クソガキジジイと少年」
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#201 [ザセツポンジュ]
くるっと後ろを振り返り、トミーはジョウに尋ねた
『じゃあ、どうして毎日毎日エノシタと言うフレーズが出てくるんだ。正直ウザイぞ』
ジョウは立ち止まった 
『…毎日は言ってないと思うんだけど。最悪ボクが間違っているのかもしれない。』
そして、トミーは、ジョウの肩を持ち、無駄に小さい声で言った
『オレはエノモトさんと付き合うから、お前はエノシタさんと付き合えよ』
バカにしたように、言ってきたトミーに少し腹を立てた

⏰:06/06/16 23:48 📱:P701iD 🆔:LtWl5Ezk


#202 [ザセツポンジュ]
『トミーは、トミーの好きにすればいい。ボクは、ボクの好きなようにするよ。勝手にボクの道を作らないでくれ。だいたいボクは表面だけがすぐれている人間は嫌いだ。例えば外装だけはキレイなおうちがあったとしても、中に入ればキッチンも風呂もない。そんな家には帰れないだろう!!?多少古い外装でも、ちゃんとしたキッチンでおいしいものを作れて、あったまる風呂に入れたほうが、帰ろうと思うだろう!!?とにかくボクは、ランキングや見かけのものだけに左右されたくないんだよ。不愉快だから、バカにさたように笑うのはやめてくれないか』

⏰:06/06/16 23:55 📱:P701iD 🆔:LtWl5Ezk


#203 [ザセツポンジュ]
いつになく、真剣なジョウだった。
『…どうした、お前カウンセリングうけた方がいいんじゃないのか!!?オレはホントに心配だ。そんなに真剣になるなよ。生きていけないぞ。』
『ボクは、確かにトミーみたいにモテないよ。今までもらったチョコもすべてトミーのおこぼれだった。ボクは、チョコは好きだ。女子を好きになった事なんか、ないんだ。でも、一つ言えるのは、人気者になれなくてもいい。将来好きな人ができたら、その子だけのスーパースターでいれたら、ボクはそれでいいよ。』

⏰:06/06/17 00:03 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#204 [ザセツポンジュ]
トミーはジョウの顔を不安そうに覗きこんだ。
『…ジョウジロウちゃん、どうして今日はよくしゃべるんだ。具合悪のか!!?』
『いたって普通だ。すまないね、心配をかけて』
『頼むよ、いつものお前に戻ってくれ。魔女の宅急便の恋をしたジジの逆バージョンみたいだ。』

不思議な空気に包まれたまんま、二人は#7791へと足を運ぶのだった…

⏰:06/06/17 00:08 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#205 [ザセツポンジュ]
きーさん(ジョウ)

エノシタさん、やっぱ絶対コンタクトの方がいいよ!!ところで、今週の土曜日カットモデルとして髪を切ってみないか!!?料金はタダなんだけど…というか勝手にもう予約入れといたから、必ず行ってね★
場所はわかんないと思うから、0×0ー△○○×に、TELしてお店の人に聞いてね(o^o^o)夜の7時で少し遅いけど、閉店後貸し切ってするみたいだからよろしく!!必ずだよ☆彡アディオス☆            ─送信

⏰:06/06/17 01:16 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#206 [ザセツポンジュ]
──ちょっとブレイク!!
きーさんとすーさん、キャバクラへ行く──の巻

すーさんには、お気に入りの女子がいた。名前は空ちゃん。
実は空ちゃん、重度の虚言癖なのだが、まんまとだまされてしまっている哀れなジジイなのだ。
きーさんは、いつも空ちゃんのウソツキっぷりを観察していた。

空ちゃんの虚言癖ぶりを紹介しよう。

⏰:06/06/17 01:25 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#207 [ザセツポンジュ]
『あたしぃ、実家は、東京の二子玉ってとこでぇ親は医者なんですぅ。それで、あたし今ぁ、こっち来て大学で看護科に通ってるんですぅ』
(そんな都会の子がわざわざこんな田舎に来るわけないだろ。)
『へぇ、だから空ちゃんはかわぃぃんだねぇ。頭もいいんだねぇ。いいとこ育ちなんだねぇ』
(……きーさんのバカ。ろくでなし。)

⏰:06/06/17 01:29 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#208 [ザセツポンジュ]
きーさんは空ちゃんに質問した。
『なあ、空ちゃん。ワシ東京行った時に二子玉ら辺に行ったんだが…二子玉の次の駅は何だったか思い出せんのだ。なんだったかな!!?』
『……えーと…ねぇ』
『三軒茶屋だったか…』
『っっそぉそぉ、三茶、三茶!!!!ねぇねぇすーさんあたしね…』

(このあせりぶり尋常じゃないな…)
二子玉の次の駅は用賀である。三茶なんて四つも向こうだ。
きーさんは、事前に調べていたのである。
空ちゃんのうそを見破った瞬間、きーさんの体はエクスタシーでいっぱいだった。

⏰:06/06/17 01:37 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#209 [ザセツポンジュ]
きーさんは、気付かないすーさんに対してではなく、それを言えない自分を責めていた。
(…きーさんのロクデナシ!!バカバカ、ここで今言うのじゃワシ!!木田シゲル!!62歳!!ぅー…よし)
『すーさん…』
『きーさん、飲めよワシがおごるから今日は』
『そうか、悪いな、うぃーっす!!』
またもや、言えないままのきーさんだった。
そしてまた自分を責めるのだ。
(……きーさんのバカバカ)

⏰:06/06/17 01:47 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#210 [ザセツポンジュ]
『あたしのお父さんは、食品会社の社長なのぉ。コンビニとかにもだしてて、誰でも分かるから、言えないんだけどぉ。』
(…こないだ、医者と言っていたような気がしたんだが…この店、耳かきをオーダーするといくらだろう、えーっと…)
『やっぱり空ちゃんはかわいいねぇ。パパもえらい人なんだねぇ。』
(…すーさんは風呂場で脳みそまでキレイに洗った方がよさそうだな)

⏰:06/06/17 01:53 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#211 [ザセツポンジュ]
『うちのママは、税理士なのっっ。』
(じゃあ、一体誰が医者なんだ。)
『セレブなんだね、空ちゃん、かわいいねぇ。ウヒヒ…ぅーひっく。』
『あ、あたしのママ若いんですよぉ。36歳なんです、まだ。』
『空ちゃんは、21だから、17歳の時の子ということかな!!!!?』
『そぉなのぉ。』
(…絶対15だ!!すーさんも空ちゃんも小2レベルで脳が止まっているぞ!!いいのか!!)
『すいません!!ボーイさん、電卓ください!!』
たまらず、きーさんはボーイを呼んでしまった事もある。

⏰:06/06/17 02:01 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#212 [ザセツポンジュ]
『あたし、おにいちゃんが6人いるんですよぉ。でも、みんな前の奥さんの子供なんですけどぉ。でも仲良しですっ』
『おにいちゃんだらけだな!!一番上のおにいちゃんは、いくつかな?』
『25ですっっ。』
(……おい!!どう考えてもふたりあまるぞ!!)

⏰:06/06/17 02:06 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#213 [ザセツポンジュ]
『あたしの親戚みんな警察官なんですよぉ。』

『あたし、DJやってるんですぅ。ハウスって言うジャンルなんですけどぉ。その世界であたし知らない人はもぐりですよぉ。』

『あたし実はなでしこジャパンに在籍中なんですよぉ。たまに会長から戻れって電話かかってくるんですけどぉ。腰のガンっぽくてぇ、ボール蹴れないんですぅ』

⏰:06/06/17 02:09 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#214 [ザセツポンジュ]
『サッカーの大久保○人とも仲良しですしぃ、奥さんとも仲良しでぇ、スペインでは家族席で見てきましたぁ。』
『あたし実は双子でぇ、男と女の双子なんですけど、陸と空って言うんですよぉ。オシャレでしょう〜』

⏰:06/06/17 02:13 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#215 [ザセツポンジュ]
『あたしフランスとスペインのクォーターなんで、小学校あがるまで家の中は英語でした。』
そんな空ちゃんだが、カラオケで英語の部分が出てきた時は、哀れにも完全にカタカナ発音であり、音痴であった。だが
『あたしCDデビューした事あるんですよぉ。』
『うちのおばちゃんは、芸能プロダクション経営してるんですぅ。』
『あたし、降○けんじのモトカノなんです。元カレはみんな芸能人でした』

と、快調に飛ばしまくり…

⏰:06/06/17 02:19 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#216 [ザセツポンジュ]
『来月ストリート雑誌に載るんですよぉ。あたし専属モデルなんですぅ。』

その後何ヵ月たっても空ちゃんらしき人すら出てこず
(……一年も先取りして、撮影しなくちゃならないのか…デルモとは大変だな…って、おーい!!!!)
きーさんは、証拠をつかむためコンビニでくまなく雑誌と言う雑誌を物色していた。
空ちゃんは一生あらわれはしなかった。

⏰:06/06/17 02:25 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#217 [ザセツポンジュ]
『あたしのおばあちゃんは銀座のオーナーなんですよぉ。』
『あたしのおにいちゃんはカフェバーをいくつも経営してるんですぅ。』
『あたし幼稚園からお茶の水エスカレーター式でしたよ?』


ここで、まとめて空ちゃんの家族紹介をしよう。

⏰:06/06/17 02:29 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#218 [ザセツポンジュ]
実家は、美容整形外科。
サッカーコートがあるくらいの豪邸が田園調布にあるらしい。
二子玉説もある。
そして、空ちゃんを15歳の時に産んだ36歳のママは、現在税理士に君臨しており、パパは超有名な食品会社の社長らしい。

おばあちゃんは銀座のオーナーをしており、
おばちゃんは芸能プロダクションの社長らしい。
そしておにいちゃん達はカフェバーを経営する。
と、言うことはだ。
残すところおじいちゃんが、美容整形外科の院長さんなのか!!?

