宝物。
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#501 [みぉり]
ブォンッ…………


「ひゃっ……ッ…」


エンジン音に驚か、目を瞑っている間にバイクは走りだした


反射的に森くんにしがみつく


……あ、なんか…大丈夫だ

⏰:09/01/15 15:46 📱:N905i 🆔:oGmdxCtM


#502 [みぉり]
初めて体感する風の強さは
怖いかもしれないと思っていたけど


しがみついた森くんの背中は
ブレザー越しでも
あたたかくて


不思議と穏やかな気持ちになれた


そのおかげか
怖さはまったくなくて

目を開けた先の
広がる世界は瞬く間に
風をきるバイクの横を流れていく

⏰:09/01/16 02:05 📱:PC 🆔:gWADcupw


#503 [みぉり]
うわぁ・・・
すごい!・・・・あっという間に景色が変わってく



怖さなんてすっかり忘れて
目の前をくるくると
変わる世界に息を呑んだ



「こわくないかー??」



エンジン音に掻き消されそうになりながら
聞こえた森くんの声

⏰:09/01/19 01:11 📱:PC 🆔:9zdjWxb2


#504 [みぉり]
その声に、はっと
思わずしがみついていた手を緩くした


「だっ大丈夫だよ〜!!風〜気持ちいいね〜!!」


エンジン音に負けじと
大声で答えると

森くんが一層、
加速させていく

⏰:09/01/22 01:28 📱:PC 🆔:hFwRvnFM


#505 [みぉり]
「ひゃぁっ?!?!」


再び、がしっと
森くんにしがみつくと

その背中から
くくっと笑っている振動が伝わってきた


・・・・からかいやがったわね


むっと
思いっきり巻きついた手を
きつく締めあげてやる

⏰:09/01/22 03:22 📱:PC 🆔:hFwRvnFM


#506 [純麗]
頑張ってください

⏰:09/01/25 18:25 📱:N905i 🆔:j4oKdomw


#507 [我輩は匿名である]
>>300-500
>>501-700

⏰:09/01/25 22:30 📱:D705i 🆔:U3IHcsUw


#508 [みぉり]
>>純麗さん☆
ありがとうございます!
なかなか更新できなくてすいません。
がんばります(^^)


>>匿名さん☆
アンカーありがとうございます!

⏰:09/01/27 00:26 📱:PC 🆔:jFZWWUJQ


#509 [みぉり]
>>505から


「ぐぇっ・・・・おぃっ」


森君の少し苦しそうな声にちょっと満足
そのまま手を緩めて、移り変わる景色を楽しむことにした



・・・・・・
15分ほど走って、バイクが止まった
そこはまだ少し肌寒い海辺

⏰:09/01/27 00:29 📱:PC 🆔:jFZWWUJQ


#510 [みぉり]
「ひゃぁー!!」


ヘルメットを外し、思わず駆け出す
だって、大きな太陽と海と空の真っ青な色があまりに綺麗でじっとしていられなかったから


「おいっ!メットは置いてけよ〜!」


後ろから聞こえた森君のその声にくるりと振り向き、届くようにと力をこめてメットを投げた


「ちょっ・・・お前っ・・・!」

⏰:09/01/27 00:42 📱:PC 🆔:jFZWWUJQ


#511 [みぉり]
メットを受け取ろうと慌てつつも必死にバランスを取る森君を尻目に靴を脱いで、波際まで歩く



・・・・・あったかい


日の光を浴びた砂は、ほっこりと暖かく歩きやすかった



波打ち際の海水で色の変わった砂は冷たく、足に少し力を込めてやればずんずんと沈んでゆく

⏰:09/01/27 02:41 📱:PC 🆔:jFZWWUJQ


#512 [我輩は匿名である]
>>1-50
>>51-100
>>101-150
>>151-200
>>201-250
>>251-300
>>301-350
>>351-400
>>401-450
>>451-500
>>501-550
>>551-600

⏰:09/01/27 13:32 📱:W52SH 🆔:WQXkX6CQ


#513 [みぉり]
>>匿名さん☆
アンカーありがとうございます(^^)

⏰:09/01/28 04:22 📱:PC 🆔:Ei/Ravds


#514 [みぉり]
>>511から


本当に埋まりきってしまわないように、足を引き抜き、ゆらゆらと打ち寄せる波に少し足が触れる程度に進んでみる


「〜〜っ・・・冷たい」


一瞬、水に触れただけなのに、その冷たさに思わず足を引っ込めた


・・・・・はずなのに、次の瞬間に私の足は太ももまで水が滴っている始末

⏰:09/01/28 04:29 📱:PC 🆔:Ei/Ravds


#515 [みぉり]
慌てて足元を確認してみるも、私がいるのは打ち寄せる波がかかるはずのない所


・・・・・・ということは?



