きみを送る
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#101 []
まみは明らかに嫌そうな顔をしている。

当然だろう。

男の俺が見ても嫌な奴だ。

「わかった!コウくんとこ行く〜!でも1時間したら戻るからね!」

さきが口を尖らせながら言った。

「まみも行くやろ?」

「……わかったよー…」

よしっ!!
俺は今日こそ幸子と…
頑張れ俺!!

⏰:07/03/29 21:22 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#102 []
《ピンポーン》

家のチャイムが鳴った。

きた!!

俺はハイテンションで玄関を開けたが
すぐにテンションが下がる

「…何でおんねん…」

「偶然会っちゃって!」

「おっじゃましま〜す!」

幸子の隣には
まんべんの笑みをした恵司がいた。

⏰:07/03/29 21:25 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#103 []
「うっわ〜!ロコツに嫌な顔すんなや〜!!」

ケラケラ笑いながら
恵司は俺を小突く。

「邪魔や…。」

嫌な顔をする俺に
恵司はニヤニヤしながら小声で

「残念やな、脱童貞できへんくて」

と言った。

なぜ俺の貞操事情を知っている?

⏰:07/03/29 21:28 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#104 []
「悪いと思うなら帰れ」

「思いませ〜ん!!」

今日の俺は生理か?
イライラが止まらない。

「志乃、ごめん…ね?」

上目使いで俺を見上げる幸子。

かわいすぎる……

許すしかないやんけ

「かまわんよ」

心の広い男を演じた。

⏰:07/03/29 21:30 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#105 []
「でも…あたし残念やな」

舌をペロッと出して
へらっと笑う幸子を見て
俺は恵司の腕を掴んだ。

「やっぱ帰れ」

「えー!!そりゃないぜアニキ…」

誰がアニキや。

「帰れよ弟」

恵司はぶつぶつ言いながら玄関を開けた。

「あ、そうそう。今日お前が譫言で言ってたまみってもしかして草野まみ?」

⏰:07/03/29 21:33 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#106 []
「え…?」

草野…?
知らない。
まみの苗字は
俺は知らない。

「いや、なんもな〜い!じゃーな!」

そう言い残し、恵司は帰って行った。

草野…まみ……?
まみの名前か……?

ほんまに…知り合いなのか……?

⏰:07/03/29 21:36 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#107 []
「志乃?どしたん?」

幸子が呆然とする俺の顔をのぞきこむ。

「や…別に……」

俺には関係ない。
俺に関係あるのは
今からの幸子との…

《ピンポーン》

⏰:07/03/29 23:27 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#108 []
誰だ?

俺は玄関のドアを開けた。

なんてこったい…。

「相手を確認せずにドアを開けるのは危険ですよ志乃くん」

「…コウ…何しに来た」

「何言ってるんですか。まみさんとさきさんをお返ししにきました」

⏰:07/03/29 23:30 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#109 []
「志乃?誰…」

「こんにちわ」

「…神谷くん……?」

幸子は不思議そうな顔でコウを見る。

「やはり間近で見るとかわいらしいですね」

コウは幸子をジロジロといやらしい目で見ている。

「やめーーい!近付くな」

⏰:07/03/29 23:33 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#110 []
俺は幸子の前に仁王立ちになった。

「なんですか志乃くん」

「やらしい目で俺の彼女を見るな」

「そんな目で見てません」

このっ………
嘘つきハッタリ君め!!

「志乃くん、少し話しがあるのですが」

さっき話したじゃないの!

⏰:07/03/29 23:36 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#111 []
「俺はない」

「僕はあります。幸子さん志乃くんを少しかります」

いやだーーー!!

「えっ…じゃ…あたし帰ろうかな…」

幸子は困った表情で俺とコウを見た。

「いや、コウを帰らせる」

「僕は帰りません」

なんて傲慢なやつだ!

