えた有希が待っていた
:08/11/17 03:24
:PC
:b2/wfidM
#434 [みぉり]
「あ・・・・おう」
「じゃ、乗っけて〜」
扉を開けて
先に外へと出る有希の後を
困惑する頭を抱えながら追う
だけど
心の奥では心底、安心していて
このまま
何もなかったようにしていれば
これまでと
同じ俺達で居られるじゃないかと
:08/11/17 04:23
:PC
:b2/wfidM
#435 [みぉり]
あんなに昨日、
悩んで決意をしたはずなのに
目先のこの安堵感を
手放したくなくて
この時の俺は
有希がどんな想いで
俺と幼馴染でいようとしていたのかなんて
これっぽちも考えていなかった
いつも
どんな時も
俺は自分のことしか見えていなかったんだー・・・・・
:08/11/17 04:25
:PC
:b2/wfidM
#436 [みぉり]
━━━━―――――…………
それから
毎日はあっという間に過ぎていって
有希と俺は
以前のまんまの幼馴染
あまりに普通すぎるから
俺のことを好きだと
そう言って泣いていた有希は
実は幻だったんじゃないかって
そう思ってしまうくらいだった
:08/11/17 04:40
:PC
:b2/wfidM
#437 [みぉり]
俺が恭ちゃんに自分の罪を告白したのは
そんな毎日の中でのこと
あかりを苦しめているきっかけは俺だって
本気であかりを好きな恭ちゃんには
知らせなきゃいけないって
そう思ったから
恭ちゃんは泣きながら
まとまりのつかない俺の話を
黙って聞いてくれた
俺はそれこそ
殴られるんじゃないかって
内心ビクビクしてたのに
:08/11/17 04:44
:PC
:b2/wfidM
#438 [みぉり]
話終えると
俺の頭を静かにぽんぽんと撫でて
『わかった、ありがとう』
ただそれだけを言って
にっこり笑って
屋上を後にした
:08/11/17 04:46
:PC
:b2/wfidM
#439 [みぉり]
残された屋上で
俺の頭をよぎるのは
あの夏の日の
有希の涙
俺があかりを苦しめている原因だと知ったら
きっと有希は俺を軽蔑するだろう
ずっと騙してきたのだと
そう思って俺から
今度こそ
本当の意味で離れていってしまうのだろう
:08/11/17 13:35
:PC
:b2/wfidM
#440 [みぉり]
「………いつまで持つかな」
今のこの関係はどれだけ続けられるんだろう
いつかは
あかりにも、有希にも打ち明けたい
だけど
せめてその時までは、
このままで居させてほしいー……
:08/11/23 15:37
:N905i
:zeHVN8cs
#441 [みぉり]
━━━ーーーーー…………
有希side
「…………疲れた」
放課後の屋上
すっかり習慣となった独り言を呟きながら
空を見上げる
凪と以前のような幼馴染みに戻って数週間
たまに部屋に行ったり、
あかりを交えてご飯をしたり
それなりに
演じられてると思う
:08/11/23 15:46
:N905i
:zeHVN8cs
#442 [みぉり]
だけど
つらい
普通に装うことが
こんなにもつらいなんて
凪が通りすがりの子に話し掛けられるのは日常のこと
学内だって
学外だって
それくらい人気者
:08/11/23 18:55
:N905i
:zeHVN8cs
#443 [みぉり]
改めて目の当たりする日々は
自分の中の
醜い部分がチラホラ影をださせる
「………はぁ」
凪の自由なのに、
誰と付き合ったって、セフレを作ったって
:08/11/23 19:03
:N905i
:zeHVN8cs
#444 [みぉり]
わかっているはずなのに
気持ちは追いついてくれない
毎日この繰り返し
正直、しんどい
バーテンの仕事の時は
周りにちやほやされまくってたし
きっと私の知らないだけで
色んな凪の世界があるんだろうな
:08/11/25 03:09
:PC
:OcanHo86
#445 [みぉり]
…………なぁんて、考えても仕方ないんだけどさ
コンクリートの地面に寝そべり、
頬にあたる風を感じながら
目を閉じていると
ふと陽の光が遮られた
「………、遅いよ」
目を開くことなくつぶやいた
:08/11/29 02:15
:N905i
:OxLw/ph.
#446 [みぉり]
「掃除当番だっつぅの」
やや不貞腐れたように
返してくるその声にふっと
笑って、目を開く
「……課題………つらい…よ」
見上げた森くんは苦笑いで
私を見下ろしていた
:08/11/29 18:25
:N905i
:OxLw/ph.
#447 [みぉり]
「……だから、こうやって話聞いてんだろ?」
『課題』
私が、
今までと同じように
変わらずに
凪といるための課題
「………感謝してます」
:08/12/03 17:24
:N905i
:.KlV3Yw6
#448 [みぉり]
私の隣にストンと
腰を下ろす動きに合わせて
ゆっくりと起き上がる
こうして放課後に
森くんと会うのも
最近の習慣
同じ経験のある森くんは
幼馴染みでいることの
辛さを誰よりも知っている
:08/12/03 19:36
:N905i
:.KlV3Yw6
#449 [みぉり]
毎日を普通に過ごす中で
色んな不安や不満
自己嫌悪は数え切れない
それを発散できるように
他愛ない話でも
誰にも言えない自分勝手な想いでも
森くんは笑って共感してくれる
:08/12/04 13:20
:PC
:bToo3fAc
#450 [みぉり]
あかりには言えない
こんな自分は
どこかみっともなくて
言いたくなくて
同じ経験のある森くんに
救いを求めたんだ
:08/12/04 13:23
:PC
:bToo3fAc
#451 [みぉり]
「………………ない、よ」
「………そうか」
顔を合わせる訳でなく、
互いに前を見つめたまま
交わす言葉の意味を
深く言わずとも
察してくれるありがたさ
:08/12/11 03:15
:N905i
:PD22MhZE
#452 [みぉり]
「よかったじゃん、たまにはそんな日がないと気持ちがパンクしちまうだろ」
「……うん、そうだよね」
苛立ちや嫉妬を感じないで
過ごせた今日はラッキー
……と気持ちを切り替えて
明日に備える
:08/12/11 03:18
:N905i
:PD22MhZE
#453 [みぉり]
そうやって
自分の気持ちと
バランスを取りながら
毎日を過ごしてる
だけどそれは
森くんがいるからこそ
できていることで
もしも
森くんがいなかったら
とっくの昔に
ギブアップしてると思う
:08/12/20 13:30
:N905i
:a3YejZ1.
#454 [みぉり]
ぼーっと空を見つめる森くんに
実は聞きたいことがあった
それは屋上の鍵のこと
凪から
代々、受け継がれていることは
聞いて知っているけれど
森くんはどうやって
鍵を手にしたんだろう
:08/12/22 00:19
:N905i
:lgMCcy3.
