宝物。
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#701 [みぉり]
なんとも言えない沈黙が流れる



………『どうしたって残る』確かにそうかもしれない


私と同じような道を先に通っている彼が言うのだから


いつか、私の中の凪も…………




「おまえと俺は違うけどな」

⏰:09/08/16 13:13 📱:N905i 🆔:.Ij2WFbQ


#702 [みぉり]
「え?」


私と視線を合わさないまま続ける

『薄れていくんだろう』と思っていたのに………違うって……?


「俺はおまえと違って、日常から楓をなくした。いない日常を当たり前にしたから薄れてきたのかもしれない…………だから」


……………そういうこと…


「凪を………日常に残したまま……幼馴染みでいる私は……」



ゆっくり私に向き直る森くんがわかって、私は俯くように視線を落とす

⏰:09/08/16 14:35 📱:N905i 🆔:.Ij2WFbQ


#703 [みぉり]
「………薄れることは…ないかもしれない……のかな……?」


力なくつぶやいた私の頭に、ぽんぽんとぬくもりを感じた


「…………わかんねぇ」


頭に手を乗せたまま、低いトーンの声に顔を上げずにそのままでいると



ぎゅうっ

⏰:09/08/16 14:53 📱:N905i 🆔:.Ij2WFbQ


#704 [みぉり]
「ももも森くん!?///」


突然、変わった視界と体温に慌てて声をあげるが



ぎゅううっ



「〜〜ッ////」


より強く抱き締められて、緊張で心拍数が一気にあがった

⏰:09/08/16 17:58 📱:N905i 🆔:.Ij2WFbQ


#705 [みぉり]
「…………がんばれよ」
「………え…?」


耳元で聞こえる声は続ける


「俺が一緒にいてやるから」


その言葉に視界が、うっすら歪む

「ッ……だって…そんな甘えられないよ」

⏰:09/08/16 18:35 📱:N905i 🆔:.Ij2WFbQ


#706 [みぉり]
「ばぁか……俺が勝手にやってるだけだって言ったろ?」


すっと腕が離れて、見上げた森くんはいたずらっこのような笑顔


うるうると涙が溜まっていた私もつられて笑ってしまった



「……………ありがとう」

⏰:09/08/16 18:53 📱:N905i 🆔:.Ij2WFbQ


#707 [みぉり]
「また泣いてんのかよ」

「なっ泣きません!!」


けたけたと笑いながら、入れたまま飲んでいなかった紅茶を口へ運ぶ森くん見て


私もそれを飲み干した


砂糖を入れていないからか、ちょっと苦いような、ほんのり甘いようなそんな味がしたー・・・・。

⏰:09/08/17 01:39 📱:PC 🆔:2U1ig6GY


#708 [みぉり]
━━━―――……
少し落ち着いて、
さっきまでの重い雰囲気ではなくソファに並んで座ったままゆったりしていると



「………無理に消す必要はないけど、他の世界に目を向けることも大切だと思うぞ」


「へ?」



ふと、森くんが口を開いた



「視野を広げろってことだ」

⏰:09/08/17 22:48 📱:N905i 🆔:FgvliyIg


#709 [みぉり]
プルルルル………
「お、クリーニング終わったか?」



ソファから立ち上がり、内線電話をとる森くんの後ろ姿をじっと見つめる


視野を……広げる………か…

⏰:09/08/18 12:36 📱:N905i 🆔:9HI5uOfY


#710 [みぉり]
確かに、今までの私は


毎日学校と家の往復ばかり


塾に通うわけでなく、バイトをしているわけでもなく



よくよく考えてみれば、なんて狭い世界の中にいるのだろう

⏰:09/08/23 00:31 📱:PC 🆔:89PzgXoI


#711 [みぉり]
「……あぁ……ありがとう……部屋に頼める?…じゃぁ…すぐ」


ガチャン



「おぃ、クリーニング終わったって。すぐに持ってきてくれるから」



その言葉に、着替えを待っていたことを慌てて思い出した

⏰:09/08/23 01:35 📱:N905i 🆔:iKYjFwlo


#712 [みぉり]
「ああっありがとうございますッ!!」


「ん?元はと言えば、俺のせいだし………気にすんな」


ぽんぽんっと私の頭を撫でて笑う森くん


………そういえば、
森くんってよく、頭を撫でるけどくせなのかしら?

⏰:09/08/28 12:23 📱:N905i 🆔:2/u.you6


#713 [みぉり]
そんなどうでもいいことを考えてるうちに『コンコン』と扉をノックする音が聞こえた


ガチャ・・・・


「はい・・・・あ、サンキュ」


「いえ、こちらです・・・・・では失礼いたします。」


バタンッ・・・・


 