すぐに思い当たる節があり


ゆっくりと視線を動かした先にいたのは、してやったり顔の奴



「・・・・・・ちょっと?今、何したのかな?」

⏰:09/01/28 06:25 📱:PC 🆔:Ei/Ravds


#516 [みぉり]
引きつった笑顔で聞く私


「え?何が?(笑)」



すっとぼけた顔で笑いながら濡れた両手を振って、水を飛ばす森くん



え?何が?じゃないでしょーがっ!!!!!!

⏰:09/01/28 06:30 📱:PC 🆔:Ei/Ravds


#517 [みぉり]
「何してくれちゃってんのよっ!!」



「あ?ばれた?笑」



ばれた?じゃないっつの!!



けらけらと憎たらしく笑う姿に思いっきり水をかけてやる





バシャッ…

⏰:09/01/28 19:29 📱:N905i 🆔:iC33MXOs


#518 [みぉり]
「あ``・・・・・」



・・・・・・ほんのちょっと



ほんのちょこっとだけ、太ももあたりにかけてやろーって思ってたのよ?



水をかけた体勢のまま動けない私


頭から水を滴らせ、中腰の姿勢から動かない森くん

⏰:09/01/29 00:22 📱:PC 🆔:ryFEvhL.


#519 [みぉり]
「………………」

「………………」



水をバシャンとかけるのと同じタイミングで、これまた森くんも水に手を突っ込むために中腰になっていて



まさか、こんなタイミンクでばしゃんと水がかかっちゃうとは思わなかった


………と言ってもすでに後の祭り

⏰:09/01/30 19:46 📱:N905i 🆔:ZOPARhyc


#520 [みぉり]
「……水も滴る良い男っ!!……なんつって……」


ははは、と乾いた笑いをしてみるものの森くんは相変わらず動かない


……こりゃマズイ


そう直感し、そろりと背を向けて波際から立ち去ろうとした………が



「…………おぃ」

⏰:09/01/31 16:39 📱:N905i 🆔:gO6JOJ0I


#521 [みぉり]
背後から聞こえたその声にビクっと体が固まった


振り返るのが怖いくらいのオーラを感じずにはいられないし………



「……園田先輩、、俺、頭に水ぶっかけられちゃったみたいなんですけど?」

⏰:09/02/03 16:30 📱:N905i 🆔:vYl6Uvmw


#522 [みぉり]
゛どーしてくれんの?゛


と、聞こえたような気がするのは私の勘違いでしょうか



「あははは……はは…手元がね……狂っちゃったみたいでぇ…」



視線をビシビシ感じながらも、振り向けず


沈黙してしまった

⏰:09/02/17 17:26 📱:N905i 🆔:WcUO5jCU


#523 [みぉり]
……って、明らかに悪いのは私なのに


謝るタイミングも完全に逃した………


この沈黙がやけに長く感じられて余計に気まずい………

⏰:09/02/22 13:24 📱:N905i 🆔:WuRDaLAo


#524 [みぉり]
「………仕方ねぇなぁ」


「へ?」



つぶやきが聞こえて
振り向きかけた私の体がふわりと浮いた



え?!何?!



思わず体を硬直させて目を見開くと
すぐ近くにあったのは森くんの顔

⏰:09/02/22 13:28 📱:N905i 🆔:WuRDaLAo


#525 [みぉり]
「ななななっ!?」


何何何??!!


訳がわからずめちゃめちゃ動揺しながらも今の自分の状態を知ろうと、周りをキョロキョロしてみる


私の体は森くんに支えられて宙に浮いていて………えーと?



この態勢って……もしかしなくてもお姫さま抱っこですか!?

⏰:09/02/22 13:33 📱:N905i 🆔:WuRDaLAo


#526 [みぉり]
困惑したまま、私を抱き上げた森くんを見る


その顔はさっきのニヤリ顔と同じで、瞬間いやな予感



「・・・・やられたらやりかえす、ってな」


「・・・・・はい?」


さわやかな笑顔で口を開いた森くん


恐る恐る続きを聞き返す

⏰:09/02/22 22:57 📱:PC 🆔:DsMEKhPQ


#527 [みぉり]
「俺のモットーなの」


「は?」


どういう意味ー・・・っと言いたかったのに


バッシャン!!