#455 [みぉり]
「………鍵、なんで持ってるの?」
直球ど真ん中
「へ?」
やや面食らった様子に
慌てて言葉を続ける
:08/12/23 20:23
:N905i
:u7GLEFZg
#456 [みぉり]
「ぃやっ……あの、その……屋上の鍵を…誰から受け継いだのかなぁって…思いまして………」
言葉は弱々しくなり
仕舞いには目線も下向きになってしまった
あぅ…
なんでこうも
考え無しにしゃべっちゃうかな
明らかに
突っ込まれたくなかったオーラが
全開な森くん
:08/12/26 21:38
:N905i
:Tbu/zhr6
#457 [みぉり]
自分の頭を
ふるふると振り払い
なんとか取り繕う言葉を
考えていると
森くんが口を開いた
「………知り合いから」
:08/12/26 21:40
:N905i
:Tbu/zhr6
#458 [サリー]
:08/12/27 08:18
:D905i
:BF/LnpNk
#459 [みぉり]
:08/12/29 01:51
:N905i
:MK6t9tec
#460 [みぉり]
>>457から
「えっ?」
パシッ
「いたっ……っつぅ〜」
顔をあげたのと同時に
森くんにデコピンをされてしまった
:08/12/29 01:54
:N905i
:MK6t9tec
#461 [みぉり]
「なんでデコピンすんのぉ……ぁいたた…」
涙目になりながら
ピリピリと痛みの残る額を
撫でつつ、森くんを睨む
しかし
当の森くんは
むすっと子どもみたいな顔で
私を見めている状態
……………え?
なんか……機嫌悪…い?
:08/12/29 01:58
:N905i
:MK6t9tec
#462 [みぉり]
ひとまず、額を押さえ
様子を伺いながら声を掛ける
「…なんか………怒ってる?」
「は?怒ってねぇよ」
そう言うくせに
不機嫌オーラが全開なのは
見て明らか
「…………うそだ」
:08/12/29 02:36
:N905i
:MK6t9tec
#463 [みぉり]
「ぁあ?」
ほらぁぁ!!
絶対、機嫌悪いぃぃ〜……
私の発言が火に油だったのか
口調がより険しくなる森くんに
思わず肩が竦んだけれど
これで怯むような
園田有希ではありませんことよ
:08/12/29 02:40
:N905i
:MK6t9tec
#464 [みぉり]
「じゃぁ、その態度はなに?」
「………別に、同じだし」
はぃっ!?おいおいおい……
いつもは、もっと声のトーンが高くて
何より、
そんな深く眉間にシワよせてないでしょうがっ!!
:08/12/29 02:43
:N905i
:MK6t9tec
#465 [みぉり]
誰が聞いたって
そんな事は通用しないのに
むすっと言い返す森くんが
小さな子どもみたいで
ちょっと、呆れて
おもしろい
って、おもしろがってちゃダメじゃん!
:08/12/29 02:51
:N905i
:MK6t9tec
#466 [みぉり]
「私……なんか変なこといった?」
ちょっと真面目に
森くんを見つめる
森くんは
何も言わず、動きもしない
……ってことは
きっと、私が言った言葉がきっかけなのよね多分
:08/12/29 17:34
:N905i
:MK6t9tec
#467 [みぉり]
……やっぱり、鍵のこと
触れられたくなかったのかな
「…………鍵を誰からかって聞いたから?」
「……」
またまた直球
だって回りくどいことは
好きじゃないから
:08/12/29 20:41
:N905i
:MK6t9tec
#468 [みぉり]
どんな小さな事でも
モヤモヤしたままなのは
嫌い
ちゃんと
その時その時に
解決しなくちゃ落ち着かない
「……黙ってちゃわかんないよ」
困りながら
でも無理に聞き出そうとしていることに
内心びくびくしながら
尋ねる
:08/12/29 20:55
:N905i
:MK6t9tec
#469 [みぉり]
そこからは、黙り込み我慢大会
口を開かず、
じっと森くんの様子を見つめる
:08/12/30 02:57
:N905i
:YQzwgtwg
#470 [みぉり]
━━━ーーー………
5分後
「…………鍵のことな」
諦めたようにため息を吐いて
口を開いたのは森くん
我慢比べは私の勝ちみたい
「うん、知り合いから引き継いだんでしょ?」
:08/12/31 01:51
:N905i
:Nxt9fjQQ
#471 [みぉり]
聞き返す私をちらりと見て
森くんはゆっくりと
仰向けになるように横になった
「…………知り合いってのがさ」
「ん?」
聞きながら
同じように体を横にする
:08/12/31 02:58
:N905i
:Nxt9fjQQ
#472 [みぉり]
互いの目に映るのは
真っ青な空と雲
「………あいつ」
゛あいつ゛
あぁ…例の………
「………幼馴染み?」
:08/12/31 03:03
:N905i
:Nxt9fjQQ
#473 [みぉり]
言ったきり
返事がなかったけれど
それが何よりの答え
森くんも
私と同じように
幼馴染みから鍵をもらったんだ
なんて偶然なんだろう
こんなことまで
同じだなんて………
:08/12/31 03:06
:N905i
:Nxt9fjQQ
#474 [みぉり]
「…………お前も…同じだろ」
「ん……ま、ね」
そのまま
黙って空を見上げる
互いの奇妙な偶然に
なんだか、
安堵感を抱きながら……
:08/12/31 20:43
:N905i
:Nxt9fjQQ
#475 [みぉり]
「………どっか行くか」
「ん……え?」
思わず体を起こして
横に目を向ける
゛よっ゛の掛け声で
森くんも体を起こした
:08/12/31 23:24
:N905i
:Nxt9fjQQ
#476 [みぉり]
「気晴らしってことで」
にかっと笑う森くん
そうだね
気晴らしも必要だよね
私も笑顔で頷いて
二人揃って、玄関まで歩く
:09/01/01 03:22
:N905i
:LnyKyn.2
#477 [みぉり]
その道すがら
放課後とはいえ
まだちらほらと校内に残る生徒達が
私と森くんを見ては
何か話をしている
………感じ悪いなぁ
なんて思いながら
なんて言われてるのは
想像がついていた
:09/01/01 15:36
:N905i
:LnyKyn.2
#478 [みぉり]
ちらっと横に目を向ければ
キレイに整った顔
誰もが目を止める
その容姿
……それに引き替え
至って普通の私
十人並のなかでも中の中
:09/01/01 22:17
:N905i
:LnyKyn.2
#479 [みぉり]
……いや、
今更、仕方のないことなんだけど
チラチラ見ていた私の視線に
気付いた森くんが
不思議そうに首を傾げている
「?…なんだよ、」
「なんでもないよ〜……男前だなぁと思って」
:09/01/01 22:44
:N905i
:LnyKyn.2
#480 [みぉり]
゛はぁ?゛と言いながら
先に靴を履き替えて、外に出てしまった
慌ててその後を追いかける
夕方近い時間なのに
夏前の空は真っ青で
その眩しさに
思わず目が眩んだ
:09/01/01 23:21
:N905i
:LnyKyn.2
#481 [みぉり]
「置いてくぞー」
森くんの声に
目を開いて再び並んで歩く
校門を過ぎて
近くの公園前を通り過ぎようと
して、隣姿がなくなった
:09/01/01 23:45
:N905i
:LnyKyn.2
#482 [みぉり]
「あ、れ?……森くん?」
キョロキョロ見回しても
見当たらない
えぇー??
