ピンクな気分。U
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#800 [のの子]
 
「‥‥‥‥えっ?」

「あいつお寺の子だけあって霊感やらお祓いバッチリだから。ね?」

サーッとまた顔を青ざめた聡美を見て俺はまた笑う。

「意地悪ーっ!!」

今度は腕をボンボンと叩きはじめた聡美が可愛くて仕方がなかった。

前のように俺を見て

甘えてくる彼女が

愛しい。


‥大丈夫。
君は俺が守るから。
.

⏰:10/06/06 18:50 📱:SH06A3 🆔:85VqXOdo


#801 [のの子]
そんな言葉もう言えないけど、

大丈夫だから

そんな気持ちで叩いてくる聡美の手を捕まえる。

あぁダメだって‥

そう頭で考えるのに俺の手は彼女の手を離さない。

温かくて、柔らかい

愛しい気持ちが溢れ出す。

彼女の潤んだ目を見ると、今すぐ抱きしめてめちゃくちゃにしてやりたくなる。

‥うわ‥ヤバいなぁ


「聡美ちゃん、みんな見てるよ?」

俺は意地悪そうに笑うと、聡美もハッとして周りを見る。

⏰:10/06/06 18:59 📱:SH06A3 🆔:85VqXOdo


#802 [のの子]
 
「うわわっすみませんっ!ごめんなさいっ!」

聡美は慌てて俺から離れると桃ちゃんの影に隠れるように小さくなる。

「なんか懐かしい光景を見た気が‥俺だけ?」

「私もそんな気がしました。」

博也達の声に耳を真っ赤にする聡美を見つめていると、視界に彰が入った。

   『バーカ』

口パクでそう言ってベッと舌を出す姿が昔の懐かしい光景を蘇らせる。

⏰:10/06/06 19:03 📱:SH06A3 🆔:85VqXOdo


#803 [のの子]
 
そういえば聡美と別れる事を決める前に、こんなやりとりしたっけ‥

そんな事ふっと考える。

  『うるせーっ』

俺は笑って返す。

あの時とはなにもかも違うけど、

俺と、彰と、聡美は

まだ一緒にいる。

一緒に笑っている。

それはすごい幸せな事だと思った。
.

⏰:10/06/07 00:52 📱:SH06A3 🆔:n/VTElJI


#804 [のの子]
聡美Side

「俺ん家先祖代々継いでる寺で、親戚もお坊さんばっかだし霊感ついちゃってさ〜。」

「旬は霊感強くてねぇ。そのせいで小さい頃は今よりもーっとピリピリしてたんだよ?」

あははっと笑う旬君に私も苦笑いする。

「あっでも本当大丈夫だからね。俺もおじさんのとこで修業して使い分けられるからさ♪普段全く霊感0だしっ♪」

修業?

「修業って‥?」

私が遠慮気味に聞くと、

「あぁっ!言うの忘れてたよ。今うちに修業しに来てる子がいるんだ。」
.

⏰:10/06/07 09:35 📱:SH06A3 🆔:n/VTElJI


#805 [のの子]
 
「えっそうなの?」

「そうそう、旬に似て霊感強い子でね‥」

いや、だから修業ってなんの‥‥?

「あの修業‥って
「あっあれあれ!おじさんの寺だよ!」

旬君が満面の笑みで助手席から振り返る。

‥‥‥‥だから修業って

「じゃせっかくだし家に寄ってってよ。」

えぇーっ!!
.

⏰:10/06/07 09:38 📱:SH06A3 🆔:n/VTElJI


#806 [のの子]
 
「だから、修業って‥なんですか?」

ガックリと肩を落としてつぶやく。

「聡美ちゃん大丈夫?」

竜二君がクスクス笑いながら私の顔を覗き込んできた。

「‥たぶん大丈夫かな。ただ旬君が霊感あるなんて知らなかったから驚いてるだけ。」

「最初は俺も驚いたよ。でもあいつわざと怖がらせたりしないから平気。」

そっか、と話しているうちに和彦さんのお家に着いた。

お家っていうかお寺‥
.

⏰:10/06/07 13:02 📱:SH06A3 🆔:n/VTElJI


#807 [のの子]
 
でも緑に囲まれて大きな本堂に青い空はとてもきれいで、車を降りてから少し見入ってしまう。

「大きくて‥キレイ。」

私がポツリと呟くと、和彦さんは嬉しそうに笑っていた。

「じゃせっかくだ
「クソガキーッ!どこ行きやがったぁ!!」

ニッコリ笑った和彦さんが固まる。

「‥‥あの馬鹿〜っ。」

ため息をつく和彦さんの後ろの方から男の子が見えた。

⏰:10/06/07 13:07 📱:SH06A3 🆔:n/VTElJI


#808 [のの子]
 
「ハルッ!静かにしなさい!今皆さんが
「あっ旬君っ!旬くーんっ!!」

ハルと呼ばれた男の子は私達に気づくと満面の笑みで走って来る。

ガバッ!

「うぉっと‥ハル元気みたいじゃん。」

「うんっ!ってか旬君久しぶりじゃん!俺なんも予定入れないで待ってたのに思ってたより遅いから俺超ーっ暇でさ〜‥あっ怒ってる訳じゃないよ?だってこうやって会えたんだし!あれっ?旬君また髪の毛の色変えた?俺も早く染め―‥」
「いい加減にしなさいっ!」

和彦さんがハル君の腕を掴んで旬君から引き離す。
.

⏰:10/06/07 13:16 📱:SH06A3 🆔:n/VTElJI


#809 [のの子]
 
「ってぇ‥」

ムスッとしながらマシンガントークを止めたハル君。

ははっハル君て旬君が大好きなんだ‥

「すみませんね、こいつ旬来るといっつもこうで‥」

和彦さんは恥ずかしそうに頭をかく。

「俺ハルに好かれてんの♪」

旬君は逆に嬉しそうに笑っていた。

「ほらっ挨拶しろ。」
.

⏰:10/06/07 13:19 📱:SH06A3 🆔:n/VTElJI


#810 [のの子]
 
和彦さんに頭を叩かれ、ハル君はやっと旬君以外の私達に目を向けた。

「コホンッ‥えー皆さん初めまして、小竹春彦です。中三です。えーっと、ハルって呼んでください。」

簡単な自己紹介を終えるとハル君は気まずそうに頬をかく。

きっとさっき旬君に甘える姿を見られたのが恥ずかしくなったんだろうな‥

ハル君は肌が焼けて小麦肌に真っ黒な髪の毛は短くてさっぱり。さっきとは違ってキリッとした目には銀色のフレームの眼鏡をかけていた。
.

⏰:10/06/08 23:50 📱:SH06A3 🆔:Qfu8ZLHM


#811 [のの子]
 
「お坊さんにしては良い顔してるね♪」

桃が私に耳打ちしてきて私は頷く。

幼さの残る顔に大人っぽい雰囲気を持っていた。

「そういやハルさっきガキって言ってたけど‥」

「あぁっ!そうだっ親父っ!またあいついねーんだよ!」

ハルが和彦さんの肩を揺らす。

「あぁ〜またか‥」

和彦さんは揺れながら苦笑いする。
.
「」

⏰:10/06/08 23:57 📱:SH06A3 🆔:Qfu8ZLHM


#812 [のの子]
 
「困ったなぁ、千夏には‥」

千夏?

「‥先生、ぼくいるよ‥」

ビクッ!

小さな弱々しい声が私の足元から聞こえてきた事にビックリして目線をやると、そこにはいつの間にか男の子が私のショートパンツを掴んでいた。

「ひっ‥いつの間に?」

私の方をチラッと見ると、男の子はまた真っ直ぐ和彦さんの方を見つめた。

「おや、本当だ。そこにいたのか。皆が驚いてるからこっちにおいで。」
.

⏰:10/06/09 00:06 📱:SH06A3 🆔:mcZ2Ajo.


#813 [のの子]
 
男の子はまた私を見つめると、すぐに和彦さんの元へ走って行った。

なっなんだったの?

「おじさんっこの子が今修業してる子?」

「あぁ、そうだよ。千夏って言うんだけど‥ほら、千夏も挨拶しなさい?」

「‥‥‥‥‥‥‥。」

頭を撫でられた千夏君は変わらずじっと和彦さんにくっついたまま‥

「よっ、俺旬って言うんだ♪おじさんの親戚で、こいつらは俺の友達!お前は?」

旬君が目線を合わすように屈む。

⏰:10/06/09 00:20 📱:SH06A3 🆔:mcZ2Ajo.


#814 [のの子]
 
千夏君が和彦さんをチラッと見つめると和彦さんは笑って頷く。

「‥‥‥ぼくは千夏。千の夏って書く。」

「へーっ。じゃ千夏は夏生まれか?」

旬君の問いに答えるように千夏君は頷いた。

「夏男か。カッコイイじゃ〜ん。ちなみに俺は秋生まれ。千夏は小学何年だ?」

「‥‥‥二年。」
.

⏰:10/06/09 00:27 📱:SH06A3 🆔:mcZ2Ajo.


#815 [のの子]
 
「そっか。まだ二年か‥」

旬君は千夏君の頭を撫でる。

「大丈夫だよ。」

そう言う旬君の目はとっても優しかった。


――――――――


「じゃーねぇ!」

「何かあったら連絡しろよ〜?」

はーいっと私達も和彦さんの車を見送る。
.

⏰:10/06/09 00:34 📱:SH06A3 🆔:mcZ2Ajo.


#816 [のの子]
 
あの後本堂を案内してもらってから、私達は今日泊まる別荘に送ってもらった。

和彦さんのお寺から車で5分しか離れていなかったのがちょっと驚きだったけど‥

「木の家とか別荘っぽ〜い♪」

「うんっ、可愛いね♪」

初めてきた私達がはしゃぐのを余所に、旬君達はさっさと中に入っていく。
.

⏰:10/06/09 10:58 📱:SH06A3 🆔:mcZ2Ajo.


#817 [のの子]
 
「じゃ荷物置いたら早速始めよー。食材とか全部頼んでおいたから♪」

旬君はニコニコ笑って動き回る。

「あっじゃ私達食材切ったりするね。」

「おっじゃ女子チームは食材で、俺達は焼いてくわ。フクこれも持ってって〜。」


こうしてなんとか私達の目的、バーベキューが始まったのです。
.

⏰:10/06/09 11:03 📱:SH06A3 🆔:mcZ2Ajo.


#818 [のの子]
 
皆さんこんにちは

今回のバーベキューのお話なんですが、少し番外編に近いお話にしようと思います千夏君達と触れ合うお話になると思うので、楽しみにしてください

これからもよろしくお願いします
.

⏰:10/06/09 11:08 📱:SH06A3 🆔:mcZ2Ajo.


#819 [のの子]
千夏Side

――――――――

「おいっ千夏、聞いてんのかよ?」

ハルに呼ばれてハッとする。慌てて見つめるとハルはぼくを睨んでいた。

ハルこわい‥

「また見えたのか?」

ぼくはハルを見つめたまま頷く。

「ったく‥しょうがねぇな。」

ハルはため息を着くとぼくを抱き上げる。

ハルは目つきが悪いから怒ってると思うと、こうやってぼくを抱っこしてくれる。

怒ってるんじゃなくて、心配してくれてるんだって最近わかった。
.

⏰:10/06/09 11:18 📱:SH06A3 🆔:mcZ2Ajo.


#820 [のの子]
 
「相変わらず軽〜‥ちゃんと飯食ってんのになぁ。」

ぼくは小学二年生にしては背が低くて、ちっちゃい方だから簡単に抱っこできるみたい。

ハルはぼくを抱っこしたまま部屋に向かう。

「ハル‥‥ぼく早く大きくなりたい‥」

「じゃ牛乳飲め。」

「‥牛乳‥嫌い‥」

嫌い。

牛乳よりも自分が嫌い。

アレが見えちゃう自分が怖いよ‥
.

⏰:10/06/09 11:28 📱:SH06A3 🆔:mcZ2Ajo.


#821 [のの子]
 
ハルに抱き抱えられてもぼくには後をついてくるアレが見える。

「ハル‥怖いよ‥」

「大丈夫。」

ハルは少し早歩きになって部屋に向かう。

「お守りは持ってるか?」

ぼくは頷く。

「じゃそれ握ってろ。」

バンッ

部屋に入るとすぐに戸を閉める。

.

⏰:10/06/09 11:35 📱:SH06A3 🆔:mcZ2Ajo.