⏰:09/09/13 02:22 📱:PC 🆔:rdeG8H1A


#714 [みぉり]
「ほれっ」


バサッ


「うゎゎゎ…ッ」



振り向きざまに投げられた服を慌てて受け取る

⏰:09/09/20 18:03 📱:N905i 🆔:RnhLk7Sc


#715 [みぉり]
それは紛れもなく私の下着



「……〜〜〜〜ッ///」

「わっ…わりぃっ///」


一気にあがる体温と、森くんの真っ赤な顔に



「ばかー――――――っ///」


と、叫びすぐそばにあったクッションを思いっきり森くんに投げ付けた

⏰:09/09/23 17:07 📱:N905i 🆔:spxe/CYY


#716 [みぉり]
「っと……あ、ありがとうござ……ッ………」 

「どういた……しまし……」



ぺこりと頭を下げた先に見えたものに思わず私も、森くんも動きがとまった。



ちょうど、二人の間に落ちている薄いグリーンのもの

⏰:09/09/23 17:07 📱:N905i 🆔:spxe/CYY


#717 [みぉり]
【訂正】
すみません!!
715と716が逆です
読みにくくしてしまい申し訳ありません。



みぉり

⏰:09/09/23 17:09 📱:N905i 🆔:spxe/CYY


#718 [みぉり]
「っと……あ、ありがとうござ……ッ………」 

「どういた……しまし……」



ぺこりと頭を下げた先に見えたものに思わず私も、森くんも動きがとまった。



ちょうど、二人の間に落ちている薄いグリーンのもの

⏰:09/10/04 23:28 📱:PC 🆔:jTDftYgs


#719 [みぉり]
それは紛れもなく私の下着



「……〜〜〜〜ッ///」

「わっ…わりぃっ///」


一気にあがる体温と、森くんの真っ赤な顔に



「ばかー――――――っ///」


と、叫びすぐそばにあったクッションを思いっきり森くんに投げ付けた

⏰:09/10/04 23:28 📱:PC 🆔:jTDftYgs


#720 [みぉり]
━━━―――……
ガチャ・・・・ぼふっ


「・・・・・疲れた」



自室に戻って、ベットに倒れこむ


枕元の時計が示すのは20時すぎ


ちらり、と放り出したカバンを見る

・・・・借りた衣類はきちんと私が洗濯するからっと


無理やり森くんから奪い取って、入れた服でパンパンなそれ

⏰:09/10/04 23:33 📱:PC 🆔:jTDftYgs


#721 [みぉり]
「・・・・何してんだか」


家まで送ると言ってくれた森くんの言葉を押しのけ

ちょっぴり肌寒い道を、てくてく歩いてみたらなんと30分近くもかかってしまって


こんなに遠かったのか・・・と後悔しながら帰宅して今に至る


「着替えよ」



のろのろと、部屋着に着替えて一息つく

⏰:09/10/04 23:37 📱:PC 🆔:jTDftYgs


#722 [みぉり]
再び、ごろんと仰向けにベットに寝転がって一日を振り返る


・・・・・・森くんは、いつだって私を励ましてくれて


口は悪いけど、でも、いつも私の気持ちを見透かしていて


・・・・・・よく考えれば、それは、同じように・・・


むしろ、私よりもつらい経験があるからこそ、分かること


甘えてばかりで、ぐずぐずと、立ち止まっている私とは違う

⏰:09/10/04 23:41 📱:PC 🆔:jTDftYgs


#723 [みぉり]
・・・・自分にけじめをつけて、決断して、森くんの今がある


楓ちゃんとは・・・・距離があるけど、それでも


それを承知で、苦しい覚悟で今を選んでるー・・・・




「私って・・・・本当に中途半端。。。」

⏰:09/10/04 23:43 📱:PC 🆔:jTDftYgs


#724 [みぉり]
何度目かわからないため息をつく


甘えたっていいと、森くんは言ってくれた


視野を広くもつことも大切だとも………



「視野を広く……か…」


ふ、とパソコンを立ち上げて求人サイトをにアクセスする

⏰:09/10/06 17:23 📱:N905i 🆔:Rg9CNrpU


#725 [みぉり]
「コンビニ・・・・飲食・・・・へぇ・・・電話番なんてあるんだ」


カチカチッとパソコンを操作しながら

次々に募集要項をチェックする


色んな職種があるけど・・・・・でも、高校生ができる仕事なんて限られてる



「18歳以上・・・・またかぁ〜・・・」

⏰:09/10/08 21:33 📱:PC 🆔:BV9enb/g


#726 [みぉり]
「コンビニ……780円か…ぅうん………」


あくまで、視野を広げるって意味でバイトを探しているとはいえ



できれば給料が高いほうがいい、という願望も捨て切れず


カチカチ……


「あっ……これ……」

ひたすら画面を操作していて、目についた広告

⏰:09/10/10 11:04 📱:N905i 🆔:FU6ZODxg


#727 [みぉり]
『高校生可 時給:950円〜
 仕事内容:受付、事務処理』


これは…なかなか手頃な仕事かも

「なになに……」



詳しく見ると、それはとある塾の受付兼事務処理の仕事らしく

データ入力や館内案内が主な仕事らしい

⏰:09/10/11 14:32 📱:N905i 🆔:Tq/xRW9Q


#728 [みぉり]
「へぇ・・・・これなら私でもできそう♪」


早速、申し込み画面に進みメアドを登録してデータを送信



カタカタ・・・・カタ・・・カチッ


「あとは面接とか?とにかく連絡を待つわけね」

⏰:09/10/21 23:28 📱:PC 🆔:Gb6NXVoA


#729 [みぉり]
パソコンの電源を落とし、決まってもいないまだ見ぬバイトへの期待にわくわくしながら


怒涛のように過ぎた一日の疲れをとるためにすぐに眠りへ落ちていったー・・・・・




━━━―――……
数日後


「・・・・・なんで住所をちゃんと確認しなかったんだろ」


大きなオフィスビルを見上げて、思わずため息がでた


あの塾の仕事は特に面接もなく、電話のやりとりだけであっさりと合格

⏰:09/10/21 23:55 📱:PC 🆔:Gb6NXVoA


#730 [みぉり]
この場所、家からそんなに遠くもないし
自転車で十分に通える距離なのだけれど・・・・・



「はぁ・・・・」



再びため息をついて、道路を挟んで向かいの建物に視線をうつす


そこに見えるのはお洒落なバー・・・・


「・・・・・よりによって、凪のバイト先の向かいって・・・」

⏰:09/10/21 23:58 📱:PC 🆔:Gb6NXVoA


#731 [みぉり]
肩を落としつつも視線を戻し、ゆっくりとオフィスビルの扉を押しあけたー・・・・。





━━━―――……
「ゆうちゃん!!この書類コピー30部頼める?」


「はぁい!」


受付のすぐ後ろにあるコピー機を操作しつつ、ふぅっと息をつく。

⏰:09/11/14 16:02 📱:PC 🆔:bgWvNAX2


#732 [みぉり]
カシャンカシャンと、勢いよく紙を吐き出すコピー機の前にいると


隣に張っているカレンダーが視界に入った




「・・・・・今日で1週間かぁ〜」



「あっちゅーまっしょ?」


後ろから聞こえた声に振り返ると、数人のバイト仲間が立っていた

⏰:09/11/14 16:17 📱:PC 🆔:bgWvNAX2


#733 [みぉり]
「けいちゃん!」


”けいちゃん”は私に『はい、これ』とコンビニ袋を差出してにっこり笑う



「ゆうちゃんがバイトきて、もう1週間なんてねぇ〜早すぎるわ」とけいちゃん。


「最初は受講生かと思ったもんな」となおさん。


「そうそう!超びびったよね、受付できんの?!みたいな(笑)」とりかさん。

⏰:09/11/14 16:38 📱:PC 🆔:bgWvNAX2


#734 [みぉり]
「うぅ・・・・いや、確かに・・・・できるかめちゃ不安になりましたもん」


私がコンビニ袋に入ってたポッキーの袋をあけながら答えると


3人はポッキーに手を伸ばして笑う。


けいちゃん、なおさん、りかさんは大学生で
この塾で講師のバイトをしている。つまりは先生。

⏰:09/11/14 16:43 📱:PC 🆔:bgWvNAX2


#735 [みぉり]
しっかりもののけいちゃん、子どもっぽいりかさん、まとめ役のなおさん


この1週間で感じた3人の印象はこんな感じで・・・・


「あ、そろそろ授業始まるわ!りか!なお!急がなきゃ」


「えー・・・・もうちょいポッキー食べたい」


再びポッキーに伸ばそうとした手を掴まれ、りかさんをひっぱりながら「またね」と手を振って去っていくけいちゃん

⏰:09/11/14 16:55 📱:PC 🆔:bgWvNAX2


#736 [みぉり]
「おーい、俺をおいてくなよ」


ふっと困り顔で二人を見て、ため息をついたなおさんの手がぽんと私の頭を撫でる



「じゃ、またな。気をつけて帰れよ」


「はい。頑張ってね、先生」



ヒラヒラと手を振って教室に向かうなおさんたちを見送り、
とっくに終わっていた30部の書類を揃えて、塾を出る

⏰:09/11/14 17:07 📱:PC 🆔:bgWvNAX2


#737 [みぉり]
この1週間、私は毎日この塾でせっせとバイトをしていた。



初めてのバイトで緊張していたけれど、扉を入ってすぐにけいちゃん達が声をかけてくれてー・・・・・