⏰:07/03/29 23:38 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#112 []
幸子は俺に微笑み、

「今度また来るから」

と言い、軽くコウに会釈して帰っていった。

玄関に残されたのは
俺とコウの
むさ苦しい男ふたり。
(まみとさきもいるが)

「話しってなんやねん」

俺はイライラした口調で話した。

⏰:07/03/29 23:41 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#113 []
「イライラしないで下さい。脱童貞をする日が少し延びただけじゃないですか」

…なぜ童貞だと知ってる?

てかお前に関係ねーし!

「まみさんとさきさんも、少し外してもらえますか」

コウの言葉に、まみとさきはお互い顔を見合わせて
再度コウを見た。

⏰:07/03/29 23:44 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#114 []
「外して下さいと言ってるんです。聞こえませんか」

コウはギロリと二人を見た

まみとさきは
脅えるような表情をし、
ふわりとどこかに消えた。

…こいつは何者だ!?

妖術使いか!?

「志乃くん、部屋に」

⏰:07/03/29 23:46 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#115 []
こいつのわがままも
慣れ始めてきたな。

俺はコウを上がらせ
階段を上ろうとした。

「のどが渇きました。志乃くん、飲み物下さい」

………

前言撤回する。
慣れる事はない。
こいつのわがままは
予測不可能レベルだ。

⏰:07/03/29 23:48 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#116 []
「…………」

「志乃くん」

「…はいはい」

俺はリビングへ向かおうとした。

「何がのみたいか、聞かないのですか?」

聞くかーー!!

出来れば何も飲ませたくねーよ!

⏰:07/03/29 23:49 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#117 []
「お茶しかない」

「……まぁ、いいです」

何その偉そうな口調!

ほんまはジュースがのみたいとか言いそうな口ぶりやな。

「ジュースが飲みたかったのですが」

言ったーー!!!

「まぁ、お茶でもいいですけどね」

……むかつく

⏰:07/03/29 23:52 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#118 []
俺はリビングに向かい、
お茶をとり、
部屋に向かった。

部屋のドアを開けると
涼しげな表情で窓を空け
たばこを吸っているコウがいた。

「ありがとうございます。そこに置いといて下さい」

何くつろいとんねん!!

俺はこめかみに青すじが立った事を予感した。

⏰:07/03/29 23:54 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#119 []
「…で?話しって?」

俺はベットにドスンと腰掛けて言った。

「ああ、先程田中くんをみました。やはり…」

窓の外を眺めながら
コウが眉間にしわを寄せた

「まみさんは田中くんと知り合いです。間違いありません」

⏰:07/03/29 23:57 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#120 []
「…なぜそう思う」

「田中くんを見た時の、まみさんの態度は異常です」

俺はさっきの恵司の言葉をコウに言うか迷った。

「彼女、もう一年近く下界にいるでしょう?」

「え…ああ」

「危険です」

「まみがか?」

コウは溜め息をつき言った

「いえ、田中くんが」

⏰:07/03/29 23:59 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#121 []
俺はわけがわからない、という表情をしていたのだろう。
コウは俺を一度見、
お茶を一口飲んで続けた。

「志乃くんは、下界に長期間さ迷い続ける霊がどうなるか、ご存知ですか?」

「…いや」

「まみさんは、今はまだ無邪気な霊です。が、これ以上下界にいると感情のコントロールが効かなくなります、つまり…」

⏰:07/03/30 00:03 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#122 []
コウは窓の外を眺めている

俺は窓に近づき、
外をのぞいた。

近くに見える公園のベンチに恵司が肩を落とし座っている。

「田中くんが、まみさんに取り殺される可能性があります」

⏰:07/03/30 00:06 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#123 []
「……な………」

「もちろん、まみさんの意志ではなく」

グラスに入っていた氷をガリッと噛みながらコウは続ける

「意志とは、生存する者しかもたない感情です。まみさんはやがて自分の意志がなくなる。おそらくそれは明日でしょう…」

⏰:07/03/30 00:09 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#124 []
「お前…何者や…」

「神谷コウです」

名前じゃねーつの!