どこにいったの?
:09/01/02 00:18
:N905i
:xuIQt6qU
#483 [みぉり]
……けど
私がここから変に動いちゃったら
余計に会えなくなりそう
………おとなしく待機しとこ
公園の柵に寄り掛かる
園内からは楽しそうなこどもの声
………っていうか、、、
どっか行こうって
言いだしたのは森くんなのに
勝手にいなくなるって
どぅなのよ
:09/01/02 00:26
:N905i
:xuIQt6qU
#484 [みぉり]
……なんて思ってはみるけど
人を待つのは慣れてる
「ゆぃちゃん待って〜」
「なぉと、遅いんだもん」
ふいに背後から聞こえた声
振り向くとそこには
小さな女の子がジャンクルジムを
上手にするすると登り
その後を必死に追い掛けて
もたつきながらも登る小さな男の子の姿
:09/01/02 01:14
:N905i
:xuIQt6qU
#485 [みぉり]
あらまぁ…可愛い
自然と笑みが零れて
姿勢を変えて中を見る
微笑ましい小さな二人に
懐かしい記憶が蘇る
『なっちゃん、危ないよ』
『ゆーちゃんは怖がりだなぁ』
:09/01/02 01:51
:N905i
:xuIQt6qU
#486 [みぉり]
いつもいつも
止めるのも聞かないで
無茶ばっかりの後ろ姿を
必死に追い掛けていた
置いていかれると
すぐ泣く私
いつからか、凪は
その度に色とりどりのビー玉を1つくれたっけ
:09/01/02 02:08
:N905i
:xuIQt6qU
#487 [みぉり]
………いつから
『なっちゃん』と呼ぶのをやめたんだったかな
小学校に上がって
凪が『ゆーちゃん』から『有希』に
呼び方を変えたから
なんか悔しくて変えたような気がする
:09/01/02 02:12
:N905i
:xuIQt6qU
#488 [みぉり]
あの時
変えなかったら今も『なっちゃん』と呼んでいたのかもしれない
今となっては、
どうにもならないことだけど
私の目の前にいる
小さな『なおと』くんも
いつか『ゆいちゃん』から
『ゆい』と
呼び方を変えてしまうのだろうか
:09/01/02 02:17
:N905i
:xuIQt6qU
#489 [みぉり]
「…そのままでいて欲しいなぁ」
ぽろりと口に出た言葉
たかが、呼び方ひとつだけど
それは小さなきっかけとなる
凪が泣く度にくれたビー玉で
いつも笑顔になっていた
:09/01/02 02:22
:N905i
:xuIQt6qU
#490 [みぉり]
だから、時々
わざと泣いたりして
凪が立ち止まって
私の手を引いてくれるのを
待っていた
けれど
大きくなるにつれて
泣く理由がなくなってきて
凪からビー玉をもらわなくなった
追い掛けるけど
手を引いてもらうほど
距離が空かないように
互いにあわせられるようになった
:09/01/02 02:27
:N905i
:xuIQt6qU
#491 [みぉり]
それで
今の距離感……といっても
すごくすごく近いけれど
お互いに心地がいい空気ができた
それはすごく自然なこと
当たり前の成長過程で生まれたもの
:09/01/02 02:29
:N905i
:xuIQt6qU
#492 [みぉり]
凪は時間にルーズになって
遊ぶときは
決まって私が待ちぼうけ
おかげで
時間を潰す術が身についた
人を待つのもお手のもの
…………ってなんか
悲しい自慢だなぁ
:09/01/02 02:35
:N905i
:xuIQt6qU
#493 [みぉり]
「わりぃ、待たせた」
突然、真後ろからの声
「ひゃぁっ」
慌てて振り向くと
そこにはヘルメットを携えた森くん
:09/01/02 02:42
:N905i
:xuIQt6qU
#494 [みぉり]
「びっくりしたぁぁ〜…」
回想から一気に現実へと
引き戻してもらったけれど
おかげで心臓はバクバク状態
「ごめん……そんなおどかすつもりじゃぁ……」
:09/01/02 02:47
:N905i
:xuIQt6qU
#495 [みぉり]
「いきなりは誰でもびっくりするよ」
一呼吸おいて
ジロリ睨んで、そう言うと
森くんはいたずらっこ顔で笑ってから
もう一度、謝った
………まぁ、
私も完全に油断して
森くんのことを
すっかり忘れていたのだけれど
:09/01/02 02:57
:N905i
:xuIQt6qU
#496 [みぉり]
「いきなりいなくなるし…何してたの?」
尋ねる私にズイっと
差し出したのはヘルメット
「かぶれ」
「へ?」
くるりと背を向けて
すたすたと歩く姿を慌てて追う
:09/01/02 17:12
:N905i
:xuIQt6qU
#497 [みぉり]
もー……
歩きだしてすぐ
壁沿いに止められているバイク
「……え、まさか」
いやな予感に
恐る恐る尋ねる
「そ、おれの」
:09/01/02 20:31
:N905i
:xuIQt6qU
#498 [みぉり]
言いながら颯爽(サッソウ)と
バイクにまたがり
ヘルメットを被る
ぽかんとする私に
「………早く乗れよ」
後ろを指す
「え?………乗るの…?」
:09/01/03 01:48
:N905i
:8WosmgyM
#499 [みぉり]
バイクなんて
乗ったことがないのに
と、思わず立ち尽くす
「……怖ぇの?」
ニヤっと笑う顔に
私の負けず嫌いが駆り立てられた
「のっ、乗るわよ!これくらい」
:09/01/03 02:21
:N905i
:8WosmgyM
#500 [みぉり]
ぱっと、後ろに乗る
「捕まらないと落ちるぞ」
ズイっと
私の両手を自分の身体にまとわせ
森くんはエンジンをかけた
えぇっ///
ちょちょちょっと…ッこれは恥ずかしい///
:09/01/04 03:24
:N905i
:SOMCr.4k
#501 [みぉり]
ブォンッ…………
「ひゃっ……ッ…」
エンジン音に驚か、目を瞑っている間にバイクは走りだした
反射的に森くんにしがみつく
……あ、なんか…大丈夫だ
:09/01/15 15:46
:N905i
:oGmdxCtM
#502 [みぉり]
初めて体感する風の強さは
怖いかもしれないと思っていたけど
しがみついた森くんの背中は
ブレザー越しでも
あたたかくて
不思議と穏やかな気持ちになれた
そのおかげか
怖さはまったくなくて
目を開けた先の
広がる世界は瞬く間に
風をきるバイクの横を流れていく
:09/01/16 02:05
:PC
:gWADcupw
#503 [みぉり]
うわぁ・・・
すごい!・・・・あっという間に景色が変わってく
怖さなんてすっかり忘れて
目の前をくるくると
変わる世界に息を呑んだ
「こわくないかー??」
エンジン音に掻き消されそうになりながら
聞こえた森くんの声
:09/01/19 01:11
:PC
:9zdjWxb2
#504 [みぉり]
その声に、はっと
思わずしがみついていた手を緩くした
「だっ大丈夫だよ〜!!風〜気持ちいいね〜!!」
エンジン音に負けじと
大声で答えると
森くんが一層、
加速させていく
:09/01/22 01:28
:PC
:hFwRvnFM
#505 [みぉり]
「ひゃぁっ?!?!」
再び、がしっと
森くんにしがみつくと
その背中から
くくっと笑っている振動が伝わってきた
・・・・からかいやがったわね
むっと
思いっきり巻きついた手を
きつく締めあげてやる
:09/01/22 03:22
:PC
:hFwRvnFM
#506 [純麗]
頑張ってください

:09/01/25 18:25
:N905i
:j4oKdomw
#507 [我輩は匿名である]
:09/01/25 22:30
:D705i
:U3IHcsUw
#508 [みぉり]
>>純麗さん☆
ありがとうございます!