『はじめて見る顔ね・・・・申し込みにきたの?』


『へ?あっいや・・・受付のバイトで今日からお世話になります!!園田有希と申しますっ!よろしくお願いしますー・・・・・』



・・・・・と、いう感じバイトが始まった。

夕方から22時までのバイト中、けいちゃん達も毎日バイトで・・・

ちょこちょこ声をかけてもらえて、本当にありがたいこと限りない

⏰:09/11/14 17:31 📱:PC 🆔:bgWvNAX2


#738 [みぉり]
両手をぐーっと伸ばして肩をまわして息を吐き出す



「・・・・・・帰ろっと」


くるり、と駐輪場に向かうためにみながらも



ちらっと凪のバイト先を見てしまう。



ガラス越しに店内の様子も見えて・・・・中に凪がいることを確認しつつ

⏰:09/12/01 21:43 📱:PC 🆔:1h9DhuWc


#739 [みぉり]
塾でバイトしていることを見つからないように


そそくさと、自転車に乗って帰路につく。


・・・・・・凪とは話をするのは、とても少なくなった


というより・・・・・私が、凪との時間を持たないようにしている



『いつまでも一緒』にいると、気持ちが整理できないかもしれない

⏰:09/12/01 21:45 📱:PC 🆔:1h9DhuWc


#740 [みぉり]
凪への気持ちをなくしたいわけじゃない



だけど、森くんの話を聞いて、自然に気持ちが薄れていく日が来ないんじゃないかって不安になったから



幼なじみでいたいと願った自分の気持ちと


凪を好きな自分の気持ちの両方をとることは


あまりにも都合がよすぎて・・・・・

⏰:09/12/01 21:51 📱:PC 🆔:1h9DhuWc


#741 [みぉり]
視野を広くすると決めたこの機会に



ほんの少しだけ、凪への気持ちと距離を置くことにした


━━━―――……
「ただいまー」



トントントン・・・・ガチャ、バタンッ


ドサッとカバンを机に置いて、ポケットから携帯を取り出す。

⏰:09/12/01 21:56 📱:PC 🆔:1h9DhuWc


#742 [みぉり]
ピッ・・・ピッ・・・・


新着メールあり、の表示を操作して思わず手が止まった



新着メール:森 陽臣



「・・・・・森くん」



ピピッ・・・・・ピッ・・・

⏰:09/12/01 21:58 📱:PC 🆔:1h9DhuWc


#743 [みぉり]
【最近、屋上で会わないけど元気?】


「・・・・・」



森くんに、バイトを始める報告をして以来、屋上には行っていない


・・・・・あの日、森くんの話を聞いてから自分が恥ずかしくなったから


森くんは気にしなくていいといってくれたけれど・・・・なんて中途半端で都合がいいことしか考えてないんだと

⏰:09/12/01 22:02 📱:PC 🆔:1h9DhuWc


#744 [みぉり]
自分で自分が情けなくて、会いにくいと自分自身で思ってしまったから




ピッピッ・・・・ピッ・・・


【メールありがとう。元気だよ〜!バイトも楽しいのと忙しいのとで放課後もすぐ帰っちゃってるんだ。連絡しなくてごめんね】



できるだけ当たり障りのないように・・・・普通の感じで・・・とメールを返した

⏰:09/12/01 22:04 📱:PC 🆔:1h9DhuWc


#745 []
気になります

⏰:10/02/04 09:24 📱:SH01B 🆔:HGI75EHE


#746 [みぉり]
長らく放置ですみませんでした

>>さん
ありがとうございます

⏰:10/02/12 18:55 📱:N905i 🆔:cQu7MZqQ


#747 [みぉり]
>>744から

トサッ……と、ベットに携帯を置く。



この一週間を振り返って、気付いたこと。




私は、本当に森くんに救われてばかりだったということ




…………まだ、会えないなぁ

⏰:10/02/12 19:00 📱:N905i 🆔:cQu7MZqQ


#748 [みぉり]
もう少し、自分の覚悟を貫けるようになって




凪への見方が少しかわって




そうしたら、会う気持ちにつながると思うから





今はまだ、このまま頑張ってみよう

⏰:10/02/20 10:20 📱:N905i 🆔:Ay0MMAXk


#749 [みぉり]
━━――……
陽臣side



ピッ………


久々に届いた、園田からのメールを読んで画面を閉じる



―――………やっぱりまずかったな




繰り返し考えるのは、先日の出来事




あの話を園田にしたのは、やっぱりよくなかったのかもしれない

⏰:10/03/07 16:45 📱:N905i 🆔:hsR3zGkc


#750 [みぉり]
俺と同じ立場だからと……話したけれど



俺と園田は違う



付き合いは短いが、自分を追い込みやすい性格にも見えた

⏰:10/03/12 14:23 📱:N905i 🆔:lvA2vWjg


#751 [みぉり]
そのことが引っ掛かって仕方がない


手帳に挟んだ時間割りを取り出して


明日の教科を確認する


………選択は…2時間目か

⏰:10/03/12 14:26 📱:N905i 🆔:lvA2vWjg


#752 [みぉり]
たまたま、古典のじいさんの都合でこの数日は授業がなかった


あれ以来、会っていない園田の顔を見るにはいいタイミングだな―――………

⏰:10/03/12 14:40 📱:N905i 🆔:lvA2vWjg


#753 [みぉり]
見やすくするのに立てます
☆アンカー☆
>>1-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500
>>501-600
>>601-700
>>701-800

⏰:10/03/12 14:49 📱:N905i 🆔:lvA2vWjg


#754 [我輩は匿名である]
━━━―――……
翌日
キンコーンカンコーン・・・・


「・・・・−で、ここの係り結びになるのはー・・・」



現在、古典の授業中
遅れを取り戻すためか、じいさんが口早に進めていく


それに付いていこうと、カリカリとノートに書き込む音が響いている中


俺は一人、ペンを握ることもなくじっとある後姿を見ていた

⏰:10/03/14 12:47 📱:PC 🆔:AdczLphM


#755 [みぉり]
「・・・・・・・・あからさまだろ」



ボソっと呟いてため息をつく


俺の視線の先の人物は、黒板のまん前で必死にノートを書いている


つい、この前までは俺の真後ろに座っていたはずなのにー・・・・


「すると・・・ココはどうなるかね?・・・君、・・・ええと」

「はい。園田です。そこは『今は昔』ですから『今となっては昔のことだが』となります。」

⏰:10/03/14 12:54 📱:PC 🆔:AdczLphM


#756 [みぉり]
「よろしい。ではー・・・」


ストンと椅子に座り、再び、ノートを書き出す園田の姿に


俺は大きくため息をついたー・・・・。

⏰:10/03/14 13:30 📱:PC 🆔:AdczLphM


#757 [みぉり]
確かに、あの話をしたのはまずかったかなとは思った


気にするんなと言ったが、あいつの性格上追い詰めるかも・・・とも後悔したさ



でも・・・・避け方が露骨すぎるだろぉ園田・・・・。



イライラもやもやする気持ちをそのままに、


机に突っ伏して、意識を手放すことにしたー・・・・。

⏰:10/03/14 13:33 📱:PC 🆔:AdczLphM


#758 [みぉり]
「――……ん…森くんッ」


「ぁ…?……どこ…?」


ふいに戻された現実に、はっきりしない頭のまま呟くと


「んっもう!!やっと起きた〜……」


あきれ顔でため息をつく園田が映り、そこでやっと目が覚めた

⏰:10/03/14 19:01 📱:N905i 🆔:snuQh3bs


#759 [みぉり]
――ガタガタガタッ
「なっ……ッ園田ッ」


思わず、身体を飛び上がらせた俺を見て笑う



「驚きすぎっ笑………も、授業おわったよ?休み時間もおわるし―……あのコに席返してあげて?」

言いながら、自身の後ろにチョコンと立ってる女子を指差す

⏰:10/03/15 00:01 📱:N905i 🆔:eXWAU22E


#760 [みぉり]
「あ・・・わりぃ・・・」


慌てて、ノートやら教科書やらをまとめだすと同時に


園田がすっと扉に向かって歩き出す。



「あっ!おいっ・・・・っ」


慌てて後ろから声をかけるも、園田は振り向くことなく足早に教室を出て行ってしまった。

⏰:10/03/15 00:16 📱:PC 🆔:38EE/k9o


#761 [みぉり]
んだよっ・・・そこまで避けんなよ・・・っ


イラっと気持ちがこみ上げて、ぐっと握った分厚い教科書がやや変形しているのを感じつつ扉を見つめているとー・・・・


「・・・・あのぉ〜・・・・」


手を止めた俺に申し訳なさそうに切り出す声に我に返る。


はっと視線を移せば、困り顔で俺をチラチラ見る女子


・・・・・とりあえず、教室戻らないと・・・だな

⏰:10/03/15 00:21 📱:PC 🆔:38EE/k9o


#762 [みぉり]
「あぁ、すみませんでした。ありがとうございました」


いかんせん、相手は上級生だ(いくら飛び級とはいえ)