#822 [のの子]
 
「ほら、もう大丈夫だろ?」

ぼくはお守りを握ったまま戸の向こうを見つめる。

何もいない。

「まだ修業中なんだからあんまあいつらに関わるな‥前にも痛いめに合った事あるんだろーが。」

ぼくは小さな体をギュッとする。

「ハル‥さっきの旬て人も僕達と同じ?」

「そうだよ。旬君も寺の息子だから同じだよ。」
.

⏰:10/06/09 11:40 📱:SH06A3 🆔:mcZ2Ajo.


#823 [のの子]
 
「お前は旬君みたくなるんだ。霊感のONとOffを使い分けられるようにな‥だから修業サボんなよ?」

ハルがぼくの頭をクシャクシャ撫でると体温が伝わってきてホッとする。

あの人みたくなれたら、ぼくにも友達ができるかな‥

ハルに聞こうか迷ってやめた。

期待するのは疲れるから。
.

⏰:10/06/09 14:50 📱:SH06A3 🆔:mcZ2Ajo.


#824 [のの子]
――――――――

「ねぇ‥さっき言ってたの本当?」

『――本当だよ――』

「‥こんなに天気いいのに‥」

『――でも夜になれば変わるさ――』

「へぇ‥なんでわかるの?」

『――ずっと空を見てたらわかるようになった――』

「すごいね‥きっと嵐になるなんて誰も知らないよ‥君はすごいなぁ。」
.

⏰:10/06/09 14:56 📱:SH06A3 🆔:mcZ2Ajo.


#825 [のの子]
竜二Side

「あっこの肉焼けてるよ!」

「玉ねぎがぁ〜!目が痛い〜!」

「ってか焼きそばは?」

「焼きそばは最後だろ!」

「ちょっ聡美ちゃんその切り方危ないから!」

「えっ?大丈夫大丈夫♪」

「俺コーラ飲みた〜い。」

「そんな事言っても炭酸ないですよ!」
.

⏰:10/06/09 21:30 📱:SH06A3 🆔:mcZ2Ajo.


#826 [のの子]
 
少し遅れて始まったバーベキューはそれぞれ自由に動き回りながらも、みんな楽しんでいた。

「聡美ちゃん、そんな細かく無理に切らなくていいから。ね?」

さっきから俺は野菜を切る聡美の手つきが気になって仕方がない。

「ん〜‥でも細かくしないとっ!」

うわっ!!今指に当たってたっしょ‥!

「火が通りにくいでしょ?」

ニッコリ笑う聡美ちゃんの額に汗がにじむ。

頑張ってるのはわかるよ‥わかるんだけどっ

「じゃ俺と交代しよっ?聡美ちゃん休憩っね?」
.

⏰:10/06/09 21:40 📱:SH06A3 🆔:mcZ2Ajo.


#827 [のの子]
 
危なっかしくて見てられないっつーの!

「えぇ〜でも大丈夫っ。私女の子だし♪」

‥‥まさかの逆に気合いを入れてしまったパターン。

また野菜と向き合う聡美の手を慌ててとる。

「っ?なに?」

「もっもう野菜は十分じゃない?」

俺は聡美が切った野菜を指差す。
.

⏰:10/06/09 21:49 📱:SH06A3 🆔:mcZ2Ajo.


#828 [のの子]
 
「あれ、本当だ‥夢中で切ってたから気づかなかったや。」

包丁を手に置いたのを見て俺は小さく息を吐く。

「ってか早く食べなきゃ肉なくなっちゃうよ?男ばっかなんだし。」

「そうだねぇ、食べよ食べよ♪竜二君は食べた?」

聡美が俺に空の皿を渡してきた。

「俺もまだ‥」

そういやあんま食ってなかった。

「じゃ早くしないとっ!男の子なんだしたくさん食べなきゃ。」

聡美は自分の箸と皿を持ってニコッと笑う。
.

⏰:10/06/09 21:55 📱:SH06A3 🆔:mcZ2Ajo.


#829 [のの子]
 
「そうだね。」

俺もつられて笑う。


聡美とこうやって普通に話せるのが嬉しい。

でも聡美はもう全部を知っているはずで..

君は今、何を思って

俺を見つめて

笑っているんだろう?


俺は今、

君への愛を想ってる。
.

⏰:10/06/10 10:52 📱:SH06A3 🆔:8C1WWHb.


#830 [のの子]
 
♪〜♪〜♪〜

「あっ竜二君、携帯鳴ってるよ?」

バッグの上で俺の携帯が着信音を鳴らしていた。

「‥ありがとう。先行ってて。」

「うん。」

聡美がいなくなったのを確認して電話に出ると、俺もその場から裏庭の方へ向かう。

「なんですか?」

「竜ちゃん怒ってるの?せっかく勇気だして電話したのにな‥」

「電話してこないでください。友達いるんで切りますから。」
.

⏰:10/06/10 11:07 📱:SH06A3 🆔:8C1WWHb.


#831 [のの子]
 
「そこに元カノもいるんでしょ?」

ピタッ

携帯を握ったまま固まる。

こいつっ‥

「私も元カノさんと会いたいなぁ。竜ちゃんを夢中にさせてる女‥どんな子なのかな?」

「アンタに関係ないだろ。」

「関係あるよ〜。だって私の方が竜ちゃんの事わかってるん
「っるさいんだよっ!昔っからアンタのそういう所が大っ嫌いなんだよ!」

俺はつい大きな声を出す。
.

⏰:10/06/10 11:18 📱:SH06A3 🆔:8C1WWHb.


#832 [のの子]
  
「っひどい‥」

震える声が聞こえてきても、俺の胸にある怒りは消えない。

「ひどい?はっ笑わせんな、その言葉はアンタにお似合いだろ?」

俺は携帯を握り締める。

「昔アンタが俺を使ったように、今度は俺がアンタを使ってやる‥利用させてもらうよ。」

「‥っなにそれ‥復讐のつもり?」

うっすらと泣き声にも聞こえる声に、俺は動揺する事なく冷静でいられた。

「‥別に復讐じゃないよ。【暇潰しの遊び】。だからさぁ、ただのゲームの駒がでしゃばってんじゃねぇよ?」

「っ‥り ピッ!
プーップーップーッ
.

⏰:10/06/15 00:48 📱:SH06A3 🆔:pCcc.LHc


#833 [のの子]
ざまぁみろ‥

切れた携帯を見つめる。

パキッ
っ!

「‥よっ。」

枝の折れる音に反応して振り返ると、気まずそうな顔付きで立つ彰がいた。

「‥‥よっ。って、いつからいたわけ?」

俺は携帯をパンツのポケットにしまう。

「あぁ‥なんか『うるせー』とか『大っ嫌いだー』とかぐらいから?」

彰は人差し指で頬を書きながら俺に近づく。
.

⏰:10/06/15 10:01 📱:SH06A3 🆔:pCcc.LHc


#834 [のの子]
 
ほとんど最初っからじゃんかよ。

「あっそ‥まぁ俺も色々あるんだよね。」

愛想のいい笑顔を彰に向ける。

「色々ってお前‥電話の相手、由紀さんじゃねぇの?」

「‥は?」

‥その女の名前を聞けば、愛想のいい笑顔も固まる。

「知ってた、お前と由紀さんの関係。けど、俺が知った時はもう‥なんつーか終わった後だったっつーかさ‥だから敢えて振り返すような事言わなかったんだ。」

⏰:10/06/15 10:08 📱:SH06A3 🆔:pCcc.LHc


#835 [のの子]
 
「お前、知ってたのか‥そっか‥」

複雑そうに歪む彰の顔を見て、俺はただそれしか言えなかった。

「なぁ、さっきの由紀さんなんだろ?昔っから嫌いだとか復讐だとか‥由紀さんしか思い浮かばねぇし。」

彰は俺を真っ直ぐに見つめる。

その瞳は、以前のモノとは違う強い眼差しだった。

あぁ、やっぱり‥

良かった 良かった..

お前もう、

大丈夫。


「‥だったらなんだよ?」.

⏰:10/06/15 10:15 📱:SH06A3 🆔:pCcc.LHc


#836 [のの子]
 
「別に良くね?それにお前がむきになるような事じゃないだろ。」

俺は優しく笑う。

「っ‥お前わかってんのかよっ!由紀さんは隼人さんの元カノで、お前に何したかっ!」

「わかってるよ、そんな事俺が1番わかってる。でもさ、その俺がいいって言ってるんだし大丈夫だよ。」

彰は信じられないとでもいう顔で俺を見つめると、俺の肩を掴んできた。

いっ‥てぇ。

「彰、肩痛いんだけど‥」

「あいつはっ‥聡美はどうなんだよ‥」
.

⏰:10/06/15 10:31 📱:SH06A3 🆔:pCcc.LHc


#837 [のの子]
 
さっきまでとは違って彰は俺を睨む。

「お前が良くてもっ聡美はどうなんだよっ!あいつはまだお前の事好きなんだぞっ?」

彰の手で揺られる肩。

俺はそれを止める事もできずに固まる。

「お前がそんな事してたら‥あいつが傷つくんだよ‥俺も皆もっ!!それでもいいのかよっ?」

っ!

俺は彰から視線を外すように俯く。

彰も黙ると、俺達の耳にはバーベキューを楽しむ皆の声が聞こえてきた。

⏰:10/06/15 10:38 📱:SH06A3 🆔:pCcc.LHc


#838 [のの子]
 
「‥‥聡美はもう全部知ってるから。」

彰は俺の肩から手を離すと、小さな声でつぶやく。

「聡美は‥全部知ってなんだって?」

俺も自然と声が小さくなる。

「‥俺のせいじゃないって。償うなら、生きて真琴の分まで幸せになれってさ‥」

そっか‥聡美らしい言葉だな。

そんな事を思って俺はふっと笑う。

.

⏰:10/06/15 15:18 📱:SH06A3 🆔:pCcc.LHc


#839 [のの子]
 
「俺は‥これからちゃんと真琴の分も生きる。一応幸せになってやるつもり。」

彰もふっと優しく笑った。

「そっか‥良かった。」

俺の言葉に反応して彰が顔をあげる。

「色々‥心配かけて悪かった。旬達にも言うつもりだけど帰ってから話す。でもお前には、先に言っとこうと思って。」

俺はただ笑う。

「‥これがお前の思惑通りなら、この後はどうなる?お前は?」
.

⏰:10/06/15 15:27 📱:SH06A3 🆔:pCcc.LHc


#840 [のの子]
 
そう言って彰はじっと俺を見つめる。そんな彰を見つめながら、俺は何を言えばいいか考える。


彰、全てが俺の思惑通りに進んでなんかいない。

というか、お前が言うような思惑なんて最初からなかったのかもしれない。

これはただの俺の想いで、願いで、ワガママで‥

それに二人を巻き込んだだけなんだよ。

だから今、彰が言う思惑通りに進んでいるっていうなら、その先は‥
.

⏰:10/06/16 08:57 📱:SH06A3 🆔:SEUCZ6F6


#841 [のの子]
 
「彰君?って竜二君もいる。こんなとこで何してるの?」

「っ!鈴‥」

ペットボトルを手に鈴が不思議そうに立っている。

彰は慌てて振り返って鈴を見つめる。

「お前こそ何してんだよっ?」

「飲み物なくなりそうだから冷蔵庫から持ってきたの。それより二人こそ何してんのよぉ?

「‥それは秘密だよ。俺達も戻ろっか?」

俺は笑って彰の背中を叩く。

「竜二っ‥まだ話の途中
「 彰、 ‥―――」
.

⏰:10/06/16 09:06 📱:SH06A3 🆔:SEUCZ6F6


#842 [のの子]
彰Side


「――‥もう終わり。ね?」


そう小さく話すと、竜二は笑って俺の横を通り過ぎた。

グッ
握りしめた手に力が入る。

終わりって‥何がだよっ。

この話がかよ?

思惑がかよ?

お前がかよっ?


竜二‥お前はまた前みたく辛い事があっても平然と笑ってくのか?

「‥‥竜二っ、あの時気付いてやれなくてごめん。」.
.

⏰:10/06/16 09:13 📱:SH06A3 🆔:SEUCZ6F6


#843 [のの子]
 
俺は竜二の背中に呟く。

鈴には聞こえなかったのか鈴も戻ろうと歩きだす中、

竜二は振り返らずに

そっと右手を上げて手を振った。


俺は悔しくて、悲しくて、自分にムカついて‥その手を見つめる事しかできない。

「あれ、鈴ちゃんと竜二君?何して‥あっ彰くーん!」

っ?

竜二と鈴の背中を見つめていると、向こうから聡美が走ってきた。
.