⏰:06/06/17 02:36 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#219 [ザセツポンジュ]
『あたしのおじいちゃんは、東京で超有名な高級車のディーラーなんですう』 
一体全体どこの誰が美容整形外科を守っているのだろうか。
ちなみにそんなおじいちゃんは、ブラックカードの上のスケルトンカードを所持しているらしく、それを持っているのは世界に5人だけらしい。

⏰:06/06/17 02:40 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#220 [ザセツポンジュ]
空ちゃんの経歴も実に素晴らしい。

スペイン人で、銀座のクラブのオーナーをするおばあちゃんと、
フランス人で、高級車のディーラーをしていてスケルトンカード所持のおじいちゃん
との、間に生まれた   超有名食品会社を経営するお父さんと、
犯罪並みに若かった、現在税理士のママとの間に、
双子として生まれてきた。

⏰:06/06/17 02:46 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#221 [ザセツポンジュ]
そして、
御茶ノ水幼稚園、
御茶ノ水小学校、
御茶ノ水中学校、
御茶ノ水高等学校
と、空ちゃんいわくエスカレーター式できたらしく、東京のハンバーガー屋でアルバイトをしていた時、ミススマイル賞に輝き時給が1500円まで上がったらしい。
そんなお嬢様が、こんな田舎町で、現在大学の看護科に通い、なでしこジャパンに在籍中でもあり、でも腰のガンらしく、夜は有名DJもこなし、だが毎日フル出勤でキャバクラにも勤めている。         
地球始まって以来の最強さだ。

⏰:06/06/17 02:53 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#222 [ザセツポンジュ]
きーさんは、キャバクラから帰ると、ノートに向かった。
『えーつと…今日は…と。リフティング3000回の日本記録を今だ破られていない、空ちゃん…と』
箇条書きにすると、
もう100行くらいしたためてしまった、空ちゃんの嘘をまたひとつ、またひとつと増やし、空ちゃんマイレージを貯めて行った。
あまりにも頭に来たら、店の中で、マイクを使い、発表してやろうと考えているのだ。

⏰:06/06/17 02:59 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#223 [ザセツポンジュ]
『ありゃ、きーさん、今日は一番のりじゃな。貸し切りだ!!』
月曜日で雨の降る早い時間なら、どこもたいてい暇に決まっている。
『いらっしゃいませ、こちらの席へどうぞ。』
すーさん達は、ガラ空きのためか、広い席に案内された。
『ご指名の方はござ…』
『空ちゃん。』
すーさんは大好きな空ちゃんを指名した。
『…キララちゃん』
きーさんは、キララちゃんを気に入ってはいるのだが、別に誰でもいい。女の子がコロコロ変わって、何才ですか、何型ですか、何件目ですかと1から話すのがめんどくさいのだ。

⏰:06/06/17 03:06 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#224 [ザセツポンジュ]
『ボトルの方はございましたでしょうか。』
すーさんは、うれしそうに『黒霧で、すーさんと空ちゃんの唾液。と書いてるヤツな。』
『…お前、恥ずかしくないのか、リハビリうけた方がいいんじゃないのかね。』きーさんはそう言いながらおしぼりで顔をふいた。

⏰:06/06/17 03:11 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#225 [ザセツポンジュ]
『しつれいしまぁっす。』空ちゃんとキララちゃんが登場した。
『きーさん、おはよう』
キララちゃんは、隣へ座り、きーさん達のお酒を作っていた。
『キララちゃん、好きなもの頼んでいいからね。』
そしてきーさんは小声で
『空ちゃんには、けんちん汁でもオーダーしとけ。』キララちゃんは、笑って
『恐れおおくてできません。』
なかなか正直者である。

⏰:06/06/17 03:17 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#226 [ザセツポンジュ]
空ちゃんは今日はおなかがすいていたらしい。
『ねぇねぇ、すーさぁん。あたしお腹すいたぁ。からあげが食べたぁい。』
と、すーさんにピトっとくっついた。
『ん、頼もう!!頼もう!!ボーイさん!!出前のチラシ、カモン!!』
すーさんは、女子にはいい顔をしたいがために多めに頼む。
女ならこんな都合のいいジジイが客ならバンバンザイだろう。すーさんは携帯を持っていないと言うのが弱点だが、あんたの顔など見たくもないわと言うほど強烈キャラなので、たまに来るくらいがちょうどいいのだ。

⏰:06/06/17 03:23 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#227 [ザセツポンジュ]
すーさんは、何人家族だと言うほどのからあげを頼んでいた。からあげが到着しても、なお店はガラガラだったために、待機中の女子達にも、おすそわけすることにした。ただハーレム状態になりたいだけなのだろう。
キャバ嬢達を、両手に抱えみんなでからあげを食べた。すーさん達は、常連のため、店の子みんな顔見知りだった。そして店の子も、老人と思ってすーさん達には優しくしてくれた。
『じゃあ、じゃあー。この中で誰と結婚したいか、せぇので指さしゲーム!!』 『すーさん、はりきっているが二人しかいないよ。男子は。』

⏰:06/06/17 03:31 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#228 [ザセツポンジュ]
『やかましいわ!!これは、ワシとお前の勝負じゃ!!』すーさんは眉間にシワを寄せた。
そして、8人くらいのキャバ嬢たちは、どっちと結婚したいか選択せざるをえないためすーさんときーさんの顔を交互に見ていた。
『せーのっっ。』

⏰:06/06/17 03:35 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#229 [ザセツポンジュ]
『はい、全員撤収!!』
すーさんはそう叫んだ。空ちゃんを含む、全員きーさんを指さしたのだ。
『空ちゃん、いくらなんでも君はすーさんを指差すべきだ。気持ち悪いのはわかるが、指をさしたところで死にはいたらんよ。』
空ちゃんはあわてて
『いやぁ、ハラハラさせてくれるプレイボーイってモテるじゃないですかぁ。だからそんなすーさんと結婚したらぁ、あたし不安でたまらないなぁと思ってぇ。』
さすが、ザ水商売である。

⏰:06/06/17 03:41 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#230 [ザセツポンジュ]
気をよくしたすーさんは、『じゃあじゃあ〜、恋人ならどっちがいいか、せぇので指さしゲーム!!』

『せーのっっ』

『はい!!全員カンチョー!!ケツだせ、オラ!!

『すーさんはぁ、オシャレだし、モテるから、あたしなんか相手にされなさそうでぇ。ってか、その前にかっこよすぎて近付けないなぁと思ってぇ。』
(何のために、さえないジジイがお前を指名してると思ってんだ。)
『ウッフフーン。空ちゃん今日もかわいいねぇ。はい次ー。』

⏰:06/06/17 03:46 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#231 [ザセツポンジュ]
『顔見知りくらいがちょうどいいかなぁと思うのはどっちか、せぇので指さしゲーム』

『せーのっっ』
みんなの指がすーさんに向いているのに気をよくしたが、自分が言ったことをよく思い出してみた。
『…チェックしてくれ!!からあげも、お前ら返せ、はけ!!!!コラ!!』
空ちゃんは、意気奮闘する、すーさんをなだめた。

⏰:06/06/17 03:52 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#232 [ザセツポンジュ]
『すーさん、顔見知りの度合いがわかんないよぉ。質問が難しすぎたんだよ。だってぇ、すーさん有名だからぁ、あたしも知ってるあたしも知ってるぅって言いたいのかもしんないしぃ。』
………苦しすぎるが、すーさんは気をよくした。

そして、
『じゃあ、じゃあ次はー、どっちのDNAが欲しいか、せぇ…』
『すーさん!!頼むからDNAの領域に手を出すくらいにまで人間落とさないでくれ!!』          さすがにきーさんも、この男にアセりが出てきたんだと感じた。

⏰:06/06/17 03:58 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#233 [ザセツポンジュ]
帰りのタクシーで、酔っ払ったすーさんはいつも語っていた。
『ワシはなぁ、きーさんよりうんとモテたぞ、昔はワシの方に女の子がうじゃうじゃ寄ってきていた…』

『あぁ、知ってるよ。すーさんは人気者だった。よくモテたなぁ。月、水、金の彼女と、火、木、土の彼女と、日曜日専門の彼女、祝日専門の彼女、と、まぁわんさかいたもんだ。』

⏰:06/06/17 04:05 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#234 [ザセツポンジュ]
『そうだったなあ、月曜日は、サトちゃんを自転車で向かえに行って海を散歩して、それから火曜日はユリちゃんがウチへ来てハレンチ極まりないことを、楽しくして…へへ…へへへ…そいで水曜日はサトちゃ…』
『あ、ここで止まってください、じゃあなすーさん。気をつけてな。』
『はいはい。おやすみよ。』
きーさんは、タクシーのおじさんに、すーさんと家が隣ですよとは決して言わない。
すーさんも酔っ払っているためか、久々に会った友達と飲んでいたと言うことに設定してしまっている。

⏰:06/06/17 04:12 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#235 [ザセツポンジュ]
そしてすーさんは、タクシーの運転手に右だ左だと言いつつ、散々、昔の女自慢をして、きーさんをおろした場所にしばらくしてから再び止まる
『ヒック……ぅん、ココだよ。ソープ、ストーーップ、(そこストップ)ランパーーブ』
そして多めに払い、
『パイパイ、おやすみよ。』
きーさんはすでに、眠った後にすーさんは帰宅するのであった…。

⏰:06/06/17 04:19 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#236 [ザセツポンジュ]
>>150-237

⏰:06/06/17 04:22 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#237 [ザセツポンジュ]
──決戦の土曜日がやって来た。

きーさんとすーさんは美容室の控え室で待機をしていた。仕事を終えたピーマンもかけつけた。
美容室の店長がピーマンの知り合いと言う事もあり、無理に無理を言ってインカム(無線)とカメラを設置する事に成功した。
ちょっとした番組のコーナー気分を味わいたいだけなのだろう。
7時、店は閉店した。
片付け係が3人ほど残り、他はみな帰って行った。
『まだか、きーさん。』
すーさんは貧乏ゆすりが止まらなかった。

⏰:06/06/17 04:53 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#238 [ザセツポンジュ]
きーさんは、エノシタさんを改造してくれる美容師、吉田(オス)にインカムを装着させた。
そして裏方に回った。
『マイクテスッッマイクテスッッ。ヨッシー聞こえるかね!!』
『OKーっす。』
おもむろに、すーさんが、マイクのついたきーさんの胸のあたりに、ケツを突き出した。
『プ〜〜〜…』
そして、すーさんはマイクを掴み
『今のオナラの音階が、わかるか!!?ヨッシー!!』
『………み、ミ!!?』
『ファ#だ。』

⏰:06/06/17 05:01 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#239 [ザセツポンジュ]
ゴツン。
きーさんは62年分の思いを込めて、すーさんにゲンコツをかました。
すーさんから映る映像はマンガの用にヒヨコがピヨピヨとかけまわっていた。
『お前にとっちゃ、ファのシャープかもしれんがな!!ワシにとっちゃ、ブチくさの汚い屁でしかないのだ!!全部吸ってしまった、ワシの事も考えろ!!罪だぞ!!吉田!!クイズに答えたお前も罪だ!!バカたれ!!』
きーさんは久々に切れた。
──カランカラン
切れている場合ではなくなった。エノシタさんが無事到着した姿がモニターに映っている。

⏰:06/06/17 05:08 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#240 [ザセツポンジュ]
『あ、エノシタさんですか!!?』
『は、はい。よろしくお願いします。』
服が、冴えないエノシタさんが店へ入ってきた。
そこでピーマンはモニターを見ながら
『あぁ…サマーセール1980円でした、みたいな服やけんが、ダサすぎる。あの子には黄色とか、はっきりした色がいい…』
『ピーマン、終わったら服をコーディネートしてやってくれないか。』
『了解なまこん』
ダサいヤツを見るとピーマンは意欲を発揮したくなる。速答でOKを出した。

⏰:06/06/17 05:15 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#241 [ザセツポンジュ]
すーさんを起こし、エノシタさんの髪型をモニターで見させた。
ヨッシーは、とりあえず、エノシタさんを座らせた。『えーと、今日は、僕のしたいようにさせてもらうって事なんだけど、いいかな!!?絶対よくするからね。』
『あ、はい。おまかせします。』
エノシタさんは緊張しているようだ。
すーさんはエノシタさんのゴワゴワの髪の毛を見てイライラし、そして指示をだした。
『吉田。とりあえずすけ。とにかくすけ。』
『はい。』
『???』
エノシタさんはいきなり返事をした、美容師を不思議に思った。

⏰:06/06/17 05:22 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#242 [ザセツポンジュ]
『お前は、アホか。ワシの声に返事してどうする!!』『ハイ、すません。』
エノシタさんは、いきなりあやまる吉田を見て、少し不信感を抱いた。
『きーさん、吉田はブッ殺決定だな。』
『あぁ、ぶっころ決定だ。』