なかなか更新できなくてすいません。
がんばります(^^)
>>匿名さん☆
アンカーありがとうございます!
:09/01/27 00:26
:PC
:jFZWWUJQ
#509 [みぉり]
>>505から
「ぐぇっ・・・・おぃっ」
森君の少し苦しそうな声にちょっと満足
そのまま手を緩めて、移り変わる景色を楽しむことにした
・・・・・・
15分ほど走って、バイクが止まった
そこはまだ少し肌寒い海辺
:09/01/27 00:29
:PC
:jFZWWUJQ
#510 [みぉり]
「ひゃぁー!!」
ヘルメットを外し、思わず駆け出す
だって、大きな太陽と海と空の真っ青な色があまりに綺麗でじっとしていられなかったから
「おいっ!メットは置いてけよ〜!」
後ろから聞こえた森君のその声にくるりと振り向き、届くようにと力をこめてメットを投げた
「ちょっ・・・お前っ・・・!」
:09/01/27 00:42
:PC
:jFZWWUJQ
#511 [みぉり]
メットを受け取ろうと慌てつつも必死にバランスを取る森君を尻目に靴を脱いで、波際まで歩く
・・・・・あったかい
日の光を浴びた砂は、ほっこりと暖かく歩きやすかった
波打ち際の海水で色の変わった砂は冷たく、足に少し力を込めてやればずんずんと沈んでゆく
:09/01/27 02:41
:PC
:jFZWWUJQ
#512 [我輩は匿名である]
:09/01/27 13:32
:W52SH
:WQXkX6CQ
#513 [みぉり]
>>匿名さん☆
アンカーありがとうございます(^^)
:09/01/28 04:22
:PC
:Ei/Ravds
#514 [みぉり]
>>511から
本当に埋まりきってしまわないように、足を引き抜き、ゆらゆらと打ち寄せる波に少し足が触れる程度に進んでみる
「〜〜っ・・・冷たい」
一瞬、水に触れただけなのに、その冷たさに思わず足を引っ込めた
・・・・・はずなのに、次の瞬間に私の足は太ももまで水が滴っている始末
:09/01/28 04:29
:PC
:Ei/Ravds
#515 [みぉり]
慌てて足元を確認してみるも、私がいるのは打ち寄せる波がかかるはずのない所
・・・・・・ということは?
すぐに思い当たる節があり
ゆっくりと視線を動かした先にいたのは、してやったり顔の奴
「・・・・・・ちょっと?今、何したのかな?」
:09/01/28 06:25
:PC
:Ei/Ravds
#516 [みぉり]
引きつった笑顔で聞く私
「え?何が?(笑)」
すっとぼけた顔で笑いながら濡れた両手を振って、水を飛ばす森くん
え?何が?じゃないでしょーがっ!!!!!!
:09/01/28 06:30
:PC
:Ei/Ravds
#517 [みぉり]
「何してくれちゃってんのよっ!!」
「あ?ばれた?笑」
ばれた?じゃないっつの!!
けらけらと憎たらしく笑う姿に思いっきり水をかけてやる
バシャッ…
:09/01/28 19:29
:N905i
:iC33MXOs
#518 [みぉり]
「あ``・・・・・」
・・・・・・ほんのちょっと
ほんのちょこっとだけ、太ももあたりにかけてやろーって思ってたのよ?
水をかけた体勢のまま動けない私
頭から水を滴らせ、中腰の姿勢から動かない森くん
:09/01/29 00:22
:PC
:ryFEvhL.
#519 [みぉり]
「………………」
「………………」
水をバシャンとかけるのと同じタイミングで、これまた森くんも水に手を突っ込むために中腰になっていて
まさか、こんなタイミンクでばしゃんと水がかかっちゃうとは思わなかった
………と言ってもすでに後の祭り
:09/01/30 19:46
:N905i
:ZOPARhyc
#520 [みぉり]
「……水も滴る良い男っ!!……なんつって……」
ははは、と乾いた笑いをしてみるものの森くんは相変わらず動かない
……こりゃマズイ
そう直感し、そろりと背を向けて波際から立ち去ろうとした………が
「…………おぃ」
:09/01/31 16:39
:N905i
:gO6JOJ0I
#521 [みぉり]
背後から聞こえたその声にビクっと体が固まった
振り返るのが怖いくらいのオーラを感じずにはいられないし………
「……園田先輩、、俺、頭に水ぶっかけられちゃったみたいなんですけど?」
:09/02/03 16:30
:N905i
:vYl6Uvmw
#522 [みぉり]
゛どーしてくれんの?゛
と、聞こえたような気がするのは私の勘違いでしょうか
「あははは……はは…手元がね……狂っちゃったみたいでぇ…」
視線をビシビシ感じながらも、振り向けず
沈黙してしまった
:09/02/17 17:26
:N905i
:WcUO5jCU
#523 [みぉり]
……って、明らかに悪いのは私なのに
謝るタイミングも完全に逃した………
この沈黙がやけに長く感じられて余計に気まずい………
:09/02/22 13:24
:N905i
:WuRDaLAo
#524 [みぉり]
「………仕方ねぇなぁ」
「へ?」
つぶやきが聞こえて
振り向きかけた私の体がふわりと浮いた
え?!何?!
思わず体を硬直させて目を見開くと
すぐ近くにあったのは森くんの顔
:09/02/22 13:28
:N905i
:WuRDaLAo
#525 [みぉり]
「ななななっ!?」
何何何??!!
訳がわからずめちゃめちゃ動揺しながらも今の自分の状態を知ろうと、周りをキョロキョロしてみる
私の体は森くんに支えられて宙に浮いていて………えーと?
この態勢って……もしかしなくてもお姫さま抱っこですか!?