⏰:10/06/16 09:21 📱:SH06A3 🆔:SEUCZ6F6


#844 [のの子]
 
聡美は竜二と鈴の横を通りすぎて、真っ直ぐ俺の所に走ってくる。

「‥‥聡美ちゃん?」

その時、竜二の声が聞こえた気がした。


「彰君っ、次っ!次彰君の番だよ!」

笑いながら俺の腕を掴む聡美に俺はビクッとする。

「なっちょっと待っはぁ?何が俺の番なんだしっ!」

とりあえず訳がわからないもんだから俺はその手を振り払う。

⏰:10/06/16 09:34 📱:SH06A3 🆔:SEUCZ6F6


#845 [のの子]
 
「やっぱり忘れてる〜。次、彰君が仕事する番だって!私、旬君達に呼んできてって頼まれたんだよ。」

‥‥‥仕事?ってかそんなほっぺ膨らまさせて睨まれても可愛いだけ―――

「ってこんなの俺のキャラじゃないだろ!!っつか仕事ってなんだし!」

自分の心の声にツッコミながら、聡美の言う仕事も聞き捨てならない。

「買い出しだって。」

「はぁっ!?」

あいつら1番めんどくせーの回してきやがったな‥
.

⏰:10/06/16 09:41 📱:SH06A3 🆔:SEUCZ6F6


#846 [のの子]
 
「彰君、大丈夫?」

遠い目をしてる俺に聡美は首をかしげる。

「ん?あぁ大丈夫。」

「本当に?」

「本当に。‥お前こそ大丈夫か?」

聡美の頭に手をやると驚いたのか聡美がビクッとする。

「わっ私?私なら大丈夫‥うん、平気。」

嫌がるかと思ったけど聡美はそのままじっとして俺を見つめながらいつものように笑う。
.

⏰:10/06/16 13:51 📱:SH06A3 🆔:SEUCZ6F6


#847 [のの子]
 
さっきまでのイラつきは一体どこへ行ったんだろう。聡美がいると自然と心が和む。

ふっとさっきまで見つめていた先を見ると、竜二と鈴の姿はもうなかった。

危ねぇーっ。こんな所見られたら気まずかった‥

「ねぇ彰君‥」

「ん?」

「竜二君に話したの?」
.

⏰:10/06/16 13:56 📱:SH06A3 🆔:SEUCZ6F6


#848 [のの子]
 
聡美は眉を下げて俺を見つめていた。

「‥一応。詳しくは話してないけど、お前に全部話した事は言ったよ。ダメだった?」

「ん、大丈夫‥」

聡美は首を振るとそのまま俯くと黙ってしまった。

‥‥困った。こんな凹まれてもなぁ..

「ごめん、聡美。お前自分で話したかったんだろ?勝手に俺言っちゃって‥」

「えっ違う違う。それは大丈夫っ。ただ‥ただね、竜二君は大丈夫かなって。」.

⏰:10/06/16 14:02 📱:SH06A3 🆔:SEUCZ6F6


#849 [のの子]
 
「彰君と同じように竜二君も‥まこ姉の事で傷ついてるんじゃないかな?」

「あぁ‥まぁそれなりにあいつも当時色々あったからな。」

聡美は悲しそうな目でさっきまで竜二がいた所を見つめる。

やっぱまだ好きなのか‥

「まだ好きなら‥力にでもなってやれば?」

俺は嫌みにも聞こえる言葉を口にしてしまったと口元を抑える。
.

⏰:10/06/16 14:09 📱:SH06A3 🆔:SEUCZ6F6


#850 [のの子]
 
やっべ‥今のは聡美機嫌悪くなるかもな

そーっと聡美を見ると案の定俺をじっと見つめていた。

「やっ今のは悪い意味じゃなくって‥」

「私と竜二君てね、一ヶ月も付き合ってなかったの。私自身もっと長く感じてたんだけど‥呆気ないよね。」

聡美は苦笑いする。

「別れてから何がダメだったのかなとか、私嫌われたのかなってずーっと考えてた。私のあれがダメだったのかも、嫌われるような事したんだって思って‥」

俺は黙って聡美の話を聞く。

「でも竜二君に『友達だよ』って言われてからちょっと気持ちが軽くなったの。それは私の全てを嫌いになったとか、否定する訳じゃないって思えて‥」
.

⏰:10/06/16 14:19 📱:SH06A3 🆔:SEUCZ6F6


#851 [のの子]
 
「でもそしたら逆になんで私達は終わったんだろう、ってまた思うようになっちゃったの。」

「それはたぶん‥」

「うん‥まこ姉の事かなって私も思った。竜二君てさ‥たぶん私が妹だって最初から気付いてたよね?」

聡美は困ったように笑う。

「今思い出すとちょっとそれっぽい事とかあったし‥まぁそれでどうして別れに繋がったのかまではわかんないけどね。」

聡美はうーんと考えるかのように首をかしげる。

.

⏰:10/06/18 12:00 📱:SH06A3 🆔:Tze.UBAs


#852 [のの子]
 
「もしかしたら私が妹って事に耐えられなかったのかもだし、私の事をただ単に好きじゃなくなったのかもしれない‥私がわかるのは竜二君は別れるって決めた事だけ。」

聡美は大きなため息をつく。

「なんだよ、デカイため息して‥」

「ん〜?なんかもう正直わっかんない。私ね、もう竜二君とは友達っ!て思ってるつもり。まぁできてるかわかんないけど‥」

確かにできてるか微妙‥
.

⏰:10/06/18 17:07 📱:SH06A3 🆔:Tze.UBAs


#853 [のの子]
 
「だからぁ、彰君に『まだ好きなら力になってやれよ』なんて言われたら困っちゃうの。」

「結局そう言われんの嫌って事か。」

俺がボソッと呟くと聡美が俺の肩にパンチしてきた。

「っなんだよ?」

「嫌なんて言ってないでしょう?ただ困っちゃうって言ったの。私はもう竜二君とは友達なんだもん‥好きならとか言われてもどうすればいいかわかんないっ。もちろん友達としてなら力になるよ?」
.

⏰:10/06/18 17:16 📱:SH06A3 🆔:Tze.UBAs


#854 [のの子]
 
「ふ〜ん‥友達ねぇ。」

俺は殴られた肩をさすりながら聡美を横目で見つめる。

「‥‥こんな事言う私は薄情かな?」

「友達として力になるのがなんで薄情なんだよ。」

「だって‥なんか‥」

聡美が俯いてるのを見て俺までため息をつく。

「えっと〜‥あるところに大好きな彼と付き合っていたのに突然フラれてずっと泣いてた女がいました。ですが彼にフラれて一週間ちょっとでその女は彼とは友達!と話しました。」
.

⏰:10/06/18 17:28 📱:SH06A3 🆔:Tze.UBAs


#855 [のの子]
 
突然話し出した俺に聡美は顔を上げる。

「さて、それを聞いてどう思うか?そりゃ人それぞれの意見があるでしょうが‥」

聡美はじっと俺を見つめる。

「俺は、頑張り屋で真っ直ぐな子だと思いましたとさ。ちゃんちゃん‥ぐらいの話しだろ。お前気にしすぎっ。」

聡美の頭をクシャクシャっと撫でると俺は歩きだす。

「っつーか俺買い出し行かねぇと旬達うるせぇし行くわ。お前ももう戻れよ?」
.

⏰:10/06/18 17:38 📱:SH06A3 🆔:Tze.UBAs


#856 [のの子]
 
「あっ待って。」

聡美も慌てて小走りで俺の横にくると

「コホンッ‥えっと悩んでいたその女の子はある男の子に励まされて嬉しくなりました。なので、」

コラコラ、適当に俺が作った話の続きを勝手に作るなよ。

クスクスと笑う聡美を不思議そうに見つめる。

「私も一緒に買い出しに行きまーすっ♪」

「はっ?」

元気に手をあげる聡美に呆れ顔で俺は笑った。
.

⏰:10/06/18 17:50 📱:SH06A3 🆔:Tze.UBAs


#857 [のの子]
聡美Side

「ちょっと聡美〜‥」

「わわっ何?どうしたの?」

桃に引っ張られ無理矢理座らさせる。

小声で話す桃は私を呆れた表情でため息をつく。

「どうしたの、はこっちのセリフでしょう?突然いなくなったと思ったら彰君と戻ってきてしかも二人だけで買い出し行くなんてぇ‥いいのぉ?」

「?‥何が?」

桃はもうっとほっぺを膨らます。

「りゅ・う・じ・く・んっ!彰君とばっかいて誤解されちゃうかもよぉ?」
.

⏰:10/06/18 20:31 📱:SH06A3 🆔:Tze.UBAs


#858 [のの子]
 
「あははっ誤解も何も別になんもないもん。それに私竜二君とは友達だし?」

私はほっぺを人差し指でさすとえへっと首をかしげる。

「そうだけどぉ‥竜二君と復活するぞっとか思ってないわけぇ?」

復活‥そういえばよりを戻すとか深く考えた事なかったかも。

「思ってなかったんだ‥なんだぁ、じゃいいや。」

私の表情を見て桃は察知したのかストンッと私の横に座った。
.

⏰:10/06/18 20:39 📱:SH06A3 🆔:Tze.UBAs


#859 [のの子]
 
「じゃいいやって‥あははっ‥」

苦笑いする私に桃は

「聡美なりに気持ちの整理はもうついてるって事なんでしょう?なら私がとやかく騒ぐ事もないし〜。」

「ん、まぁね‥なんか気使わせちゃったみたいでごめんね?ありがとっ♪」

そう言って私が笑うと、桃はチョンッとくっついてきた。

「桃?」

桃はニコッと笑って私に衝撃的な言葉を耳打ちしてきた。




「じゃぁさ、彰君とくっついちゃいなよ♪」


.

⏰:10/06/18 20:45 📱:SH06A3 🆔:Tze.UBAs


#860 [のの子]
 
「‥‥‥えぇーーーっ!」


――――――――

「おいっ!聞いてんのかよ?」

「っ!えっあっごごごめんなさいっ!聞いてなかったです。」

彰君はムスッとして私を睨む。

「あはははっ‥暑くてボーッとしちゃっひゃ!!」

「目泳いでんだけど。なんかあったのか?」

急にほっぺを摘まれてつい私は彰君を見つめる。

ドキッ

「あっ‥‥」

ドキッてしちゃった‥

「‥お前変だぞ?」

彰君は私を相変わらず睨む。

⏰:10/06/18 20:57 📱:SH06A3 🆔:Tze.UBAs


#861 [のの子]
 
『彰君とくっついちゃいなよ♪』

桃の言葉が再び蘇ると、頭の中に響く。

もっ桃が変な事言うから変に意識しちゃうじゃんかー!

何も知らない彰君は相変わらず私のほっぺを摘んだままムスッとしている。

「っ‥あにょ‥‥いひゃい‥」

「んっ?なんだよ?」

ドキッッ!

自分よりも小さい私と目線を合わせようと前屈みになった彰君。

「なに?」

「あっ‥う‥あにょ〜‥」
.

⏰:10/06/18 23:22 📱:SH06A3 🆔:Tze.UBAs


#862 [のの子]
 
今まで彰君を男の子として意識した事はあったけど、正直そういう恋愛面で意識した事はなかったと思う。

だって私ずっと竜二君の事が好きだったし‥

でもまさか桃の一言でこんなに意識しちゃう自分がいたとは‥‥

たぶん今の私顔真っ赤なんだろうな‥ははっ

「お前顔赤いけど大丈夫かよ?」

ほらやっぱり〜‥

「気分悪いのか?」

私はほっぺを摘まれたまま小さく首を振る。
.

⏰:10/06/18 23:28 📱:SH06A3 🆔:Tze.UBAs


#863 [のの子]
 
私が顔赤いのは彰君と顔近くて恥ずかしいからだよ〜

なんて心の中で叫んでみたり。

「あっそうだ‥」

彰君は何か思い出したのかパッと手を離す。

私は彰君をチラッと見上げてすぐに自分のほっぺを撫でる。

「どうしたの?」

「ん?あぁなんでもない。ってか旬が言ってたスーパーこの辺だよな?」

そう、私達は買い出しに来ていたんです。
.

⏰:10/06/18 23:34 📱:SH06A3 🆔:Tze.UBAs


#864 [のの子]
 
別荘にあった自転車を二人乗りしてやっと着いた駅前。地元じゃない私達は旬君から聞いた情報を元にスーパーを探す。

「あっあれ!あの看板そうじゃない?」

「スーパー川杉‥あれだ。」

大きくも小さくもない看板が目に入った。


「思ってたより普通のスーパーだったね。」

「なんかもっとボロいかと思ってた。スーパーってよりも八百屋的なやつ‥」

そう言って二人してぷっと笑い出す。
.

