フォーエヴァー。>>BL
最新 最初 🆕
#1 [Mr.RabbIts!]
           

更新トロいかも、。
           
ァゲうれしいです!
中傷ノーサンクス!!
           
感想VAN↓↓...
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/3210/

           

⏰:08/01/10 22:38 📱:P704i 🆔:WIeE8l9o


#2 [のこ]
どもートイ
の-こ-です!!
自称BL大好きマンン
更新遅くても見てるので、
頑張ってください~

⏰:08/01/11 02:37 📱:W51H 🆔:8W4GrTUU


#3 [Mr.RabbIts!]
           

早速のァゲ
あリがとうございます!           
夜、更新できると思います

           

⏰:08/01/11 07:37 📱:P704i 🆔:EvgvyvnU


#4 [Mr.RabbIts!]
           
―――――――――――――
01/*さようなら、こんにちは
―――――――――――――

           
「バイバイ」
           
小さく小さく呟くと、
重たい音を立て扉は閉まった。
           
ふと顔を上げると、そこには
まだ夜が明けきれていないせいか、
薄い雲に覆われたグレーの空が一面に広がっていた。           
静かに一人、冷たい空気を
肺一杯に吸い込むと
心臓がギュッ、と緊張した。

           

⏰:08/01/11 21:56 📱:P704i 🆔:EvgvyvnU


#5 [Mr.RabbIts!]
           

無性に煙草が欲しくなり、
ジャケットのポケットの中を
まさぐると、銀色に鈍く光る
重いライターがあった。
           
煙草はどのポケットに入れたのか
忘れてしまい、ジャケットの
腰あたりに付いている
両サイドのポケットにも
手を突っ込んだが、
何も入っていなかった。
           

⏰:08/01/12 19:15 📱:P704i 🆔:iUqd4znA


#6 [Mr.RabbIts!]
           

軽く舌打ちしてジーパンの
ケツポケットにも手を忍ばせる。
           
―と、ある物が瞳に映った。
           
俺の瞳に映ったのは、表札。
           
「わかまつ、はるき。」
           
呟いて自分の名前を
親指で擦ってみる。
           
『若松 晴樹』
           
最期までこの名前は
しっくりこなかった、
           
「相変わらず、俺に似合わねえ名前。」
           
煙草を探すのを止め、
目の前の不愉快な代物に
手を伸ばした。

           

⏰:08/01/12 19:27 📱:P704i 🆔:iUqd4znA


#7 [Mr.RabbIts!]
           

壁に接着剤か何かで粗末に
貼り付けられていたソレは
あまりにも簡単に剥がれた。
           
手の中でじっと眺めてみる。
父の名前、母の名前、兄の名前。
           
もう振り返りたくは、無い。
この若松家で過ごしていた事は
俺にとって忘れてしまいたい物
でしか無かった。
           
右手に握ったままだった
ライター火を灯す。
           
昔の造りに合わせて
作られた表札は木製。
           

⏰:08/01/12 19:39 📱:P704i 🆔:iUqd4znA


#8 [Mr.RabbIts!]
           

ミス!
           
『ライターに火を灯す』
           
『昔の造りに〜』は
『昔の造りの家に〜』です

           

⏰:08/01/12 19:43 📱:P704i 🆔:iUqd4znA


#9 [Mr.RabbIts!]
           

―確か…、
           
あった。
昔、祖母が近所迷惑も考えずに
ゴミを燃やしていたドラム缶。
           
庭の隅に追いやられて、
祖母が死んでから使われていない
ドラム缶の前に立つ。
           
表札にライターの火を近付ける。
―チリッ、
焦げ臭い匂いが鼻を掠める。
           
それを不愉快に思い、
火が完全に燃え移った表札を
ドラム缶の中へと落とした。
           

⏰:08/01/12 19:50 📱:P704i 🆔:iUqd4znA


#10 [Mr.RabbIts!]
           

こんな事で過去が消えるとは
到底思えないが、さっきより
心が軽くなった気がするのは
気のせいでは無さそうだ。           
「…まだまだ餓鬼だな。」
           
まだ18歳の俺は早く、
大人に成りたかった。

           

⏰:08/01/12 19:55 📱:P704i 🆔:iUqd4znA


#11 [Mr.RabbIts!]
           

住宅街を抜け、ビル街へと
足を運んだ。
           
ゆっくり歩いていたせいか、
さっきまで白んでいた空には
すっかり太陽が昇っている。
           
目の前は人、ひと、ヒト。どいつもこいつも忙しなく歩いてる。
そいつらに呑み込まれないように、
俺はゆっくりゆっくり大股に歩く。
           
―そういえば、
此処に来るまで一度も
後ろを振り向かずに
歩いてきた事に気付く。
           
上出来だ。
このまま前だけ見て
進んで行けばいい。
           
そんな俺の考えを打ち砕くような
瞬間はすぐそこまで来ていた。

           

⏰:08/01/13 08:58 📱:P704i 🆔:wm6CAhHg


#12 [Mr.RabbIts!]
           
「フー…」
           
煙草も漸く見つかって
ビルとビルに挟まれて
日が全く当たらない場所で
暫し休憩+一服。
           
―これからどうするか…。
           
取り敢えずビジネスホテルでも…
と考えて煙草を靴で揉み消し
再びアノ忙しない人混みに
飛び込もうとした時、
           
「ちょっと!君っ」
           
いきなり後ろから呼び止められた。
           

⏰:08/01/13 09:07 📱:P704i 🆔:wm6CAhHg


#13 [Mr.RabbIts!]
           

…は?俺か?
まぁ、いいや。
面倒事には関わりたく無い。
           
俺は気付かないフリをして、
その場を立ち去ろうとする。
           
「ちょ、え?無視!?」
           
先程と違い、間抜けな声が
響いた。
またオッサンが説教垂れるのかと
思っていたが、声色からして
若そうだ。
           
絡まれんのかな…、とか
思いつつ振り返った。
           

⏰:08/01/13 09:13 📱:P704i 🆔:wm6CAhHg


#14 [Mr.RabbIts!]
           

そこには…
んーと、柄は悪く無さそうだけど
カナリ明るい金髪の外人っぽい
兄ちゃんが立っていた。
           
「あっ、気付いてくれた」           
そう言って子供っぽくニィッと
顔全体で笑った。
           

⏰:08/01/13 09:19 📱:P704i 🆔:wm6CAhHg


#15 [Mr.RabbIts!]
           

「…あの、何すか」
           
俺はさっさと用件を聞き出して
事を早く終わらせたい。
しかし、俺の思いとは裏腹に
目の前のハーフ?さんは、話を全く別の方へ導き出した。
           
「おぉー!君、可愛い顔なのにいい声してんだねー」           
「………。」
なんだコイツ。
世間話する為に俺を
呼び止めたのかよ?
           
イライラし出した俺にも構わず、
質問を続けるハーフさん。           
「声変わりしたの?何歳?」
           
「…声変わりはしたよ。18歳」
           
何で、んな事答えなきゃ
なんねーんだよ。
律儀に答えてる俺もアレだけど。
           
「ふーん。じゃあ未成年だよね?…煙草、ダメじゃん?」
           
…ハメられた。

           

⏰:08/01/13 09:30 📱:P704i 🆔:wm6CAhHg


#16 [Mr.RabbIts!]
           

取り敢えず、
           
「煙草?」
           
しらばっくれてみる。
           
「吸ってたでしょ?俺、この青い瞳でしっかり見てた」
           
「…何だよ。お兄さんケーサツなワケ?補導員?」
           
「そんな風に見える?」
           
全然見えません。
っつーか、どっちかって言うと
補導される側に見える。
           
「あ、君失礼な事考えてたでしょっ?」
           
何なのこの人。エスパー?

           

⏰:08/01/13 12:44 📱:P704i 🆔:wm6CAhHg


#17 [Mr.RabbIts!]
           

「…で?」
「………で??」
           
暫くの沈黙を破った
俺の言葉の意味が
理解出来ないのか金髪の
兄ちゃんはきょとんとして
俺の続く言葉を待っている。
           
俺は軽く溜め息を吐き、
言葉を続けた。
           
「で、結局お兄さんは何で俺を呼び止めたの?」
           
そこまで言うと、
間抜け面の金髪は(酷)
「あぁ!」と声を上げた。
やっと理解してくれたのか、
と安堵の息を漏らしたのも
束の間。
           
間抜け面の〜(以下省略)の
言葉でまた話は
振り出しに戻される。

           

⏰:08/01/13 12:56 📱:P704i 🆔:wm6CAhHg


#18 [Mr.RabbIts!]
           

「あ、うん。だって君、煙草吸ってたでしょ?」
           
「………はあ?」
           
俺は何度コイツに
驚かされるのだろう。
           
「いや、はあ?じゃ無くて」
           
いやいや、はあ?だろ。
何?未成年が煙草吸ってた
ごときで初対面の奴
呼び止めるか?フツー。
           
「お兄さん。まさか、それだけで俺を呼び止めた…?」
           
「え?まさか!!」
           
おっ、よかった。
喫煙ごときで
呼び止められてたんじゃ、またニコチン切れてイライラして
喫煙してー…の繰り返し
じゃねーかよ。
           
「…で、お兄さん何の用件があって俺を呼び止めたの?」
           
俺はまだ分かっていなかった。
目の前のコイツが俺の予測範囲を
完全に飛び越えている
常識外れだという事を。

           

⏰:08/01/13 13:08 📱:P704i 🆔:wm6CAhHg


#19 [Mr.RabbIts!]
           

「俺さー、君にヒビビッとキちゃったんだよねー」
           
「……………は?」
           
言ってる意味がわかんない。
ビビビッ?コイツは大丈夫か。
           
「だからー、運命っての?感じちゃったー」
           
いやいやいや、感じちゃったー、
て危ない事をサラッと
言わないでよ。
           
「な…何言ってるのか、さっぱり分かんねーんだけど?」
           
俺が怪しいモノを見るような目で
見ているのに気付いたのか、
気付いていないのか、
コイツは更に謎を深める。
           
「ま、取り敢えず俺に付いてきて?」
           

⏰:08/01/13 20:25 📱:P704i 🆔:wm6CAhHg


#20 [Mr.RabbIts!]
           

ぎゃーっ
           
『ヒビビッ』って何?!もういやー

           

⏰:08/01/13 20:28 📱:P704i 🆔:wm6CAhHg


#21 [Mr.RabbIts!]
           

行くよーとか言って歩き出した金髪だが、俺が付いてこないのを見て足を止めた。
           
「行かないの?」
           
俯いていた顔を覗き込まれ焦る。
           
「っ行くわけねーだろ!」           
「…え、何で?」
           
は?コイツの頭は正常に機能してんのか?
何が悲しくて初対面で、
しかも男相手に
『可愛い顔してる』だの
『運命感じちゃったー』だの
ぬかす奴に付いてかなきゃなんねーんだっつーの。
           
「アンタ、頭だいじょーぶ?」
           
それだけ俺が返すと
金髪は不思議そうに俺に問いかけてきた。
           
「君こそ、大丈夫?」
           

⏰:08/01/13 20:38 📱:P704i 🆔:wm6CAhHg


#22 [Mr.RabbIts!]
           

はあ?何が。と言おうとした時、金髪の大きな両手が俺の頬を包んだ。
           
「…すごく、辛そうな瞳してる。」
           
『君こそ、大丈夫?』
           
―大丈夫なワケ無い。
今までの俺の人生は散々なモノだった。
           
大丈夫じゃなかった。
だから―…
           
「大丈夫なんだよ」
           
俺は金髪の青い瞳を真っ直ぐに見た。
           
「これから、大丈夫になるんだ。…自分のチカラで」           
「……付いておいで」
           
金髪は優しく微笑み、俺の頬から手を離すと今度は俺の手を握り二人で歩き出した。

           

⏰:08/01/13 20:46 📱:P704i 🆔:wm6CAhHg


#23 [Mr.RabbIts!]
           

俺は素直に付いていく事にした。
コイツ悪い奴には見えねーし、それに…初めて『大丈夫?』なんて聞いてくれる奴に会った。
           
俺が大丈夫じゃ無い事、今にも崩れ落ちてしまいそうな事、理解してくれる奴なんか居ないって思ってた。
           
「…でもさ、」
           
「ん?」
           
急に言葉を発した俺の方を振り向く金髪。
ソイツの青い瞳に呑み込まれ無いように、キッと威嚇して素早く繋いでいた手を離した。
           
「これは絶対流されてる!」
           
自分に言い聞かせるように叫んで金髪の前をズカズカ歩く。
           
「ちょ、え?何??」
           
急に手を離された金髪はカナリ不満そうだ。

           

⏰:08/01/13 21:31 📱:P704i 🆔:wm6CAhHg


#24 [Mr.RabbIts!]
           

暫く歩いてようやく目的の場所に辿り着いたようだ。           
「…こ、こ?」
           
「うん。ココー!」
           
二人の目の前にはマンション。
…やっぱりすぐ隣に居るコイツの先程からの行動で、少し身構えている自分が居るワケで…。
           
「やっぱ、帰るわ!俺」
           
と言い、今来た道を引き返そうとしたが金髪に腕を掴まれ、ビクリと体が反応しその場から動けなくなった。
           

⏰:08/01/13 22:15 📱:P704i 🆔:wm6CAhHg


#25 [Mr.RabbIts!]
           

「帰るって、何処に?」
           
その質問がチクリ、と胸に刺さった。
俺に帰る場所など、無い。           
「別に。関係無いだろ?」
           
目を反らして答えた俺を不満に思ったのか、腕を引っ張られ奴と向かい合う形にされてしまった。
           
「帰る場所無いんでしょ?」
           
「……………。」
           
「そんな重たそうな鞄もってさ、ブラブラしてたら怖いお兄さん達に絡まれるよ?」
           
お見通しってワケか。
コイツが俺に声掛けたのは、
煙草吸ってたからでも、
ビビビッときたワケでも無くて…
           
「さっきから何を勘違いしてるか分かんないけど、俺コイビト居るからね?」
           
その言葉に不意を突かれて軽く赤面してしまった。
           
「じゃあ、行こっか」
           
そんな柔らかい笑顔で言われたら、俺はもう黙って頷く事しか出来なかった。

           

⏰:08/01/13 22:25 📱:P704i 🆔:wm6CAhHg


#26 [Mr.RabbIts!]
           

「ねえ、オレに逢わなかったらこれからどうする気だったの?」
           
エレベーターで部屋に向かっている時、ふいに問いかけられた。
           
「…何日もかけて、どっか遠くに行くつもりだった。」
「…そっか。」
           
優しく微笑んだコイツを見て少し気持ちがふっ、と軽くなった気がする。
           

⏰:08/01/19 09:35 📱:P704i 🆔:AjWvMlvQ


#27 [Mr.RabbIts!]
           

今、俺の目の前に居る男は俺にとって全く未知の生物だ。
           
ついさっき出会ったばかりなのに、今まで人に心を許した事の無い俺が少しずつだが、この男に心を許しつつある。
           
―ヤバいな。俺ってこんなに単純だったっけ?
           
また気を張り直したところで、目的の扉に辿り着いたらしい。

           

⏰:08/01/19 09:42 📱:P704i 🆔:AjWvMlvQ


#28 [Mr.RabbIts!]
           

すっと顔を上げて扉を見ると、銀色に光るアルミ製のプレートにルームナンバーと
           
AKIRA.KOHSAKA
           
「…こうさか、あきら?」           
この男の名前なのだろうと呟いたが、予想外の返事を笑顔で返された。
           
「あぁ、うん。諒の部屋にみんな集合する事になってるから」
           

⏰:08/01/19 14:48 📱:P704i 🆔:AjWvMlvQ


#29 [Mr.RabbIts!]
           

は?みんなって何??と聞く前に、目の前のは開かれた。
           
「あきらー、来たよー♪」
           
元気に入っていく金髪に続いて、戸惑いながらも部屋に足を踏み入れる。

           

⏰:08/01/19 15:11 📱:P704i 🆔:AjWvMlvQ


#30 [Mr.RabbIts!]
           

×訂正です
           
『目の前のは〜…』

『目の前の扉は〜…』
です
           

⏰:08/01/19 15:14 📱:P704i 🆔:AjWvMlvQ


#31 [スちぃス]
面白いっす
頑張って・

⏰:08/01/19 16:54 📱:W43H 🆔:l1Z3YAvE


#32 [Mr.RabbIts!]
           

あリがとウございます!!
           
今から更新します(`-ω∩)

           

⏰:08/01/19 17:32 📱:P704i 🆔:AjWvMlvQ


#33 [Mr.RabbIts!]
           

奥のリビングからは賑やかな話し声が響いてくる。
金髪が俺を置いてサッサと上がり込んでしまったため、どうしていいものか解らず暫く玄関に止まっていた。
           
…やっぱ、ホテル探そう。
うん、そうしよう。と考え直し今来た道を引き返そうと、扉のノブに手を掛けた時後ろからドタドタ、とこちらに近付いて来る足音がした。

           

⏰:08/01/19 17:45 📱:P704i 🆔:AjWvMlvQ


#34 [Mr.RabbIts!]
           

「ちょっと!なかなか来ないと思ったら〜、早くおいでよ?」
           
心の中で軽く舌打ちした、つもりが実際していたらしい。
ノブに手を掛けたまま、振り返る。
           
「行くっつの」
「じゃ、ノブから手ぇ放そっか?」
           
そう言って此処から逃げ出したいという俺の心から、掴んだままだった扉のノブから優しく手を放される。           
そのまま手を引かれ、賑やかなリビングに連れていかれた。

           

⏰:08/01/19 18:57 📱:P704i 🆔:AjWvMlvQ


#35 [Mr.RabbIts!]
           

広いリビングにはソファーやテーブル、デカい液晶テレビなど必要最低限のモノしか置かれておらず、より部屋が広々と感じられた。
           
「遙、その子?」
「うん、この子ー」
           
ソファーにゆったり座っている、大人っぽい雰囲気を纏った美形な男がゆっくり口を開いた。
           
「…はるか?」
           
コイツの名前か?と思い、俺の横で変わらずニコニコしている金髪に視線を向けた。
           
「あ!名前言ってなかったねー。オレ遙、遠藤 遙」           
あー、どーも。…て、ココは俺もよろしくーとか言って名乗るべきだよな。
でも………、
           
「なに、ソイツ。誰?」
           
リビングに繋がる奥の部屋から、また一人美形くんがのそのそと出てきた。


広いリビングにはソファーやテーブル、デカい液晶テレビなど必要最低限のモノしか置かれておらず、より部屋が広々と感じられた。
           
「遙、その子?」
「うん、この子ー」
           
ソファーにゆったり座っている、大人っぽい雰囲気を纏った美形な男がゆっくり口を開いた。
           
「…はるか?」
           
コイツの名前か?と思い、俺の横で変わらずニコニコしている金髪に視線を向けた。
           
「あ!名前言ってなかったねー。オレ遙、遠藤 遙」           
あー、どーも。…て、ココは俺もよろしくーとか言って名乗るべきだよな。
でも………、
           

⏰:08/01/19 19:31 📱:P704i 🆔:AjWvMlvQ


#36 [Mr.RabbIts!]
           

わあ-
同じ内容の文
やっちゃいましたねっ!!
           
いちおう
『のそのそと出てきた。』で終わりです!
           
読みにくいですね…
すいませんっ

           

⏰:08/01/19 19:35 📱:P704i 🆔:AjWvMlvQ


#37 [Mr.RabbIts!]
           

今読み返したら
若干読みずらいトコありますね…
           
『その子?遙』
△この台詞は
ソファーに座っている
男が言った言葉です
           
『はるか…?』
△この台詞は
「俺」の言葉です

           

⏰:08/01/19 20:05 📱:P704i 🆔:AjWvMlvQ


#38 [Mr.RabbIts!]
           

「あ〜雄琉っ居たんだぁ?」
           
たける、と呼ばれた男は遙の言葉に答えず、俺に視線を注いだままもう一度
           
「ソイツ、なに?」
           
と言った。
           
「なにって…雄琉、言い方ってモンがあるだろ。」
           
ソファーに座っていた男がそう言いながら立ち上がり、俺と遙に近寄ってきた。

           

⏰:08/01/20 13:41 📱:P704i 🆔:5VGgx1vE


#39 [Mr.RabbIts!]
           

俺の前で止まると背の低い俺への嫌味か、少し屈んで俺の目線に合わせてから話し始めた。
           
「ごめんな?アイツ口悪くて…名前、何てゆーんだ?」
           
身長差のためか、少しナメられている気がして不貞腐れていた俺はボソッ、と口を開いた。
           
「…アンタが、あきら?」           
俺の言葉を聞いて目の前の男は優しく微笑んで答えてくれた。
           
「あぁ。そうだよ、この部屋は俺ん家。」
           
俺は自分が聞いたのにも関わらず、ふーんとだけ返した。

           

⏰:08/01/20 13:51 📱:P704i 🆔:5VGgx1vE


#40 [Mr.RabbIts!]
           

「で?」
「…で??」
           
わざとしらばっくれてみる。
           
「名前、教えてー?」
           
何故か遙が会話に割り込んできた。
           
「なに、遙も聞いてないの?」
「うんー」
           
盛り上がってる(?)トコ悪いけど
           
「俺、名前無いから」
           

           

⏰:08/01/20 13:56 📱:P704i 🆔:5VGgx1vE


#41 [Mr.RabbIts!]
           

俺の発言に一番初めに反応したのは雄琉という男。
           
「…は?捨て子かよ??」
「っ雄琉!!」
           
諒が強く雄琉をたしなめた。
           
「…別に、いいよ。名前捨てたの、俺の方だし」
           
俺の言葉を最後に何故か誰も口を開かなくなってしまった。

           

⏰:08/01/20 18:59 📱:P704i 🆔:5VGgx1vE


#42 [Mr.RabbIts!]
           

…なんか、気まずい。
て、気まずくしたのは俺だけど。
この沈黙は、重いだろ…。
そう思い口を開こうとした時、遙が先に口を開いた。
           
「ジョン」
           
「………は?」
           
俺は遙が発した言葉の意味が解らなくて、間抜けな声を出してしまった。

           

⏰:08/01/20 21:29 📱:P704i 🆔:5VGgx1vE


#43 [Mr.RabbIts!]
           

「なんか君、犬っぽくてカワイーから今日から"ジョン"ね♪」
           
『ジョン』て…俺の名前かい。
つか、犬っぽいって失礼な奴だな!
そう遙に言おうとしたが、今度は諒が口を開いた。
           
「ジョンは無いだろ。だったら"ジュン"とかの方が良くない?女でも男でもいける名前だし」
           
諒まで何言って…
つか、男だから!俺!!
その心の声も雄琉の声に邪魔されて、言葉を呑み込むしかなかった。
           
「バーカ。こいつの名前は俺がもう決めた」
           
フッ、と余裕の笑みを見せ、雄琉はテーブルの上のマジックペンを手に取って、こちらに歩み寄ってきた。

           

⏰:08/01/20 21:41 📱:P704i 🆔:5VGgx1vE


#44 [Mr.RabbIts!]
           

軽く威嚇していた俺に構うこと無く、雄琉は俺の前で立ち止まったかと思うと、いきなり左手を引っ張られた。
           
「うおっ!!?―なにやって…?」
           
雄琉は俺の掌にマジックペンで何かを書いた。
一瞬にして書き終えたらしく、満足気な顔で俺を見た。
           
「オマエの名前だ」
           
掌を見てみる。
           
『大』

           

⏰:08/01/22 18:27 📱:P704i 🆔:zVM.Ltcw


#45 [Mr.RabbIts!]
           

「………だい?」
           
何だその名前。
自分で呟きながら呆れる。
…俺、国語とか苦手だし。
           
「バーカ。んな名前つけるかっ!」
           
雄琉の見下したような態度に若干イラっとした。
           
「何て読むのー?おお…?」
           
遙も俺の掌に書かれた『大』の文字を覗き込んでいた。
           
「 ヒロ。 」
           
雄琉が俺を真っ直ぐ見て、呟いた。
           

⏰:08/01/22 18:34 📱:P704i 🆔:zVM.Ltcw


#46 [Mr.RabbIts!]
           

「……ひ、ろ…?」
           
思ってたより良い名前…つーか結構、好きになれそうな名前。
           
「おー!雄琉にしては良い名前考えたねー!!」
           
遙が俺の横ではしゃぐ。
そんな遙にデコピンをくらわせて、雄琉は「寝る」と言って寝室に引き上げていった。
           

⏰:08/01/22 18:40 📱:P704i 🆔:zVM.Ltcw


#47 [我輩は匿名である]
おもしろい

⏰:08/01/22 22:23 📱:SH904i 🆔:KBiQ3XLM


#48 [Mr.RabbIts!]
           

おもしろいとか
ウレシ-ですっ:)!
           
また更新しますねっ

           

⏰:08/01/22 23:07 📱:P704i 🆔:zVM.Ltcw


#49 [Mr.RabbIts!]
           

「ヒロ、か。アイツ結構良い名前付けるんじゃん」
           
諒が寝室に向かう雄琉の背中を見つめながら呟いた。
           
俺は何も言わず、無意識にじっと雄琉が寝室に入るまで目で追っていた。
そんな俺に横から遙が話しかけてくる。
           
「ヒロ、雄琉の事見つめすぎー!ホレちゃったの?」
           
遙のその言葉に俺は猛烈に反発する。
           
「は!?ありえねーしっ!!つか、男にホレるかっ」
           
何なんだよ。コイツ…、

           

⏰:08/01/22 23:19 📱:P704i 🆔:zVM.Ltcw


#50 [Mr.RabbIts!]
           

つか、何なんだコイツら。
           
今さらながら疑問を口にしてみる事にした。
           
「なぁ、アンタらって何なの?友達…??」
           
俺の言葉に答えたのは諒。
           
「んー友達ってか、俺らバンド組んでんだ」
           
予想を遥かに越えた諒の言葉に驚く。
           

⏰:08/01/24 00:07 📱:P704i 🆔:n4iJy7ZY


#51 [Mr.RabbIts!]
           

「へぇ、すげー」
           
何故だか感動した。
あんまり俺と年離れて無さそうなのに、自分のやりたい事見つけてその道を走ってる彼らが、すごくカッコイイ。
           
「え、誰が何やってんの?」
           
「ん、俺がドラムで遙がベース。で、雄琉がギターとボーカル」
           
…へえ、アイツがボーカルかよ。
まぁ、ポイっちゃポイけど。

           

⏰:08/01/24 00:14 📱:P704i 🆔:n4iJy7ZY


#52 [Mr.RabbIts!]
           

「バンドの名前、なんてゆーんだ?」
           
「Re:BARTH(リバース)」
           
リバース…
           
「『生き返る』とか『生命は繰り返される』的なことを言いたかったらしくて、雄琉が付けた名前」
           
諒の言葉にドクン、と胸が高鳴った。
―なんだろう。
すごく俺カラダが騒いでる、…疼いてる?