吉田はマズイと言う顔をしたが、平然を装いハサミを持った。
『じゃあとりあえず、軽くすいていきますね。』
『は、はい。』
『バッサバサすいていけよ、吉田。』
『は………歯医者いいとこ知ってる!!?』
いきなりの質問にエノシタさんは戸惑った。

⏰:06/06/17 05:29 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#243 [ザセツポンジュ]
『え、あの、あたし虫歯になったことないんです。』手強い髪の毛をすきながら、ホッとした表情をうかべた吉田。
うまく切り抜けたと安心していた。
『今のは歌うべきだったよな。』
と、すーさん。
『は…………ぁなが咲いたはーなが咲いた、真っ赤なばぁらぁがぁー♪』
すーさんは歌い出してしまった。
『真面目にやってくれないか。』
『あ、はい。』     きーさんは真剣だった。

⏰:06/06/17 05:33 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#244 [ザセツポンジュ]
髪の毛をすくのに時間がかかりそうだったため、すーさんは吉田に質問をさせた。
《ヨッシー。エノシタさんは中3だが一応、年を聞け。》
『……エノシタさんは何才かな!!?』
『15です』
《あなたホント、ブッサイクな15歳ですね。》
『…………あ、そうなの。じゃあ中3か。若いねぇ。』
《おい吉田!!お前もそう思ってるんだろ!!》
『……受験大変なんじゃないの?』
《おい、きさまワシを無視する気か!!》
『あぁ、大変です…って、あんま興味ないのに質問してるでしょう!!?』
《ヒャッヒャッヒャッ。中3に図星つかれてどうする吉田》

⏰:06/06/17 05:43 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#245 [ザセツポンジュ]
『……いやいや、そんな事ないよ。僕も中3の今頃奮闘してたよ。』
《オナニーにな。》
『アッハハ。まぁそれもあるけどな。』
『え、誰としゃべってるんですか!!?大丈夫ですか。』           《吉田。気持ち悪がられているぞ。しっかりしろ》 『あっ、あぁ、いやそんなことないでしょ。大丈夫。』
『……言ってることめちゃくちゃですけど。フフッッ、変な人』
『ごめんね、ちょっと、待っててね。』

─ガチャン
─パタン

⏰:06/06/17 05:50 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#246 [ザセツポンジュ]
『あの!!真面目にやってもらってもいいですか!!?』

『まぁまぁ、下ネタに反応したヨッシーも悪い。』 かばったのは以外にもきーさんだった。

深呼吸をし、目をつぶり、意識を集中させ、つばをゴクリと飲み込んだ吉田。
(なぜ俺が緊張しなくてはならない…。)

『ごめんね、エノシタさん。美容室とかあんまり行かないの!!?』
とにかく吉田は、すーさんの声が入る前に自ら質問をした。
『あ…はい…行かないですね。』

⏰:06/06/17 06:01 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#247 [ザセツポンジュ]
《どうりで、すずめが出てきそうな頭をしているわけだな。》
『たしかに、そうですね。すずめが…』
『すずめ!!?』
『ぃや、や、するめ、そぅ、学校の給食のスルメおいしかったなぁって』
《いいわけが苦しすぎるぞ。吉田》
『………ああ、あたしも好きですね、スルメ。』
『ってかエノシタさん、美容室は行った方がいいよ。ウチならクーポン使えは学生は安いしさ。』
吉田は、これ以上流されまいと奮い立たせた。

⏰:06/06/17 06:05 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#248 [ザセツポンジュ]
『そうなんですか…あたし、いい美容室とか知らなくって…今まで適当にしてきちゃいました。』
《ハッハッハ。ただ、ブスはクーポンが効かないのだがな。》 
『じゃあ、ウチ来なね。女の子は手入れしなきゃだからね。好きな子とかいないの!!?』
すーさんは、完全にスルーされてしまった。
『あ…あの…い…』
『いるんだ!!いいね青春。どんな子なの!!?』

⏰:06/06/17 06:11 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#249 [ザセツポンジュ]
『すごく、よくモテるんです。人気者ですし…。』
《その子の出席番号は5番でしょ!!?と言ってみろ》
『もしかしてその子の出席番号5番!!?』
『ぃや、そこまで知りません、ひとつ下の学年なので。』
《こんの、ブサイクめ!!調べろそれくらい!!》
『年下なんだ。』
《吉田、次は、その子の名前は木田トミオだろと言え。》
『木田トミオくん?』
『え!!何でトミーの事知ってるんですか!!?』

⏰:06/06/17 06:18 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#250 [ザセツポンジュ]
『えぇ!!こん子が好きな子って、きーさんの孫!!?』
ピーマンは驚いていた。
『説明不十分だったが、そうらしいぞ。』
きーさんは、冷静に言った。

《ナンパされちゃってー。》
『ナ…んでって、たまに来るからね、カレ』
《チッ》
『え、そぉなんですか!!』吉田が奮闘するなか、髪の毛もだいぶ軽くなってきた。

⏰:06/06/17 06:28 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#251 [ザセツポンジュ]
《おいおい、吉田。もうハゲてしまうからハサミを止めろ。そんで……うーん、次は一番軽いストパーをあてろ。》


イタズラのすぎるすーさんだが、指示は的確だった。ピーマンも少し関心した。

《中学生や高校生はやたらストパーをきつくあてすぎなんだよ。どいつもこいつも下敷きがブラさがってるみたいでダメだ。エノシタさんは下敷きみたいにするなよ。》

⏰:06/06/17 06:33 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#252 [ザセツポンジュ]
時間が長引きそうなため、すーさんときーさんは、たけのこニョッキを開始した。ピーマンは、頭で、エノシタさんのコーディネートをイメージし、いらない紙に意欲をはきちらしていた。             『たけのこたけのこニョッキッキいち!!!!!!』
すーさんは出遅れた。
バチン!!
ビンタをくらう。
『たけのこたけのこニョッキッキいち!!!!!!』
またすーさんは出遅れた。バチン!!
ビンタをくらう。

すーさんは、自分が不利だと言う事に気付いた時には、左のホッペがモッコリ腫れ上がった後だった。

⏰:06/06/17 06:42 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#253 [ザセツポンジュ]
──1時間半後
もう夜の9時になっていた。
散々ゲームをしたジジイ二人。すーさんは負けまくりボコスコに殴られ顔が変形して少し男前になっていた。
ピーマンは50体ものデザイン画ができていた。

ドライヤーでかわかした後のエノシタさんをモニターから見たすーさんは、固まった。そして真剣なまなざし…
剥製すーさんの登場だ。
『ゴワゴワではなくなった。サラサラにもなった。軽くなった。何かが足りない。うーん。』
真剣になりすぎ、呼吸もあまりしなくなったその時──
《吉田!!前髪を切るんだ!!パッツンにしろ!!!!》

⏰:06/06/17 06:51 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#254 [ザセツポンジュ]
モニターをズームアップさせた。
きーさん、すーさん、ピーマンの3人は息を止め、静かに見つめた。

(ここで吉田が失敗したら、ただのブスでおわってしまう……)

吉田は、前髪に手をかけた……
──チョキン
─チョキ
─チョキ………

⏰:06/06/17 06:57 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#255 [ザセツポンジュ]
『うぉ────!!!!』
きーさんとすーさんは抱き合った。
吉田の腕は確かだった。すーさんの指示も的確だった。
まるいおめめのとびきりかわいくなったエノシタさんが誕生した。
《かわいくなったねと言ってやれ吉田!!》
『エノシタさん、ほんっっとうにかわいくなりましたね。』
『ホントですか!!?』
『ホントだよ。……ホントにホントだよ。』
ピーマンは裏から階段をおりてミッシェルに急いで戻った。

⏰:06/06/17 07:02 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#256 [ザセツポンジュ]
そして鍵を開けて、興奮しつつ、あわてて服を探した。
イメージはもう完璧にできていた。
あとは、頭の中と同じ服を探せばいいだけだった。
黄色をベースに黒を足す…スカートにパンプスに…
ピーマンはエノシタさんにミツバチをイメージし、形をつくっていった。
強さ、甘さ、激しさ。
生まれ変わった強い自分、恋をしてしまった甘い自分、これからたたかう激しい自分。
そんな願いをピーマンは洋服にたくした。

⏰:06/06/17 07:10 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#257 [ザセツポンジュ]
『これと…これ……ベルト、ベルト……と。…そいで、あれと……よし、これだ!!!!』
ピーマンは2分半で衣裳を探しだし、服をかかえ、二階へかけあがった。

美容室には、カメラマンが来ていた。
『エノシタさん、次の月のクーポンに載せる写真を撮らせてもらうよ。』
『え、あ、あたしいいです、あたしなんかが…』
クーポンマガジンに載せるためのカットモデルだったのだ。だからエノシタさんにはかわいくなってもらわないと困るのだった。

⏰:06/06/17 07:17 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#258 [ザセツポンジュ]
ピーマンは到着して、一分という驚異的な早さで全て服をたたんだ。
《吉田さん、すいません、ちょっと来てください。》ピーマン自らマイクを手にとり、吉田にお願いした。
『どうした!!?』
『あの、これエノシタさんに着せてください。あ、でも内緒で持ってきたけんが、トップシークレットってことで。』
『了解。』
ピーマンは、あせって吉田になにやら耳打ちをした。

『了解なまこん!!』

きーさんはニッコリとほほえみ右手を高くあげた。

⏰:06/06/17 07:23 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#259 [ザセツポンジュ]
エノシタさんは、言われるがままにトイレで着替え、撮影に挑んだ。

モニターを眺める3人は目を輝かせた
『うん、うん。かわいくなったな。』
梅昆布茶を垂れ流し否定していたすーさんも、絶妙な衣裳をまとったエノシタさんを見て納得をした。
『やっぱり輝いた。あの子はダイアモンドだったんだよ。』
きーさんは磨く側に立っている自分を幸せに思った。『大成功だ……』
ピーマンは、頭の中でのイメージ通りにうまくいったエノシタさんの姿を見て嬉しくなった。

⏰:06/06/17 07:31 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#260 [ザセツポンジュ]
きーさんは嬉しさついでにピーマンが選んで来た服を買いとることにした。
《おい、吉田。もうその服をエノシタさんにプレゼントしてくれ。》
きーさんは満足気に言った。
『エノシタさん、今日はどうもありがとう。その衣裳はプレゼントです。』
『え、あ、あたし髪もキレイにしてもらったうえに、そんな、もらえません!!!!あたしの方がありがとうございました!!!!』

『ずっと、エノシタさんがかわいくいられるように、来月また、エノシタさんの映ったクーポンを持って、ウチに来てよ。いい恋をしていってね。』

⏰:06/06/17 07:41 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#261 [ザセツポンジュ]
『は、はい…。』
エノシタさんは泣きそうだった。少し頬を染め嬉しそうにしていた。
そして笑顔で帰って行った。           その姿を見たきーさん達も、嬉しくなり

吉田の片付けを待って、男四人でキャバクラへ行った。提案したのも自らおごると言ったのもすーさんだ。
『空ちゃ〜ん』    …こりないジジイである。

⏰:06/06/17 07:47 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#262 [我輩は匿名である]
>>234-261

>>1-150
>>151-222

⏰:06/06/17 07:52 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#263 [ザセツポンジュ]
>>1-23   ショウカイ
>>24-30 エリアカフェ
>>31-39   キダケ
>>40-72  エノシタサンのミス
>>73-116
>>117-129
>>130-145
>>152-161
>>162-187
>>192-199
>>206-235
>>237-261

⏰:06/06/17 08:43 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#264 [ザセツポンジュ]
きーさん(ジョウ)

エノシタさん!!かわいくなったみたいだね!!学校楽しみにしてるからね☆彡
ボクはこれくらいしかできないから後は、エノシタさんが、自分のチカラで頑張るんだよ☆応援してるね!!            ─送信

ピルピルピル
エノシタさん

ジョウくんありがとう☆勇気をたくさんもらうことができました(o^o^o)これから頑張ります!!