⏰:10/06/18 23:55 📱:SH06A3 🆔:Tze.UBAs


#865 [のの子]
 
ウィーン

「うわぁ〜涼しい♪生き返りますな♪」

「お前は年寄りか。」

彰君がカゴを持つと買い出しリストの紙を取り出す。

「まずは〜‥肉か。あいつらどんだけ食うんだよ。」

「でも夜ご飯の分も入ってるんじゃない?ほらっカレーのルーもあるっ。夜ご飯カレーなんだね。」

私は彰君からリストの紙を受け取る。

「俺カゴ持つからお前リスト見てよ。」
.

⏰:10/06/19 00:01 📱:SH06A3 🆔:GytCxcsE


#866 [のの子]
 
「はーい。じゃぁまずは〜‥野菜コーナーから行こうっ!」

「はいはい。」

変に気合いの入った私の後に彰君がついてくる。


「あっこっちの方がいいかな?」

「ん〜そっちの方が新鮮そう。」

「じゃこっちにしよう♪」

順調に買い物をしていく私達。

「あっあれ上手そう‥」

すると彰君がフラッと私から離れる。
.

⏰:10/06/19 00:06 📱:SH06A3 🆔:GytCxcsE


#867 [のの子]
 
「あっ彰くーん、リスト以外のはダメだよぉ?」

「んーっ見るだけぇ。」

彰君の向かう先は意外にもケーキや和菓子が置いてあるデザートコーナー。

そっか、彰君て甘いの好きなんだっけ。

少し離れた所からケーキを見ている彰君をクスッと笑いながら見つめる。

‥‥なんかこうやって二人で買い物してると、他の人が見たらカップルに見えるのかな?

「って私ってば何考えてんだろ。」

考えてた事を吹き飛ばすかのように頭を振る。
.

⏰:10/06/19 00:13 📱:SH06A3 🆔:GytCxcsE


#868 [のの子]
 
「もう〜‥どうしよぉ。」

「何が?」

ビクッ!

いつの間にか彰君がケーキが入ったカゴを手に戻ってきていた。

「あっケーキ持ってきてる!」

「うん、買っていい?」

「いやいやっダメでしょ!」

「えぇ〜‥ケーキ食いたい。買っていいっしょ?」

「ダメー。」

私はカゴに入ったケーキを奪い取る。
.

⏰:10/06/19 00:55 📱:SH06A3 🆔:GytCxcsE


#869 [のの子]
 
「皆に怒られちゃうよ?」

「うん。」

うんって‥

奪い取ったケーキを手に私は困って立ち尽くす。

「ぷっ別にいいよ。」

彰君は私の手からケーキをとるとまたデザートコーナーに向かう。

別にいいならわざわざ持ってこないでしょうが‥
.

⏰:10/06/19 01:21 📱:SH06A3 🆔:GytCxcsE


#870 [のの子]
 
私もデザートに向かって彰君の服を掴む。

「っなに?」

「今日暑いし、アイス食べながら帰らない?」

彰君はキョトンと口を開けて私を見つめると

「皆に怒られるかもよ?」

すぐにニヤッと笑った。

「秘密だからねっ?」

「やったねぇ〜♪早速選び行こうっと。」
.

⏰:10/06/19 01:27 📱:SH06A3 🆔:GytCxcsE


#871 [のの子]
 
私ってあまいなぁ‥

苦笑いしながら私もアイスのコーナーに向かった。

「アイス選んだらもう帰るよ?もうリストにのってたやつは終わったし。って聞いてます?」

「はいはい。あっ俺これ〜。聡美は?」

「っと私は〜これっ。」

彰君はグレープ味のアイスキャンディー、私はストロベリー味のアイスクリームを手にとって笑う。

「お前ストロベリー好きだな。」

「うん、一番好き♪」
.

⏰:10/06/19 09:36 📱:SH06A3 🆔:GytCxcsE


#872 [のの子]
 
あっそういえば前に彰君と一緒に帰った時もアイス食べたんだ。

その時の光景を蘇らせる。

確かあの時私が言ったまこ姉の言葉で彰君が気付いたんだよねぇ。なんかこの前の話なのにずっと前みたい。

‥‥ん?‥‥

確かその前に‥何かあったよーな気が‥

‥‥‥‥‥っ!!!

「聡美?」

ビクッ!

「あはっあはははっ早く行こう!アイス溶けちゃうよ〜?」

⏰:10/06/19 17:16 📱:SH06A3 🆔:GytCxcsE


#873 [のの子]
 
そうだっ!

そうだっそうだっそうだっそうだぁーっ!

その時の彰君との間接キスを思い出して私は慌てて早歩きする。

うぅーっ‥なんで今思い出すかなぁっ!」

「聡美、お前やっぱ変じゃね?」

「えっはっえっ?別に変じゃないしねぇ!」

「‥でもまた顔赤いぞ。」

ギクッ
.

⏰:10/06/19 17:20 📱:SH06A3 🆔:GytCxcsE


#874 [のの子]
 
「やっやっぱりなんか暑くて‥とりあえず早く買って帰ろう?ね?」

レジを指差すと彰君は明らか不満そうにレジにカゴを置いた。

「あっ‥肉とかあるんで氷とかあったら貰えます?」

「あぁ、それならあっちにあるからどうぞ〜。」

レジのおばさんが目線を送った先に冷凍庫らしき小さな箱がある。

「貰ってくるからお前金払っといて。」

「あっはい。」
.

⏰:10/06/19 17:26 📱:SH06A3 🆔:GytCxcsE


#875 [のの子]
 
彰君は私にお財布を渡すとスタスタ行ってしまう。

「ってこれ彰君のお財布だし‥使っていいのかな?」

勝手に人のお金を使っていいものかと困っていると

「後で割り勘するんじゃないの?」

おばさんがカレーのルーの箱のバーコードを探しながら話しかけてきた。

「あっそうですよねっ。すみませんっ‥」

私は慌ててお財布を開ける。

⏰:10/06/19 17:31 📱:SH06A3 🆔:GytCxcsE


#876 [のの子]
 
私はおばさんに急かされながら表示された金額をだそうと使い慣れない彰君のお財布をさぐる。

「あっちょっと待った。おばさんこれも一緒にして。」

「えっ!」
「あら‥」

戻ってきたと思ったら彰君は氷だけじゃなくてお酒まで持ってきていた。

「ちょっと!」

私は彰君のTシャツの裾を掴む。

「私達どうみても未成年なのに無理だよ!しかもこんないっぱい!」

「今旬からメール来て酒買ってこいって。」
.

⏰:10/06/20 13:20 📱:SH06A3 🆔:5URJh.N6


#877 [のの子]
 
あの不良めーっ!

「でもっ!」
「おばさん、旬の頼みだしいいっしょ?」

彰君はレジのおばさんに笑いかける。

「えぇ〜っ‥全くしょうがないわねぇ。その変わり割引はしないからね?」

えぇっ?!なんで旬君の頼みだからっておばさん許しちゃうの?

「あと警察沙汰はやめてよ?私が和彦に怒られちゃうんだから〜。」

和彦さんって‥

「あの、もしかして和彦さんの‥」

「あらどうも〜、和彦の妻で春子ですぅ。」

オホホと上品に口に手をそえて笑うレジのおばさん。

って和彦さんの奥さんっ?

⏰:10/06/20 13:29 📱:SH06A3 🆔:5URJh.N6


#878 [のの子]
 
少しふっくらとしたほっぺとたれ目が春子さんから優しそうな雰囲気をかもしだす。

「あっすみません、私知らなくって‥あの色々ありがとうございますっ。とても綺麗な別荘でみんなしんでますっ。」

私は慌てて頭を下げる。

「あらあら、しっかりと挨拶していい子ねぇ。」

「それより会計お願いします。アイス溶けちゃうんで‥」

彰君が私からお財布をとる。

「はいはい。‥ってこれも?」

春子さんが手に持ったのは黒いキャップ。

「?なにそれ?」
.

⏰:10/06/20 13:36 📱:SH06A3 🆔:5URJh.N6


#879 [のの子]
 
私もキョトンとして彰君を見上げる。

「帽子だよ。それ値札とってください。」

「それはわかるけど‥被るの?」

春子さんが値札を切って彰君に帽子を渡す。

「俺じゃなくて‥‥」

 ‥ポスッ

私の頭に黒い帽子がのる。

「お前がかぶんの。」

ドキッ

「わ‥たし?」

「日傘忘れたみたいだし、少しは日差し避けになるだろ?」
.

⏰:10/06/20 13:43 📱:SH06A3 🆔:5URJh.N6


#880 [のの子]
 
「まぁスーパーに売ってるようなやつだから可愛くはないけど。」

「あっ別にそういうのは‥私なら大丈夫だよ?それに悪いし‥」

私が帽子をとるとキュッと握る。

「そんな事言ってお前さっきから暑いとか言ってんじゃんかよ。ボーッとして顔赤くなるし。」

うっそれは違う事で赤くなってたんだけど‥

「でも
「はいはーいっもうそれ彰君買っちゃったんだから、ね?それにうち返品お断りなのよ〜。」

春子さんがジャーンッとレシートを見せる。
.

⏰:10/06/21 10:14 📱:SH06A3 🆔:HyvEUMMI


#881 [のの子]
 
「ありがとうございましたぁ♪」

春子さんまでニコニコ笑ってどうしようもなくなった私。

「‥ありがと。」

私は小さく頭をさげると帽子をかぶった。

「どういたしまして。」

ポンポンと彰君が私の頭に手をおく。

「ふふっ似合ってる、似合ってる♪」

春子さんはそう言いながらクスクス笑って私達の買った商品わビニールに詰めていく。

私はなんでか恥ずかしくて帽子のつばを引っ張って帽子を深くかぶる。
.

⏰:10/06/21 10:22 📱:SH06A3 🆔:HyvEUMMI


#882 [のの子]
 
ドキッ  ドキッ ドキッ

私‥どうしたんだろ?

「ほら、また顔赤くなってる。」

彰君が笑いながらまた私の右のほっぺを摘んだ。

「うっうるふぁいっ‥」

ドキッ  ドキッ  ドキッ

心臓がうるさい。

でも彰君を見つめるとキュッと胸が締め付けられる。

あぁ‥私きっと今彰君を意識してるんだなぁ。

もう私も彼も前とは違う。
.

⏰:10/06/21 15:05 📱:SH06A3 🆔:HyvEUMMI


#883 [のの子]
 
彼の私よりも大きな手は前なら男の人の手と感じていたのに‥

なのに今は

温かくて心地好い。

私は今まで彰君にどう触れてたっけ..

ほっぺを摘む彼の手にそっと手を重ねる。

ドキッ

「さと‥っいってぇ!」

私は手を重ねると彰君の手をつねった。

「あははっべぇーっ!」

「お前なぁ!」
.

⏰:10/06/21 15:11 📱:SH06A3 🆔:HyvEUMMI


#884 [のの子]
 
私ってば何考えてんの‥

彰君はまこ姉の彼氏だったのに..

私は竜二君と別れたばっかなのに..

   私、嫌な女だ。

  こんな私嫌だっ‥


でも、ふざけてみても私の胸の心臓は相変わらずうるさかった。

「あなた達アイス溶けるよ?」

「「あ゙っ!!」」
.

⏰:10/06/21 15:16 📱:SH06A3 🆔:HyvEUMMI


#885 [のの子]
千夏Side

―――タッタッタッ

「ハァッハァッ‥ゴホッ‥ハァッうわっ‥」

ドンッ

足がもつれてこける。

ハァッもうダメだ‥疲れたっ

「カァーーッカァーーッ」

ビクッ!

空を見上げると大きな黒い翼を広げた烏が何羽も飛んでいる。

「‥増えたっゴホゴホッ!」

もうちょっとなのに‥

急いで立ち上がろうとする膝に痛みが走る。
.

⏰:10/06/21 15:26 📱:SH06A3 🆔:HyvEUMMI


#886 [のの子]
 
「カァーッカァーッ!!」

バサバサバサッ

っ!

つい足に気を取られていたぼくに向かって、黒い翼を大きく羽ばたかせながら烏が急降下してきた。

バサッ!バサッ!
「うわっ‥やめろっやっ‥痛っやだっ!!」

烏はぼくに大きな翼と足で何度もぶつかってくる。

「っ嫌だっやめろっ!やめっ‥」

どうして‥どうしてぼくばっかこんなめに‥
.