「なんでわかる…?」

「人間は誰でも人に言えない秘密があるものです」

………

「僕はただの神谷コウです。しかしわかる。僕には生まれ持ってその才能があります」

⏰:07/03/30 00:12 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#125 []
「…………」

「志乃くん。どうします」

「…なにを」

「おそらく明日には、まみさんはまみさんではなくなる。僕はまみさんのまま、成仏していただきたいのですが。」

…俺だって……

「今から田中くんと話してみましょう。行きますよ」

俺の腕を掴み、
俺とコウは足早に玄関へ向かった。

⏰:07/03/30 00:15 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#126 []
しばらく歩き、
公園が見えたところで
コウは足をとめた。

「どうした?」

コウは眉間にしわを寄せ、ギリッと下唇を噛んだ。

「まずいですね」

俺はコウの視線の先を見た

「まみ……」

恵司の隣には
まみがふわりと浮いていた

⏰:07/03/30 00:17 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#127 []
「まみさんが近くにいたのでは、田中くんと話す事はできません…」

……確かに……

そういえば…

「さきは?」

俺はコウに向かい言った

コウはこの上なく不機嫌な表情で

「知るわけないでしょう」

と言った。

⏰:07/03/30 00:20 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#128 []
「おーい!志乃ー?何してんだお前?」

ナイスタイミングでりえが戻ってきた。

りえとコウはお互い顔を見合わせたがフイッと顔を背け、りえは俺に向き直った

「まみじゃん。あいつ何してんだ?つーか隣の男誰だあ?」

「りえ、まみをどっか連れてってくれ」

「はあ?」

⏰:07/03/30 00:33 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#129 []
「いいですね、りえさん僕からもお願いします」

コウはりえの顔を見ずに話した。

「りえ頼むわ〜!」

「…わかったよ」

りえはふわふわとまみの側にいき、何かを話して
まみと一緒にどこかへ行った。

「志乃くん行きますよ」

⏰:07/03/30 00:35 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#130 []
俺とコウは公園へ入り、
恵司の座るベンチへと向かった。

「恵司〜!」

恵司が顔を上げる。

「あれ?どしたん?幸子とは〜?ははーん、拒否られたか」

ニヤリと笑いながら恵司が言った。

「拒否られる以前に、そういう雰囲気にはなっていませんでしたよ」

お前のせいじゃ!!

⏰:07/03/30 00:38 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#131 []
「神谷?なんで??お前ら仲良かったっけ?」

「いや…」
「はい、親友です」

親友ーー!?
キモい事ゆーな!!

「へ〜意外な組合せやな」

ケラケラと恵司は笑う。

「僕もそう思います」

⏰:07/03/30 00:40 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#132 []
そんな話しどーでもいいやろ!!

「おい、コウ」

「はい、すみません。話しが逸れました」

逸れすぎ。

「田中くん、あなたまみさんをご存知ですか?」

「え…?」

「さっき言うてた…多分…草野まみ……」

「あ…あぁ」

⏰:07/03/30 00:42 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#133 []
「知って…」
「ちょっと志乃くん」

恵司の言葉を遮り
コウが俺を睨む。

今度は何だ

「なんですか、志乃くん、先程田中くんとまみさんの話しをされたんですか?僕聞いてませんけど?」

言ってねーもん

⏰:07/03/30 00:44 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#134 []
「全く…志乃くんは僕をイライラさせるのが趣味ですか」

はーーー!?
それはこっちのセリフやし!つか、今その話しどーでもいいやんけ!

「すみません田中くん、取り乱しました」

取り乱したんか!?今!?