俺はニコリと笑って、丁重に挨拶をすると教室を後にしたー・・・・

⏰:10/03/15 00:24 📱:PC 🆔:38EE/k9o


#763 [みぉり]
━━━―――……
有希side



うぅ〜・・・・気まずくしちゃった・・・よね


教室を後にしながら、次の移動先の音楽室へと廊下を歩く


森くんの顔をまともに見れなくって・・・結果、避けてますってアピールするような態度を取ってしまった


「はぁ・・・・ばかだ私って」

⏰:10/03/15 00:32 📱:PC 🆔:38EE/k9o


#764 [みぉり]
ため息をつきながら、10組の前を歩いていると


「あれ?有希?」


びくっ


後ろから耳馴染みの声に呼ばれて足が止まった



「・・・・・凪」



ゆっくりと振り返った先には、大好きな笑顔で手を振る凪がいた

⏰:10/03/15 00:40 📱:PC 🆔:38EE/k9o


#765 [みぉり]
「・・・・次、移動か?」


「ん・・・音楽で・・・・」


「そか・・・」

「・・・・・」



それ以上は生まれない会話に沈黙が流れる。

どちらとも、次の言葉を紡がない。


「・・・じゃね」

「あぁ・・・」

⏰:10/03/15 00:45 📱:PC 🆔:38EE/k9o


#766 [みぉり]
少し困ったような笑顔で手を振る凪に


私もニコリと笑顔を浮かべて、前を向いて歩き出す。



「「ーーー・・・・はぁ、何してんだろ」」



お互いに同じ科白を呟いてるなんて、思いもせずにー・・・・

⏰:10/03/15 00:48 📱:PC 🆔:38EE/k9o


#767 [みぉり]
━━━―――……
凪side


有希の後ろ姿が廊下を曲がり、見えなくなったところで廊下の壁にもたれた。



「・・・ばかじゃねぇの」



有希が俺を避けている。
この数日の有希の態度が、間違いなくそれを示してる。


それは俺にとっても、都合がいいことのはずなのにー・・・・

⏰:10/03/15 00:54 📱:PC 🆔:38EE/k9o


#768 [みぉり]
姿を見つけるたびに声を掛けてしまう自分がいる。


俺が名前を呼ぶたびに、緊張で肩を大きく揺らして


『どうしよう』と訴える瞳でこちらを向くことが分かっているのに


俺から話しかけなければ簡単に消えてしまいそうなつながりを
必死に繋ぎとめようとしている。


有希が・・・・きっと、自分と俺を想ってその態度を取っていることもわかってるのに

なんて、俺は臆病者なんだろう

⏰:10/03/15 01:06 📱:PC 🆔:38EE/k9o


#769 [みぉり]
「・・・・凪?どしたの?」


はっと声の先を見ると、高く結った髪を傾げて楓が立っていた。


「・・・や、なんでもないよ」


「さっきの・・・えと、有希?ちゃん??」

眉間にシワを寄せて、『そうだそうだ』と一人で答えに納得している楓の言葉に驚いた


「そうだけど・・・楓って面識あったっけ?」


「ん?あかりとよく一緒にいるとこ見てたし、前にちょっと話したことあるのよ」

⏰:10/03/15 03:05 📱:PC 🆔:38EE/k9o


#770 [みぉり]
ケロッと話す楓に『へぇ』と相槌を打つと、丁度、3時間目を告げるチャイムが鳴った


そのまま『じゃあ・・・』と10組の教室に戻る俺に、11組へと向かう楓の独り言が聞こえる



「ん〜、この間ハルの家にいた子だよね。。。ハルと付き合ってるのかなやっぱり」


ぴたっ


「・・・・・・・は?」

⏰:10/03/15 03:09 📱:PC 🆔:38EE/k9o


#771 [みぉり]
思わず足を止めて楓の方を振り返ったが、楓は既に教室に戻りピシャンと扉のしまる音とチャイムが鳴り響く




『ハルと付き合ってるのかな』




俺の頭の中には、さっきの楓の言葉が繰り返し流れて、

数学の瀬戸に声を掛けられるまで、その場から動けずにいたー・・・。

⏰:10/03/15 03:13 📱:PC 🆔:38EE/k9o


#772 [みぉり]
━━━―――……
陽臣side
・・・・・キンコンカンコーン


「っだぁ〜ッ・・・・俺はどうすりゃいいんだよッ」


放課後、今日一日で溜まった苛立ちを解消するために屋上へと足を運び、


思いっきり空に向かって叫んだ



・・・・・結局、あの後園田と顔を合わせることもなく(選択以外は別教科なので)一日が過ぎた


会ってどうにかなるものではないかもしれないが


あんなに露骨に避けられたら、文句の一つも言いたくなる

⏰:10/03/15 03:23 📱:PC 🆔:38EE/k9o


#773 [みぉり]
そりゃ、俺が余計なことを話したせいで・・・・


そうなったこともわかってる。わかってはいるが・・・・



なんでか、ムカムカとして落ち着かない。


ガッシャン・・・・思わず、すぐ近くのフェンスを蹴り上げ、ふと下を見下ろす

⏰:10/03/15 03:26 📱:PC 🆔:38EE/k9o


#774 [みぉり]
「・・・・・園田」



見下ろした先は、駐輪場


赤い自転車を押しながら、正門へと向かう園田の姿があった。


その後姿を思わず、目で追う。



ー・・・・あいつ、どこの塾でバイトしてんだ?

⏰:10/03/15 03:29 📱:PC 🆔:38EE/k9o


#775 [みぉり]
そんな疑問が降って沸いた。


俺が視野を広くしたらどうか、と提案したのがきっかけで園田はバイトを始めた。


それは本人にとって、つらいことになってはいないだろうか?


楽しいと言っていたけれど、本当だろうか?


『凪』から距離をとるために、俺に頼らないためにとった行動に違いない。


それなら余計に、無理をしていないだろうか?

⏰:10/03/15 03:33 📱:PC 🆔:38EE/k9o


#776 [みぉり]
そんなことが気になって、居ても立ってもいられなくなった俺は


そのまま園田の後を追ったー・・・・。


━━━―――……


「ここかよ・・・・」



園田の赤い自転車を確認し、改めてそのビルと周りを見回す

⏰:10/03/15 03:35 📱:PC 🆔:38EE/k9o


#777 [我輩は匿名である]
777 777 777
777 777 777
777 777 777

⏰:10/03/15 04:28 📱:SH904i 🆔:Hyd/Sg5U


#778 []
<<168ー200
<<201ー300
<<301ー400
<<401ー500
<<501ー600
<<601ー700
<<701ー800
<<801ー900
<<901ー1000
>>168ー200
>>201ー300
>>301ー400
>>401ー500
>>501ー600
>>601ー700
>>701ー800
>>801ー900
>>901ー1000

⏰:10/03/15 05:50 📱:P08A3 🆔:/DZafVrI


#779 [みぉり]
>>さん
ありがとうございます

⏰:10/03/15 19:39 📱:N905i 🆔:eXWAU22E


#780 [みぉり]
>>776から


夕方の今、特に人がいるわけでもなく


閑散としたこの路地の一角



しかし、夜も7時を回りだすとこの辺りは趣きを変え、夜の町の一旦を担う

⏰:10/03/15 19:44 📱:N905i 🆔:eXWAU22E


#781 [みぉり]
………こんな場所でバイトしてんのか


思わず、ため息が出る。

―…ってか、俺はここまで来てどうすんだよ

結局、塾の中にいる園田の様子なんで掴めるわけがない

⏰:10/03/15 19:58 📱:N905i 🆔:eXWAU22E


#782 [みぉり]
…………どーすっかな



ちらりと、視線を落とした先の、手元の時計が示す時間は17時すぎ

塾の隣には、マクドナルド


……………ちょうど、小腹も空いたことだし


そのままマックへと、足を向けることにした―……。

⏰:10/03/16 20:07 📱:N905i 🆔:BVxPAIyI


#783 [みぉり]
━━━―――……
有希side

塾のバイトは、まずは職員専用の制服に着替えることから始まる。


着替えたら、受付について今日の授業を確認する。


先生によっては、毎回資料の印刷を頼んでくる人もいたりするので印刷機とか用紙の残部をチェック


18時から開講なので、それまでの時間がばったばた動き回って・・・・・・

⏰:10/03/17 03:16 📱:PC 🆔:3Ve/zHtc


#784 [みぉり]
「うぅ〜ん・・・・後は政経と物理か・・・・」


現在、19:08。
18時からの1講義目が終わったら、今日は2講義目でおしまいの日。


そろそろ、講義終わりでけいちゃんたちが、受付に顔を出してくれる頃

⏰:10/03/17 03:21 📱:PC 🆔:3Ve/zHtc


#785 [☆]
>>1-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500
>>501-600
>>601-700
>>701-800
>>801-900
>>901-1000

⏰:10/03/17 09:28 📱:N905imyu 🆔:Bws6GZds


#786 [みぉり]
>>☆さん
アンカーありがとうございます(^^)

⏰:10/03/19 01:14 📱:PC 🆔:6pRh0USQ


#787 [みぉり]
>>784から
そんなことを思いながら、印刷した物理の資料をまとめて


配布物の棚へ並べてから事務室に戻ると


見たことのある後姿が、目に留まった。




思わず、足が止まった

⏰:10/03/19 01:17 📱:PC 🆔:6pRh0USQ


#788 [みぉり]
・・・・・え、・・・・な・・・んで?


事務室の扉を開けた正面の一角は、受付


その受付から見えたその姿は、間違いなく・・・・



高く結った髪、うちの学校の制服



「あの、語学クラスの椎名ですがー・・・・」

⏰:10/03/19 01:20 📱:PC 🆔:6pRh0USQ


#789 [みぉり]
振り向いて、窓口のぞく、くるんと大きな瞳


「あっ・・・・えと、有希ちゃん?」


間違いなく



「あ、はい・・・・どうも・・・」



楓ちゃんだ

⏰:10/03/20 10:43 📱:PC 🆔:4r6Pvan2


#790 [みぉり]
「ここでバイトしてるんだ〜!あ、私ね、ここの語学クラスで受講してるの。これからお世話になることもあるかと思うし、よろしくね」



「そうなんだ・・・こちらこそ・・・あ、何か聞きたいことがあったみたいだけど・・・?」



ニコニコ可愛い笑顔で、私に声をかけてくれる楓ちゃんを


直視できなくて、すぐに視線を下げて、話題を変えてしまった。

⏰:10/03/21 15:54 📱:PC 🆔:qFSnihsM


#791 [にゃーン星]
月に5000円稼いでるぢぇイ
tmse.jp/..
        

