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#851 [我輩は匿名である]
:09/04/03 19:54
:SH704i
:8hALq0p.
#852 [
Mr.RabbIts!
]
★
匿名さん★
アンカーありがとうございます!
話が長くなりそうなので、
読み返すのにありがたいです
:09/04/03 23:33
:P906i
:DL.Dnh8Q
#853 [
Mr.RabbIts!
]
「紹介遅れました!多田孝志です!ちなみに昨日は教室に辿り着けませんでした〜」
朝のホームルームに教室の前に立たされ、孝志が自己紹介をした。
みんなクスクス笑って、孝志自身も照れているのか頭をかいて笑っている。
「じゃあ、次。自己紹介してもらおーか」
佐東の言葉に晴樹は緊張気味に正面を向いた。
:09/04/07 14:15
:P906i
:3i9F.f8Q
#854 [
Mr.RabbIts!
]
「…若松晴樹です。よろしく」
シーン…と静まりかえる教室をイメージしていると、女子からの黄色い声援が教室内に鳴り響いた。
「かわいー!」
「アイドルみたいー!!」
「照れてる〜かわいい〜!!」
目をパチクリさせていると、孝志からの嫉妬の目に気付きそちらを見た。
:09/04/07 14:19
:P906i
:3i9F.f8Q
#855 [
Mr.RabbIts!
]
「なんで晴樹だけ…」
拗ねている孝志に晴樹は苦笑いを返した。
「はい、じゃーお前たち2人も自分の席に着いて。授業始めるぞー?」
佐東に肩を押されてムッとしながらも、晴樹は教えられた自分の席に着いた。
:09/04/07 14:22
:P906i
:3i9F.f8Q
#856 [
Mr.RabbIts!
]
晴樹は名字が『若松』なので廊下側の一番後ろの席に座った。
孝志はわりと真ん中らへんの席だった。
いいなー。窓際の奴ら、廊下側とか寒いんだけど
そんな事を考えていると、隣の席から声をかけられた。
:09/04/07 21:34
:P906i
:3i9F.f8Q
#857 [
Mr.RabbIts!
]
「ハルキくん」
ん?と思いそちらを見ると結構かわいめの女子が、晴樹にニコッと笑いかけていた。
「私、望月彩音(もちづきあやね)っていうの。よろしくね?」
「え…あぁ、うん。よろしく…」
:09/04/07 21:40
:P906i
:3i9F.f8Q
#858 [
Mr.RabbIts!
]
人見知りが激しい晴樹が、おどおどしていると彩音はクスリと笑った。
「緊張してる、かわいー」
…かわいいって…
晴樹が少し眉間にシワを寄せて反論しようとした時、机を叩かれ『バンッ!』という音にビクついた。
恐る恐る音の理由となる人物の方に目を向ける。
どうやら晴樹の前の少年が晴樹の机を両手で叩いたらしい。
:09/04/07 21:45
:P906i
:3i9F.f8Q
#859 [
Mr.RabbIts!
]
「…な…なんですか…?」
あまりの剣幕にビビってしまい、タメなのに何故か敬語。
少年はゆっくり口を開いた。
「ハルキっつったな?」
「…え、う…うん」
「お前、彩音ちゃんが話しかけてくれてんのに何だよ、その態度!!」
:09/04/07 21:49
:P906i
:3i9F.f8Q
#860 [
Mr.RabbIts!
]
「…は?」
晴樹が目を見開いていると、もう一度少年が机をバンッ!と叩いた。
「は?じゃねぇんだよ!」
何だよコイツ…
話がつかめない……
「ちょっと、シュンくん!晴樹くんは緊張してるんだってば」
「彩音ちゃん…それにしたって…素っ気なすぎるじゃんか!」
:09/04/07 21:54
:P906i
:3i9F.f8Q
#861 [
Mr.RabbIts!
]
何で俺こんな怒られてんの?
晴樹の頭上にハテナマークが浮かんだ時、いつからいたのか孝志がいきなり現れた。
「はは〜ん。さてはシュンくん、彩音ちゃんにホレてるな?」
孝志が俺とシュンくんにしか聞こえないくらいの声でそう言うと、ひとり満足気に頷いた。
:09/04/11 08:39
:P906i
:ndSAbLaM
#862 [
Mr.RabbIts!
]
はぁ?と晴樹が溢す前に、シュンが孝志の言葉に過剰に反応した。
「っはぁ!?そ、そんなわけねぇし!!///」
あらー…わかりやすい。
晴樹は心の中で納得し、シュンに自己紹介を求めた。
:09/04/18 20:56
:P906i
:4omQvYMw
#863 [
Mr.RabbIts!