⏰:07/03/30 00:46 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#135 []
「それで、まみさんとは知り合いなんですね?」

「……知り合い…てか…」

恵司は濁した口調で言った

「何です?」

「一年くらい前に告白された。でも…」

「でも?」

「顔を知らない。会った事ないねん」

⏰:07/03/30 00:48 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#136 []
「会ったことない…?」

「あぁ、手紙で告白された。」

「手紙…それはどうやって届いたんです?」

「まみの友達伝いに」

「……ほう」

「恵司は手紙貰うまで、まみの存在を知ってたんか?例えば…どっかで会ったとか…」

「…知らない。急に告白されたから」

⏰:07/03/30 00:52 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#137 []
…なんだそれ

会った事ねーのに
告白された…?

「意味がわかりませんね」

コウは腑に落ちないといった顔つきで恵司を見る。

「手紙を貰った次の日に、まみが死んだって聞いてんやん…」

「誰に」

「その友達に」

⏰:07/03/30 00:54 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#138 []
「話しが全くわかりません。僕、どうしていいかわからなくなりました」

お前なーー!!

「志乃〜!!わりー!まみに逃げられた〜!」

「りえ!!」

俺とコウはりえを見る。

恵司は俺達を不思議な顔つきで見ている。

⏰:07/03/30 01:01 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#139 []
「まみさんが逃げた…?」

コウは呟くように言った。

「まずいです。志乃くん、田中くんが危ないです」

「え!?」

恵司が困惑な顔でコウを見た。

⏰:07/03/30 01:03 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#140 []
「まずいって…?」

俺はコウを見る。

俺の額からは
なぜか冷や汗が流れた。

「多分、今日田中くんを発見したことで、まみさんは感情のコントロールができなくなったと思われます。このままではまずいです」

⏰:07/03/30 01:04 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#141 []
「まみって…神谷…?」

「説明は省きますが、僕と志乃くんにはまみさんの姿が見えています」

説明してるし!!

つか俺の名前まで出すな

「何…え……?」

恵司はパニック状態になっている。

「落ち着いてください」

お前が原因やろ!!

⏰:07/03/30 01:06 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#142 []
「志乃くんは、まみさんを探して下さい。僕は田中くんと一緒にいます」

「わかった!」

って…え?
なんか俺こき使われてるような……

「早く探しなさい!」

命令!?

こいつ…あとで絶対ぶん殴ってやる…

⏰:07/03/30 01:10 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#143 []
俺はりえと一緒にまみを探した。

しばらくすると

「志乃くん!!」

さきが困った表情で俺たちに近づいてきた。

「まみが……」

⏰:07/03/30 01:11 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#144 []
「どうした!?」

「まみが…急に……」

さきは泣きじゃくって
続きを話せないようすだ。

「まみはどこに!?」

「わか…ない…恵司…って呟きながら…」

恵司…!?

俺は急いでもときた道を走った。

⏰:07/03/30 01:13 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#145 []
公園に入ったところで

コウと恵司と

まみがいるのが見えた


「恵司!!まみ!!」

三人が俺を振り返る。

「…僕の名前は呼んでくれないんですか」

ムスッとしながらコウが言った。

どーでもいいし!!

⏰:07/03/30 01:15 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#146 []
「ま…み……」

がくがくと震えている恵司

まみの表情は……

「?」

優しい笑み

いつものまみと同じだ。

「何が起こってる?」

俺はコウに問い掛けた。

「見てればわかります」

⏰:07/03/30 01:17 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#147 []
「恵司くん…ごめんね…」

まみが恵司を見ながら言う

「あたし、あなたが大好きだったの…だから…あなたの近くにいたかった…でもだめみたい。やっぱり死んだ人間は、この世にさ迷ってちゃいけないみたい」

ニッコリ笑うまみ

⏰:07/03/30 01:19 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#148 []
「まみ…」

……恵司にはまみが見えてるのか?

「生まれ変わったら…今度はちゃんと…恵司くんに話し掛けるね」

ニッコリ微笑み、
まみは俺の近くへきた。

「志乃にも…来世は生きている時に会いたい」

そう言って
まみは消えた。

⏰:07/03/30 01:24 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#149 []
……まみ…?