:09/02/22 13:33
:N905i
:WuRDaLAo
#526 [みぉり]
困惑したまま、私を抱き上げた森くんを見る
その顔はさっきのニヤリ顔と同じで、瞬間いやな予感
「・・・・やられたらやりかえす、ってな」
「・・・・・はい?」
さわやかな笑顔で口を開いた森くん
恐る恐る続きを聞き返す
:09/02/22 22:57
:PC
:DsMEKhPQ
#527 [みぉり]
「俺のモットーなの」
「は?」
どういう意味ー・・・っと言いたかったのに
バッシャン!!
という大きな水音に私の言葉はかき消されてしまった
「〜〜〜〜〜っなにすんのーーー!?!?!??!」
:09/02/22 22:59
:PC
:DsMEKhPQ
#528 [みぉり]
抱きかかえられていた温もりは消え、代わりにあるのは冷たい水
尻餅をついてしまった体勢で水に浸かっている私
当然、スカートはびしょびしょ
かろうじて濡れていないのはシャツのみ
・・・・・・確かにね、
私が水をぶっかけましたよ、えぇ、やりましたとも
:09/02/22 23:07
:PC
:DsMEKhPQ
#529 [みぉり]
それは認めましょう
でもね?
この仕打ちはないんじゃないかしら?
しかも、頭に水かけるつもりなんてなかったんだから!!いわばあれは事故なのに!
全身水浸しってひどすぎだよぉぉ!!!!!
:09/02/22 23:15
:PC
:DsMEKhPQ
#530 [みぉり]
「森くんのばかーっ!!」
叫びながら見上げた森くんは、悪びれる様子もなく大笑いしてお腹をかかえている始末
ひ、ひどい・・・・・めっちゃ笑ってるし!
ふつふつと怒りがこみ上げて、尻餅をついてままではあったけど
上半身動かして、森くんの右腕を掴む
森くんが一瞬、目を見開いて慌てたのがわかったけど
勢いよく、その腕をひっぱってやった
バシャーーーッン
:09/02/22 23:27
:PC
:DsMEKhPQ
#531 [みぉり]
「〜〜〜っつめてぇ」
文字通り、全身水浸しで両手をついた森くんの第一声
そんな彼を横目に、私は立ち上がって
もう一回、頭っから水をバシャンとかけてやった
:09/02/23 00:16
:PC
:3Zw2M3OI
#532 [みぉり]
「うわっ・・・・しょっぱ・・・っ」
口に海水が入ってしまったようで、眉間にしわを寄せてフルフルと頭にかかった水を振り切る森くん
「これでお互いさまでしょっ!」
そう言い放って、一人先に波打ち際から離れ
かばんと靴を置きっぱなしにしたバイクの方へと歩く
森くんが悪いんだからっ!
謝ったりなんかしない!
:09/02/23 01:08
:PC
:3Zw2M3OI
#533 [みぉり]
「おぉい・・・・園田ぁ〜・・・・」
「先輩を呼び捨てにしないでくださーい」
後ろからパタパタと、近づく声にも振り向かず
むすっと言い返し自分のカバンからハンドタオルを捜索する
ブルッ
背筋に急に悪寒が走った
肌にまとわりつく海水が、体温を奪ってるのだ
さっきまで射していた陽の光も、気づけば空を真っ赤に染めながら海へと沈んでいっていた
:09/02/23 01:13
:PC
:3Zw2M3OI
#534 [みぉり]
やばっ・・・寒い
冷えた手で、なんとかタオルを取り出して濡れた制服を無言で拭く
横にはやや、バツが悪そうに立つ森くんが視界にあるけれど、無視を決め込む
「・・・・園田、あの」
「先輩、でしょ?」
:09/02/23 01:19
:PC
:3Zw2M3OI
#535 [みぉり]
完全にご立腹オーラで、話す私に森くんはやや困惑気味
・・・・・・いや、私も森くんに対して水ぶっかけてその上、謝りもしてない・・・・・けど
体温が下がるのと同時に、かっとなっていた頭も冷えてきて
自分ばかりが森くんを責められる立場ではないと、冷静に感じつつも
どうにも、タイミングを掴めない
:09/02/23 01:22
:PC
:3Zw2M3OI
#536 [みぉり]
・・・・・・意地っ張りな性格ってこんな時は、本当に困りもの
謝る口火を切れずに、無言のまま下半身の水を拭っていると
「ごめん、悪ふざけが過ぎた・・・・園田先輩」
その声に視線を移せば、頭を深深とさげた森くんがいて
「えっ・・・・あ・・・・」
:09/02/23 01:26
:PC
:3Zw2M3OI
#537 [みぉり]
「…っ…私も、…ごめんなさい」
慌ててペコリと頭を下げてしまった
………謝れちゃった
勢いとはいえ、素直に森くんに謝れた自分にびっくりしつつ顔をあげる
:09/02/23 18:32
:N905i
:6/hIe97Y
#538 [みぉり]
ドキッーーーーッ
そこにはくしゃっと笑う森くん
その顔は真っ赤な夕陽に照らされ
ぽたぽたと垂れる雫が反射して、それがまた色っぽくて
心臓が大きく跳ねた
:09/02/24 23:55
:N905i
:ElgW3RqE
#539 [みぉり]
そんな私を見て、森くんがクスっと笑って口を開く
「・・・・・なに見惚れてるんですか?園田先輩(笑)」
はっ
「みっ、見惚れてなんかいませんっ」
慌てて視線を逸らし、再びスカートの水気を拭う
・・・・・びっくりしたっ
あまりに夕陽が似合いすぎてて・・・・
:09/02/25 05:19
:PC
:t2qodPZU
#540 [みぉり]
ドキドキと、心臓が鳴ってるのを悟られないように至って平静を装い、足を拭い続けていると
「……ぷっ」
隣でいきなり吹き出した声
ん?と顔をあげれば、間近にある森くんの顔
:09/02/25 15:47
:N905i
:FdRDGqIM
#541 [みぉり]
「ッ!?!?!?」
あまりの近さに、ビクっと体を仰け反らせて驚くと
森くんは、あのいたずらっこみたいな笑顔で
「…………顔、真っ赤」
そう言って、私にバサっと何かをかけた
:09/02/25 17:12
:N905i
:FdRDGqIM
#542 [みぉり]
「ひょっ?!」
急に視界を奪われて、ワタワタと被せられたそれを取ると
それは私のより一回り以上大きなジャージの上
……なんでジャージ?
:09/02/27 23:53
:N905i
:UdJobM/I
#543 [みぉり]
疑問に思って森くんを見ると、濡れたシャツを脱いでぎゅっと絞りながら
「透けてるから」
え?
……………えっ!?