⏰:10/06/22 10:24 📱:SH06A3 🆔:fqbVEA06


#887 [のの子]
 
もうやだ‥

ぼくはただ震える体を丸くして烏から身を守るぐらいしかできない。

ぼくはなんて弱いんだろう。」

ぼくはこの世界にいらない‥だからみんなぼくをいじめるんだ‥

「痛っ‥グスッ‥‥」

「‥千‥くんっ―‥!!」
バサバサバサッ

「―‥千夏くんっ!」
「千夏っ!!」

烏の翼の音と一緒に男女の声が微かに聞こえた。
.

⏰:10/06/22 10:37 📱:SH06A3 🆔:fqbVEA06


#888 [のの子]
 
‥だれかいるの?

「カァーッカァーッ!」

バサッバサッ

ぼくは顔を上げる事もできない。

「うわっなんだよこれっ!このっ‥」
「カァーーッ!」

男の人と烏が戦ってるのかその音しか聞こえない。

だれ?

そこにいるのは‥だれ?

烏がぼくへの体当たりしなくなったので顔をゆっくりあげる。

グイッ

「やっぱ千夏君だぁ〜。大丈夫?」

あっ‥この人‥
.

⏰:10/06/22 10:42 📱:SH06A3 🆔:fqbVEA06


#889 [のの子]
 
後ろからぼくをかばうように覆いかぶさって、旬て人の友達のお姉ちゃんは

「もう大丈夫だよ。」

そう言って弱々しく笑った。

温かい‥

ぼくはただお姉ちゃんを見上げる。

「いってぇ!おいっ早くどっか逃げろよ!俺も烏怖ぇんだからっ!」

「あっうん!」
.

⏰:10/06/22 15:33 📱:SH06A3 🆔:fqbVEA06


#890 [のの子]
 
もう一人の男の人が大きな声をあげると、お姉ちゃんは慌てて立ち上がろうとする。

「カァーッカァーッ!」

バサバサバサッ

「聡美っ!」
「きゃっ!っ痛ぁ‥」

ぼくをかばおうとしたお姉ちゃんの腕を烏の爪が引っかいた。

「あ‥‥血がっ‥‥」

「あっちゃ〜、本当だ。」

腕から血がうっすら出ているのを見てぼくは青ざめる。
.

⏰:10/06/22 19:30 📱:SH06A3 🆔:fqbVEA06


#891 [のの子]
 
「ぼくの、せいだ‥ぼくのっ‥‥グスッ‥」

ぼくは悲しくて怖くてお姉ちゃんの前で涙をボロボロ流す。

「カァーッカァーッ!」

烏はそれを嘲笑うかのように何回か鳴くと、満足したのかすぐにいなくなった。

「聡美っ!大丈夫か?血出てるじゃんかよっ‥」

お兄ちゃんがぼくたちの所にくるとすぐにお姉ちゃんの腕を掴む。

「あはは、ごめんね。でも大丈夫だから。彰君も大丈夫?」
.

⏰:10/06/22 19:42 📱:SH06A3 🆔:fqbVEA06


#892 [のの子]
 
お兄ちゃんも腕に擦り傷が何個もあった。

ぼくのせいで‥

「とりあえず水で洗わないとな‥お前は大丈夫か?」

お兄ちゃんは泣いてるぼくの頭をポンポンと撫でる。

「千夏くんも擦り傷あるみたい。もう烏いなくなったから大丈夫だよ?」

ぼくは泣いたまま首を振る。

「あらら‥どうしよ?」

「どうしよっつってもなぁ‥また烏来ても嫌だし。行くぞっほらっ。」
.

⏰:10/06/22 19:52 📱:SH06A3 🆔:fqbVEA06


#893 [のの子]
 
「‥っ‥!」

お兄ちゃんはぼくを抱き上げる。

「聡美、悪いけど自転車持ってきて。」

「うん。」

お姉ちゃんが小走りで向かう先に買い物袋が入った自転車があった。

「グスッ‥う‥ごめんなさっ‥ぼくっ‥」

お兄ちゃんに抱っこされながらぼくは涙を拭う。でも涙はどんどん流れてきた。
.

⏰:10/06/23 10:59 📱:SH06A3 🆔:ewi2CokI


#894 [のの子]
 
「お前俺の弟よりデカいくせに泣き虫だな。別に大丈夫だから謝んな。」

ポンポンと優しく背中を叩く。

「うっグスッ‥ごめんなさいっごめんなさいっ‥」

「だから、俺もあいつも怒ってないって。な?」

ぼくはそのままお兄ちゃんにギュッと抱き着いた。

お兄ちゃんはハルよりも体がガッシリしていて、お兄ちゃんもぼくを抱きしめてくれた。

「もう大丈夫だよ、千夏‥」

‥‥温かい。
.

⏰:10/06/23 11:11 📱:SH06A3 🆔:ewi2CokI


#895 [のの子]
 
「お待たせ〜。」

自転車を持ってお姉ちゃんが笑って走ってきた。

「あれ、ギューッなんかして二人兄弟みたいだね。」

優しく笑ってぼくの頭を撫でてくれた。

「はいはい、それよりどっか洗えるとこ探すぞ。スーパー戻っても帰り遅くなるだけだし‥」

「でもこの先公園とかなかったよ?」

二人の会話聞いてぼくはある所を思い出す。

「グスッ‥‥ちょっと先に‥神社がある‥」
.

⏰:10/06/23 11:18 📱:SH06A3 🆔:ewi2CokI


#896 [のの子]
 
ぼくが向かっていた場所だ。

―――――――――


「大丈夫か?」

「うん、もう血止まってるし大丈夫。」

「千夏送りながら和彦さんとこで消毒してもらおう。」

「うん。千夏くんは大丈夫?」

ぼくは頷く。

「そっか‥良かったね。」

お兄ちゃんとお姉ちゃんの間に挟まれながら三人で神社のおさい銭箱の前に座る。

⏰:10/06/23 11:40 📱:SH06A3 🆔:ewi2CokI


#897 [のの子]
 
ザワザワザワ―‥

民家も近くに全くなく、静かな神社には緑の葉を揺らす風の音しか聞こえない。

「ってかお前なんで烏に襲われてたんだよ?なんか烏にやったのか?」

ぼくは首をふる。

「じゃなんで襲われたんだよ?」

ぼくはじっと膝の擦り傷を見つめる。

「‥黙んなよ、俺が虐めてるみたいじゃん。」

お兄ちゃんはため息をつく。ぼくはお兄ちゃんにため息をされたのが少し悲しかった。

「彰君、そんな冷たく言わないの。」
.

⏰:10/06/23 15:20 📱:SH06A3 🆔:ewi2CokI


#898 [のの子]
 
お姉ちゃんがぼくの頭に手をおく。

「千夏くん、お姉ちゃん達誰だかわかる?」

「そこからかよっ!」

お兄ちゃんを無視してお姉ちゃんが笑顔で俯くぼくの顔を覗き込んできた。

ぼくは少し驚いたけど、すぐ頷いた。

「‥旬て人の‥友達‥」

「そうそうっ。私は聡美で、お兄ちゃんは彰って名前なの。よろしくね?」

ぼくは頷いた。
.

⏰:10/06/23 15:29 📱:SH06A3 🆔:ewi2CokI


#899 [のの子]
 
聡美と彰‥

「私達バーベキューしてるんだけどね、二人で買い出しに来たんだ。春子さんにも会ったよ。」

お姉ちゃんはニコニコ笑って話す。

それを見てると不思議な気分になった。

「で、その帰り道に烏に襲われてるお前と遭遇ってわけ。」

お兄ちゃんも膝に肘をついてぼくを見つめてきた。


「ぼくは‥神社‥ここにお参りしに‥でも、烏が‥」
.

⏰:10/06/23 15:35 📱:SH06A3 🆔:ewi2CokI


#900 [のの子]
 
ぼくは二人の顔をチラチラと見つめた。

「時々‥時々だけどっ‥あいつら、ぼくを襲ってくるんだ‥だから今日も‥」

今日の烏はいつもよりしつこくて逃げ切れなかった。
「えぇっ!!時々っ?」
「‥時々襲われるってどんだけだよ。」

ぼくはすぐに言うんじゃなかったって思った。

気持ち悪がられたかな‥

ぼくはまた俯く。
.

⏰:10/06/23 15:40 📱:SH06A3 🆔:ewi2CokI


#901 [のの子]
 
「‥大丈夫だった?」

お姉ちゃんがぼくの頭を優しく撫でる。

‥‥‥あぁ‥まただ‥

「お前バットでも持ち歩けよ。烏撃退用バット。」

「彰君、変な事教えないでっ。」

「はいはい、冗談です。」

お姉ちゃんに睨まれてお兄ちゃんはクスクス笑った。

この二人‥
.

⏰:10/06/23 15:46 📱:SH06A3 🆔:ewi2CokI


#902 [のの子]
 
「神社には何しにきたの?お参り?」

お姉ちゃんはぼくには優しく笑ってくれた。

ぼくはお姉ちゃんを見つめて頷く。

「いつも来るの?」

「時々‥」

「時々神社に来て烏に襲われてんのか?」

「それも‥時々‥」

ぼくは膝をかかえる。

「烏に襲われるかもなのになんでお参りにくんの?願い事でもあんのか?」
.

⏰:10/06/23 15:50 📱:SH06A3 🆔:ewi2CokI


#903 [のの子]
 
ぼくは頷く。

「お願い事って?」

お姉ちゃんが首をかしげる。

ぼくは体育座りの形で更に小さく丸くなる。

「‥ゆ‥‥なく‥よ‥に」

「ん?」

二人ともぼくを見つめて首をかしげる。



「‥‥幽霊が‥見えなく、なりますように‥」


それがぼくの叶うことのない願い。
.

⏰:10/06/23 15:54 📱:SH06A3 🆔:ewi2CokI


#904 [のの子]
 

ザワザワザワ――――

二人は黙ったままぼくを見つめていた。

「ぼく‥幽霊‥見える‥」

あまり人に言っちゃいけないって先生にもハルにも言われた。

言ったらどうなるか、それは自分が1番わかってる。

でもお姉ちゃん達に言ってみたくなった。

この人達はぼくをどう思うのかな‥

気持ち悪がられても平気。
だってみんな同じ反応をするから‥

気持ち悪がるか偽善者になるかのどちらか。
.

⏰:10/06/23 16:03 📱:SH06A3 🆔:ewi2CokI


#905 [のの子]
 
ボーッと前を見つめるぼくに二人の視線が感じる。


「やっ‥やっぱりーっ!旬君が修業とか言ってたからもしかしてって思ってたんだー!」

「こいつ怖い話ダメだから幽霊いたらすぐ言っていいぞ。」

「え‥‥?」

「ちょっ彰君やめてよ!千夏くん言わないでっ。私本当怖いのダメだからっ!」

「えっ‥あの‥」

「ん?幽霊でもいたか?」

「もうーっ彰君本当やめてってばー!」
.

⏰:10/06/24 10:41 📱:SH06A3 🆔:cQms/rXw


#906 [のの子]
 
「あっ‥いっいないよ?」

ぼくは耳を抑えるお姉ちゃんの服を掴む。

「本当に?」

「うん‥ぼくたちだけ‥」

お姉ちゃんは安心したのか苦笑いしながら耳から手を離した。

「良かった〜‥」

「っと見せかけ本当はお前の後ろにっ!
「もうーっ怒るよ?あっきー!」

「なんでそこであっきーって呼ぶんだよっ。」

お兄ちゃんが少し恥ずかしそうにするとお姉ちゃんは笑いながらベーッと舌をだした。

⏰:10/06/24 10:46 📱:SH06A3 🆔:cQms/rXw


#907 [のの子]
 
「千夏くんもあっきーって呼んでいいからね?」

「勝手に承諾すんな!」

この人達変わってる‥


「あっ千夏くん笑った。」

「本当だ。」

なんでかぼくもつられて笑ってた。

「っ‥お姉ちゃん達‥変わってる‥よね。」

「失礼なガキだな。」

お兄ちゃんがムスッとする。

「‥怖くないの?ぼくの事‥気持ち悪く‥ない?」

ぼくは膝をかかえる。
.