           

⏰:08/01/24 00:22 📱:P704i 🆔:n4iJy7ZY


#53 [我輩は匿名である]
  ノ
 ('A`)
 (x(7
 < ヽ

⏰:08/01/24 01:30 📱:N902i 🆔:6ikKpOsg


#54 [Mr.RabbIts!]
           

アゲどーもです
           
また夜更新できると
おもいます(゚∀.)、。

           

⏰:08/01/24 20:14 📱:P704i 🆔:n4iJy7ZY


#55 [Mr.RabbIts!]
           

「えぇーーーっ!!」
           
暫くボーッとしていた俺は遙の叫び声にビクリとした。
           
「…んだよ?」
           
そう言って俺が遙に目を向けると、眉間に皺を寄せて諒をじっと見つめ、何かに対しての不満を露にしている。
           

⏰:08/01/25 23:23 📱:P704i 🆔:MBF0v/Ms


#56 [Mr.RabbIts!]
           

すると諒がやれやれといった風に口を開いた。
           
「だからーお前じゃ面倒見れないって」
           
面倒?なんの??
           
俺の疑問も他所に遙も負けじと粘る。
           
「だいじょーぶだって!だいたいヒロ連れてきたのオレだしっ」
           
は?俺がなに??
           
諒が厳しい口調になる。
           
「駄目だ。遙の部屋ぐちゃぐちゃじゃん。自分の事も出来ないのに、ヒロを任せらんないよ」
           
―ちょ、なに!?
           

⏰:08/01/25 23:28 📱:P704i 🆔:MBF0v/Ms


#57 [Mr.RabbIts!]
           

「なんだよっ!ヒロだってオレの方がいいよなっ!?」
           
遙の言葉にやっと状況が把握出来た。
そしてまだ言い合いを止めそうに無い二人に制止の言葉をかけた。
           
「ちょっと待て!」
           
二人は同時にこちらを見た。
           

⏰:08/01/25 23:32 📱:P704i 🆔:MBF0v/Ms


#58 [Mr.RabbIts!]
           

「俺、アンタらに世話になる気無いから」
           
俺はそれだけ言って、『じゃあね』と片手を挙げて玄関へと足を動かした。
           
―が、挙げた片手を何故か遙に掴まれ、強い力で元の位置に引き戻された。
           
「いって…なにすんだよ!?」
           
軽く遙を睨んだが、本人は相変わらずニコニコしたままだ。
           

⏰:08/01/26 11:32 📱:P704i 🆔:PBnl8waY


#59 [Mr.RabbIts!]
           

「何処行くのさ?」
           
遙が笑顔のまま問いかけてくる。
前もこんな会話をコイツとしなかったか?
んでコイツには誤魔化しが効かなかった。
性が無くホントの事を言う。
           
「…ビジネスホテルにでも泊まろうかとおも……」
           
「駄目」
           
俺の言葉を遮った遙は真剣な眼差しで俺を見た。
           

⏰:08/01/26 18:06 📱:P704i 🆔:PBnl8waY


#60 [Mr.RabbIts!]
           

「っはぁ!?どうしようが俺の勝手だろうが!」
           
―俺は内心焦っていたんだ。
こんなにも人に構ってもらった事が無い。
           
「…わかった」
           
諒が静かに呟いた。
…やっとわかってくれたのか、と安心したのも束の間。
諒は再び口を開いた。
           

⏰:08/01/27 11:56 📱:P704i 🆔:cWUz9w86


#61 [Mr.RabbIts!]
           

「家出少年をこのまま見過ごすワケにもいかないし、…警察に届け出るか」
           
俺が驚いて諒を見ると
「さぁ、どうする?」と言わんばかりの意地の悪い笑顔で俺を見ていた。
           
どーするもこーするも、さっきの諒の言葉を訳すと
『俺らに世話にならねーってなら、警察に突き出すぞコラ』

           

⏰:08/01/27 12:02 📱:P704i 🆔:cWUz9w86


#62 [Mr.RabbIts!]
           

俺が諒に罵声を浴びせようと口を開きかけた時、足元に何か柔らかくてあたたかいモノがぶつかってきた。
           
「…………あ?」
「ニャー」
           
………ネ、コ
           
「珍しいな、スティンから擦り寄ってくるなんて」
           
諒の言葉からするとこのグレーの毛並みのいい上品なネコの名前はスティン。
           

⏰:08/01/27 12:09 📱:P704i 🆔:cWUz9w86


#63 [Mr.RabbIts!]
           

俺はスティンを見つめながら呟く。
           
「……諒、」
           
「ん?」
           
「―ッ俺、此処でお世話になります!!」
           
そう叫ぶと俺の足に擦り寄っているスティンを抱き上げた。
           
「かわいーなっ!お前〜☆」
           
スティンと暫し戯れる。
そんな俺を見て、諒と遥は唖然としていた。
           

⏰:08/01/27 20:57 📱:P704i 🆔:cWUz9w86


#64 [Mr.RabbIts!]
           

「うりゃ〜」
「ニャーッ」
           
完全に二人(?)の世界に飛んでいってしまっている俺とスティン。
           
「…やば///」
「ん?」
           
遥の呟きに諒が遥を見る。
           
「スティンよりヒロのがカワイーし///」
           
その言葉に諒はまだ戯れている二人(?)に目を向けた。
           
「……いや、やっぱスティンが一番だな」
「猫バカめ…」

           

⏰:08/01/27 21:38 📱:P704i 🆔:cWUz9w86


#65 [Mr.RabbIts!]
           

「つか、カワイーからあの子拾ってきたわけ?」
「んー、ソレもちょっとある。けどー」
           
遥はまた元の笑顔に戻っていた。
           
「ビビビッとキちゃったんだよねー、会った時」
「…ほぉー、それはそれは」
           
二人とも黙ってスティンと戯れているヒロを優しく見守っていた。
           

⏰:08/01/27 22:04 📱:P704i 🆔:cWUz9w86


#66 [我輩は匿名である]
おもしろいです

がんばって下さい´ω`

⏰:08/01/27 22:49 📱:SH904i 🆔:eplsYDSc


#67 [Mr.RabbIts!]
           

「…ホントにいいのか?」           
スティンと充分戯れた後、諒を見つめて言った。
           
「いいも何も、警察行きたい?」
「お世話になります!!」           
そんな俺を見てクスリ、と諒は笑う。遥はジャンパーを羽織って玄関へと消えていった。
その背中をスティンを抱えたまま、俺は追った。
           

⏰:08/01/27 22:51 📱:P704i 🆔:cWUz9w86


#68 [Mr.RabbIts!]
           

「…帰んの?」
           
俺が声をかけると遥が振り返った。
           
「うん。…寂し?」
「あほか」
「ひどいなー」
           
ハハッと笑って遥はドアに手をかける。
           
「…っ遥!」
「ん?」
           
改めて言おうとすると、やっぱり恥ずかしい。
でも…
           
「…ありがと、な///」
           
恥ずかしくなって、胸に抱えているスティンに顔を埋める。
           
「うん。ありがと」
           
そう言った遥の声が聞こえた後、扉が閉まる音がした。

           

⏰:08/01/27 22:58 📱:P704i 🆔:cWUz9w86


#69 [Mr.RabbIts!]
           

「…なんか、俺が感謝され、た?」
           
やっぱよくわかんねぇヤツ、と呟いて再びリビングへと戻った。
           
「あ、ヒロ。俺もちょっと出てくるから、雄琉とスティンと留守番しててー」
           
え、アイツとかよ…と思ったが諒はサッサと用意して出ていってしまった。
           

⏰:08/01/27 23:05 📱:P704i 🆔:cWUz9w86


#70 [Mr.RabbIts!]
           

うおっ!?
           
匿名さんアゲ
ありがとーございます
           
おもしろいとか
うれしいです〜

           

⏰:08/01/27 23:08 📱:P704i 🆔:cWUz9w86


#71 [Mr.RabbIts!]
           

「今日はいろんなコトがあったな〜」
「ニャー」
           
リビングの大きな窓の下で胡座をかいて、そこにスティンを座らせる。
           
「もう夕方かー」
「ニャーーーッ」
           
沈んでいく夕日を見てしみじみしていると、スティンが何かを見つけたのか、いきなり走り出した。
           
「え、おいっスティン!」
           
俺はスティンを追いかけた。

           

⏰:08/01/27 23:54 📱:P704i 🆔:cWUz9w86


#72 [Mr.RabbIts!]
           

スティンは半開きになっていた扉をスルリと抜け、ある部屋に入っていってしまった。
           
暫く入るかどうするか迷ったが、
           
「………おじゃましますよー」
           
小さく遠慮の言葉を呟いて足を踏み入れた。
           

⏰:08/01/28 11:58 📱:P704i 🆔:tDXQi2Sg


#73 [Mr.RabbIts!]
           

「うおっ…すっげぇ……」           
その部屋は防音加工がしてあり、ドラムやギター、ベース、いろんな機具が並べられていた。
所謂スタジオ的な。
           
「このマンション見掛けはそんなにデカく無いのに、中すっげーな…」

           
一人でブツブツ呟きながら辺りを見回していると、後ろからガシャン!と大きな音がした。
           

⏰:08/01/28 21:28 📱:P704i 🆔:tDXQi2Sg


#74 [Mr.RabbIts!]
           

「なッ!?……ってスティンかよ」
           
そう、背後からの大きな音はスティンが積み上げてあったCDを崩したため。
           
「あ〜ぁ、駄目じゃん。俺が諒に怒られる〜」
           
急いでCDを元の位置に戻す。
           
「…ってか、コレって……」
           
リバースの曲なんじゃね?
           
いつの間にかCDを片付ける作業を停止して、じっとCDを手にとって見つめていた。
           

⏰:08/01/28 21:33 📱:P704i 🆔:tDXQi2Sg


#75 [Mr.RabbIts!]
           

「ニャ〜…((カリカリカリ」
           
スティンの声と何かを爪で掻く音の方を振り向くと、コンポを爪で引っ掻いているスティンがいた。
           
「…聴きたいよな?」
「ニャーー」
           
スティンの返事(?)を聞いて、ワクワクしながらコンポにCDをセットした。
           

⏰:08/01/29 01:04 📱:P704i 🆔:iSVz2rtg


#76 [Mr.RabbIts!]
           
           

…♪〜♪♪〜〜♪―…
           
           
「………なん…だ…コ、レ…」
           
スゲェ、かっこいー
           
聴き入っていると曲が終わってしまった。
           
「…もう一回……」
           
俺はコンポの『リピート』を押して、何度も何度もリバースが作り出した曲に耳を傾けた。
           

⏰:08/01/29 18:26 📱:P704i 🆔:iSVz2rtg


#77 [Mr.RabbIts!]
           

―♪〜♪♪〜♪〜…
           
「雄琉ってヤツ…歌、超うめぇ」
           
スゴく心地いい声。
           
「でも、この鼻にかけたような歌い方が気に入らねー……」
           
一人で呟いてみたら、少し可笑しくなって苦笑した。           
こんな希望に満ち溢れた歌を歌っている雄琉を、羨ましく思った。
きっとコイツは俺が持っていないモノをたくさん持っているのだろう。
           
そう思うと羨ましく、そして少し妬んでしまう自分がいた。
           

⏰:08/01/29 18:36 📱:P704i 🆔:iSVz2rtg


#78 [Mr.RabbIts!]
           

〜♪〜♪♪―…
           
「あっ、ココもう覚えた。」
           
「♪〜♪♪〜♪―、…………。」
           
さっきまで光り輝いていた歌が、俺が口ずさむと希望の歌には聴こえなくなって、この歌が嫌いになってしまいそうで、
そんな自分が嫌いになってしまいそうで…
           
歌い続けるコトが出来なかった。
           

⏰:08/01/29 18:42 📱:P704i 🆔:iSVz2rtg


#79 [Mr.RabbIts!]
           

―雄琉サイド―
           
           
「……んぁ?」
           
何か音がするんですけど。
           
せっかく気持ち良く寝てたのに…などと、ブツブツ一人呟きながら音のする方へと足を進めた。
           
寝室の扉を開くと気付いたコトがひとつ。
           
「…あれ?日暮れてね?」           

⏰:08/01/29 20:08 📱:P704i 🆔:iSVz2rtg


#80 [Mr.RabbIts!]

           
やっべー、寝過ぎた。
           
『何しに来てんだ。さっさと曲を書け』といつもの諒からの説教を予想して、キッチンを覗いてみたが、諒の姿がない。
           
其処らを見渡しても諒の姿は無く、ひと安心した時だった。
           
…♪♪〜♪―
           
「え、コレ―…」
           
俺たちの曲…
           
遙か…?そう思いながら俺たちリバースにとってのスタジオ(ショボい)の方へと足を向けた。
           

⏰:08/01/29 20:14 📱:P704i 🆔:iSVz2rtg


#81 [Mr.RabbIts!]
           

やっぱり音はスタジオからしているようだ。
近付いてみると、扉が僅かに開いている。
           
防音の意味ねーじゃん…
           
そう思いながら扉に手を掛けて、中を覗くとソコに居たのは
           
「……ヒロ?」
           

⏰:08/01/29 23:44 📱:P704i 🆔:iSVz2rtg


#82 [Mr.RabbIts!]
           

ヒロは俺が呼んだのには気付かずに、じっと動かずに曲を聴いている。
           
その姿勢が少し可愛く思えて、そのまま暫く見ている事にした。
           
すると、いきなりヒロが一人で喋り始めた。
           

⏰:08/01/29 23:48 📱:P704i 🆔:iSVz2rtg


#83 [Mr.RabbIts!]
           

「雄琉ってヤツ…歌、超うめぇ」
           
ボソリと呟かれた一言。
何故か赤面してしまった俺。
           
―アホか、らしくねー。///
           
誰に見られているワケでも無いのだが、手で自分の赤い顔を覆った。
           

⏰:08/01/30 21:47 📱:P704i 🆔:9W1suqAY


#84 [Mr.RabbIts!]

           
しかし、次のヒロの一言で俺は言葉を失う。
           
「でも、この鼻にかけたような歌い方が気に入らねー…」
           
………………。
コノヤロウ。
ちょっとビビらせてやる。
           
そう考えて部屋に足を踏み入れた。
           

⏰:08/01/30 21:55 📱:P704i 🆔:9W1suqAY


#85 [我輩は匿名である]
更新楽しみにしてます

⏰:08/01/30 21:56 📱:SH904i 🆔:uyVYt12Q


#86 [Mr.RabbIts!]
           

ありがとうございます!
           
めっちゃヤル気出ます.・           

⏰:08/01/30 23:50 📱:P704i 🆔:9W1suqAY


#87 [Mr.RabbIts!]
           

足音を立てないように、ゆっくりとヒロの背後に迫る。
           
「あっ!」
「―――ッ!?」
           
いきなりヒロが叫んだのでこっちの方がビビってしまった。
           
「ココもう覚えた」
           
……?
コイツ、独り言多いな。
           
そう思っていると、
           
「♪〜♪♪〜♪―…」
           
ヒロがCDの俺の声と重ねて歌い始めた。
           

⏰:08/01/31 23:15 📱:P704i 🆔:upioLEyc


#88 [Mr.RabbIts!]
           

俺はその歌声に圧倒されて、暫く動けなかった。
           
…この曲は希望や夢を描いた曲―だけど、こういう歌い方も出来るんだ。
           
ヒロの声は見掛けによらず、スゴくしっかりとした声。だけど高い声もキレイに出せてる…。
           
スゴい。
聴き慣れてた自分の歌に、また違う色が見えてきた。
           

⏰:08/02/01 21:38 📱:P704i 🆔:tGPnu4Ec


#89 [Mr.RabbIts!]
           

…ずっと聴いていたい。
           
そんな俺の気持ちとは裏腹に、ヒロは何故か途中で歌うのを止めてしまった。
           
…ちょ、何で止めんだよ!?
           
心の中で留めておいたハズの言葉は、俺の口から結構な大声となりヒロに届いてしまった。
           

⏰:08/02/01 21:41 📱:P704i 🆔:tGPnu4Ec


#90 [Mr.RabbIts!]
           

大サイド
           
「ちょ、なんで止めんだよ!?」
           
いきなりの背後からの大声に心臓がビクリと跳ねた。
           
「――っ!?雄琉!!?」
           
後ろで何故か驚いた顔をしている雄琉は、再び口を開いた。
           
「え、あ、いや…オマエ歌上手いなーと思って」
           
…へ?
           
雄琉の意外な言葉に何故か赤面してしまった。
           
雄琉はコッチを見ていないのに、俺は慌てて赤みが差した顔を手で覆う。           

⏰:08/02/01 23:30 📱:P704i 🆔:tGPnu4Ec


#91 [Mr.RabbIts!]
           

「な…!///つか、寝てたんじゃなかったのかよっ!?」
           
俺が恥ずかしさを誤魔化すためにそう言うと、雄琉は少し寝乱れた髪を掻きながら答えた。
           
「そーだよ。気持ち良く寝てたのに、音が聞こえたから起きちまったんだよ」
           
…う、そういえば扉開けっ放しのままだった。
           
「……ゴメン、」
           

⏰:08/02/02 09:17 📱:P704i 🆔:q53fDMng


#92 [Mr.RabbIts!]
           

俺が素直に謝ると、雄琉は驚いた表情を見せたがすぐに笑顔になってこう言った。
           
「いいよ、おもしろいモン聞けたしー」
           
おもしろいモンって、俺の歌声かよ。
失礼なヤツだな、…最初からだけど。
           
俺が不貞腐れていると、雄琉が何か言おうと口を開いた。
           
「ヒロ、おま「ただいまー」…」
           
玄関から諒の声が聞こえた。
           
「おかえりー」
           
俺は何かを言いかけた雄琉を置いて、スティンと諒を出迎えに行った。
           

⏰:08/02/02 09:25 📱:P704i 🆔:q53fDMng


#93 [Mr.RabbIts!]
           

「あぁ、ただいま」
           
諒は出迎えたスティンと俺の頭を順番に撫でて、優しく微笑んだ。
           
そこに少し不機嫌そうな面持ちの雄琉がやってきた。
           
諒はその笑顔のまま、雄琉に目を向けた。
           
「あぁ、雄琉起きたんだ」
「…おぅ」
           
更に笑顔になった諒が雄琉に問いかけた。
           

⏰:08/02/02 12:19 📱:P704i 🆔:q53fDMng


#94 [Mr.RabbIts!]
           

「で、曲は書けた?」
           
その諒の問いに雄琉は一瞬「やべ」という顔をしたが、横に居るヒロを見た途端思い出したかのように目を輝かせた。
           
「そうだ!諒、コイツ!!」
           
俺と諒は興奮気味の雄琉を不思議そうに見た。
           

⏰:08/02/02 12:23 📱:P704i 🆔:q53fDMng


#95 [Mr.RabbIts!]
           

「ちょ、スゲーんだって!取り敢えずスタジオに来て」
           
雄琉は諒にそう言うと、俺の腕を引っ張って再びスタジオに戻った。
           
「…な、なに?」
           
なんか嫌な予感しかしないんですけど…
           
俺がそんなコトを考えていると、諒も着ていた上着を脱ぎながらスタジオに入ってきた。
           

⏰:08/02/03 21:38 📱:P704i 🆔:t.gsowZA


#96 [Mr.RabbIts!]
           

まだ掛けっぱなしだったリバースの曲。
           
雄琉は俺を見るなり言った。
           
「歌って」
「…は?」
           
「歌ってよ、さっきみたく」
「嫌に決まってんだろっ!?」
           
アホか!と俺が続けようとしたら、諒が口を開いた。
           

⏰:08/02/04 23:05 📱:P704i 🆔:2gooM402


#97 [Mr.RabbIts!]
           

「俺も聴きたいな」
           
う…そんな笑顔向けんなよ
俺がでも…っと反抗しようと口を開きかけると、スティンまでも「ニャー」と鳴いて俺に歌うように促す。
           

⏰:08/02/04 23:08 📱:P704i 🆔:2gooM402


#98 [Mr.RabbIts!]
           

俺が何も言えずにいると、雄琉が勝手に指揮を取り始めた。
           
「…いち、にー、さん、ハイ!」
           
ガキかよ…と思いつつも、ちょうど覚えていたフレーズが流れたので、すぅっと息を吸い歌い始めた。
           
「〜♪〜♪♪〜♪――」
           
俺が歌い始めるとみんなシン、となってしまった。
           

⏰:08/02/04 23:13 📱:P704i 🆔:2gooM402


#99 [Mr.RabbIts!]
           

不安になりつつもサビは歌い終えた。
           
「……もう、いいだろ」
           
静まり返ったこの場にポツリと俺の言葉が響いた。
           
酷く沈んだ気持ち。
…きっと馬鹿にされんだろうな、と思っていると諒が口を開いた。
           

⏰:08/02/06 15:31 📱:P704i 🆔:1W2TWADo


#100 [Mr.RabbIts!]
           

「なるほどな」
           
…………?ナルホド??
           
諒の反応を嬉しそうに見ていた雄琉が再び興奮気味に話し出す。
           
「だろ!?イケるぜっ」
           
…何が?
そう思っていた俺は、次の諒の一言で衝撃を受ける事となる。
           

⏰:08/02/06 15:35 📱:P704i 🆔:1W2TWADo


#101 [Mr.RabbIts!]
           

「よし!リバースの新ボーカルはヒロで決定!!」
           
「…………は?」
           
ちょちょちょ、新ボーカル?ボーカルはコイツなんじゃ…
           
俺の視線に気付いたのか、雄琉が笑顔で説明しだした。
           
「俺は元々ギタリストになりたかったのに、誰もボーカルやらねーから…」
           
俺は雄琉の言葉に猛反発した。
           

⏰:08/02/06 21:38 📱:P704i 🆔:1W2TWADo


#102 [Mr.RabbIts!]
           

「何でだよ!?アンタ歌超上手いじゃん!!」
           
「…だって俺、鼻に掛けたような歌い方してるしー」
           
くっ!聞いてやがったのか…
           
まだ反発しようとしている俺に構わず、諒が話をまとめ出した。
           
「まぁまぁ。ヒロやりたくね?ボーカル」           

⏰:08/02/06 21:43 📱:P704i 🆔:1W2TWADo


#103 [Mr.RabbIts!]
           

「やりたいとかやりたくないとかの問題じゃなくて!話が急過ぎんだろっ」
           
俺がそれだけ言うと、諒はうーんと考え混んでしまった。
           
「まぁ、いきなりな話だし…別に結論を急ぐ必要も無い。」
           
暫くしてからの諒の言葉に俺は一安心した。
           

⏰:08/02/07 21:20 📱:P704i 🆔:7wh60Cv6


#104 [Mr.RabbIts!]
           

「よかったー。また脅されんのかと思った」
           
俺がへらっと笑って言うと、諒が真剣な眼差しを俺に向けた。
           
「無理強いなんかしたら、良い曲なんか出来ない。…お前が気持ち良く歌えないと、誰の心にも響かない」
           
凄く諒が格好良く見えた。
           

⏰:08/02/07 21:23 📱:P704i 🆔:7wh60Cv6


#105 [Mr.RabbIts!]
           

「でも、ヒロは手放せない人材だから別だけど」
           
…この男、表と裏の差が激し過ぎんだろ!
           
俺が心の中で毒づいていると、雄琉も帰るらしくスタジオから出てあちこちに散らばっている自分の荷物を集め始めた。
           

⏰:08/02/08 23:35 📱:P704i 🆔:ipVg9iys


#106 [Mr.RabbIts!]

           
「あれ?雄琉帰んの?てっきり泊まってくのかと思ってた」
           
諒が雄琉の背中に声を掛けると、こちらに背を向けたまま雄琉は答える。
           
「そのつもりだったんだけど、このままだと口煩いドラマーに曲書け!って急かされそうだし。今日のところは帰る」
           
「あ〜曲作りに専念するため、ね。じゃ!気を付けて帰れよ」
           
「………はい」
           
雄琉は諒には頭が上がらないらしい。そんな二人が可笑しくて俺はスティンと顔を見合わせ笑った。
           

⏰:08/02/08 23:36 📱:P704i 🆔:ipVg9iys


#107 [Mr.RabbIts!]
           

「なに笑ってんだよ」
「いっ!?」
           
いつの間にか荷物をまとめ終えた雄琉が俺の頬をつねった。
           
「な、にすんだよっ」
「ははっ馬鹿面」
           
…ムカッ
           
「このやろっ」
「いてっ」
           
油断して笑っていた雄琉の膝に、軽く蹴りを入れてやった。
           

⏰:08/02/09 22:20 📱:P704i 🆔:DhS.07go


#108 [Mr.RabbIts!]
           

「てめー…」
「わっ!来んな!!」
           
膝を擦っていた雄琉がいきなり俺に覆い被さってきた。
           
そのまま雄琉は俺の首元に腕を回し、軽く首を絞めてきた。
           
「っバカ!ギブギブ!!」
「うるせっ!チビのくせに!!」
           

⏰:08/02/09 22:28 📱:P704i 🆔:DhS.07go


#109 [Mr.RabbIts!]

           
こうやってギャーギャー喚いていると、自分も普通の人間なんだと思える。
           
「早く帰って曲書けよっ」
「くっ!ヒロまで…んな事ゆーなぁっ!」
           
言い合って笑い合える、この時間がずっと続けば、どれだけ幸せなんだろう。
           
俺にもそんな未来が在るのか?
           
コイツらと居ると期待してしまう
           

⏰:08/02/09 22:33 📱:P704i 🆔:DhS.07go


#110 [Mr.RabbIts!]
           

期待なんて、するモンじゃ無い。
裏切られた時、哀しいだけだから
辛くて虚しいだけだから。
           
それは痛いくらいに、この胸に傷として刻み込まれている。
           
俺は結局誰にも心を開けない、傷をさらけ出せない人間なんだ。
           

⏰:08/02/09 22:38 📱:P704i 🆔:DhS.07go


#111 [Mr.RabbIts!]
           

でもそれは、『若松 晴樹』という人間の話。
           
俺は『ヒロ』だ。
           
俺はまた始めるんだ。此処から。
このあたたかい場所から。
           
1から、じゃない。
0から、始める。
           
じゃあな、『若松 晴樹』           

⏰:08/02/09 22:43 📱:P704i 🆔:DhS.07go


#112 [Mr.RabbIts!]
           

「また、何処かで」
なんて言ってやんない。
           
お前にはもう、二度と会う気は無い。
           
よろしくな、『ヒロ』
           
俺はコイツと向き合って生きてく
           
自分に言い聞かせる。
           
『俺に帰る場所はねえ
 前だけ見て進め。』
           

⏰:08/02/09 22:47 📱:P704i 🆔:DhS.07go


#113 [Mr.RabbIts!]
           
――――――――――――
02/*はじめの一歩!
――――――――――――
           

「んっ、………へあ?」
           
小鳥がチュンチュン鳴いてる平和な空気の漂う中で俺は目覚めた。
           
そしていつもと違う天井が俺の視界に広がっていることで、なんとも間抜けな声を発してしまった。
           

⏰:08/02/10 00:50 📱:P704i 🆔:j5tw/n0.