:09/02/28 00:04
:N905i
:1eYyH9cs
#544 [みぉり]
その言葉に自分のシャツを見てみれば
白シャツの下からうっすら緑色が透けていて……
「っ!!///早く言ってよ〜〜っ!!」
またまた私の叫び声が、波際に響き渡った
:09/02/28 12:58
:N905i
:1eYyH9cs
#545 [みぉり]
慌ててジャージを羽織り、チャックをしめる
その間に森くんはさっさと絞ったシャツを着直し、ブレザーを羽織りバイクに乗る用意をして
「帰んぞ」
私にヘルメットをぽんと、手渡してバイクにまたがった
:09/02/28 13:42
:N905i
:1eYyH9cs
#546 [みぉり]
「えっ……だって森くん……濡れたままじゃ」
そのままヘルメットを被ろうとするのを慌てて止めて、タオルを手渡す
「サンキュ……けど、家に帰った方が早い」
「へ……そりゃそうだけど……」
:09/02/28 15:00
:N905i
:1eYyH9cs
#547 [みぉり]
渡したタオルで、がしがしと頭を拭くとすぐに返してそのままヘルメットを被りエンジンをかける
え?乗るの?……この濡れた状態で?
…………私、家はここからちょっと遠いんですけど
そんなことを思いながら、乗るのを躊躇していると
置いてくぞと言わんばかりの表情を隙間から覗かせる森くん
ちょっ……っ!!
:09/02/28 15:23
:N905i
:1eYyH9cs
#548 [みぉり]
置いていかれては困る!!
ワタワタと、カバンを掛けて後ろに乗ると、バイクは勢い良く走りだした
「…〜〜っっ………さむいっ!!」
寒いっ!!
陽が落ちかけで、一気に気温が下がったせいか
感じる風も肌寒くなっている
「家はー?」
:09/03/01 09:55
:N905i
:BvFJOOvw
#549 [みぉり]
エンジン音に負けないようにと、声を大きく尋ねてくる
「潮見高から美術館越えた先ぃ〜〜〜っ!!」
私も負けじと声を返したけど、森くんはそのまま返事もせずにバイクを走らせて
私は私で、寒さのあまり森くんの背中にぴったりとくっついて、あと20分はこの寒さに耐えなくてはと、目を閉じた
:09/03/01 10:03
:N905i
:BvFJOOvw
#550 [みぉり]
バイクのエンジン音と、たまにすれ違う車の音
それだけが耳を掠めながら、10分程度走ったあたりで急に減速し始めた様子に
違和感を感じて、閉じていた目を開くと、ちょうどバイクが停止した
「ついたぞ」
えっ?!
もうついたの?!?!早いっ!!
:09/03/02 01:21
:PC
:YHah7QxQ
#551 [みぉり]
驚いて森くんを見ると、森くんはさっさと降りて歩き出す。
私もすぐにバイクを降りてー・・・・ふと、疑問
・・・・・待って?
私、森くんに家の住所なんていってないよね?
教えてないのにたどり着けるはずがない
・・・・っていうか、どんなに急いでも10分でたどり着ける距離じゃないし
:09/03/02 01:22
:PC
:YHah7QxQ
#552 [みぉり]
・・・・・・。
え?・・・・・ってことは?
視界を狭くしていたヘルメットを外して、見回す景色は全く知らないものばかり
ただ、すぐ近くの電柱に張られた住所の看板から
ここがどの辺りなのかは見当がついた
・・・・・・なんで?
学校までも、まだ少し距離あるのに・・・・
:09/03/02 01:25
:PC
:YHah7QxQ
#553 [みぉり]
家まで送ってくれとまでは言わないけれど、
せめて学校の前くらいまでは連れて行って欲しかったのに・・・・
ここから歩くと結構時間かかるなぁ〜うぅ・・・・
単純に計算しても30分はかかるであろう道のりを思うと
「はぁ・・・・。」
思わずため息が出てしまった
:09/03/02 01:28
:PC
:YHah7QxQ
#554 [みぉり]
と、ため息ついた所で歩いて帰らなきゃならない事実は変わらないか・・・・・。
やれやれ、とカバンを肩にかけ直す
とりあえず、このヘルメットを返さないことには帰れないし
「森くん、これ、ありがー・・・・・あれ?」
森くんに声をかけようと、振り返った先には一軒の大きな家があるのみ
:09/03/02 01:32
:PC
:YHah7QxQ
#555 [みぉり]
・・・・・またどっかに行っちゃったよ。もぅ!
辺りをキョロキョロしてみても、その姿はどこにもない
・・・・・ってことは・・・・この家の中に・・・・入ったってこと?
普通に考えるとそうだよね?
純和風で、立派な瓦屋根の大きな家
・・・・・なのにそのまん前には、大きなバイク
・・・・・・・・・・・変な組み合わせ(笑)
:09/03/02 01:35
:PC
:YHah7QxQ
#556 [みぉり]
バイクと家との並びがなんだかおかしくて、ぷっと吹き出してしまうと
「・・・・・頭、大丈夫か?」
まさに私が笑った瞬間に、森くんの声が聞こえた。
声に視線を動かせば、家の扉から呆れ顔の森くんがこちらを見ていた
はっ
笑ってる場合じゃなかった!ヘルメット返さなきゃ
:09/03/02 01:40
:PC
:YHah7QxQ
#557 [みぉり]
「森くんっ!ヘルメット!忘れてる!!」
たたっと駆け寄り、ヘルメットを渡す
「あぁ。」
「どうもありがとうございましたっ!」
森くんが受け取ったのを確認して、ぺこりと頭を下げて帰宅しようと向きを変えた
外はすっかり陽も落ちてるし、濡れたままじゃ体もどんどん冷えちゃう
:09/03/02 01:43
:PC
:YHah7QxQ
#558 [みぉり]
軽くタオルで拭っただけじゃ、やっぱり寒いし
走って帰ったほうが案外、体もあったまっていいのかも
そんなことを考えつつ、歩き出そうとした瞬間
がしっ
「へ?」
森くんが私の腕を掴んだ
:09/03/02 01:46
:PC
:YHah7QxQ
#559 [みぉり]
「え?なに?」
足を止められたことに、キョトンとしながら尋ねる
「なに帰ろうとしてんの?」
眉間にシワを寄せて、難しい顔をする森くん
その表情の意味がわからず”?”が頭を回る私
「え?だって、ここ森くん家でしょ?私の家はここから歩いてー・・・・」
:09/03/02 01:50
:PC
:YHah7QxQ
#560 [みぉり]
「このまま帰ったら風邪ひくだろ、服貸すからあがってけ」
「えっ!!いいよ!そんなの、悪いからっ!!」
ヘルメットも返したしさっさと帰るよ、まで言いたかった私の言葉を遮り、森くんは私の肩からカバンを取ってさっさと家の中に入ってしまった
「ちょっ・・・・っ・・・大丈夫だってばっ!ねぇ!森くん〜!!」
:09/03/02 01:54
:PC
:YHah7QxQ
#561 [みぉり]
もうっ!勝手なんだから〜!!