という大きな水音に私の言葉はかき消されてしまった




「〜〜〜〜〜っなにすんのーーー!?!?!??!」

⏰:09/02/22 22:59 📱:PC 🆔:DsMEKhPQ


#528 [みぉり]
抱きかかえられていた温もりは消え、代わりにあるのは冷たい水


尻餅をついてしまった体勢で水に浸かっている私


当然、スカートはびしょびしょ


かろうじて濡れていないのはシャツのみ



・・・・・・確かにね、
私が水をぶっかけましたよ、えぇ、やりましたとも

⏰:09/02/22 23:07 📱:PC 🆔:DsMEKhPQ


#529 [みぉり]
それは認めましょう



でもね?
この仕打ちはないんじゃないかしら?


しかも、頭に水かけるつもりなんてなかったんだから!!いわばあれは事故なのに!



全身水浸しってひどすぎだよぉぉ!!!!!

⏰:09/02/22 23:15 📱:PC 🆔:DsMEKhPQ


#530 [みぉり]
「森くんのばかーっ!!」


叫びながら見上げた森くんは、悪びれる様子もなく大笑いしてお腹をかかえている始末



ひ、ひどい・・・・・めっちゃ笑ってるし!



ふつふつと怒りがこみ上げて、尻餅をついてままではあったけど


上半身動かして、森くんの右腕を掴む



森くんが一瞬、目を見開いて慌てたのがわかったけど


勢いよく、その腕をひっぱってやった



バシャーーーッン

⏰:09/02/22 23:27 📱:PC 🆔:DsMEKhPQ


#531 [みぉり]
「〜〜〜っつめてぇ」


文字通り、全身水浸しで両手をついた森くんの第一声



そんな彼を横目に、私は立ち上がって



もう一回、頭っから水をバシャンとかけてやった

⏰:09/02/23 00:16 📱:PC 🆔:3Zw2M3OI


#532 [みぉり]
「うわっ・・・・しょっぱ・・・っ」


口に海水が入ってしまったようで、眉間にしわを寄せてフルフルと頭にかかった水を振り切る森くん



「これでお互いさまでしょっ!」



そう言い放って、一人先に波打ち際から離れ


かばんと靴を置きっぱなしにしたバイクの方へと歩く




森くんが悪いんだからっ!
謝ったりなんかしない!