#114 [Mr.RabbIts!]
           

なに、此処。
           
取り敢えずベットから体を起こして、寝起きでまだ上手く機能していない頭で考える。
           
昨日は朝早く家を出て、遙って金髪が変なヤツで、コウサカ アキラは腹黒で、雄琉はギタリスト目指してて―…
           

⏰:08/02/10 00:56 📱:P704i 🆔:j5tw/n0.


#115 [Mr.RabbIts!]
           

「ニャー」
           
俺がうつらうつらしていると、ベットに軽やかに上ってきたスティンが擦り寄ってきた。
           
「…あ、そか。俺、ヒロ」           
言葉になっていないような言葉を呟いて、スティンの頭を優しく撫でる。
           
「つか、もう昼じゃん…」
           
俺の目に映った目覚まし時計は、11時を知らせていた。
           

⏰:08/02/10 01:02 📱:P704i 🆔:j5tw/n0.


#116 [Mr.RabbIts!]
           

「久しぶりだー、こんな寝たの」
           
アノ家じゃ厳しかったから、休日だって…って!だあーーっ!!
俺はもう『ヒロ』なんだっ
アノ家なんて関係無い。
           
一人でフツフツ考えを巡らせていると、グ〜と腹が鳴った。
           
いろいろ考えるのはニガテだっ
取り敢えず、諒に飯作ってもらお〜♪
           

⏰:08/02/10 03:43 📱:P704i 🆔:j5tw/n0.


#117 [Mr.RabbIts!]
           

「諒っ!腹へった……あ?」
           
リビングに入るとソファーには遙と雄琉の姿が。
           
「あっ!おはよー、ヒロっ」
「あ、おはよ」
           
遙と挨拶を交わすと、雄琉は見ている雑誌から目を離さずに俺に嫌味を吐く。
           

⏰:08/02/10 03:50 📱:P704i 🆔:j5tw/n0.


#118 [Mr.RabbIts!]

           
「人ん家でよくもこんなに寝てられるよなー。厚かましい」
           
俺は雄琉の言葉にピクリと反応すると、すぐに言い返す。
           
「ハッ!よく言うぜ。昨日、日が暮れるまで寝てたのは誰だよ!?」
           
俺の反論に雄琉は見ていた雑誌から顔を上げた。
そんな雄琉を遙が茶化す。
           
「ハハー。それ雄琉のコトでしょー?」
「っうるせ!馬鹿っ」
           
核心を突かれて面食らっている雄琉が可笑しくて、俺が笑っていると諒がリビングに入ってきた。
           

⏰:08/02/10 03:55 📱:P704i 🆔:j5tw/n0.


#119 [Mr.RabbIts!]
           

「あぁ、ヒロ起きた?」
「うん。…諒ぁ〜」
           
俺が媚びるように諒にしがみつくと、諒はどうやら解ってくれたらしい。
           
「オムライス、作ったから。おいで?皆も」
           
その諒の言葉に俺は目を輝かせ、スグにテーブルの前に座った。
           
諒はそんな俺を見て、クスリと笑うと「待ってて」と言い残し、キッチンへ消えていった。
           

⏰:08/02/10 04:24 📱:P704i 🆔:j5tw/n0.


#120 [Mr.RabbIts!]
           

遙も「やったね♪」とか言いながら俺の向かい側に座る。
           
オムライスの登場を待っていた俺に、雄琉が話しかけてきた。
           
「…おい、」
「なに?」
           
「ソコ、俺の席」
「………は?」
           
雄琉を見てみると、不満そうに俺が座っている所を指差している。
           
「退け」
「ヤだ」
           

⏰:08/02/10 04:31 📱:P704i 🆔:j5tw/n0.


#121 [Mr.RabbIts!]

           
「(ムカ)退けって!」
「(ムカ)ヤだって!!」
           
暫く言い合っていると諒とオムライスが登場した。
           
「ちょ、諒ーっ!雄琉がぁーっ」
「は!?ふざけんなっ!聞いてくれよ!!ヒロが俺の席から退かないんだっ」
           
諒は俺らの言い分を聞いて、うーんと何かを考え出した。
           
するとパッと何か閃いたようだ。
           

⏰:08/02/10 04:35 📱:P704i 🆔:j5tw/n0.


#122 [Mr.RabbIts!]

           
数分後…
元・雄琉の席ではスティンがちょこんと座って、キャットフードを黙々と食べていた。
           
「「うまぁ〜♪」」
           
俺も雄琉も諒のプロ級のオムライスに、すっかりご機嫌になっていた。
           
そんな俺らを見て、諒と遙は優しく微笑んでいた。
           

⏰:08/02/10 04:39 📱:P704i 🆔:j5tw/n0.


#123 [Mr.RabbIts!]
           

「そーいえばさぁ」
           
みんながオムライスを黙々と食べている中、遙が口を開いた。
           
「明後日のライブ、ヒロにも来てもらおーよ」
           
……ライブ?
           
俺が遙の言葉に動きを停止させていると、諒が話にのってきた。
           
「あぁ、そのつもり」
           

⏰:08/02/11 14:35 📱:P704i 🆔:fkEeSFVM


#124 [Mr.RabbIts!]
           

「え!?ライブすんのっ!!?行く行く!!」
           
俺が目を輝かせてそう言うと、諒は優しく微笑んで
           
「じゃあ、一番前取っといてあげる。って言っても俺らの出番最後らへんだけど」
と言ってくれた。
           
「サンキュー!めっちゃ楽しみ」
           
俺はご機嫌になり、再びオムライスをガツガツ食い出した。
           

⏰:08/02/11 21:29 📱:P704i 🆔:fkEeSFVM


#125 [Mr.RabbIts!]
           

「スティン〜♪」
「ンニャァ〜♪」
           
昼食後、俺は胡座をかいた膝に座ってきたスティンと遊んでいた。
           
「スティンすっかりヒロになついてるねー」
           
遙が戯れている俺とスティンを見て楽しそうに言うと、雄琉が口を挟んだ。
           
「なついたっつーか、仲間だと思われてるんじゃね?」
           
…ムカッ
           

⏰:08/02/11 22:53 📱:P704i 🆔:fkEeSFVM


#126 [Mr.RabbIts!]
           

俺が雄琉のからかいを無視して、引きつった笑顔のままスティンと遊んでいると、更に二人の会話は続いた。
           
雄琉の言葉を聞き、遙は雄琉に笑顔を向けて言った。
           
「アハハー、雄琉にはなつかないもんね。スティン」           
それを不機嫌そうに聞き返す雄琉。
           
「は?」
           
それでも変わらず笑顔で遙は雄琉を茶化す。
           

⏰:08/02/11 23:00 📱:P704i 🆔:fkEeSFVM


#127 [Mr.RabbIts!]
           

「悔しーんでしょ?雄琉って意外と小動物とかに弱いよねー」
「…プッ」
           
遙のその言葉に俺は思わず吹き出してしまった。
           
それに気付いたのか、更に不機嫌になったであろう雄琉がこちらを睨む。
           
「てめー今笑っただろ」
「フ、…え?笑っ、てねえ…ククッ、よ?」
           
駄目だ。笑える。
           

⏰:08/02/11 23:04 📱:P704i 🆔:fkEeSFVM


#128 [Mr.RabbIts!]
           

「笑ってんじゃねーか!」
「だって、アンタが小動物に弱いとか…ぶふっ、まじウケる」
           
どんどん不機嫌になっていく雄琉に構わず俺が笑い続けていると、遙が口を開いた。
           
「てコトはさ、雄琉ってヒロにも弱いんじゃない?」
           

⏰:08/02/11 23:10 📱:P704i 🆔:fkEeSFVM


#129 [Mr.RabbIts!]
           

「「…は?」」
           
俺と雄琉が同時に遙を見る。
           
「だってさ、ヒロって小動物みたいだしー」
           
馬鹿にしてんのか?
誰が小動物だって?コラ。
           
暫く遙を睨み付けていると雄琉が口を開いた。
           
「…小動物ってゆーか、ただ単にちっこいだけじゃん」
           
…ブチっ
           

⏰:08/02/11 23:15 📱:P704i 🆔:fkEeSFVM


#130 [Mr.RabbIts!]
           

「てめー今なんつった!?もういっぺん言ってみろ!」
「ちっこい、チビ、短足ー」
           
ムカーっ!!
           
―ゲシッ
           
「いって!なにすんだよっ」
           
人のことをコケにした雄琉の足を思いっきり蹴ってやった。
           

⏰:08/02/15 07:51 📱:P704i 🆔:Q/E5Xz2c


#131 [まみ]
おもしろい
頑張って下さい

⏰:08/02/15 16:57 📱:SH903i 🆔:rU4hHU8g


#132 [Mr.RabbIts!]
           

まみさん
           
ありがとです★(∨)
がんばりますっ
           

⏰:08/02/16 13:23 📱:P704i 🆔:038ccKDs


#133 [Mr.RabbIts!]
           

「うるせー!ちょっと背高いからって調子ノリやがって!!」
           
俺は自分より(ちょっと)高い位置にある雄琉の顔を睨んだ。
すると、雄琉は見下したような目で俺を見てからフッと笑う。
           
「ひがんでんじゃん」
「――――ッ!!」
           
マジむかつく!
           

⏰:08/02/16 13:37 📱:P704i 🆔:038ccKDs


#134 [Mr.RabbIts!]
           

「お前なんかライブの時、歌詞ミスれ!」
「なっ!縁起でもねーこと言うなっ!!」
           
遙は俺らの言い合いを楽しそうに見ていたが、雄琉の言葉を聞き口を挟んだ。
           
「アハハ雄琉ってテンション上がってくると、いつも歌詞まちがえるもんねー」           

⏰:08/02/16 13:49 📱:P704i 🆔:038ccKDs


#135 [Mr.RabbIts!]
           

「遙っ!余計なこと言うなっ」
           
それを聞いていた俺はニターと笑って雄琉を見た。
           
「フッ安心しろよ。アンタの歌なんか聴かないしー」
           
少し勝ち誇った気分で言ってやると、いきなり雄琉に腕を引っ張られた。
           
「のぁっ!なにすんだ…っ」
           
俺が突然のことに驚いて顔を上げると、雄琉はなぜかニヤニヤしていた。
           

⏰:08/02/16 14:01 📱:P704i 🆔:038ccKDs


#136 [Mr.RabbIts!]
           

「ふ〜ん。誰だっけ?俺の歌、超うめぇ!って言ってたの」
           
う…俺だし。
でも素直じゃないのも、俺。
           
「ふ、ふん!誰だかな!」           
そう言って思いっきりそっぽを向いてやった。
           

⏰:08/02/16 21:19 📱:P704i 🆔:038ccKDs


#137 [Mr.RabbIts!]
           

「おい、遙。コイツのドコがかわいーんだよ」
「かわいーじゃん!反応とか最高にー★」
「…変人」
           
俺が最後にボソッと呟いた言葉に遙は軽くショックを受けたらしく「うわぁ〜ん!ヒロのばか〜!!」とかなんとか叫んでソファーに置いてあるクッションに顔を埋めて動かなくなった。
           
「こんなヤツなのに、あんなにベース上手いんだ…」
           
俺が呟いた言葉に雄琉がすぐさま反応した。
           

⏰:08/02/16 21:25 📱:P704i 🆔:038ccKDs


#138 [Mr.RabbIts!]
           

「…へえ、お前わかるんだ?」
「あ、うん。まぁ、前に…ってだぁーーーーっ!!」
           
危ねぇ…今、若松 晴樹に戻りそうになった。
           
俺のいきなりの叫び声に遙もクッションから顔を上げ、俺を何事かと見ている。
当然、雄琉もビックリして俺を見ている。
           
「や、あ、うん。その…俺、諒の手伝いしてくる!!」
           
俺はそれだけ言い残すと全速力で、諒が洗い物をしているであろうキッチンへと向かった。
           

⏰:08/02/16 21:35 📱:P704i 🆔:038ccKDs


#139 [Mr.RabbIts!]
           

「諒っ」
           
キッチンで洗い物をしている諒の背中に声をかけると、ゆっくり振り向いた諒はやさしく微笑んでいた。
           
「ヒロ、どした?」
           
…なんか、諒の優しさってくすぐったい。
           
「…べつに、」
           
俺がぶっきらぼうにそれだけ呟いてそっぽを向くと、諒はまたフワッと微笑んだ。
           
「なに?雄琉にイジメられた?」
「ッんなんじゃねーし!」           

⏰:08/02/18 03:21 📱:P704i 🆔:pyBcT6fI


#140 [Mr.RabbIts!]
           

ハハッと軽く笑って、また洗い物に専念する諒の背中に俺はスススと近付いていった。
           
「なんか…」
「ん?」
「なんか手伝うこと…っ無い?」
           
俺が気恥ずかしさを精一杯抑えて言った言葉を聞いて、諒は洗剤の泡が付いたままの手で俺の頭をガシガシ掻き回した。
           

⏰:08/02/18 21:50 📱:P704i 🆔:pyBcT6fI


#141 [Mr.RabbIts!]

           
「わっ!バカ!!なにすんだっ」
「ヒロかわい〜☆」
「ッバカにすんなあっ!」
           
グーで諒の横っ腹を殴る。それでも諒は悪戯っぽい笑顔をして俺を見つめる。
           
…くそっ大人め
           
俺は何故か悔しくなって、諒の手にあったスポンジをひったくって食器をゴシゴシ擦って洗い始めた。
           

⏰:08/02/18 21:56 📱:P704i 🆔:pyBcT6fI


#142 [Mr.RabbIts!]
           

そんな穏やかな日々を過ごしていると、あっという間にリバースのライブ当日になってしまった。
           
諒たちはリハや準備があるため会場には一緒に来れなくて、俺は今一人で会場の前にいる。
           
「うお〜っ!すっげえドキドキしてきた…」
           
俺は上がりっぱなしのテンションのまま、会場の中へと足を運んだ。
           

⏰:08/02/20 23:07 📱:P704i 🆔:39qcczuE


#143 [Mr.RabbIts!]
           

一方、雄琉たち
           
待合室には、リバースの他にも出演するバンドのグループがたくさん入っていた。
           
その人たちと楽しそうに話している遙。
           
部屋の真ん中に置かれた白い長机に肘をつき、パイプ椅子に体を預けながらイヤホンから流れる今日のライブで歌う曲に、耳を傾けている雄琉。
           

⏰:08/02/24 00:31 📱:P704i 🆔:S2cr.OaE


#144 [Mr.RabbIts!]
           

そこに細かい最終打ち合わせから帰ってきた諒が部屋に入ってきた。
           
「諒、おかえりー」
「ただいま。あと二十分で始まるから」
           
はいよー。と返事をした遙に微笑んでから、諒は雄琉の元へ足を運んだ。
           
雄琉の目の前の机をコンコン、と指で軽く叩くと雄琉が諒に気付いたようで、イヤホンを片方外した。
           

⏰:08/02/24 00:37 📱:P704i 🆔:S2cr.OaE


#145 [Mr.RabbIts!]
           

「あと二十分で始まるから」
「りょーかい」
           
それだけ返して雄琉はまたイヤホンをはめ直した。
           
諒が遙の元へ戻ると、ペットボトルに入った水を口に含みながら、遙が訊ねてきた。
           
「雄琉、どーしたの?いつもライブ前は曲聴きながら寝ちゃうのに」
「…遙、アイツの眼ぇ見てきてみ」
           
諒の言葉に遙は?マークを頭に浮かべた。
           

⏰:08/02/24 00:42 📱:P704i 🆔:S2cr.OaE


#146 [Mr.RabbIts!]
           

「雄琉、カナリ気合い入ってるぞー」
           
諒の言葉を聞き、遙はパッと表情を明るくした。
           
「ヒロ・パワーだっ!」
「…ふ、ホント解りやすい奴」
           
こんな会話が繰り広げられているとは知らず、雄琉は今までに無いくらい真剣に自分の曲と向き合っていた。
           

⏰:08/02/24 00:46 📱:P704i 🆔:S2cr.OaE


#147 [Mr.RabbIts!]
           

♪〜♪♪、♪―…
           
もう既にライブが始まった会場は熱気に包まれていた。
           
みんなが叫んで腕を振り上げたり跳び跳ねたりしている中、一人浮かない顔をして一番前の列でステージを見つめているヒロ。
           
「…グッとこねぇし」
           
それどころか、今演奏しているバンドを小声で貶す始末。
           
「早くリバース出せよなー」
           
ヒロは退屈そうな呟きは、バンドのボーカルの叫びに近い歌声で掻き消された。
           

⏰:08/02/24 13:17 📱:P704i 🆔:S2cr.OaE


#148 [Mr.RabbIts!]
           

ヒロは退屈〜

ヒロの退屈〜
ですね…
           
ミスりました

           

⏰:08/02/24 13:19 📱:P704i 🆔:S2cr.OaE


#149 [Mr.RabbIts!]
           

それから約一時間近く柵に体をもたせてステージを睨んでいると、あるバンドが演奏を終えた会場はソワソワしたような変な空気に包まれた。
           
「………ん?」
           
その空気を感じ取ったヒロはステージから目を放し、客席を振り返った。
           
と、同時に客席が一気に静まり返り、みんなステージの一点を見つめていた。
           

⏰:08/02/24 15:17 📱:P704i 🆔:S2cr.OaE


#150 [Mr.RabbIts!]
           

―カツン、
           
ステージからの靴の音がやけに響くほどの静寂。
           
ヒロが急いでステージに向き直ると、すぐ近くのステージ上には
           
―…雄琉の姿が。
           
「………ッ!!」
           
すげぇ、圧迫感。
           
雄琉の登場によって会場の空気が、変わった。
           

⏰:08/02/24 15:22 📱:P704i 🆔:S2cr.OaE


#151 [Mr.RabbIts!]
           

雄琉が中央のマイクの前にたどり着いた頃になって、やっと遙と諒が登場。
           
異様なまでの静寂の中、遙が俺を見つけたらしく、目が合ったと同時に笑顔で思いっきり手を振ってきた。
           
どう反応したらいいのか迷い、苦笑いで返す。
           
遙の行動からか、あの会場に漂っていた緊張感が一気に解けた。
           
会場がまた前のように騒がしくなる。
―いや、前以上に。
           

⏰:08/02/24 15:28 📱:P704i 🆔:S2cr.OaE


#152 [Mr.RabbIts!]
           

俺が唖然としていると、ふと雄琉と視線がぶつかった。
           
すると、雄琉はいきなりマイクも使わず叫んだ。
           
「生での俺らの"音"、よく聴いとけよ!!」
           
すると客席は言葉になっていないような叫び声で返す。
           
「うっし」
           
気合い充分、といった感じの雄琉は諒に進行を促すように、後ろを振り返った。
           

⏰:08/02/24 21:48 📱:P704i 🆔:S2cr.OaE


#153 [Mr.RabbIts!]
           

諒も「了解」といった風に、両手に掴んでいるスティックを1、2、3と鳴らした。
           
いきなりの爆音。
           
三人が一気に音を掻き鳴らし始める、激しい曲。
           
「初めからとばすなー…」
           
そう言いながらも、ヒロは会場が揺れるのを感じていた。
           

⏰:08/02/24 21:53 📱:P704i 🆔:S2cr.OaE


#154 [Mr.RabbIts!]
           

―――――――――
           
「おつかれ〜」
「うぃーす」
           
全てのバンドの演奏が終了して、みんな待合室からぞろぞろ引き上げていく。
           
「諒」
           
その中で着々と帰る支度をしていた諒に、今日の演奏者の中でもリバースの次に目立っていたバンドのリーダーが話しかけてきた。
           

⏰:08/02/26 21:41 📱:P704i 🆔:tBW3qwH2


#155 [Mr.RabbIts!]
           

「おぅ、なんだ?」
           
諒は愛想の良い笑顔で、その男に返す。
           
男はそれを見て、軽くため息を吐いた。
           
「打ち上げ、誘おうと思ったんだけど―…サッサと引き上げちまうみてーだな」
           
そう言って男は雄琉と諒を交互に見た。
           

⏰:08/02/27 00:51 📱:P704i 🆔:PtNK6lt2


#156 [Mr.RabbIts!]
           

それに諒は苦笑いで返す。
           
「あぁ。ちょっと人を待たせてるからな」
           
「そっか、今日はお前らと一緒のステージ立ててよかった。…じゃあな」
           
男はそれだけ言うと、バンド仲間を引き連れて待合室を出ていった。
           
諒がその男の背中を見送っていると、身支度を終えた雄琉が話しかけてきた。
           

⏰:08/02/27 00:55 📱:P704i 🆔:PtNK6lt2


#157 [Mr.RabbIts!]
           

「遙の奴、どこ行ったんだよ?」
           
雄琉は辺りをキョロキョロ見回すが、遙の姿は無い。
           
そんな雄琉に、あぁ。といっ風に諒が説明し出した。
           
「遙なら、終わってスグにヒロを迎えに行ったよ?」
           
「………は?」
           

⏰:08/02/27 01:00 📱:P704i 🆔:PtNK6lt2


#158 [Mr.RabbIts!]
           

『あぁ。といっ風に…』
           

           
『あぁ。といった風に…』
           

です
           

⏰:08/02/27 01:03 📱:P704i 🆔:PtNK6lt2


#159 [Mr.RabbIts!]

           
           
―――――――――
           
「…あれぇ?ヒロ何処だ??」
           
遙は会場の出口でずっとヒロを待っていた。
しかし、当のヒロの姿が見当たらない。
           
「んー、まだ会場内に居るのかなぁ?」
           
そう一人呟いて、遙は再び会場内へと足を運んだ。
           

⏰:08/02/27 21:38 📱:P704i 🆔:PtNK6lt2


#160 [Mr.RabbIts!]
           

「ヒロ〜!何処ーっ?!」
           
遙は周りの目も気にせず叫びながら歩き回るが、ヒロからの返事は無い。
           
「ひぃー…ろ?」
           
遙は一度通り過ぎた扉の前にバックして戻った。
           

⏰:08/02/29 22:09 📱:P704i 🆔:MpuB/mi6


#161 [Mr.RabbIts!]
           

「……扉がちょっと開いてる…」
           
そこはさっきまでライブが行われていたホール。
           
遙はそっと開きかけの扉を開けて、中に足を踏み入れた。
           
「………あ。ヒロ発見」
           
遙の視線の先には、柵の上に座ってステージをジッと見つめているヒロが居た。
           

⏰:08/03/02 14:14 📱:P704i 🆔:fjNA/CPk


#162 [我輩は匿名である]
超おもしろいです

これからも
頑張って下さいっ

⏰:08/03/02 20:32 📱:SH903i 🆔:alE/r5Xg


#163 [Mr.RabbIts!]
           

ありがとうございます!
           
今日中にまた更新します
           

⏰:08/03/02 21:31 📱:P704i 🆔:fjNA/CPk


#164 [Mr.RabbIts!]
           
           

――ヒロサイド
           
すご…かったな……。
           
俺はライブが終わった後も、雄琉たちが居たステージの前から動けずにいた。
           
           
さっきから、
胸の高鳴りがハンパない。
           

⏰:08/03/02 23:23 📱:P704i 🆔:fjNA/CPk


#165 [Mr.RabbIts!]
           

柵に乗って、ジッとステージを見つめる。
           
           
俺も、アソコに―…
           
少しステージを見つめる両目にチカラを込めた時、
           
「ヒロはっけ〜ん★」
           
俺の背後から聞き覚えのある声がした。
           

⏰:08/03/02 23:27 📱:P704i 🆔:fjNA/CPk


#166 [Mr.RabbIts!]
           

その声に振り向くと、さっきまでステージで輝いていた一人である遙がニコニコしながら近付いてきた。
           
「なにしてんのさー。せっかく出口でヒロを待ち伏せしてたのにぃー」
           
そう言って頬を膨らませる遙を俺は真っ直ぐ見る。
           
「…遙、」
           
遙の名前を呼ぶと、また笑顔に戻る遙。
           

⏰:08/03/02 23:32 📱:P704i 🆔:fjNA/CPk


#167 [Mr.RabbIts!]
           

「決意、デキたんだ?」
           
俺は考えていた事を当てられて少し戸惑ったが、遙の笑顔につられて「おぅ。」と返事をすると共に笑った。
           
遙はそんな俺を見て優しく微笑むと、俺が座っている柵を飛び越えて俺の腕を掴んだ。
           
「ヒロが決意デキたなら、話しは早いね」
「……は?」
           

⏰:08/03/02 23:36 📱:P704i 🆔:fjNA/CPk


#168 [Mr.RabbIts!]
           

イミガワカラナイ、といった顔の俺を他所に遙は俺を引っ張るチカラを強めた。
           
「思い立ったら、即行動★コレ鉄則!」
           
なにやらまた意味不明の事を言った遙に引っ張られるがまま、俺たちはステージによじ上った。
           

⏰:08/03/02 23:39 📱:P704i 🆔:fjNA/CPk


#169 [Mr.RabbIts!]
           

「なにすんだ…、よ……」
           
俺は遙に文句を言おうと掴まれていた腕から、顔を上げた。
           
しかし、ステージからの眺めに言葉が続かず、また胸が高鳴るのが分かった。
           

⏰:08/03/03 09:54 📱:P704i 🆔:sfmcqOVk


#170 [Mr.RabbIts!]

 
ゴク…
 
思わず息を呑む。
 
さっきから胸の高鳴りがハンパない。
 
俺は無言でまだ片付けられていなかったマイクスタンドの前に立つ。
 

⏰:08/03/16 00:45 📱:D902i 🆔:D5rYpzgw


#171 [Mr.RabbIts!]
 

会場を見渡す。
 
ドクン、ドクン―…
 
この胸の高鳴りに思い知らされる。
 
 
『やっぱり』、俺には『此処』しか無いんだ。
 
もがいたって、足掻いたって、
どうやら俺は此処から逃れられ無い運命らしい。
 

⏰:08/03/16 21:33 📱:D902i 🆔:D5rYpzgw


#172 [Mr.RabbIts!]
 

それなら―…
 
俺が静かに目を閉じた時、
背後から聞き覚えのある声が2つ聞こえた。
 
「ほら、やっぱり此処にいた」
「おぉ。…つか、遙オレのギターいじんなっ!」
 
それなら、コイツらと…
 
俺は騒がしくなった背後を振り返った。
 

⏰:08/03/16 21:40 📱:D902i 🆔:D5rYpzgw


#173 [Mr.RabbIts!]
 

「いーじゃん。ヒロの決意も固まったし?」
 
そう言って遙がチラリと俺を見ると、2つの声の正体である雄琉と諒も勢いよくこっちを振り向いた。
 
「…まぁ、そーゆーこと」
 
俺がボソっと呟いた不器用に紡がれた言葉は、静かすぎるステージにいやに響いた。
 

⏰:08/03/18 22:30 📱:D902i 🆔:1bxIEgYs


#174 [Mr.RabbIts!]
 