⏰:06/06/17 16:26 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#265 [ザセツポンジュ]
きーさん達は後日、#7791にて反省会を開いていた。
ただ、すーさんがみーちゃんに会いたいだけという理由も見逃してはいけない。『小夜子ストロベリーをふたつ』
『みーちゃんっっ。今日も小さいねぇ、かわいいねぇ。』
と、いつもと何ら変わりのない朝だった。

⏰:06/06/17 16:30 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#266 [ザセツポンジュ]
エノシタさんが通らないかなと、チラチラ横目で外を見ながらきーさんは口を開いた。
『エノシタさん大改造の件だが…』
『大成功に終わってよかったではないか。』
『いや、もちろんそうだ。』
『…でも、その辺のブスでも簡単にできそうな気がするけどな。』
『すーさん、それは間違っているぞ。』

⏰:06/06/17 16:34 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#267 [ザセツポンジュ]
きーさんは行き交う女子中学生を指差しながら語った『あの子は細すぎだ。栄養失調並み、あの子は、がっちりしている。将来レスリングにでもなるのだろう。そしてあの子は、スタイルはいいのに顔はめっぽう味気ない。あの子は姿勢が悪い。わかるか!!?女なんてみんなダメなところはあるものだ。生まれもって完璧なルックスを持つ人の方が、極めて少ない。』

⏰:06/06/17 16:38 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#268 [ザセツポンジュ]
『なぜ、女は変わりたいのか。それは、好きな男ができたから。ただ雑誌をペラペラめくり、痩せたい痩せたいというやつは世間の波に流されている。まわりの女と見栄のはりあいをしているだけだ。変わりたい、勇気が欲しい、キレイになりたい、ふりむいてほしい…これら全ては甘い恋心を抱いた相手がいたからだ。何が言いたいかって、自分一人のためだけに、痩せたりかわいくなろうとしたりするのは、とっても難しいものだ。恋をしたエノシタさんだからこそできた話なのだ』

⏰:06/06/17 16:45 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#269 [Й]
>>194-268

⏰:06/06/18 00:37 📱:SH900i 🆔:CG7Twt86


#270 [我輩は匿名である]
>>192

⏰:06/06/18 00:38 📱:SH900i 🆔:CG7Twt86


#271 [Й]
>>192-268
何度もすみません今から読ませてもらL1ます

⏰:06/06/18 00:39 📱:SH900i 🆔:CG7Twt86


#272 [ザセツポンジュ]
『おまたせしました。小夜子ストロベリーです。』
きーさん達の前に甘い甘い苺が顔をだした。
すーさんは窓にはりつき、女子中学生を物色していた。
『あ!!エノシタさんじゃ!!かわいいのう。』
『すーさんそれはエノモト……いや、エノシタさんだな!!今日は笑っているな』
いつもうつむき加減で登校するエノシタさんだったが今日は違った。友達と一緒に登校する姿に笑顔がみられた。

⏰:06/06/18 00:48 📱:P701iD 🆔:JAs9bvV6


#273 [ザセツポンジュ]
『天狗にならなければいいのだが…』
『後のことはどうでもいいよ。きーさん、ワシは満足だ。』
エノシタさんを見送った後、きーさんはスプーンを持った。
そして一口、小夜子を口へ運んだ。
『甘い。ワシはこんなにも甘い恋心を何度抱いたことがあるのだろうか…』

⏰:06/06/18 01:06 📱:P701iD 🆔:JAs9bvV6


#274 [ザセツポンジュ]
きーさんとすーさんは次なるターゲットを探すのであった。

⏰:06/06/18 01:07 📱:P701iD 🆔:JAs9bvV6


#275 [ザセツポンジュ]
Йサン、ぶっちゃけ正直心底嬉しいです
これからもよろしくお願いしますいつもありがとう

⏰:06/06/18 01:10 📱:P701iD 🆔:JAs9bvV6


#276 [ザセツポンジュ]
    ***
ジョウが日直にあたってしまったある朝、一人で少し早く登校した。
『あ、ジョウくんおはよう。』
ジョウは単独で行動していて挨拶をされた事がなかったため、少しおどろいた。
『…………!!?』
オレンジ色のバッチには
“榎下”と刻まれていた。
でも、ジョウは知らない人のように見えた。そのまま見つめ続け、10秒後、その知らない人に丁寧に挨拶した。
『おはようございます。』その人はニッコリ笑った。朝早く起きたからだろうか。ジョウの脳みそはまだ起きていなかった。

⏰:06/06/18 03:46 📱:P701iD 🆔:JAs9bvV6


#277 [ザセツポンジュ]
うわぐつにはきかえジョウは職員室に行きながら考えた。ニッコリ笑ったかわいい笑顔のオレンジ色のバッチの“榎下”を浮かべて。
(榎下、榎下……エノシタ…え!!?エノシタさん!!?)
ジョウは振り返り、走り、まだくつばこにいるエノシタさんの前へ立ってじっくりと見つめた。
『………エノシタさんどうしたの?かわいくなったね。』
『!!?ジョウくんホンッッットにありがとうね。』
と言ってエノシタさんは去って行った。

⏰:06/06/18 03:53 📱:P701iD 🆔:JAs9bvV6


#278 [ザセツポンジュ]
その瞬間だった。

ジョウの心の中に、カルピスが潤った。
すーさんが作るよりも、もっともっと甘いカルピスだった。

ジョウはきーさんの言ったことばを思い出した。
(きーさん。やっとボクにも分かったよ。……でもなんで面識ないのに挨拶してきたんだろう……しかもなんで、あんなに心からお礼を言われたんだ。)

⏰:06/06/18 03:57 📱:P701iD 🆔:JAs9bvV6


#279 [ザセツポンジュ]
その日からだった。
ジョウは、歴史の時間以外はもっぱら外を眺め、3年生が行き交う姿を目で追っていた。
遠くから見つめる先には、いつもいつもエノシタさんがいた。
以外と、友達がしたわれているところ。
陰キャラとも笑って話せるところ。
誰も気付かなかったゴミを拾ったところ。
体育の時間キツそうに、でもあきらめず一生懸命走っているところ…

ジョウはもうトミーには話さなかった。
かわいくなったエノシタさんを狙うんじゃないかと心配だったからだ。

⏰:06/06/18 04:04 📱:P701iD 🆔:JAs9bvV6


#280 [ザセツポンジュ]
   ****
きーさんは、旅行を計画していた。
『すーさん。』
季節は、わけもなく心がしめつけられて切なくなる秋中だった。
すーさんは、窓を開けた。
『どうしたんだ、いいネタでも見つかったか!!?』
『いいや。エノシタさん祝いに旅行でもいかないか。』
『……エジプト。』
『行きすぎだ。福岡あたりにしてくれ。』
『福岡かぁ。いつ行くんだ。』
『明日から三泊四日だ。』『きーさんちょっと長くないか。そんなに長いと変な気をおこしかねんよ。』
『……おおいに困るな。孫達も連れて行こう。』

⏰:06/06/18 04:11 📱:P701iD 🆔:JAs9bvV6


#281 [ザセツポンジュ]
夕方、トミーとジョウはほぼ同時に家の玄関を開けた。
『ただいま。』

──木田家
『トミオ!!!!トミオちゃん!!』
『なんだ!!!!ゆっくりさせてくれ!!』
『明日から福岡旅行に連れていってやる。』
『………。いや、学校だ。』
『強制だ。休め。命令だ。』
『すーさんもいるなら行くぜ。』
『あんたの顔なんて見たくもないわと思うほど、一緒にいられるぞ3泊4日だ。』
『……長すぎだが、まぁいい。』

⏰:06/06/18 04:18 📱:P701iD 🆔:JAs9bvV6


#282 [ザセツポンジュ]
──鈴木家
『ジョウジロウ、福岡へ引っ越すぞ』
『…ありえないよ。家建てたばっかだし』
『お母さんがくびになったんだよ。ローンを先々月から払っていないし、ホストにはまってしまって、ウチはもうテンテコマイだ。』
トゥルルルトゥルルル
《はい。》
『お母さんクビになったの!!?ホスト行ってるの!!?』《あんた、お母さんを何だと思ってるの。あるわけないでしょ!!プツッ…ツーツー》

『じーちゃん、それでどうしたの。何で福岡行くの。』
『旅行だ。きーさんとトミオちゃんとだ。三泊四日だ。学校は休みなさい』
『わーい!!』

⏰:06/06/18 04:25 📱:P701iD 🆔:JAs9bvV6


#283 [ザセツポンジュ]
『シンイチロウ。福岡に…』
『行かない。』
速答で誘いを断った。
『なんでだ。お前、一体毎日こんなとこで何やってんだ。じーちゃんもたまには混ぜてくれよぉ』
俺は、屋根裏部屋に生息している。いろんなことを見渡せ窓もついている。
言っておくが別にひきこもりではない。
服を作ったり、油絵を描いたり、なにかせいつも何かを制作し、フリーマーケットで売ったりしている。

⏰:06/06/18 04:32 📱:P701iD 🆔:JAs9bvV6


#284 [ザセツポンジュ]
『じーちゃん、福岡楽しんできてよ。』
『お前、淋しくないのか。ワシならたえられんよ。置いてきぼりをくらうのは。』
めんどくさいジジイ二人と、なまいきなガキ二人と旅行にいきたいヤツがいるなら、ゲリラオーディションでも開催してほしい。
優勝者には俺が自腹で賞金を払ってやる。
『用事もあるしさ。』
『そうか…了解なまこん。』
『そんな淋しそうにするなよじーちゃん。おみやげ楽しみにして待ってるからな。』

⏰:06/06/18 04:42 📱:P701iD 🆔:JAs9bvV6


#285 [ザセツポンジュ]
じーちゃんは、きゅうな階段をちょこちょこと降りて行った。

次はジョウが入ってきた。
『にいちゃんおみやげ何がいい!!?』
『通りもん。』
『なんだ!!?ドラえもんの新キャラ!!?ボクてっきり明太子って言うと思ったけどな!!』
『お菓子だよ。金賞だからかなりうまいらしいぞ』
『…何サーチで金賞とったの!!?にいちゃん、ボクはねぇ、ホントに楽しみだよ。』
『ガラにもなく嬉しそうだな。楽しんでみやげ話でも聞かせてくれ。』
『了解なまこん!!』