⏰:10/03/21 19:32 📱:W61SH 🆔:9Z1nhY3w


#792 [みぉり]
「あ、そうそう……」



楓ちゃんの話を聞いて、書類を出して手渡し去っていく後ろ姿にほっとため息をつく



「なんだ?ため息ついて」



ばっ


「なおさんっ!!」

⏰:10/03/21 23:34 📱:N905i 🆔:e7Gde336


#793 [みぉり]
すぐ後ろに、ペットボトルを片手に授業終わりのなおさんが立っていた。



「?今の―…知り合いか?」



「ん、同じ高校の」



ふぅん、と興味もそこそこに次の時間に使う資料を印刷しにいくなおさん

⏰:10/03/21 23:43 📱:N905i 🆔:e7Gde336


#794 [みぉり]
ほっと胸を撫で下ろし、時間を確認していると


パタパタと駆け寄る足音が聞こえてきた。


「なお〜っ!私のっ、これっ・・この資料印刷よろしく〜!!あ、特進クラスのデスクに置いといて〜っ!!」



長い髪を振り乱して、事務室に駆け込んできたのはりかさん。


「・・・・お前ね、講師が遅刻ギリギリってのはどうなのよ?」

⏰:10/03/23 23:11 📱:PC 🆔:jePp4ADI


#795 [みぉり]
「わかってるわよ!仕方ないじゃん!課題の研究で残され・・・っあぁ〜!!そんなこと話してる場合じゃないっ!!とにかく!頼んだよ!!」


壁掛け時計を確認して、なおさんに資料を手渡し(いや、押し付け?)靴を履き替えるりかさん



「・・・・はぁ〜。ったく、特進な?置いといてやるよ」

「頼んだっ!!」


呆れ顔のなおさんを横目に、事務室に併設されている講師の控え室に飛び込んだりかさんが出てきたのは授業開始の2分前

⏰:10/03/23 23:17 📱:PC 🆔:jePp4ADI


#796 [みぉり]
「じゃねっ!ゆうちゃんも頑張って〜!!」


「うん、いってらっしゃい。りか先生」



手を振って、走ってゆくりかさんを見送り、残りの仕事を終わらせるために頭を切り替えることにしたー・・・・・。


━━━―――……
『本日の講義は以上です。閉館は23時となります。また自習室の開放はー・・・・・』



授業終了後のアナウンスも立派なお仕事

⏰:10/03/23 23:27 📱:PC 🆔:jePp4ADI


#797 [みぉり]
アナウンスの後に、受講生の退室と自習室のIDをチェックして


残りは、警備員さんに託してあとは帰るだけ。


「ふぅ・・・。おしまい〜」

窓口を施錠して、受付終了の札を出してから思いっきり伸びをする。


・・・・我ながら、たった1週間でよくぞここまで出来るようになったもんだわ


自分をほめながら見た壁掛け時計が示すのは21:20。
夕飯は何かな〜なんて考えながら、更衣室へと向かった。

⏰:10/03/23 23:34 📱:PC 🆔:jePp4ADI


#798 [みぉり]
━━━―――……
陽臣side

「お客様、コーヒーをお注ぎしますか?」

「あ、すいません。」


にこり、と笑ってカップに淹れたてのコーヒーを注いで


去っていく店員にばれないように、ため息をつく。

・・・・何度目だ、このやりとり


店員さえ変われど、このやりとりを3回以上はしている気がする。

⏰:10/03/23 23:41 📱:PC 🆔:jePp4ADI


#799 [みぉり]
小腹が空いて、入店したこの店にかれこれ、4時間は滞在している。


始めは、のんびり窓の外を見たりしていたのだが・・・・



19時を回りだした頃から、徐々に変化していくこの一角を


ただただじっと見つめて、隣の塾の戸口に意識を向けて過ごしていた。

⏰:10/03/23 23:44 📱:PC 🆔:jePp4ADI


#800 [みぉり]
現在、22:08


・・・・・遅い。もう高校生が働いていい時間は超えてんぞッ


イライラしながら見る正面には、これまた夜の店ならではのしっとりムードなバーがあったり


そのまた、2つ隣のビルにはキャバクラやらなんやらの看板がピンクに点灯しているのが目に入る

⏰:10/03/23 23:49 📱:PC 🆔:jePp4ADI


#801 [みぉり]
「はぁ・・・・・あ、またかよ。」


こうやって、外を見てはため息をつくのも何度目か


それもこれも、園田がこんな場所でバイトをしているのが原因


・・・・いや、そのバイトをするきっかけは、俺の一言が原因なんだけど・・・・・



・・・・だが、それにしたってこの一角はちょっと、

⏰:10/03/23 23:52 📱:PC 🆔:jePp4ADI


#802 [みぉり]
・・・−って、俺がそんなことまで気にするのも変か?


いやいや、そもそも俺の発言が原因なわけだし・・・



そんなことをブツブツ考えていると、隣の塾の扉に人影が写り、


俺はすぐにそちらに意識を向けたー・・・・。

⏰:10/03/23 23:54 📱:PC 🆔:jePp4ADI


#803 [みぉり]
「あ・・・・」


扉から出てきたのは、うちの学校の制服の女子


遠目で見ても、一瞬で誰だかわかった



・・・・・楓



ヘッドフォンをして、携帯を触りながらスタスタと歩いていく


思わず、立ち上がった。

⏰:10/03/25 22:59 📱:PC 🆔:Oh/L3los


#804 [みぉり]
【感想板】
http//bbs1.ryne.jp/r.php/novel/3579/

感想や意見をいただけたら幸いですm(__)m



みぉり。

⏰:10/03/25 23:02 📱:PC 🆔:Oh/L3los


#805 [みぉり]
【感想板】
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/3579/

⏰:10/03/25 23:02 📱:PC 🆔:Oh/L3los


#806 [みぉり]
>>803から

こんな時間にッ…歩いて帰る気かよッ



傍らに置いていたカバンを掴み

店を出ようとして、足が止まった


今度は、扉から園田が出てきたのだ。

⏰:10/03/25 23:34 📱:N905i 🆔:LYm1ITj6


#807 [みぉり]
あいつは……自転車だからまだ安全なはず



パッと、そう判断して視線を外そうとした俺の目に

続けて見えたものは、園田と笑いながら出てきた男



スッと背が高く、眼鏡をかけた大人の男

⏰:10/03/28 00:57 📱:N905i 🆔:tCXte9cM


#808 [みぉり]
静かに、店を出てじっと二人を見つめた


二人の会話が聞こえてくる。



「えー?!じゃあ、なおさんのが、けいちゃん達よりも年下なの?!」


「えーって何だよ・・・・俺、あいつらより上に見えたわけ?笑」


「う〜ん。。。少なくとも年下には見えませんでした 笑」

⏰:10/03/28 02:06 📱:PC 🆔:Y99UOsDs


#809 [みぉり]
「このやろぉ〜 笑」


そう言いながら、園田の頭をグリグリと撫でる男

一方の園田も、笑いながらじゃれている




「・・・・ーーっ、園田っ」



「え?・・・・・!!もっ森くんっ?!」

⏰:10/03/28 02:12 📱:PC 🆔:Y99UOsDs


#810 [みぉり]
はっ


俺を見て驚く瞳に、はっと我に返った



・・・何してんだ?俺



思わず、声をかけてしまった自分に驚く

⏰:10/03/28 02:14 📱:PC 🆔:Y99UOsDs


#811 [みぉり]
「え〜!!すごい偶然だね!!こんなとこで会うなんて!!」 


ぱたぱたと、俺に駆け寄り話し掛ける園田


「あ、…いや………あぁ、そうだな」



声をかけるつもりは一切なかった

園田の表情を見て、バイトが本当に無理ではないことを確認したかっただけなのに

⏰:10/03/28 12:47 📱:N905i 🆔:tCXte9cM


#812 [みぉり]
ちら、と園田の後ろに立っている男を見ると



ばちっと目が合ってしまった



にやり


陽「ッ!?」


笑われたッ?!

⏰:10/03/28 14:57 📱:N905i 🆔:tCXte9cM


#813 [みぉり]
口元をふっと、緩ませたその男は今、間違いなく笑った



有「?森くん??」
陽「………ッ」


反射的に目線を反らし、うつむいた俺に不思議そうに声をかける


………っくそ、なんだよ

⏰:10/03/28 15:02 📱:N905i 🆔:tCXte9cM


#814 [みぉり]
妙に気恥ずかしく感じるのと同時に、イラっとした感じが渦巻いて起こった


・・・・なんで初対面の人間に笑われなきゃならない?



有「?ねぇ・・・・」


そのままの俺に、声を掛け続ける園田


な「有希、帰るぞ?」


園田の声を打ち消すように、投げかけられた声

⏰:10/03/28 17:09 📱:PC 🆔:Y99UOsDs


#815 [みぉり]
有「え?あ・・・・うん」


俺と眼鏡の男を交互に見て、戸惑う園田がゆっくりと身体の向きを変えてゆく


その動きに合わせて、反射的に



ぐいっ



有「ひゃっ・・・」



園田の腕を掴んで、俺の方に引き寄せてしまった

⏰:10/03/28 17:36 📱:PC 🆔:Y99UOsDs


#816 [みぉり]
有「なっ・・・どどどしたの?!」
陽「・・・・いや、ちょっと・・・・・」


それだけで、黙ってしまうと


な「・・・くくっ、じゃ、俺は帰るよ?笑」

有「あ、待って!CDは?」

な「バイクん中だし、明日持ってきてやるよ。それに・・・今日は無理そぉだしな」

⏰:10/03/28 18:07 📱:PC 🆔:Y99UOsDs


#817 [みぉり]
眼鏡の男は俺を見て、また、にやりと笑うと


ひらひら手を振りながら、駐輪場にあったバイクに跨り去っていった。



・・・・ー残されたのは、遠ざかるバイク音と困惑した瞳で俺を見る園田と、掴んだ腕を離せない俺

⏰:10/03/28 21:45 📱:PC 🆔:Y99UOsDs


#818 [みぉり]
何やってんだ?なんで呼び止めてんだ?


別にサラっと流せば良かったじゃないか


笑顔であの男と会話している様子からだって


十分、ここのバイトを楽しんでいることを感じ取れたじゃないか


それなのに、呼び止めてまで・・・・俺は何してるんだ?