「まみ…?」

まみの気配が
なくなってしまった。

どういうことか
全く理解できないでいる俺の隣で

「僕には何のお礼もなかったですね…」

と、スネたようにコウが言った。

⏰:07/03/30 01:26 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#150 []
「コウ…どうなったんや?まみは…?」

「成仏しました」

コウは得意げに口の端を釣り上げ、

「僕のおかげです」

と言った。

こいつ何をしたんや!?

⏰:07/03/30 01:28 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#151 []
後々わかったのは
まみは生前、
東京から大阪に引っ越してきた時、
同じ電車に乗っている恵司に一目ぼれをし、
当初付き合っていた男に
別れを告げたが、
男は許さずに
恵司を殺す、と言ってきた。まみは
「恵司を殺すくらいなら、あたしを殺せ」と言い、
男は気が動転し、
まみを殺害。

⏰:07/03/30 01:32 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#152 []
死後まみは、
恵司についての記憶をなくしていたが、
今日俺に着いてきて
偶然にも恵司を見て
記憶が戻った。
まみを下界に留まらせた理由は、
まみを殺害した男が
恵司にも手を下すかが心配だったということだ。

理解していただけたでしょうか?

⏰:07/03/30 01:35 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#153 []
まみの気配がなくなり、

俺はまみが成仏してくれたと思い込んでいた。

あれから一週間


「おはよ〜!」

俺は元気よく教室に入る。

「おはようございます」

コウがチラリと俺を見、
すぐさま教科書に目を戻す

⏰:07/03/30 01:37 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#154 []
「あれ〜また恵司休み?」

「みたいですね。やはり普通の人間はまれに霊を見る事がありませんのでショックから立ち直れていないのかと…」

「ふ〜ん」

俺はかばんを机に置いた。

⏰:07/03/30 01:39 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#155 []
「志乃!今日恵司んちいかへん?見舞いしに行こや」

携帯をピコピコ触りながらクラスメートの【雄太】が言った。

「そやな、行くか」

「僕も行きます」

なぜ?

「だめですか?」

「いや…ほな、神谷も!放課後な〜!」

⏰:07/03/30 01:41 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#156 []
放課後になり、
俺たちは恵司の家に向かった。

《ピンポーン》

チャイムを鳴らし、
玄関が開いた。

「恵司…お前」
「顔色やべーなあ!大丈夫か?」

雄太やその他のやつらは
顔色の悪い恵司を心配げに見ていた。

⏰:07/03/30 01:44 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#157 []
俺は恵司を見た瞬間
冷や汗が出た。

隣にいるコウを見る。

「最悪のパターンです」

コウは目をまるくしながら恵司を見つめた。

「しかし、手遅れです…残念ながら」

恵司の隣には
あのころと違う
憎悪をむきだしにしたような形相のまみの姿があった

⏰:07/03/30 01:46 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#158 []
「コウ…どういう事や?まみは成仏したんちゃうん」

「はい…そのはずでした…が……まみさんの田中くんに対する感情があまりにも強かったと言えます。僕がついていながら…」

コウが落ち込んだように俯いた。

「志乃…助けてくれ…」

それが
俺が恵司を見た最後だった

⏰:07/03/30 01:49 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#159 []
【第ニ章 さくら】


「はあ………」

まみが悪霊になり、
恵司に取り憑いてから
二週間がたった。

恵司は引っ越したみたいで消息は不明。

「僕の顔を見て溜め息をつかないでくれますか?不愉快です」

⏰:07/03/30 01:53 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#160 []
「別に見てません」

「明らかに見ているでしょう?嘘つかないで下さい。だから志乃くんはハッタリ君なんです」

俺の考えたネーミング
こいつはださいと言ったが案外気に入ってるんじゃねーのか?