「…へえ〜?」
 
なぜか含み笑いの雄琉がこちらに歩み寄って来る。
 
俺の前でピタリと止まると、人を見下したような視線を俺に注いで(身長差があるだけ)雄琉は冷たく言い放った。
 
「ソコ、俺の場所なんだけど?」
 

⏰:08/03/19 22:03 📱:D902i 🆔:vwRxmI..


#175 [我輩は匿名である]
おもろいっ
あーけ゛

⏰:08/03/20 08:07 📱:SH903i 🆔:GPhcIWxU


#176 [Mr.RabbIts!]
 

ありがとうございますっ
 
やる気でましたわら

⏰:08/03/20 11:26 📱:D902i 🆔:aJGUy2KA


#177 [Mr.RabbIts!]
 

「…はっ?」
 
なに言ってんだコイツ。
テメーがギタリストになりたいって…
 
と言いかけたが、急いで口を噤んだ。
 

⏰:08/03/27 21:00 📱:D902i 🆔:lSKHsEn.


#178 [Mr.RabbIts!]
 

違う違う。
 
コレは俺が決めたことなんだ。
 
俺が望んで此処に立ったんだ。
 
他の意志は関係無い。
 
俺の意志で動いたんだ。
 

⏰:08/03/27 21:03 📱:D902i 🆔:lSKHsEn.


#179 [Mr.RabbIts!]
 

俺の考えていたことを見透かしたように雄琉はフッと笑い、更に言葉を続けた。
 
「退けよ」
 
俺は雄琉のカオを見上げる。
 

⏰:08/03/27 21:06 📱:D902i 🆔:lSKHsEn.


#180 [Mr.RabbIts!]
 

今日のライブの時の雄琉を思い出す。
 
ナマで聴いた雄琉の歌声は会場中の人たち全員を惹きつけたことだろう。
 
雄琉だけじゃ無い。
 
遙のベースも諒のドラムも、
三人が奏でた“音”は予想を遥かに超えたステージになった。
 

⏰:08/03/27 21:14 📱:D902i 🆔:lSKHsEn.


#181 [Mr.RabbIts!]
 

俺がこの三人に加わって、
リバースの新ボーカルになるなんて、厚かましいのかもしれない。
 
今日のライブみたいに、
雄琉みたいに会場を湧かすことはできないのかもしれない。
 

⏰:08/03/27 21:19 📱:D902i 🆔:lSKHsEn.


#182 [Mr.RabbIts!]
 

でも…
 
それでも、
 
「ヤだ」
 
ぜってぇ引くもんか。
 
 
俺にだって、
夢くらい魅させろよ。
 

⏰:08/03/27 21:22 📱:D902i 🆔:lSKHsEn.


#183 [Mr.RabbIts!]
 

―そんでもって
 
俺はガランとした客席に目を向けた。
 
 
俺のこと、俺たちのこと
見ててくれてる奴らに
 
「すっげぇイイ夢…魅せてやる」
 
 
これがちっぽけな18歳の俺が抱いた、
唯一のでっけぇ“夢”。
 

⏰:08/03/27 21:27 📱:D902i 🆔:lSKHsEn.


#184 [Mr.RabbIts!]
 

「…フ、言ってくれるじゃん」
 
雄琉の言葉に俺は再び雄琉の方に目を向ける。
 
雄琉は俺を見て優しく微笑むと、右手で拳をつくって俺の前にノロノロと突き出した。
 

⏰:08/03/28 11:03 📱:D902i 🆔:Nhe2GgbI


#185 [Mr.RabbIts!]
 

その拳は俺の鼻先から、五センチ離れた所でピタリと止まった。
 
「よろしく、だ」
 
そう言った雄琉はキレイに微笑んでみせた。
 
若干その笑顔を見て胸が高鳴ったが、俺もスグに笑顔で返す。
 

⏰:08/03/28 11:11 📱:D902i 🆔:Nhe2GgbI


#186 [Mr.RabbIts!]
 

「おぅ。ヨロシク」
 
俺も左手で拳をつくり、雄琉のデカい拳に軽くぶつけた。
 
なんとなく嬉しさが込み上げてきて俺が笑ったら、雄琉も笑い出した。
 
 
実感した。
 
『 俺 は 今 幸 せ 』
 
 

⏰:08/03/28 11:18 📱:D902i 🆔:Nhe2GgbI


#187 []
続きってあると読みにくいな

⏰:08/03/28 11:26 📱:N703iD 🆔:G/u7mbXE


#188 [Mr.RabbIts!]
 

さん▽
 
そうですょね
すみません
 
なるべく気をつけては
いるんですが
初めてなモノで…
 
気をつけますね(∩ω^∩)
読んでくださって
ありがとうございます
 

⏰:08/03/28 11:41 📱:D902i 🆔:Nhe2GgbI


#189 [我輩は匿名である]


主さん文才
ありすぎです

超おもしろい

これからも主さんの
ペースで頑張って
くださいねっ(・ω・)

⏰:08/03/28 11:58 📱:SH903i 🆔:pe5SPuIU


#190 [Mr.RabbIts!]
 

〒我輩は匿名であるさん
 
ありがとうございますっ
 
そんなタイソウなもの
じゃないですょ?
 
でもスゴくスゴく
うれしいです
 
がんばりますね!
 

⏰:08/03/28 12:57 📱:D902i 🆔:Nhe2GgbI


#191 [るん]
失礼します
>>1-50
>>51-100
>>101-150
>>151-200

⏰:08/03/28 13:11 📱:W51SA 🆔:38CqfNMM


#192 [Mr.RabbIts!]
 

〒るんさん
 
アンカーどうもです
 
読み返しやすくなりました
 
ありがとうございます
 

⏰:08/03/28 14:19 📱:D902i 🆔:Nhe2GgbI


#193 [Mr.RabbIts!]
 

「ハーイハイ!そこ!!2人だけの世界に入らなーい」
 
そう言って遙は俺と雄琉の間に割って入ってきた。
 
「別に入ってねーし」
 
そう言いながらも雄琉は、明らかに不満げな表情で遙を睨んだ。
 

⏰:08/03/28 14:28 📱:D902i 🆔:Nhe2GgbI


#194 [Mr.RabbIts!]
 

「もぅ!雄琉ってば〜目つき悪いぞっ☆」
 
遙は茶化すように雄琉の皺が寄っている眉間を人差し指でツン、ツンと突っついた。
 
しかし、雄琉の眉間の皺は深くなるばかり。
 
「てめぇいい加減にしろよ」
「なにが〜?」
 

⏰:08/03/28 14:34 📱:D902i 🆔:Nhe2GgbI


#195 [Mr.RabbIts!]
 

遙がまだふざけた態度をやめずにへらへらしていると、雄琉は遙が手にしていたギターを素早く奪い取った。
 
「あ!」
「あ!じゃねぇよ!!なに勝手に人のギターに気安く触ってんだ!」
 
「だってオレ、ギターとか一本も持ってないし」 
「テメーにギターは必要ねぇだろが」
 

⏰:08/03/28 14:42 📱:D902i 🆔:Nhe2GgbI


#196 [Mr.RabbIts!]
 

「オレもギター弾いてみたいーーっ」
 
「はあ?なんで?」
 
雄琉が遙に訊ねると、遙はニパッと笑うと嬉しそうに言った。
 
「だってギター弾いてると雄琉カッコイーんだもん!」
 
その言葉にピクリと雄琉は反応を示す。
 

⏰:08/03/28 14:48 📱:D902i 🆔:Nhe2GgbI


#197 [Mr.RabbIts!]
 

あと一押し!といわんばかりに遙は言葉を続ける。
 
「オレも雄琉みたいにカッコよくなりたいなー」
 
すると雄琉は遙の肩をガシリと掴み、物凄い笑顔で遙にギターを差し出した。
 
「そうか、そうか。俺みたいにカッコよくなりたいのか〜」
 
コイツ完全に遙にのせられてやがる…
 

⏰:08/03/28 14:53 📱:D902i 🆔:Nhe2GgbI


#198 [Mr.RabbIts!]
 

「えっ!いいの!!?」
 
遙は目を輝かせて雄琉を見る。
 
「しょーがねぇ…ちょっとだけだからな」
 
オイオイ。さっきと明らかに態度違いますけど?
 
遙は嬉しそうにギターをいじり始めた。
 

⏰:08/03/28 14:57 📱:D902i 🆔:Nhe2GgbI


#199 [るん]
何回もごめんなさいホ
>>40-50

⏰:08/03/28 18:17 📱:W51SA 🆔:38CqfNMM


#200 [Mr.RabbIts!]
 

〒るんさん
 
いえいえ
うれしいこと
かぎリなしですっ笑.
 
ありがとうございます
 

⏰:08/03/28 23:21 📱:D902i 🆔:Nhe2GgbI


#201 [Mr.RabbIts!]
 

「ハッ…単純なヤツ」
 
俺がボソッと呟くとスグに雄琉が反応した。
 
「なんだと?」
「べつにぃ?」
 
雄琉がこっちを向いてきたから、俺はそっぽを向いた。
 

⏰:08/03/29 11:16 📱:D902i 🆔:XN38xyLE


#202 [Mr.RabbIts!]

 
雄琉が不機嫌そうに俺をジーッと睨んでいるのだろう。
俺は強烈な視線を感じ、雄琉の方を振り返った。
 
「なんだよ!?」
 
俺が睨み返すと雄琉は俺からぷいっとカオを背けて言った。
 
「べっつにぃ〜?」
 
―ムカッ
 

⏰:08/03/29 11:20 📱:D902i 🆔:XN38xyLE


#203 [Mr.RabbIts!]
 

俺はキッと雄琉を睨んで不満をぶつけた。
 
「テメー感じ悪ぃんだよっ」
 
「は?そりゃお前だろ」
 
くっ…コイツ
あーゆえばこういいやがる。
 

⏰:08/03/30 21:26 📱:D902i 🆔:itC4M/gU


#204 [Mr.RabbIts!]
 

「まぁまぁ。雄琉はヒロに意地悪しすぎ」
 
そう言って制止の声をかけた諒は俺にニコリと微笑んだ。
 
雄琉はまだ納得がいかないという表情を浮かべて諒に抗議しようと口を開いた。
 

⏰:08/03/31 11:04 📱:D902i 🆔:lfJVEPKM


#205 [Mr.RabbIts!]
 

「諒はヒロに優しす…」「あーーーっ!!!」
 
雄琉の言葉は遙の叫び声によって掻き消された。
 
「っんだよ!?」
 
雄琉が遙に訊ねると、遙はエヘヘと笑って雄琉に借りていたギターを手にして言った。
 

⏰:08/03/31 11:12 📱:D902i 🆔:lfJVEPKM


#206 [Mr.RabbIts!]
 

「なんか、取れちゃったみたい☆」
「「「…は?」」」
 
遙の突き出した両手を見てみると片手にギター、もう片方の手には…
ギターの一部だったのであろう部品が握られていた。
 
雄琉は遙からギターと取れちゃったらしい部品を受け取ると、低く呟いた。
 

⏰:08/03/31 11:21 📱:D902i 🆔:lfJVEPKM


#207 [Mr.RabbIts!]
 

「…取れちゃった?」
「うん。そうみたい」
 
遙は相変わらずの笑顔でサラッと返す。
そんな遙の態度に雄琉がキレないわけが無い。
 
「そうみたい☆じゃねーっ!
テメっ、どう扱ったらあんな短時間でギター壊せんだよ!!?」
 
雄琉は凄い剣幕でまくし立てるが、当の遙はきょとんとしている。
 

⏰:08/03/31 22:43 📱:D902i 🆔:lfJVEPKM


#208 [Mr.RabbIts!]
 

それどころか
 
「えーオレ?
普通に弄ってただけだよ。
雄琉今までの扱い方がダメだったんじゃないの?」
 
と、とんでもないことを主張し出した。
 
「なんだと!?この…っ」
「まーまーまー!」
 
今回、制止の声をかけたのはヒロだった。
 

⏰:08/03/31 22:50 📱:D902i 🆔:lfJVEPKM


#209 [Mr.RabbIts!]
 

「雄琉が遙に貸したんだから、しょーがナイんじゃないの?」
 
そう言ってやると、雄琉はグッと言い淀んだ。
 
その反応が可笑しくて思わず口元が緩む。
 
「ぶはっ!」
 
俺が突然吹き出したのを見て、雄琉は戸惑った表情を見せる。
 

⏰:08/04/01 11:20 📱:D902i 🆔:B6PVqJfU


#210 [Mr.RabbIts!]
 

それがまたツボに入って笑い続けていると、
 
「な、なんだよっ」
 
と雄琉は焦り出した。
 
それでも俺はヒーヒー言いながら笑い続ける。
 

⏰:08/04/01 11:24 📱:D902i 🆔:B6PVqJfU


#211 [Mr.RabbIts!]
 

「っだって、
ブッ…
遙にカッコイイって言われて
フハハ、
さっきまでご機嫌だったの、に…クククッ」
 
笑いながらも言ってやると
雄琉は恥ずかしさで
顔を真っ赤にした。
 

⏰:08/04/01 13:19 📱:D902i 🆔:B6PVqJfU


#212 [Mr.RabbIts!]
 

「あははっ耳まで真っ赤〜」
「っうるせえ!!///」
 
暫く雄琉をからかっていると、突然後ろから遙が覆い被さってきた。
 
「おわっ?!ちょ、遙っ」
「また二人の世界に飛んじゃってたじゃんー」
 
そう言って遙は俺の頭に顎をのせる。
 

⏰:08/04/01 13:25 📱:D902i 🆔:B6PVqJfU


#213 [Mr.RabbIts!]
 

「「入ってねぇしっ!!」」
 
何故かハモってしまった。
 
お互い怪訝そうに顔を見合わせる。
 
そしてこれもまた何故か
遙と諒は大爆笑。
 

⏰:08/04/01 22:09 📱:D902i 🆔:B6PVqJfU


#214 [Mr.RabbIts!]
 

諒は…まぁ、いいとして
人の頭の上で笑い続ける遙はどうかと思う。
 
俺は一瞬しゃがんで遙の顎めがけて頭突き(?)を一発かました。
 
ガチンと嫌な音が鳴って
口を押さえているところをみると、どうやら舌を噛んだらしい。
 

⏰:08/04/01 22:16 📱:D902i 🆔:B6PVqJfU


#215 [Mr.RabbIts!]
 

「へっ、ざまぁみろ」
「ヒロ、ナイスー」
 
雄琉とイェーイとか言って
手を合わせていると
遙は若干涙目になっていた。
 
「痛ぁっ!さっきの反動でしゃくれたらどうしてくれるの!?」
「そっちかよ…」
 

⏰:08/04/01 22:21 📱:D902i 🆔:B6PVqJfU


#216 [Mr.RabbIts!]
 

まだギャアギャア言い合っていると、諒が口を開いた。
 
「おい、ジャレ合ってんのはいいけど、そろそろ会場出ねぇと…」
 
そこまで諒が言うと、タイミング良く会場の入り口から掃除員のオジサンが入ってきた。
 

⏰:08/04/02 10:58 📱:D902i 🆔:22C9cd56


#217 [Mr.RabbIts!]
 

掃除員のオジサンは俺たちを見て少し驚いた顔を見せたが、スグに優しい笑顔を向けてくれた。
 
「すいません、スグ退散しますので…」
 
諒が帰る準備をし出したので、俺たちも慌てて荷物を纏める。
 

⏰:08/04/02 11:02 📱:D902i 🆔:22C9cd56


#218 [Mr.RabbIts!]
 

「「「「オジャマしましたぁー」」」」
 
そう言って俺たちが会場を後にした時も、オジサンはニコニコ微笑んで見送ってくれた。
 

⏰:08/04/02 22:52 📱:D902i 🆔:22C9cd56


#219 [Mr.RabbIts!]
 

―――――――
 
…バタン
 
会場の扉が閉まり、ホール内には掃除員の老人が一人。
 
軍手をしている左手で、ユニフォームの薄い緑色の帽子のツバを軽く上げると、優しい眼が覗いた。
 
その眼は“彼ら”が去っていった扉をあたたかく見守っている。
 

⏰:08/04/02 22:58 📱:D902i 🆔:22C9cd56


#220 [Mr.RabbIts!]
 

「久しく見ない…良い眼をしている、子たちだ」
 
そう誰に伝えるでも無く呟くと、立てかけてあったモップで床をひたすらに擦り出した。
 
その表情は帽子に隠れて見えない。
 
暫くするとホール内に鼻歌にしては大きすぎる鼻歌が響き出した。
 

⏰:08/04/02 23:04 📱:D902i 🆔:22C9cd56


#221 [Mr.RabbIts!]
 
――――――――――――
03/*嫌いなアイツ
――――――――――――
 
 

「あーーっ!それ俺の!!」
「ケチケチすんな」
 
パクッ
 
「!!諒っ雄琉が俺の朝飯食ったぁ〜!」
「だってヒロのだと思わなかったしぃ〜、
食われたくねぇんなら、
今度から名前書いとけよ」
 
そう言って憎らしいアイツはリビングから出ていった。
 

⏰:08/04/03 10:13 📱:D902i 🆔:82y/UBrs


#222 [Mr.RabbIts!]
 

俺はアイツが去っていった寝室の扉を睨み続けた。
 
「むかつく〜〜!」
 
俺が「将来ハゲろ!ハゲろ!」とブツブツ呪いを唱え始めると、諒がラス1を雄琉に取られた俺に新しいタコさんウィンナーを作ってきてくれた。
 
「おぉっ!諒ありがと!!」
 
礼を言うと俺はスグにがっついた。
 
それを諒はクスクス笑って嬉しそうに見ている。
 

⏰:08/04/03 10:20 📱:D902i 🆔:82y/UBrs


#223 [圭]
あげ

⏰:08/04/03 10:45 📱:913SH 🆔:JcxEpx6M


#224 [Mr.RabbIts!]
 

〒圭さん
 
アゲどうもです
 
高校野球おわってから
更新しますねわら
 

⏰:08/04/03 14:12 📱:D902i 🆔:82y/UBrs


#225 [Mr.RabbIts!]
 

今度こそラス1のタコさんウィンナーを自分の箸で摘んだところで、ふと疑問に思っていたことを諒に問う。
 
「あれ?遙は?」
 
諒が口を開きかけた時、後ろから甘ったるい匂いが鼻を掠めたと同時に、今話題に出ていたヤツの声が耳元でした。
 

⏰:08/04/04 12:17 📱:D902i 🆔:4rRsnQIQ


#226 [Mr.RabbIts!]
 

「お待たせ♪」
 
俺は勢いよく後ろを振り返った。
 
そこには満面の笑みの遙。
 
「なになに〜?オレが居なくて寂しいかった?」
 
そう言って嫌味の無い笑顔ですり寄ってくる。
 
…コイツの方が小動物みてぇ
……デカいけど。
 
そんなことを考えながらタコさんウィンナーを口に運ぶ。
 

⏰:08/04/04 12:23 📱:D902i 🆔:4rRsnQIQ


#227 [Mr.RabbIts!]
 

あわわっ
 
遙のセリフ
『寂しいかった?』

『寂しかった?』
ですねっ
 

⏰:08/04/04 12:26 📱:D902i 🆔:4rRsnQIQ


#228 [我輩は匿名である]


今更なんですけど
登場人物の名前
なんてよむんですか

更新の邪魔して
本当ごめんなさいっ

すごくおもしろいので
これからも頑張って
くださいねっ´ω`

⏰:08/04/04 12:30 📱:SH903i 🆔:NU3Xd1Fs


#229 []
たのしすぎる
バンドとかあんまり興味ないほうなのにハマった
がんばれ

⏰:08/04/04 15:59 📱:F905i 🆔:JeTTsnW6


#230 [Mr.RabbIts!]

 
〒匿名さん
 
いえいえ
こちらこそすみません
 
ついでに年齢と名字も
 

⏰:08/04/05 00:07 📱:D902i 🆔:4sGJitLQ


#231 [Mr.RabbIts!]

 
若松 晴樹(ヒロ)
わかまつ はるき
≫18
 
海堂 雄琉
かいどう たける
≫19
 
遠藤 遙
えんどう はるか
≫18
 
香坂 諒
こうさか あきら
≫19
 

⏰:08/04/05 00:11 📱:D902i 🆔:4sGJitLQ


#232 [Mr.RabbIts!]
 

さん▽
 
そうですか
ありがとうございます
 
私すごく
バンドとか好きで
 
だからうれしいです
すごく
 

⏰:08/04/05 00:15 📱:D902i 🆔:4sGJitLQ


#233 [Mr.RabbIts!]
 

「おっ?おいしそ♪」
 
パクッ
 
…パクッ?
 
俺がゆっくり手元に視線を移すと、さっきまで箸に摘まれていたタコさんウィンナーが…消えていた。
 

⏰:08/04/05 02:01 📱:D902i 🆔:4sGJitLQ


#234 [Mr.RabbIts!]
 

俺がジィッと箸の先端を見つめている中、
 
「んー、うまい!さすが諒☆」
 
と、タコさんウィンナーを食べた本人なのであろう遙は満面の笑みを浮かべている。
 
諒はというと
 
「あれマジなラス1だったのに…」
 
と言った後で、ハァーとため息を漏らした。
 

⏰:08/04/05 02:06 📱:D902i 🆔:4sGJitLQ


#235 [Mr.RabbIts!]
 

そして遙に一言。
 
「やっちゃったね…」
 
遙は不思議そうに諒を見ている。
 
「なにが…」
「やっちゃったよ、遙クン。」
 
俺は遙の言葉を遮って呟いた。
 

⏰:08/04/05 02:10 📱:D902i 🆔:4sGJitLQ


#236 [Mr.RabbIts!]
 

「へ?」
 
このままだとまた「なにが?」と言い出しそうな遙をこれでもかってくらいに睨む。
 
「なに?そんな見つめちゃってー///照れるジャン…」
 
目の前で少し頬を赤らめているコイツは完全に馬鹿だ。
 

⏰:08/04/05 12:21 📱:D902i 🆔:4sGJitLQ


#237 [Mr.RabbIts!]
 

「だ!れ!がっ!!見つめるかっ!この、あほんだらー!!」
「きゃー怖いっ!ヒロ言葉使い変になってるぅ!」
 
遙はリビング中を逃げ回る。
俺はそれを追いかける。
諒は苦笑いを浮かべ、食器をキッチンへ運びにリビングを出ていった。
 

⏰:08/04/05 12:26 📱:D902i 🆔:4sGJitLQ


#238 [Mr.RabbIts!]
 

「だからっヒロは何そんな怒ってるの〜!?」
「オマエ〜!自分がした事の重大さに気づけー!!」
 
あと少しで遙を捕まえられる、という所で寝室の扉が勢いよく開いた。
 
俺と遙がその体勢のまま振り向くと、なにやら眉間に皺を寄せた雄琉がこっちを睨んでいる。
 

⏰:08/04/05 12:31 📱:D902i 🆔:4sGJitLQ


#239 [Mr.RabbIts!]
 

「うるっせぇんだよっ!集中できねぇだろ!!」
 
俺がは?って顔してると雄琉が俺に視線を移した。
 
途端に何か企んだような笑みを浮かべる。
 
「そうだ。ヒロにも手伝って貰わないとな!」
 
とかなんとか言って、俺は雄琉に寝室に引っ張られていった。
 

⏰:08/04/05 15:30 📱:D902i 🆔:4sGJitLQ


#240 [Mr.RabbIts!]
 

「なんだよっ!?離せっ」
 
そう言うとやっと俺の腕は解放された。
 
今はカナリ不機嫌なのと、タコさんウィンナーの窃盗を犯した恨みを込めて雄琉を睨む。
 
「…んだよ。そんな見つめんなっつーのっ///」
 
なんかオカシイよねー
ココの人たち、完全にズレてる気がする。
 

⏰:08/04/06 21:55 📱:D902i 🆔:pfYAMTq.


#241 [Mr.RabbIts!]
 

「睨んでんだっつーの!!」
 
俺が威嚇してやると、雄琉は何やらボソボソ呟き出した。
 
「まぁまぁ。んな警戒しなくても、ナニもしねーから…」
 
俺は雄琉の言葉に激しく反発した。
 
「はぁ!?なんもしねぇなら俺を呼ぶなよっ!」
 
雄琉はなぜか目をパチクリさせて俺を見ている。
 

⏰:08/04/06 22:03 📱:D902i 🆔:pfYAMTq.


#242 [Mr.RabbIts!]
 

なんだ?と思っていると、雄琉は俺からパッと目をそらしながら何かモゴモゴと言い始めた。
 
「いや、ナニもしないってのは…なんもしないってゆーのとは違うくて……いや!!決して変なことスルとかで寝室呼んだんじゃなくて!!」
 
自分の顔が理解に苦しみ歪んでいくのが解る。
 
「……………??」
「コホンッ!つまり―…」
 
雄琉はどうやら結論を導き出せたようだ。
 
「曲、一緒につくろうと思ったんだけど」
 

⏰:08/04/06 22:13 📱:D902i 🆔:pfYAMTq.


#243 [Mr.RabbIts!]
 

雄琉の言葉に俺は思わず聞き返した。
 
「……曲?」
 
そんな俺に雄琉は笑顔で説明し出した。
 
「おぅ!ヒロだってメンバー入りしたんだし、それに…」
 
雄琉の言葉の続きが気になり、先を急かした。
 
「それに…?」
 

⏰:08/04/07 22:54 📱:D902i 🆔:hnmyqA3M


#244 [Mr.RabbIts!]
 

「ボーカルはお前なんだ!“自分”を歌たった方が、絶対いい!!」
 
その雄琉の言葉がなんだか嬉しくて、少し照れくさくて頬が少し熱くなっていくのがわかった。
 
ボーカルは俺…
“自分”を歌う…
 
「…うん。やってみたい」
 

⏰:08/04/07 23:00 📱:D902i 🆔:hnmyqA3M


#245 [Mr.RabbIts!]
 

――雄琉サイド
 
 
昨日はライブが終わった後
そのまま諒んトコ泊まって、
今は諒に起こされて眠気眼での朝食ターイム★(寝起きのテンション)
 
まだ完全に目が覚めていない俺の横で、元気よく朝食のタコさんウィンナーにかじりつくヒロ。
 

⏰:08/04/11 22:01 📱:D902i 🆔:xEK5Q4uw


#246 [Mr.RabbIts!]
 

なんとなく癪に障ったので、ヒロより早く食べ終わって最後の一個のタコさんウィンナーを横取りしてやった。
 
「あーーっ!それ俺の!!」
 
ぶはっ!予想通りの、いい反応…
 
「ケチケチすんな」
 
そう言って俺は意地悪く微笑んで、タコさんウィンナーを口の中に放り込んだ。
 

⏰:08/04/11 22:08 📱:D902i 🆔:xEK5Q4uw


#247 [Mr.RabbIts!]
 

ヒロは相当悔しかったのだろう、朝から大声を出して不満をぶつけた。
 
「!!諒っ雄琉が俺の朝飯食ったぁ〜!」
 
そんなヒロに俺はしれっとした態度で返す。
 
「だってヒロのだと思わなかったしぃ〜、
食われたくねぇんなら、
今度から名前書いとけよ」 
返す言葉につまっているヒロを置いてニヤニヤしながら寝室に退散した。
 

⏰:08/04/12 10:20 📱:P704i 🆔:rHEc5k5A


#248 [Mr.RabbIts!]
 