⏰:06/06/18 04:57 📱:P701iD 🆔:JAs9bvV6


#286 [りな]
毎日楽しみにしてますBOOKマークしてみてます
きーさんとジョウジロウちゃん派です頑張ってください

⏰:06/06/18 23:13 📱:P901i 🆔:HLv3YCrc


#287 [ザセツポンジュ]
りなチャン、ありがとう
めっちゃ、嬉しいです

⏰:06/06/18 23:21 📱:P701iD 🆔:JAs9bvV6


#288 [ザセツポンジュ]
──朝8時前
観光港へ到着した男四人。
最初に口を開いたのは、次期生徒会長を狙う、中学校限定スーパースター2年2組5番、木田トミオだった。
『ぅえ──!!船かよ!!俺、かっこよく飛行機が良かったよぉ。誰だよ船にしたの。』
そして申し訳なさそうに、女がいれば生きていける62歳のエロジジイ鈴木ひとしが頭を下げた。
『…トミオちゃん。すまない。飛行機は、坂本九が墜落事故で亡くなっている…スーパースターでも飛行機の墜落には勝てん!!!!』
トミーはゴクリとツバを飲み込んだ。

⏰:06/06/19 01:06 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#289 [ザセツポンジュ]
(スーパースターですらわけなく殺されるのか…もしもオレが死んだら誰が生徒会長に…)
『すーさん、君の選択は正しかったようだ。』
トミーは落ち着きを取り戻した。

『きーさん、福岡にはどんくらいでつくんだい!!?』学校を四日も休める喜びをひしひしと感じている学級委員長、2年2組9番鈴木ジョウジロウ。
『2年と3ヵ月くらいだ。』
平然な顔で、朝から冴えたことを言う悪巧みのプロ、木田シゲル62歳。ただ現実人助けをしてしまっているのがかわいいところだ。

⏰:06/06/19 01:13 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#290 [Й]
今の所,全部読んだよ更新ガンバってネ

⏰:06/06/19 01:13 📱:SH900i 🆔:S5Eb1R/I


#291 [ザセツポンジュ]
了解なまこんありがとう

⏰:06/06/19 03:00 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#292 [ザセツポンジュ]
高速船に乗る男4人の姿はすがすがしかった。
しかし、波の関係で激しく船は揺れ、すがすがしさはカケラもなくなった状態で福岡へたどりついた。

⏰:06/06/19 03:03 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#293 [ザセツポンジュ]
『なんだよぉ、オレらの地元と変わらないじゃないかよ!!』
レトロな町並みを見たトミーは、船酔いで気分が悪いついでに文句を言った。
『トミオ、ここは門司港だよ。博多まではもう少しある。博多駅について失神するなよ。恥ずかしいぞ。』
今回3回目の福岡旅行のきーさんは得意気だった。

⏰:06/06/19 03:07 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#294 [ザセツポンジュ]
小倉へと渡り、新幹線の切符を買った。
『うわ!!これが新幹線!!?すげぇ!!なげぇ!!』
ジョウは素直に驚いた。我々の地元周辺全て新幹線なんてないのだ!!
『ワシは新大阪まで拉致されないかだけが心配だよ。』
無駄な心配をするすーさん。
新幹線に乗り込んでから、悪夢が待っていた。

⏰:06/06/19 03:10 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#295 [ザセツポンジュ]
すーさんときーさん、トミーとジョウは、向かい合わせで仲良く4人で座った。
すーさんと向かい合わせのトミー。このツートップが向かい合わせれば口からでる話は、女の話だろう。
きーさんとジョウは甘く見ていた。
『トミオちゃん、歌をうたわないか。』

⏰:06/06/19 03:14 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#296 [ザセツポンジュ]
『すーさん、提案が素晴らしいね。』
チョイスした歌がなんとも言えない

『君の〜ゆくぅ〜道わぁ』『はてしなく遠い〜』

『だのにぃ!!』

ハモってしまったところで、ジョウはきーさんの腕をつかみ、移動し、このバカ二人を赤の他人と認定した。

⏰:06/06/19 03:17 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#297 [ザセツポンジュ]
20分そこそこで博多に到着した。

『えぇ!!これ駅なの!!?デパートじゃんか!!』
『ジョウジロウちゃん、お前東京行ったら、後ろ向いてひっくり帰るんじゃないのかね』
『なんだこの郵便局!!!!どんだけ手紙をしたためればいいのだ!!』
『ジ、ジョウジロウちゃん…』
『カメラ専門店!!?どんだけカメラ置けば気がすむんだ、福岡県民は!!』
『ジョウジロウちゃん、ヨドバシカメラはカメラ屋じゃない。電気屋だ。心配するな。』

⏰:06/06/19 03:23 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#298 [ザセツポンジュ]
博多駅到着時点で興奮してしまったジョウジロウちゃん。
すーさんは孫を心配した。
『ウチの孫は、いつもある程度冷静なんですよ。どっか具合でも悪いんじゃないかと思うんです…あぁ神様仏様…』
念仏まで唱えだしてしまった。

⏰:06/06/19 03:26 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#299 [梅昆布]
夜更かしはよくないぞ

⏰:06/06/19 03:28 📱:D702i 🆔:cIMLnbJo


#300 [ザセツポンジュ]
ジョウの心搏数が下がったところで、クソガキジジイ共々行動を開始した。
博多駅内を探索し、次はバスでキャナルシティーへ…
『なぁ、ジョウ。博多弁聞きたいよなぁ。』
トミーは地元より遥かにレベルの高い九州の女を品定めしていた。
『すっげ!!でっけ!!ひっろ!!噴水だぜトミー!!』
キャナルシティーと言うショッピングモールに感激し、またもや興奮してしまうジョウ。トミーはこんなにも興奮する親友を心配した。

⏰:06/06/19 03:33 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#301 [ザセツポンジュ]
トミーにひっぱられ、ジョウは服屋のある3階まで連れていかれた。
『いらっしゃいませぇ。』
『かわいいおねぇさん、ちょっといいかい!!?』
服をたたむかわいいお姉さんに声をかけたトミー。
『え!!?若いっちゃないと!!?いくつと─!!?』
トミーはジョウの肩を抱いた。そして耳元で
『かわいすぎるな博多の女子は』
と囁いた。ジョウはブルブルっと身震いをした。
『囁くのはやめてくれ、気色が悪い』

⏰:06/06/19 03:39 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#302 [ザセツポンジュ]
トミーが興奮した博多弁の会話の模様をお伝えしよう。
『おねぇさんは、19くらいかい!!?』
『あたし、22になったっちゃんねぇ。』
『オレと付き合わない!?』『アハハ、ちかっぱかわいいっちゃけどぉ!!』
『…ちかっぱ!!?』
『かなりとか、めっちゃって意味とよ。どっから来たと!!?』
『…サンフランシスコだよ。そんな事より、図書券っておつりでるの知ってた!!?』
『知っとぉよぉ。そんな事ばっかりしよっちゃろぉ!!?』
(うぅ…博多弁、かわいすぎるぜ…)

⏰:06/06/19 03:46 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#303 [ザセツポンジュ]
興奮しているトミーを押し退け、ジョウが質問した。
『ボクね、ストリートとか、古着系とかが好きなんだけどね、この中のどこにあるのか教えてよ。』
『あぁ、あんまりキャナルの中にはないとよ。大名てとこにそういう系いっぱいあるっちゃん。わからんよね!!?地図書いちゃあか!!?バスでもすぐ行けるけん。』 
おねぇさんは、わかりやすく丁寧に、地図を書いてくれた。バスの乗る場所も丁寧に書いてくれた。
『ありがとお!!』
『オレが18になったら迎えに来るからお嫁さんになってね、かわいいお姉さん』『わかったぁ、まっとるけん!!』

⏰:06/06/19 03:53 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#304 [ザセツポンジュ]
──一方ジジイ二人は…
キャナルの中のおみやげ屋で、試食品をほぉばっていた。
『うまい、うまい。通りもん!!?うまいなぁ』
『すーさん、ひよこ食ってみ!!?』
『どれにしようかなシンイチロウのみやげは…』
『あいつ生きてたのか!!どれでもいいじゃないか。』『うーん…………は!!きーさん、もぉ、何にもなくなったぞ!!』
試食品という試食品を全て胃袋に収めてしまった、田舎町のジジイ…みやげよりもヒンシュクを買ってしまい、たまらず外へ出た。

⏰:06/06/19 03:59 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#305 [ザセツポンジュ]
『じぃちゃん、腹減ったよぉ。ラーメン食おうぜ、博多ラーメン。』
トミーは試食品で腹いっぱいのきーさんを昼飯に誘った。
『ゲッフ……アホか!!ジョウジロウちゃんとその辺で食ってこい。』

⏰:06/06/19 04:03 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#306 [ザセツポンジュ]
ジョウは、ひとりでおみやげを見ていた。     『にぃちゃんと…』
頭に浮かんだのは、オハヨウと言った笑顔のエノシタさん……
博多限定の携帯ストラップを見つめた。
(でも、どうやって渡そうかなぁ…トミーなら、なんなく渡すんだろうなぁ…だけど相談なんてできないしなぁ…)
『おい、ジョウ』
『わ!!!!わ!!わ─わ─わ─!!なんだよ!!』 
『…お前、ホンッットに今日おかしいぞ、おむつか!!?マンマか!!?おっぱいか!!?』
『ん…マンマかな。』
『じゃあ飯食おうぜ』
福岡へ来てまでハンバーガーを食べた少年達。

⏰:06/06/19 04:10 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#307 [ザセツポンジュ]
初日と言う事もあり、ホテルへ帰って眠りについた。
──二日目。
トミーとジョウは大名へ洋服を買いに行った。
地元でいうミッシェルがたくさんあって、品揃えが豊富で、ワクワクした。14歳と言う若さゆえにできた事だが、片っ端から店と言う店をまわってのけた。

⏰:06/06/19 04:17 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#308 [ザセツポンジュ]
『ねぇ、トミー。ピーマン佐賀じゃん。福岡の事知ってんじゃないの!!!?』
『お!!そうだな、お前頭いいな。』
トミーは、ピーマンに電話をかけ、大名を案内してもらった。ピーマンは大名を知りつくしていたらしく、ジョウの好きな店も電話のナビだけでたどりつくことができた。
最強のオシャレの味方だ。

⏰:06/06/19 04:21 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#309 [ザセツポンジュ]
そして、最後、大名をしめくくったのは…

─ヴィレッジヴァンガード
『ヴィレヴァンだ!!でけぇなぁ、ジョウ!!』
地元にもある、本と雑貨が置いてある店だったが、規模も品も、断然福岡のほうが豊富だった。
トミーもジョウも、このおもしろい本屋さんが、大ッッッ好きだ。
『満足だね。帰ろうか、トミー。』        二人はホテルへ戻った。

⏰:06/06/19 04:28 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#310 [ザセツポンジュ]
きーさんとすーさんはその頃屋台でラーメンを食べていた。
『きーさん、今日はハッスルか!!?』
『お前ひとりで行けよ、ワシはおっぱいパブは嫌いなんだよ。』
『悪いがきーさん。ワシは行くよ、キャバクラ、ランパブ、ヘルス!!!!ソープ!!』
『……最初からソープでいいんじゃないか!!?』
『モゾモゾしてから、最後グッッと……ウヘヘ…』
あまりの気持ち悪さにラーメンがまずくなった。