「はぁ〜・・・・」
再び、ため息をつくと早急な帰宅は諦めて
森くんの家にお邪魔することにした
「お邪魔しま〜す・・・・・」
・・・・・なにこの家
:09/03/02 03:03
:PC
:YHah7QxQ
#562 [みぉり]
外から見ても広かったけど、中はもっとすごい
ザ・日本とでもいいましょうか
「…………ボンボンなの?」
森くんの後ろをくっついて歩きながら、思わず呟く
「は?………あぁ…まぁ……普通の家とはちょっと違うか」
:09/03/03 17:20
:N905i
:L4tmRltQ
#563 [みぉり]
振り向きもせず、答えたその声に、それ以上聞くことはいけないような気がして
スタスタと歩く森くんの後をついて静かに歩いた
・・・・・・廊下長いっ!!
っていうか、中庭すごいんですけど
純和風すぎるその造りに驚きつつ、ある洋風な扉の前で森くんが足を止めた
:09/03/03 21:58
:PC
:16i80ETU
#564 [みぉり]
ガチャ・・・・
「ここ、入って」
それに合わせて立ち止まった私を横目に、扉をあけた森くんは中に入るように促す
「?・・・・失礼します・・・・。」
入った部屋の壁には、バスタオルと洗濯物を入れると思われるかごが置いてあるのが見えた
・・・・・脱衣所?
:09/03/04 02:00
:PC
:q2ezTJfk
#565 [みぉり]
「ここってー・・・」
バサッ
森くんに話しかけようと振り向いて、またまた何かを掛けられて慌ててそれを外す
・・・・今度はバスタオル??なぜに?
訳が分からず森くんを見ると、外でドアを閉めようとしているし
「風呂。冷えたままじゃ着替えたって意味ないしな、」
「へっ?!いくらなんでもそれは悪いよっ!」
:09/03/04 02:07
:PC
:q2ezTJfk
#566 [みぉり]
バタンッ
「…………まだ話してんのに」
問答無用とばかりに、閉められた扉をしばし見つめてため息をつく
………せっかくのご好意だし、有り難く受け取ろう
:09/03/05 08:40
:N905i
:x6CSSMIY
#567 [みぉり]
「……っていうか、入らなかったら怒られそうだもん」
呟きながら制服を脱いだものの、どこに置いたらいいのかな
……かごに入れるのはさすがになぁ
一先ず、全体的に湿ってるのをキレイにたたんで浴室と思われる扉を開けた
ガチャ………
:09/03/05 08:45
:N905i
:x6CSSMIY
#568 [みぉり]
「…………。」
思わず、扉を開けたまま固まってしまった
………一般家庭の風呂の5倍はあるんじゃないかって広さ
シャワー3つとか要らないんじゃないかとか、突っ込みたいコトはたくさんだけど
とにかく、体を温めなきゃ
:09/03/05 08:49
:N905i
:x6CSSMIY
#569 [みぉり]
そう思い直して、いつのまにかすっかり冷えきってしまった体にシャワーをかける
「あつッ……」
かなりぬるめに、設定したのにそれすらも肌にあたると熱いと感じずにはいられなくて
足元からゆっくりとシャワーを浴びつつ、置いてあるボディソープを拝借した
泡立てながら洗うと、実は体中に細かい砂が大量に付着していたことに気付く
:09/03/05 09:05
:N905i
:x6CSSMIY
#570 [みぉり]
ふと、髪に触れてみると海の匂いがしてるし
………すいません。徹底的に洗います
心の中で断りを入れ、全身をくまなく洗うとたっぷり湯の張られた湯槽に浸った
チャプン…
:09/03/05 09:24
:N905i
:x6CSSMIY
#571 [みぉり]
「あ〜…気持ちいい〜……んーっ」
肩まで浸かって、体を思いっきり伸ばす
ほぅっと一息ついて
「園田、着替え置いとくから」
扉越しの声に、慌てて我にかえった
:09/03/05 15:07
:N905i
:x6CSSMIY
#572 [みぉり]
のんびり入ってる場合じゃないんだった!!
反射的に立ち上がり、人影に向かって
「ああありがとうっ!」
と声をかけると、ゆらりと影になって見えた森くんは、手をあげてそのまま出ていった
………早くあがろ
:09/03/05 15:54
:N905i
:x6CSSMIY
#573 [みぉり]
バシャン・・・・ガチャ
すぐに脱衣所へと出て、バスタオルを手に取る
気持ちよかった〜湯冷めしないうちに、貸してもらった服きなきゃ
体中の水を拭い、着替えに手を伸ばそうとした瞬間
ガチャリ
「!!!!!!!!!!」
:09/03/09 02:14
:PC
:KaP.G9lc
#574 [みぉり]
間違いなく、扉の開く音が聞こえ反射的に見ると
驚いた表情の森くんがそこには居て・・・・・
・・・・とりあえず、叫びます
「いやぁぁ〜〜〜っ!!!!!!////」
「わわわわっ悪かった!!!////」
:09/03/10 05:11
:PC
:WVNKKkDA
#575 [みぉり]
バタンッ
勢いよく扉の閉まった音に、思わずその場にへたりこんだ
・・・・・・・裸・・・・見られたよね、絶対
どうしてバスタオルを胸に当てるとか、
体に巻きつけるとかしてなかったの私っ(涙)
己の行動が悔やまれるけれど、今となっちゃ後の祭り
:09/03/11 05:51
:PC
:ErV5EzZ6
#576 [みぉり]
がっくりと肩を落としつつ、ブルッと悪寒が走り抜けたので慌てて着替えようと下着を探す
「・・・・あれ?」
畳んで置いた服を手にとって出ようとしたが
そこに置いたはずの服がない
:09/03/11 05:59
:PC
:ErV5EzZ6
#577 [みぉり]
「はっ?!ないってなんで?!」
驚いてあたりをワタワタと手探りするも見当たらず
「〜っ・・・さむっ・・・・も〜仕方ないっ」
下着を探すことを諦めて、森くんの用意してくれた着替えのシャツを手に取る
「・・・・へ・・・これは・・・」
:09/03/11 06:04
:PC
:ErV5EzZ6
#578 [みぉり]
シャツの下に置かれていたのは、真新しい下着のセット
「・・・・・・これも・・・用意してくれたってこと・・・・?・・・」
いくらなんでもっ!!ここまでされたら申し訳なさすぎるわっ!