あれからずっと寝室に籠って曲づくりをしているが…
 
「…駄目だ。」
 
昨日のライブの事が頭にこびりついてて、全然曲づくりに集中出来ない。
 
…楽しかったな、
今までで一番盛り上がってたかも。
 
てゆーか、
俺が最初からテンション高かった…
 

⏰:08/04/12 13:41 📱:P704i 🆔:rHEc5k5A


#249 [Mr.RabbIts!]
 

目を閉じると、昨日のライブの映像が流れる。
 
―――
 
ステージの中央に立つと、客席から俺を見つめるヒロと目が合った。
 
その瞬間カラダ中が熱くなり、気付けばマイクも使わず叫んでいた。
 

⏰:08/04/12 13:48 📱:P704i 🆔:rHEc5k5A


#250 [Mr.RabbIts!]
 

「生での俺らの"音"、よく聴いとけよ!!」
 
俺の叫び声に客席は言葉になっていないような叫び声で返す。
 
「うっし」
 
見てろよ。
俺らのつくり上げてきた全部、見せてやるから。
 
次からはオマエが此処に立つんだぞ…ヒロ。
 
俺がステージの中心からメッセージを奏でるのは、今日で最後だと考えながら、最後の最後まで全力で突っ走った。
 

⏰:08/04/12 14:01 📱:P704i 🆔:rHEc5k5A


#251 [我輩は匿名である]
あげ☆

⏰:08/04/13 03:00 📱:F705i 🆔:☆☆☆


#252 [Mr.RabbIts!]
 

〒匿名さん
 
あげありがとうございます
 
また後で更新しますねっ
 

⏰:08/04/13 10:41 📱:P704i 🆔:zIoxnxCY


#253 [Mr.RabbIts!]
 
 

―――
 
そんなことを思い出して、口元が無意識に緩み出したとき、雑音が入り始めた。
 
雑音の正体は遙とヒロがじゃれあっている声。
それがわかったときには、先程まで緩んでいた俺の口はへの字に結ばれていた。
 

⏰:08/04/13 22:09 📱:D902i 🆔:U3ZaQRLs


#254 [Mr.RabbIts!]
 

初めは「そのうち静かになるだろう」と考え、曲づくりに専念していたが…
 
「よけーうるさくなってんじゃねーかよ」
 
暫く堪えていたがじゃれあう声に加えて、ドタドタ走り回る音までし出した。
 

⏰:08/04/13 22:14 📱:D902i 🆔:U3ZaQRLs


#255 [Mr.RabbIts!]
 

我慢の限界に達した俺は寝室の扉を勢いよく開いた。
 
「うるっせぇんだよっ!集中できねぇだろ!!」
 
俺がそう叫ぶとそのままの体勢でピタリと止まるヒロと遙。
 
不意にヒロに目を向けると、ナイスアイディアを思いついた。
 

⏰:08/04/14 22:37 📱:D902i 🆔:nQCWEnLI


#256 [Mr.RabbIts!]
 

ヒロにも曲づくり手伝わせよう!
そう考えた俺は満面の笑みを浮かべてヒロに近づいていった。
 
「そうだ。ヒロにも手伝って貰わないとな!」
 
有無を言わせずズルズル寝室へとヒロを引っ張っていった。
 

⏰:08/04/14 22:40 📱:D902i 🆔:nQCWEnLI


#257 [Mr.RabbIts!]
 

「なんだよっ!?離せっ」
 
ヒロにそう言われて初めて気づいた。
自分がヒロの腕を握っていたこと。
 
なんだか恥ずかしくなって、スグに手を放した。
 
…つか、オトコ相手になに?
恥ずかしいとか…
自分がわかんねー
 

⏰:08/04/16 23:27 📱:D902i 🆔:.TX/rmoo


#258 [Mr.RabbIts!]
 

自分の感情に戸惑いながらヒロをちらっと盗み見るつもりが、思わず見入ってしまった。
 
怒っているのか軽く頬が赤く、身長差があるため上目遣いに俺を見上げるクリクリでキラキラした瞳。
眉間に皺を寄せてみても、不機嫌に見えることは無く、なにかを強請り媚びるような色っぽさがあるヒロ。
 

⏰:08/04/16 23:34 📱:D902i 🆔:.TX/rmoo


#259 [Mr.RabbIts!]
 

思わずトキメいてしまっている俺。
 
「…んだよ。そんな見つめんなっつーのっ///」
 
やっと口をついて出てきた言葉も明らかに不自然なもの。
 
これ以上ヒロを見ていると、危ない気がしたからさりげなく視線を別の空間に泳がす。
 

⏰:08/04/16 23:39 📱:D902i 🆔:.TX/rmoo


#260 [Mr.RabbIts!]
 

「睨んでんだっつーの!!」
 
あっ睨んでたんだ〜
誘ってるようにしか見えなかったし
 
…って、オイ!!
相手はオトコだ!
しっかりしろ、俺ー!!!
 
「まぁまぁ。んな警戒しなくても、ナニもしねーから…」
 
……………。
なに言ってんだ?俺は…。
 

⏰:08/04/17 23:56 📱:D902i 🆔:5VHq4rAw


#261 [Mr.RabbIts!]

 
言った事を後悔しながら、ヒロの反応を窺う。
 
あー、やっぱ何言ってんだ?コイツ。みたいな顔して…
 
「はぁ!?なんもしねぇなら俺を呼ぶなよっ!」
 
俺はヒロの言葉に驚いた。
 
意外過ぎる返答。
 
なに、君は天然ですか…?
天然なんですかァアー
 

⏰:08/04/21 22:19 📱:P704i 🆔:.beSghlU


#262 [Mr.RabbIts!]

 
…いやいや、男同士なんだから自然な話の流れか?
うん、まあ、そうしよう。
 
つか、俺の考えが異常なだけだから〜
 
「いや、ナニもしないってのは…なんもしないってゆーのとは違うくて……いや!!決して変なことスルとかで寝室呼んだんじゃなくて!!」
 
駄目だ。
完全に変な奴見るよーな目で見られてるし、俺。
 

⏰:08/04/21 22:25 📱:P704i 🆔:.beSghlU


#263 [Mr.RabbIts!]

 
つか、んな見つめんなっ! 
ヒロは俺の言葉の意味がわかんないのか、軽く首を傾げて眉がハの字に下がってる。
そして長い睫毛の奥の瞳が俺を見上げている。
 
…あーもう!
誘ってんのかって
 

⏰:08/04/21 22:28 📱:P704i 🆔:.beSghlU


#264 [Mr.RabbIts!]

 
「コホンッ!」
 
危ねぇ、そうじゃなくって…
 
「つまり―…」
 
ヒロがこちらを不思議そうに見つめる。
 
「曲、一緒につくろうと思ったんだけど」
 
「…………」
 
え、無反応ですか?
ぜってぇ食い付いてくると思ったのにな…
 

⏰:08/04/22 23:00 📱:P704i 🆔:Osph5EjE


#265 [Mr.RabbIts!]

 
そう心の内で呟いて軽くショックを受けていると、ヒロが小さくぼやいた。
 
「……曲?」
 
キタァ!!
 
「おぅ!ヒロだってメンバー入りしたんだし、それに…」
 
俺はヒロが興味を示してくれた事に喜び、早口に続ける。
 
「それに…?」
 
そう聞き返してきたヒロの表情は明るくなってきていた。
 

⏰:08/04/22 23:05 📱:P704i 🆔:Osph5EjE


#266 [Mr.RabbIts!]
 

「ボーカルはお前なんだ!“自分”を歌たった方が、絶対いい!!」
 
そう言ってフフンと笑ってやると、ヒロの眼が輝き出した。
 
その後に頬を軽くピンク色に染めて遠慮がちに呟いたヒロの言葉に、俺は心の中でガッツポーズをした。
 
「…うん。やってみたい」
 
っき…キタアァッ!!!
 

⏰:08/04/28 23:25 📱:D902i 🆔:6J/YgfUY


#267 [Mr.RabbIts!]
 

取り敢えずヒロをベット…の横の椅子に座らせる。
 
ヒロが座っている椅子の、前にある机に紙とペンを置く。
 
「んー…まずは、どういう歌にしたいか、だよな」
 
そうは言ってみるが、ヒロは目の前に置かれた紙とペンをジィっと見ている。
 

⏰:08/05/05 12:08 📱:P704i 🆔:9yUn0mUc


#268 [Mr.RabbIts!]
 

「ラブソングとか、書いてみるか〜?」
 
そうやって冗談めかして聞いてみると、予想外の返事が返ってきた。
 
「俺、恋愛経験…無い」
 
そう言って俯くヒロが可愛かった。
抱き締めたい衝動を必死に抑えていると、ヒロがこちらを向いて苦笑した。
 
「俺さ…人のこと好きになったことねーんだ。だからラブソングは勘弁、な?」
 
そう言ってへへ、と笑うヒロ。
気付けば俺とヒロの距離は無に等しくなっていた。
 
俺はヒロを抱き締めた。
 

⏰:08/05/06 11:02 📱:P704i 🆔:dhwTakj2


#269 [Mr.RabbIts!]
 

抱き締めてわかった事が一つ。
 
「…オマエ、見かけ以上にちっせぇのな……」
 
そうヒロの頭の上で呟くと、ヒロがぴくりと反応した。
 
「なんだって…?」
 
そう文句を言おうとヒロが顔を上げた。
俺もヒロを見ていたので、二人の視線がカナリの至近距離でかち合う。
 

⏰:08/05/09 21:46 📱:P704i 🆔:AYf36kPY


#270 [我輩は匿名である]
この小説やばいおもしろい

⏰:08/05/09 22:01 📱:D705i 🆔:JnZVxjhc


#271 [Mr.RabbIts!]
 

〒匿名さん▽
 
ありがとうございます
 
更新しますねー(=ω=)
 

⏰:08/05/10 14:37 📱:P704i 🆔:.cZeimww


#272 [Mr.RabbIts!]
 

鼻と鼻がくっつきそうなくらいの距離。
俺の身体が熱くなったのがわかった。
 
「………っ!!///」
「あ、わりぃ…///」
 
そう言って俯き、視線を外したヒロの耳は真っ赤だった。
 
また愛しさが込み上げてくる。
俺はそっとヒロの、赤みがさした頬に手を添えた。
 

⏰:08/05/10 14:45 📱:P704i 🆔:.cZeimww


#273 [Mr.RabbIts!]
 

ヒロは驚いたようにパッと顔を上げた。
 
再び視線が絡む。
 
俺の突然の行動に、ヒロの瞳は不安気に揺れている。
困惑した表情で俺を見つめ返してくる。
 

⏰:08/05/10 14:55 📱:P704i 🆔:.cZeimww


#274 [Mr.RabbIts!]
 

 
共に顔は真っ赤。
 
「…ヒロ、」
 
俺はすがるように見つめるヒロの瞳に吸い込まれるように、目を閉じた。
 
縮む二人の距離。
 
「…た、ける……?」
 
ヒロの戸惑った声が俺の耳を突く。
 
そのすぐ後に耳に飛び込んできたのは、寝室の扉が勢い良く開いた音だった。
 

⏰:08/05/10 15:01 📱:P704i 🆔:.cZeimww


#275 [Mr.RabbIts!]
 

バターン!
 
「ヒロー!スティンがぁっ!!……って、あれ?」
 
今の状況。
 
寝室に飛び込んできた遙。
咄嗟に雄琉を突き飛ばしたヒロ。
ヒロに突き飛ばされてベットに突っ込んだ雄琉。
 
「雄琉、ナニおもしろい格好してるの?」
 
そう言った遙には全く悪気は無いが、雄琉の機嫌は最悪なものになった。
 

⏰:08/05/11 21:12 📱:P704i 🆔:o2Ntve1U


#276 [Mr.RabbIts!]
 

「てめぇ…」
 
そう言って遙を睨む雄琉。
遙は不思議そうに首を傾げる。
 
「は、遙!スティンがどうしたって!?」
 
気まずい空気を変えるためにか、ヒロはわざとらしく大きな声を出したように聞こえた。
 

⏰:08/05/18 01:00 📱:P704i 🆔:d6StmDrg


#277 [Mr.RabbIts!]
 

ヒロの言葉で思い出したのか、遙は一気に話始めた。
 
「そうだ!そうだよ!!
スティンがね、ヒロが雄琉に連れてかれてから、ずっと可笑しいんだー」
 
俺もヒロも遙の言葉に
首を傾げる。
 
「…変って?」
 
ヒロが訊ねると、遙はうーんと唸って再び口を開いた。
 

⏰:08/05/18 01:04 📱:P704i 🆔:d6StmDrg


#278 [Mr.RabbIts!]
 

ヒロの最後の台詞
 
「…変って?」
 

 
「…可笑しいって?」
 
ですね(;ω;)
 
すんません
 

⏰:08/05/18 01:07 📱:P704i 🆔:d6StmDrg


#279 [Mr.RabbIts!]
 

「何かね、ピリピリしてるってゆーか…
クッション引っ掻いたり
コップ倒したり、とにかく
いつものお利口なスティンじゃ
無いんだよー!」
 
「へぇ…スティンがねぇ」
 
いつも猫の割には利口というか、キチンと躾られているスティンが暴れるとは。
 
俺が少し驚いていると、
開けたままの寝室の扉から
当のスティンが入ってきた。
 

⏰:08/05/18 01:12 📱:P704i 🆔:d6StmDrg


#280 [Mr.RabbIts!]
 

ふとスティンと目が合うと、スティンは尻尾をぴんと立てて、歯をギリギリと噛み合わせ始めた。
 
…なんか、怒ってる?
 
ほんの少しだけ俺がビビっていると、ヒロが横でスティンを呼んだ。
 
「スティン!」
 
すると、尻尾は垂れ下がりゆるりと左右に振られる。
ニャーとご機嫌そうに一回鳴くと、座っているヒロの膝の上に上った。
 

⏰:08/05/18 03:29 📱:P704i 🆔:d6StmDrg


#281 [Mr.RabbIts!]
 

「なんなんだ、一体…」
 
俺と遙は目を丸くして、ヒロに擦り寄るスティンを見つめる。
 
「雄琉そうとう嫌われてんね」
 
遙がそう言うと、言葉が解るハズもないのにスティンはちらりとこちらを見た。
 
そして鼻を鳴らして俺を小馬鹿にしたように笑った。ように見えた。
 

⏰:08/05/18 11:35 📱:P704i 🆔:d6StmDrg


#282 [Mr.RabbIts!]
 

「なっ!今、俺のこと見て鼻で笑ったぞ、コイツ!!」
 
そう叫んでスティンを指さすが、当のスティンは甘えるような鳴き声を出してヒロを見つめている。
 
そんな俺とスティンを見比べて、ヒロは頬を膨らませた。
 
「雄琉っ、なんかスティンに悪いことしたんだろ!?」
 
「ち、ちげーし!コイツが…」
 
「コイツじゃない!スティン!!」
 
ヒロにたしなめられて、俺は少したじろいた。
 

⏰:08/05/18 11:40 📱:P704i 🆔:d6StmDrg


#283 [Mr.RabbIts!]
 

「う、スティンが勝手に…」
 
そこまで言うと、鋭い視線を感じそちらに目を向けると、スティンが俺を睨んでいる。
「気安く呼ぶな」とでも言いたげに。
 
俺も負けじと睨み返す。
 
「くっそ。なんだこの猫、感じ悪ぃな」
 
そう呟くとスティンにぷいっと顔を背けられた。
 
カッチーン
 

⏰:08/05/18 11:45 📱:P704i 🆔:d6StmDrg


#284 [Mr.RabbIts!]
 

「なんだコイツ!喧嘩売ってんのか!!」
 
そう叫んでスティンを引っ捕まえようとしたが、その前にヒロがスティンを抱き締めてそれを阻止した。
 
「なにやってんだよ!動物虐待とか信じらんねぇ!!」
 
そう言ってヒロに睨まれると、なにもできなくなる。
 
「…だってよ、コイツが…」
 
「スティン!!」
 
「……………この猫がよ、俺のこと馬鹿にしやがるし、なにより―…」
 
そこまで俺が言うと、ヒロが「あっ」と声をあげた。俺が隙を狙ってスティンを引っ掴んでヒロから引き剥がしたためだ。
 

⏰:08/05/18 11:54 📱:P704i 🆔:d6StmDrg


#285 [Mr.RabbIts!]
 

「お前はヒロにべたべたしすぎなんだよ!」
 
猫掴みしたスティンを自分の顔の前まで上げ、そう言ってやるとスティンは不満気に俺を睨む。
 
睨み方がヤクザのようだ。
下から睨み上げる感じ。
 
「ヒロにべたべたしていーのは、俺だ・け・な・の!!わかったか、ヤクザ猫」
 
「なに言って…!///」
 
ヒロが照れてるのを横目で見て、かわいーとか思って油断していると…
 
―ガリッ!!
 
「いって!」
 

⏰:08/05/18 12:03 📱:P704i 🆔:d6StmDrg


#286 [我輩は匿名である]
>>1-1000

⏰:08/05/18 14:28 📱:SH904i 🆔:Yc3bd0RU


#287 [我輩は匿名である]
>>225-500

⏰:08/05/18 15:07 📱:SH904i 🆔:Yc3bd0RU


#288 [Mr.RabbIts!]
 

〒匿名さん▽
 
アンカー
あリがとうございます
(^Д^)
 

⏰:08/05/18 22:44 📱:P704i 🆔:d6StmDrg


#289 [Mr.RabbIts!]
 

なにが起こったのかは、左頬に感じた痛みで、だいたい把握できた。
 
その痛みで、反射的に掴んでいたヤクザ猫を放してしまった。
 
「大丈夫か!?雄琉!」

 
再び擦り寄ってきたスティンを完全にスルーして、俺のもとへ来てくれるヒロ。
 
フン。勝ったぜ
 

⏰:08/05/20 21:37 📱:P704i 🆔:UuLdB8kE


#290 [Mr.RabbIts!]
 

そう眼で挑発してやると、ヤクザ猫は意外とあっさり負けを認めたのか、尻尾を垂れ下げて寝室から退散していった。
 
それを見て優越感に浸っていると、下から「おい!」と言う不満そうな声が聞こえてきた。
 
顔をその方向に向けると、眉間に皺を寄せていたヒロの膨れっ面が、一気に青ざめる。
 
「…おっお前、血……!!」
 

⏰:08/05/20 21:42 📱:P704i 🆔:UuLdB8kE


#291 [Mr.RabbIts!]
 

「え?」
 
疑問に思いながら痛みを感じる自分の左頬に触れて見ると、ヌメっとした液体が指に付いた。
 
その指を見てみると、やはり血、だった。
 
俺が顔色一つ変えずに、「あ〜血だね」とか言っていると、いきなりヒロに手を掴まれた。
 
え、なに。
 

⏰:08/05/20 21:45 📱:P704i 🆔:UuLdB8kE


#292 [Mr.RabbIts!]
 

「とっとにかく、バンソーコ?…の前に!消毒!!」
 
一人でブツブツ言いながら、俺を凄いチカラで引っ張っていくヒロ。
 
つか、慌てすぎじゃね?
 
「…なー。んな慌てなくても、ほっときゃ治るぞ。こんなもん」
 
そう言った瞬間に、ヒロがすんごい速さでこちらを振り向いたので、軽くビクってなった俺。
 

⏰:08/05/20 21:49 📱:P704i 🆔:UuLdB8kE


#293 [Mr.RabbIts!]
 

そして振り向き様に、罵声を浴びせられた。
 
「なに言ってんだよっバカ!」
 
…ば、バカ!?
 
「ちゃんと消毒しないとっ!大変なことになっても知らねーぞ!!」
 
いや、だから…んな大した傷じゃ……
 
と言おうとして口を開きかけたが、すぐ閉じた。
 

⏰:08/05/21 23:27 📱:P704i 🆔:uw6EZ/0E


#294 [Mr.RabbIts!]
 

俺の腕を掴むヒロの手が微かに震えている。
 
「…ヒロ?」
 
名前を呼ぶと更にカタカタと体を震わせ始めた。
 
さすがに心配になった俺は「どうした?」と言おうとしたが、先にヒロが口を開いた。
 

⏰:08/05/23 21:22 📱:P704i 🆔:4JpmkUgc


#295 [Mr.RabbIts!]
 

「…お、俺もう…無理……」
 
そう力無く呟くとヒロはペタンとその場に座り込んでしまった。
びっくりして俺は手を差し伸べる。
 
「だ大丈夫かよ!?つかなん…」
 
「ぎゃあぁっ!触んなっ!!」
 
差し伸べた手を思い切り振り払われてしまった俺は、ただただ呆然とする。
 

⏰:08/05/23 21:26 📱:P704i 🆔:4JpmkUgc


#296 [Mr.RabbIts!]
 

…あれ、俺ってこんな嫌われてたのか?
 
「ぎゃあぁっ!」ってアンタ。
「触んなっ!!」ってアンタ。
 
ガーンと効果音が付きそうなくらい、自分の差し出した手を見つめ続けていると、ヒロがなにかを言った。
 
聞き取れなくて「え?」と聞き返すとヒロは拗ねたように、だけどなぜか涙目で半ばヤケクソのような言い方で話し始めた。
 

⏰:08/05/23 21:30 📱:P704i 🆔:4JpmkUgc


#297 [Mr.RabbIts!]
 

「だから!俺、血とか無理なんだって!!」
 
「……ち?」
 
「…怖ぇーんだよ!なんか文句あんのかっ」
 
そう叫ぶだけ叫んでヒロはそっぽを向いてしまった。
 
こんな可愛くない態度をとられても、可愛いと思ってしまう俺は相当な重症のようだ。
 

⏰:08/05/23 21:35 📱:P704i 🆔:4JpmkUgc


#298 [Mr.RabbIts!]
 

さっき差し伸べた血が付いていた手を引っ込めて、もう片方の手を差し伸べる。
 
「ほら」
 
「へ?」
 
「…こっちの手なら、血付いてねぇし。」
 
「…………。」
 
なかなか手をとらないヒロの腕を掴んで、リビングへと向かう。
 

⏰:08/05/25 12:41 📱:P704i 🆔:mHUiyxVE


#299 [Mr.RabbIts!]
 

「諒〜マキロンとバンソーコ」
 
俺がキッチンに向かってそう言うと、諒が薬箱を片手にいそいそとリビングに入ってきた。
 
「なに?どーした」
 
「さーんきゅっ」
 
礼だけ言って薬箱を受けとり、消毒しようと試みるが上手く傷口を見つけられない。
苦戦していると、マキロンをふんだくられた。
 
「貸せっ」
 
声の方向を見ると、もう落ち着いた表情をしているヒロがいた。
 

⏰:08/05/25 13:35 📱:P704i 🆔:mHUiyxVE


#300 [Mr.RabbIts!]
 

「え、おまえ…」
 
「いーから、あっち向け」
 
言葉を遮られた上に、顔を無理やり右に向けられた。
 
「…いって!」
 
油断していた俺に容赦無く消毒を施すヒロ。
 
「ちょ、お前もーちょいソフトに出来ねぇのか?!」
 
「うるせーな。男がピーピー泣き言ゆうなっ」
 
そう言ってまたマキロンを傷口に吹き掛けられた。
 

⏰:08/05/25 13:40 📱:P704i 🆔:mHUiyxVE


#301 [Mr.RabbIts!]
 

「〜いっつ!しみる!しみる!!」
 
「ほい、出来た〜」
 
そう言って絆創膏をペタリと左頬に貼られた。
 
「…なんつー乱暴な消毒の仕方だよ」
 
そう言って文句をたれる俺に、ヒロはふんっと鼻を鳴らす。
 
「ありがたく思いやがれ」
 
くっそ
さっきまで可愛いかったのに
 

⏰:08/05/25 13:45 📱:P704i 🆔:mHUiyxVE


#302 [Mr.RabbIts!]
 

まぁ、でも…
 
「…ありがと、な」
 
あんなに血を見てビビっていたのに、消毒をしてくれたヒロを見たらいつになく素直にお礼の言葉が出てきた。
 
そんな俺をヒロは気持ち悪いものを見る目でしばらく見つめるが、俺がニカっと笑うと突然顔を赤らめた。
 
かわいー…とか思っていると、ヒロは耳まで赤くして言った。
 
「なんだよ!〜っんな見んな!!///」
 

⏰:08/05/25 22:21 📱:P704i 🆔:mHUiyxVE


#303 [Mr.RabbIts!]
 

「いや、可愛いーなと思って」
 
また素直な気持ちが言えた。
そんな俺の言葉に、さらに顔を赤くさせるヒロ。
 
「はっ?!かわい…?///ふっふざけんなっ!!」
 
「ふざけてねーし、真剣だし。だって血が怖くて腰抜かすとか、可愛いすぎだろ…」
 
「な!腰なんか抜かしてねーし!!///」
 
そう言って俺を睨み付ける。
でもどうしても上目使いになり、見つめているようにしか見えない。
 

⏰:08/05/25 22:27 📱:P704i 🆔:mHUiyxVE


#304 [Mr.RabbIts!]
 

「…ソレ、やめろ///」
 
そう言ってヒロの頭の上に手をのせて、視線を遮る。
まだギャアギャア言っているヒロの耳元に、俺はそっと唇を寄せて囁いた。
 
 
「ラブソングなら、俺が書かせてやるよ」
 
耳から唇を離し、ヒロの顔を見ると…見事に真っ赤。
 
なんだか可愛くて、笑ってしまった。
 
するとヒロが不満そうに叫ぶ。
 

⏰:08/05/25 22:33 📱:P704i 🆔:mHUiyxVE


#305 [Mr.RabbIts!]
 

「か、からかうなぁ!!///」
 
「マジだよ、マジ」
 
「じゃあ、何で半笑いなんだよっ!?」
 
「それは、ヒロが可愛いすぎて…」
 
「だあぁーっ!もういい!!」
 
俺の言葉を遮ると、ヒロは俺に背を向けてズンズン歩いていく。
 
「おい、ドコ行くんだよ?」
 
「寝室!ちゃんと歌考える!」
 
俺に背を向けたままそう答えると、ヒロの姿はバタン!と音を立てて寝室の扉の向こうに隠れて見えなくなってしまった。
 

⏰:08/05/25 22:39 📱:P704i 🆔:mHUiyxVE


#306 [Mr.RabbIts!]
 

「んじゃ、俺も歌つくるの手伝って…うお!?」
 
俺がそう言って、ヒロが入っていった寝室に向かおうとしたら、後ろからすごい勢いで引っ張られた。
 
急いで後ろを確認すると、諒が俺の服の首元を掴んでいる。
 
「なんだよ?いてぇだろ!?」
 
「詞はヒロに任せて、雄琉は曲、頼むな?」
 
そう言って微笑む諒に、俺は不満そうに口を尖らせてみせた。
 

⏰:08/05/31 18:53 📱:P704i 🆔:eDX2J.Sc


#307 [Mr.RabbIts!]
 