⏰:10/06/24 17:51 📱:SH06A3 🆔:cQms/rXw


#908 [のの子]
 
「ぼく小さい頃からあいつらが見えて‥周りから頭おかしいとか、嘘つき‥とか言われて」

これはぼくが胸に抱える暗い過去であり、ぼくの人生。

「最後には‥父さんにも捨てられた‥先生のところに預けるって言って‥もうぼくを迎えに来ないんだ‥」

ぼくは‥いらない。

ぼくもいらないと思う。

だってぼくはぼくが気持ち悪くて怖くて嫌いだから。
.

⏰:10/06/24 18:00 📱:SH06A3 🆔:cQms/rXw


#909 [のの子]
 
「お母さんも、小さい頃に‥死んじゃった‥」

ぼくの記憶が正しければ、初めて見た幽霊はお母さんだった。

「ぼく、疲れたよ‥どんなに頑張っても‥みんな、ぼくをいらないって言うから‥もう消えてなくなりたいっ‥」

声が震えた。

「‥それが全てじゃないよ?」

お姉ちゃんがぼくの頭を優しく撫でる。

「千夏くんが思っているよりも、いっぱいの人がこの世界にはいるの。」
.

⏰:10/06/25 09:38 📱:SH06A3 🆔:WsYkI2lE


#910 [のの子]
 
「今私達と出会ったように、これからもたくさんの人と出会っていくから‥全ての人を否定するのはダメ。理解してくれる人だっているよ?」

ぼくの頭に先生やハルや春子さんの顔が浮かんだ。

「全てを否定すると周りも自分も未来も‥わかんなくなるぞ。俺もこの前まで似た感じだったし。」

ぼくはお兄ちゃんをチラッ見上げる。

「それに辛い事は皆あんだよ‥辛い事に大きいも小さいもない。みんなそれなりに傷ついてる。」

みんなも‥‥?
.

⏰:10/06/25 17:20 📱:SH06A3 🆔:WsYkI2lE


#911 [のの子]
 
「でも‥ぼくは変だもん‥幽霊見えるなんて‥」

「でも旬もハルも見えるんだろ?そんだけいりゃ珍しくもなくなるね。」

お兄ちゃんが呆れた表情をする。

「お兄ちゃんはっ‥辛い事あった‥の?」

「あった。」

お兄ちゃんはキッパリそう言ったけど悲しい表情をした。
.

⏰:10/06/25 17:23 📱:SH06A3 🆔:WsYkI2lE


#912 [のの子]
 
「すごい大切だった彼女が‥俺の前で事故って死んじゃった。自分のせいだって責めた。‥責めまくったよ。」

「私もね、昔だけど声が突然出なくなって虐められたの。途中からまるで透明人間になったみたいだったなぁ。」

二人とも悲しそうに、でも懐かしむかのようにふっと笑っていた。

「‥なんで笑えるの?」

ぼくはそんな上手く笑えない。

「なんでって‥なんで?」

お兄ちゃんがお姉ちゃんを見た。ぼくも一緒にお姉ちゃんを見つめた。
.

⏰:10/06/26 09:16 📱:SH06A3 🆔:oBjWdxLA


#913 [のの子]
 
「えっ私?ん〜‥今を大切にしてるからかな。」

大切にする‥?

「実はね、あっきーの死んじゃった彼女さんて、私のお姉ちゃんなの。」

「‥えっ?」

「そうそう、俺達はお互い何も知らないで出会ったんだよ。知った時は運命感じた、本当‥」

「うん、わかるわかる。近いようで遠い存在だったもんね。でも私達は知り合って仲良くなって、お互い大切な人を失った傷を持ってて‥でも私達は今生きてるから。」
.

⏰:10/06/26 14:36 📱:SH06A3 🆔:oBjWdxLA


#914 [のの子]
 
「辛い過去を持っていたって今を生きなきゃいけない。私達には未来があるでしょ?未来は今の私達が決めるから今を大切に精一杯生きる、そして未来は幸せになるぞーっていう心構え?‥やっぱよくわかんない。」

最後の最後に首をかしげて終わらせたお姉ちゃんをお兄ちゃんは笑った。

「結局はだな、過去に捕われずに今をしっかり生きれば未来に繋がる‥みたいな事だよ。まぁおれもよくわかんないけど。」

二人してわからないって言うとクスクス笑っていた。

「‥‥でも、未来に期待したって‥意味ない。変わらないよ‥」

ぼくは一人笑わなかった。
.

⏰:10/06/27 11:18 📱:SH06A3 🆔:rbRiBuR6


#915 [のの子]
 
「別に未来に期待しろって事じゃない。ただ今をちゃんと生きるんだよ。」

「うん、未来は今の千夏くんでどうにでも変わるんだよ?」

今のぼく?

「よくわかんない‥」

ぼくは二人の気持ちがわからなくて俯く。

「ならそうだな‥旬にでも聞いてみれば?」

旬‥あの人もたくさん笑ってたな‥

「それいいかもっ!ちょっと旬君じゃ不安だけど、1番千夏くんの気持ちわかるもんね。」
.

⏰:10/06/27 11:35 📱:SH06A3 🆔:rbRiBuR6


#916 [のの子]
 
「千夏もちょっと俺らのバーベキュー顔出してみろよ。」

「‥でも先生が‥いいって言うか‥」

「じゃ消毒ついでに聞いてみようよっ。って私達また遅刻じゃないっ?!もう一時間たつよっ!」

二人が慌てて立ち上がる。

「ってか肉腐ってねぇかな‥」

「やっやばいよ〜!早く行こうっ!」
.

⏰:10/06/27 11:38 📱:SH06A3 🆔:rbRiBuR6


#917 [のの子]
 
「また走んのかよ〜っ。ほらっ千夏も行くぞ。」

「千夏くん、おいで?」

お兄ちゃんはぼくを見つめて、お姉ちゃんはぼくに手を差し延べてきた。

「あっ‥うん‥」

ぼくはお姉ちゃんの手を握る。

お兄ちゃんとお姉ちゃんに挟まれて三人並んで小走りする。

やっぱり温かい‥

ぼくお兄ちゃんやお姉ちゃんが、お父さんとお母さんだったらいいのにって思った。

⏰:10/06/27 16:54 📱:SH06A3 🆔:rbRiBuR6


#918 [のの子]
 
ぼくがまだ幼稚園生の時、お母さんは買い物に出掛けて事故で死んじゃった。

ぼくは家にいて、買い物に出掛けたお母さんが突然ぼくの目の前に現れてびっくりしたのを覚えてる。

お母さんはそんなぼくを見て何も言わずにただ笑っていた。

その後事故の報告を受けてお父さんと病院に行った。でもお母さんはぼくの横にいるよって言ったら怒られた。

ぼくもお母さんも悲しい顔をした。

お母さんのお葬式が終わるとお母さんは本当にいなくなった。
.

⏰:10/06/27 17:07 📱:SH06A3 🆔:rbRiBuR6


#919 [のの子]
 
それからぼくは幽霊を見るようになった。

声をかけてくる奴もいれば追い掛けてきたり驚かしてきたり、ぼくを仲間にしようとしてくる奴もいた‥

ぼくは他のみんなには見えない奴らにいつも怖がってたら頭がおかしいって言われるようになった。

お母さんが死んじゃったせいだって言われてぼくは悲しかった。

お父さんに相談した。

ぼくは普通じゃない。幽霊が見えるんだよ、って。
.

⏰:10/06/27 17:12 📱:SH06A3 🆔:rbRiBuR6


#920 [のの子]
 
そしたらお父さんはとても悲しそうな目でぼくを見つめる。

なんでそんな事ばかり言うんだ、お父さんを困らせたいのか、お前がそれじゃお母さんが悪く言われて可哀相だろっ、嘘つきは嫌いだって言われた。

‥信じてくれなかった。

ぼくは泣いた。たくさん泣いたけど、お父さんもお母さんももうぼくの横にはいてくれない。

ぼくは一人ぼっちになった。

⏰:10/06/27 17:18 📱:SH06A3 🆔:rbRiBuR6


#921 [のの子]
 
そして先生達のところへ預けられた。

初めてぼくと同じように幽霊が見える人に会った。

でもぼくとは違う。

先生もハルも友達や家族が傍にいるもん。

ぼくにはいない。

結局ぼくは一人ぼっちだ。

でも先生達はぼくを家族として傍にいてくれる。

嬉しかった。

⏰:10/06/27 19:08 📱:SH06A3 🆔:rbRiBuR6


#922 [のの子]
 
でも、ぼくは本当の家族じゃないから。

羨ましかった。

ぼくは寝る前に考える。

もしぼくが幽霊なんて見えなかったら‥

見えてもそれを受け入れてくれる家族がいたら‥

そんな事ばかり考えてると寂しくなるから時々ハルと一緒のお布団で寝る。

夢は見ない。
.

⏰:10/06/27 19:12 📱:SH06A3 🆔:rbRiBuR6


#923 [のの子]
 
でも、お兄ちゃんとお姉ちゃん達に触れて一緒にいるとね

思っちゃうんだ‥

烏から助けてくれた時も

ぼくに優しく触れた時も

笑ってくれた時も

こんな家族が傍にいてくれて、愛されたら幸せだろうなって。
.

⏰:10/06/27 19:15 📱:SH06A3 🆔:rbRiBuR6


#924 [のの子]
竜二Side

――――――――

「ってかさ〜‥遅くね?」

「あの二人怪しいな。」

「ふざけた事言うなよっ。」

「そうだよ〜。」

「でも遅すぎません?何かあったのかも。」

「何かってなに?」

「「「‥‥さぁ?」」」
.

⏰:10/06/29 09:09 📱:SH06A3 🆔:tWtvyYGo


#925 [のの子]
 
みんなが俺に聞こえないようコソコソと話しているのを気にしながら、まだ戻って来ない二人をただ静かに待つ。

なんでこんな遅いんだよ‥

「なんかあったのかな?」

段々とイラつきから不安に変わってくる。

ってか遅くなるなら連絡の一つぐらい入れろよなっ!

ため息をつくと、旬達が俺の方をじっと見つめる。

‥‥‥‥‥はぁっ

「なに?」
.

⏰:10/06/29 09:14 📱:SH06A3 🆔:tWtvyYGo


#926 [のの子]
 
「俺の顔になんかついてる?」

俺は旬達を睨む。

「いや〜っあのさ‥竜二やっぱまだ聡美ちゃんの事好きっしょ?」

「‥はっ?意味わかんない。」

俺は更に旬を睨む。

「だって今機嫌悪いのとか付き合ってた頃と同じ感じだぜ?」

「あははっ顔に『聡美は俺のもんだーっ』って書いてあるよぉ?」

桃ちゃんまでクスクス笑い出す。

⏰:10/06/29 09:19 📱:SH06A3 🆔:tWtvyYGo


#927 [のの子]
 
俺はつい頬を触る。

って書いてある訳無いか‥

「聡美ちゃんとは友達だよ。」

「俺達から見ればそんな風に見えないって言ってんの。」

旬が呆れた顔で笑う。

「でも竜二君の言う通りもう別れてるんですし、二人の事はあまり干渉しない方がいいんじゃないですか?」

鈴が旬に食ってかかる。

「そっちこそ好きだった男にあんま干渉しない方がいいんじゃないの?っていうかまだ好きとか?」
.

⏰:10/06/29 09:38 📱:SH06A3 🆔:tWtvyYGo


#928 [のの子]
 
うわっでた、旬の辛口‥

笑顔で辛口コメントを吐いた旬を鈴は信じられないと口を開けて呆然とする。

「まっまたそうやって私の事ばっか悪く言って‥本っ当旬君て私の事嫌いなんですねっ!」

「嫌いじゃないけど嫌いなとこあるよ?」

「なっ‥直人ぉーっ!」

鈴は旬から逃げるようにフクに抱き着く。
.

⏰:10/06/29 14:35 📱:SH06A3 🆔:tWtvyYGo


#929 [のの子]
 
「あれっ、俺悪い事言った?」

「お前のその無意識なとこ憧れるわ‥」

「憧れなくて結構です!」

鈴がそう言うとみんな笑い出した。

「はははっ‥あぁっ帰ってきた!」

旬が立ち上がる。

っ!

「遅くなってごめんねぇ〜。」

聡美が手を振っているのが見えた。

⏰:10/06/29 14:39 📱:SH06A3 🆔:tWtvyYGo


#930 [我輩は匿名である]
 
気まずそうに手を振る聡美の後ろに悪びれもなく欠伸をする彰も見えた。

少しほっとしながら、でも複雑な気持ちで二人を見つめる。

あれっ?