「志乃くん、ジロジロ見ないで下さい」

⏰:07/03/30 01:56 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#161 []
「見てません」

「見てます。不愉快です」

俺はバチバチと音が出そうなくらいにコウに向かって憎しみビームを出した。

「変なビーム出しても無意味ですから」

涼しい顔で
コウは飄々と言い放った。

⏰:07/03/30 01:59 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#162 []
「おや…?さくらですか」

窓の外を眺め、コウが呟いた。

桜…?
この時期に?

今は初夏。
桜の季節は過ぎている。

俺は続いて窓の外を見た。

「!?」

⏰:07/03/30 02:02 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#163 []
「久しぶりやーん!コウ!会いたかった〜!?」

ふわふわと外からコウに向かって一直線に飛んでくる女の子。

「久しぶりですね。どうしました?」

「会いたかったから〜!」

「そうですか」

⏰:07/03/30 02:04 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#164 []
誰だ!?
なんだこの女は!?

俺はボケーとしながら
コウとその女を見つめた。

「志乃くん、顔、しまりないです」

コウは普段通りに話す。

「…この子…誰や?」

「あぁ、さくらです」

いや、誰!?

⏰:07/03/30 02:07 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#165 []
「なになに〜!?きみ、うちの事見えるんー?」

さくらと呼ばれる女は
俺の周りをくるくるまわりながら人差し指をくわえなから言った。

「…………」

「さくら、だめですよ。志乃くんは学校内では霊とは話しませんから」

⏰:07/03/30 02:09 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#166 []
「ふ〜ん!固い人やなぁーま、いいや!コウ〜今日はうちの相手してな〜!」

「…嫌です」

「なんでぇ!?」

「さくらは、寝かしてくれませんから」

寝かして…!?
お前は霊とナニをしとんねん!!

⏰:07/03/30 02:11 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#167 []
「いいやん!コウだってやりたいやろ〜?」

ヤリたい!?

「そうですね…では一度だけですよ」

いつも何回やんねん!!

コウはいかがわしい想像をする俺をチラリと見た。

「志乃くん…あなたの頭の中はいやらしい事しか考えられないのですか」

⏰:07/03/30 02:14 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#168 []
「志乃くんも、よかったら一緒にやりますか?」

さ…サンピー!?

「きみも一緒にやろ〜!」

さくらはかわいい。
くりくりの金髪に
クリンとした大きな目。
肌は透き通るくらい
(霊だから透き通っているが)白い。

「やります!」

⏰:07/03/30 02:16 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#169 []
「ほな、夜またな〜!」

俺とコウに手をふり、
さくらは消えていった。

「さくらってお前の知り合いか?」

「まあ…そうですね」

「いつから?」

「いつでもいいじゃないですか別に」

「俺とお前の仲やん!」

「…気持ち悪いですよ志乃くん」

⏰:07/03/30 02:19 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#170 []
気持ち悪い…?
俺が……
気持ち悪いだと…?

「お前にゆわれたない!」

「そうですかすみません」

サラっと言い、コウは教科書に目を向けた。

⏰:07/03/30 02:21 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#171 [失礼します]
>>50-100
>>101-150
>>151-200
>>201-250
>>251-300

⏰:07/03/30 10:16 📱:W44T 🆔:f0NigLVQ


#172 [失礼します]
>>1-40
>>41-80
>>81-120
>>121-160
>>161-200
>>241-280
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⏰:07/03/30 10:54 📱:W44T 🆔:f0NigLVQ


#173 []
失礼しますさん
アンカーありがとうございます

⏰:07/03/30 12:36 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#174 []
「やるって…ナニを?」

興味津々の俺を横目で見てコウは溜め息をついた。

「お前な〜!お前が人の顔見て溜め息ついてんやん!不愉快や!!」

「僕はいいんです」

…なぜ

「志乃くん、僕たちがやるのは…いわばゲームみたいなものです」

⏰:07/03/30 12:43 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#175 []
「ゲーム?」