⏰:06/06/19 04:32 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#311 [ザセツポンジュ]
じーさん達のいないホテルで、トミーとジョウはファッションショーを開催していた。
『うん、いいね、トミー。』
シャツをはおり、襟を立てていたトミーを、ジョウは誉めた。
『いやいや相変わらずチョイスがいいねジョウジロウちゃん。』
今日も、少し高かったが、気に入ったのを何着か買ってご満悦だった。
『そんな……じーちゃん達キャバクラ行ったのかな!!?』
『だろうな。』
トミーはキャップをかぶり、鏡を見ていた。
『トミー行きたかったんじゃないのか!!?かわいい女がうーんと…』

『行きたくないよ。』

⏰:06/06/19 04:39 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#312 [ザセツポンジュ]
トミーは即座に拒否した。
今、きーさん達が酒を飲んで楽しんでいるこの時間。
トミーのママも、客を相手に頑張っている頃だ。

(……ごめん、トミー。) 
14歳の少年に、出ていったママを受け入れるのは、数学よりも理科よりも難しいことなのだろう。

⏰:06/06/19 04:43 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#313 [ザセツポンジュ]
キャバクラに入るなり酒をかなり飲んでしまった、きーさん達は、早い時間からいい具合に酔っ払っていた。
『お時間の方が参りましたが、ご延長…』
『ペケ、ペケ!!!!』
すーさんはボウイさんの顔の前に手でバッテンをしてみせた。
『すーさん、チェック、じゃよ。』
『イヒヒヒ、ひとしのバカん!!』

⏰:06/06/19 04:51 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#314 [ザセツポンジュ]
酔っ払って、中洲を出た二人は、南新地にある風俗街と全く逆の方向に歩きだしてしまった。
痛恨のミスである。
お互い肩を抱き、いい気分で、国体道路を歩き続けた。
酔っ払った時の昔の思い出話は楽しいもので、ケタケタ笑いながら、二人は知らないところへ、まーっすぐ、まーっすぐ歩いて行った。

⏰:06/06/19 04:56 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#315 [ザセツポンジュ]
そして警固本通りと言う道まで迷いこんでしまった。
スーパー、居酒屋が何件かに、釜戸で焼く本格的なピザ屋さんや、寿司屋、そば屋、とんかつ屋、弁当屋…とにかく食物屋の多い道だった。
しばらく歩くと立派な学校が見えた。
『筑紫女学園!!?きーさん!!女子ばっかりの学校だよ!!』
すーさんのボルテージは一気に上がった。
『すーさん、戻ろう、ワシら道を間違ったんじゃないか!!?すーさん、すーさん、不法侵入だ、セコムが鳴り響いたらアンタ変態ジジイとして逮捕だよ!!落ち着いて、今は夜じゃ。女子はおらんよ。』

⏰:06/06/19 05:05 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#316 [ザセツポンジュ]
引き戻し、歩いていた時、オシャレなショットバーを見つける。
透明なウィンドウにはアメリカンなペイントがほどこされ、ピンクでにぎやかそうな明かり、ごちゃごちゃした雑貨……きーさん達は完全に老人の行くところではないと察しはつくが吸い込まれてしまった。

⏰:06/06/19 05:10 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#317 [ザセツポンジュ]
『カランカラーン!!62歳だが入って飲んでもいいかね!!?』
『いらっしゃいませーぃ!!』
そこで働く女子達は老人達を明るくむかえてくれた。
すーさんは高めの椅子に座った途端、泣きだしてしまった。
『ぅぅぅ…きーさん、ワシは62なのに、こんなに優しい博多のおねぇちゃんがいる…うれしくてたまらんよ…』
『すーさん、…ヒック…多分な、従業員として当たり前の事をしているだけだと思うぞ。』

⏰:06/06/19 05:15 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#318 [ザセツポンジュ]
ショットバーなんて、来たこともないじぃさん二人は、とりあえず、店員のオススメカクテル、“泥ゆうこ”をオーダーした。
『ワ、ワシら殺されはしはいかね!!?ど、泥ゆうこだぞ。きーさん飲めるのか!!?』
『……すーさん、ここはひとつ、信じよう。小夜子ストロベリーみたいなものだよ。ワシも最初は、どっかのババアが苺くっつけて登場するかとドギマギしていたが、今は虜だ。それと一緒だ。』

⏰:06/06/19 05:25 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#319 [ザセツポンジュ]
そんな心配もよそに、泥ゆうこの味は、きーさん達からすれば甘いジュースでしかなかった。
だがカクテルをなめてかかってはいけない。
あとになってくるのだ。 きーさん達はそんな事はおかまいなしに、泥ゆうこを飲みまくった。
『おねぇしゃん、腹減った、何かないのかね!!?』
すーさんの気持ち悪さで、満足にラーメンを食べられなかったきーさんは腹をすかし、この店のオススメのフードをオーダーした。

⏰:06/06/19 05:30 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#320 [ザセツポンジュ]
『はぁい、モカジャバーガーで─す。』
『ポカスカジャン!!?』
きーさんは最近耳掃除をしてない。
『…モ、カ、ジャ、バー、ガー。この店モカジャバって言うっちゃんね。だけん、ココのハンバーガーやけん、モカジャバーガーって言うとよ!!おにぃさん達どっから来たと!!?』
《おにぃさん達どっから来たと!!?》
この質問をきっかけに、泥酔しているジジイ二人に火がついてしまった。

⏰:06/06/19 05:36 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#321 [ザセツポンジュ]
しばし、雑音なみのクソガキジジイの会話を聞いて頂こう。
はじめに発破をかけたのはきーさんだった。

『どこ!!?ってサンフランシスコからじゃよ。』      『サーンフランシスコ!!!!あの、奇遇ですねぇ、ワシもなんですよ。』
『え!!…失礼ですが、お名前…』
『あ、あたい、鈴木ひとしー言いますねん。』
『あぁ、鈴木さん、初めまして、木田と言います。』『やぁやぁ、顔をあげてください木田さん。』
『ぃやいや、さげてもないですが、鈴木さん、サンフランシスコのどの辺!!?ワシは、3丁目なんですよ。』

⏰:06/06/19 05:42 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#322 [ザセツポンジュ]
『ぇえ──!!!!あたいも3丁目なんですよ、木田さん。あの…3丁目の集会所の近くなんですよ、あたいんちは。』
『えっ、えっ、えっ、ワシんちは、その集会所のねぇ、ボスの自販機の裏なんですよ。』
『えぇえ─────!!!!あたいんちは、そのボスの自販機の横に、ブルーシートしいた、そのブルーシートの上で…』 

⏰:06/06/19 05:49 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#323 [ザセツポンジュ]
『あぁ!!!!!!いっつも回覧板、とばしてしまって、えらぃすんませんなぁ。この人は運動会と間違ってはるんやといつも思てましたわ。』
『いや、あれが、あたいの家なんですわ。あのブルーシート、ドンキホーテで980円やったんです。』
『………ぅぅ。』
きーさんが吐き気をもよおし、くだらない会話は終わった。

⏰:06/06/19 05:55 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#324 [ザセツポンジュ]
──三日目
大きな大きな観覧車のあるマリノアシティに行く前に、ジョウは一人でおみやげ屋に来ていた。
どこに行っても博多限定ストラップくらいあるだろう。
だけど、みんなの前ではとても買えない。
酔っ払って爆睡しているジジイ二人と、疲れきってスヤスヤ眠るトミーを置いて、こっそりとストラップを買いにでかけた。

(にいちゃんのみやげもついでに買っておこう…トオリモン……お、試食品だ………うまいな!!!!こりゃ金賞だ)
─通りもん─を購入した。

⏰:06/06/19 06:04 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#325 [ザセツポンジュ]
ストラップを見つめながら、ジョウは、いろんなエノシタさんを思い浮べていた。

メガネをはずした
エノシタさん

恥ずかしそうな
エノシタさん

髪を切った
エノシタさん

⏰:06/06/19 06:14 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#326 [ザセツポンジュ]
おはようをくれた
エノシタさん

にっこり笑った
エノシタさん

窓から見えた
エノシタさん

気取らない
エノシタさん

みんなに優しい
エノシタさん…

⏰:06/06/19 06:16 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#327 [ザセツポンジュ]
ストラップを手に取り、レジへ向かった

(……渡せないかもしれない…でもボクはエノシタさんのタメにこれを買うんだ)

⏰:06/06/19 06:18 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#328 [我輩は匿名である]
失礼します
>>150-350

⏰:06/06/19 15:45 📱:P900iV 🆔:dk5/VGUE


#329 [我輩は匿名である]
>>1-200

⏰:06/06/22 02:19 📱:N901iC 🆔:TVkd/g7g


#330 [我輩は匿名である]
>>250-400

⏰:06/06/22 21:00 📱:N701i 🆔:LU4I8xHQ


#331 [我輩は匿名である]
>>213-500

⏰:06/06/22 22:02 📱:N901iC 🆔:TVkd/g7g


#332 [我輩は匿名である]
>>1-100

⏰:06/06/23 06:51 📱:W21CA 🆔:Nmz78Rvc


#333 [我輩は匿名である]
>>101-200
>>201-300
>>301-400

⏰:06/06/23 07:08 📱:W21CA 🆔:Nmz78Rvc


#334 [我輩は匿名である]
>>50-100

⏰:06/06/25 12:31 📱:W21K 🆔:JPrS1ywo


#335 [Й]
(`・・)ノ

⏰:06/06/25 13:37 📱:SH900i 🆔:89JMqKfs


#336 [我輩は匿名である]
>>40 I

⏰:06/06/26 00:46 📱:W21K 🆔:ajZ/sfNI


#337 [くぅ]
もぅ書かないのアタシこの小説の大ファンなのにぃ

⏰:06/06/28 20:51 📱:P901i 🆔:7.Y0JjFU


#338 [ザセツポンジュ]
携帯変えました!!!!ってゆうかドコモ止まってます!!!また書きます(●ε●;)くぅさんありがとぉございました☆
チョリーンす!!!!!!

⏰:06/07/02 14:15 📱:W22H 🆔:SB0fDldQ


#339 [ザセツポンジュ]
『にぃちゃんただいま!!!通りもん買ってきたよ!!!!………行ってきまぁす!!!!!』

中学生にとっちゃ地獄のようなスケジュールである。


突然、拉致され、3日間もの長い長い時間を福岡で過ごした挙げ句、朝到着するフェリーで地元へ戻り、即学校である。
きーさんは死んだように眠り

すーさんなんてすでに玄関先で死亡しており


トミーは眉間にシワをよせたまま国語の教科書をカバンに詰め込んで

ジョウに関しては半分泣きかけている

始末だ。

⏰:06/07/02 14:24 📱:W22H 🆔:SB0fDldQ


#340 [ザセツポンジュ]
ポケットの奥の方でジョウの恋のかけらが温められていた


(エノシタさん今日は何するんだろ。)


授業を受けに来て給食を食べるに決まっているが、ジョウはポッケの中のストラップを握りしめながらエノシタさんの事を考えていた。

⏰:06/07/02 14:31 📱:W22H 🆔:SB0fDldQ


#341 [ザセツポンジュ]
トミーは疲れのあまりランキング1位の香水をふりまくのを、忘れてきてしまい。眉間のシワがなかなか取れずにいた。
『おはようございます。今日はお知らせがあります。君達は来年3年生ですね。そこで、今月中に2年生の中から次期生徒会役員を決めなければいけません。それでですね…』


『ッッッッはい!!!!!!!!!!!!!!!オレ生徒会長やってのけます!!!』


トミーは一瞬の間で興奮のあまり机の上に立ち上がりピシッと手を上げ立候補した。
『……木田。今からそんなに興奮するな。ペース配分を考えろ。いいか、立候補したいやつは手をあてください。』

⏰:06/07/02 14:57 📱:W22H 🆔:SB0fDldQ


#342 [ザセツポンジュ]
机に飛び乗り一直線のトミーを1人浮かせ教室はシーン静まり返った。

『いないのかー。今の3年生が卒業するまでは、少しの間3年生と一緒にやってもらいます』


『はい!』

2年2組。学級委員長さんが手をあげた。

『鈴木。そうかそうか。よしよし。木田と鈴木の他いないか!?』

⏰:06/07/02 15:07 📱:W22H 🆔:SB0fDldQ


#343 []
あげ書かないのッ

⏰:06/07/27 07:51 📱:SH902iS 🆔:2jPxTNXE


#344 [りな]
気長に待ってますよ

⏰:06/07/27 13:59 📱:D902iS 🆔:uOXzjo6.