「じゃあ、寝室で考えるから…」
 
「駄目」
 
諒は俺の言葉に間髪入れずに否定した。
 
「なんでだよ?!」
 
「…ヒロと居たら雄琉、曲どころじゃ無いでしょ?」 
あぁ。俺の魂胆は見え見えってわけね。
 
俺は無言でスタジオにこもることにした。
 

⏰:08/05/31 21:59 📱:P704i 🆔:eDX2J.Sc


#308 [Mr.RabbIts!]
 

ヒロ サイド――
 
 
寝室に入ってから一時間。
 
何を書けばいいのか分からず、ベットに寝転がった。
 
…リバースでの曲なんだから、今までのイメージとかもあるだろうし。
 
「んあーっ!難しい!!」
 
頭が混乱してきた。
だいたいいきなり紙とペン渡されても…
 

⏰:08/06/01 10:22 📱:P704i 🆔:LQvRxPnY


#309 [Mr.RabbIts!]
 

「あ!いいこと思いついたっ」
 
そう叫ぶとベットから勢いよく起き上がって、寝室から出た。
 
寝室から出ると遙と、その膝の上ですっかりご機嫌になったスティンがソファーに腰かけていた。
 
そこに諒もリビングに入ってきた。
 
「どうした?」
 
諒の問い掛けに、ヒロは満面の笑みで返す。
 

⏰:08/06/01 10:27 📱:P704i 🆔:LQvRxPnY


#310 [Mr.RabbIts!]
 

「歌つくるの、やっぱリバースの曲になるわけだし、今までのリバースの曲聴いてみて考えようかなーと思って」
 
一気に用件だけ伝えると、急いでリバースの今までのCDがあるスタジオまで駆けていった。
 
スタジオの扉に手をかけてから、クルリと諒たちの方を振り返って「じゃ、借りるからねー」とだけ言い残してスタジオに入った。
 

⏰:08/06/01 10:32 📱:P704i 🆔:LQvRxPnY


#311 [Mr.RabbIts!]
 

―バタン
 
スタジオの扉が音をたてて閉まって数秒後、遙が「あっ」と短く叫んだ。
 
「なんだ?」
 
諒がそう言って遙の方を向くと、遙は眉を寄せてスタジオの閉まった扉を見つめていた。
 

⏰:08/06/01 21:54 📱:P704i 🆔:LQvRxPnY


#312 [Mr.RabbIts!]
 

「…いや、雄琉もスタジオ入ってるよなーって思って」
 
「あ。」
 
諒も口を開いてスタジオの扉に目を向けた。
 
「…あーぁっ」
 
遙がつまらなそうにそう呟いてスティンをちらっと見ると、またしても不機嫌そうに毛を逆立ててスタジオの方向を睨んでいた。
 

⏰:08/06/01 21:55 📱:P704i 🆔:LQvRxPnY


#313 [Mr.RabbIts!]
 

「「あ。」」
 
スタジオに足を踏み入れて扉が閉まるのと同時に、スタジオ内に視線を配ると、さっき見たばかりの顔があった。
 
「なんだよ♪結局、俺が恋しくなっ…」
 
「お邪魔しましたー」
 
そう言ってスタジオを出ようと扉に手をかけるが、素早く後ろからその手を掴まれる。
 

⏰:08/06/05 00:08 📱:P704i 🆔:lQ7hnIrU


#314 [Mr.RabbIts!]
 

ヒロの頭の中で、寝室で抱き締められたことがフラッシュバックする。
 
「は…///っはんなせっ!(離せっ!)」
 
「いーじゃん。別に」
 
腕を振って抵抗を試みるが、後ろから腕が伸びてきて丸め込まれてしまった。
 
後ろから抱き締められた姿勢に、ヒロの耳は真っ赤に染まっていった。
 

⏰:08/06/05 00:12 📱:P704i 🆔:lQ7hnIrU


#315 []
>>100ー200

⏰:08/06/06 22:28 📱:D904i 🆔:W67FFnvc


#316 []
>>100-200

⏰:08/06/06 22:28 📱:D904i 🆔:W67FFnvc


#317 [Mr.RabbIts!]
 

さん▽
 
アンカ−
あリがとうごさいます!
 
更新遅くなリました
 

⏰:08/06/08 12:04 📱:P704i 🆔:/20noD3s


#318 [Mr.RabbIts!]
 

頭の上から雄琉の低く、甘い声が降ってくる。
 
「…何しに来たんだよ?ヒロ」
 
その声で名前を呼ばれ、ゾクリとする。
 
「////」
 
耳まで真っ赤に染まった俺の反応を見て、クスリと笑うとさらに質問を続ける雄琉。
 
「俺がここに居るって、知ってて来たのかよ?」
 

⏰:08/06/08 12:10 📱:P704i 🆔:/20noD3s


#319 [Mr.RabbIts!]

 
「しっ知らねぇよ!///お前が居るのわかってたら、来るわけな…!」
 
そこまで一気にしゃべると、首筋に違和感が。
 
状況が掴めた時には、雄琉がじゃれるように俺の首筋に顔を埋めていた。
 
「っふぁ、ちょ…っ///」
 
変な感覚にとらわれ、体を懸命にくねらせて、逃れようともがく。
 

⏰:08/06/08 12:16 📱:P704i 🆔:/20noD3s


#320 [Mr.RabbIts!]
 

「…ヒロ」
 
「っん…!ちょっ、いい加減にしっろ!!///」
 
ダンッ!
 
左足のかかとで、思い切り雄琉の足を踏んでやった。 
雄琉は小さくうめくと、俺から少し離れた。
 
「いってぇー…ったく、凶暴なヤツだな」
 
「ううううるせー!!///俺に今後一切近づくなっ!いいな!?」
 

⏰:08/06/08 12:23 📱:P704i 🆔:/20noD3s


#321 [Mr.RabbIts!]

 
「えー」
 
「えーじゃねぇよ!近づいたら噛みつくからなっ」
 
「プッ…犬か、お前は」
 
「〜〜〜〜っ///」
 
ぐあーっ!腹立つ!!
 
「…っか、ホントなにしにきたわけ?此処に。」
 
ふん。
むかつくからシカトしてやろ
 
「……。別にシカトしてもいいけど、襲うよ?」
 
「なっ、はぁっ?!///なんでそーなるんだよっ」
 

⏰:08/06/08 12:29 📱:P704i 🆔:/20noD3s


#322 [Mr.RabbIts!]
 

「んな照れんなって。俺に会いに来たんなら素直になればいいのに…」
 
「だあぁーっ!違ぇよ!!あほかっ///リバースの曲、聴きにきただけだっつーの!」
 
……………。
え?無反応??
 
自然にそらしていた視線を雄琉に向けると…なんだか、あからさまに傷ついた顔してるんですが。
 

⏰:08/06/08 20:58 📱:P704i 🆔:/20noD3s


#323 [Mr.RabbIts!]
 

「…なに。ホントに俺がお前に会いにきたと、思ってたわけ?」
 
俺が軽くバカにしながら聞くと、雄琉は拗ねたように口を尖らせた。
 
「…だってあんな可愛いー反応されたら、そう思うだろ。フツー」
 
っホントにコイツって奴は…
 
「あのなぁ!フツーは男相手に可愛いーなんて感情は抱かねぇの!!」
 
「だってよー…」
 
「だってじゃない!!つか俺ココ使うからお前、出てけ」
 

⏰:08/06/08 21:09 📱:P704i 🆔:/20noD3s


#324 [Mr.RabbIts!]
 

「えー。俺だって作曲…」
 
「つかリバースの曲かけたいから、横でギター弾かれちゃ困る…」
 
二人の意見が噛み合わず、うー…と唸っているとスタジオの扉が勢いよく開いた。
 
二人してそちらに顔を向けると、遙がいつになく真剣な表情でスタジオに駆け込んできた。
 

⏰:08/06/09 23:22 📱:P704i 🆔:xrGfE4cc


#325 [Mr.RabbIts!]
 

その遙の様子を見ると、雄琉は何も言わずヒロの手を取ってスタジオを出ようとした。
しかし、ヒロがその場に踏み止まる。
 
「…なに、なんで出てこうとしてんの?」
 
そう雄琉に問いかけると同時に、後ろでベースが鳴り始めた。
 

⏰:08/06/09 23:25 📱:P704i 🆔:xrGfE4cc


#326 [Mr.RabbIts!]
 

その音の方を振り返ると、遙が夢中になってベースを掻き鳴らしていた。
 
俺が遙に釘付けになっていると、雄琉が再び手を引いてきた。
今度は逆らわずに、スタジオを出た。
 

⏰:08/06/09 23:29 📱:P704i 🆔:xrGfE4cc


#327 [Mr.RabbIts!]
 

「………スゲェ」
 
知らず知らずのうちに呟いた俺の言葉に、雄琉も深く頷いた。
 
「なんか良いフレーズ思い付いたら、いつもあぁだ。…暫くスタジオは遙に占領されたも、同然だな」
 
「なに。ずっとこもる気か?アイツ」
 
「作曲途中で邪魔なんかしよーモンなら、えらいことになるぞ」
 
え、遙ってそんな怖い奴だったわけ…?
 

⏰:08/06/09 23:33 📱:P704i 🆔:xrGfE4cc


#328 [Mr.RabbIts!]
 

雄琉はリビングのソファーにどっかりと腰を下ろした。
 
「さーて。どうすっかなー」
 
いきなり暇になってしまった。
 
…コイツと居るのも嫌だし、てか危険だし。
諒の家事の手伝いでもしてこよーっと。
 
そう考えて諒を探したが、…どこにも居ない。
 
「……なんで…?」
 

⏰:08/06/09 23:38 📱:P704i 🆔:xrGfE4cc


#329 [Mr.RabbIts!]
 

リビングに戻って、呑気にテレビを見ている雄琉に訊ねてみる。
 
「…なぁ、諒は?」
 
すると雄琉は俺をチラっと見ると、ソファーの前にあるテーブルを無言で指さした。
 

⏰:08/06/14 23:45 📱:P704i 🆔:GeGEuw9g


#330 [Mr.RabbIts!]
 

「…………?」
 
テーブルの上には紙切れが。
 
そこには、
 
『コインランドリー行って乾燥かけてくるついでに、買い物もしてくる 諒』
 
と書かれていた。
 

⏰:08/06/14 23:47 📱:P704i 🆔:GeGEuw9g


#331 [Mr.RabbIts!]
 

急いで窓の外を見てみると、ひどい嵐。
 
「諒、大丈夫なのかよ?」
 
荒れ狂う天候を見て不安になり問いかけると、雄琉も少し眉をしかめた。
 
「車だし安全だろーけど。…まぁ、帰りは遅いだろうな」
 

⏰:08/06/14 23:53 📱:P704i 🆔:GeGEuw9g


#332 [Mr.RabbIts!]

 
ちょっと待てよ?
 
遙はずっとスタジオこもってるだろうし。
 
諒は買い物もしてくるっつーし、この嵐だし…
 
ってことは、俺コイツと暫く二人きり…?
 
マジで…?
 

⏰:08/06/14 23:54 📱:P704i 🆔:GeGEuw9g


#333 [ハル]
続ききになる
頑張って下さい

⏰:08/06/15 11:27 📱:911T 🆔:it/aKFyY


#334 [我輩は匿名である]
>>01-50
>>51-100
>>101-150
>>151-200
>>201-250
>>251-300
>>301-350
>>351-400
>>401-450
>>451-500
>>501-550
>>551-600
>>601-650
>>651-700
>>701-750
>>751-800

⏰:08/06/15 13:12 📱:W44K 🆔:TOq/A1Zo


#335 [Mr.RabbIts!]
 

〒ハルさん▽
 
あリがと−ございますっ
 
今から更新しますね.
 
〒匿名さん▽
 
アンカ−どうもです
 
また読んでくださいね
(^Д∩)
 

⏰:08/06/15 20:25 📱:P704i 🆔:jamywmH2


#336 [Mr.RabbIts!]
 

あっ!まだ居るじゃんか!!
俺の味方が…!
 
「そうだよ!!スティン…」
 
「なら、そこで寝てんぞ」
 
雄琉が顎でしゃくった方向に目を向けると、スヤスヤ気持ちよさそうに体を丸めて眠っているスティンの姿が。
 
「ちょ!起きろよ〜スティン〜〜!!」
 
そう言って体を揺さぶってみるが、あいかわらず眠ったままのスティン。
 

⏰:08/06/15 20:31 📱:P704i 🆔:jamywmH2


#337 [Mr.RabbIts!]
 

「そのバカ猫、一度寝るとちょっとやそっとじゃ起きねーぞ」
 
そう言って何故かニヤリとする雄琉に、なんとなく悪寒が走った。
 
「…お、俺寝室で歌詞考えてこよ〜っと……」
 
誰に言うでもなく弱々しく一人呟いて、さっさと寝室に退散しようとした時―… 

⏰:08/06/15 20:36 📱:P704i 🆔:jamywmH2


#338 [Mr.RabbIts!]
 

ピカッ…!!
 
カーテンを開け放してある大きな窓から、一瞬の明るすぎる閃光が部屋に影のみをつくった。
 
「え。なにな…」
 
―ガバッ!
 
状況を把握しようとキョロキョロしていると、後ろから雄琉が覆い被さってきた。
 

⏰:08/06/16 23:42 📱:P704i 🆔:zDWShJ96


#339 [Mr.RabbIts!]
 

「…ちょっ///はなせ…!!」
 
バリバリバリ―!!
 
「うぎゃあぁぁっ!!」
 
雷がどこかに落ちたな〜。
 
てか、あれ?
なにさ『うぎゃあぁぁっ!!』って…
 
イマイチ状況が掴めなかった俺だが、背中の方でカタカタ震えているところをみると、どうやらさっきの叫び声は……雄琉のようだ。
 

⏰:08/06/16 23:47 📱:P704i 🆔:zDWShJ96


#340 [Mr.RabbIts!]
 

「…何、おまえ雷ダメなの?」
 
首だけ振り向いて訊ねると、さらに震えが酷くなる始末。
 
かなりの重症だな…
 
なんてノンキに考えていると、雄琉は俺を見てハッとしたような表情を見せ、俺を突き飛ばした。
 

⏰:08/06/16 23:51 📱:P704i 🆔:zDWShJ96


#341 [Mr.RabbIts!]
 

いきなりだったのでバランスをくずし、少しよろけてしまった。
 
てか、
 
「なんなんだよ?!いきなり突き飛ばしやがって!!」
 
無意識の内に雄琉に掴みかかろうと、手を伸ばしたら雄琉が叫んだ。
 
「ば!バカ!!近寄んなっ!」
 

⏰:08/06/16 23:54 📱:P704i 🆔:zDWShJ96


#342 [Mr.RabbIts!]
 

思わず、手を差し出したままの姿勢で固まる俺。
 
え…触んなって……
今まであんなにベトベトしてきたくせに。
 
なんとなくモヤモヤしていると、雄琉が気付いたのか説明し出した。
 

⏰:08/06/16 23:57 📱:P704i 🆔:zDWShJ96


#343 [Mr.RabbIts!]
 

「…だって、ヒロ。おまえのさ、ソレとそれ。危ないんだって〜」
 
雄琉は『ソレとそれ』と言った時に、中指にしていたゴッツイ感じの指輪と、シルバーのシンプルなピアスを指さした。
 

⏰:08/06/17 00:01 📱:P704i 🆔:Vb..fUz2


#344 [Mr.RabbIts!]
 

俺がなにも言わずに雄琉を見ていると、雄琉は「う〜」とか唸ってモジモジし出した。
 
たぶん恥ずかしさを隠すためだろうと思われるその行動に、自然と口元が緩み堪えきれず吹いてしまった。
 
そんな俺を、拗ねた子供のように唇を尖らせて恐怖で軽く潤んだ瞳で睨む雄琉。
 

⏰:08/06/19 22:39 📱:P704i 🆔:3Tj7q8jg


#345 [Mr.RabbIts!]
 

「…バカにしてんだろ」
 
そう悔しそうに呟く雄琉。
 
「してないよー?」
 
最高にバカにした笑顔を向けてやると、雄琉がなにか言おうと口を開いた。
 
…ピカッ!
 
「ぎゃぁぁあっ!」
 
また稲妻が光り、その場にしゃがみこむ雄琉。
 

⏰:08/06/20 00:15 📱:P704i 🆔:wrN8t1Pg


#346 [Mr.RabbIts!]
 

暫くすると、さっきより激しく雷が落ちる音が響いた。
 
雄琉は顔を青ざめて、言葉さえ発さなくなってしまった。
 
自分より広い肩が小刻みに震えているのを見て、なんとも言えない気持ちになった。
 

⏰:08/06/20 00:18 📱:P704i 🆔:wrN8t1Pg


#347 [Mr.RabbIts!]
 

一つ息を吐くと、先ほど雄琉に指摘された金物の指輪とピアスをそっと外し、机に置いた。
 
雄琉はしゃがみ込んだまま固く目を閉じ、耳を塞いで必死に耐えている。
 
その前に立ち、雄琉の前に静かに膝立ちになった。
 

⏰:08/06/20 00:22 📱:P704i 🆔:wrN8t1Pg


#348 [Mr.RabbIts!]
 

「雄琉」
 
名前を呼ぶとピクリと反応を示した。
どうやら耳を塞いでいる意味は無さそうだ。
 
「…なに」
 
怨めしげに俺を見上げる雄琉の目の前に、先ほどまで指輪をしていた中指を立ててやる。
 

⏰:08/06/20 00:24 📱:P704i 🆔:wrN8t1Pg


#349 [Mr.RabbIts!]
 

「外した…から」
 
「…は?」
 
今度は俺がう〜と唸る。
軽く睨んでみるが、雄琉は意味がわからないらしく、きょとんとしている。
 
「…もう金物付けてないし、だいじょーぶ……だからっ///」
 
なぜこんなに照れているのか、自分自身が一番不思議だ。
 

⏰:08/06/21 13:58 📱:P704i 🆔:lW.mYIec


#350 [Mr.RabbIts!]
 

なんだか不思議な気分になってきた。
 
胸の奥がむずかゆいというか、変に体が芯から火照る感じ。
 
目の前の雄琉と目線がかち合った時、さらにフワフワした感覚に囚われる。
 

⏰:08/06/21 14:01 📱:P704i 🆔:lW.mYIec


#351 [Mr.RabbIts!]
 

衝動的に雄琉に手を伸ばし、そのまま雄琉の頭と背中に腕を回し抱き締めた。
 
「…っヒロ?///」
 
雄琉が戸惑った声をあげる。
 
そりゃそうだ。俺だってなんでこんなコト、してるのかわからない。
 

⏰:08/06/21 14:05 📱:P704i 🆔:lW.mYIec


#352 [Mr.RabbIts!]
 

だけど…
 
「大丈夫だから」
 
それだけ言うと、雄琉は大人しくなった。
 
もっと心がぎゅっと締め付けられた。
 
さらに雄琉を抱き寄せて、ワックスで立たせているフワフワした髪を撫でた。
 

⏰:08/06/21 14:10 📱:P704i 🆔:lW.mYIec


#353 [Mr.RabbIts!]
 

暫くそうしていると、雄琉の耳が赤く染まっていることに気付いた。
 
思わず吹き出すと、俯いていた雄琉はさらに俯いて、低く唸るように呟いた。
 
「…っ笑うなよ〜///」
 
「ふははっ、だって〜」
 
「ヒロのせいじゃんか///」
 
「俺?」
 

⏰:08/06/21 14:15 📱:P704i 🆔:lW.mYIec


#354 [Mr.RabbIts!]
 

「だってヒロがかわい…」
 
バリバリバリバリー!!
 
「ぎゃぁぁあっ!!」
 
言葉を遮った雷鳴を聞いて、雄琉は俺を強く抱き締めた。
 
「ぷぷぷ…ビビり過ぎ」
 
そう言いながら丸まった背中を擦ってやる。
 

⏰:08/06/21 17:22 📱:P704i 🆔:lW.mYIec


#355 [Mr.RabbIts!]
 

ビクビク震えている今の雄琉には、いつものあの堂々とした姿の面影はどこにも見当たらない。
 
「ふは、雄琉かわいー」
 
そう言ってやると、雄琉が顔をあげた。
明らかに不満そうな顔をしている。
 
「涙目になってるし。かーわーいーいー」
 
ふざけた言い方をしてみたら、雄琉は眉間に皺を寄せた。
 

⏰:08/06/21 17:27 📱:P704i 🆔:lW.mYIec


#356 [Mr.RabbIts!]
 

「おかしい。なんで俺がヒロにからかわれてるんだ」
 
「だって雄琉が…うわっ!」
 
俺の言葉を遮るように、雄琉が俺を抱き寄せた。
 
「なっにすんだよ?!」
 
「俺をからかうなんて、百年早ぇーんだよ。それに…」
 
そこまで言うと、雄琉は俺の耳元に唇を寄せて囁いた。
 

⏰:08/06/21 17:31 📱:P704i 🆔:lW.mYIec


#357 [Mr.RabbIts!]
 

『先に仕掛けてきたのは、そっちだろ?』
 
「っ////」
 
俺の反応を、目を細めて楽しそうに見る雄琉。
 
「なぁ、ヒロ」
 
雄琉の手が俺の頬に伝う。
 
恥ずかしさを誤魔化すために、必死で言葉を探す。
 

⏰:08/06/21 17:36 📱:P704i 🆔:lW.mYIec


#358 [Mr.RabbIts!]
 

「さっ、先に手ぇ出したのはお前だろ?!///」
 
「そーだっけ?忘れた」
 
そう言って何の悪気もなく、ニコリと微笑む雄琉を睨む。
 
「テメーなぁ…」
 
「俺を本気(マジ)にしたのは、ヒロのせいだかんな」
 
雄琉は捨て台詞のようにそう呟くと、ずいっと俺に近づいてきた。
 

⏰:08/06/21 17:41 📱:P704i 🆔:lW.mYIec


#359 [Mr.RabbIts!]
 

近づいてくる雄琉に対して、俺は精一杯カラダをのけ反らせる。
 
そんな俺を雄琉はつまらなそうに見て、口を尖らせた。
 
「逃げんな、よっ!」
 
「うぁっ?!」
 
いきなり腕を引っ張られて情けない声をあげ、勢いあまって雄琉の胸に飛び込む形になってしまった。
 

⏰:08/06/22 11:01 📱:P704i 🆔:1Yom32ls


#360 [Mr.RabbIts!]
 

なんか俺、今日はこんなんばっかだな…とか考えて、絶対カオを上げずにいようと心に決めた。
 
「ヒロ〜」
 
無視無視。
 
よし、この調子だ。
 
何があってもカオあげたら負けだ!
 

⏰:08/06/22 11:04 📱:P704i 🆔:1Yom32ls


#361 [Mr.RabbIts!]
 

「おーい。ヒロってばー」
 
俺は固く目を閉じて俯いたままだった。
 
無視し続けていると雄琉が急に大人しくなった。
 
変だな?とは思ったが、そのままの姿勢をキープしていた俺のおでこに、なにか柔らかいものが当たった。
 
…チュッ。
 

⏰:08/06/22 11:08 📱:P704i 🆔:1Yom32ls


#362 [Mr.RabbIts!]
 

「…んなっ!///」
 
俺はおでこを手で覆って雄琉を見た。
 
雄琉はニヤリと笑っている。
 
「だって、ヒロが無視するんだもーん」
 
「だもーんじゃねぇよ!関係ねぇだろ!!///」
 
「んな照れなくてもいーじゃん。おでこなんだし」
 

⏰:08/06/22 11:12 📱:P704i 🆔:1Yom32ls


#363 [Mr.RabbIts!]
 

「てっ///照れてねぇよ!!バカじゃねぇのっ!?」
 
それだけ叫ぶと、必死におでこを擦る。
 
「ひっでぇ。さすがに傷つくぞー、その反応」
 
勝手に傷ついている雄琉を無視して、おでこを擦り続ける。
 
その腕を雄琉がいきなり掴んで止めさせた。
 

⏰:08/06/22 11:16 📱:P704i 🆔:1Yom32ls


#364 [Mr.RabbIts!]
 

「なっ!放せ…っ」
 
「そんな嫌だった?」
 
雄琉はなぜかとても哀しげな目をしていた。
 
俺は少し胸が痛んだ。
なにも言えずにいると、さらに傷ついた表情になる雄琉。
 
「…ごめん。こんなつもりじゃなかっ…」
 
「ち、違うから!!」
 
いきなり大きい声を出した俺を、雄琉は目を丸くして見ている。
 

⏰:08/06/22 11:21 📱:P704i 🆔:1Yom32ls


#365 [Mr.RabbIts!]
 

だけど、この気持ちはちゃんと伝えておかなきゃいけない気がするから…
 
「嫌とかじゃなくてっ、その…ビックリした?だけで……うん、それだけ、だから」
 
何だか言ってるうちに、とんでもないことを言っている気がして、どんどん声が小さくなっていった。
 
言い終えてちらっと雄琉の反応を窺うと、眩しいくらいにニコニコしている。
 
…ハメられた。
 

⏰:08/06/22 11:26 📱:P704i 🆔:1Yom32ls


#366 [Mr.RabbIts!]
 

「そーか、そーか!じゃあ今度から不意討ちは止めるから」
 
「っお前なぁ!つか『今度から』ってまたする気かよ?!ふざけんなっ///」
 
「ヒロが俺を受け入れてくれたわけだし…」
 
「受け入れてねぇよ!!」 
あ…またコイツはあからさまに傷ついた顔しやがって。
でも、もう騙されないかんな。
 
そんなことを考えながら雄琉を睨んでいると、急に雄琉の表情がパッと明るくなった。
 

⏰:08/06/22 11:32 📱:P704i 🆔:1Yom32ls


#367 [Mr.RabbIts!]
 

「不意討ちは止める」
 
「…当たり前だっ///」
 
「じゃあ、今からチューするな」
 
目の前で目を輝かせているこの男は、アホ以外の何者でもない。
 
「はぁ〜?!もうお前、黙っとけよ」
 
めんどくさい、まで呟いて雄琉を見たら…捨てられた子犬のような目で俺を見ている。
 

⏰:08/06/23 07:10 📱:P704i 🆔:Xi6s26lo


#368 [Mr.RabbIts!]
 

「………」
 
「…………」
 
「……………」
 
「だぁあぁっ!そんな目で見んなっ!!」
 
「チュー…」
 
「誰がするかっ!つか、お前キャラ違うから!!」
 
俺がそう突っ込むと、雄琉は「そうだよな」とか言って頷き出した。
 
…激しく嫌な予感。
 

⏰:08/06/23 07:13 📱:P704i 🆔:Xi6s26lo


#369 [Mr.RabbIts!]
 