]
「俺か?俺は山岡旬(やまおかしゅん)だ」
よろしくな、とは言ってくれないところを見ると、やはり晴樹の事を良くは思っていないらしい。
「…よろしくね?」
自分から言ってみたが、旬はふんっと鼻をならし呟くように吐き捨てた。
「俺はライバルとはよろしくしないんだよ」
:09/04/18 21:02
:P906i
:4omQvYMw
#864 [
Mr.RabbIts!
]
晴樹は意味が理解できず、はー?と首をかしげていると、孝志が間を割って入ってきた。
「じゃあ俺とはよろしくだな!」
旬はおう!と返事をすると、不機嫌そうな晴樹をよそに孝志と握手を交わした。
:09/04/18 21:05
:P906i
:4omQvYMw
#865 [
Mr.RabbIts!
]
「俺とはー?」
そう言って晴樹は旬に手を差し伸べたが、あっさり無視されてしまった。
「なんだよー!旬くんーってば!!」
少し大きめの声を出して、肩を掴み体を揺すってみたが、まったくのシカト。
「こら、授業始めるってのに。多田、早く席に戻れー」
佐東に指摘され孝志は、はーいと返事をかえすと、自分の席へ戻っていった。
晴樹は旬の後ろ姿を軽く睨んだ。
なんだってんだよ…
:09/04/18 21:11
:P906i
:4omQvYMw
#866 [
Mr.RabbIts!
]
見た目によらず、晴樹は根っからの負けず嫌いだ。
なにか壁にぶち当たったらその壁が壊れて無くなるまで、何度も壁に体当たりするような性格だ。
「旬くん!」
そう、それは人と人との間に出来る壁でもだ。
:09/04/19 21:37
:P906i
:WFBr4G.M
#867 [
Mr.RabbIts!
]
晴樹は隙を狙っては、旬に話しかけた。
「旬くん」
「旬く〜ん?」
「シュ・ン・く・んってば!!」
しかし旬はうんざりした顔でシカトを続ける。
晴樹はむ〜っと頬を膨らました。
:09/04/19 21:40
:P906i
:WFBr4G.M
#868 [
Mr.RabbIts!
]
「どうすれば仲良くなれるんだよー!!」
晴樹は屋上からグラウンドに向かって叫んだ。
それを孝志は呆れた顔で見ている。
今は昼休みで屋上で二人は昼食をとっている。
「落ち着けよ。つか、いーじゃん別に。旬くんにこだわらなくても」
孝志はそう言ってパンをかじる。
:09/04/26 11:03
:P906i
:/HPS8pn.
#869 [
Mr.RabbIts!
]
「やだよ!なんか悔しいじゃんか!!」
ムキになる晴樹に何だそれ…と孝志は呆れた。
「それに、おまえなら他にも友達できそーじゃんか。……とくに女の子は」
眉間にシワを寄せて孝志は呟いた。
晴樹はその反応をみて、首をかしげる。
:09/04/26 11:06
:P906i
:/HPS8pn.
#870 [
Mr.RabbIts!
]
「せっかく昼一緒に食べよって誘ってくれたのに…頑なすぎんだよ!晴樹は!!」
孝志はそう言うとぷいっとそっぽを向いてしまった。
「だって旬くん誘いたかったんだもん…」
晴樹は女の子からの誘いを全て断り、教室から出ていった旬を追いかけて行ったのだ。
:09/04/26 11:09
:P906i
:/HPS8pn.
#871 [
Mr.RabbIts!
]
しかし、いつものごとくシカトを決め込まれ今に至る。
「なんで俺をそこまで避けるんだよ…なんか悪いことしたのかなぁ?」
そう呟いて落ち込む晴樹に孝志は励ますように言葉をかける。
「旬くんはな?なにもおまえが嫌いだからとかじゃなくて…」
「あっ!!」
しかしその励ましの言葉は晴樹の叫び声によって、かき消されてしまった。
:09/07/04 02:02
:P906i
:LyxB6FMs
#872 [くー]
:09/07/04 10:07
:SH906i
:NEVGyWK6
#873 [
Mr.RabbIts!
]
★
くーさん★
アンカーありがとうございます
!
:09/07/04 13:28
:P906i
:LyxB6FMs
#874 [
Mr.RabbIts!
]
今度はなんだよ…と孝志が訊く前に、晴樹はどこかを目指して物凄い勢いで走り去ってしまった。
「ぅおい!俺ほったらかしかい!!」
孝志は残ったパンと飲み物をまとめると、晴樹の後を追った。
:09/07/04 13:32
:P906i
:LyxB6FMs
#875 [
Mr.RabbIts!