「はい。さくらと僕でゲームをするんです」

「どんな」

「それは後ほど」

そう言ったコウの顔が
一瞬いじわるく笑ったのを俺は見逃さなかった。

…嫌な予感がする…。

「コウくん…やっぱり…」「だめです。約束したでしょう?」

⏰:07/03/30 12:45 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#176 []
俺は溜め息をつきながら
ふらふらと教室を出た。

「柏木く〜ん!」

名前を呼ばれ、俺は顔をあげた。

「やっぱり柏木くんや!」「やばいめっちゃかわいい〜!!」
「かーわーいーいー!」

俺を見て口々に言うのは
三年の先輩方…

て…照れるッス!

⏰:07/03/30 12:49 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#177 []
「ねぇ、柏木くん!今日ひま〜?あたしんちでパーティーあんねんけど〜!こーへん?」

そう言って上目使いで
俺を見るのは
【冴島瑠美】
三年で1番美人だ。
けど遊び人らしい…。

「今日ですか〜…」

どうすっかな〜。
コウとの約束…
やぶったら殺されちまう…

⏰:07/03/30 12:54 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#178 []
「だめ〜?」

うーん…

「今日は友達と…」

「友達って男〜?」

「はい」

「じゃぁ、友達も一緒においでや〜!」

……まじッスカ!?

友達て…
コウなんですけど。

先輩…コウ知ってます?
パーティーもりさがりますよ?

「でも…」
「行かせていただきます」

⏰:07/03/30 12:57 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#179 []
俺の背後からコウの声が聞こえ、俺はビクッとした。

「パーティー…ですか。興味ありますね」

「きみが柏木くんの友達なん〜?」

「はい。コウ、と呼んで下さい。今日はお邪魔させていただきます」

…ほんまに邪魔やわ!

こいつはなぜ俺の近くに
急に湧いてくる…?

「じゃ、柏木くん、コウくん、夜にね!」

⏰:07/03/30 13:00 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#180 []
先輩達は手を軽くふって、階段を上がっていった。

パンツ見えそ〜…って

「おい」

「なんです?」

「何露骨に覗いてんねん」

「ピンクのレースでした。ぼくの好みは黒のレースなのですが」

知るか!!!

⏰:07/03/30 13:03 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#181 []
「どーすんねん?さくらちゃんとの約束は」

「大丈夫です。さくらは聞き分けがいい子なので」

「つまり断るのか?」

「明日に延ばしていただきます。が…」

コウはニヤリと不敵な笑みを浮かべた。

ゾクッ…

「そうなると一度ではすまされません。明日は覚悟しといて下さいね」

⏰:07/03/30 13:07 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#182 []
「…何をする気やねん」

「ですからそれは明日になればわかります」

「今言えや」

「…志乃くん」

コウはまた溜め息をつく。

しあわせ逃げるぞ?

「あなたは聞き分けが悪い子ですね。何回も言わせないで下さい。明日になればわかりますから」

⏰:07/03/30 13:10 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#183 []
こ…こいつは…

「むかつく奴…」

「それはこちらのセリフです」

コウはポケットに手を入れ教室に戻っていった。

俺は廊下の壁を思い切り蹴った。

「…いて〜」

「…馬鹿ですね」

教室の扉にもたれながら
コウが呆れた顔で俺を見ていた。

⏰:07/03/30 13:14 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#184 []
放課後になり、
俺は一旦家に帰ろうと教室を出た。

「志乃〜!」

この声は…っ!!

振り返る俺

「幸子!」

マイハニー幸子ですやん!

「もう帰っちゃうん?」

⏰:07/03/30 13:15 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#185 []
「おう。幸子は?」

「あたしは部活〜!」

「そか。頑張ってな」

「志乃今日何するん?」

…えーと……
先輩んちでパーティー…
とか言ったらやばいかな…

「夜、会えへんかな?」

えーーー!?
なぜ今日はこんなに誘いが多いんや!?