俺の予感はどうやら的中したらしく、雄琉は笑顔でとんでもないことを言い出した。
 
「強引に攻めてこそ、俺!ってことで…」
 
「ぅおわっ!?」
 
油断している俺の腕を引っ張って、自分の方に引き寄せる雄琉。
 
「なにす…」
 
「いただきます☆」
 

⏰:08/06/23 07:17 📱:P704i 🆔:Xi6s26lo


#370 [我輩は匿名である]
おもしろい!!!

⏰:08/06/23 07:55 📱:D705i 🆔:ywz2U7kY


#371 [Mr.RabbIts!]
 

〒匿名さん▽
 
うれしいお言葉
あリがとうございます
 
今夜また更新したいと
思ってますんで
また見に来てくださると
うれしいです(⊃ω`)
 

⏰:08/06/23 16:37 📱:P704i 🆔:Xi6s26lo


#372 [Mr.RabbIts!]
 

「おまっ…不意討ちは止めるって…!」
 
勢いよく顔をあげたら、素早く頬に手を滑らされ、雄琉を見上げるような姿勢に固定されてしまった。
 
「だってこうでもしなきゃ、ヒロがチューさせてくんないし」
 
「っふざけ…!!///」
 
そうこう言っている内に、どんどん雄琉の顔が近づいてくる。
 

⏰:08/06/24 06:35 📱:P704i 🆔:ci/gGTrU


#373 [Mr.RabbIts!]
 

「ちょ///雄琉っ!まっ…」
 
「いいだろ?」
 
雄琉の真剣な表情に、必死に肩を押しやっていた腕の力が抜け、顔が熱くなるのがわかった。
 
「…ヒロ」
 
「////っ」
 
近づく二人の距離に堪らなく恥ずかしくなって、俺は固く目を瞑った。
 

⏰:08/06/24 06:41 📱:P704i 🆔:ci/gGTrU


#374 [Mr.RabbIts!]
 

そんなヒロを見て、雄琉はやさしく微笑むと再び二人の距離を近づけた。
 
「〜〜〜っ////」
 
どどどどーしよー!
 
ちらっと目を開けると、目を閉じた雄琉のドアップ。
 
整った顔立ちに、さらに体は強張る。
 

⏰:08/06/25 22:22 📱:P704i 🆔:O9cD8Gn.


#375 [Mr.RabbIts!]
 

「…っやっぱ、むり…だって……!///」
 
必死に雄琉を押し返そうとするも、全く効果無し。
 
「ヒロ、目瞑って」
 
「無理っ///」
 
「ヒロ…な?」
 
「………ん。///」
 
もうヤケだっ!
 
そう思ってゆっくり瞼を落とした。
 

⏰:08/06/28 13:04 📱:P704i 🆔:mkzEJyv.


#376 [魅-汰]
気になるあげ♪(>艸<)
主サンのペースで頑張って
ください★★

⏰:08/06/29 09:30 📱:SH903i 🆔:RyjdJDSg


#377 [Mr.RabbIts!]
 

〒魅-汰さん▽
 
ありがとうございます
 
また今日更新できるか
わかりませんが(^^;
 
自分のペースで
がんばらせてもらいます
 

⏰:08/06/30 11:19 📱:P704i 🆔:HTUVwuWg


#378 [Mr.RabbIts!]
 

ヒロが目を閉じたのを見て、雄琉は今までにないやさしい表情を浮かべ、自分も目を閉じた。
 
どくん、どくんっ、
 
う〜///うるせぇ!俺の心臓っ
 
自然と顎を引こうとするが、雄琉の手がしっかりと固定しているため、どうすることもできない。
 

⏰:08/06/30 22:36 📱:P704i 🆔:HTUVwuWg


#379 [Mr.RabbIts!]
 

どくん、どくん
どくん、

 
「ただいま〜」
 
ドン!ダンッ!!バサバサバサーッッ!
 
「おっ///おおおかえり!」
 
あと数ミリというところで、なにも知らない諒が帰宅。
 
雄琉はまた派手に突き飛ばされ本棚で背中を打ち、落ちてきたたくさんの本をモロにかぶった。
 

⏰:08/06/30 22:42 📱:P704i 🆔:HTUVwuWg


#380 [Mr.RabbIts!]
 

ヒロがちらっと雄琉を見ると、こちらを恨めしげに睨んでいる。
 
慌てて雄琉から目をそらし、諒の出迎えに行こうと立ち上がった。
 
しかし雄琉に腕を掴まれ、引っ張られた。
 

⏰:08/07/04 13:41 📱:P704i 🆔:w.KFQUxc


#381 [Mr.RabbIts!]
 

…チュッ
 
え。
 
呆然としているヒロに、雄琉はニカッと笑いかける。
 
「ホントは、唇にしたかったんだけど…」
 
そこまで雄琉が呟くと、ヒロはやっと状況が把握できたらしく、顔を真っ赤に染めた。
 

⏰:08/07/04 13:46 📱:P704i 🆔:w.KFQUxc


#382 [Mr.RabbIts!]
 

そして鼻がもげるんじゃないかというくらいに、鼻を擦りだした。
 
―そう、雄琉がヒロの鼻にキスをしたのだ。
 
「んな照れなくても…」
 
「黙れっ!!////」
 

⏰:08/07/04 13:49 📱:P704i 🆔:w.KFQUxc


#383 [我輩は匿名である]
大好きですがんばって

⏰:08/07/04 13:51 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#384 [Mr.RabbIts!]
 

〒匿名さん▽
 
ありがとうございます
 
マイペース更新で
申し訳ないですが
がんばります
 

⏰:08/07/05 13:22 📱:P704i 🆔:dORbxgTI


#385 [Mr.RabbIts!]
 

「なんだよ。ツレねーなぁ」
 
ちぇっとか言いながら口を尖らせている雄琉をキッと睨んでいると、諒がリビングに入ってきた。
 
「ただいま〜…ってなにコレ?」
 
諒は雄琉の周りに散らばっている本を見て、俺と雄琉を交互に見やる。
 

⏰:08/07/05 13:48 📱:P704i 🆔:dORbxgTI


#386 [Mr.RabbIts!]
 

「それがさぁ、俺がちょーっとだけヒロにチュ…」
 
「だぁあぁぁっ!!なにを言おーとしてんだ!てめぇはっ///」
 
とんでもないことを言おうとした雄琉の口を両手で慌ててふさいだ。
 
そんな俺と雄琉を諒はクスクス笑いながら見ている。
 

⏰:08/07/05 13:53 📱:P704i 🆔:dORbxgTI


#387 [Mr.RabbIts!]
 

「そっかそっか、ヒロ大変だったね。」
 
諒の言葉に思わず赤面していると
 
…ペロッ
 
「っうわ?!///」
 
「いい加減、苦しいんですけど」
 
な…っコイツ手ぇ舐めやがった。
 
ヒロは急いで手を引っ込めた。
 

⏰:08/07/05 13:56 📱:P704i 🆔:dORbxgTI


#388 [Mr.RabbIts!]
 

「顔、真っ赤。かわいー」
 
「うううるさいっ///変態っ!」
 
俺の言葉にニヤリとする雄琉。
 
「変態ついでに口も舐めてやろーか?」
 
「っ調子のんなっ!!///」
 
そう言って近くにあったソファーのクッションを、思い切り雄琉に向かって投げつけた。
 

⏰:08/07/05 14:01 📱:P704i 🆔:dORbxgTI


#389 [Mr.RabbIts!]
 

俺が投げたクッションは見事、雄琉の顔面直撃。
 
「へっ、ざまーみろ!」
 
そう言ってニカッと笑ってやると、雄琉は急に真剣な顔になった。
 
「…ヒロ」
 
「な、なんだ…っぶ!!」
 
油断していた俺に、雄琉がクッションを投げ返してきた。
隙を突かれた俺も、見事に顔面直撃。
 

⏰:08/07/05 16:36 📱:P704i 🆔:dORbxgTI


#390 [Mr.RabbIts!]
 

「このやろ…って、わ?!」
 
また反発してやろうとクッションを拾っている間に、雄琉に目の前まで詰め寄られてしまった。
 
「ち、近づくなっ!///」
 
「もう、マジかわいー…」
 
「はっ!!?///」
 
俺が激しく驚いて目を丸くしていると、雄琉がまたニヤリと笑った。
 
「やっぱ、口舐めとくわ」
 
そう言って、近づいてくる雄琉の顔。
 
「ちょっ、待って…っ!!///」
 

⏰:08/07/05 16:42 📱:P704i 🆔:dORbxgTI


#391 [Mr.RabbIts!]
 

「ストーップ!!」
 
いきなり大きな声がしたと思ったら、グイッと後ろに引っ張られた。
 
「え、あっ…遙!?」
 
後ろを見るとニコニコした遙が俺に覆い被さっている。
 
「もー、ヒロ危ないじゃん。野獣に喰われるトコだったよ?」
 
「誰が野獣だ」
 
雄琉は不機嫌そうに立ち上がり、遙を俺からひっぺがした。
 

⏰:08/07/05 16:48 📱:P704i 🆔:dORbxgTI


#392 [Mr.RabbIts!]
 

「野蛮なケモノと書いて、野獣。うん、雄琉にピッタリ〜」
 
ケラケラ笑う遙を雄琉は睨む。
 
「ぴったり〜♪」
 
俺も遙の口マネをして、雄琉をからかう。
 
「は?!ヒロまで、んなこと思ってたのかよ!?」
 
なんだか焦っている雄琉が可笑しくて、みんなで笑った。
 

⏰:08/07/05 16:52 📱:P704i 🆔:dORbxgTI


#393 [Mr.RabbIts!]
 

この時は忘れられてたんだ、俺の過去を。
 
そして、まだ知らなかったんだ。
 
過去ってのは消せないだけじゃなくて、どんなに振り払っても、切り捨てても
纏わりついてくるってことを。
 
 

⏰:08/07/05 20:55 📱:P704i 🆔:dORbxgTI


#394 [Mr.RabbIts!]
 
――――――――――――
04/*剥がれ落ちる
―――――――――――― 
 

「っだぁあぁぁ!暑い!!離れろっ!」
 
あれから雄琉は、俺にやたらとベタベタ張り付いてくるようになった。
 
「いーじゃん。照れちゃって、かわいーな」
 
「うっとーしいんだ、よっ!」
 
巻き付いてくる雄琉の腕を無理やり引き剥がす。
 

⏰:08/07/06 12:57 📱:P704i 🆔:VanwrvxM


#395 [Mr.RabbIts!]
 

「ん゛あ゛〜…あっちぃー」
 
そう言ってうちわでバタバタと乱暴に扇ぐ。
 
もうすっかり夏となって、外では太陽がギラギラしてる。
 
「なぁ〜っ、クーラーつけようぜ〜〜」
 
暑さに弱い俺にはもう限界で、情けない声で諒に頼む。
 

⏰:08/07/06 13:03 📱:P704i 🆔:VanwrvxM


#396 [Mr.RabbIts!]
 

しかし、諒は淡々といつもの決まった答えを返す。
 
「クーラーは体がダレるし、環境にも悪いから駄目」
 
うわぁ〜、何なんだこのデキタ大人の答えは…
 
「そんなん!クーラーついてる意味無いじゃんかー」
 
と負けじと反発するも、諒に勝てるハズもなく、
「クーラーは元から付いてたんだよ?」と言いくるめられてしまった。
 




⏰:08/07/06 13:09 📱:P704i 🆔:VanwrvxM


#397 [Mr.RabbIts!]
 

仕方なく扇風機で我慢しようと扇風機を探すと、スティンが独占しているのを見つけた。
 
「スティン〜!…駄目だ。完全に寝てるし」
 
気持ち良さそうに寝ているスティンから、扇風機を取り上げるのはあまりに可哀想に思えたので諦めて、またうちわで自分を扇ぎ始めた。
 

⏰:08/07/06 13:39 📱:P704i 🆔:VanwrvxM


#398 [Mr.RabbIts!]
 

そこに、朝からまだ姿を現していない男がやって来た。
 
「おはよー!」
 
遅い朝のあいさつが聞こえたと思ったら、ドタドタと暑苦しい足音が玄関からリビングに近づいてきた。
 

⏰:08/07/06 13:42 📱:P704i 🆔:VanwrvxM


#399 [( ・∀・)つ]
>>1-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400

⏰:08/07/06 14:25 📱:D704i 🆔:iCw0apsw


#400 [Mr.RabbIts!]
 

〒( ・∀・)つさん▽
 
アンカー
ありがとうございます
 
すごく読み返しやすく
なりました(^O^)、。
 

⏰:08/07/06 14:45 📱:P704i 🆔:VanwrvxM


#401 [Mr.RabbIts!]
 

「おはよ、遙」
「うぃ〜」
 
笑顔で出迎える諒とテキトーにあしらう雄琉。
 
「あ〜暑い〜〜」
 
愚痴をこぼしながら、首だけ遙の方を向く俺。
 
「いや〜暑いね〜。クーラーつけないの?」
 
最もなことを言う遙に同意の声を上げようと、遙を見ると
 

⏰:08/07/06 21:26 📱:P704i 🆔:VanwrvxM


#402 [Mr.RabbIts!]
 

「おわ?!なんだソレ!!?お前っ!!」
 
あまりの興奮に言葉が変になってしまっている俺。
 
「えーなに?あっ、これー?これはね…」
 
「ちげぇよ!サングラスじゃなくて!!アイス!お前だけ何でアイス食ってんだよ?!」
 
そう。遙はアイスをうまそうに食べながら、暑いとかほざいてやがったのだ。
 

⏰:08/07/06 21:32 📱:P704i 🆔:VanwrvxM


#403 [Mr.RabbIts!]
 

「うん?あぁ、ココ来るまでの道に、アイスクリーム屋さんが屋台出してたから」
 
遙のその話を聞いて、俺と雄琉は瞳を輝かせた。
 
「よっし!思い立ったら即☆行動!だよなっ、遙」
 
そう言って立ち上がった俺に続いて雄琉も立ち上がっる。
 

⏰:08/07/06 21:37 📱:P704i 🆔:VanwrvxM


#404 [Mr.RabbIts!]
 

「そーだそーだ!暑いからってダレてちゃ駄目だもんな!!諒っ」
 
そう言って二人は遙と諒を暑苦しく見つめる。
 
見つめられた二人は互いに顔を見合わせた。
 

⏰:08/07/06 21:40 📱:P704i 🆔:VanwrvxM


#405 [Mr.RabbIts!]
 

立ち上がっる
 

 
立ち上がる
 
ですね
すいません、。
 

⏰:08/07/06 21:41 📱:P704i 🆔:VanwrvxM


#406 [Mr.RabbIts!]
 

―――
 
「アイス何処だー!!」
「あちぃぞっコノヤロー!!」
 
結局4人で仲良くアイスを求めて、外出することに。
 
俺と雄琉は嬉しくてしょうがないといった感じに、先程から叫んで暴れて好き放題だ。
 
「ちょっと、暑苦しいんだけど」
「まぁまぁ♪」
 
諒はスティンをおいてきたので、少し不満そうだ。
 

⏰:08/07/07 03:55 📱:P704i 🆔:KE/Z7kTg


#407 [Mr.RabbIts!]
 

そんな諒を見て、雄琉は鼻で笑った。
 
「俺的にはラッキーだけどな。あのヤクザ猫まで連れて来られちゃたまんねーよ」
 
それに珍しくムッとした表情を見せる諒。
 
「スティンは室内用の猫で、デリケートだから。こんな暑いとこ出したらバテちまうんだよっ」
 

⏰:08/07/07 04:01 📱:P704i 🆔:KE/Z7kTg


#408 [Mr.RabbIts!]

 
「おぉ〜。諒らしからぬ、暴言」
 
そう言った俺にも睨みをきかせる諒。
 
怖っ!
 
急いで目を反らして、再びアイスクリーム屋の屋台を探す。
 

⏰:08/07/07 04:02 📱:P704i 🆔:KE/Z7kTg


#409 [Mr.RabbIts!]
 

「…おっ?!アレじゃね?」
 
雄琉の声に全員がそちらを向く。
 
そこには、雄琉が言う通りアイスクリーム屋の屋台があった。
 
「うおー♪アイスーー!!」
 
俺は一目散に駆け寄った。
 

⏰:08/07/07 04:05 📱:P704i 🆔:KE/Z7kTg


#410 [Mr.RabbIts!]
 

「いらっしゃい」
 
屋台のお兄さんらしき人の出迎える声が聞こえたので、俺は顔を上げて注文をしようとした。
 
「どーしよっかな。お兄さん、なにがあんの………って」
 
屋台のお兄さんの顔を見て、俺は思わず固まってしまった。
 

⏰:08/07/07 04:10 📱:P704i 🆔:KE/Z7kTg


#411 [Mr.RabbIts!]

 
そんな俺に気付いたのか、屋台のお兄さんも俺を見る。
 
「ん?…え、あ!!?」
 
二人して口をパクパクしていると、雄琉たちも屋台へゾロゾロやって来た。
 
そこでようやく俺が言葉を発した。
 
「りゅ、龍さん!!何してるんすか!?」
 

⏰:08/07/07 04:12 📱:P704i 🆔:KE/Z7kTg


#412 [Mr.RabbIts!]
 

雄琉たちは不思議そうに、俺と龍さんを交互に見る。
 
「え、なに知りあ…」
「晴樹!お前こそ何こんなとこ彷徨いてんだよ!?」
 
見事、雄琉の言葉は龍さんの言葉に遮られた。
 
「いや、その〜…」
 
俺が返答に困っていると、遙が疑問を口にした。
 
「…はるき?」
 

⏰:08/07/07 04:17 📱:P704i 🆔:KE/Z7kTg


#413 [我輩は匿名である]
あげ

⏰:08/07/08 18:50 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#414 [Mr.RabbIts!]
 

〒匿名さん▽
 
あげどうもです
 
更新遅くなって
すいません〜
 

⏰:08/07/09 21:02 📱:P704i 🆔:20wfJZZw


#415 [Mr.RabbIts!]
 

それに気付いた龍さんが、俺に聞く。
 
「なに?見ない面々だな。新しいダチか?」
 
「え…あ、うん……」
 
なんとなく気まずい雰囲気。
 
龍さんは俺の、『晴樹』のことを知りすぎている。
 

⏰:08/07/09 21:06 📱:P704i 🆔:20wfJZZw


#416 [Mr.RabbIts!]
 

コイツらには、今の俺だけを見てほしかった。
 
なのにこんなに早く、『晴樹』を知られるなんて―…
 
いつのまにか俯いていた俺の頭に、大きい手がおかれた。
驚いて顔を上げると、やさしい笑顔の龍さんと目が合った。
 

⏰:08/07/09 21:10 📱:P704i 🆔:20wfJZZw


#417 [Mr.RabbIts!]
 

「お前のダチなら、ご馳走してやる。うちの店、来いよ」
 
それだけ言ってまたニコリと微笑むと、テキパキと屋台をたたみ始めた。
 
「え、龍さん!悪いっすよ!!」
 
「なーに言ってんだ。久しぶりにお前とも話したいし、店の方がいいだろ」
 
こんなとこじゃ暑くてやってらんねぇよ、と付け足して龍さんはイタズラに笑った。
 

⏰:08/07/09 21:16 📱:P704i 🆔:20wfJZZw


#418 [Mr.RabbIts!]
 

―――
 
俺たちが案内されたのは、影にひっそりとあった『準備中』の札がぶら下げてあるカフェだった。
 
龍さんは屋台をカフェの横にある倉庫にしまうと、カフェに入って俺たちを手招きした。
 
―カランカラン…
 
少しドキドキしながら店内に入ると、俺にとっては懐かしい光景が目に飛び込んできた。
 

⏰:08/07/12 09:41 📱:P704i 🆔:iKRKgrT.


#419 [Mr.RabbIts!]
 

「…全然、変わってないっすね」
 
俺は思わずそうこぼした。
 
「なんだよー。結構変えたつもりだぞ?ほら、そこのポスターとか…」
 
龍さんが拗ねたように言ったので、笑ってしまった。
 
「少なくとも、龍さんは全然変わってないっすよ」
 

⏰:08/07/12 09:46 📱:P704i 🆔:iKRKgrT.


#420 [Mr.RabbIts!]
 

「はっ?晴樹っお前ってヤツは〜」
 
龍さんはそう言いながらカウンターから抜けて、こちらに向かってきた。
 
「男前になりましたね〜、くらい言えねぇのか!このやろうっ」
 
「わあっ」
 
油断していたら龍さんに髪をグシャグシャにされた。
 

⏰:08/07/12 09:52 📱:P704i 🆔:iKRKgrT.


#421 [Mr.RabbIts!]
 

「龍さんは昔っから男前っすよ〜!」
 
そう言ってニカッと笑うと、龍さんの頬が少し赤くなった。
 
「…あっそ///」
 
「なに自分で言わせといて照れてんすか〜」
 
やっぱり龍さんは変わってないな、と実感して少し嬉しかった。
 

⏰:08/07/12 09:56 📱:P704i 🆔:iKRKgrT.


#422 [Mr.RabbIts!]
 

「〜うるさいなっ!///つか、お前のダチをおもてなししないと…」
 
龍さんはそう言うとカウンターに入って作業し始めた。
 
あぁ、そういえば…
 
龍さんと話し込んでいて忘れてしまっていた。
 
「…あ、のさっ」
 
俺から話を切り出さないと駄目だろうと思い、雄琉たちの方に向き直った。
 

⏰:08/07/12 10:00 📱:P704i 🆔:iKRKgrT.


#423 [Mr.RabbIts!]
 

「ハルキっつーんだな」
 
突然の雄琉の言葉に思わずグッと言い淀む。
 
「いい名前じゃんか」
 
そう言って遙が微笑む。
諒も静かに微笑んでいる。 
「…でも」
 
俺は口を尖らせた。
 

⏰:08/07/12 13:37 📱:P704i 🆔:iKRKgrT.


#424 [Mr.RabbIts!]
 

「でもっ俺にはヒロって名前があるから!」
 
俺はそう言って雄琉を見た。
 
「…え」
 
雄琉は眉を寄せて俺を見つめる。
 
「結構気に入ってんだぞ…ヒロって名前なら、好きになれそうなんだ。俺」
 
そこまで言うと雄琉の顔が赤くなった。
そして赤い顔のまま、ニカッと笑った。
 

⏰:08/07/12 14:02 📱:P704i 🆔:iKRKgrT.


#425 [Mr.RabbIts!]
 

「うれしいこと、言ってくれるじゃんかっ!」
 
雄琉は俺の首に腕を回してはしゃぎだした。
 
「わわっ?!アホかっ!痛いっつーの」
 
そう言いながらも、やっぱり俺だって嬉しくて頬は弛んでいた。
 

⏰:08/07/12 17:14 📱:P704i 🆔:iKRKgrT.


#426 [Mr.RabbIts!]
 

そこに不機嫌そうな龍さんの制止の声が入る。
 
「はいはーい。離れて離れてー!!」
 
俺の腕は龍さんの方へ、ぐいぐいと引っぱられた。
 

⏰:08/07/12 17:21 📱:P704i 🆔:iKRKgrT.


#427 [Mr.RabbIts!]
 

「コーヒーいれたから。ま、お前はカウンターかどっかに座っとけよ」
 
龍さんは雄琉を見て(睨んで)そう言うと、諒と遙の方を振り返った。
 
「あ、待たせたね〜。旨いコーヒーいれたから、そこのカウンター席座っといてもらえる?」
 
雄琉の時とは違うにこやかな龍さんの態度に、俺は唖然としていた。
 

⏰:08/07/12 17:27 📱:P704i 🆔:iKRKgrT.


#428 [Mr.RabbIts!]
 

「ちょっ!龍さんっ」
 
俺がカウンター内に引き上げようとしている龍さんを呼び止めると、龍さんはゆっくりこっちを向いた。
 
「あぁ。晴樹はミルクだよな」
 
「んえ?あ…うん。って、そうじゃなくて!」
 
龍さんは俺の言葉を聞くと、低い声で呟いた。
 

⏰:08/07/12 17:31 📱:P704i 🆔:iKRKgrT.


#429 [Mr.RabbIts!]
 

「…あいつ、ムカツク」
 
俺は龍さんの言葉がよく聞き取れなくて、「え?」と聞き返した。
 
「…なんでもない!すぐミルクつくってやるから、待っとけ、な?」
 
結局、爽やかな笑顔で龍さんにうまく丸め込まれてしまった。
 

⏰:08/07/12 17:35 📱:P704i 🆔:iKRKgrT.


#430 [Mr.RabbIts!]
 

俺は納得がいかないまま、諒が座っている横のカウンター席に座った。
 
そして俺の横にドカッと荒々しく座る雄琉。
 
チラッと横目で見ると、
…怒ってるよ〜っ
 
「た、雄琉!龍さんはな、決して悪い人じゃないんだぞ?」
 

⏰:08/07/13 11:15 📱:P704i 🆔:d0Ux22jQ


#431 [Mr.RabbIts!]
 

「…悪いヤツじゃなくても俺、嫌いだ。アイツ」
 
ぶすーっとしている雄琉を俺は慌ててなだめる。
 
「そんなこと言うなよ!な?龍さんちょっと機嫌が…」
 
「奇遇だな。俺もお前が嫌いだぞ」
 
俺と雄琉の前にヒョイと顔を出したのは
 
「ちょっ、龍さん!!」
 

⏰:08/07/13 11:21 📱:P704i 🆔:d0Ux22jQ


#432 [Mr.RabbIts!]
 

「コーヒーいれてやったぞ。さっさと飲んでお前は帰れ」
 
も〜この人は…
 
「龍さん!!」
 
「晴樹はミルクだよな〜。ほい、うまいぞ」
 
「え、あ、うん…ありがと」
 
龍さんの笑顔に負けて、思わずお礼を言ってしまった。
 

⏰:08/07/13 11:35 📱:P704i 🆔:d0Ux22jQ


#433 [我輩は匿名である]
>>1-500

⏰:08/07/13 12:10 📱:SH904i 🆔:/TkTBB/Q


#434 [我輩は匿名である]
>>230-400

⏰:08/07/13 12:30 📱:SH904i 🆔:/TkTBB/Q


#435 [我輩は匿名である]
>>400-500

⏰:08/07/13 12:52 📱:SH904i 🆔:/TkTBB/Q


#436 [Mr.RabbIts!]
 

〒匿名さん▽
 
アンカー
ありがとうございます
 
うれしいんで
また更新しますね
 

⏰:08/07/13 14:30 📱:P704i 🆔:d0Ux22jQ


#437 [Mr.RabbIts!]
 

「ヨシヨシ」
 
その笑顔のまま俺の髪をくしゃくしゃ撫でる。
 
「もう!ガキ扱いしないでくださいよっ」
 
そう言って龍さんの手を払いのけると、龍さんは口を尖らせた。
 

⏰:08/07/13 14:37 📱:P704i 🆔:d0Ux22jQ


#438 [Mr.RabbIts!]
 

「なんだよ。昔は嬉しそーにキャハキャハ言ってたくせにー」
 
「いつの話だよ?!」
 
「んー…晴樹がしょうがくせーくらいの時かな」
 
そう言ってニコリと微笑む龍さん。
 
小学生って、ガキじゃんか!
 