「お帰りーっ‥って遅すぎっ!心配した
「聡美ちゃんっ!」

俺は聡美にかけよると腕を掴む。

「どうしたのっこれ‥?」

掴んだ腕には包帯が巻かれていた。

「あっこれ?これは‥ちょっと怪我して‥でも大丈夫っ!和彦さんの所で消毒もしてもらったしっ!」

「本当だ。ってか彰もじゃん!どうしたんだよ?」

彰を見ると彰も腕に絆創膏を何箇所に貼っていた。
.

⏰:10/07/09 22:10 📱:SH06A3 🆔:wr0cHXs.


#931 [のの子]
↑我輩は〜になっていますがのの子本人です


「烏と戦った。」

「はっ?カラスってあの鳥のカラスッ?!」

彰と旬達が騒ぐ横で、俺は聡美の腕を掴んだまま包帯を見つめる。

「竜二君、私なら大丈夫だからっね?」

「‥でも包帯までして、怪我ひどいんじゃないの?」
俺はキュッと力を入れる。

「ちょっと切れただけなんだけど一応って和彦さんが‥本当はたいしたことないんだよ?」

「‥ごめんなさい‥お姉ちゃんの、怪我‥ぼくのせい‥」

っ!

「あっ千夏くんっ♪」
.

⏰:10/07/09 22:21 📱:SH06A3 🆔:wr0cHXs.


#932 [のの子]
 
「‥なんでいんの?」

聡美の後ろに隠れていたのか千夏が急に顔をだす。

「お姉ちゃん‥やっぱりぼく帰
「うわっ千夏いんだけどっ!なんでっ?迷子っ?」

旬がすぐ千夏を見つけると驚いて大きな声をだす。

「ぼく‥」
「千夏が肉食いてーしカレーも食いてーって言うから連れてきた。」

彰が荷物をテーブルに起く。

「別にいいっしょ?」
.

⏰:10/07/09 22:30 📱:SH06A3 🆔:wr0cHXs.


#933 [のの子]
 
みんな急な事に目が点になる。

「俺はみんながいいなら別にいいよ〜♪」

博也が早速買ってきた荷物をあさりながら言う。

「んー、まぁいいんじゃない?」
「俺もいいよ。」

みんな笑って頷く。

「よしっじゃ今日酒飲んだ俺らを看病する係りは千夏に決定ーっ!」

旬が笑いながら千夏を指差した。

⏰:10/07/09 22:36 📱:SH06A3 🆔:wr0cHXs.


#934 [のの子]
千夏Side

―――――――

「だぁかぁらぁーっ!俺玉ねぎ嫌いなんだって!」

「ガキじゃねーんだから玉ねぎぐらい食えよっ!」

「玉ねぎ臭くて辛いしっ嫌なのっ!食えないっ!」

「でも千夏は食ってんじゃんかよ!」

ぼくは玉ねぎを掴んだ箸を止める。

「でもじゃねーしっ!千夏は食えても俺は食えないのっ!」
.

⏰:10/07/13 13:34 📱:SH06A3 🆔:m2zw4P1U


#935 [のの子]
 
旬と博也っていう人が玉ねぎを食べる食べないでさっきからもめている。

「お前最っ低ぇだな。千夏の前でさ‥カッコ悪ぃ。」

「いやいやっ玉ねぎの事でそこまで言われたくねぇんだけど‥」

旬はふんっと博也を無視してぼくの隣に座った。

「千夏、あんな玉ねぎ嫌いで馬鹿で女ったらしで腹黒い奴にはなんなよ‥?」
「聞こえてんだよっテメェはっ!」

ぷっ‥

「‥うん、わかった。」
.

⏰:10/07/13 13:41 📱:SH06A3 🆔:m2zw4P1U


#936 [のの子]
 
「千夏お前も素直に頷くなっつーのっ!」

博也がぼくをおでこを突く。

「だって‥旬は‥ぼくの先輩、だから‥それにハルが、旬みたくなれって‥」

「はぁっ?ったくハルは旬を買い被りすぎなんだよなぁ。」

不満そうにブツブツと話す博也をじっと見てると、旬がぼくの頭を撫でてきた。

っ?

「千夏は千夏っ!‥それでいいんだよ。」
.

⏰:10/07/13 13:45 📱:SH06A3 🆔:m2zw4P1U


#937 [のの子]
 
ぼくはぼく‥

「そうだよ、千夏。旬みたくなったら馬鹿にな
「うっせーっ!」

笑いながら博也の頭を掴んで揺さぶる旬は、ぼくとは違うって思った。

ぼくは旬みたく笑えないし、からかい合う友達もいない。

この場にいる皆が笑っている。ぼくを抜かして‥

あっ‥いた‥

ぼくは旬達の横を通ってある人の隣に行く。
.

⏰:10/07/20 20:50 📱:SH06A3 🆔:BmkLtJhU


#938 [のの子]
 
「ん?何か用?」

ぼくは首を振る。

「え‥っと‥俺子供嫌いじゃないけどさ、こういうの慣れてないっていうか‥」

困ったように笑うその人をぼくはじっと見つめる。

やっぱり‥

初めて見た時からぼくと似ているモノを感じた。

「りゅーじ‥疲れない?」

「別に疲れてないけど‥どうしたんだよ?」

りゅーじはぼくの頭を撫でながら目線を合わせるように座ってくれた。
.

⏰:10/07/20 20:58 📱:SH06A3 🆔:BmkLtJhU


#939 [のの子]
 
「あっ千夏泣かすなよ〜♪」

後ろから旬の声が聞こえる。

「うるさいっ。」

ふんっと鼻で笑いながら旬を睨むりゅーじは、ぼくに視線を戻す前に気づかれないよう一瞬だけ別の方向を見る。

「りゅーじ‥」

「ん?」

「嘘‥つくの、疲れない‥?」

りゅーじの目がハッキリとぼくを見つめた。

⏰:10/07/20 21:04 📱:SH06A3 🆔:BmkLtJhU


#940 [のの子]
 
「嘘って何?俺嘘ついてないよ。」

ニコッと笑うりゅーじをぼくは無表情のまま見つめる。

「ついてる‥りゅーじの笑顔‥嘘、でしょ‥?」

「‥‥‥なるほど。」

りゅーじは変わらずぼくを笑って見つめたかと思うと、また目線がずれた。

今度はぼくもりゅーじの視線の先を見る。

ほら‥やっぱり‥
.

⏰:10/07/21 17:49 📱:SH06A3 🆔:ikGbTw0E


#941 [のの子]
 
「聡美ぃ、焼きそばの麺ここにあったよぉ。」
「あっありがと‥っとじゃ〜まずはねぇ‥」
「先輩大丈夫ですか?」
「大丈夫大丈夫っ♪焼きそばぐらい作れるもん。」


ぼくたちが見つめる先にお姉ちゃんが笑っていた。

りゅーじはお姉ちゃんを見つめる時一番嘘をつく。

口も目元も笑っていても、その奥の瞳が悲しさと絶望感を漂わせていた。
.

⏰:10/07/21 23:08 📱:SH06A3 🆔:ikGbTw0E


#942 [のの子]
 
それに気づいたぼくは、りゅーじとぼくは似ているって思った。

「‥千夏、嘘をつくのは悪い事とは限らない。俺は今を幸せに思ってる‥だから笑顔の秘密、内緒な?」

ぼくの頭を優しく撫でるりゅーじは、また悲しそうに笑っている。

ぼくは頷く事も、笑う事もできなかった。

りゅーじ、

それならどうしてりゅーじはそんな悲しそうに笑うの?

りゅーじはお姉ちゃんが好きなの?
.

⏰:10/07/22 10:33 📱:SH06A3 🆔:QDHnDQE6


#943 [のの子]
 
りゅーじは、辛くないの?

聞きたい事はたくさんあったけど、りゅーじが聞かれたくない事も聞かれたら困る事もわかったから何も言わなかった。

りゅーじはそのまま旬達の方へ行ってしまった。

一人になってぼくは椅子に座りながら皆をただ見つめる。

‥暖かい場所だなぁ

そんな事を思う。
.

⏰:10/07/22 10:40 📱:SH06A3 🆔:QDHnDQE6


#944 [のの子]
 
『‥み‥ぃ―‥た‥』

ビクッ!!

耳の奥に響く太い声がぼくの体を凍らせる。

ドクッ ドクッ ドクッ

『―‥ぃ‥け‥た‥』

ドクッドクッドクッ

目の前に見える温かな光景とぼくとの間に急に壁ができたみたいだった。

もう皆の笑い声も聞こえない。ぼくに聞こえるのは‥

『‥‥みぃつけた‥っ‥』
ドクンッ!

⏰:10/07/22 15:36 📱:SH06A3 🆔:QDHnDQE6


#945 [のの子]
 
――‥ヒヤッ
ゾクッ!

何かがぼくの耳に触れた。冷たくて、もうこの世のモノではない‥指が‥

ドクッドクッドクッドクッ

‥怖いっ‥誰か

「あっ‥‥たす‥っ」
『‥お前‥見えるのか‥』
ビクッ!!

ドクッドクッドクッドクッ
ぼくのすぐ後ろにいるそいつに睨まれている気がして体が動かない。
.

⏰:10/07/22 15:44 📱:SH06A3 🆔:QDHnDQE6


#946 [のの子]
 
『‥見える‥んだな?』

真っ白な手がぼくの頭の両脇から伸びて現れた。

怖い怖い怖い怖い怖いっ

「あっ‥‥やめ‥っ‥」

触れてもいないその両手はただぼくの両脇で手首をダランと下げている。

でもぼくは落ち着く事も逃げる事もできない。

もうぼくはそいつの腕の中にいるようなもんなのだ。

そいつが腕を曲げればぼくを捕まえ、暗闇に連れていく。

誰にも見つからない暗闇に‥‥‥
.

⏰:10/07/22 15:51 📱:SH06A3 🆔:QDHnDQE6


#947 [のの子]
 
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だっ

「ハァッハァッ‥ッ‥ゴホッゴホゴホッ!‥ハァッ‥」

口を手で覆う。

ぼくはあいつらが近くにいると恐怖心から咳がでる。時には喘息のように、息が上手くできなくなる。

ハァッ‥苦しっ‥


「こらっ!」
コツンッ
―――っ!

「何一人でボーッとしてんだよ、こっち来て食え食えっ!」

頭を上げると旬がぼくの目の前に立っていた。

太陽の光が逆光して旬の顔が見えない。
.

⏰:10/07/23 11:19 📱:SH06A3 🆔:rbwdegx.


#948 [のの子]
 
‥旬っ

「ゴホゴホッ‥ッ‥ハァッ旬‥」

ぼくは旬に手を伸ばすと腕にしがみつく。

「ん?どうした、熱中症か?」

旬がぼくの額に流れる汗に触れる。

いつの間にか真っ白な手も、冷たく低い声もいなくなってた。

でもぼくの体は震えが止まらない。

あいつらは消えない‥
今もどこかからぼくを見ているはず‥
.

⏰:10/07/23 11:33 📱:SH06A3 🆔:rbwdegx.


#949 [のの子]
聡美Side
――――――――

―‥ザァーーッ

「信じらんないねぇ‥」

「うん‥まさか、ねぇ。」

ゴロゴロ‥‥ドカーッン!

桃と私の肩がピクッと震えた。

「山の天気は変わりやすいって言いますけどここまで変わるとはですね。」

鈴ちゃんも外を見つめる。

「これじゃ星見れないよねぇ。」

ぶすっとする桃を横に私も外を見つめる。
.

⏰:10/07/23 11:39 📱:SH06A3 🆔:rbwdegx.


#950 [のの子]
 
「そうだよねぇ‥」

1時間ほど前は青い空だったのが、今は黒い雲に覆われ凄まじい雨と雷になっていた。

楽しみにしていた花火も星もこのまま雨が止まないと見れない。

「流れ星‥見たかったなぁ。」

「何かお願いでもする気だった?」

振り返ると彰君が立っていた。

「秘密〜。それより千夏くんは?」

「ん、今さっき寝たとこ。和彦さん達にも連絡したんだけどこの雨だし、やっぱこのまま泊めてやってくれってさ。」
.

⏰:10/07/23 17:44 📱:SH06A3 🆔:rbwdegx.


#951 [のの子]
 
「でもぉ千夏くん自体は帰りたがってるんでしょう?いいのかなぁ‥私達幽霊なんて見えないから助けたくても助けらんないよぉ?」

桃がテーブルに顔をつける。

「千夏くんに見えてぇー、私達には何も見えなぁい。それって逆に可哀相じゃぁん‥」

「‥‥‥‥‥‥。」

1時間前、千夏くんが突然体調を崩したと思ったらこんな天気になって皆少し不安がっている。

幽霊が見える千夏くんが何かに怯えているのはすぐにわかった。

体調を崩してから旬君から離れようとしない。

つまりそれは旬君だけ自分と同じような人間だから、助けを求めているのだ。
.

