浮 き 世 の 諸 事 情 。
最新 最初 全
#698 [笹]
:10/02/18 00:10 :D905i :4LI2ZH.E
#699 [笹]
:10/02/18 00:27 :D905i :4LI2ZH.E
#700 [笹]
:10/02/18 00:30 :D905i :4LI2ZH.E
#701 [笹]
:10/02/18 00:32 :D905i :4LI2ZH.E
#702 [笹]
:10/02/18 00:34 :D905i :4LI2ZH.E
#703 [笹]
:
:
目の前で繋がった手と手
真っ赤な着物が背を向けて
貴方に詰め寄る
見たくもない光景
だけど目が離せない
今すぐ追い払いたい
だけど今のあたしは無能
もどかしさと悔しさに
涙を浮かべても
貴方は気付いてくれなくて‥
:10/02/18 20:11 :D905i :4LI2ZH.E
#704 [笹]
「彼女は、首筋に
黒子がありました‥」
「‥やめとくれよ
もうあの子は居ないじゃないの」
頬を這った赤い爪
それに手を添えて微笑した
:10/02/18 20:12 :D905i :4LI2ZH.E
#705 [笹]
壱助さん‥やだよ
あたしが子供だから?
あたしじゃ満たされないから?
あたしは‥貴方がいいのに
:10/02/18 20:12 :D905i :4LI2ZH.E
#706 [笹]
「まぁ、まぁ」
そう言うと壱助さんは
赤い爪を優しく払いのけ
睫を伏せた
「‥壱助さん、抱いとくれよ」
甘ったるい声が響く
暴れすぎて食い込む縄
じりじりと痛みが熱さに変わる
:10/02/18 20:13 :D905i :4LI2ZH.E
#707 [笹]
悔しくて悔しくてたまらない
思いきり噛み締めると
布に滲んだ鉄分が
舌に流れ込んだ
「あの子と同じだろう?
あの子と何一つ変わらない‥
それとも何だい‥
あんな小娘を慕ってるとでも?」
挑発的に腕を首に絡ませて
紅に染まった唇を
壱助さんの首筋に寄せた
:10/02/18 20:14 :D905i :4LI2ZH.E
★コメント★
←次 | 前→
トピック
C-BoX E194.194