#345 [我輩は匿名である]
あげ↑↑↑↑

⏰:06/08/17 19:44 📱:PC 🆔:x/Mbq/82


#346 [我輩は匿名である]
>>1-350

⏰:06/08/17 22:06 📱:SH902i 🆔:wyTsD/GA


#347 [あみ]
超楽しいです(≧∇≦)
もぅ笑いまくってます☆☆すーさんきーさんのヤリトリとか最高"(ノ><)ノ
頑張って下さいね☆

⏰:06/08/18 01:13 📱:W41SA 🆔:HXlfdF0Y


#348 [我輩は匿名である]
すげぇ才能ありすぎ
プロが書いてるかとおもうほど
笑えるし文章力あるんなー

⏰:06/08/19 14:13 📱:PC 🆔:ITRrKzD6


#349 [我輩は匿名である]
>>241-350

⏰:06/08/23 06:13 📱:D901iS 🆔:WBGhptN2


#350 [我輩は匿名である]
>>1-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500
>>501-600
>>601-700
>>701-800
>>801-900
>>901-1000

⏰:06/08/26 10:59 📱:F902iS 🆔:bBRAGXpA


#351 [我輩は匿名である]
>>350失礼します

⏰:06/08/26 10:59 📱:F902iS 🆔:bBRAGXpA


#352 [我輩は匿名である]
>>237-350

⏰:06/08/26 13:05 📱:N900iS 🆔:ZVLmCAC.


#353 [ちイ]
めえぇッちゃ 大好きでスおじーさン達が 激ウケるU

トミー かッけえーU実際L1たら惚れウ

コレからもー応援Uちャウンで ガンバでち

⏰:06/08/27 01:26 📱:SH700iS 🆔:g5WykDCs


#354 [ザセツポンジュ]
はーい
復活!!!!!

待たせたな
ニューヨーク!!!!

機種変しましたので
気にしないでくださいね(^◇^)


ヨッシャこら
えんやこら

⏰:06/09/03 22:22 📱:W41S 🆔:FtQlwKtc


#355 [ザセツポンジュ]
「えぇ!ジョウジロウちゃんよ。お前正気か。」

「…僕ゎいつも正気だよ。」


「そうか。先生!以上です。俺、早退さしてください!」


トミーゎ急激に
テンションを上げたため
鉛筆を持つ気力を失ってしまった。

⏰:06/09/03 22:26 📱:W41S 🆔:FtQlwKtc


#356 [ザセツポンジュ]
そりゃそうだ。

あまりに過酷過ぎる。

さっきまで福岡から帰る船に
ゆらりゆれて
香水ふるのも
うっかり忘れてしまうくらいなのだから。

トミーゎ家路を急いだ。


ジョウゎ必死に
疲労と戦いながら
半分目をつぶり歴史の授業を受けた。

⏰:06/09/03 22:33 📱:W41S 🆔:FtQlwKtc


#357 [ザセツポンジュ]
(いつ渡そうかなぁ。)

ポッケの奥のストラップ。

ポケットに手を突っ込んで廊下をウロウロしながらジョウゎ
エノシタさんの事を
考えていた。


「鈴木。お前どうしたんだ。小便なら早く行けよ。さっきから股間おさえてみっともないぞ。大丈夫か。」

同じところを
行ったり来たりする
学級委員長を見かねて担任の先生ゎお声をかけてくれた

(ハッ!)


「そんなつもりゎありません。」

ポケットから手を出して
ジョウゎ恥ずかしさのあまり
階段をかけのぼった。


「……鈴木。給食いらないのか…」

⏰:06/09/03 22:48 📱:W41S 🆔:FtQlwKtc


#358 [ザセツポンジュ]
ジョウゎ
階段をかけのぼり屋上のドアを開けた。

ひとまず
深呼吸━━。


そして青空の下に
恋をした少年は
一人あぐらをかいて
座った。

⏰:06/09/03 22:54 📱:W41S 🆔:FtQlwKtc


#359 [ザセツポンジュ]
「なんて言うのかな。トミーは知ってるんだろうな。できるんだろうな。」

「いーなぁ。」

「……ぁ、エノシタさん、ストラップ落としたよ……落とさないよなぁ。」


「…テイクツー。ぁ、エノシタさん。福岡行った時のお土産!………って、そんな旅行した事すら知らないよな。」

⏰:06/09/03 22:57 📱:W41S 🆔:FtQlwKtc


#360 [ザセツポンジュ]
「…テイクスリー。エノシタさん、僕の気持ち受けとってください。……うわ!恥ずかしい!しかもただのストラップだよ!ふざけてると思われるよ!何やってんだ!!」

『…鈴木。』


「ギャフ!!!!!」
給食を心配した担任が屋上まで様子を見に来てくれた。
「なんですか!非常識に!」
ジョウの恥ずかしさは今世紀最大の域に達した。

⏰:06/09/03 23:05 📱:W41S 🆔:FtQlwKtc


#361 [ザセツポンジュ]
『鈴木。お前ブツブツ一人でどうしたんだ。先生心配だよ。小便我慢し過ぎない方がいいぞ。給食食べなさい。今日はいちごもあるぞ。お前甘いモノ好きってプロフィールに書いてただろ。』

そのいちごよりも
真っ赤な顔の
ジョウジロウちゃんは
黙りこくってフルダッシュで階段をかけおりた。

⏰:06/09/03 23:10 📱:W41S 🆔:FtQlwKtc


#362 [ザセツポンジュ]
(なんて最悪な日なんだ。トミー今頃寝てるんだろうな。僕も帰れば良かった。クソ)

⏰:06/09/03 23:13 📱:W41S 🆔:FtQlwKtc


#363 [ザセツポンジュ]
━━ジョウが顔を真っ赤に染めている頃トミーは地獄を味わっていた。
「眠い眠い眠い眠い。ただいま…ぅゎ…回覧版…」
しばし回覧版を見つめるトミー。

※10歩先の鈴木家に回なければならない。

眠い。

でも回さなければならない。

眠い。

こんだけ疲れているといつ起きるか分からない。

遅れる。

すーさんに怒られる。↓
話が長いと予想される。

またさらに疲れる。

もしかしたらすーさんの首を絞めてしまうかもしれない。

確実に少年院行きだ

セックスがしばらくできない。
……
「しょうがないな…」
回覧版片手に鈴木家を訪ねる事を決意した。

⏰:06/09/03 23:25 📱:W41S 🆔:FtQlwKtc


#364 [ザセツポンジュ]
「わ!!!!!」

すーさんが玄関で
死んでいる。
「ご愁傷様でした。」
トミーは回覧版を
すーさんの顔にかぶせ
回れ右をした。

⏰:06/09/03 23:29 📱:W41S 🆔:FtQlwKtc


#365 [ザセツポンジュ]
「へんた〜い。止まれいっち、に!」

すーさんが口を開いた。
変な性癖はないが
トミーは
一応立ち止まり後ろを振り返る。
「…寝言だな。」

そしてまた前へ歩き出そうとした瞬間
「あぁ〜!!!トミオちゃん!!!」

トミーはすーさんが死んでいないことを
残念に思った。
「なんだよすーさん。」

⏰:06/09/03 23:35 📱:W41S 🆔:FtQlwKtc


#366 [ザセツポンジュ]
「体中が痛い!!!誰ぢゃワシをこんな…ぅぅ…こんな…かたい…こんなかたいところに…放置したんじゃ…ワシゃ肩身が狭いよ…。トミオ。」

すーさんは玄関先で子供のように泣き出してしまった。

⏰:06/09/03 23:39 📱:W41S 🆔:FtQlwKtc


#367 [ザセツポンジュ]
「俺が泣きたいよ。すーさん。涙をふいて階段を上がってごらん」
すーさんゎ立ち上がった。
「おい!!!トミオ!!!お前ゎ不良か!!!ワシはもう62だぞ!!この急な階段を見てみろ!!!死んでくれと言わんばかりなのが分かるか!!!!」

⏰:06/09/03 23:43 📱:W41S 🆔:FtQlwKtc


#368 [ザセツポンジュ]
トミーはため息をついた。
「設計したのおばちゃんじゃん。要はすーさんの娘でしょうよ。」
「はぁ!?小生意気なクソガキめ!!!性病!!!!包茎!!!!お前はワシに死んで欲しいと言うんだな!!!こんなに疲れていると言うのに階段を登らしてツルってコケて死ねと言うんだな!!!!ぉーそうかそうか。じゃあな!!!」

⏰:06/09/03 23:47 📱:W41S 🆔:FtQlwKtc


#369 [ザセツポンジュ]
「あーもぉ!!!!わかったよ!!!!おぶるよ!!!!すーさん!!!!」

トミーは最後の力を振り絞り
すーさんを引きとめた。
「えらいすんませんなぁ。お邪魔します。」
すーさんはトミーの背中へのしかかった。

(このジジイ。いつか殺してやる。)

トミーは階段を半分くらい登ったところで
立ち止まった。

⏰:06/09/03 23:51 📱:W41S 🆔:FtQlwKtc


#370 [ザセツポンジュ]
「すーさん、俺。性病でもないし包茎じゃあないんだな。悪いな。」

「…お前立派だな。ワガママ言ってごめんな。」

そのまま後ろへ落としてやろうかといういきおいだったトミーも

素直なすーさんを見ると
許そうと言う気になれた。

⏰:06/09/03 23:55 📱:W41S 🆔:FtQlwKtc


#371 [ザセツポンジュ]
すーさんは部屋につくやいなや
いびきをかいて寝始めた。

すーさんの部屋から
自分ちを覗くと
きーさんの部屋が見える。
ちゃんと布団で寝ている
我が祖父を見て
トミーは安心した。

⏰:06/09/04 02:59 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#372 [ザセツポンジュ]
「おい、シンイチロウ。いるのか。」

久しぶりにトミーが
俺の部屋を訪ねてきた。
「久しぶりだなトミー。」

「お前家族からいじめられてるのか?何かあるんだったら俺に言えよ。すーさんもあんな急な階段じゃかわいそうに。」

布や絵の具や作業道具が散らばる俺の部屋だがトミーは堂々と踏み付けて
気にせず座った。

⏰:06/09/04 03:03 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#373 [ザセツポンジュ]
俺は作業の手を止めた。
トミーには話したい事がたくさんあった。