⏰:10/07/23 17:54 📱:SH06A3 🆔:rbwdegx.


#952 [のの子]
 
外国で日本人に出会えて少しほっとするあの感じ‥なのかな。

「でも今離れたらさ、それは千夏にとったら拒否されたように感じるんじゃない?」

「あっお疲れさま、大丈夫だった?」

竜二君と博也君が髪をタオルで拭きながらリビングに入ってくる。

突然降り出した雨でそのままだったバーベキューの道具らを二人で一緒に片付けてくれてたのだ。

「大丈夫だよ。その変わり先にお風呂入らせてもらっちゃったけど。」
.

⏰:10/07/23 21:56 📱:SH06A3 🆔:rbwdegx.


#953 [のの子]
 
「そっそんなの全然大丈夫だよっ。風邪ひいちゃったら大変だし‥」

優しく笑う竜二君の髪は濡れていて、首にかかったタオルに雫が落ちる。

‥うぅ‥‥かっこいい

こんな時に私ってば何ドキドキしてるのー!

バシッ
「いったー‥」

「‥お前いちいち顔赤くしてんじゃねぇよ。」

彰君が私の頭を叩くと小さな声で喝を入れてきた。

「うっすみません‥」

頭をさすりながら私は小さくなる。
.

⏰:10/07/24 10:57 📱:SH06A3 🆔:i9xhtV8Q


#954 [のの子]
 
「ってか喉渇いたぁ!もう一杯やっていい〜?」

博也君が冷蔵庫から缶ビールを取り出す。

「えっもう飲むのっ?」

「だって働いてお風呂入ったらもう極楽タイムでしょ〜♪えぃっ!♪」

プシュッと缶ビールの開く音がしたかと思うと

「プハァーッ!やっぱ夏の夜はこうでなきゃねぇん♪皆も飲めばぁ?」

飲めばってまだ5時になったばっかりなんですけど‥
「せっかく来たんだし、楽しまなきゃっしょ!」
.

⏰:10/07/24 11:03 📱:SH06A3 🆔:i9xhtV8Q


#955 [のの子]
 
「じゃ俺も貰おっかな。」

「えぇっ!」

意外にも竜二君が1番最初に缶ビールに手を出した。

「いや、だって俺らが悩んでても何も解決しないし、それなら千夏が起きた時普通に笑って楽しんでる方が良いかなって。」

まっまぁ確かにそうかもだけど‥

「それもそうかもな。俺も適当に貰うわ。」

彰君まで冷蔵庫を漁りだす。

「彰君が飲むなら私もいただきまぁす。」

鈴ちゃんまでっ!!
.

⏰:10/07/24 11:09 📱:SH06A3 🆔:i9xhtV8Q


#956 [のの子]
 
「ってかフクはぁ?どこぉ?」

桃がほっぺを膨らましながら博也君達を睨む。

「そっそうだよ!それに旬君もいないのに先に飲むのも‥」

「旬ならもう千夏の横で一人で飲んでたよ。あいついつの間に酒取ったんだか‥」

「えぇっ!もう何それぇ、千夏くん大丈夫なのかな?」

私の肩が段々重くなる。

みんな、なんて自由なんだ‥

「フク部屋で寝てたよ〜。疲れちゃったのかねぇ。」.

⏰:10/07/24 11:16 📱:SH06A3 🆔:i9xhtV8Q


#957 [のの子]
 
「寝てるのっ?もう〜‥桃フクの所行ってくるぅ。」

桃がムスッとしながら歩くと

「あっ一応戻ってくるまで部屋には入らないでねぇ♪ばいばぁい♪」

「はっ?直人に変な事
バタンッ!

鈴ちゃんの事を無視して最後にニコッと笑いながら桃はリビングから出ていった。

「‥ありゃ襲う気だね。」

「いやっやめてください!‥ってかなんで私がこんな目に合わなきゃ‥」

クスクス笑う博也君の横で鈴ちゃんはお酒をぐいぐい飲んだ。
.

⏰:10/07/24 11:21 📱:SH06A3 🆔:i9xhtV8Q


#958 [のの子]
 
「お前も飲めば?」

彰君が桃のチューハイを渡してきた。

「えっ‥私は‥」

「もうみんな飲みだしちゃったんだし飲んじゃおうよ。」

竜二君まで缶ビール片手にニコッと笑う。

「それともお前酔ったら人変わっちゃうとか?」

っ!

彰君がクスクス笑うのを前に私は固まる。

「聡美ちゃん?」
.

⏰:10/07/24 11:40 📱:SH06A3 🆔:i9xhtV8Q


#959 [のの子]
 
「ぁっ‥あのっ私お風呂入りたいから入ってきます!じゃっ!」

「「えっ!」」

私は二人に手を挙げて素早くリビングから女子の部屋に向かう。

フクと桃がいるのは男子の部屋だろうし会う心配もないと思うと小走りになる。

―――パタンッ

静かな部屋に入ると黙ったままベッドに座る。

「‥‥‥‥どうしよう。」

『それともお前酔ったら人変わっちゃうとか?』

彰君の言葉が頭にこだまする。

⏰:10/07/24 17:03 📱:SH06A3 🆔:i9xhtV8Q


#960 [のの子]
 
どうしよう‥でももうみんな飲んじゃってるし〜っ

「私お酒飲むと‥あんまよろしくないって言われてるのに‥」

私はう〜‥っと頭を抱える。

確か前にまこ姉と昇さん達に誘われてお酒飲んだけど、次の日まこ姉に人前であまり飲むなって言われたんだ‥

―――――――

『聡美、あんま仲良くもない人の前でお酒飲まない方がいいよ‥』

『えっなんで?私なんか昨日しちゃった?』

『本当に覚えてないの〜?うっ気持ち悪‥ってかなんでそんな元気なのよ‥』

『全く覚えてないっ!えぇ〜‥昇さん達になんかしちゃった?』
.

⏰:10/07/26 10:10 📱:SH06A3 🆔:yJjfQO6g


#961 [のの子]
 
『忘れてんなら忘れたままの方がいいよ‥あぁーっもう無理っ!頭痛いし気持ち悪いっ!聡美みっ水持ってきて!』

『えぇっもう〜、まこ姉結構飲んだの?』

『うぅ〜‥いいから水〜‥』

『ちょっもうどんだけ飲んだのぉ?はいっ水!』

『ん゙ーっ‥アレを覚えてないなんて小悪魔ねぇ‥』
『なにが?』
―――――――
.

⏰:10/07/26 14:41 📱:SH06A3 🆔:yJjfQO6g


#962 [のの子]
 
二日酔いのまこ姉はそれ以上教えてくれなかった、っというか話せるような状態じゃなかったし..

「ちゃんと聞いとけば良かった‥」

確か昇さん達にも聞いたらまこ姉と同じように人前であまり飲まない方がいいって言われたんだよね。

それからお酒なんて飲む機会なかったし、

どっどうしよ〜‥!!

「でも飲まなきゃノリ悪いとか思われるかな‥」

きっとフクと桃も飲むよね。

⏰:10/07/26 14:48 📱:SH06A3 🆔:yJjfQO6g


#963 [のの子]
 
一か八か飲んじゃうっ?

いやいやっでも皆に迷惑かけたら嫌だしそれにっ‥

それに...

「酔っ払って変なとこ見られたくない‥」

1番に竜二君の顔が浮かんだ。

恥ずかしいもんっ!それに嫌われたくないし‥

‥彰君だったらきっと笑ってネタにしてきそうだなぁ。うん、絶対そうっ!

「‥はぁっとりあえずお風呂入っちゃおうかな。」
.

⏰:10/07/26 14:53 📱:SH06A3 🆔:yJjfQO6g


#964 [のの子]
 
私は誰にも見つからないようコソコソとお風呂場に向かう。

お風呂場に向かう途中、リビングから皆の笑い声が聞こえてそれがちょっと胸にチクンッと刺さった。

お風呂は家のお風呂より少し大きくて、一人で入るとのんびり足が延ばせる。

「んー‥っはぁ、お風呂出たらどうしようかなぁ‥」

ってかカレー作ってない‥

「私はカレーでも作ろうかな。」
.

⏰:10/07/26 21:51 📱:SH06A3 🆔:yJjfQO6g


#965 [のの子]
 
きっと千夏くんが起きたらお腹空いてるだろうし

「うん、甘口のカレー買っといて良かったぁ♪」

そうだよっ千夏くんもいるんだし私一人飲まなくても大丈夫だよね!♪

千夏くんの存在を思い出してほっとした私は湯舟から上がる。

よしっさっさと出てカレー作らなきゃ!

体を洗ってサッパリしたからか、お風呂に入る前の胸の痛みはなくなっていた。
.

⏰:10/07/26 21:57 📱:SH06A3 🆔:yJjfQO6g


#966 [のの子]
みなさんへ。

いつも読んでくださってありがとうございます
ピンクな気分。Uはキリがいいのでここで終わりにしますUの続きはVに書いていきますね

長期の小説になってしまって申し訳ないです

これからも皆さんに楽しんでいただけるよう最後まで書いて行くので宜しくお願いいたします
.

⏰:10/07/27 10:53 📱:SH06A3 🆔:tHxKU.56


#967 [我輩は匿名である]
>>1〜100
>>101〜200
>>201〜300
>>301〜400
>>401〜500
>>501〜600
>>601〜700
>>701〜800
>>801〜900
>>901〜999

⏰:10/08/06 23:15 📱:SH706i 🆔:5ZscoBMA


#968 [我輩は匿名である]
>>1-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500
>>501-600
>>601-700
>>701-800
>>801-900
>>901-999

⏰:10/08/06 23:18 📱:SH706i 🆔:5ZscoBMA


#969 [我輩は匿名である]
あげ↑↑

⏰:11/05/18 12:50 📱:SH001 🆔:KSv4oJN6


#970 [ケ]
>>1-50
>>51-100
>>101-150
>>151-200
>>201-250
>>251-300
>>301-350
>>351-400
>>401-450
>>451-500
>>501-550
>>551-600
>>601-650
>>651-700
>>701-750
>>751-800
>>801-850
>>851-900
>>901-950
>>951-1000

失礼しましたホ

⏰:11/07/18 00:16 📱:S006 🆔:eE5MJ782


#971 [ん]
>>800->>1000

⏰:11/08/11 03:45 📱:P02C 🆔:TGMkQKsI


#972 [ん]
>>800-1000

⏰:11/08/11 03:46 📱:P02C 🆔:TGMkQKsI


#973 [我輩は匿名である]
あげます

⏰:12/04/12 23:20 📱:Android 🆔:SyDVKXA.


#974 [我輩は匿名である]
>>36-50

⏰:12/04/14 08:46 📱:K002 🆔:ZhUITpDo


#975 [○○&◆.x/9qDRof2]
>>1-100
😿💯

⏰:22/10/02 01:20 📱:Android 🆔:Ltpo.xA.


#976 [○○&◆.x/9qDRof2]
(´∀`∩)↑age

⏰:22/10/02 01:54 📱:Android 🆔:Ltpo.xA.


#977 [○○&◆.x/9qDRof2]
(´∀`∩)↑age

⏰:22/10/07 13:10 📱:Android 🆔:GR1soPvw


#978 [○○&◆.x/9qDRof2]
↑(*゚∀゚*)↑(´∀`∩)↑age↑

⏰:22/10/24 14:09 📱:Android 🆔:JMKv58vc


#979 [○○&◆.x/9qDRof2]
>>1-30

⏰:22/10/24 19:48 📱:Android 🆔:JMKv58vc


#980 [○○&◆.x/9qDRof2]
>>940-970

⏰:22/10/24 19:49 📱:Android 🆔:JMKv58vc


#981 [○&◆oe/DCsIuaw]
↑(*゚∀゚*)

⏰:22/10/25 20:19 📱:Android 🆔:zH8LnywQ


#982 [わをん◇◇]
↑(*゚∀゚*)↑

⏰:23/01/01 20:48 📱:Android 🆔:2rUS2lJ.


#983 [わをん◇◇]
(´∀`∩)↑age

⏰:23/01/10 10:08 📱:Android 🆔:nQ6dQ5MU


#984 [approach]
(´∀`∩)↑age↑(∩゚∀゚)∩age

⏰:25/11/13 00:16 📱:Android 🆔:b8Rd/wD6


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