]
「なぁ!晴樹っ何処まで行くんだよ!!」
そう叫ぶ孝志に見向きもせず走り続けながら答える晴樹。
「中庭に旬くんがいた!」
その答えに「また旬くんかよ…」と孝志がぼやいている間に、目的地の中庭に着いた。
ふと中庭を見渡すと、大きな木を見つめている旬がいた。
:09/07/25 11:14
:P906i
:64/4j5GQ
#876 [
Mr.RabbIts!
]
なにをしているのかと見ていると、突然さっきまで見つめていた大木に登り出した。
しかし2、3歩登るとずり落ちてしまい、もう一度と大木に飛び付いてはずり落ちと繰り返していた。
「…クッソ」
飛び付くのを止め、改めて大木を見上げている旬に二人は近付いていった。
:09/07/25 11:21
:P906i
:64/4j5GQ
#877 [
Mr.RabbIts!
]
「旬くん、なにしてるの?」
背後から話しかけられた旬は「おわっ!」と叫んで、後ろを振り返った。
「んだよ…。またオマエかよ」
その言葉を聞いてむーっとしている晴樹の横から、孝志が改めて訊く。
:09/07/25 11:26
:P906i
:64/4j5GQ
#878 [
Mr.RabbIts!
]
「さっきから何してんの?」
「あー…」
孝志の質問に首に手をやり、言いずらそうに口ごもる旬に二人は首をかしげる。
「木登りの練習でもしてたの?」
晴樹がにこにこと旬に訊いてみるものの、「バカッちげーよ!」と乱暴な答えが返ってきた。
:09/07/25 11:32
:P906i
:64/4j5GQ
#879 [
Mr.RabbIts!
]
「じゃあ、なんで木に登ろうとしてたの?」
「だから…」
旬が面倒くさそうにしていると、三人の頭上からニャーと弱々しい声が聴こえた。
孝志と晴樹は声のした方を見上げると、目の前の大木のかなり上の方に猫が登ってしまったまま動けずにいる。
:09/07/25 11:36
:P906i
:64/4j5GQ
#880 [我輩は匿名である]
:09/07/25 23:36
:W53T
:jbaBtvVo
#881 [
Mr.RabbIts!
]
「わっ!ネコ!!」
びっくりして叫ぶ晴樹に、旬はため息を吐く。
「…あの猫、どっから登ったのか降りれなくなっててよ」
その言葉を聞き、孝志も慌てて木に登ろうとするが結果は旬と同様、元の位置までずり落ちてしまった。
:09/07/29 14:28
:P906i
:YseIHQwY
#882 [
Mr.RabbIts!
]
孝志と旬が頭を抱えていると、晴樹は平然と言った。
「なにやってんの?登ればいーんじゃん」
そんな晴樹に旬が呆れたように言い返す。
:09/07/31 21:47
:P906i
:JTi8ox7M
#883 [
Mr.RabbIts!
]
「だから、それが無理くさいから悩んでんだよ!」
ばか!とまで言われた晴樹は口をとがらせる。
「登れるもん」
「嘘言えっ」
「嘘じゃないよ!」
晴樹はそう叫ぶと、大木にしがみついた。
:09/07/31 21:52
:P906i
:JTi8ox7M
#884 [
Mr.RabbIts!
]
「おいっ…」
旬が制止の声をかける間に晴樹はどんどん大木に足をかけ、登っていく。
孝志が「おぉ。」と感心していると、4分の1程度まで登った晴樹は2人と同様にずり落ちてしまった。
「あー…」
2人が残念そうに見つめる中、晴樹は唇を噛みしめていた。
:09/07/31 22:04
:P906i
:JTi8ox7M
#885 [
Mr.RabbIts!
]
「くっ…悔しい〜〜!」
晴樹はそう叫ぶと、辺りを見回し出した。
「登るよりいい方法ねぇのかな…」
旬がそう呟いていると、晴樹が何かを見つめ「あっ」と叫んだ。
:09/08/01 14:48
:P906i
:Y6Xrr.qg
#886 [
Mr.RabbIts!
]
「今度はなんだよ…」
半ば呆れながら旬が晴樹を見ると、晴樹はどこかを目掛けて走り出した。
「お、おい!…なんだアイツ??」
不思議そうに孝志を見てみるが、孝志もポカンとしている。
「ねえー!ここからなら登れるよ!?」
そんな二人に晴樹は少し離れた所から手をふる。
:09/08/25 13:55
:P906i
:/ZJJ42kg
#887 [
Mr.RabbIts!