⏰:10/03/28 22:09 📱:PC 🆔:Y99UOsDs


#819 [みぉり]
「ねぇ・・・どうしたの?・・・森くん?」


何も話さない俺に不安を感じたのか、小さな声に


ぱっと掴んでいた腕を離した。



「・・・・・・・邪魔してごめん」


「え?・・・・・?あぁ!!大丈夫だよ?明日、受け取ればいいだけだもの」

⏰:10/03/28 22:25 📱:PC 🆔:Y99UOsDs


#820 [みぉり]
けろっと笑顔で答えた園田だったが、ふと、真顔になって俺に向いた




「・・・・あの、・・・・もしかして、私を待っててくれた?」

「・・・・なんで、そう思うわけ?」


思いもしなかった園田の発言に、ドキッとしつつも努めて冷静に聞き返す

⏰:10/03/28 22:35 📱:PC 🆔:Y99UOsDs


#821 [みぉり]
「っ・・・・今日の、古典の時・・・とか、私の態度・・・悪かったな・・・と思って」



「・・・・は?」


それと、俺が園田を待つことにどんな繋がりがあるっていうんだ?


「え?違う?それで、怒るためにいた・・・・とかじゃない?」


「はぁ??」


なんだそれ、

⏰:10/03/28 22:44 📱:PC 🆔:Y99UOsDs


#822 [みぉり]
「あれ?・・・じゃあ、本当に偶然??ごめんなさいッ変なこと言って///」



一人で青くなったり、赤くなったりを繰り返す園田に



「ぷっ・・・・お前、おもしろいな」



肩の力が抜けて、笑ってしまった

⏰:10/03/28 22:49 📱:PC 🆔:Y99UOsDs


#823 [みぉり]
くるりと、向きを変えて歩き出すと、慌てて後ろから声が掛かる。


「あっ、どこか行くの?」

「どこかって・・・・お前、駐輪場にチャリ止めてるだろ?」

「へ?うん?」

「取りに行かなきゃ帰れないだろうが」


そのまま歩く俺の後ろから、パタパタと追いかけてくる足音が並ぶようにゆっくりと駐輪場へと向かったー・・・・

⏰:10/03/28 22:58 📱:PC 🆔:Y99UOsDs


#824 [みぉり]
━━━―――……
凪side


・・・・・・・誰だ、あいつ


店の前の看板を取り込むために、開けた扉をそのままに動けずにいた



俺の目線の先にいるのはー・・・・

有希と、知らない眼鏡の男

それから、うちの学校の制服を着た男子

⏰:10/03/28 23:02 📱:PC 🆔:Y99UOsDs


#825 [みぉり]
突然、道路を挟んだ向かいに現れた有希に驚いていたら


俺の知らない奴らが出てきて、有希を挟んでなにやら話を始めていた


ここからじゃ、声は全く聞こえない


表情も僅かにしか、読み取ることができない


じっと、やりとりを見つめていると

⏰:10/03/28 23:15 📱:PC 🆔:Y99UOsDs


#826 [みぉり]
「・・・・ッ!!」


制服の男が、有希を引き寄せる様子が飛び込んできた。


思わず、駆け出しそうになった足をぐっと留めて


そのままでいると、そのうちに眼鏡の男が去り


残された有希と制服の男だけになった

⏰:10/03/28 23:25 📱:PC 🆔:Y99UOsDs


#827 [みぉり]
制服の男が歩き出したのを、有希が追いかけて


すぐ近くの駐輪場に入っていった。


有希の赤い自転車ー・・・俺と色違いで買ったその自転車に乗った2人はそのまま、この一角を走って消えていったー・・・・。




俺は、ただただ立ち尽くしているだけで

⏰:10/03/28 23:35 📱:PC 🆔:Y99UOsDs


#828 [みぉり]
今の目の前で、繰り広げられたこの事実に困惑していた



・・・・なんだ?今の、


誰だあいつ



『ハルと付き合ってるのかな』


”『ハル』とー・・・・”

⏰:10/03/28 23:43 📱:PC 🆔:Y99UOsDs


#829 [みぉり]
「あいつがー・・・・『ハル』・・・?」


楓が今日、ポツリと言った言葉が再び、頭の中でループする


「あいつと・・・有希が・・・付き合ってる・・・・?」


そんなまさか


と、思う自分


そうなのか


と思う自分

⏰:10/03/28 23:50 📱:PC 🆔:Y99UOsDs


#830 []
頑張れ
この小説好きです
陽クンなんか好きです(笑)
でも凪が…

⏰:10/03/29 00:28 📱:P08A3 🆔:DTptub/U


#831 [みぉり]
>>さん 

コメントありがとうございます
陽臣に凪に……有希の周りも変化していきますのでぜひお付き合いください

また、感想板がありますので、そちらに感想をいただけましたら幸いです


みぉり

【感想板】
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/3579/

⏰:10/03/29 00:49 📱:N905i 🆔:HRA4Ur8A


#832 [みぉり]
>>829から


「…―っ凪ッおいッ」


はっ


後ろからの声に振り向くと、眉間にシワを寄せた恭ちゃんが立っていた


「あっ……ごめん」

「ったく、時間が掛かりすぎだろ、兄貴が早く帰れってうるさいんだよ」


言いながら、シャツの胸元を緩めて看板をさっさと店内にしまう

⏰:10/03/29 00:53 📱:N905i 🆔:HRA4Ur8A


#833 [みぉり]
その後について、裏口から店内へと戻る


ドサッ


「あぁ〜・・・今日は平日のわりには混んでたなぁ」


ソファに座った恭ちゃんは、肩を回してため息をついた

俺は、何も答えず黙々と、着替えを続けていると


「・・・・おい、凪・・・ちょっと座れよ?」


恭ちゃんのやけに低い声に、その動きを止められた

⏰:10/03/29 01:24 📱:PC 🆔:mHh3wW3w


#834 [みぉり]
「………ん?」


ほとんど、着替え終えた状態でロッカーを開けたまま


恭ちゃんの向かいに腰掛けた



「…………」

⏰:10/03/29 16:10 📱:N905i 🆔:HRA4Ur8A


#835 [みぉり]
少しの沈黙


俺をじっと見つめる恭ちゃんの視線に耐えられなくて



口を開いた



「………見てたの?」

⏰:10/03/29 18:05 📱:N905i 🆔:HRA4Ur8A


#836 [みぉり]
「・・・・・何を?」


「いや・・・・なんでもない」



そのまま、ふぅっとため息をついて天井を仰ぐ


「・・・・・・園田さんと森のことか?」


がばっ

⏰:10/03/29 19:37 📱:PC 🆔:mHh3wW3w


#837 [みぉり]
恭ちゃんの言葉に、勢いよく身体を起こして見つめた


正面の恭ちゃんは、にやりと笑いを浮かべていた



「さっきの・・・・園田さんと一緒にいた男子の名前だよ」


・・・・ーー森


「・・・・・下の名前は?」


「なんだっけな・・・確か・・・陽臣(ハルオミ)だったかな」

⏰:10/03/29 19:43 📱:PC 🆔:mHh3wW3w


#838 [みぉり]
森・・・陽臣・・・・楓の言ってたのは

・・・・やっぱりあいつか



『ハルと付き合ってるのかな』



付き合ってる・・・・のか・・・?