っていうか、女として恥ずかしすぎるっ(涙)
:09/03/11 06:15
:PC
:ErV5EzZ6
#579 [みぉり]
「……………うぅ」
恥ずかしいけど、下着をつけずに服を着るほうが堪え難い
………大人しく借りよう
ササッと着替えて、外に出る
ガチャ…
:09/03/12 00:38
:N905i
:rgsCUUfY
#580 [みぉり]
バタン……
「ふぅ……」
閉めた扉に寄り掛かり、一息をつくと
「………園田」
右隣から声をかけられ慌てて振り向く
:09/03/12 00:46
:N905i
:rgsCUUfY
#581 [みぉり]
「森くんっ」
そこにはバツが悪そうな顔の森くん
「………わりぃ…いや、ごめん」
その言葉はもちろん、さっきいきなり扉を開けたことを指しているだとすぐに察知した
:09/03/12 00:55
:N905i
:rgsCUUfY
#582 [みぉり]
思わず、カーッと顔が赤くなってしまったのが自分でもよくわかる
「えっ!あ、うん///・・・いや、こちらこそ・・・・申し訳なくて」
「は?」
「いやっ!見苦しい体を見せちゃったし!・・・っていや、そうじゃなくて!!えーと・・・下着まで用意してもらっちゃって・・・そのっ」
:09/03/12 06:47
:PC
:U..c1DqA
#583 [みぉり]
パニック過ぎだよ自分!!何を言ってるんだかわからないって〜〜っ!!
支離滅裂な言葉すぎて、思わずうつむくと
「ぶっ・・・くくくっ・・・おまえ、自分の体を見苦しいって(笑)」
頭上から笑いをこらえきれずに、話す声が振ってきて、顔をあげた
:09/03/12 06:58
:PC
:U..c1DqA
#584 [みぉり]
お腹を抱えて笑う森くん
それが余計に私の恥ずかしさを助長して・・・・
「〜〜〜っ////そっそんなに笑うことないでしょぉ!!///」
更に真っ赤になりながらも必死に言い返すと、森くんは『悪りぃ』と言いつつ笑いを堪えきれないまま、くるりと向きを変えて歩き出す
:09/03/12 07:03
:PC
:U..c1DqA
#585 [みぉり]
「あ・・・ま、待ってっ」
慌ててその後をついて歩き出すと同時に
「はる〜〜っ!!!なにこの廊下っ!!砂だらけじゃない!!」
後ろから、どこかで聞いた声が聞こえて振り向いた
え、うそ・・・・なんで・・・?
そこに立っていた人物を見て、驚いて言葉をなくしてしまった
:09/03/12 07:10
:PC
:U..c1DqA
#586 [みぉり]
「あれ・・・?・・・えと・・・凪の・・・?」
高く結われた髪、くるんと大きな瞳で不思議そうに私を見つめているのはー・・・・
「楓・・・・・・何だよ」
いつのまにか、私の真横に立った森くんが不機嫌そうに楓ちゃんに声を掛ける
:09/03/12 07:16
:PC
:U..c1DqA
#587 [みぉり]
楓ちゃん・・・・・・
私なんてすっかり楓ちゃんのことを忘れていたのに、楓ちゃんは私のこと覚えてたんだ
いや、知ってるんだ・・・・凪から聞いて
「何って・・・・まぁ、特に用はなかったんだけど・・・お邪魔だった?」
笑顔で尋ねる楓ちゃんとは対照的なトーンで応える森くん
「は?・・・・・あぁ・・・・こいつか」
:09/03/12 07:33
:PC
:U..c1DqA
#588 [みぉり]
森くんと楓ちゃんが、会話していたけど
私の耳からその声はすぅっと遠のいていった
・・・・凪、私の話してるのかな?
ただの幼馴染だって・・・
・・・きっと、聞いてるよね
だって凪のバイト先を知ってるくらい、仲良しなんだもん
:09/03/12 07:39
:PC
:U..c1DqA
#589 [みぉり]
━━――─・・・・・
陽臣side
「はる〜〜っ!!!なにこの廊下っ!!砂だらけじゃない!!」
まさか、と思って振り向いた先に最も会いたくないやつがいた。
イライラする。
なんで楓が家にいんだよ
ここ最近、来てなかったから安心してたのに・・・・
:09/03/12 07:50
:PC
:U..c1DqA
#590 [みぉり]
━━――─・・・・・
陽臣side
「はる〜〜っ!!!なにこの廊下っ!!砂だらけじゃない!!」
まさか、と思って振り向いた先に最も会いたくないやつがいた。
イライラする。
なんで楓が家にいんだよ
ここんとこ、来てなかったから安心してたのに・・・・
:09/03/12 07:53
:PC
:U..c1DqA
#591 [みぉり]
【訂正】
二重投稿してしまって申し訳ありません


× 589
お付き合い、よろしくお願いいたします。
みぉり
:09/03/12 09:49
:N905i
:rgsCUUfY
#592 [みぉり]
>>590から
「楓……何だよ」
イライラしながら、尋ねた俺に楓は悪怯れた様子もない笑顔
あげく、どうやら園田を俺の彼女かなんかと勘違いしたらしい
:09/03/12 19:12
:N905i
:rgsCUUfY
#593 [みぉり]
その発言に『は?』と答えながら、隣に視線を移すと
園田は今にも泣きだしそうな顔で、楓を見つめていた
ー……なんだ?
“二人を離さなきゃならない”
なぜか、直観的にそう思った
:09/03/12 19:21
:N905i
:rgsCUUfY
#594 [みぉり]
「楓に関係ねぇよ・・・・見ての通りだから・・・・おい、園田」
「へ?・・・・あ、うん?・・・・・・・」
俺の声で『はっ』と、我に返ったみたいだ
けれども、その目は不安げに揺れている
さっきまではギャアギャアと元気だったのに
・・・・やっぱり、楓か?
:09/03/13 01:12
:PC
:2RyXq.Hg
#595 [みぉり]
園田の様子が明らかにおかしい
楓は園田のことを知っているみたいだが……
それが、知人程度らしいことは、二人の空気からもわかる
「」
:09/03/13 04:48
:N905i
:2RH2EdPE
#596 [みぉり]
「こっち…………じゃぁな、楓」
園田の背を押しながら、俺自身も楓に背を向け、そう言った
「…??」
園田はどうやら俺と楓の会話を聞いていなかったらしく、首を傾げてはいたが俺に促されて歩く
:09/03/15 04:42
:N905i
:Fhxk5dG6
#597 [みぉり]
「はいはい、お邪魔しました〜」
後ろから聞こえた呑気な楓の声に苛立ちながらも、手を挙げてそれに応えた
………くそッ…
久しぶりに波立った心
:09/03/15 04:48
:N905i
:Fhxk5dG6
#598 [みぉり]
俺はまだー………
“楓”を消化しきれていないのだと
確認してしまった
:09/03/15 04:51
:N905i
:Fhxk5dG6
#599 [みぉり]
ガチャ………
自室の扉を開け、園田を入れるとすぐに内線をかけた
『…ーはい。三内です。』
「三内さん?…俺、ちょっと砂で廊下汚しちゃって……申し訳ないんですが……」
『あら…陽さま?お久しぶりですね…承知いたしました。すぐに清掃いたします』
:09/03/15 04:57
:N905i
:Fhxk5dG6
#600 [みぉり]
「ありがとうございます。おねがいします」
ー…ピッ
家に数人いる使用人を仕切っている三内(ミナイ)さんへの電話を切り、ふぅっとため息をつく
頭によぎるのは楓の笑顔
:09/03/15 05:01
:N905i
:Fhxk5dG6
★コメント★
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