ホントは強がっていてホントは今にもパンクしそうなんじゃないかとか

無理して笑っているんじゃないかとか。

⏰:06/09/04 03:05 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#374 [ザセツポンジュ]
「なぁトミー。」
「俺は元気だ、何も心配する事はないぞ。それより今月のBUBKAはどこにあるんだ。」

俺はBUBKAをトミーに手渡した。

「トミー。俺はお前と話したいんだよ。」

「…シンちゃん。お前40歳の出会い系にハマった男のセリフみたいで気持ちが悪いぞ。」
トミーは真剣に忠告をして
愛読書BUBKAを読み始めた。

⏰:06/09/04 03:10 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#375 [ザセツポンジュ]
「トミー今彼女何人いるんだ?」

「いないよ。俺の事好きな女ゎわんさかいるだろうけどな。」

俺は小さな冷蔵庫からジュースを取り出した。
「珍しいな。いないんだな。」
「おい、お前。ゲストをなんだと思っている。自分だけジュース取り出して飲むなんざ100万年早いぞ。俺だから良かったものの女が来た時ゎ女の分のジュースもちゃんと出せよ。甲斐性ナシと思われるぞ。」

俺はこんなクソガキに説教される自分が情けない。
できるものなら今日の洗濯物と一緒に俺をまわしてもらいたい気分だ。

⏰:06/09/04 03:15 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#376 [ザセツポンジュ]
何を話そう。
何て言おう。
ママの事を口に出すのは気が引けるな。

何から話そう…

そう思っている間に時間はたち、トミーはBUBKAを読み終わっていた。

⏰:06/09/04 03:18 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#377 [ザセツポンジュ]
「シンちゃん。俺疲れたよ。」
トミーはゴロンと横になって天井を見つめた。
「……まぁな、トミーもやっぱ辛いよな。うん。大切な事だよな」
「…なんの話だ。俺ゎ福岡生活で疲れているだけなんだけど」

「ぉ!?あ、そうか。福岡か。福岡な。楽しかったのか?」

⏰:06/09/04 04:05 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#378 [ゆきな]
失礼します
>>1-100

⏰:06/09/04 04:09 📱:P901i 🆔:QPSfCtV6


#379 [ザセツポンジュ]
トミーは天井を見つめたまんま
ボーっとしている。

俺は何か逆にトミーを傷つけた気がして
一人でアタフタしていた。

⏰:06/09/04 04:13 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#380 [ザセツポンジュ]
「シンちゃん。ママの事気にしてるのか?」

俺は心臓をコンパスでぶっさされるかのように痛くなった。

「…俺な、今でも思い出すよ。ママの事。大きくなったらクラブに顔出しに行こうかなぁとか考えたりする。けど、ママがどんな顔をするか検討もつかない。」

「………。」
俺は言葉が出てこなかった。

⏰:06/09/04 04:17 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#381 [ザセツポンジュ]
ちょっと周りを片付けたりしてみた。

自分の情けなさを隠すために

一人せわしく
あたりにある物を触ってみたのだ。

⏰:06/09/04 04:19 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#382 [ザセツポンジュ]
俺は手を止めた。

と言うか触る物が段々なくなってしまった。
「トミー。ママに会いたいのか。」


しばらく沈黙になり
俺は緊張していたが
平然なフリをした。

トミーは口を開いた。

⏰:06/09/04 04:21 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#383 [ザセツポンジュ]
「むかつくけど会いたいな。」

⏰:06/09/04 04:22 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#384 [ザセツポンジュ]
それ以上俺は
なんにも聞けなかった。

「そうか。そうだな。お前、今日学校早引けか。」

「……こんな過密なスケジュールを耐えれるのはお前の弟くらいだ。ちょっとシンちゃん。俺は寝るよ。」

「…あぁ、おやすみ。」


ちょっと気持ちが悪いが俺はしばらくトミーを見ていた。

⏰:06/09/04 04:26 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#385 [ザセツポンジュ]
ママが具合が悪いと
学校へ行かなかった
トミー。

ママが大好きだったトミー。

ママがいなくなったトミー。

寂しさをこらえ続けているトミー。

いつか爆発してしまったらどうしようか。

俺は何をしてやれるだろう。

女をとっかえひっかえしているのも
チャラチャラしているのも

大好きな人がいなくなる寂しさを
トミーはよく知っているからだ。

それはもう二度と味わいたくないに決まっている。

目をつぶったトミーは今何を思い出しているのだろうか。

⏰:06/09/04 04:32 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#386 [ザセツポンジュ]
「…シンちゃん。」

「お。おう。」

「もうちょっと大きくなったら話すよ。」

トミーは俺に背中を向け
丸くなって
眠り出した。

ちょっと悲しかった。

⏰:06/09/04 04:38 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#387 [ザセツポンジュ]
まぁ
俺が悲しいと思う
その100万倍くらい
トミーは悲しいだろう。

俺は今日
トミーの感情をひっかきまわさしたにも関わらず
トミーは冷静で

最低な事をしてしまったような気になった。

⏰:06/09/04 04:40 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#388 [ザセツポンジュ]
「ちーちゃん。小夜子ストロベリー」

「ジョウくん。今日一人なの。珍しい。」

「はぁ…。ちーちゃん。今ボクは明日が来るのが待ち遠しい気持ちと、切ない気持ちが戦争しているところだよ。」

ちーちゃんは目が点になった。

「大丈夫?何かあったの?おねえさんになんでも言ってよ。」

⏰:06/09/04 04:45 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#389 [ザセツポンジュ]
━━━━

「それは恋よ。ジョウくん。」

「やっぱそうだよね。ボクはどうしたらいいか分からないよ。」
と肩を落として小夜子ストロベリーをほうばった。
「女の子ゎね、恋なんかした日にはこんな甘くて美味しいものですら食べられないのよ。」

ジョウはスプーンを置いて、ちーちゃんを冷たい目で見た。

「……いや、食べていいよ。あたしは疑ってないよ。恋だよ。いくら世界史好きのジョウくんだって恋くらいするわよ。そうよ。」
ジョウはため息をついた。

⏰:06/09/04 04:51 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#390 [ザセツポンジュ]
「ちーちゃん。ボクはね、こんなに人を思って悩むのは久しぶり過ぎて困っているんだよ。そんな時になんだ。世界史好きのどうしようもないジョウくんはって…」
そうして再びスプーンを持った。

「…そこまで言ってないよ。ストラップ渡せるといいね」

「……トミーならできるんだろうな。トミーならかっこよくできるんだろうな。……トミーなら……こんなに悩まなくていいんだろうな」

⏰:06/09/04 04:57 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#391 [ザセツポンジュ]
ちーちゃんは
ジョウの肩に手を置いた。
「かっこ悪くても一生懸命の人の方があたしは好き。なんでも器用にできる人よりも、何か自分の好きなものをひとつだけ一生懸命やれる人があたしは好きよ。トミーとジョウくんは同じ人間だけど全く違う生き物でしょう?だからジョウくんなりのやり方で不器用でもかっこ悪くても一生懸命やればそれでいいと思うよ。」

⏰:06/09/04 05:05 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#392 [ザセツポンジュ]
「………それもそうだ。ありがとうちーちゃん。」

「……ストラップ渡せるといいね。」

ジョウは少し笑った。
窓の外を見ながら
いつも自分が考えている事を少しずつ
思い出した。

━流されない自分らしい自分でいる事。

いつだってそうしてきたじゃないか。

⏰:06/09/04 05:11 📱:W41S 🆔:T2waCVaU


#393 [ザセツポンジュ]
空も地もすっかり秋色になり
老人達も少年達も
肌寒さを感じていた。
(自動販売機のお釣りのところににゴキブリのおもちゃを詰め込むと、手を突っ込んだバカな一般人はどうなるんだろうな…)
悪巧みのスペシャリスト━。
木田シゲル62歳の考え事。

⏰:06/09/05 21:57 📱:W41S 🆔:cnUr1D/E


#394 [ザセツポンジュ]
(特殊メイクをしてもらうにはいくらかかるんだろう…ワシがあと30歳若く見せれたらジローラモばりのちょい悪お兄に変身して……イヒヒ…お姉ちゃんの大事な部分が…フフ)

その前にちゃんと勃つのだろうか。

頭の事は女子と言う女子でいっぱいおっぱい━。
鈴木ひとし62歳の考え事━。

⏰:06/09/05 22:01 📱:W41S 🆔:cnUr1D/E


#395 [ザセツポンジュ]
(俺、電話止まっちゃうからメールができなくなるね。寂しいよ、俺寂しいよ…とか言っとけば、《抱いてオーラ》プラス《金》持ってくる女ゎいないのか。)

そんな下手なホストごっこするのにはまだ少し早い、中学校限定スーパースター

木田トミオ14歳の考え事。

⏰:06/09/05 22:06 📱:W41S 🆔:cnUr1D/E


#396 [ザセツポンジュ]
(これはもう強引に渡すしかない。…ぃゃぃゃぃゃ嫌われたらどうするんだバカヤロウ。クツバコにでも手紙付きで置いておこうかな…。ボク、自分の名前書き忘れるとか言う無駄なオチがついてそうで嫌だよ。)

福岡旅行から何十日とたっているのにも関わらず全く前には進めていない。
ズボンとストラップをいい加減一緒に洗濯機で回してしまってくれた方がむしろスッキリする。


恋と言う名の覚醒剤を打たれてしまった
鈴木ジョウジロウ
14歳の考え事

⏰:06/09/05 22:11 📱:W41S 🆔:cnUr1D/E


#397 [ザセツポンジュ]
いたずらを考える
きーさん。

おっぱいを考える
すーさん。

金を考える
トミー。

恋を考える
ジョウ。


クソガキジジイと少年達は、今後何をしでかしてしまうのだろうか━。

⏰:06/09/05 22:15 📱:W41S 🆔:cnUr1D/E


#398 [ザセツポンジュ]
「それでは、次期生徒会長を立候補するこの4人の演説を聞いてもらいたいと思います。」

体育館に全校生徒は集められ
選挙の時がやってきたのだ。
司会は、恋の覚醒剤をジョウジロウちゃんに売りつけて打ってしまった生徒副会長エノシタさん。

「えぇ、それではトップバッターの…」

⏰:06/09/05 22:20 📱:W41S 🆔:cnUr1D/E


#399 [ザセツポンジュ]
エノシタさんからマイクを奪い
体育館と言うステージに立ってしまったトミー。


「待たせたな!!ニューヨークシティ!!」

『キャ━━━━━!!!!!!』
『トミ━━━!!!!』
『かっこいい━━━━!!!』

こんな黄色い声援を飛ばす物の良し悪しも分からない女子がいるから
この男、調子に乗ってしまうのである。

⏰:06/09/05 22:39 📱:W41S 🆔:cnUr1D/E


#400 [ザセツポンジュ]
「俺が今日言いたいのは、とりあえず梅昆布茶を毎朝飲めと言う事だ!」

『飲む飲む━━!』

「それと、俺は今さっき待たせたなニューヨークシティと言ったが、日本のくそ田舎で演説を行おうとしているこの俺に誰か突っ込みを入れて欲しかったと言う事を事前にわきまえて今日の演説を聞いて欲しい。」

⏰:06/09/05 22:49 📱:W41S 🆔:cnUr1D/E


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