]
その晴樹の声に反応してそちらを向くと、晴樹は焼却炉の前に立っていた。
「?なにする気だよ」
孝志が晴樹にきくと、見てて!と言った晴樹は焼却炉に上り始めた。
「おいおい!危な…っ」
旬の制止の言葉も届かず、焼却炉に上った晴樹は更に焼却炉のすぐ奥にある、この学校全体を囲んでいるフェンスに上り出した。
:09/08/25 14:01
:P906i
:/ZJJ42kg
#888 [
Mr.RabbIts!
]
ガシャガシャと音をたてながら、一番上までスイスイ上った晴樹は一息ついた。
「フゥ。これでいけるでしょー?」
たしかにフェンスづたいにそのまま進めば、大木まで辿り着く。
「おー!晴樹ナイス」
キャイキャイ喜ぶ孝志の隣では、心配そうに見つめる旬がいた。
しかし晴樹はそんな心配をよそに、フェンスの上を進み大木まで辿り着いた。
:09/08/25 14:06
:P906i
:/ZJJ42kg
#889 [
Mr.RabbIts!
]
そして何の躊躇もなく、晴樹は大木に足をかけ、フェンスから大木に体を移した。
「おー!!」
孝志が喜ぶ中、旬は思わず声をかけた。
「お…おい!気を付けろよ!」
旬に声をかけてもらえた晴樹は、一瞬驚いた顔をみせたが、すぐにフワッとやさしく微笑んだ。
:09/08/25 14:09
:P906i
:/ZJJ42kg
#890 [
Mr.RabbIts!
]
笑顔の晴樹に少しときめいた旬は、戸惑いながら晴樹から視線を外した。
晴樹はそれを不満に思いながらも、子猫救出に集中することにした。
「猫ちゃん〜助けに来たよ〜」
晴樹が子猫に話しかけると、子猫は小さくニャアと鳴き立ち上がった。
:09/08/29 23:57
:P906i
:0.vDzpGU
#891 [
]
あげ


:09/09/07 09:33
:SH904i
:wxB5hqds
#892 [
Mr.RabbIts!
]
:09/09/08 18:21
:P906i
:VLxjM162
#893 [我輩は匿名である]
:09/09/09 11:59
:N02A
:6S9WJ1tQ
#894 [
Mr.RabbIts!
]
★
匿名さん★
アンカーありがとうございます
:09/09/19 20:35
:P906i
:ghmM8uVI
#895 [
Mr.RabbIts!
]
そのままトコトコと枝の上を歩いて晴樹のもとへやってくる子猫を、晴樹は両手を伸ばして待っていた。
「もう少し…」
あと少しで手が触れる距離にまで子猫がきたその時、強めの風が木の葉や枝を揺らした。
:09/10/21 06:46
:P906i
:EkDUvlB6
#896 [
Mr.RabbIts!
]
「ニャッ…!」
子猫は短く鳴き声をあげると、突風にうたれよろめいた。
それに気づいた晴樹の体はすでに動いていた。
「あぶない!」
不安定な足場から無理に子猫に手を伸ばした晴樹は、落ちそうになった子猫をしっかりと抱きかかえることはできたが、自らがバランスを崩した。
:09/10/30 12:02
:P906i
:b4VnH4tU
#897 [
Mr.RabbIts!
]
ガサガサガサ…ドサッ!
子猫を守るように胸の中に抱えた晴樹の体は、木の枝や葉っぱにぶつかりながら地面へと落下していく。
痛みを予想していた晴樹は固く目をつぶっていた。
しかし予想していたより痛みは軽く、不思議に思いながら目を開けた。
:09/11/22 09:55
:P906i
:F3fCTp.A
#898 [
Mr.RabbIts!
]
「いってー…」
目を開けると自分の下に旬がいた。
「え、わ!旬くん、何で下に!?」
「お前がおれの上に落ちてきたんだよ!」
ギャーギャー言っている内に晴樹の腕の中から子猫はするりと抜け出した。
:09/11/22 10:03
:P906i
:F3fCTp.A
#899 [
Mr.RabbIts!
]
「はっ!猫ちゃん…」
晴樹があわてて子猫を目で追うと、草むらの中で親猫が心配そうに待っていた。
「ニャー」
その親猫に子猫はスリ寄り、嬉しそうに鳴き声をあげた。
:09/12/08 13:38
:P906i
:YTmVjTFE
#900 [
Mr.RabbIts!
]
晴樹はそれをにこにこしながら眺めていたが、下から旬の怒鳴り声が飛んだ。
「なに微笑んでんだよ!早く退けよ、バカ!!」
「だって可愛いんだよ〜。見て見て旬くん!他にも子猫いっぱい出てきた!!」
旬の申し立てを無視し、今もなお自分の上ではしゃいでいる晴樹を旬は無理やりに退かせた。
:09/12/08 13:42
:P906i
:YTmVjTFE
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