⏰:08/07/13 14:41 📱:P704i 🆔:d0Ux22jQ


#439 [Mr.RabbIts!]
 

俺が龍さんを軽く睨んでいると、今まで黙っていた雄琉が口を開いた。
 
「…そんな昔っからの知り合いなのか?」
 
「え?あ、うん」
 
「…ふーん」
 
え、なに。
 
なんか物凄い不機嫌オーラが出てますけど?雄琉くーん…
 

⏰:08/07/13 14:44 📱:P704i 🆔:d0Ux22jQ


#440 [Mr.RabbIts!]
 

そんな雄琉を見てオロオロする俺とは逆に、なにやらニンマリしている龍さん。
 
「小さい頃の晴樹は俺の後ろくっついて、離れなかったもんなー」
 
なにを言い出すんだ、この人はっ!!
 
「なに、そんな昔の話して…」
 
「風呂も一緒に入ったもんなぁ〜」
 

⏰:08/07/13 14:52 📱:P704i 🆔:d0Ux22jQ


#441 [Mr.RabbIts!]
 

龍さんの言葉にハテナマークを頭の上に浮かべていると、横から激しく咳き込む音が聞こえた。
 
「ゲホッ、ゴホッ!風呂!!?」
 
いやいや雄琉、そんな反応するトコじゃないっしょ。
 
「それにー、一人じゃ寝れないっつって俺んトコまで来て、一緒に寝たことも…」
 
「一緒に寝たぁっ!!?」
 

⏰:08/07/13 14:56 📱:P704i 🆔:d0Ux22jQ


#442 [Mr.RabbIts!]
 

イスから立ち上がって叫んだ雄琉を必死になだめる。
 
「ちょ、雄琉。落ち着け…っ」
 
しかし雄琉は俺の言葉など全く聞いておらず、龍さんを指さし叫んだ。
 
「お前っなに考えてやがる!?」
 
オイオイオイオーイ。
雄琉、お前こそ何を考えてんだよっ!
 

⏰:08/07/13 15:02 📱:P704i 🆔:d0Ux22jQ


#443 [Mr.RabbIts!]
 

「なにって…」
 
そこまで言うと龍さんは俺をチラッと見た。
 
そしてニヤッと笑った。
ニヤッと…
 
「晴樹はカワイーなって、考えてるが?」
 

⏰:08/07/13 15:05 📱:P704i 🆔:d0Ux22jQ


#444 [Mr.RabbIts!]
 

「っ龍さん!!///」
 
「なにー?」
 
なにー?じゃねぇよ!!
 
「…何もしてないだろーな?」
 
ちょちょちょ、雄琉くん怖いんだけどっ
 
「あ?」
 
あ?って!
龍さんも目が怖ーい!!
 

⏰:08/07/13 15:08 📱:P704i 🆔:d0Ux22jQ


#445 [Mr.RabbIts!]
 

見るに見かねた俺は仲裁に入る。
 
「あのなぁっ!なんもあるわけねーだろ…」
 
「キス」
 
「「「「 え? 」」」」
 
龍さんの言葉にその場に居た全員が、思わず声をあげて龍さんを見る。
 

⏰:08/07/13 21:16 📱:P704i 🆔:d0Ux22jQ


#446 [Mr.RabbIts!]
 

「キスくらいは、したかな〜」
 
ま、満面の笑みでなんちゅーことを…
 
ガタッ!!
 
「てめぇ…っ!」
 
雄琉は今ので完全にキレてしまったらしく、龍さんの胸ぐらを荒々しく掴みあげた。
 

⏰:08/07/13 21:19 📱:P704i 🆔:d0Ux22jQ


#447 [Mr.RabbIts!]
 

「たっ雄琉!してないからっ!!もう!龍さんもいーかげんにしてくださいよっ」
 
俺は慌てて雄琉の手を龍さんの服から外す。
 
「だってよー…」
 
「だってじゃない!!」
 
口を尖らせ拗ねたように物を言う龍さんを一喝する。
 

⏰:08/07/13 21:23 📱:P704i 🆔:d0Ux22jQ


#448 [Mr.RabbIts!]
 

「ごめーんね?」
 
そう言って首を傾げ、謝る龍さん。
 
なぜに疑問系?
謝る気あんのかっ
 
「…なんだよ、冗談かよ」
 
雄琉くん、本気にするのなんか君くらいだよ。うん。
 

⏰:08/07/13 21:26 📱:P704i 🆔:d0Ux22jQ


#449 [Mr.RabbIts!]
 

「もう!何なんだよ、龍さんも雄琉も…今日会ったばっかなのに、何をそんなイガミ合ってんだよ?」
 
お前が原因だよ…
 
龍と雄琉の心の声はヒロには届かなかった。
 

⏰:08/07/13 22:59 📱:P704i 🆔:d0Ux22jQ


#450 [我輩は匿名である]
>>1-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500
>>501-600
>>601-700
>>701-800
>>801-900
>>901-1000

⏰:08/07/15 13:50 📱:SH905i 🆔:MUDRyvnA


#451 [Mr.RabbIts!]
 

〒匿名さん▽
 
ありがとうございます!
 
また読み返して
物語の構成とか
練りますね
 

⏰:08/07/16 21:59 📱:P704i 🆔:Y1dm9bUM


#452 [Mr.RabbIts!]
 

 
龍さんは俺から目をそらすと、一つため息を吐いた。
 
なっ?!失礼なっ!!
 
「…まぁ、いいや。早く飲んでくんねぇと、俺がつくったクソ美味いコーヒーが不味くなんだろーが」
 
そう言っている間も、雄琉と龍さんは睨み合ったままだ。
 

⏰:08/07/17 15:47 📱:P704i 🆔:E/aqjMAE


#453 [Mr.RabbIts!]
 

雄琉は龍さんを睨んだまま、言い返す。
 
「誰がてめぇのつくったゲロマズコーヒーなんか…ムゴッ!?」
 
俺は慌て雄琉の口を両手で塞いだ。
 
「そーだよね!早く飲もう飲もう!!雄琉、龍さんのつくるコーヒーはめっちゃウマイんだぞ!」
 
俺はそれだけ言うと雄琉の口から手を離した。
 

⏰:08/07/17 15:53 📱:P704i 🆔:E/aqjMAE


#454 [Mr.RabbIts!]
 

そして龍さんに出されたミルクを飲む。
 
―ゴク…ッ
 
「んー!ウマイっ!!」
 
龍さんを尊敬の目差しで見つめていると、横で雄琉も渋々といった感じでコーヒーを一口飲んだ。
 
口に含んだ瞬間、目を見開いて固まってしまった雄琉を、俺は嬉しそうに見つめる。
 

⏰:08/07/17 16:00 📱:P704i 🆔:E/aqjMAE


#455 [Mr.RabbIts!]
 

「なぁ!ウマイだろ!?」
 
満面の笑みで問いかける俺を怪訝そうに見る雄琉。
 
「……つか、お前が飲んでんのミルクじゃんか」
 
話をそらされた俺はふくれて見せる。
 
「なんだよっ!素直じゃねぇの!!てかミルクもウマイんだよ!」
 

⏰:08/07/17 16:06 📱:P704i 🆔:E/aqjMAE


#456 [Mr.RabbIts!]
 

「ただ単にコーヒーが飲めねぇんだろ?」
 
雄琉に鼻で笑われ、しかも図星を突かれて俺は顔が熱くなった。
 
「…うっうるさいなぁ!///」
 
「クッ…顔まっ赤だし」
 
そう言って俺の赤くなった耳に触れる雄琉。
 

⏰:08/07/17 16:20 📱:P704i 🆔:E/aqjMAE


#457 [Mr.RabbIts!]
 

そして雄琉はやさしく笑うと、口を開いた。
 
「お前はホントに、かわい…」
 
―バシィッ!!
 
「いってぇっ」
 
俺は目の前で起きた光景をポケーっと見ていた。
 

⏰:08/07/18 15:39 📱:P704i 🆔:h/ztpkeA


#458 [Mr.RabbIts!]
 

しかし、また二人が口論を始めたことで俺は意識を取り戻した。
 
「この野郎!晴樹に触れるんじゃねぇ!!」
 
「はぁ?!触ろうが何しようが俺の勝手だろうがよ!」
 
雄琉はそう言い返しながら、さっき龍さんに叩かれた手を擦る。
 

⏰:08/07/18 15:43 📱:P704i 🆔:h/ztpkeA


#459 [Mr.RabbIts!]
 

「お前みたいなガキが晴樹の周り彷徨いてるだけでも、虫酸が走るんだよ!」
 
「ハッ!お前がどう思おうと、俺とヒロは離れねーからなっ!!」
 
雄琉がそう叫んだ瞬間、今度は龍さんがキレたらしく、雄琉の胸ぐらを掴んだ。
 

⏰:08/07/18 15:49 📱:P704i 🆔:h/ztpkeA


#460 [Mr.RabbIts!]

 
「りゅ、龍さん!雄琉も!!落ち着いて…っ」
 
急いで止めにかかった俺を二人して、睨み付ける。
 
「「お前は黙ってろ!!!」」
 
「…え?あ、はい………」
 
俺が縮こまって席に座り直すと、二人ともまた睨み合いを始めた。
 
こ、怖い…
 

⏰:08/07/18 15:52 📱:P704i 🆔:h/ztpkeA


#461 [Mr.RabbIts!]
 

言い争いを止めない二人を結局、諒が上手いこと宥めてくれた。
 
…ホッ。
つか、マジでなんなんだよ〜!
龍さんも雄琉も!!
 
「晴樹、ケーキ食べるか?ケーキ。好きだったろ?」
 
機嫌が良くなった龍さんはやたらとかまってくるし…
 

⏰:08/07/19 09:12 📱:P704i 🆔:pEs8ztZc


#462 [Mr.RabbIts!]

 
「なぁ、もう夕方だぜ?早く帰ろーぜ」
 
雄琉はさっきから、こんなことしか言わないし。
 
「俺はケーキいいよ。腹減ってないし…。龍さん、ちょっとトイレ借りるよー」
 
俺はそれだけ言うと、席から立って入り口側にあるトイレへと向かった。
 
…まぁ、ただ単に逃げたわけだけどっ
 

⏰:08/07/19 09:16 📱:P704i 🆔:pEs8ztZc


#463 [Mr.RabbIts!]
 

トイレに入る前に、また二人の言い争う声が聞こえた。
 
「…勘弁してくれよ」
 
俺は手洗い場にしゃがみ込んだ。
 
自分の髪をくしゃくしゃと弄んでみる。
 

⏰:08/07/19 09:19 📱:P704i 🆔:pEs8ztZc


#464 [Mr.RabbIts!]
 

正直、悩む。
 
自分の…晴樹のことを雄琉たちに、さらけ出せるのか。
 
雄琉たちは晴樹の事を知った上で、自分を受け入れてくれるのか…。
 
「…はー…」
 
暫く俺は、その場から動けなかった。
 

⏰:08/07/19 09:21 📱:P704i 🆔:pEs8ztZc


#465 [Mr.RabbIts!]
 

「…どうしよー…」
 
独り言を呟き俯くと、背後から声がした。
 
「どーもしなくてイイんじゃない?」
 
「…!!?遙っ!?」
 
驚いて声のした方を振り返ると、遙が笑顔で立っていた。
 

⏰:08/07/19 11:51 📱:P704i 🆔:pEs8ztZc


#466 [Mr.RabbIts!]
 

「なかなかヒロが出て来ないからさ〜」
 
そう言われて俺は無意識に俯く。
 
「…何をそんなに気にしてるねか、わかんないけどさ」
 
遙のやさしい声に顔を上げると、遙はニカッと笑った。
 
「ヒロに変わりはないさっ!」
 
そう言って俺の前にピースをつくって、遙はイタズラに笑った。
 

⏰:08/07/19 11:56 📱:P704i 🆔:pEs8ztZc


#467 [Mr.RabbIts!]
 

遙のセリフで
 
「何をそんなに気にしてるねか……」
 

 
「何をそんなに気にしてるのか……」
 
に直してください
 
すいませーん( ;д; )
 

⏰:08/07/19 11:58 📱:P704i 🆔:pEs8ztZc


#468 [Mr.RabbIts!]
 

俺はそんな遙を見た後、遙から目を反らしてスクッと立ち上がった。
 
「…ヒロ?」
 
遙の心配した声が聞こえる。
 
「…最初はみんな、そう言ってくれるんだよ…」
 
「え?」
 
今の俺は過去に完全に押し潰されてて、「晴樹」の頃の俺に戻っていた。
 

⏰:08/07/21 11:28 📱:P704i 🆔:8nQz1EBI


#469 [Mr.RabbIts!]
 

呆然としている遙に俺は目もくれずに、出口へ向かった。
 
「ヒロ?!」
 
扉に手をかけたところで、遙にその手を掴まれた。
 
「どうした?何か、いつもとちが…」
 
「これが俺だよ」
 
俺はゆっくり遙と目を合わせた。
 

⏰:08/07/21 11:33 📱:P704i 🆔:8nQz1EBI


#470 [Mr.RabbIts!]
 

遙の瞳が揺れる。
 
「え…何言って……」
 
「お前らが見てた俺なんか、俺のほんの一部分だったんだよ」
 
こんなことを、言いたかったんじゃない…
 
でも、もう止まらない。
 
「ホントの俺を知ったら、離れるよ。俺から」
 

⏰:08/07/21 11:38 📱:P704i 🆔:8nQz1EBI


#471 [Mr.RabbIts!]
 

『遙たちなら、尚更。』
 
それだけ言い残すと、俺の手を掴んでいる遙の手をそっと外し、遙を残しトイレを出た。
 
 

⏰:08/07/21 11:42 📱:P704i 🆔:8nQz1EBI


#472 [Mr.RabbIts!]
 

―パタン…
 
トイレの扉を閉めてカフェ内に戻ると、雄琉が声をかけてきた。
 
「おっ!ヒロおせーぞっ」
 
「…………ごめん」
 
俺は俯いて謝ることしか、出来なかった。
そんな俺の異変に気付いたのか、諒が席を立って俺の元へと歩み寄ってきた。
 

⏰:08/07/22 23:44 📱:P704i 🆔:8qUaQwr2


#473 [Mr.RabbIts!]
 

「どうした…ヒロ?」
 
諒の優しさに引きずられそうになる自分を叱咤して、勢いよく諒から離れた。
 
「ごめん!でも、俺お前たちだけは迷惑かけたくないから…っ!!」
 
諒や雄琉と目も合わせる事なく、一方的にそう叫ぶと龍さんのカフェから飛び出した。
 

⏰:08/07/22 23:48 📱:P704i 🆔:8qUaQwr2


#474 [Mr.RabbIts!]
 

「っおい!ヒロ!!?」
 
後ろから雄琉の呼ぶ声が聞こえたけど、俺は振り返らずにひたすら走り続けた。
 
雄琉たちから出来るだけ離れられるように、無我夢中で足を動かし続けた。
 
…苦しむのは、俺だけでいいのだから…
 

⏰:08/07/22 23:52 📱:P704i 🆔:8qUaQwr2


#475 [Mr.RabbIts!]
 

――雄琉サイド
 
 
「っおい!ヒロ!!?」
 
俺の呼び止めた声に振り向きもせず、ヒロは走って行ってしまった。
突然のことに何がなんだかわからない俺は、どうしていいのか分からなかった。
 
「…そうだ!遙…っ」
 
俺よりいくらか冷静な諒がそう呟いてトイレへ向かったのを見て、俺も急いで後に続く。
 

⏰:08/07/23 10:43 📱:P704i 🆔:959b.DzY


#476 [Mr.RabbIts!]
 

―バタン!!
 
トイレの扉を勢いよく開けると、しゃがみ込んでいる背中が目に入った。
俺は足早にその背中に駆け寄って乱暴に揺する。
 
「おい!ヒロどーした…」
 
俺の呼び掛けに俯けていた顔を上げた遙は、泣いていた。
 

⏰:08/07/23 10:48 📱:P704i 🆔:959b.DzY


#477 [Mr.RabbIts!]
 

遙が泣いているのを見て、さらに焦る。
 
「なに、泣いて…」
 
「ぐや゙じい゙ぃ〜!!」
 
「…は?」
 
思わず眉間に皺が寄る。
悔しい?ますます話が分からなくなる。
困った顔で遙を見つめるも、本人は泣きじゃくっていてとてもじゃないが話せるような状態ではなかった。
 

⏰:08/07/23 10:54 📱:P704i 🆔:959b.DzY


#478 [Mr.RabbIts!]
 

遙をなだめている諒を見ながら、俺は焦燥感にかられていた。
…こうやっている間にも、ヒロは俺たちから離れて行ってる…。
そう思うとどうしようもなく焦り、冷静さをかく。
 
「っそうだ!アイツ…!!」
 
あることを思い付いた俺は、遙を諒に任せてトイレから出た。
 

⏰:08/07/23 10:59 📱:P704i 🆔:959b.DzY


#479 [Mr.RabbIts!]
 

あの状況の中で一人だけ妙に冷静だったヤツ。
 
カフェに戻った俺はカウンターに駆け寄った。
カウンターでは何事もなかったかのように、グラスを磨いている龍の姿があった。
 
「…おい、アンタ」
 
「アンタ?…まったく、口の聞き方がなってないんじゃないか」
 

⏰:08/07/23 11:03 📱:P704i 🆔:959b.DzY


#480 [Mr.RabbIts!]
 

―バン…ッ!!
 
興奮や焦りで支配されていた俺は荒ぶる感情のままに、カウンターテーブルを両手で叩いた。
そして身を乗り出して龍に掴みかかる。
 
「んなコト言ってる場合かよ!言え!!ヒロは何処に行った!?なんであんな、いきなり…っ!」
 
そこまで言うと雄琉は黙り込んでしまった。
 

⏰:08/07/26 23:19 📱:P704i 🆔:VwD0xOCE


#481 [Mr.RabbIts!]
 

そんな俺を見て、龍は自分の襟を握っている俺の手をやさしく外して言った。
 
「落ち着けよ。俺だって晴樹の行き先はわからない。ただ…」
 
龍の言葉の続きが気になり、ジッと龍の目を見る。
そんな俺から目をそらすことなく、龍は口を開いた。
 
「晴樹が悩んでることは、だいたい解る」
 

⏰:08/07/27 11:41 📱:P704i 🆔:5mmjKfTY


#482 [Mr.RabbIts!]
 

俺が目を見開いて龍を見ると、龍は煙草を取りだし火をつけた。
煙を吐き出しながら、龍は俺に質問を投げかけた。
 
「お前、仕事なにやってる?」
 
「?…ミュージシャン」
 
俺の答えに今度は龍が目を見開いた。
 
「アイツらも、か?」
 
そう言ってトイレを指差したってことは、遙と諒を言っているのだろう。
 

⏰:08/07/27 11:47 📱:P704i 🆔:5mmjKfTY


#483 [Mr.RabbIts!]
 

「あぁ。遙も諒もバンド仲間だ。ヒロも入ったし…」
 
俺の言葉に何故かため息を吐いて頭を抱える龍。
 
「…そうか、なるほどな」
 
「なに、一人で納得してんだよ!?ってか、ヒロが悩んでることって…」
 
そこまで言うと、龍が俺の胸ぐらを掴んだ。
 

⏰:08/07/27 11:52 📱:P704i 🆔:5mmjKfTY


#484 [Mr.RabbIts!]
 

「…っにすんだよ!」
 
胸ぐらを掴まれたまま、ぐいっと龍の方へ引っ張られた。
 
「甘ったれんな。テメーでどうにかしろ」
 
そこまで言ってから、龍は急に低い声で「行け」と呟いたと思ったら、俺を突き放した。
その衝動で一瞬よろけたが、すぐに両足で踏ん張って龍を見た。
 

⏰:08/07/27 11:58 📱:P704i 🆔:5mmjKfTY


#485 [Mr.RabbIts!]
 

龍は何事も無かったかのように、再びグラスを磨き始めた。
 
「…クッソ!」
 
俺は不満をぶつけるかのように、カフェの扉に体当たりするような形で外に出た。
行き先はわからないが、ヒロを想うと焦燥感だけに支配され、その気持ちだけが俺の足を動かした。
 
俺は人混みの中へ飛び込み、走り出した。
 

⏰:08/07/27 21:27 📱:P704i 🆔:5mmjKfTY


#486 [Mr.RabbIts!]
 
 

――ヒロサイド
 
…飛び出して、来ちまった…
 
行き先も決めずにフラフラ歩いて辿り着いたのは、どこかもわからない公園だった。
ブランコに腰かけて、空を見上げてみる。
 

⏰:08/07/31 14:15 📱:P704i 🆔:PzblelME


#487 [Mr.RabbIts!]
 

荷物は諒んトコに置きっぱなしだし、金だって…
 
「…どうしよう、何も考えてなかった…」
 
それはそうだ。
だってあの場所から飛び出す気はなかったのだから。
だけど、今日の出来事でその決意は崩れかけていた。
それは、俺が意気地無しとか意思薄弱だからとか、そんなもんじゃ無くて…
 

⏰:08/07/31 14:20 📱:P704i 🆔:PzblelME


#488 [Mr.RabbIts!]

 
「…龍さん、話したかな」 
俺のことを、アイツらに。
だとしたら、もう俺の事を追いかけては来ないだろう。
そう思うと胸がチクチクした。
 
「…何がしたいんだよ、俺は…」
 

⏰:08/07/31 14:23 📱:P704i 🆔:PzblelME


#489 [Mr.RabbIts!]
 

『ヒロ』になったと思えば『晴樹』に戻って、
バンド組んだと思えばすぐに抜けて来て、
 
自分で飛び出してきたくせに、やっぱりまだアイツらと一緒に居たいと思って…
 
素直になれない自分に、素直になれよって言ったら、やっと涙が出てきた。
 

⏰:08/07/31 14:27 📱:P704i 🆔:PzblelME


#490 [Mr.RabbIts!]
 

「なに、泣いてんだよ…」
 
背後から突然聞こえてきた声に、驚いて振り向く。
そこには心配そうな表情を浮かべる…
 
「こんな所まで…何やってるんだよ、晴樹」
 
「…龍さん…」
 
龍さんはため息を一つ吐くと、俺の座っている隣のブランコに腰を下ろした。
 

⏰:08/07/31 21:08 📱:P704i 🆔:PzblelME


#491 [Mr.RabbIts!]
 

沈黙の中で龍さんは取り出した煙草に火をつける。
ふぅーっと煙を吐き出すのを横目に見て、俺から質問を投げ掛けた。
 
「…どうして、俺の居場所がわかったんですか?」
 
龍さんは俺を一度見ると、前を向きまた煙を吐き出し、俺の質問に短く答えた。
 

⏰:08/07/31 21:13 📱:P704i 🆔:PzblelME


#492 [Mr.RabbIts!]
 

「勘。」
 
「え!?」
 
俺が驚いて龍さんを見ると、舌をペロッと出して「冗談だよ」と言われてしまった。
 
「…じゃあ、何で?」
 
頬を膨らまして尋ねると、「そんな怒んなよ」と言って頭をわしゃわしゃと乱暴に撫でられた。
 

⏰:08/07/31 21:17 📱:P704i 🆔:PzblelME


#493 [Mr.RabbIts!]
 

「もう、龍さん!!」
 
「津村って覚えてるか?」
 
いきなり話を戻され、納得がいかないが小さく頷いた。
津村さんっていえば、龍さんのカフェの常連客で、俺も良くしてもらった人だ。
 
「お前が飛び出して行った後、津村が来てな。さっき晴樹とすれ違ったんだ、って」
 
全く気が付かなかった。
無我夢中で走って来たからな、此処まで。
 

⏰:08/07/31 21:21 📱:P704i 🆔:PzblelME


#494 [Mr.RabbIts!]
 

「そしたらこっち方面に走ってった、って津村が言うから…」
 
「店の事ほっぽって、俺を探しに来てくれたの?」
 
俺がそう言って龍さんを見ると、龍さんは言葉を濁した。
 
「…まぁ、な。…心配するだろーが、フツー」
 
そう言って龍さんは俺から目をそらし、煙草をくわえようとしたがその煙草を地面に落としてしまった。
 

⏰:08/07/31 21:26 📱:P704i 🆔:PzblelME


#495 [Mr.RabbIts!]
 

「ふっ…あはは!」
 
そんな龍さんがとても可愛らしく思えて、大声で笑った。
すると、龍さんは顔を赤くして俺を睨む。
その反応が更に俺の笑いを誘う。
 
「笑うんじゃねーっつの!!」
 
龍さんはそう言って真っ赤な顔で俺を軽くこついた。
 

⏰:08/07/31 21:31 📱:P704i 🆔:PzblelME


#496 [Mr.RabbIts!]
 

ひとしきり笑い終えた後、雄琉たちのことが頭をよぎった。
 
「…龍さん」
 
「ん?」
 
「俺の事、アイツらに言った?」
 
俺の質問に龍さんは静かに首を横に振った。
 
「…そっか」
 

⏰:08/07/31 21:34 📱:P704i 🆔:PzblelME


#497 [Mr.RabbIts!]
 

隣で座っていた龍さんがいきなり立ち上がった。
 
「気に食わねえけどよ、」
 
龍さんの強い眼差しを感じる。
逆光で龍さんの表情がよく見えず、目を細める。
 
「アイツらとちゃんと向き合ってみろ、晴樹」
 
向き合う…雄琉たちと。
 

⏰:08/07/31 21:37 📱:P704i 🆔:PzblelME


#498 [Mr.RabbIts!]
 

「…俺、正直…」
 
『怖いんだ』この一言が言えなかった。
顔の筋肉が強ばって、口がうまく動かない。
黙りこくってしまった俺に龍さんは呆れる様子もなく、ただやさしく頭を撫でてくれた。
その手のひらのあたたかさに安心して、緊張がほどける。
 

⏰:08/08/01 08:13 📱:P704i 🆔:mRKOS9rM


#499 [Mr.RabbIts!]
 

「…龍さん、ありがと」
 
そう言って力無く微笑むと龍さんは一瞬、切羽詰まったような表情を見せたが、またやさしい笑顔で「おう」と短く返してくれた。
 
なんだか嬉しくなって、へへへっと笑っていると後ろで足音がした。
それに続いて俺を呼ぶ声が聞こえた。
 

⏰:08/08/01 08:16 📱:P704i 🆔:mRKOS9rM


#500 [Mr.RabbIts!]
 

「…っはぁ…ヒロ…!」
 
聞き覚えのあるその声に、勢いよく振り向くと息を切らせた雄琉が立っていた。
 
「たっ、雄琉!」
 
俺が急いで駆け寄ると、雄琉は俺の方にもたれるようにして崩れ落ちた。
 
「雄琉!?大丈夫…」
 
「…よかった」
 
そう言って雄琉はニカッと笑うと俺を抱き寄せた。
 

⏰:08/08/01 08:21 📱:P704i 🆔:mRKOS9rM


★コメント★

←次 | 前→
↩ トピック
msgβ
💬
🔍 ↔ 📝
C-BoX E194.194