⏰:09/02/23 01:08 📱:PC 🆔:3Zw2M3OI


#533 [みぉり]
「おぉい・・・・園田ぁ〜・・・・」


「先輩を呼び捨てにしないでくださーい」



後ろからパタパタと、近づく声にも振り向かず


むすっと言い返し自分のカバンからハンドタオルを捜索する



ブルッ


背筋に急に悪寒が走った


肌にまとわりつく海水が、体温を奪ってるのだ


さっきまで射していた陽の光も、気づけば空を真っ赤に染めながら海へと沈んでいっていた

⏰:09/02/23 01:13 📱:PC 🆔:3Zw2M3OI


#534 [みぉり]
やばっ・・・寒い


冷えた手で、なんとかタオルを取り出して濡れた制服を無言で拭く



横にはやや、バツが悪そうに立つ森くんが視界にあるけれど、無視を決め込む



「・・・・園田、あの」


「先輩、でしょ?」

⏰:09/02/23 01:19 📱:PC 🆔:3Zw2M3OI


#535 [みぉり]
完全にご立腹オーラで、話す私に森くんはやや困惑気味



・・・・・・いや、私も森くんに対して水ぶっかけてその上、謝りもしてない・・・・・けど



体温が下がるのと同時に、かっとなっていた頭も冷えてきて



自分ばかりが森くんを責められる立場ではないと、冷静に感じつつも



どうにも、タイミングを掴めない

⏰:09/02/23 01:22 📱:PC 🆔:3Zw2M3OI


#536 [みぉり]
・・・・・・意地っ張りな性格ってこんな時は、本当に困りもの


謝る口火を切れずに、無言のまま下半身の水を拭っていると




「ごめん、悪ふざけが過ぎた・・・・園田先輩」



その声に視線を移せば、頭を深深とさげた森くんがいて



「えっ・・・・あ・・・・」

⏰:09/02/23 01:26 📱:PC 🆔:3Zw2M3OI


#537 [みぉり]
「…っ…私も、…ごめんなさい」


慌ててペコリと頭を下げてしまった



………謝れちゃった


勢いとはいえ、素直に森くんに謝れた自分にびっくりしつつ顔をあげる

⏰:09/02/23 18:32 📱:N905i 🆔:6/hIe97Y


#538 [みぉり]
ドキッーーーーッ



そこにはくしゃっと笑う森くん


その顔は真っ赤な夕陽に照らされ


ぽたぽたと垂れる雫が反射して、それがまた色っぽくて




心臓が大きく跳ねた

⏰:09/02/24 23:55 📱:N905i 🆔:ElgW3RqE


#539 [みぉり]
そんな私を見て、森くんがクスっと笑って口を開く


「・・・・・なに見惚れてるんですか?園田先輩(笑)」



はっ



「みっ、見惚れてなんかいませんっ」



慌てて視線を逸らし、再びスカートの水気を拭う



・・・・・びっくりしたっ
あまりに夕陽が似合いすぎてて・・・・

⏰:09/02/25 05:19 📱:PC 🆔:t2qodPZU


#540 [みぉり]
ドキドキと、心臓が鳴ってるのを悟られないように至って平静を装い、足を拭い続けていると



「……ぷっ」


隣でいきなり吹き出した声


ん?と顔をあげれば、間近にある森くんの顔

⏰:09/02/25 15:47 📱:N905i 🆔:FdRDGqIM


#541 [みぉり]
「ッ!?!?!?」



あまりの近さに、ビクっと体を仰け反らせて驚くと


森くんは、あのいたずらっこみたいな笑顔で



「…………顔、真っ赤」



そう言って、私にバサっと何かをかけた

⏰:09/02/25 17:12 📱:N905i 🆔:FdRDGqIM


#542 [みぉり]
「ひょっ?!」



急に視界を奪われて、ワタワタと被せられたそれを取ると


それは私のより一回り以上大きなジャージの上



……なんでジャージ?

⏰:09/02/27 23:53 📱:N905i 🆔:UdJobM/I


#543 [みぉり]
疑問に思って森くんを見ると、濡れたシャツを脱いでぎゅっと絞りながら


「透けてるから」




え?






……………えっ!?

⏰:09/02/28 00:04 📱:N905i 🆔:1eYyH9cs


#544 [みぉり]
その言葉に自分のシャツを見てみれば


白シャツの下からうっすら緑色が透けていて……




「っ!!///早く言ってよ〜〜っ!!」



またまた私の叫び声が、波際に響き渡った

⏰:09/02/28 12:58 📱:N905i 🆔:1eYyH9cs


#545 [みぉり]
慌ててジャージを羽織り、チャックをしめる


その間に森くんはさっさと絞ったシャツを着直し、ブレザーを羽織りバイクに乗る用意をして




「帰んぞ」



私にヘルメットをぽんと、手渡してバイクにまたがった

⏰:09/02/28 13:42 📱:N905i 🆔:1eYyH9cs


#546 [みぉり]
「えっ……だって森くん……濡れたままじゃ」


そのままヘルメットを被ろうとするのを慌てて止めて、タオルを手渡す



「サンキュ……けど、家に帰った方が早い」



「へ……そりゃそうだけど……」

⏰:09/02/28 15:00 📱:N905i 🆔:1eYyH9cs


#547 [みぉり]
渡したタオルで、がしがしと頭を拭くとすぐに返してそのままヘルメットを被りエンジンをかける


え?乗るの?……この濡れた状態で?


…………私、家はここからちょっと遠いんですけど


そんなことを思いながら、乗るのを躊躇していると


置いてくぞと言わんばかりの表情を隙間から覗かせる森くん


ちょっ……っ!!

⏰:09/02/28 15:23 📱:N905i 🆔:1eYyH9cs


#548 [みぉり]
置いていかれては困る!!



ワタワタと、カバンを掛けて後ろに乗ると、バイクは勢い良く走りだした



「…〜〜っっ………さむいっ!!」


寒いっ!!


陽が落ちかけで、一気に気温が下がったせいか


感じる風も肌寒くなっている



「家はー?」

⏰:09/03/01 09:55 📱:N905i 🆔:BvFJOOvw


#549 [みぉり]
エンジン音に負けないようにと、声を大きく尋ねてくる



「潮見高から美術館越えた先ぃ〜〜〜っ!!」



私も負けじと声を返したけど、森くんはそのまま返事もせずにバイクを走らせて



私は私で、寒さのあまり森くんの背中にぴったりとくっついて、あと20分はこの寒さに耐えなくてはと、目を閉じた

⏰:09/03/01 10:03 📱:N905i 🆔:BvFJOOvw


#550 [みぉり]
バイクのエンジン音と、たまにすれ違う車の音


それだけが耳を掠めながら、10分程度走ったあたりで急に減速し始めた様子に


違和感を感じて、閉じていた目を開くと、ちょうどバイクが停止した



「ついたぞ」


えっ?!
もうついたの?!?!早いっ!!

⏰:09/03/02 01:21 📱:PC 🆔:YHah7QxQ


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