⏰:07/03/30 13:18 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#186 []
「今日はちょっと…」

「じゃ、明日は?」

明日…ねえ……。

お願い、と言う幸子は
もはや俺のいかがわしい妄想をかきたてた。

「明日幸子んち行く」

「ほんま〜!?やった!」

ニッコリ笑う幸子。

許せよコウ…
俺はやっぱり
お前より幸子を選ぶ。
(当たり前だが)

⏰:07/03/30 13:21 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#187 []
「じゃ、明日!!」

スキップしながら部活に行く幸子を
俺はにこやかに見ていた。

なんてかわいいんや〜…

「志乃くん」

…………

嫌〜な予感……

⏰:07/03/30 13:23 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#188 []
「志乃くん」

やめろ…頼む…
俺の近くに沸かないでくれ

「志乃くん」

……………

「何回呼べば振り向くんですか?志乃くん耳遠いんですか」

「…耳はいいけど…」

お前やから振り向きたくない俺の心理を読み取れ!!

⏰:07/03/30 13:25 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#189 []
「あなたという人は…明日の約束を忘れたんですか」

「いや〜…」

いや、忘れたと言っておけば……

「忘れてた〜!わりー!」

「では今すぐ幸子さんに断って下さい」

幸子のほうを!?

「当然でしょう?先に約束したのはこちらですから」

⏰:07/03/30 13:28 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#190 []
「でも幸子は彼女やし…」

「だから何です」

「最近構ってやれへんかったから…頼む!明日は勘弁してく」
「だめです」

……こいつ

「約束はなんのためにあるのですか?守るためでしょう?」

確かに正論ですけどぉ!!

⏰:07/03/30 13:30 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#191 []
ん…?でも…

「お前今日の約束は破るんやろ?なんで…」

「今日はパーティーに行くと僕が判断しましたし、明日に延期したので別に問題はありません」

…要するにこいつはパーティーに行きたい、と…

なんてわがままな野郎や!

⏰:07/03/30 13:33 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#192 []
「志乃くん…」

コウは腕をバキバキと鳴らしながら俺に近付いてくる

「どちらと先に約束しましたか?」

…………

「わかった!わかりましたよ!幸子には断っとくよ」

「そうですか。志乃くんはやはり約束を守ると思っていましたよ僕は」

お前が強引にやろが!!

⏰:07/03/30 13:36 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#193 []
また夜中に更新します
コメントもらえたらうれしいです

⏰:07/03/30 13:39 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#194 [我輩は匿名である]
ちょおもしろい

⏰:07/03/30 14:04 📱:SH902i 🆔:a9l5CX4c


#195 [しゅん]
お…おもしろすぎる なんだこの小説w コウww

⏰:07/03/30 15:44 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#196 [我輩は匿名である]
これいいねっ(・∀・)タノシス(゚∀・ノ)ノ

⏰:07/03/30 20:48 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#197 []
わあ-お!!
ありがとうございますおもろいッスカ
めっちゃ下手くそで…
でも頑張って書きます

⏰:07/03/31 00:18 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#198 []
俺はしぶしぶ幸子の携帯に

【明日予定あったの忘れてたごめんな

とメールした。

幸子より優先しなきゃあかん予定が
コウだなんて…

俺は世界一不幸かもしれない

⏰:07/03/31 00:20 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#199 []
俺はどんよりとした表情で帰路につく。

途中、すれ違う人が

「何かに取り憑かれとんちゃう!?」

とか言っているくらい

俺の顔色は悪いのだろう。

…………ん?

⏰:07/03/31 00:23 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#200 []
俺は足を止めた。

……何かいる。

……俺の後ろに

何かがいる。

ほんまに憑いてんのか!?

俺は恐る恐る振り返った。

…………

「……何で着いてきた」

⏰:07/03/31 00:25 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


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