⏰:10/03/29 20:00 📱:PC 🆔:mHh3wW3w


#839 [みぉり]
また、そこに意識がいってしまいそうになったが、頭を振り払って前を見据えた



「恭ちゃん、さっきのやっぱり見てたんだ?」



そう、今きちんと確認すべきはそこ

それからー・・・・



「森・・・のことも知ってるの?」

⏰:10/03/29 20:17 📱:PC 🆔:mHh3wW3w


#840 [みぉり]
森 陽臣が・・・どんな人間なのか、それを知りたい



「・・・・知ってるよ。英会話スクールで俺が中3まで一緒のクラスだったんだ」



「へぇ・・・・で・・・その・・・どんなやつ?」


少しぎこちなく、問いかけた俺にふっと笑う

⏰:10/03/29 20:36 📱:PC 🆔:mHh3wW3w


#841 [みぉり]
「森?んー・・・いい奴だよ。頭の回転が速くて、なんでもソツなくこなしてたな、と、言ってもスクールでのあいつしか知らないけど」


「ふぅ・・・ん・・・」


恭ちゃんの返答に、相槌をうつしかできなくてそのまま俯いてしまうと、

ぽんっ

恭ちゃんの手が俺の頭を軽く、叩いて上から声が聞こえた


「さて・・・着替えて帰るか」


そのまますぐに立ち上がり、

⏰:10/03/29 20:55 📱:PC 🆔:mHh3wW3w


#842 [みぉり]
黙々と着替える恭ちゃんの隣に立って、帰宅の準備を進めたー・・・



━━━―――……
有希side


「えっと、先に森くんの家に行こうよ」

「は?なんで?」


「だって、私を送ってからじゃ帰りが歩きで遅くなっちゃうよ、それに私は自転車だから大丈夫だし・・・・」

⏰:10/03/29 20:58 📱:PC 🆔:mHh3wW3w


#843 [みぉり]
塾からの帰り道


━送ってく

━え?大丈夫だよ!自転車だもの・・・

━女一人じゃ、自転車だって危ないだろ



・・・・・そんな森くんの提案で、今、私の赤い自転車を森くんが漕いで

その後ろに私がちょこんと、捕まって乗っている

⏰:10/03/29 21:20 📱:PC 🆔:mHh3wW3w


#844 [みぉり]
「俺は平気だってー・・・」

「だめっ!送ってもらってる上にそれはできません!それが無理なら・・・森くんが私の自転車に乗って帰って」


「・・・・・強情」


「・・・・何か言いました?」


見上げた森くんの後ろ頭は、ふるふると首を横に振って
はぁっとため息を吐いていた


もぉっ・・・いい奴なんだか、・・・訳わかんない

⏰:10/03/29 21:36 📱:PC 🆔:mHh3wW3w


#845 [みぉり]
そんなことを考えつつも、森くんの背中に捕まって


この前のバイクとは比べ物にはならないくらいゆっくり流れる景色を見ていた



いくつめかの角を曲がったとき、向かいの歩道にある姿を見つけて


捕まっていた手を離してしまった


キキーッ


「・・・っぶねッ」

⏰:10/03/29 21:42 📱:PC 🆔:mHh3wW3w


#846 [みぉり]
突然、バランスを崩した自転車に急ブレーキをかけて


森くんがこちらに振り向く



「あぶねぇだろッ」


「ごめっ・・・だって・・・ねぇ、あそこの・・・・」



私が指差した先に視線を移した森くんが、目を見開いた

⏰:10/03/29 22:46 📱:PC 🆔:mHh3wW3w


#847 [みぉり]
「………あそこにいるのって」


無言のまま、見つめる先にあるのは―……



「楓ちゃん…でしょ?」



夜道をてくてく歩く楓ちゃん

⏰:10/03/31 18:15 📱:N905i 🆔:VvI2y36s


#848 [みぉり]
「………あぁ」


森くんが返したのはそれだけ、
なんとなく、気まずさが残る、けど


「夜道に歩きじゃ、危ない…よ」

遠回しに話すのは


『送ってあげて』


の気持ち……なんだけれど

⏰:10/04/01 23:46 📱:N905i 🆔:sK5sglPU


#849 [みぉり]
「…………」


ちら、と覗いた横顔は、表情かたく読み取れない


ただ、送ることをためらっていることは伝わってきて


「………自転車、降りて?」


私が背中を押すことにした

⏰:10/04/05 19:03 📱:N905i 🆔:lHqf5FuQ


#850 [みぉり]
「………なんで」


「私は自転車で帰るから、森くんは楓ちゃんを送って帰って、と思っているから」



さらり、と言って後ろを降りる

正面に立って見る顔はやっぱり険しさを醸し出していた。


「はい、降りて降りて」

⏰:10/04/05 19:06 📱:N905i 🆔:lHqf5FuQ


#851 [ポカリ]
失礼します


>>1-50
>>51-100
>>101-150
>>151-200
>>201-250
>>251-300
>>301-350
>>351-400
>>401-450
>>451-500

⏰:10/04/11 01:36 📱:SH06A3 🆔:3H/TvUPk


#852 [ポカリ]
>>501-550
>>551-600
>>601-650
>>651-700
>>701-750
>>751-800
>>801-850
>>851-900
>>901-950
>>951-1000

⏰:10/04/11 01:38 📱:SH06A3 🆔:3H/TvUPk


#853 [みぉり]
>>ポカリさん☆
アンカーありがとうございます!!
なかなか更新できずごめんなさい(>_<)

⏰:10/04/11 23:27 📱:PC 🆔:WH6mz90s


#854 [みぉり]
>>850から

そう言いながら、軽く森くんの背を押して


自転車のハンドルを握る


カゴの中のカバンを差し出す先は


「はい、森くんの」


俯き加減で、しぶしぶ・・・・

⏰:10/04/11 23:31 📱:PC 🆔:WH6mz90s


#855 [みぉり]
「ほらッ!!夜道に一人は危ないでしょッ!!」


楓ちゃんがいる道に身体を押しやる


「・・・お前は?」


私に押されることに抵抗はせず、楓ちゃんに向かって歩き出そうとしながらもこちらを心配してくれる


「え?自転車でちゃーんと帰るから大丈夫!!」


そんな森くんに満面の笑みで、手を振りササッと自転車を漕ぎ出した


「じゃね!また学校で〜」

⏰:10/04/11 23:37 📱:PC 🆔:WH6mz90s


#856 [みぉり]
振り返らず走って、角を曲がるときにチラッと見た森くんはまだこちらを見ていて


遠くても吸い込まれそうな、そんな瞳に目を奪われ


思わず落ちかけた自転車をなんとか漕ぎ続けて


知らず知らずのうちに、自分の心臓が速くなっていたのに気づいた

⏰:10/04/11 23:54 📱:PC 🆔:WH6mz90s


#857 [みぉり]
それが、自転車を早く漕いだせいなのか


去り際に見た、森くんの瞳のせいなのか




どちらのせいなのか、と考えている自分に困惑しながら


それでも必死に夜の町を駆け抜けて、ただひたすら家を目指したー・・・

⏰:10/04/11 23:57 📱:PC 🆔:WH6mz90s


#858 [みぉり]
━━━―――……
陽臣side


園田の自転車が、角を曲がるのを確認して


大きくため息をつく


そのまま、向かいの道路を、そこで信号待ちをしている楓に向かって


足を踏み出した

⏰:10/04/12 00:53 📱:PC 🆔:t37IgOjI


#859 [みぉり]
「・・・・楓、」


後ろから呼びかけても、楓の足が止まることはない


ヘッドフォンから音が漏れるほどの音量で音楽をかけながら歩いているのだから無理はないけれど


ーったく、あぶねぇなぁ、本当に


これが俺じゃなかったらどうする?


いきなり、夜道で襲われたってこいつはぎりぎりまで気配すら感じとれないだろうな

⏰:10/04/12 00:58 📱:PC 🆔:t37IgOjI


#860 [みぉり]
そんなことを考えてはため息がでたが、とにかくこちらに気づいてもらわないと


ひょいっと楓のヘッドフォンに手を伸ばし、外すと


「?!?!?!?!」


目を大きく見開いた楓が勢いよく、振り返った



「えっ?!?!ハルッ?!?!?!」

⏰:10/04/12 01:03 📱:PC 🆔:t37IgOjI


#861 [みぉり]
「よ、」


「何してんの?!っていうか、びっくりしたよぉ〜」


手を胸に当てて、はぁーっとため息をつく姿に


これまで感じていたイライラする気持ちじゃなくて


ただ、単純にふ、と笑いがでた

⏰:10/04/17 21:56 📱:PC 🆔:Rn5QrFyg


#862 [みぉり]
「や?ちょっと用があってその帰り道」

「へぇ〜、あ、じゃあ途中まで一緒に帰ろう?」



楓にヘッドフォンを手渡しながら、軽く同意すると


嬉しそうな、子どもの頃によく見た笑顔で並んで歩き出した


こんな風に笑って、並んで歩くなんて



ずっとこない、と思っていたのに

⏰:10/04/17 22:14 📱:PC 🆔:Rn5QrFyg


#863 [みぉり]
「・・・・・ねぇ?久ぶりだね、こうして話すの」



歩き出してすぐ、楓が切り出した



「・・・・・あぁ」



この1年、ずっと俺に聞きたかったことだろう


突然、俺は楓を突き放していたのだから

⏰:10/04/17 22:22 📱:PC 🆔:Rn5QrFyg


#864 [みぉり]
「・・・・・あのさ、・・・・」


そこまで話して口をつぐんだ楓


続いて聞きたいことは想像ができていた


けれど、そこに触れることをためらっているのもよくわかった

⏰:10/04/17 22:48 📱:PC 🆔:Rn5QrFyg


#865 [みぉり]
それ以上、俺からも口を開かず、そのまま歩き続けた


沈黙、でも気まずい空気じゃなくて



ただ、そこにお互いがいる昔の当たり前の空気が、今のこの沈黙を守っていた




「私・・・来月に留学することにしたんだ」

⏰:10/04/17 22:57 📱:PC 🆔:Rn5QrFyg


#866 [みぉり]
あと少しで、楓の家が見えてくる

そんな上り坂の途中で、楓が口を開いた




思わず、足が止まった





「・・・・・・へぇ」

⏰:10/04/18 13:52 📱:PC 🆔:wMNVx6oY


#867 [みぉり]
それに合わせて、楓も足を止め、こちらを向く。



「2年、オーストラリアへ行くの」


「・・・そ、か」



突然のことに、それ以上の言葉は出てこなくて


ポケットに突っ込んでいた手を、いつのまにか握り締めていた



「何よ、それだけぇ?寂しくなるなぁ、とか、気をつけろよ、とかないの?」

⏰:10/04/18 15:08 📱:PC 🆔:wMNVx6oY


#868 [みぉり]
頬を膨らませて言う楓、



「もー、ハルは昔っから本当に周りには関心がないんだから」


くるりと前を向いて、歩きだす

俺もそれを追うように足をすすめた

⏰:10/04/18 17:48 📱:N905i 🆔:yno7w.RM


#869 [みぉり]
少し前を歩く、楓の後姿



『留学することにしたんだ』



いつ決まった?お前はいつから行こうと思ってた?


遠い地で、一人だぞ?


怖くないのか?頼れる人間はちゃんといるんだよな?


想う言葉は浮かんでくるのに、声は出ない

⏰:10/04/19 01:09 📱:PC 🆔:4EEpFk..


#870 [みぉり]
「・・・・じゃ、ね」



無言のまま、坂を上りきり楓の家の前で立ち止まる


再び、俺を見るまっすぐな瞳は


幼い頃となんら変わらない。



ずっとずっと、俺を見る楓の目は


『幼なじみ』を大切に想っていることを伝えていた

⏰:10/04/19 23:01 📱:PC 🆔:4EEpFk..


#871 [みぉり]
「直接、話せてよかった。話せないかもしれないなって思ってたから」



真っすぐ、俺に向けられる視線



楓にとって『男』として、映らないことを認めたくなくて



逸らしてきた、この一年

⏰:10/04/20 18:17 📱:N905i 🆔:mCGHKb16


#872 [みぉり]
「また、詳しく決まったら話すね」


ばいばい、と手を振って背を向けた瞬間




……―ぐぃッ



「……ッなに?」

⏰:10/04/22 20:24 📱:N905i 🆔:anplJSYU


#873 [みぉり]
急に引っ張られ、驚いた顔で振り返った楓を


腕の中へ、抱き込んだ



ぎゅうっ



「?!ちょっ・・・・・・ハル??」



落ち着いた声で、様子を伺うように、話す楓

⏰:10/04/24 02:42 📱:PC 🆔:RJUy41LU


#874 [みぉり]
「・・・・・どうしたの?寂しくなった?笑」



腕を振りほどくわけでなく、触れるわけでなく



ただ、そのままで話しかける。




・・・・・・・・やっぱり、か。

⏰:10/04/24 02:44 📱:PC 🆔:RJUy41LU


#875 [みぉり]
「……………ハル??」



何も言わない俺に、違和感を感じたのか


腕の中の楓が、声色を変えた




「……………好きだ」

⏰:10/04/25 18:44 📱:N905i 🆔:chnKzOHM


#876 [みぉり]
今まで、口にして来なかった


楓に対しての想い



「俺は、楓のことがずっと好きだったんだ」




「………………」
「………………」

⏰:10/04/25 19:13 📱:N905i 🆔:chnKzOHM


#877 [みぉり]
しばし、沈黙




楓も、俺も




.

⏰:10/05/02 15:14 📱:N905i 🆔:OjY.RZTc


#878 [みぉり]
不思議と、焦りや後悔のように心臓が波打つことなく



楓の言葉を待った

⏰:10/05/02 15:30 📱:N905i 🆔:OjY.RZTc


#879 [みぉり]
「……………いつから?」



やっと返ってたのは、静かな声



「さぁ………自覚したのは、中2…………けど、」



ずっと、ずっと小さい頃から

⏰:10/05/04 11:11 📱:N905i 🆔:/oqQPYak


#880 [みぉり]
「ずっと、こどもの時からおまえが好きだったよ」



楓しか、女の子に見えなかった




話した後、少しだけ、腕の中で身体を固くした楓



「…………ハル」




「ん?」

⏰:10/05/04 11:45 📱:N905i 🆔:/oqQPYak


#881 [みぉり]
「ごめんなさい」



「ん。わかってる」



そのまま、俺の背中に楓が腕を回した



少し、肩が震えてるのが伝わる




「……なんでぇ?」

⏰:10/05/04 11:53 📱:N905i 🆔:/oqQPYak


#882 [みぉり]
声が震えるのを、必死に堪えながら紡ぐ



「なんで……今、言うのよぅ」



ぎゅぅ、と少し腕の力を強めて俺の身体を掴む



「…………ごめん、な」

⏰:10/05/04 11:55 📱:N905i 🆔:/oqQPYak


#883 [みぉり]
ふるふると、腕の中で頭を振る楓を撫でて



そっと、身体を離した



正面の顔は、涙を流して目を真っ赤にして

⏰:10/05/04 15:46 📱:N905i 🆔:/oqQPYak


#884 [みぉり]
「ハルは……大事な、幼なじみなの。……失くしたくない」



ぽろり、流れた涙はそのままで、だけど
しっかり俺の目を見据えていて



「今みたいに、話せなくてもいいから、だけど、避けたりしないで」


また一つ、涙が流れた

⏰:10/05/04 20:01 📱:N905i 🆔:/oqQPYak


#885 [みぉり]
「うん、わかってる。俺も、ずっと避け続けてごめん」



目を見て、こうやって素直に話ができるなんて思わなかった



「これは、けじめだから」


笑って楓の頭を撫でる

⏰:10/05/04 20:05 📱:N905i 🆔:/oqQPYak


#886 [みぉり]
「……けじめ、…さっき“だった”って過去形で話してたのも…?」


首を傾げて、涙を拭う楓から手を降ろして深呼吸した


「そ。たぶん……だけど、俺、お前を思い出にできそ」

⏰:10/05/04 20:17 📱:N905i 🆔:/oqQPYak


#887 [みぉり]
「……そ、か。…じゃぁ、……?」


「ん、大丈夫。もう、お前を避けたりもしないから」



それだけ伝えて、くるっと楓に背を向けて歩きだした



「ハルッ!!また明日ねっ!!」

⏰:10/05/04 23:06 📱:N905i 🆔:/oqQPYak


#888 [みぉり]
背を向けたまま、手を振って

顔をあげて


まっすぐ、前をみて歩きだした




……わかった。
俺、楓を過去にできるようになっていた

⏰:10/05/04 23:22 📱:N905i 🆔:/oqQPYak


#889 [みぉり]
大きく、息を吸い込んで、吐き出す




俺にとっての、『女の子』が変わりつつあることに気付いた




「…っし。」

⏰:10/05/05 12:15 📱:N905i 🆔:t8fCc0Bg


#890 [みぉり]
今度は、きちんと向き合おう。



今、あいつが『凪』と向き合っているように



俺も、自分の気持ちと向き合って、どうしたいか考えよう

⏰:10/05/05 12:37 📱:N905i 🆔:t8fCc0Bg


#891 [みぉり]
━━━―――……
有希side



ヴーッ…ヴーッ…


お風呂を出て、部屋に戻るとベットの上で震える携帯が目に入り



手に取り、画面を操作する



ピッ……ピッ……

⏰:10/05/05 13:02 📱:N905i 🆔:t8fCc0Bg


#892 [みぉり]
受信:森陽臣
『楓を送って、俺も帰宅した。気遣ってくれてありがとう。また、明日。おやすみ』


ピッ……



なんだろう、この気持ちは



素直に『よかった』と、感じられない私は

⏰:10/05/05 15:04 📱:N905i 🆔:t8fCc0Bg


#893 [みぉり]
━━━―――……
凪side


ピッピッ……ブツ………


画面に表示されるのは


【有希】の文字と

携帯ナンバー



「…………はぁ」



さっきから、画面にそれを、出しては消しての繰り返し

⏰:10/05/08 22:31 📱:N905i 🆔:UDxLxikM


#894 [みぉり]
ぐるぐる回るのは、店の外で見た光景



・・・・ハル、か


『付き合ってるのかな』


楓の言葉の言葉と、その光景のこと

⏰:10/05/22 01:39 📱:PC 🆔:u7uqnkhs


#895 [みぉり]
別に、それはそれで良いことなんだけれど……



もやもや、もやもや



気持ちが渦を巻いて
でも、有希に聞くこともできない

⏰:10/05/29 23:24 📱:N905i 🆔:X4KUC8x6


#896 [みぉり]
「っだよ……わけわかんねぇよ」



いらいら、いらいら、




膨らむのは、漠然とした不安

⏰:10/06/12 17:33 📱:N905i 🆔:HY5PXHcU


#897 [みぉり]
♪〜♪〜

いきなり、鳴りだした着信に思わず掴んだ



「もしもし?」

『あ、凪?楓だよ』


「……おぅ。どうした?」



電話の声は、わずかに涙声な気がして


トーンが落ちた。

⏰:10/06/12 17:37 📱:N905i 🆔:HY5PXHcU


#898 [みぉり]
「ん……ね、これからちょっと、会える?」




「今から?」



ちら、と見た壁の時計が示すのは11時すぎ



明日は、休日というわけじゃない

なのに、今から?

⏰:10/06/14 08:04 📱:N905i 🆔:hZRkMaz2


#899 [みぉり]
「……わかった、場所は?」


━━━――……

ザザ……ザ…


電話から15分、楓のバイクでついたのは近くの海

⏰:10/06/22 12:23 📱:N905i 🆔:71Wk5y0o


#900 [ポカリ]
久しぶりにあげ

みぉりさんふぁいと

⏰:10/07/09 21:02 📱:SH06A3 🆔:9dKhgkB6


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